2ntブログ

鑑賞会

妄想
08 /22 2020
「お父さんただいま。」
今日は娘のなお子が来る日だ。暑い中よく来てくれた。
「なお子か?よく来たね。ありがとう。」
「そんな、お礼はいいわよ。私が好きで来てるんだから。」
「まあそういわずに、さあ、奥に入っておいで。」
なお子は今年37歳、忙しい中こうして顔を出してくれる。
「雅人君は元気かい。」
「うん。仕事も順調みたいよ。」
「そうか、それは良かった。」
婿の雅人君は直子と同い年だ。中間管理職をしているようで、時々帰りが遅くなることがあるという。体には気をつけなければならない時期を迎えている。
「そういえば朋子ももうすぐじゃないのか?」
孫の朋子は12歳になって、先月顔を出してくれた。
「そうなの。雅人は準備に入っているわよ。朋子からはまだお願いされてないけどね。」
「お前も中学生になってからだったから、焦ることはないだろう。」
「もう、そんな昔のことは言わないで。それよりお母さんは和人のところ?」
和人は私達の息子で、なお子の弟だ。
「ああ、泊まりで昨日から行ってるよ。」
「なんだ、それならもっと早く来ればよかったわ。」
「お前も仕事があるんだろ。無理をしてはいけないぞ。」
「いつ帰ってくるの?」
「明日の夕方かな。」
「そう、だったら今日泊まって行こうかしら。」
「大丈夫なのか。」
「うん。今日は遅くなるかもしれないから明日休みにしたの。」
「そうかそれは、父さんは嬉しいなあ。」
「でしょ。後で雅人にライン入れておくわ。それより、何してたの?」
「ああ、前に雅人君からいただいたカメラのデータを整理していたんだよ。」
「新しいカメラでお父さんの眠っていた才能にまたスイッチが入ったのね。見せてよ、芸術作品を。」
「見てくれるかい。」
PCの出力を大型テレビに切り替えて、部屋を暗くした。
「お父さん慣れてるね。」
「ああ、会社では会議室の設定やプロジェクターの準備などの裏方をやっているからね。」
私は今年で63歳になるが、定年の65歳までまだまだ頭を使う仕事がある。
「そうなんだ。60過ぎても大変だね。」
「大変じゃあないよ。むしろこうして役立っていることのほうが多いからね。」
「さすが私のお父さん、ポジティブだね。」
「それより作品の紹介だ。」
そう言ってマウスをスライドショーのアイコンに移動させてクリックした。画面には後ろ姿の女性が映る。
「あっ、お母さんね」
「うん。」
妻も私と同い年だが、ウォーキングやらストレッチ体操を続けているせいで、実年齢より若く見られる。もちろん胸などは加齢により重力には逆らえないが、それはそれで魅力的だし白髪もなく健康的と言えるボディだ。スライドショーのコマが進むと妻が服を脱いでいく。下着姿から全裸へ。最後は妻の好きな向日葵を一輪持ってポーズを決めてもらう。一旦スライドショーは終了。
「お母さんキレイだね。」
「うん。自慢の妻だな。」
「なに言ってるの、のろけちゃって。でもお父さん、これで終りじゃないでしょ。続きを見せてよ。」
「もちろんそのつもりだよ。」
そう言って別のフォルダを開いた。鑑賞会はまだまだ続く。

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eroerojiji

小さい頃からエロいことが好き。そのまま大人になってしまったエロジジイです。