小説(転載) 妻は無罪8
近親相姦小説掲載サイト「母親の香り 息子の匂い」は消滅。
私の海外赴任は初めから災難続きだった。 十分に勝てる市場だという会社の調査はなんだったのだろうか。 しかも、いくつかの企業による共同プロジェクトだったのだが、 足並みもそろっていなかったようだ。 私は直接営業に関わっていなかったので詳しいことはわからなかったのだが、 プロジェクトが失敗していることは火を見るよりも明らかだった。 経費削減のために夏休みの一時帰国は職員全員で見送った。 このことによって、約半年ぶりに妻の顔を見る貴重な機会を失ってしまった。 そして、クリスマス休暇が始まるとき、私の海外赴任は終了した。 当初は2年の計画だった海外赴任が1年足らずで終わった。 直接営業に関わっている最小限度の社員だけを現地に残すという会社の判断だった。 妻は私の予定よりも早い帰国を満面の笑みで迎えてくれた。 現地での仕事の内容になどまるで関心がないようだった。 妻の笑顔を見て私はかなり疲れているということを実感した。 今までなら妻の笑顔で疲れなど吹き飛ぶはずである。 一気に緊張の糸が切れたような気がして力が抜けた。 妻を抱きしめる力も弱く感じられた。 現地の重苦しい空気にかなりの重圧を感じていたのだろう。 我が家でくつろげることがこんなに幸せなことだとは思ってもいなかった。
夜の妻はこんなに疲労困憊の私にも容赦なかった。 帰国したその日の夜から積極的だった。 私は妻と唇を重ねながら日本に帰ってきたことを確認していた。 妻の体に触れると、10か月も離れていたとは思えないほど自然に手が動いた。 しばらく離れていてもルーティン作業を思い出すのは早いようである。
「ああ・・・」
そのとき妻から声が漏れた。 私は時差ボケで寝ぼけていた頭が一気に覚醒した。 いつもの妻なら、私が息遣いの変化を感じとらなければならないほど声を出さなかったはずである。 激しい息遣いは記憶にあるが、声を出したことなど一度だってない。 しかも、変化はこれだけではなかった。 指を挿入したときにも妻から声が漏れた。
「いい・・・」
はっきりと口を動かして発音している。 あまりの非日常的な感覚に驚いてしまって、妻を突くことに集中できなかった。 鼻息が漏れるときに声が出てしまったという感覚ではない。 私に伝えるために声を出したという感じだった。
「いい・・・いい・・・」
その後も妻は何度も声を出して喘いだ。 ベッドの上で細く伸びた黒いシルエットから声が漏れてくるものだとは知らなかった。
「いい・・・いい・・・あんっ・・・」
激しく掻き混ぜると妻の体に力がこもった。 イッたのだろうか。 前戯のあいだに何度かイッているだろうとは思っていたが、 こんなに早くイくとは思わなかった。 もしかして妻はイき易い体質なのだろうか。 ほかの女性を知らないので判断基準がわからない。 少なくとも妻が本当にイッたのだとしたら、私が考えていたよりもかなり早かった。 それからも妻は何度かイッたような声を漏らした。 私は妻の足を担ぐと激しく妻を突き続けた。 しばらく伸びたまま動かなかった足に力が入った。
「あんっ・・・あんっ・・・」
手のひらに乗るような大きさの子犬が鳴くような声だった。 どうやら妻がイくときには足に力が入るようである。 そう考えてみると、今までも妻の足に力が入ることがたびたびあったような気がする。 そのたびにイッていたということなのだろうか。 もっと早く気がつくべきだった。 気づいていればもっと妻の感じ方にあわせた突き方ができていたかもしれない。 力任せにただ激しく突き続けていた自分が恥ずかしくなった。 まだ妻のことで知らないことがあるのだと実感した。
「あっ・・・いい・・・」
妻の中を掻き混ぜるように突き続けていると、 ある突き方をしたときに、特に激しく声が漏れることを発見した。 声の出し方がイくときとは違う感じだった。 こんなところにも妻の感じるツボがあったのか。 久しぶりの妻の体は新しいことの発見の連続だった。 焦らすように突きながら、妻の足に力が入ったときにそのツボを集中して攻めてみた。
「あんっ・・・あんっ・・・あ~っんん・・・」
明らかにそれまでとは違う声が漏れた。 仕事の疲れなど忘れて妻の体に集中することができた。 妻の声を頼りにいろいろな突き方を試してみた。 気がつけばいつもよりも長い時間突き続けていたような気がする。 私が思うように妻をイかせることができて楽しかった。 妻のために突くことができている実感があった。 それがなによりも嬉しかった。 私はその夜、いつ終わったのか覚えていない。 気がつけば全裸のまま寝てしまっていた。 手探りで確認すると妻も全裸のようだった。 時差ボケのせいかまだ外は暗い時間だったが完全に目が覚めてしまった。 私はしばらく妻の裸体を抱きしめて堪能した。 10か月も忘れていた妻のぬくもりを再確認することができた。 その後も妻が声を漏らす夜の生活は続いた。 私は妻の変化が気になって仕方がなかった。
そんな妻の変化を日常生活の中にも見ることができた。 ある日の夜、2人でテレビを見ていると妻の携帯が鳴った。 夜になってから妻の携帯が鳴ることは珍しい。 妻はスリッパをパタパタさせながら充電してあった携帯に向かう。 携帯を確認すると怒ったようなしぐさでもとに戻した。
「迷惑メール。」
私の方を見るでもなく妻がつぶやく。 この妻の発言に対しても違和感を感じた。 どんな内容だったのかは私が妻の様子を観察して推察することである。 そして、確認が必要なら私から確認する。 それに対して妻は首を縦に振ったり横に振ったりして答える。 瞳を見るだけでわかるときもある。 2人の会話は常に私の発言から始まるものだった。 もし仮に妻から話したいことがあったとしても、 妻は私の方をじっと見つめるだけで、先に声を出すのは私である。 それなのに、妻の方から口頭で情報を伝えてきた。 私がいないあいだに妻になにがあったのだろうか。
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