小説(転載) 陽炎
官能小説
保存(ダウンロード)したまま放っておいた。同じサイトから3作品、すべて主人公が「玲子」となっているので関連しているのかと思ったが、読んでみると1話完結だった。作者がよほど気にいった名前なのだろう。
ほらね、今時、絽の喪服なんて着てる人いやしない・・
玲子はそう思った。
主人の遠い親戚筋で玲子は逢ったこともない人のお葬式だった。
主人が仕事でこれないのでかわりにお香典だけおいてきてくれと頼まれた。
半ぞでの喪服のワンピースを出していたら主人に一応主人は長男で本家からという事になるから着物を着ていってくれと言う。
この暑いのに・・・と思ったが玲子は袖を通したことのない絽の喪服があることを思い出し、着てきたのだった。
でも、6月のこの暑い時期のお葬式に今時、着物姿は玲子だけだった・・・・
93歳の大往生ということもあってお葬式はむしろ久々の親戚の寄り集まりという感もあり、一番近いはずの子供達でさえワンピースだった。
玲子は斎場までは遠慮して、出棺を見送るとやっとホットしてバックからハンカチを取り出しそっと汗をぬぐった。
すると何気ない視線を感じてふと振り返った。
そこには30代後半くらいだろうか・・・・男の人が遠慮がちに玲子のことを見ていた。葬儀屋さんだろうか、片づけを始めている。
他の人達は手伝いの人達を残してみんな散りぢりに帰ってしまっていた。
玲子はかるく会釈して近くのバス停まで歩き始めた。
ここは結構な田舎でくるときも随分バスを待ったことを思い出した。
この暑さに着物で・・ちょっとうんざりしながらバスを待ってた。道路には暑さのためにかげろうが揺れてた・・・
しばらく待ってたがバスがくる様子もない。タクシーもこんなところは通らないだろう。
玲子はあきらめて先ほどの家に戻って電話でタクシーを呼んでもらおうと帰りかけたときだった。
一台の黒い車がすーっと玲子の横で止まった。
「駅までなら通り道だから送りますよ。」
窓がするするとあいて、先ほどの葬儀屋さんが顔を出した。
「ここはバス、1時間に1本くらいしかないでしょう・・」
「ええ、でも・・・」
玲子が遠慮すると、
「あはは・・・どうせ通り道だし、会社わかってるんだから襲ったりしませんよ・・」と笑った。
「まさかそんなこと考えてませんけど、迷惑じゃ・・・」
そういうかけるのを遮って車のドアをその人は開いた。
「どうぞ・・」
玲子はその一瞬のエアコンの冷気に誘われるように助手席に乗り込んだ。
話は弾んで、その人は葬儀屋さんというよりは葬式に必要なものをいろいろ手配する関係の仕事らしい。
こんな商売なんで縁起悪いと結構いやがられるんですよ。
「あら、そんなこと大事なお仕事じゃないですか・・・」
そう玲子がいうととても喜んでた。
「こんな事話すと、ひんしゅくものなんですがね、」といって葬式の時のいろいろなおかしかった話など話し出した。
お葬式の時は結構みんな失敗するらしく、それでも笑えなくて結構辛いと話してた。
玲子は知らない男の人とこんな風に話しがはずんだのは久しぶりですっかりうち解けてた。
多分、実際の生活に全く関係ないところの人だからだろう・・・
長男に嫁いで、舅や姑や、そのつき合いなど玲子にとっては誰も彼もが緊張する相手だった。
姑の悪口などをちょっとでも近所のお嫁さんなんかに話したら大変なことになる。
その時は相づちをうっていかにも玲子の味方をしていてくれてた近所の嫁さんは家で、お姑さんとケンカしたときにそのお姑さんが「あそこの嫁は・・・」と玲子の事をほめたのでその嫁は玲子だって姑の事をこんな風に言ってたと大げさな悪口になって玲子の姑にあっという間に伝わった。主人にその時
「気をつけてくれよ」と一言いわれ、玲子のまわりのどこにも味方がいないことに気付いた。
それからは誰にも心を許さず、いい嫁を演じ続けてきた。
いい嫁に思われたいからではない・・・暮らしていくの一番便利だったからだ。
そのかわり、もともと明るかった玲子は次第に口数の少ない良家の嫁という立場に落ち着いてしまった。
学生の頃に戻ったようにその人と話してるうちに玲子はとても開放感を感じた。
「絽の着物なんて珍しいですね。すごく似合ってる」
そういわれて、
「あら・・今時いないわよねえ、今はみんな手軽に済ませちゃうのに・・・」
「でも、とても色っぽいですよ、僕はあなたから目が離せなかった」
急に真面目な口調で彼がいった。
玲子はどきっと体の奥が一瞬うずいた。それに気付かれないように玲子は着物の裾をなおした。
相手と自分自身の気持ちをただすように・・・
すると男が
「こんなこというと遊び人だと思われちゃうかもしれないけど、本当に僕はさっき奥さんに一目惚れしたんだ。
すごく非常識なこと言ってるの自分でもわかってるし、我ながらこんな事言える人間じゃないと思ってたからびっくりしてるんだけど
今、僕はすごく奥さんを抱きしめたい。その着物を僕の手で脱がせたい・・・」
「お願いだから、一度だけ、だれにもわからないから。そのあと決して迷惑かけないから・・・」
そう必死に訴えてくる。
玲子はあんまりびっくりしてなんと答えていいのかわからなかった。
「そんないきなり・・・多分私の方が年上よ。」
自分でもあんまり関係ない断り方だったなあと苦笑してしまった。
相手があんまり真剣なので玲子は反対に落ち着いてきた。
「ねえ、真面目に誘ってくれてるのは嬉しいけど、そんなこと出来ないわよ。私は結婚してるし・・・」
「僕だって、結婚してる。」
玲子は吹き出してしまった。
かたまってた空気が一瞬のうちに溶けたようになった。
男は、「ほらあなたで感じてこんなに堅くなっちゃって・・・」そういって自分の股間を示した。
玲子は今でこそ、旧家に嫁いで落ち着いた嫁を演じてるが、わかい頃はこんな風ではなかった。
それなりに男の人とも何人か付き合ってきたし開放的な方だった。
この、絽の着物を誰かに脱がせてもらうのも、良い嫁を求め続けられた主人や舅や姑に対する復讐みたいで気持ちいいかもしれない。
こんな2人の関係は誰も知らないのだから決して、この先誰にもわからないに違いない・・・
なんとなく、この男は信じられる気がする。
玲子は「一度きりならいいわよ・・」
そういった。
男は驚いたように玲子を見た。
「本当に?本当に良いの?」
玲子は答えるかわりに男の堅くなってる股間をそっと触った。
男はそこから一番始めにあったラブホテルに車を入れた。
玲子は自分が喪服である事に躊躇したが、そこは車から部屋まで誰にも見られずに入ることが出来た。
部屋にはいると男は宝物でも見るように玲子を立たせて見つめた。
喪服の玲子はその男でなくても一瞬手が出せずにたじろいでしまうほど凛として美しかった。
男はそっと玲子に近づいて、玲子の肩に手を置くと抱き寄せた。
お焼香の時の線香の香りがふっとよぎった。
その香りさえ今は魅惑的で男の心を刺激した。
「名前は?なんて呼べばいい?」
男が聞くと
「玲子と・・・、それだけで・・・」
「あなたは?」
「俺は、かずって呼んでくれれば」
男は玲子を抱き寄せると、そっと玲子の唇に自分の唇を重ねた。
「ああ、玲子・・俺はこんな幸せを味わったことないよ・・」
「着物を脱がせてもいいかい」
「ええ、あなたの手でこんな着物脱がせて。私を解放して・・」
玲子はそういうと男のなすがままにされていた。
男は玲子にキスをしてそのままいきなり玲子の胸に手を入れてきた。
体の線が崩れるために玲子は下着は何もつけていなかった。
男のキスは執拗でいつまでも玲子を放そうとしなかった。舌としたが絡まって玲子の奥がじーんと痺れてきた頃に
玲子の胸をまさぐっていた男の手は乳首を探し当てゆっくりゆっくり転がし始める。
玲子は頭のてっぺんがじーんとしてきて、立ってられないほどだった。
男の手の動きは上手だった。
乳首の触り方が絶妙だった。玲子は乳首だけでこんな風に溶けてしまうほどの感覚を味わったことがなかった。
玲子はもう、自分の中から密があふれ出してるのを感じて下着をつけてない、太股を伝わって流れ落ちていくのではないかと思ったほどだった。
息が苦しくなって玲子が唇を話すと男はそのまま玲子のうなじを吸う。うなじから耳の方まで舐めあげていった。
玲子は思わず
「あぁぁぁぁん」と吐息が漏れる。
立っているのもやっとだ。
男は後ろに回した手で玲子を抱いたまま帯をほどきにかかった。するすると帯がほどけて床におちる。
絽の喪服はまるで羽衣のように薄くさらさらと玲子のからだにまとわりついてる。
立つのもやっとの感じで体の中に官能の火をつけられた玲子は恐ろしいほどの色香を立ち上げていた。
男はそのまま玲子をベッドに横にした。
着物前がはだけると玲子は何もつけていなかった。男はさらさらという衣連れの音を聞きながら玲子の身体中にキスをしていく。
うなじから首筋胸へ、乳首もかるく噛んでそのたびに玲子は「ああ」と吐息をもらす。
「玲子は感じやすいんだね、嬉しいよ。もっともっと、声を聞かせて・・・玲子の声とてもかわいいよ」
そういうと舌をたてて、つつつっと舐めながら下へと下がっていった。
玲子のそこはもうとろけるくらい熱い密壺と化していた。
男は嬉しそうにそこをぴちゃぴちゃと音を立てながら舐め始めた。玲子の腰もそれに合わせて、動き始める。
玲子の意志とは反対にもっと快楽を男の舌からむさぼり取ろうと淫乱な動きになっていった。
男は今度は指でそこをそっと触り始めた。
「玲子のこことても綺麗だよ。ピンク色だよ。」
「ねえ、そんなところ見ないで・・・」
男の指の動きはとても優しくて触るか触らないかというところで絶妙に動いてる。
玲子はただでさえクリトリスが感じやすいのにもう耐えきれなくなってる。
「ああ、声が抑えられない・・・」
「良いんだよ、玲子、もっと大きな声あげて、聞かせて・・・」
そういうと男は玲子の乳首を吸い始める。
玲子の中で小さな波がどんどん大きくなっていく予感がした。
男は玲子の感じてる波に合わせて優しかった指の動きをどんどん激しくしていく・・・
「ああ、もうダメ、いっちゃう・・押さえられない・・・」
「あああああああああああぁ」
玲子は大きな声とともに全身が硬直した。
自分の中から愛液があふれ出したのを感じた。
「お願い入れて・・・」
たまらなくなって玲子が男のものを欲しがると男は玲子の上にまたがって
喪服を着たままの玲子に入っていった。
「ううっ」男の口からも声が漏れる。
玲子も、
「あああ・・・いい・・・」とうめく
「玲子の中はもう、熱くなってる。俺のものを奥へ奥へと引きずり込んでいくよ。」
「玲子、愛してるよ、玲子・・・」
男は玲子の名を呼びながら玲子の中に入っていく・・・
玲子もたまらずに腰を動かした。
奥へ奥へと男を誘った。
男は起きあがると玲子の両足を肩に抱え何度も何度もグラインドした。
玲子からは男の気持ちよさそうな顔が見えた。
「僕ももうダメだ。行くぞ」
玲子は、
「いいよ、このままで。なかでいいよ」
そういうと、男は我慢できずに玲子の中で果てた。
玲子は
「こんなに感じちゃったのは久しぶり・・・」
男も、
「喪服汚しちゃったかなあ?すごく卑猥で官能的だったよ。」
玲子はシャワーを浴びると髪を整え喪服をきた。
襟元をピッと閉めてきつく帯を締めた。
何事もなかったように凛とした玲子に戻る。
男はもう玲子に触れることさえ出来ないと感じた。
さっきまでのあの乱れに乱れてた玲子はもうどこにも探すことは出来なかった・・・・・・
おしまい
ほらね、今時、絽の喪服なんて着てる人いやしない・・
玲子はそう思った。
主人の遠い親戚筋で玲子は逢ったこともない人のお葬式だった。
主人が仕事でこれないのでかわりにお香典だけおいてきてくれと頼まれた。
半ぞでの喪服のワンピースを出していたら主人に一応主人は長男で本家からという事になるから着物を着ていってくれと言う。
この暑いのに・・・と思ったが玲子は袖を通したことのない絽の喪服があることを思い出し、着てきたのだった。
でも、6月のこの暑い時期のお葬式に今時、着物姿は玲子だけだった・・・・
93歳の大往生ということもあってお葬式はむしろ久々の親戚の寄り集まりという感もあり、一番近いはずの子供達でさえワンピースだった。
玲子は斎場までは遠慮して、出棺を見送るとやっとホットしてバックからハンカチを取り出しそっと汗をぬぐった。
すると何気ない視線を感じてふと振り返った。
そこには30代後半くらいだろうか・・・・男の人が遠慮がちに玲子のことを見ていた。葬儀屋さんだろうか、片づけを始めている。
他の人達は手伝いの人達を残してみんな散りぢりに帰ってしまっていた。
玲子はかるく会釈して近くのバス停まで歩き始めた。
ここは結構な田舎でくるときも随分バスを待ったことを思い出した。
この暑さに着物で・・ちょっとうんざりしながらバスを待ってた。道路には暑さのためにかげろうが揺れてた・・・
しばらく待ってたがバスがくる様子もない。タクシーもこんなところは通らないだろう。
玲子はあきらめて先ほどの家に戻って電話でタクシーを呼んでもらおうと帰りかけたときだった。
一台の黒い車がすーっと玲子の横で止まった。
「駅までなら通り道だから送りますよ。」
窓がするするとあいて、先ほどの葬儀屋さんが顔を出した。
「ここはバス、1時間に1本くらいしかないでしょう・・」
「ええ、でも・・・」
玲子が遠慮すると、
「あはは・・・どうせ通り道だし、会社わかってるんだから襲ったりしませんよ・・」と笑った。
「まさかそんなこと考えてませんけど、迷惑じゃ・・・」
そういうかけるのを遮って車のドアをその人は開いた。
「どうぞ・・」
玲子はその一瞬のエアコンの冷気に誘われるように助手席に乗り込んだ。
話は弾んで、その人は葬儀屋さんというよりは葬式に必要なものをいろいろ手配する関係の仕事らしい。
こんな商売なんで縁起悪いと結構いやがられるんですよ。
「あら、そんなこと大事なお仕事じゃないですか・・・」
そう玲子がいうととても喜んでた。
「こんな事話すと、ひんしゅくものなんですがね、」といって葬式の時のいろいろなおかしかった話など話し出した。
お葬式の時は結構みんな失敗するらしく、それでも笑えなくて結構辛いと話してた。
玲子は知らない男の人とこんな風に話しがはずんだのは久しぶりですっかりうち解けてた。
多分、実際の生活に全く関係ないところの人だからだろう・・・
長男に嫁いで、舅や姑や、そのつき合いなど玲子にとっては誰も彼もが緊張する相手だった。
姑の悪口などをちょっとでも近所のお嫁さんなんかに話したら大変なことになる。
その時は相づちをうっていかにも玲子の味方をしていてくれてた近所の嫁さんは家で、お姑さんとケンカしたときにそのお姑さんが「あそこの嫁は・・・」と玲子の事をほめたのでその嫁は玲子だって姑の事をこんな風に言ってたと大げさな悪口になって玲子の姑にあっという間に伝わった。主人にその時
「気をつけてくれよ」と一言いわれ、玲子のまわりのどこにも味方がいないことに気付いた。
それからは誰にも心を許さず、いい嫁を演じ続けてきた。
いい嫁に思われたいからではない・・・暮らしていくの一番便利だったからだ。
そのかわり、もともと明るかった玲子は次第に口数の少ない良家の嫁という立場に落ち着いてしまった。
学生の頃に戻ったようにその人と話してるうちに玲子はとても開放感を感じた。
「絽の着物なんて珍しいですね。すごく似合ってる」
そういわれて、
「あら・・今時いないわよねえ、今はみんな手軽に済ませちゃうのに・・・」
「でも、とても色っぽいですよ、僕はあなたから目が離せなかった」
急に真面目な口調で彼がいった。
玲子はどきっと体の奥が一瞬うずいた。それに気付かれないように玲子は着物の裾をなおした。
相手と自分自身の気持ちをただすように・・・
すると男が
「こんなこというと遊び人だと思われちゃうかもしれないけど、本当に僕はさっき奥さんに一目惚れしたんだ。
すごく非常識なこと言ってるの自分でもわかってるし、我ながらこんな事言える人間じゃないと思ってたからびっくりしてるんだけど
今、僕はすごく奥さんを抱きしめたい。その着物を僕の手で脱がせたい・・・」
「お願いだから、一度だけ、だれにもわからないから。そのあと決して迷惑かけないから・・・」
そう必死に訴えてくる。
玲子はあんまりびっくりしてなんと答えていいのかわからなかった。
「そんないきなり・・・多分私の方が年上よ。」
自分でもあんまり関係ない断り方だったなあと苦笑してしまった。
相手があんまり真剣なので玲子は反対に落ち着いてきた。
「ねえ、真面目に誘ってくれてるのは嬉しいけど、そんなこと出来ないわよ。私は結婚してるし・・・」
「僕だって、結婚してる。」
玲子は吹き出してしまった。
かたまってた空気が一瞬のうちに溶けたようになった。
男は、「ほらあなたで感じてこんなに堅くなっちゃって・・・」そういって自分の股間を示した。
玲子は今でこそ、旧家に嫁いで落ち着いた嫁を演じてるが、わかい頃はこんな風ではなかった。
それなりに男の人とも何人か付き合ってきたし開放的な方だった。
この、絽の着物を誰かに脱がせてもらうのも、良い嫁を求め続けられた主人や舅や姑に対する復讐みたいで気持ちいいかもしれない。
こんな2人の関係は誰も知らないのだから決して、この先誰にもわからないに違いない・・・
なんとなく、この男は信じられる気がする。
玲子は「一度きりならいいわよ・・」
そういった。
男は驚いたように玲子を見た。
「本当に?本当に良いの?」
玲子は答えるかわりに男の堅くなってる股間をそっと触った。
男はそこから一番始めにあったラブホテルに車を入れた。
玲子は自分が喪服である事に躊躇したが、そこは車から部屋まで誰にも見られずに入ることが出来た。
部屋にはいると男は宝物でも見るように玲子を立たせて見つめた。
喪服の玲子はその男でなくても一瞬手が出せずにたじろいでしまうほど凛として美しかった。
男はそっと玲子に近づいて、玲子の肩に手を置くと抱き寄せた。
お焼香の時の線香の香りがふっとよぎった。
その香りさえ今は魅惑的で男の心を刺激した。
「名前は?なんて呼べばいい?」
男が聞くと
「玲子と・・・、それだけで・・・」
「あなたは?」
「俺は、かずって呼んでくれれば」
男は玲子を抱き寄せると、そっと玲子の唇に自分の唇を重ねた。
「ああ、玲子・・俺はこんな幸せを味わったことないよ・・」
「着物を脱がせてもいいかい」
「ええ、あなたの手でこんな着物脱がせて。私を解放して・・」
玲子はそういうと男のなすがままにされていた。
男は玲子にキスをしてそのままいきなり玲子の胸に手を入れてきた。
体の線が崩れるために玲子は下着は何もつけていなかった。
男のキスは執拗でいつまでも玲子を放そうとしなかった。舌としたが絡まって玲子の奥がじーんと痺れてきた頃に
玲子の胸をまさぐっていた男の手は乳首を探し当てゆっくりゆっくり転がし始める。
玲子は頭のてっぺんがじーんとしてきて、立ってられないほどだった。
男の手の動きは上手だった。
乳首の触り方が絶妙だった。玲子は乳首だけでこんな風に溶けてしまうほどの感覚を味わったことがなかった。
玲子はもう、自分の中から密があふれ出してるのを感じて下着をつけてない、太股を伝わって流れ落ちていくのではないかと思ったほどだった。
息が苦しくなって玲子が唇を話すと男はそのまま玲子のうなじを吸う。うなじから耳の方まで舐めあげていった。
玲子は思わず
「あぁぁぁぁん」と吐息が漏れる。
立っているのもやっとだ。
男は後ろに回した手で玲子を抱いたまま帯をほどきにかかった。するすると帯がほどけて床におちる。
絽の喪服はまるで羽衣のように薄くさらさらと玲子のからだにまとわりついてる。
立つのもやっとの感じで体の中に官能の火をつけられた玲子は恐ろしいほどの色香を立ち上げていた。
男はそのまま玲子をベッドに横にした。
着物前がはだけると玲子は何もつけていなかった。男はさらさらという衣連れの音を聞きながら玲子の身体中にキスをしていく。
うなじから首筋胸へ、乳首もかるく噛んでそのたびに玲子は「ああ」と吐息をもらす。
「玲子は感じやすいんだね、嬉しいよ。もっともっと、声を聞かせて・・・玲子の声とてもかわいいよ」
そういうと舌をたてて、つつつっと舐めながら下へと下がっていった。
玲子のそこはもうとろけるくらい熱い密壺と化していた。
男は嬉しそうにそこをぴちゃぴちゃと音を立てながら舐め始めた。玲子の腰もそれに合わせて、動き始める。
玲子の意志とは反対にもっと快楽を男の舌からむさぼり取ろうと淫乱な動きになっていった。
男は今度は指でそこをそっと触り始めた。
「玲子のこことても綺麗だよ。ピンク色だよ。」
「ねえ、そんなところ見ないで・・・」
男の指の動きはとても優しくて触るか触らないかというところで絶妙に動いてる。
玲子はただでさえクリトリスが感じやすいのにもう耐えきれなくなってる。
「ああ、声が抑えられない・・・」
「良いんだよ、玲子、もっと大きな声あげて、聞かせて・・・」
そういうと男は玲子の乳首を吸い始める。
玲子の中で小さな波がどんどん大きくなっていく予感がした。
男は玲子の感じてる波に合わせて優しかった指の動きをどんどん激しくしていく・・・
「ああ、もうダメ、いっちゃう・・押さえられない・・・」
「あああああああああああぁ」
玲子は大きな声とともに全身が硬直した。
自分の中から愛液があふれ出したのを感じた。
「お願い入れて・・・」
たまらなくなって玲子が男のものを欲しがると男は玲子の上にまたがって
喪服を着たままの玲子に入っていった。
「ううっ」男の口からも声が漏れる。
玲子も、
「あああ・・・いい・・・」とうめく
「玲子の中はもう、熱くなってる。俺のものを奥へ奥へと引きずり込んでいくよ。」
「玲子、愛してるよ、玲子・・・」
男は玲子の名を呼びながら玲子の中に入っていく・・・
玲子もたまらずに腰を動かした。
奥へ奥へと男を誘った。
男は起きあがると玲子の両足を肩に抱え何度も何度もグラインドした。
玲子からは男の気持ちよさそうな顔が見えた。
「僕ももうダメだ。行くぞ」
玲子は、
「いいよ、このままで。なかでいいよ」
そういうと、男は我慢できずに玲子の中で果てた。
玲子は
「こんなに感じちゃったのは久しぶり・・・」
男も、
「喪服汚しちゃったかなあ?すごく卑猥で官能的だったよ。」
玲子はシャワーを浴びると髪を整え喪服をきた。
襟元をピッと閉めてきつく帯を締めた。
何事もなかったように凛とした玲子に戻る。
男はもう玲子に触れることさえ出来ないと感じた。
さっきまでのあの乱れに乱れてた玲子はもうどこにも探すことは出来なかった・・・・・・
おしまい
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