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小説(転載) 張り合い

近親相姦小説
06 /23 2018
掲載サイトは消滅。
タイトル : 張り合い

 (最近多くなったな。)

 博がため息をついた。去年還暦を迎えた母親の失禁がひどくなって来たのだ。それも博
が家にいるときに限って。

 二年前に女房と別れた博は母親の信子と二人で暮らしている。四十を過ぎた博に再婚す
る気持ちは全く無かった。今更母親を一人にする訳にも行かないし、その上での話しとな
ると年寄りの面倒を見て貰うための再婚のようで気が退けるのだ。

 最初の失禁は去年の夏だった。食事が終わっても椅子から立ち上がらない信子を不審に
思った博が母親のスラックスに出来た大きな沁みに気付いたのだ。

 「母さん。」

 信子の目が虚ろだった。慌てた博が信子を立ち上がらせてスラックスを下ろす。スラッ
クスだけではない。下着もビッショリだった。風呂場から替えの下着とパジャマを持って
来た博が信子の下着を下ろした。少し白いものが混じった毛もビッショリ濡れていた。博
が丹念に拭き清め、片足ずつ上げさせて新しい下着とパジャマを履かせた。その間、信子
は虚ろな目で宙を見据えていた。

 母親のこんな姿を博は見たことが無かった。昔から厳格だった母は決して自分の肌を息
子の前では晒さなかったし、そう言う話題すら顔をしかめて厳しく戒めて来たのだ。博が
信子の女の部分を見たのは実際問題これが初めてのことだった。

 信子は見た目が結構若々しいので外見上は失禁とか呆けとは無縁に見える。確かに少し
前から髪に白いものが混じり始めていたが、それも今では薄い栗色に染めているので全く
目立たない。むしろ染めることの出来ない下の毛に混じった白髪の方が少しだけ母親の歳
を感じさせた。それでもお腹から太ももにかけての肌には弛み一つ無く、そこだけ見る限
りでは四十でも十分に通用する。胸も服の上から見た限りではそれなりの膨らみを保って
いた。そんな母親が呆けてしまったなど、博には到底信じられなかった。

 翌朝、信子はいつもの厳格な母親に戻り、てきぱきと家事をこなした。博の弁当を詰め、
着替えのワイシャツからネクタイまで用意してきちんと送り出す。昨日のことは全く憶え
ていないらしい。博もそれには一切触れず家を出た。

 それから一週間ほどして再び信子が失禁した。苦笑した博が前と同じように丁寧に面倒
を見る。今回はタオルで拭くときに信子が自分から片足を椅子の上に上げた。母親の大き
な襞がパックリ口を開けた。博が初めて間近に見た母親の生々しい姿だった。濡れた肌を
そっとタオルで拭っても信子は何も言わず、息子に全てを任せていた。

 失禁の回数は日を追う毎に増えていった。週に一度が二度になり、それがほぼ毎日にな
るまでにそれ程時間は掛からなかった。最近は日に何度もと言う状態になっている。不思
議なことに、博が会社に出ている間は全く大丈夫だった。ちゃんとトイレにも行っている
ようで、会社から戻ったときは何ともない。ようやく博がくつろいだ時をまるで見計らっ
たように信子は失禁した。また、夜、寝ている間も粗相したことはただの一度もない。世
話をしてくれる息子がいる時に限っての失禁だった。

 (そう言えば・・・・)

 始末を終えた博が信子の失禁の様子を思い出していた。妻と別れた博はそれ以来女っ気
の無い暮らしを続けている。四十になったとは言ってもまだまだ男の機能は健在で、時に
はモヤモヤした気分になり自分で慰めたりもしている。そんな中で見た母親の女の部分は
妙に生々しく、ある時、丁寧に拭った後でそっと指先で触れてしまったことがある。正気
の時の母親なら考えもよらないことなのだが、その時の信子は腰を突き出し、自分から脚
を開きさえした。考えてみればその頃から急に失禁の回数が増えたような気がした。

 三十分位してまた信子のパジャマの前にシミが出来た。回数が増えた分だけ量が減って、
ほんの小さなシミだった。博は老人用のおむつや尿取りパッドも試したのだが、正気に戻
った信子にはその理由が分からないらしく、すぐに外してしまった。

 博は信子を絨毯の上に寝かせ、赤ん坊のように両足を上げてパジャマのズボンと下着を
脱がせた。そのままの格好で脚を開いている信子をタオルで拭い、改めて母親の女の部分
を見下ろした。粘膜に老化は無いのだろうか。その部分は全く年齢を感じさせない。やや
分厚い襞に囲まれたピンク色の肌。艶やかに濡れたその肌が何となく物欲しそうに見えた。
博が信子の足元に座ってそっと指先で触れてみた。こうしている間の記憶は殆ど無いらし
い。改めて触れた襞の中は思った以上に濡れていた。一渡り探った後、博が指先をそっと
送り込んでみた。父親は若くしてこの世を去っているので、もう二十年以上ここに踏み込
んだ指はないはずだ。

 博の予想に反してそこはかなり緩かった。暫くしないときつくなる。もう長年付き合っ
ている女友達は何ヶ月振りかで博に抱かれるといつもそう言う。個人差なのだろうか。博
がもう一本指を入れてみた。途端に信子が腰をくねらせた。緩かった内部が急に狭まり、
目で見ても分かるほどに入り口がヒクついた。母親の歳になってもやはり感じるのだ。博
が母親の生々しい姿に思わず唾を飲み込んだ。

 博はそのまま母親への愛撫を続けた。指を抜き差ししながら、もう一方の手でそっと顔
を出した小さな粒を摘んでみる。無表情だった信子が目を固く閉じて眉根に深く皺を寄せ
た。指先に感じるほど潤いが増し、溢れ出たものが尻を伝って流れ落ちた。

 突然、信子がキリキリと博の指を締め付けた。胸が大きく上下して呼吸が荒くなってい
る。こんな時でも信子の慎み深さがブレーキを掛けているのか、あからさまな喘ぎが口か
ら漏れることは無かった。

 博がもう一度母親の体を清め、用意してあった下着とパジャマのズボンを履かせた。信
子の失禁が非道くなってから下着とパジャマだけはそれぞれ三十枚以上買い揃えてあった。
母親を抱き起こしソファーに座らせた博が部屋を出ていった。暫く一人にしてあげると元
通りの厳格な母親に戻るのだ。

 「博、ちょっと聞いてもいいかい。」

 翌日、会社から戻った博に信子が遠慮がちに聞いてきた。

 「何だい、母さん。」
 「あの、風呂場にあるパジャマと下着なんだけど、あんなに沢山、お前が買ってくれた
のかい。」
 「え、何のこと。」
 「風呂場に出てるパジャマと下着のことだよ。」
 「さあ、母さんが自分で買ったんじゃないの。」

 博は適当にとぼけた。正気の信子と失禁した後の信子は全く別の人格のように感じてい
たからだ。

 「そうかねえ。私には全然覚えがないんだけど。」
 「やだなあ、母さん。まだ呆けるには早いよ。」
 「やっぱり私が買ったんだね。あんなに沢山。」

 博は着替えさせた後の汚れた下着とパジャマはすぐに水に浸けておいた。そうすれば正
気に戻った信子が自分の失禁に気付かずに済むと思ったのだ。

 「ご飯が先。それともお風呂かい。」
 「腹減ったから、ご飯にしよう。」

 その日は珍しく信子が粗相をしなかった。食事が終わり、博が風呂から上がってくると
信子がソファーにだらしなく寝そべっていた。注意して服を見たが漏らしたようなシミは
見当たらなかった。

 「母さん。」

 声を掛けたが返事がない。目は開けているのだが焦点が定まっておらず、博の言葉にも
全く反応しなかった。

 「母さん、大丈夫かどうか、着替えてみようか。」

 それでも返事がない。博がスラックスのベルトに手を掛けても全然動かなかった。既に
正気の信子ではない。そう判断した博が手早くスラックスを脱がせ、セーター、ブラウス
と順番に脱がせて行く。最後の下着を下ろしても信子は無反応だった。

 博が信子の腹に唇をつけ、そのまま下がって行く。その時になって信子がスッと脚を開
いた。襞を分け、小さな粒を口に含み、指を二本揃えて中を探り始める。信子が逆エビに
腰を突き上げた。奥を探る指の動きが淫らな音を立てている。博が見守る中、信子は三度
続けて登り詰めた。

 博が信子にパジャマを着せようとしたが、今日の信子はなぜか素直に従わない。手足を
突っ張ってどうしても服を着ようとはしないのだ。諦めた博が信子を抱えて寝室まで運ん
だ。裸のままだが仕方がない。上から毛布を被せ、居間に戻ってきた。

 息子の前で一人の女と化した信子。無意識で失禁を繰り返したのは博に恥ずかしいとこ
ろを見られ、触れられる、それを期待してのことではないのか。その証拠に博がはっきり
と母親を愛撫するするようになってからの信子はただの一度も失禁していないのだ。ビー
ルを飲み干した博が電気を消して二階の寝室に上がった。自分の部屋に戻る前に母親の様
子を見に行った。ドアを開けてみるとベッドはもぬけの殻だった。

 「母さん、どこ。」

 信子が一階に下りてきた様子はない。二階の納戸を覗き、最後に自分の部屋のドアを開
けた。博のベッドの上に信子が大の字で寝ていた。

 「母さん。心配したよ。」

 博が近付くと信子が手を差し伸べて自分の方に引き寄せた。大きく開いた腿の付け根に
博の顔が行くとそのまま大人しくなる。この歳になって再び体の悦びに目覚めたのだろう。
信子が貪欲に息子の唇をそこに求めた。

 「母さん、抱いて欲しいの。」

 口を離した博が意を決して言った。ここまで来れば残るはそれしかない。信子が目をつ
ぶった。博の脳裏に母親がずっと正気だったのではないかと言う確信が芽生えていた。

 「分かったよ、母さん。」

 博がパジャマを脱いで裸になった。ゆっくりと母親の上に重なって行くが、博の体は全
然反応しなかった。信子の身体に魅力を感じない訳ではない。もし、これが赤の他人だっ
たら勇んで一つになっていたことだろう。しかし、今、自分の胸にしがみついているのは
自分の産みの親その人なのだ。

 博が信子の手を取って自分の方に導いた。もし母親が自分の体を握りしめてくれたら吹
っ切れるような気がしたのだ。初めて博の体に触れた信子の手が弾かれたように逃げた。
博は信子が正気だと確信した。胸の中にいるのは、あの慎ましい母親そのものだったのだ。
もう一度、博が信子の手を導いた。今度はほんの僅かの間握りしめ、再び慌てたように手
を離した。根気よく博がその動作を繰り返した。その度に信子が手を離すまでの間隔が長
くなって行く。七回目にようやく信子が手を離さなくなった。それでも緩く握っただけで
動くことは無かった。

 時間がゆっくりと過ぎて行く。今日はこのまま寝ようか。博が諦めかけたその時、まる
でそれを見透かしたかのように信子の指先がジワッと動いた。博の体がそれに反応して少
しだけ首を持ち上げる。それに呼応して信子の指がまた動く。こうなると博の体が臨戦態
勢になるまでにそれ程時間は掛からなかった。

 改めて博が母親の体を探ると、そこは博の心配をよそに赤々と濡れていた。そっと宛っ
た博の先端を信子の体が待っていたとでも言うように口を開いて飲み込もうとする。入る
瞬間は全く抵抗無く、あっと言う間に博が根元まで飲み込まれてしまった。

 博が思わず呻いた。何という動きだ。それはまるで唇のように博を吸い込み、迎えた内
部が嵐のような荒々しさで動き始める。どう形容したらいいのか。それは間違いなく名器
と言っていい。博は自分の母親の意外な一面を知った思いだった。

 持続には自信があった博が呆気なく果てた。母親と交わっていると言う異常な興奮がそ
うさせたか、それとも今まで出会ったことのない母親の動きに翻弄された結果なのか、博
には分からなかった。仕方なく余韻を楽しむことにした博を信子の体が執拗に責め始めた。
内部に生じた圧力が高波となって入り口目掛けて押し寄せてくる。幾分固さを失った博が
その力に抗しきれず、吐き出されそうになった。

 次の瞬間、博が驚きの声を上げた。まるで寄せる波が返して行くように、信子の中で別
のうねりが生じたのだ。今回は入り口から内部に向かう正に引き波だった。固さを取り戻
していない博がまるでポンプに吸い込まれるように中に向かってめり込んでいった。その
吸引力が一瞬のうちに博に新たな硬直をもたらした。

 博はさっきから全く動いていない。にも関わらず、博の体が信子の中で翻弄されている。
よく『別の生き物』と言う表現をするが、信子の体が正にそれだった。今回は何もしない
うちに再び博が登り詰めた。

 信子の体が更に強く動き始めた。流石に二度続けて果てた博はなかなか回復する兆しを
見せない。それでも柔らかくなった博を信子は半ば吐き出し、寸前のところで信じられな
い強さで再び内部に向かって引きずり込んで行く。三十分ほどしてようやく博が回復して
きた。前後の動きは信子の体に任せた博が腰だけを回転し始める。余り元気が無いときに
よく使う手だ。その時なってようやく信子の口から歓喜の声が漏れ始めた。

 「い、い、」

 信子は少し間隔を置いてそう言い続けた。イキそうだ、そう解釈した博が腰の回転を強
めた。すると声の間隔が狭まり、やがて長く糸を引くような悲鳴に変わっていった。
 ラストスパートに入った博が自分の方からも思い切り奥に突き込んだ。

 「博ーっ。」

 信子が一声大きく息子の名を叫んだ。信子が自分の息子と交わっていることをはっきり
認めた瞬間だった。

 翌日から信子が一切の食べ物、飲み物を口にしなくなった。最初は昨日のショックで食
欲が無いのだろうと多寡をくくっていた博も、その絶食が二日目に入ると流石に慌て始め
た。恐らく信子は自分が博の足手まといになることを嫌ったのだろう。そして、この世の
最後の思い出にと一芝居打ったに違いない。確かにそれはまんまと成功し、博はこの歳に
なって生涯で最高の交わりを経験した。博は何が何でも信子に水を飲ませ、食事を摂らせ
る決心をした。

 飯はともかく、水っ気を絶やしてはいけない。この歳になれば三日も水分を摂らないと
命取りだ。博は近所のスーパーからスポーツドリンクを買い込み、信子の枕元で封を切っ
た。それを一口含むと信子の唇に持って行く。口移しに与えようとした。最初、信子は歯
を食いしばって抵抗した。含んだドリンクが虚しく信子の頬を伝って流れ落ちる。それで
も博は諦めない。今度はドリンクを含まずに信子の唇にキスをした。舌の先で唇を分け、
食いしばった歯を根気よく愛撫した。とうとう根負けした信子が歯を弛める。その隙に博
の舌が信子の口に侵入した。

 博は唾液の分泌が人一倍激しい。朝、歯磨きをしていてもダラダラ涎がこぼれ落ちて困
るくらいだ。流石にほっぺたの方からは大した量が出なくなって来ているが、舌下腺から
は今でも大量の唾液を出すことが出来る。博は根気よく自分の唾液を絞り出しては母親の
口に注ぎ込んだ。

 「負けたわ。」

 とうとう信子が博の唇を振り解いて言った。

 「素直には逝かせてくれないようだね。」
 「当たり前だよ。そう簡単に逝かれちゃ困る。」
 「分かった。分かったから、そのドリンク頂戴。」

 博が再び口に含んでは信子に口移しに与える。信子は自分から吸い付いてドリンクを美
味しそうに飲み込んだ。

 「さて、何か作ろうか。腹減ったろう。」

 信子が恥ずかしそうに頷いた。

 「おかゆがいいかな。」
 「おかゆじゃ物足りないから、何か美味しいおじやでも作っておくれ。」
 「はいはい。飛び切り美味しいのを作るよ。」

 博が用意していると信子が降りてきた。

 「歩いて大丈夫なの。」
 「全然。作って貰ってる間に風呂入って来ようか。」
 「ああ、そうすれば。」
 「二日入ってないから汚れてるしね。」

 信子がウィンクして出ていった。博はそれが夜の誘いだと分かって苦笑した。

 風呂から上がってきた信子は博が用意したおじやを口移しで食べさせてとねだった。最
早かつての慎み深い母親の姿はどこにも無かった。

 「ねえ、母さん。」
 「なあに。」
 「何で俺とって気になったの。」
 「笑わないでおくれ。」
 「笑わないよ。」
 「私がいちゃ博の身動きが取れないだろうって思ってさ。施設に入ることも考えたけど、
結構お金が掛かるんだよね。私の年金くらいじゃ全然足りないし。大昔と違って姥捨てっ
て訳にも行かないしさ。それなら食を断って逝っちゃえばいいって思ったんだよ。」
 「そりゃあ分かるけど。」

 博がちょっと考えてから信子に聞いた。

 「しっこ漏らしたの、あれわざと。」
 「うん。そうすりゃ、あんたが面倒見てくれる。嫌でも大事なところ見たり、触ったり
してくれるだろう。あんたに少しでもその気があるなら、何とかしてくれるって思ったん
だよ。」
 「そこが分からないんだよ。あんなに慎み深かった母さんが何でって。」
 「お前、いつから私が正気だって気が付いてたの。」
 「最初からおかしいなとは思ってたんだけど、確信したのは始末の後で手で触った後か
な。だって、それ以来ピタッと漏らさなくなったじゃない。」
 「やっぱりね。私もまずいなって思ったんだけど、おしっこ漏らすのって気持ち悪いの
よ。だから早くやめたかった。」
 「そうだと思った。だから正気だなって勘付いたのさ。それはいいとして、何で俺と、
その、しようと思ったの。」
 「お前、私の体に気が付いているだろう。」
 「あの、凄い動き。」
 「うん。私はあれが普通だと思ってたけど、そうじゃないみたいね。」
 「普通だなんてとんでもない。何千人、いや何万人に一人かも知れないよ。」
 「死んだ父さんもそんなこと言ってた。それでさ、実は私、あんたが自分で擦ってると
ころ見ちゃったんだ。ほら、去年の夏。」
 「ああ、あの時ね。やっぱり見られてたんだ。」
 「あんたも不自由してるなって思ったら、自分の体のこと思い出してね。父さんがあん
なにいいって言ってたんだから、あんたも少しは悦んでくれるかなって思ってさ。」
 「少しどころか、大いに楽しんだよ。」
 「でもねえ、こんなしわくちゃの婆さんで、本当に抱いてくれるかどうか自信なくて、
それで時間掛けてここまで来たのよ。」

 信子がまたおじやをねだった。

 「博、ほんとに再婚する気、無いのかい。」
 「全然。」
 「まあ、掃除洗濯、食事の世話くらいなら私の足腰が立つ内は出来るけど、あっちの方
が寂しくないかい。」

 博が何も言わずにニヤニヤと信子を見つめた。

 「え、私かい。私ゃ・・・」

 信子が顔を赤くした。

 「こんな婆さんでいいの。」
 「自分じゃそう思って無いくせに。それに、何万人に一人かも知れないって言っただろ
う。使わないで放っておくのは勿体ない。」
 「そりゃあ、私だって博に可愛がって貰えれば生きてる張り合いがあるってもんだけど
さ。」
 「それが一番いいんだよ。誰にも迷惑掛からないし、子供が出来る心配もないし。母さ
んが成仏するまで、せいぜい可愛がってあげるから。」
 「そんなこと言っていいの。女の平均寿命、幾つだと思ってるの。八十三か四だよ。ま
だ二十年以上あるんだよ。その前にあんたの方が駄目になったりして。」
 「言えてるかも。でも母さんだったら、一度入れてしまえば何とかなるさ。」
 「やだよ、この子は。そんな風にあからさまに言われると、顔が赤くなっちゃうじゃな
いか。」
 「さて、食べ終わったらそろそろ上に行こうか。」
 「何だか恥ずかしいね。あんたとまともにするの、今日が初めてだから。」
 「俺もワクワクしてる。今日は早いかも。」
 「駄目。」

 信子が真面目な顔で言ったので博が吹き出した。

 「大丈夫だって。今日は二度でも三度でも。」
 「今日は、じゃないよ。今日も、と言っておくれ。」

 再び信子の股間に顔を埋めた博は、もしかしたら張り合いのある余生を貰ったのは自分
の方かも知れないと思い始めていた。


[2002/12/23]

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eroerojiji

小さい頃からエロいことが好き。そのまま大人になってしまったエロジジイです。