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小説(転載) ギュッてして 4/4

官能小説
05 /18 2018
掲載サイトは消滅。厳密には近親相姦ではないので、官能小説のカテゴリとした。話の展開が上手いのですぐ読み終えてしまう感じだ。

(……えっ?)
 不意に手が離れ、ヨシ兄が部屋から出て行く足音が聞こえた。
 そのまま耳をすませると、ヨシ兄は自分の部屋に戻っていったことにきがつく。でもヨシ兄は、すぐにまた、部屋に戻って来てくれた。今度は部屋のドアを閉めるだけじゃなく、カチャッという鍵をかける音も聞こえる。
 しばらくして、またベッドがギシッときしんだ。
 ヨシ兄は無言だった。
 私も、無言だった。
 不意にまた、太股を撫でられる感触があった。
(良かった……)
 なぜだか私は安心した。
 でも、次にヨシ兄の言葉で、私は息を飲み込んだ。
「嫌ならそのままでいい。そうでないなら……膝、たてろ」
 意味はすぐに理解できた。
 また、あれをするんだ――そう思うと心臓のドキドキがさらに強まる。
「……そうか」
 ヨシ兄のため息が聞こえる。
 思わず私は、あわてて膝をたてた。ちょうど毛布からお尻を突き出しているような姿勢になったのだ。
 ヨシ兄は無言になった。
 それでも、しばらくして私のお尻を撫ではじめた。
「……痛かったら、言えよ」
 あの時と同じ台詞だ。
 それを聞いて、不思議と私は、また、安心して体の力をぬいた。
 風邪をひいてるわけでもないのに、なんだか頭がボーッとしてくる。
 あの夜と同じだ。
 お尻を撫でられるだけだというのに、お腹の下の方がジーンッと痺れてくる感じがした。
「脱がすぞ……」
「……うん」
 私は毛布にくるまったまま応えた。
 スウェットが引き降ろされ、ヨシ兄の手で脱がされて行く。
 裾を引き抜く時、私は膝をあげて、それを助けた。
「パンツ、可愛いな」
 たまたまお気に入りのパンツを履いていたので、嬉しいやら恥ずかしいやらで、私は困ってしまった。
 そのパンツも脱がされた。
 そしてヨシ兄は、私のお尻を片手で揉み始めた。
 気持ちいい。
 マッサージされてる感じとは、少し違う気がする。
 全部見られているのはわかっていたけど、どうせ前に見られていると思うと、あんまり恥ずかしい感じがしなかった。
(……あっ)
 お尻の穴が撫でられている感触がある。
 優しく、転がすように、指の腹が押しあてられている感触だ。
 しかも、しばらくすると、その指がヌッと私の中に入り込んで来た。あの夜の後、自分でも指を入れてするようになったが……こんなに簡単に入るなんて、ありえないことだったのに……
 ヨシ兄の指は特別なのかもしれない。
 そう思うと、お腹の下が、さっき以上にジーンと痺れて来た。
 ヨシ兄の指が、ゆっくり、出たり入ったりをくり返し始める。
「んっ……んっ……んっ……」
 声が自然と漏れでた。
 それまで毛布を掴んでいた両手で、私は口を抑えこんだ。
 でも、腰も勝手に動き出してしまう。
 指の動きは、少しずつ早くなった。
 それから円を描くように、私の中をかき回してくる。
 変な感じだ。
「……んんっ!」
 急に指が、二本になった。
 それなのに私のお尻は、すんなり、ヨシ兄の指を受け入れていた。
「……こっちにも欲しいか?」
 突然、前の方にもヨシ兄の指の感触を感じる。
 掌全体でアソコを押しつけてきている感じがした。
「すごいな……こんなに濡れて……」

……ヌチャッ……

 アソコから掌が離れると、いやらしい音が私の耳にもはっきりと聞こえてきた。
 私はおそるおそる、首を曲げて、四つんばいになってる自分の股の方を眺めてみた。見えたのは、私のアソコから離れたヨシ兄の掌と、その間に生まれたネットリとした透明な液の糸……こんなに濡れるなんて、これまで無かったことだ……やっぱりヨシ兄の指は……
「奈美、見えるか?」
 まるで私が見ていることを知っているかのように、ヨシ兄はボソッとそう尋ねて来た。
 ボーッとしている私は、素直に「うん……」と応える。
「ひとりでする時も、こんなに濡れるのか?」
「……しないもん…………」
「嘘だ」
 急にお尻を、激しくかき回された。
「あっ! ……ち、違う…………」
「なにが違うって?」
「……ヨシ兄に……されてるから……ヨシ兄だから…………」
 ヨシ兄は黙ったまま、お尻から指を引き抜いた。
「あん……」
 もっといじってほしい――そう思っていると、カチャカチャとベルトを外す音が聞こえて来た。
(ついに……)
 口にたまった唾を、コクンと飲み込んでみる。
 ボーッと見ていると、ズボンもパンツも脱いだヨシ兄の下半身が見えた。
(うそっ!?)
 ヨシ兄のアレが見えた。ものすごく大きい。誰かが、極太のマジックぐらいあるのが普通だと言ってたけど、それ以上はあるように思える。
 ヨシ兄は、そんなものすごく大きなアレに、コンドームをつけて、何かを塗り付けていた。
(あんなのが……あの時、入ったんだ…………)
 今回で二度目だと言っても、とても入るとは思えない。
「いくぞ」
「………………うん……」
 お尻に、アレの先端が押しあてられる感触があった。
「奈美……息を吸って…………」
 言われる通り、私はスーッと息を吸った。
「吐いて…………」
 フーッと息を吐く。

……ヌルッ……

「あっ……」
 あっけなく、ヨシ兄のアレが私の中に入り込んで来た。
 あんなに大きいのに、全然、痛くない。
 でも、ギチギチだ。もう、いっぱいいっぱいって感じだ。でも――
(えっ!?)
 さらに奥へと入り込んでくる。
「あっ、あっ、あっ、あっ!」
 まるで、そのまま先端が口から出て来そうな感じがして私は恐くなった。
 でも、少ししてお尻にピタッとヨシ兄の肌が押し付けられる感触を覚える。
「全部入ったぞ……」
「うん……」
「……痛かったら、言えよ」
 また、いつもの言葉だ。なんだおかしくって、私は小さく笑ってしまった。
「あんっ……」
 ヨシ兄が動き出す。
 ぬかれる時、一緒に内臓も全部もっていかれる感じがして、全身から力が抜けてしまう。
 差し込まれる時、内臓が押し分けられている感じがして、やっぱり力が入らなくなる。
 もう、何がなんだかわからなくなった。
 いつもひとりでする時、お尻もいじっていたせいか、すごく敏感になってる気がする。

……ヌチュ……ヌチュ……ヌチュ……ヌチュ……
……んっ……んっ……んっ……んっ……

 私の声といやらしい音とが同じリズムを刻む。
 それに気付くだけで、私はものすごくHな気分になって、喉がカラカラに乾いた。
「奈美、いくぞ……」
 これまで聞いたこともない、ヨシ兄の切なそうな声が聞こえてきた。
 直後、ヨシ兄は深々とアレを私の中に差し込む。
 お尻をパンッと叩くぐらい強く突き刺された私は、「あっ……!」と声をあげながら、痺れとも痛みともいえない不思議な感覚に突き飛ばされた。
 頭が真っ白になる。
 それでも、私の中で、ヨシ兄のアレがビクッ、ビクッと震えているのがわかった。
(ヨシ兄も……)
 スーッとしたまどろみの中で、私は、ヨシ兄を気持ちよくさせられた自分の体を、少しだけ誇らしく思えた。



 終わった後、ヨシ兄は毛布ごしに私に抱きついてきた。アレは入ったままだ。
 体重をあずけられた私は、ちょっと耐えきれなくて横に倒れた。ヨシ兄の体も横に倒れる。でも、アレは入ったまま……。
「……なぁ、奈美」
 ヨシ兄が毛布をかきわけ始めた。
 まどろんでいた私は、抵抗するでもなく、十数分ぶりに頭を外に出した。
「……兄ちゃんのこと、軽蔑するか?」
「……なんで?」
「妹にこんなことして……」
「……ヨシ兄って、彼女、いないの?」
「悪かったな」
「私じゃ……ダメ……?」
「……」
「あっ、彼女って意味じゃなくて……恋人って、いつか別れちゃうもん……だから彼女の代わりにさ………………あっ」
 お尻の中で、ヨシ兄のアレがまた固く、大きくなってきたのがわかった。
「ヨシ兄のH」
「おまえの中、気持ちよすぎるんだって」
「へへぇ……」
 私は、なんだか嬉しくなった。
「ヨシ兄、ギュッってして」
「……こうか?」
 後ろからヨシ兄の腕が、私の体を強く抱きしめてくる。
「……ねぇ、ヨシ兄」
「んっ?」
「もっとしていいよ」
「……」
「いっぱい、いっぱい、Hなことしていいよ……私に……Hなこと、いっぱい教えて……それで……ずっと……ずっと私のこと…………」
 ヨシ兄はなにも答えなかった。
 でもしばらくして、ヨシ兄が動き出した。
 さっきよりも優しく、まるで私のことを壊れ物みたいにいたわるみたいに。



 こうして私とヨシ兄は特別な関係になった。
 ただ、ヨシ兄はいつまでたっても私の処女を、奪ってくれようとはしない。
 ちょっと残念だけど、それはそれでいいことなんだと思う。
 だって……私にもわかっているのだ。
 この関係は、いつか終わる関係。
 ヨシ兄に好きな人ができるか、それとも私が『好き』って思える人とめぐり合うか……
「よいしょっと」
 私はヨシ兄の背中から降りて、台所に向かった。
「ヨシ兄、ジュース飲む?」
「コーヒー」
「お砂糖、ひとつだよね?」
 私はインスタントコーヒーの用意をしながら、少しだけ考えた。
 いつか終わる関係でも、今はまだ、続いている。
 だから――
「ヨシ兄」
「んっ?」
 ジュースとコーヒーを手にリビングに戻った私は、ヨシ兄の横に体育座りになりながら、ちょっと照れ臭そうに笑った。
「母さん、まだ帰らないし……ギュッてしくれる?」
おわり

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eroerojiji

小さい頃からエロいことが好き。そのまま大人になってしまったエロジジイです。