小説(転載) 『三つ葉の愛』
近親相姦小説
『三つ葉の愛』
「もういいわよ。引越し屋さんもみんな帰ったわ」
姉の由佳の声にようやく里佳は台所でずっとつめていた息を吐いた。恐る恐るリビ
ングに出る。由佳が嘘をつくはずがないが、そう判っていても身体が言う事を聞かな
いのだ。
「荷物は全部三階の里佳の部屋に入れたわよ。家具も言われたとおりに並べたわ。後
は好きなように整理してちょうだい」
由佳が玄関から戻ってきた。女にしてはかなり長身な身体はスポーツと仕事でたっ
ぷりと鍛えられていたが、今はさすがに息が荒い。額から後ろにまとめた髪までが
しっとりと汗に濡れ、着ているジャージには染みが幾つも浮き出ている。荷物の多い
妹の引越しを一人で仕切っていたのだから無理もないだろう。
「ありがとう――ごめんね。お姉ちゃん」
おずおずと里佳が呟くように言った。こちらは汗もかいておらず、エプロンをつけ
ただけである。朝から来てくれた引越し屋へお茶や軽食を作っていただけなのだか
ら。
「しかし、里佳も相変わらずね。二十三にもなるんだからいい加減なんとかしない
と」
由佳はそう言ってリビングのソファに男らしく座りこんだ。今年で三十五になるは
ずだが、子供の頃からバレーで鍛えた体は贅肉のかけらもなく、一回り下の妹よりは
るかに躍動的だ。そんな姉に里佳がいそいそと紅茶を無言でいれる。猫舌の姉のため
に氷をひとかけら加えるのも忘れない。
「まあ、ここにいつまでいてもいいけど、いずれ退屈するわよ。だから、例の話、考
えておいてよ。里佳さえうんと言ってくれれば、お姉ちゃん、出来るだけの事はする
から」
頼もしく断言する姉に妹は一応頭を下げた。そばのソファに座ろうとするが、その
時、不自然なまでにソファと周囲を目で確認するのを見て由佳はため息をついてしま
う――やれやれ。まだ病気はなおっていないか。
由佳のたった一人の妹の里佳は男性恐怖症であった。それもかなり重度の。
その原因は里佳が九才の時、下校中に暴漢に襲われた事による。事件そのものは未
遂ですんだ。最後のところで里佳の悲鳴を聞きつけた人が暴漢を取り押さえてくれた
のである。しかし、突然、あらがえない力で草むらに引き込まれ、服と下着を引き裂
かれた恐怖は九才の女児には耐えがたいものであった。しかも、その時、暴漢は邪な
肉棒を熱いままに里佳に押しつけ、咥えさせようとしていたのである。性教育の前
だった事もあったが、そのおぞましさは里佳の精神の許容範囲をはるかに超え、結果
として里佳を男性恐怖症にしてしまった。
以来、とにかく男が怖くてたまらない。幸い小学校側が理解を示し、女医しかいな
い保健室での自習だけで卒業させてくれたが、結局、中学から短大までずっと私立の
女子校ですごす羽目になった。卒業してからも恐怖症は改善せず、就職も出来ずに実
家で老父母の協力の元にすごしていたのである。男のいる店には一人で買い物にもい
けないのだからやむをえない。
その両親も二ヶ月前に父が死に、またその四十九日もあけぬ内に母があとを追うよ
うに亡くなってしまい、やむを得ず今やたった一人の肉親である姉の由佳のところへ
転がり込んだのであった。
「八王子のマンションは大丈夫よ。宏美さんにお願いしたから上手くさばいてくれ
るわ」
昨日まで住んでいた両親の形見のマンションは由佳の友人で不動産会社の社長をし
ている宏美に処分を頼んだ。やり手の実業家である姉の由佳が両親および男嫌いの妹
が住む前提で、この要町の一戸建てを建てていたのに甘えて今日から同居するのであ
る。マンション自体は惜しくもあったが、両親が残した遺産と言えるものはそれだけ
であり、早目に現金化したほうが良いという由佳の忠告に従ったのだ。処分を依頼し
た宏美という女性は息子一人の母子家庭の実業家と言う由佳と同じ環境の、なかなか
に有能で信用のおける友人で、十二分にあてに出来る人である。
「これからの事はあたしにまかせれば良いわ。うちの瑞樹は大丈夫なんでしょう?」
瑞樹と言うのは由佳の一人息子で今年十五才になる。里佳が事件に会う前に産まれ
ていた事もあって、里佳がまともに接せられる数少ない男性の一人であった。母親に
似て容姿端麗で私立の男子中学にかよっており、最近は母親のブティックの専属モデ
ルをやっている。
ちなみに由佳は未婚である。瑞樹もまともな結婚で産まれた子供ではない。
「顔と頭が良いだけのクズだったわ」
瑞樹の父親についての由佳の感想はそれだけである。無理もない。恋愛感情を抱い
た事のない相手なのだから。
十数年前、子供の頃から才媛だった由佳はすんなりと東京の有名大学に進学した。
その美貌とスタイルから一年生でありながらすぐにも文化祭で満場一致のミスキャン
パスに選ばれたのだが、これがまずかった。交際希望が殺到したのである。異性には
晩成だったせいもあってそれらをことごとく蹴った事が、さらにいらぬ付加価値を高
めてしまった。
中でも同じ学科で容姿と親の財産が自慢の先輩が問題であった。もちろん由佳はそ
んな男は拒絶しまくったのだが、女にもてるのが唯一の自慢だっただけに意固地に
なったその先輩がゼミのコンパの席で由佳の酒に目薬を入れ、人事不省になったとこ
ろを犯したのである。
由佳からすれば災難でしかなかった。人事不省でその事を本人がまったく憶えてな
いだけに否定も出来ない。さらに悪い事にその先輩は「鉄の処女」のミスキャンを落
とした事を自慢して学校中にふいてまわったのだ。不名誉の挽回の術もなくプライド
の高い由佳としては中退する事によって情けない環境から脱出する事しか出来なかっ
た。
しかも、たった一度の体験で現在の一人息子の瑞樹を孕んでいたと判ったのは恥に
耐えきれず大学を中退した後のことである。それでも中絶しなかった姉を里佳は偉い
と思う。個人的感情が退学を選ぶほどだったのにも関わらず、自分の中の無実の命は
守ったのだ。里佳だったらそれでも現実から逃げ出したに違いなかった。
その後、由佳はかねてから興味のあったブティックの世界に入った。新宿の有名店
でマヌカンとして修行した後、二十五才で父親に出資してもらって吉祥寺に自分の店
を開いたのである。
もちろん努力も相当なものだったが、何よりこの方面の才能に恵まれていたのであ
ろう。店は見事に成功した。
続けて手を広げ続け、今や新宿と池袋、青山にも店舗を持つオーナー様である。今
度、赤坂に支店を開く予定だ。今までは十代から三十前の女性をターゲットにしてい
たのに対し、今度の赤坂店はもっと上の年齢層を狙うという新分野への挑戦もあっ
て、最近は結構忙しい毎日のはずであった。
「だからさ。うちで修行して、あたしを手伝えるようになってよ。いずれはどっかの
店を任せたいんだからさ。霧子の元で修行すれば三年で一人前になるまでしごいてく
れるわよ」
“霧子”とは吉祥寺店を開いた時に雇った最初の店員の事である。両親を交通事故
で無くし、八歳違いの弟を育てるために、高校を中退して就職した感心な女性だ。そ
んな逆境にもめげず、たいそう努力家で有能で、今では由佳の右腕として青山店を任
されている。子供の頃の傷をいまだ克服できず、一人で買い物も出来ない里佳にすれ
ば尊敬するしかない立派な女性であった。
「まあ急がなくても良いから考えといてね。あたしとしては里佳が家にいて家事を全
部やってもらえるのは助かるけど、それじゃあ里佳の人生がわびしすぎるわ」
好意からに違いない由佳の台詞を里佳はまだあいまいに笑って聞き流す事しかでき
なかった。
その日の晩、息子の瑞樹が二階の由佳の寝室に忍んで来たのは里佳が寝静まってか
らであった。
「――――――」
瑞樹がドアを閉めると同時に由佳は飛びつき、その唇にむしゃぶりついた。母と子
のものではない濃厚なキスをしながら、真っ赤なネグリジェで覆った大柄で豊満な女
体を押し付ける。特に瑞樹の腰にこすりつけられた股間の中心は、すでに、しかも黒
いパンティごしに判るぐらいねっとりと糸を引いていた。
「……どうしたんだよ。こんなに急に」
濃厚な実母の触感に対し、瑞樹の反応は落ち着いていた。キスをやんわりと離しな
がらも身体をゆすって密着した母の胸や股間をあざといまでに刺激する。とても十五
歳のものとは思えない巧妙なじらしであった。
「もう、いつまで待たせんのよ!母さん、待ちくたびれて瑞樹のあれを想像してもう
二回も指だけでいっちゃたわ」
それもそのはずであって、この二人はもう何年も前からこう言う仲なのである。
きっかけは男嫌いのはずの由佳が、一緒に風呂に入っていたまだ小学生だった頃の瑞
樹の勃起を見た事からであった。その時の驚きとときめきからこのようになるまでは
そう時間はかからなかった。
ちょうど瑞樹も性に興味を持つ年頃だったし、また由佳もいざ愛のあるSEXを初め
て味わってしまうと今までの反動かたいそう貪欲になってしまい、今では日に最低三
度はSEXを欠かさない関係であった。
そう、今までは―――
「しかたないじゃないか。叔母さんが今夜から同居するんだから。今までのように家
の中ならどこでもいつでもと言うわけにはいかないよ」
「だってぇぇ。母さん、瑞樹のあれがないと生きていけないのよ。里佳を引きとらな
きゃならないのは判ってんだけど―――これからは深夜だけのHなんて拷問だわ」
「昨日も今朝もたっぷりやったでしょ」
「一日中でもしていたいんだから!」
そう言い放つと由佳は瑞樹の前に膝まづき、遮二無二にトランクスを引きづりおろ
す。その中から飛び出しナイフのように、しかも大きな肉棒が飛び出た。すでに半分
以上固くなっているそれを由佳は両手で握り締め嬉しそうに頬ずりする。そしてかっ
ぽりと口に咥えた。
「何か激しいね。今夜は」
音を立てて吸い込む母のフェラチオに瑞樹は嬉しそうに目を細めた。素早くTシャ
ツを脱ぐ。あらわになった身体は母の店のモデルもやっているだけあって細身だが、
その体力のほうは、SEXに貪欲な由佳を毎日満足させられるくらい強靭である。その
肉棒も可愛い顔に似合ないくらいにいかつく、狂暴であった。
「ああぁ。瑞樹の味だわ」
息子の肉棒をていねいに舐め口中で味わいながら、うっとりとして由佳は思った。
昨夜から今朝にかけて絞りきるほどに堪能したのに、もう今夜は固さと勢いを取り戻
している。それが実母の女体を求めているせいだと思っただけで股間がたまらなく
なった。
「ねぇ・・」
一通り舐め終わり、瑞樹の肉棒がかちんかちんになると由佳は口を離して甘えた声
を出した。
「もうかい。僕、まだおっぱいも舐めていないのに」
「そんなのは後でたっぷりしてあげるから!いいからしてよ!どんな体位でもいいか
ら!」
目の色が変っている母の訴えに、瑞樹はにやりと笑うとそのまま由佳の身体を押
し、ベットに仰向けにさせた。ネグリジェとパンティは由佳が自分から素早く脱ぐ。
瑞樹はあらわになった母の見事な女体にゆっくりとじらすようにおおいかぶさりなが
ら、肉棒の先端で秘肉をやんわりとつついた。熱いまでの愛液がたっぷりと触れた部
分を濡らし、すぐに先端が秘肉を割って肉襞の中に入る。これ以上の前戯が無くても
十分のようだ。
「いくよ」
ぐっと瑞樹が腰を沈めた。息子の肉棒が母の肉壺にぬるんと音を立て、一気に全部
が突き刺さる。由佳の口から悲鳴のような喘ぎが大きくもれた。
「あぁぁん・・これよ。これが欲しかったのよ・・み、みずき・・いいわぁぁ」
母の喘ぎを楽しみながら瑞樹は腰を強く動かした。肉壺を削るように肉棒を回し、
浅くついてじらしたかと思ったら、深く突き刺して悲鳴を上げさせる。こう言う時の
母は少々乱暴にしたほうが良いのは経験で知っていたから、手加減はしない。そんな
息子の攻撃に由佳は死にそうな声でよがり上げた。
「駄目だよ。そんな大きな声を出しちゃあ。叔母さんが目を覚ますかもしれないよ」
そう言われても由佳に聞く余裕など無い。肉壺から全身をしびれさせる快感に、下
から必死で息子の身体にしがみつくだけである。もっとも言っている瑞樹もペースを
落とすことなど一切無く、むしろかえって動きが激しくさえなっていた。
「ひ、ひぃぃ・・み、ずきぃぃ。いくぅ、か、かあさ・・ん、いっちゃうぅぅ」
たいした時間をかけずに由佳が絶頂を迎えそうになった。しがみついている瑞樹の
背に爪が突き刺さるほど力が入る。もちろん無意識の上でだ。
「いって・・いっしょにいって。お、お願い、かあさんといっしょに・・」
快感に震えながらの母の懇願に、瑞樹は一瞬どうしようかなと考えた。ねっとりと
からみつく母の肉壺の絶妙の感触と、ちょっと張り切りすぎた事によって、感電した
ような快感が肉棒から脳髄に直通している。いつもよりは短いがそろそろ限界かもし
れなかった。
「み・・みずきぃ!」
由佳の意識が真っ白になって絶叫したと同時に瑞樹も爆発した。どくどくと音を立
てて息子のミルクが母の肉壺に注ぎ込まれる。由佳は朦朧とした意識の中でその感触
だけは何故かはっきりと堪能していた。
「あぁぁ。ずっとこうしていたいわ」
最初の肉交が終わったままで抱き合いながら由佳はしみじみと呟いた。ミルクを出
し終えた肉棒はやや小さくなったとはいえ、まだ母の体内から抜かれていない。瑞樹
の胸の下では由佳の豊かな乳房がへしゃげながらも自己主張している。その乳首はま
だ固いままだ。
「僕もだよ。母さん。母さんの中に入れている時が一番いいんだ。学校でもどこでも
ずっとそう思っているくらいに」
「本当?母さん、うれしいわ―――でも、これからは隠れてやらなければならない
分、時間も回数も減るのよね」
「またあの温泉旅館に行けばいいじゃないか。あそこなら人目を気にせずに思いっき
り姦りまくれるよ」
先ほどの余韻と今の息子の身体の蝕感にうっとりとしながら話す由佳に対し、瑞樹
のほうは余裕がある。微妙に腰を動かしやや柔らかくなった肉棒をそろそろと使い始
めていた。
「そうよね。あの旅館はあたし達みたいな家族しかいないから楽しめるんだけど――
今までのように毎月行くってわけにはいかないじゃない」
「あそこの女将さんがどこか海外の島を買って支店を作るって言っていたよ」
「そうじゃなくて!里佳を一人でほっておけないでしょう。毎月、母子だけで温泉に
行くと言うのも不自然だし……!」
急に瑞樹が由佳にかぶさりキスをした。下半身もそうだが、毎日、母で鍛えている
だけあってこちらも上手い。その舌使いを由佳はとろけるまでに楽しんだ。
「叔母さん。やっぱり男性恐怖症なの?僕には大丈夫だったじゃない」
ようやくキスを終え、その感触に浸っている由佳にさりげなく瑞樹が質問した。
「…そうよ。瑞樹のほうが例外なの。明日、近所にでも出れば判るわよ」
「恋人を作った事も無いの?」
「そう」
「じゃ処女?」
「そうなんじゃない」
言うと同時に瑞樹が腰をやや大きく動かした。その感触に気を取られて由佳は瑞樹
がにやりと笑った事には気づかなかった。
「あら?今、母さんの大事なところで乱暴しているのは誰?」
悪戯めいて言う由佳に乗った振りをして瑞樹は母の大きな乳房にむしゃぶりつい
た。両手で揉みしだき、口は右の塊の先端を咥える。すでにそこは舌では曲げられな
いくらいに固かった。
「あぁぁん!」
嬉しそうに声を上げて由佳は両手に力を入れた。ぬるぬるの肉壺では、さっきから
入れたままの息子の肉棒が十分な固さを取り戻している事が感じられる。このまま二
回目にいけるだろう。しかし、それでは一方的に息子をむさぼるだけで悪いような気
もした。
「ね!おっぱいもしたいんでしょ?はさんであげるわ」
「ほんと?でもかあさんの下のよだれを飲むのもいいかな」
「もう、馬鹿!」
結局、肉棒を抜き、パイずりにうつった。由佳のバスケットボールのような乳房の
得意技である。瑞樹はこれが大好きでこれをすると最後の一回の後でもさらにもう一
度勃起するほどだ。
ニ回戦はすぐに開始された。
翌朝、由佳がベットを抜け出たのは9時を過ぎてのことだった。さすがに社長だか
ら出勤時間は自由であり、鷹揚なものだ。土曜日で学校が休みの瑞樹はまだ寝てい
る。今までだったら起こすのを口実に朝だちの肉棒をたっぷりとフェラチオしに行く
ところだが、今朝からはそうもいかないのだ。
「おはよ。ご飯は?」
まだぼんやりとした頭で由佳は食卓についた。昨夜は四回も息子の濃厚な攻めを受
けただけあって、腰の辺りが半分くらい浮いた感じがする。
「はい、どうぞ」
すでにキッチンにいる里佳が大きな丼と味噌汁、それにベーコンエッグの皿を並べ
た。由佳の朝の定番で、半熟のベーコンエッグに塩胡椒を振ったものを丼飯にのせて
一気にかっ込むのである。“朝はたっぷり食べ、昼はたっぷり仕事し、夜はたっぷり
楽しむ”と言う由佳らしい朝食であった。
「ああ、お腹空いた」
そう言うと淑女にあるまじき勢いでかっこみ始めた。里佳が黙って座る。何故か距
離をおいている事も思いつめた表情でいる事も食事に夢中な由佳は気づかない。
「……姉さん!」
急に大きな声を出されて由佳は味噌汁をむせそうになった。げほげほと咳をする姉
に里佳が黙ってタオルを渡す。
「あーーびっくりした。口にものを入れている時に急に大きな声出さないでよ。何
だって言うのよ」
やや真面目に由佳が抗議したが、里佳のほうは半分も聞いていなかった。言わなけ
ればならない事を言う事だけを思いつめているのである。
「あのね、姉さん。あたし、あんな事は良くないと思うの」
「は?」
言われた由佳にとっては唐突で何の事か咄嗟には判らなかった。
「なに?何のこと?朝、寝坊したこと?だってあたしオーナーだし……」
「違う!昨夜の瑞樹君との事よ!」
真っ赤な顔をしている真剣そのものの里佳を見て、ようやく思い当たった。
「ああ、あれね。あの事ね―――あーはーはーは――」
里佳には隠すはずだったのにもうばれてしまった。考えてみれば昨夜あれだけよが
り声をあげたのだから当然である。見なくても誤解しようのない声だったのだから。
由佳は多少の後悔を込めながらも仕方なく声を立ててわざとらしい愛想笑いをした。
「あーはーはーじゃないでしょう!」
里佳は真剣だった。目が怖い。愛想笑い如きでは誤魔化されないらしい。
「信じられないわ。あんな事しているなんて!」
「ま、ま、ま。そう言わないでよ。そりゃあたしもちょっと恥ずかしいと思っている
けどさ」
「母と実の息子よ。近親相姦なんてそんな変態みたいな事を二人がしているなん
て……」
今まで笑って誤魔化そうとしていた由佳の顔が急に真面目になった。
「ちょっと待って。変態だなんてあたしは別に思っていないわよ」
「でも……」
「はっきり言うけど瑞樹は確かにあたしの息子だけど、それ以上に今はあたしの旦那
様よ。瑞樹も妻だと認めてくれているわ。そりゃ世間には言えない仲だけど、お互い
罪悪感も無く、納得している。
何より愛し合っているのよ。あたしは瑞樹以外の男を好きになったことはないし、
瑞樹もそうだと言ってくれたわ。だから、誰に迷惑をかけているわけでもない以上、
ここから先はあたしと瑞樹の自由じゃなくて?」
強く、何よりも自信を持って断言する由佳に里佳は固まってしまった。責める気力
が一気になえたのも、姉妹と言う力関係だけではない。由佳の気迫が里佳の常識をひ
るませたのだ。
「でも、遺伝とか……」
そう反論しかけて里佳は自分の口を慌てて押さえた。重度の難産で瑞樹を産んだ由
佳がもう二度と妊娠出来ない身体になっている事を思い出したのである。これは言っ
てはいけない事だった。
しかし、遺伝以外に母子相姦を否定する理屈がにわかには思い出せない。いや、そ
れでは遺伝問題さえクリアすれば近親相姦は悪くないと言う事になるではないか。何
か言わなきゃと思いつつも里佳は言うべき台詞が出てこなかった。
「とにかく里佳も含めて誰にも迷惑はかけないわよ。だからこの件についてはもうこ
れ以上言わないで。どうしても目障りだと言うのなら、やり方を考えるから。
それから、もちろん他人には言わないでよ。あたしは瑞樹とのことだから何でも耐
えるけど、あの子の将来の障害になるのだけは避けたいからね」
固まってしまった里佳にそう言い放ち、急いで朝食を終えると返事も待たずに由佳
は出勤していってしまった。後には呆然と椅子から動けない里佳だけが残される。
瑞樹が三階の自室から降りてきたのは十時近くだった。起こす人がいないのを良い
事にたっぷり朝寝を楽しんだのである。寝巻きのままで顔と口を洗って食堂に入り、
まだ呆然と座ったままの叔母を発見した。
「何やってるの?叔母さん」
声をかけられて慌てて里佳は立ちあがった。反射的に頬が赤くなる。視線の先で母
の店のポスターのモデルをやっているほどの端正な顔が微笑んでいた。
「あ、朝ご飯ね。す、すぐ作るから」
急いでキッチンに向かったのは顔を合わすのが恥ずかしいからである。いや身体を
見るのが恥ずかしいのだ。実は昨夜、里佳は母子の濃厚なSEXを覗いており、瑞樹の
しなやかな裸もいきり立った肉棒もはっきりと見てしまったのだ。自分が未経験なの
はもちろん他人のSEXを見たのもあれが人生最初であり、何度、追い払っても目も前
にあの光景がはっきり浮かんでくるほどの衝撃であった。そしてその一人である瑞樹
のゆるやかなTシャツから綺麗な肌が見えただけでその事をまたしっかりと連想して
しまったのである。
瑞樹が母の半分ほどの朝食を食べ終える間、二人は無言だった。里佳は何と言って
良いか判らなかったし、いつもの母の朝の口姦がなかった瑞樹は今一つ頭がさえず、
ぼうっとしていたからである。
「じゃ、昨日の約束どおり近所を案内するよ」
食べ終えて緑茶を飲みながら瑞樹が軽く言った。里佳には咄嗟に何のことか判らな
かった。
「一応、僕が使っている商店街とスーパー、後は郵便局とか銀行でいいね?」
そこまで言われてようやく里佳は思い出した。昨日の夕食の時、瑞樹に近所を案内
するよう由佳が命じていたのだ。確かに昨日引っ越してきたばかりの里佳には教えて
もらわなくては困る事である。しかし―――
「あ、あ、あの。いいわよ。そんな……」
昨夜のあれを見て、今朝、由佳に宣言されたばかりである。まだ気持ちの整理がつ
くわけが無い。瑞樹を責める気はないけれど、その瑞樹と二人で外出するなど恥ずか
しいやら困ったやらで――――
「?何かいけない理由でもあるの?掃除とかはもう終わっているでしょう?」
ここで咄嗟にでも口実をだすべきだったが、里佳には思いつかなかった。あどけな
く首を傾げる甥の不思議顔の前で上手い嘘をつけるほど箱入りだった里佳はすれてい
ない。
結局、着替えてから二人連れたって外に出た。
家を出ると瑞樹は自然に里佳の手を握った。昔―――瑞樹が幼稚園の頃からと同じ
構図である。男性恐怖症の里佳が唯一触れる男が可愛い甥の瑞樹なのであった。
しかし、あの頃とは違い瑞樹は背も里佳より高くなり、外見も可愛いというより男
として魅力的になっている。何より昨夜の記憶が里佳の顔中を真っ赤にさせた。手を
離してもらいたいが、こうも無邪気に握られると振りほどくのもしにくい。淫らな事
を連想している顔を見られないようせいぜい下を向くしかなかった。
「あれがいつも行くスーパー。ここの通り沿いにあと二軒あるけどここが一番品揃え
が良くて値段も下げる。で、この角を曲がると昔ながらの商店街で、野菜と果物は
こっちで―――」
叔母の困惑にはまったく気づかず瑞樹はどんどん案内していった。土曜の昼と言う
事もあって周囲には人が多い。そんな中で、何と言ってもこの美男美女のカップルに
は道行く人の注目が集まるが、見られなれている瑞樹は気にもしない。しかし里佳の
ほうはこのように男連れで他人に見られるのは初めてであり、もう耐えられないほど
恥ずかしく、顔を人のいないほうばかりに向けていた。
すがる気持ちがでたのであろう。握っている瑞樹の手が白くなるほど里佳の掌には
力が入っていた。ちょっと痛いはずだが瑞樹は何も言わない。男性恐怖症からの緊張
だろうと好意的に考えているのである。
しかし、そうも言ってられない事件が起きた。ちょうど商店街の中のゲームセン
ターの前に通りかかった時である。
「みずきぃ!」
突然、悲鳴のような叫びが、しかも複数聞こえた。驚く里佳のまわりに、ばらば
らっと人影が走りこんでくる。由佳が気づいた時には二人は周囲を十人以上に囲まれ
ていた。
「ちょっと、誰よ、この女!」
悲鳴と言うより怒声である。囲んだ中の一人が叫んだ。見れば女――瑞樹と同世代
の少女なのだろう。皆、それ風の厚底を履いている。囲んだ女たちの過半数のガング
ロは化粧がすごすぎて同性の里佳にも年齢は判らなかったが。
「勉強と仕事が忙しくて当分フリーにするんじゃなかったの!それを何さ、あたし達
の誘いを断ってこんなババアなんかと!」
最初のとは違うガングロが怒鳴った。二十三で化粧も薄い里佳をババア呼ばわりす
るところを見ると確かに瑞樹と同世代なのだろう――――などと冷静に考えている場
合ではなかった。里佳は殺意すら感じる周囲の視線に気づく。女子校育ちだから女の
怖さは知っていたはずだが、考えてみれば男を取り合う怖さのほうは今が初体験で
あった。年齢はあっちが下でもその怖さは本物で里佳は一瞬で怯え、ひるんでしまっ
た。無意識のうちにも瑞樹の背に隠れようとする。
それがまた周囲の女の子達の反感をあおったらしい。一斉に罵声と詰問が二人を取
り囲んだ。
「うるさい!」
瑞樹が一喝し、女の子達を黙らせた。同時に里佳をかばうように位置を素早くずら
したのも見事である。
「この人は里佳さんと言って、母さんの妹!つまり俺の叔母さん!昨日から家に同居
する事になったんだ。俺の正真正銘の家族なんだから無礼をしたら許さんぞ!」
優しげな外見からは想像も出来ない毅然とした態度である。思わず里佳はぽかんと
見とれてしまった。
女の子達もこう説明されてはこれ以上文句のつけようもないのだろう。“叔母さん
のくせにべたべたと――”と思った者もいたようだが、瑞樹の家族をけなしたりして
瑞樹に嫌われたくはないようでそれ以上は言わなかった。
ただ戦法は変えてきた。
「じゃ、今日は暇なんだろ?あたし達、これから瑞樹のママのブティックへ行くん
だ。一緒に池袋にいかない?」
一変して媚びモードである。それも十人以上でだ。聞いてはいたが瑞樹はそうとう
にもてるらしい。
「駄目。叔母さんを案内しなきゃいかないから」
「そんな事いわずにさあ、そっちが終わってからでもいいんだから。夜になってもOK
よぉ」
瑞樹も折れないが女の子達も諦めない。間に入った形の里佳もどうしたら良いか判
らなかった。何事かと周囲には人だかりまで出来ている。
「叔母さん、行くよ!」
突然、瑞樹がそう言って里佳の手を強く引いた。そのまま女の子達の包囲の隙間か
ら飛び出、一目散に走り出した。
「みずきぃっ!」
後ろから十以上の悲鳴が上がり商店街のアーケードに響き渡ったが、瑞樹は脚を止
めず、引きづられている里佳も止まり様がない。女の子達は追いかけてきたが、厚底
のブーツが致命的で二人を見失うのに大して時間はかからなかった。
しばらく走りつづけてるうちに里佳が音を上げた。といっても一キロも走っていな
いのだが、そこは箱入りでろくに運動していない里佳である。女の子達を完全に引き
離していたので瑞樹は安心して、側の公園のベンチにつれていった。
里佳がベンチに腰掛け息を整えている間に瑞樹が自動販売機でスポーツドリンクを
二つ買ってきた。ワイルドな母親と二人暮らしだったからこう言う点は実に良く気が
つく。その一つを開けて里佳に差し出した。里佳は無言で受け取り一気に飲む。瑞樹
が隣に座った。
「………………」
やっと落ち着いた里佳はふと会話が途切れていることに気づいた。見ると瑞樹は機
嫌よさそうに向こうに座っているカップルを観察している。何かもめているようだ。
「瑞樹君、もてるのね」
里佳は何か言わねばと思って、一番つまらない話題を出してしまったような気がし
た。しかし、瑞樹は顔色も変えずに会話に乗った。
「別に……もててるっていうじゃなくて――ポスターのモデルをやっている男の子を
連れて歩きたいって連中だよ。あいつらは公立小学校時代の同級生とか上級生、下級
生で昔からああだった。それにああ言うのは好みじゃないから、たとえ本気でも僕は
全然嬉しくないな」
カップルのほうを見ながらのさりげない言い方だったが、聞いたほうはどきっ!と
した。何故か昨夜の光景が眼に浮かぶ。次の質問は言わない方が良いと思いつつもつ
い口から出てしまう。
「………じゃ、好みってどんな女の人?」
「まあ――しっかりしていて可愛くてかなあ」
「………姉さんみたいな?」
ふいに瑞樹が振り向いた。なぜここで母の名が出るか判らずきょとんとしている
が、その視線があった瞬間、里佳は動揺して顔色を変えてしまう。瑞樹はさっきの質
問とその反応だけで全てを悟った。
「ああ、僕と母さんのことをもう知っているんだね。叔母さん」
おだやかな言い方だった。由佳と違い恥ずかしそうでもない。里佳はそのおだやか
さに引き込まれるようにうなずいてしまった。
「ま、いつかばれると思ったけどね。驚いた?母さんには言ったの?」
「うん………」
「母さん何て言っていた?」
「瑞樹君は確かに息子だけどその前に旦那さまだって」
瑞樹はにっこりと笑った。その笑顔があまりにも純で、それだけでも里佳はこの二
人はもう二度と責めまいと思ってしまった。
「まあ、世間には言いにくい仲なのは自覚しているよ。でも僕も母さんもお互いがい
なければ、何の意味もないまでの存在なんだ。許してよ」
「許すだなんてそんな……」
妙な事だが里佳は子供をいじめているような罪悪感を感じてしまい、うろたえた。
そんな里佳に瑞樹はもう一度にっこり笑い―――素早く頬にキスをした。
三人の生活はその日から変った。もう里佳が誰かを責める事はなくなり、母子も悪
びれなくなった。一応、暗黙のルールでキス以上を里佳の前ではしないと言う事に
なったが、由佳に後ろから抱きつくように瑞樹が密着してテレビを見たり、テーブル
の下で互いの身体をまさぐったりはしていた。まあ、これくらいなら里佳も見て見ぬ
ふり位はできるだろう。
瑞樹が堂々と母の寝室で寝るようになり、二人で長時間入浴するのも日常化したの
で由佳も欲求不満を感じなくてすむようである。休日などは母子で外出してブティク
ホテルで楽しんでもいるらしい
しかし、やがてそんな関係を変える事件が起きた。きっかけは由佳の出張であっ
た。
「出張なんて大っ嫌い!瑞樹と一晩でも離れるなんて!」
常々そう言っていた由佳ではあったが、やはりオーナーとしての責任があり、翌
月、右腕の霧子を連れて台湾と韓国に五泊六日の出張に行った。その間、霧子と同部
屋なので瑞樹とのテレホンSEXも出来ずかなり辛かったようである。最終日は無理矢
理、最終便で帰国して十二時すぎに家へ帰り、そのまま瑞樹を担ぐようにして浴室へ
直行した。
同じ間オナニーも我慢していた瑞樹にも異論はない。早速、浴室で一回姦ったあ
と、場所を寝室に移して二回目に取りかかった。
「ひぃぃぃっ、これよ。これがほしかったのぉぉ。もう母さん出張しない。行くんな
ら瑞樹を連れて行くぅぅ」
正常位でぐっさりと息子の肉棒を撃ち込まれ、そうやって恥ずかしいほどよがっ
た。しかしついに絶頂に達したと同時に由佳は気を失ってしまったのである。
「母さん、母さん!」
ゆすってみても起きそうにない。由佳が失神するのはめずらしいことではないが、
この早さには瑞樹もちょっとびっくりした。我慢に我慢を重ねていた分があったのだ
ろう。
しかしそうすると残された瑞樹が困るのである。まだ二度目はいっておらず、肉棒
は天井を向かんばかりにおっ立ったままだ。これを一体どうしろと?
その時、瑞樹は音に気づいた。誰かが階段をこっそりあがろうとしているような音
だ。ふいに真面目になり、寝室のドアを開く。
「あ……」
三階に続く階段の上のほうに確かに足の先が見えた。一瞬だったが、瑞樹には判
る。里佳だ。覗いていたのか?
かすかな足音が三階の里佳の寝室に消えるまで待って瑞樹はそっと寝室を出、三階
に向かう。階段の途中で横から光が漏れてくるのに気づいた。寝室のドアには上に明
り取りの窓があるのだが、そこから寝室の中の大きな鏡台にダブルベットの上が映っ
ているのである。
「これか……」
正体なく眠りこけている母の裸体を見ながら瑞樹は納得した。里佳はここから母子
相姦を最初に発見したのだ。そしておそらくそれ以降の観察も――――
瑞樹の脳裏に一つの考えが浮かんだ。
わざと音を立てて瑞樹は里佳の寝室に入った。明かりもつける。全裸の瑞樹の身体
と部屋の中が照らされた。見れば畳の上に敷かれた布団は盛り上り、中の身体を完全
に隠している。
「寝ているのかな―――」
それでもゆっくりと瑞樹は布団に近づいた。目が笑っている。わくわくしているの
だ。布団に手をかけそっと、しかし完全に引き剥がす。
「わぉ」
里佳はパジャマを着て寝ていた。眠っているかどうかはわからないが、目は堅く閉
じられている。瑞樹はそれにぴったりと覆い被さった。薄く汗ばんだ身体が乗り、ま
だまだ堅い大きな肉棒が里佳の手に触れる。その熱さと触感にびくっ!と里佳の身体
が震えた。
しかし目は開かない。顔は真っ赤になっており、心臓の鼓動が聞こえんばかりに大
きく速くなっているというのに。
これは瑞樹にすれば見え透いていたし、それで十分でもあった。母は少々乱暴な方
が悦ぶが、叔母は初めてだから優しくしてあげなければ。
キスは最初そっとだったが、すぐに舌が里佳の唇を割った。かすかに歯が抵抗した
がすぐにそれは止まる。瑞樹の舌は思う存分に叔母の口をねぶることが出来た。
「叔母さんの口って甘いんだ。母さんと同じ味だね」
たっぷり遊んでから瑞樹が囁いた。里佳の舌は動かなかったがこれは寝たふりのせ
いではなく、単にどうしたら良いのか判らないからであろう。瑞樹は少女を犯すよう
な悪いときめきを覚えた。
「おっぱいはどうかな。母さんのはパンパンに張ってて、食べがいももみがいもある
のだけれど」
そういいながら里佳のパジャマのボタンを外し、胸元を開いた。寝る時だからもち
ろんブラジャーはつけていない。由佳よりは小ぶりな、しかし御椀のように形の良い
二つの塊がぽろりと現れる。本当に未使用のピンクの乳首は左右とも堅くなってい
た。
「いただきまーす。きっと僕が初めてだよね。これをたべちゃうのは」
まず瑞樹は右の乳房をぱっくりと咥えた。口一杯に頬張り、舌の先端が乳首をぞろ
りと舐める。
「ひいっ!」
短い悲鳴が里佳の口から漏れた。咥えたまま上目遣いに顔を見るがまだ起きる気は
ないらしい。しかし、乳房に与えられている愛撫に耐えるように眉間に皺が寄ってい
る。
瑞樹は両手で乳房を下からもみしだきながら、口では交互に乳首を中心に愛撫し
た。瑞樹にすれば二人目の女体だが、この乳房の吸い付くような肌触りといちいち愛
撫に応えて震える感度の良さから、一級品の女体である事は十分に判る。しばし他と
のバランスも忘れて瑞樹はおっぱいの愛撫に没頭した。
おっぱい中をよだれでべとべとにするような執拗なその愛撫に、里佳の口からは何
度もあえぎが漏れた。瑞樹が言ったように男にこんな事をされるのは初めてである。
九才の時の暴漢は汚らわしい肉棒を押し付けたりするだけで愛撫らしい事は一切しな
かったし、その時の恐怖から男と付き合うのはおろかオナニーらしいものもした事が
ない。
それだけに瑞樹の手と口からもたせられる快感は新鮮で強烈だった。声を押さえる
のをこらえきれないばかりか、これだけで絶頂に達しそうになる。もちろん絶頂がど
ういうものだか里佳には判らないのだが―――
そしてついにそれが来た。胸から脳髄にまで電撃のような快感が走り、脳裏が白い
光で一杯になる。その衝撃に里佳はのけぞり、思わず両手で瑞樹の頭に抱きついてし
まった。続けてがくがくと身体が波打った。
急に頭を抱えられて驚き、瑞樹も我にかえった。女体の反応にどうやら叔母がいっ
たのが判る。
「え―――胸だけで?いっちゃったの?叔母さん」
衝撃の余韻にうっとりしながら里佳は両手に力をこめた。しかし、不思議な事に返
事はおろか目をあけようともしない。甥と叔母でも近親相姦であり、やってはいけな
い事だと理性が言うからである。同時に“もっとして”と言う、恐らく生まれて初め
て味あう貪欲な性欲も理性以上にある。その二つは今、里佳の頭と身体で渦巻き、
まったく整理がつかない状態であった。だからせめて目を開けずに甥が勝手にやって
いるのだと言う形にしたいのであろう。
そこまで瑞樹には判らなかったが、胸への愛撫だけでいかせた事実には素直に喜ん
だ。同時に叔母が自分を拒絶していない事にも。母子相姦を覗いていた事から禁忌も
薄れたのだろうと判断し、SEXを思い立ったのだが、もし、里佳が拒絶したら素直に
諦めるつもりだった。なのに――
頭を抱きかけられた姿勢のまま瑞樹はうきうきしながら両手を下げ、里佳のパジャ
マのスラックスに手をかけた。もちろん抵抗はない。それをゆっくりと脱がす。母と
は違い、清楚な純白の、しかし同じくらい染みが浮き出たパンティが現れた。
右手をその中に優しく差し入れた。由佳よりは薄そうな恥毛をまさぐり、その下の
秘肉に人差し指と中指が触る。すでにたっぷりと愛液が出ていた。
「初めてだから一本から―――はいちゃった」
瑞樹は中指をそろそろと秘肉に差し入れた。処女とは言えもうびしょびしょなので
すぐに第二関節まで入る。それと同時に里佳が悲鳴を上げた。瑞樹が入れた中指を
ゆっくりと動かし、まだ他の指でクリットや秘肉ぞいを愛撫するたびにその悲鳴は上
げられ、だんだんと大きくなる。瑞樹は心地よい優越感を感じた。
「もう出来ると思うけど―――まあ叔母さんの一生の記念だから」
そう聞こえるようにつぶやくと、頭をしっかり抱きしめた両手を巧妙に外し、する
りと身体を入れ替えた。顔がパンティの前にくる、そのまま一気に両手でパンティを
脱がし、あらわになった秘肉にむしゃぶりついた。
「ひぃっ!み、みず…みずきくぅん!」
舌で秘肉を舐められ肉壺に刺し込められる感触と、口で女の一番大事なところを愛
撫されているという事実、何よりも相手が実の甥であると言う事が絡み合い掛け合わ
されてとてつもない快感となった。近親相姦がどうこうという理性はこの瞬間飛ん
だ。あとは牡としての瑞樹を欲しがる貪欲なまでの欲望だけである。
「やっと起きたね。叔母さん」
「……みずきくん……」
里佳の下半身から顔を上げた瑞樹の笑顔が里佳にも見えた。顔を真っ赤にしたまま
で笑い返す。確かにもうよけいな事はどうでもよかった。
「いつか叔母さんとこうなりたいと思っていたんだよ。しかも初めての男になるなん
て光栄だね」
「みずきくん……」
「何だったら最後の男でも良いよ、叔母さん」
瑞樹が冗談めかして言ったのは里佳の顔が強張っていたからであろう。余計なもの
は飛んでいったが、さすがに初めてのSEXに対する恐怖感はある。
「大丈夫だよ。叔母さん。もうびしょびしょだから。僕のでも入るよ」
「……もう!」
「何だったら僕のもびしょびしょにしてからにする?」
不意に身体を動かした。69の姿勢になり、里佳の目の前に赤くしなるほどに強そう
な肉棒が突き出される。これをどうするかはわかっているはずだ。毎晩、あの明り取
りと鏡台で母と子の終わりがないまでに濃厚なSEXを見ていたのだから。
里佳はおそるおそる肉棒に手を伸ばし―――咥えた。
「母さんと同じ位あったかいね。叔母さんの口」
やはり外から見ただけでは良く判らないらしく、里佳のフェラチオはたどたどし
い。しかし、男性恐怖症の叔母が自分だけは受け入れ、口で肉棒をしゃぶってくれる
事は躍り上がりたいくらいに嬉しかった。
「代わりにこっちもしてあげるよ―――叔母さんの愛液は母さんのより薄めだね。
やっぱり若いからかな」
ことさら恥ずかしい事を言われて里佳はうめくような声を上げた。愛撫からの快感
とあわせて恥ずかしいけど悦んでもいるようだ。瑞樹はあせらない。里佳がリラック
スするまで待つつもりであった。
しかし、限界は瑞樹の方に先に来た。里佳の愛撫はつたないが、やはり叔母に加え
られているというシュチエーションに先ほどの実母とのSEXの余韻などもあって、そ
ろそろいきそうであった。一瞬、このまま飲ませようかとも思ったが、さすがに初め
てでそれはやりすぎだと考え直す。
「叔母さん。いくよ」
正常位に戻って瑞樹は若い叔母の裸体を抱きしめた。瑞樹のよだれと、里佳自身の
愛液、そして互いの汗により合わさった肌はしっとりと濡れている。そのまま肉棒を
秘肉にあてがう。里佳と目を合わせながら腰をゆっくり突き出した。
「……き、きついね」
やはり初めてだけあってすんなりとはいかない。里佳も今日はじめて苦痛により顔
をしかめる。
それでもなんとか肉壺一杯に肉棒全部が入り、徐々に瑞樹は腰を動かし始めた。気
を使ってはいたが里佳は快感より痛みの方が大きい。幸い、すぐにも耐えきれずに瑞
樹は発射し、里佳の身体の上に崩れ落ちた。
肉棒からどくどくとミルクが発射されるのが痛みの中で里佳にも判る。ミルクの量
は里佳の中を一杯にするくらいに大量だ。その触感がたった今、ロストバージンした
という実感につながった。かすかにする匂いで里佳にはシーツに血がついている事も
判った。
しかしそんな事よりも里佳の両手の中で甘えるように頬を胸に摺り寄せている瑞樹
の存在のほうが大きかった。最後は痛かったにも関わらず、今は深い満足感を感じて
いる。
姉の由佳の言っていた事が判ったような気がした。
それからも甥と叔母の関係は続いた。もちろん由佳に言えるようなことではないの
であくまでこっそりとである。平日の昼間は由佳は仕事に出ているのでその時間を利
用するのだ。
瑞樹は私立中学が終わると一切寄り道をせずに帰宅するようになった。そして玄関
に入り、鍵を閉めてから叔母と甥の時間が開始されるのだ。
たいていは玄関で互いに下を脱がされ愛撫が始まる。そのまま玄関で正常位にいっ
たり、キッチンまで移動して後背位で姦ったり、シャワーを浴びながらしたりの毎日
だった。平均すれば一日ニ回は互いの身体をむさぼっただろう。中でも里佳が一番燃
えるのは由佳の寝室で昨夜、由佳がされたとうりに姦られる事であった。
「これは母さんにもしたことがないんだ」
と囁かれてもまた燃えてしまうのだが。
しかし、そんな関係はついに由佳の知るところとなったのである。
きっかけは夜のSEXだった。回数が減ったとかではない。瑞樹は昼間叔母をたっぷ
り堪能しながらも夜は実母をそれ以上に可愛がっていた。大した絶倫ぶりだが、さす
がにミルクの量と濃さまではどうにもならなかったようである。
里佳との関係が始まって二ヶ月目で由佳がその事に気づいた。しかし、最初から同
居している叔母と近親相姦しているとばれたわけではない。外で浮気していると思っ
たのだ(普通はそうだ)。
問い詰めてもしらをきるだろうから、まず由佳は瑞樹の帰宅時間を調べてみた。学
校が終わってまっすぐ帰ればつくであろう時間に家に電話するのである。すると常に
瑞樹は家におり、電話にちゃんと出た。たとえ里佳が忙しくて電話に出れないと言う
日でも――――
「じゃ、家に引っ張り込んでいるのかしら」
そう思って由佳はいつも家にいる里佳に問いただした。里佳はもちろん否定した
が、その時の態度があまりにもうろたえたものだったので、逆に疑いは強まった。里
佳が瑞樹をかばっていると思ったのである。
「かくなる上は現場を押さえるしかないわね」
そう決心した由佳はある日、いつもどおり車で出勤してから、車をオフィスにおい
たままでいつもよりかなり早く電車でこっそり帰宅したのである。車で帰れば音で家
の中から気づかれてしまうからだが、この奇襲は見事に成功し、現場を押さえる事が
出来た。
リビングのソファに腰掛けた息子の肉棒を叔母である妹がフェラチオしていると言
う決定的な現場を。
「あんた達、なにやってんの!」
金切り声を上げて乱入した由佳はひとしきり二人を罵倒した。あなた達を殺してあ
たしも死ぬとまで叫んだ。
しかし、結局、折れざるを得なかった。近親相姦にとやかく言える立場ではなかっ
たし、何より瑞樹も里佳も大切な、そして最愛の家族だったからだ。
「でも良いわね。条件があるわ」
下半身に何も着けておらず半分起きあがった肉棒が見えている瑞樹とエプロンだけ
を着て真っ青になっている里佳を見下ろして由佳は宣言した。
「まず、第一夫人はあたし!里佳は二番目よ。いい!」
二人はうなずいた。
「それからその日一番のミルクはあたしに飲ませる事!あれは若返り美容の為なんだ
からね!里佳はまだいいでしょう!」
反論はない。
「そしてSEXはその日里佳にした回数より一回以上多くあたしにする事!」
「OKです」
「はい……」
瑞樹ははっきりと、里佳はおずおずと由佳の宣言を受け入れた。どちらも顔に安堵
と喜びの色がある。それが由佳には何か悔しい。
にわかに瑞樹に飛びつき、その肉棒を掴んだ。そして下からにらみつけながら言
う。
「今日は里佳と何回したの!?」
「えっと、2回。玄関とシャワーを浴びながら」
「じゃ、あたしは最低3回!」
そしてむさぼるようにフェラチオを始めた。みるみる瑞樹の肉棒が堅さを増す。
「叔母さん。母さんのスーツを脱がしてあげなよ」
「え?あ、はいはい」
咄嗟に反応できない里佳だったが、言われるままに由佳の服を脱がそうとする。そ
の手を由佳が払いのけた。
「姉さん……」
「うるさいわね。最初は今すぐで良いのよ。何せ、お姉ちゃんはこれから三回も五回
も――明日、里佳の分が残らないくらいするんだから!」
呆気に取られた里佳だったが、怒っているわけではない由佳の表情に気づき安心し
た。そしてつい茶目っ気が出る。
「あ、こら!」
由佳が喋るために口を離した隙をついて里佳が瑞樹の肉棒にむしゃぶりついたので
ある。負けじと由佳もくらいつく。一本の肉棒を挟んで姉妹の顔が擦れ合う。睫が触
れそうな距離で視線があった。
「……しょうがないわね」
由佳が呟いてから里佳にキスした。ちょっと驚いたが里佳も自分から舌を入れ返
す。姉とのキスはとても甘かった。
そして、これからずっとこの関係が続くのは間違いなさそうだった。
{終}
[2000/05/09]
「もういいわよ。引越し屋さんもみんな帰ったわ」
姉の由佳の声にようやく里佳は台所でずっとつめていた息を吐いた。恐る恐るリビ
ングに出る。由佳が嘘をつくはずがないが、そう判っていても身体が言う事を聞かな
いのだ。
「荷物は全部三階の里佳の部屋に入れたわよ。家具も言われたとおりに並べたわ。後
は好きなように整理してちょうだい」
由佳が玄関から戻ってきた。女にしてはかなり長身な身体はスポーツと仕事でたっ
ぷりと鍛えられていたが、今はさすがに息が荒い。額から後ろにまとめた髪までが
しっとりと汗に濡れ、着ているジャージには染みが幾つも浮き出ている。荷物の多い
妹の引越しを一人で仕切っていたのだから無理もないだろう。
「ありがとう――ごめんね。お姉ちゃん」
おずおずと里佳が呟くように言った。こちらは汗もかいておらず、エプロンをつけ
ただけである。朝から来てくれた引越し屋へお茶や軽食を作っていただけなのだか
ら。
「しかし、里佳も相変わらずね。二十三にもなるんだからいい加減なんとかしない
と」
由佳はそう言ってリビングのソファに男らしく座りこんだ。今年で三十五になるは
ずだが、子供の頃からバレーで鍛えた体は贅肉のかけらもなく、一回り下の妹よりは
るかに躍動的だ。そんな姉に里佳がいそいそと紅茶を無言でいれる。猫舌の姉のため
に氷をひとかけら加えるのも忘れない。
「まあ、ここにいつまでいてもいいけど、いずれ退屈するわよ。だから、例の話、考
えておいてよ。里佳さえうんと言ってくれれば、お姉ちゃん、出来るだけの事はする
から」
頼もしく断言する姉に妹は一応頭を下げた。そばのソファに座ろうとするが、その
時、不自然なまでにソファと周囲を目で確認するのを見て由佳はため息をついてしま
う――やれやれ。まだ病気はなおっていないか。
由佳のたった一人の妹の里佳は男性恐怖症であった。それもかなり重度の。
その原因は里佳が九才の時、下校中に暴漢に襲われた事による。事件そのものは未
遂ですんだ。最後のところで里佳の悲鳴を聞きつけた人が暴漢を取り押さえてくれた
のである。しかし、突然、あらがえない力で草むらに引き込まれ、服と下着を引き裂
かれた恐怖は九才の女児には耐えがたいものであった。しかも、その時、暴漢は邪な
肉棒を熱いままに里佳に押しつけ、咥えさせようとしていたのである。性教育の前
だった事もあったが、そのおぞましさは里佳の精神の許容範囲をはるかに超え、結果
として里佳を男性恐怖症にしてしまった。
以来、とにかく男が怖くてたまらない。幸い小学校側が理解を示し、女医しかいな
い保健室での自習だけで卒業させてくれたが、結局、中学から短大までずっと私立の
女子校ですごす羽目になった。卒業してからも恐怖症は改善せず、就職も出来ずに実
家で老父母の協力の元にすごしていたのである。男のいる店には一人で買い物にもい
けないのだからやむをえない。
その両親も二ヶ月前に父が死に、またその四十九日もあけぬ内に母があとを追うよ
うに亡くなってしまい、やむを得ず今やたった一人の肉親である姉の由佳のところへ
転がり込んだのであった。
「八王子のマンションは大丈夫よ。宏美さんにお願いしたから上手くさばいてくれ
るわ」
昨日まで住んでいた両親の形見のマンションは由佳の友人で不動産会社の社長をし
ている宏美に処分を頼んだ。やり手の実業家である姉の由佳が両親および男嫌いの妹
が住む前提で、この要町の一戸建てを建てていたのに甘えて今日から同居するのであ
る。マンション自体は惜しくもあったが、両親が残した遺産と言えるものはそれだけ
であり、早目に現金化したほうが良いという由佳の忠告に従ったのだ。処分を依頼し
た宏美という女性は息子一人の母子家庭の実業家と言う由佳と同じ環境の、なかなか
に有能で信用のおける友人で、十二分にあてに出来る人である。
「これからの事はあたしにまかせれば良いわ。うちの瑞樹は大丈夫なんでしょう?」
瑞樹と言うのは由佳の一人息子で今年十五才になる。里佳が事件に会う前に産まれ
ていた事もあって、里佳がまともに接せられる数少ない男性の一人であった。母親に
似て容姿端麗で私立の男子中学にかよっており、最近は母親のブティックの専属モデ
ルをやっている。
ちなみに由佳は未婚である。瑞樹もまともな結婚で産まれた子供ではない。
「顔と頭が良いだけのクズだったわ」
瑞樹の父親についての由佳の感想はそれだけである。無理もない。恋愛感情を抱い
た事のない相手なのだから。
十数年前、子供の頃から才媛だった由佳はすんなりと東京の有名大学に進学した。
その美貌とスタイルから一年生でありながらすぐにも文化祭で満場一致のミスキャン
パスに選ばれたのだが、これがまずかった。交際希望が殺到したのである。異性には
晩成だったせいもあってそれらをことごとく蹴った事が、さらにいらぬ付加価値を高
めてしまった。
中でも同じ学科で容姿と親の財産が自慢の先輩が問題であった。もちろん由佳はそ
んな男は拒絶しまくったのだが、女にもてるのが唯一の自慢だっただけに意固地に
なったその先輩がゼミのコンパの席で由佳の酒に目薬を入れ、人事不省になったとこ
ろを犯したのである。
由佳からすれば災難でしかなかった。人事不省でその事を本人がまったく憶えてな
いだけに否定も出来ない。さらに悪い事にその先輩は「鉄の処女」のミスキャンを落
とした事を自慢して学校中にふいてまわったのだ。不名誉の挽回の術もなくプライド
の高い由佳としては中退する事によって情けない環境から脱出する事しか出来なかっ
た。
しかも、たった一度の体験で現在の一人息子の瑞樹を孕んでいたと判ったのは恥に
耐えきれず大学を中退した後のことである。それでも中絶しなかった姉を里佳は偉い
と思う。個人的感情が退学を選ぶほどだったのにも関わらず、自分の中の無実の命は
守ったのだ。里佳だったらそれでも現実から逃げ出したに違いなかった。
その後、由佳はかねてから興味のあったブティックの世界に入った。新宿の有名店
でマヌカンとして修行した後、二十五才で父親に出資してもらって吉祥寺に自分の店
を開いたのである。
もちろん努力も相当なものだったが、何よりこの方面の才能に恵まれていたのであ
ろう。店は見事に成功した。
続けて手を広げ続け、今や新宿と池袋、青山にも店舗を持つオーナー様である。今
度、赤坂に支店を開く予定だ。今までは十代から三十前の女性をターゲットにしてい
たのに対し、今度の赤坂店はもっと上の年齢層を狙うという新分野への挑戦もあっ
て、最近は結構忙しい毎日のはずであった。
「だからさ。うちで修行して、あたしを手伝えるようになってよ。いずれはどっかの
店を任せたいんだからさ。霧子の元で修行すれば三年で一人前になるまでしごいてく
れるわよ」
“霧子”とは吉祥寺店を開いた時に雇った最初の店員の事である。両親を交通事故
で無くし、八歳違いの弟を育てるために、高校を中退して就職した感心な女性だ。そ
んな逆境にもめげず、たいそう努力家で有能で、今では由佳の右腕として青山店を任
されている。子供の頃の傷をいまだ克服できず、一人で買い物も出来ない里佳にすれ
ば尊敬するしかない立派な女性であった。
「まあ急がなくても良いから考えといてね。あたしとしては里佳が家にいて家事を全
部やってもらえるのは助かるけど、それじゃあ里佳の人生がわびしすぎるわ」
好意からに違いない由佳の台詞を里佳はまだあいまいに笑って聞き流す事しかでき
なかった。
その日の晩、息子の瑞樹が二階の由佳の寝室に忍んで来たのは里佳が寝静まってか
らであった。
「――――――」
瑞樹がドアを閉めると同時に由佳は飛びつき、その唇にむしゃぶりついた。母と子
のものではない濃厚なキスをしながら、真っ赤なネグリジェで覆った大柄で豊満な女
体を押し付ける。特に瑞樹の腰にこすりつけられた股間の中心は、すでに、しかも黒
いパンティごしに判るぐらいねっとりと糸を引いていた。
「……どうしたんだよ。こんなに急に」
濃厚な実母の触感に対し、瑞樹の反応は落ち着いていた。キスをやんわりと離しな
がらも身体をゆすって密着した母の胸や股間をあざといまでに刺激する。とても十五
歳のものとは思えない巧妙なじらしであった。
「もう、いつまで待たせんのよ!母さん、待ちくたびれて瑞樹のあれを想像してもう
二回も指だけでいっちゃたわ」
それもそのはずであって、この二人はもう何年も前からこう言う仲なのである。
きっかけは男嫌いのはずの由佳が、一緒に風呂に入っていたまだ小学生だった頃の瑞
樹の勃起を見た事からであった。その時の驚きとときめきからこのようになるまでは
そう時間はかからなかった。
ちょうど瑞樹も性に興味を持つ年頃だったし、また由佳もいざ愛のあるSEXを初め
て味わってしまうと今までの反動かたいそう貪欲になってしまい、今では日に最低三
度はSEXを欠かさない関係であった。
そう、今までは―――
「しかたないじゃないか。叔母さんが今夜から同居するんだから。今までのように家
の中ならどこでもいつでもと言うわけにはいかないよ」
「だってぇぇ。母さん、瑞樹のあれがないと生きていけないのよ。里佳を引きとらな
きゃならないのは判ってんだけど―――これからは深夜だけのHなんて拷問だわ」
「昨日も今朝もたっぷりやったでしょ」
「一日中でもしていたいんだから!」
そう言い放つと由佳は瑞樹の前に膝まづき、遮二無二にトランクスを引きづりおろ
す。その中から飛び出しナイフのように、しかも大きな肉棒が飛び出た。すでに半分
以上固くなっているそれを由佳は両手で握り締め嬉しそうに頬ずりする。そしてかっ
ぽりと口に咥えた。
「何か激しいね。今夜は」
音を立てて吸い込む母のフェラチオに瑞樹は嬉しそうに目を細めた。素早くTシャ
ツを脱ぐ。あらわになった身体は母の店のモデルもやっているだけあって細身だが、
その体力のほうは、SEXに貪欲な由佳を毎日満足させられるくらい強靭である。その
肉棒も可愛い顔に似合ないくらいにいかつく、狂暴であった。
「ああぁ。瑞樹の味だわ」
息子の肉棒をていねいに舐め口中で味わいながら、うっとりとして由佳は思った。
昨夜から今朝にかけて絞りきるほどに堪能したのに、もう今夜は固さと勢いを取り戻
している。それが実母の女体を求めているせいだと思っただけで股間がたまらなく
なった。
「ねぇ・・」
一通り舐め終わり、瑞樹の肉棒がかちんかちんになると由佳は口を離して甘えた声
を出した。
「もうかい。僕、まだおっぱいも舐めていないのに」
「そんなのは後でたっぷりしてあげるから!いいからしてよ!どんな体位でもいいか
ら!」
目の色が変っている母の訴えに、瑞樹はにやりと笑うとそのまま由佳の身体を押
し、ベットに仰向けにさせた。ネグリジェとパンティは由佳が自分から素早く脱ぐ。
瑞樹はあらわになった母の見事な女体にゆっくりとじらすようにおおいかぶさりなが
ら、肉棒の先端で秘肉をやんわりとつついた。熱いまでの愛液がたっぷりと触れた部
分を濡らし、すぐに先端が秘肉を割って肉襞の中に入る。これ以上の前戯が無くても
十分のようだ。
「いくよ」
ぐっと瑞樹が腰を沈めた。息子の肉棒が母の肉壺にぬるんと音を立て、一気に全部
が突き刺さる。由佳の口から悲鳴のような喘ぎが大きくもれた。
「あぁぁん・・これよ。これが欲しかったのよ・・み、みずき・・いいわぁぁ」
母の喘ぎを楽しみながら瑞樹は腰を強く動かした。肉壺を削るように肉棒を回し、
浅くついてじらしたかと思ったら、深く突き刺して悲鳴を上げさせる。こう言う時の
母は少々乱暴にしたほうが良いのは経験で知っていたから、手加減はしない。そんな
息子の攻撃に由佳は死にそうな声でよがり上げた。
「駄目だよ。そんな大きな声を出しちゃあ。叔母さんが目を覚ますかもしれないよ」
そう言われても由佳に聞く余裕など無い。肉壺から全身をしびれさせる快感に、下
から必死で息子の身体にしがみつくだけである。もっとも言っている瑞樹もペースを
落とすことなど一切無く、むしろかえって動きが激しくさえなっていた。
「ひ、ひぃぃ・・み、ずきぃぃ。いくぅ、か、かあさ・・ん、いっちゃうぅぅ」
たいした時間をかけずに由佳が絶頂を迎えそうになった。しがみついている瑞樹の
背に爪が突き刺さるほど力が入る。もちろん無意識の上でだ。
「いって・・いっしょにいって。お、お願い、かあさんといっしょに・・」
快感に震えながらの母の懇願に、瑞樹は一瞬どうしようかなと考えた。ねっとりと
からみつく母の肉壺の絶妙の感触と、ちょっと張り切りすぎた事によって、感電した
ような快感が肉棒から脳髄に直通している。いつもよりは短いがそろそろ限界かもし
れなかった。
「み・・みずきぃ!」
由佳の意識が真っ白になって絶叫したと同時に瑞樹も爆発した。どくどくと音を立
てて息子のミルクが母の肉壺に注ぎ込まれる。由佳は朦朧とした意識の中でその感触
だけは何故かはっきりと堪能していた。
「あぁぁ。ずっとこうしていたいわ」
最初の肉交が終わったままで抱き合いながら由佳はしみじみと呟いた。ミルクを出
し終えた肉棒はやや小さくなったとはいえ、まだ母の体内から抜かれていない。瑞樹
の胸の下では由佳の豊かな乳房がへしゃげながらも自己主張している。その乳首はま
だ固いままだ。
「僕もだよ。母さん。母さんの中に入れている時が一番いいんだ。学校でもどこでも
ずっとそう思っているくらいに」
「本当?母さん、うれしいわ―――でも、これからは隠れてやらなければならない
分、時間も回数も減るのよね」
「またあの温泉旅館に行けばいいじゃないか。あそこなら人目を気にせずに思いっき
り姦りまくれるよ」
先ほどの余韻と今の息子の身体の蝕感にうっとりとしながら話す由佳に対し、瑞樹
のほうは余裕がある。微妙に腰を動かしやや柔らかくなった肉棒をそろそろと使い始
めていた。
「そうよね。あの旅館はあたし達みたいな家族しかいないから楽しめるんだけど――
今までのように毎月行くってわけにはいかないじゃない」
「あそこの女将さんがどこか海外の島を買って支店を作るって言っていたよ」
「そうじゃなくて!里佳を一人でほっておけないでしょう。毎月、母子だけで温泉に
行くと言うのも不自然だし……!」
急に瑞樹が由佳にかぶさりキスをした。下半身もそうだが、毎日、母で鍛えている
だけあってこちらも上手い。その舌使いを由佳はとろけるまでに楽しんだ。
「叔母さん。やっぱり男性恐怖症なの?僕には大丈夫だったじゃない」
ようやくキスを終え、その感触に浸っている由佳にさりげなく瑞樹が質問した。
「…そうよ。瑞樹のほうが例外なの。明日、近所にでも出れば判るわよ」
「恋人を作った事も無いの?」
「そう」
「じゃ処女?」
「そうなんじゃない」
言うと同時に瑞樹が腰をやや大きく動かした。その感触に気を取られて由佳は瑞樹
がにやりと笑った事には気づかなかった。
「あら?今、母さんの大事なところで乱暴しているのは誰?」
悪戯めいて言う由佳に乗った振りをして瑞樹は母の大きな乳房にむしゃぶりつい
た。両手で揉みしだき、口は右の塊の先端を咥える。すでにそこは舌では曲げられな
いくらいに固かった。
「あぁぁん!」
嬉しそうに声を上げて由佳は両手に力を入れた。ぬるぬるの肉壺では、さっきから
入れたままの息子の肉棒が十分な固さを取り戻している事が感じられる。このまま二
回目にいけるだろう。しかし、それでは一方的に息子をむさぼるだけで悪いような気
もした。
「ね!おっぱいもしたいんでしょ?はさんであげるわ」
「ほんと?でもかあさんの下のよだれを飲むのもいいかな」
「もう、馬鹿!」
結局、肉棒を抜き、パイずりにうつった。由佳のバスケットボールのような乳房の
得意技である。瑞樹はこれが大好きでこれをすると最後の一回の後でもさらにもう一
度勃起するほどだ。
ニ回戦はすぐに開始された。
翌朝、由佳がベットを抜け出たのは9時を過ぎてのことだった。さすがに社長だか
ら出勤時間は自由であり、鷹揚なものだ。土曜日で学校が休みの瑞樹はまだ寝てい
る。今までだったら起こすのを口実に朝だちの肉棒をたっぷりとフェラチオしに行く
ところだが、今朝からはそうもいかないのだ。
「おはよ。ご飯は?」
まだぼんやりとした頭で由佳は食卓についた。昨夜は四回も息子の濃厚な攻めを受
けただけあって、腰の辺りが半分くらい浮いた感じがする。
「はい、どうぞ」
すでにキッチンにいる里佳が大きな丼と味噌汁、それにベーコンエッグの皿を並べ
た。由佳の朝の定番で、半熟のベーコンエッグに塩胡椒を振ったものを丼飯にのせて
一気にかっ込むのである。“朝はたっぷり食べ、昼はたっぷり仕事し、夜はたっぷり
楽しむ”と言う由佳らしい朝食であった。
「ああ、お腹空いた」
そう言うと淑女にあるまじき勢いでかっこみ始めた。里佳が黙って座る。何故か距
離をおいている事も思いつめた表情でいる事も食事に夢中な由佳は気づかない。
「……姉さん!」
急に大きな声を出されて由佳は味噌汁をむせそうになった。げほげほと咳をする姉
に里佳が黙ってタオルを渡す。
「あーーびっくりした。口にものを入れている時に急に大きな声出さないでよ。何
だって言うのよ」
やや真面目に由佳が抗議したが、里佳のほうは半分も聞いていなかった。言わなけ
ればならない事を言う事だけを思いつめているのである。
「あのね、姉さん。あたし、あんな事は良くないと思うの」
「は?」
言われた由佳にとっては唐突で何の事か咄嗟には判らなかった。
「なに?何のこと?朝、寝坊したこと?だってあたしオーナーだし……」
「違う!昨夜の瑞樹君との事よ!」
真っ赤な顔をしている真剣そのものの里佳を見て、ようやく思い当たった。
「ああ、あれね。あの事ね―――あーはーはーは――」
里佳には隠すはずだったのにもうばれてしまった。考えてみれば昨夜あれだけよが
り声をあげたのだから当然である。見なくても誤解しようのない声だったのだから。
由佳は多少の後悔を込めながらも仕方なく声を立ててわざとらしい愛想笑いをした。
「あーはーはーじゃないでしょう!」
里佳は真剣だった。目が怖い。愛想笑い如きでは誤魔化されないらしい。
「信じられないわ。あんな事しているなんて!」
「ま、ま、ま。そう言わないでよ。そりゃあたしもちょっと恥ずかしいと思っている
けどさ」
「母と実の息子よ。近親相姦なんてそんな変態みたいな事を二人がしているなん
て……」
今まで笑って誤魔化そうとしていた由佳の顔が急に真面目になった。
「ちょっと待って。変態だなんてあたしは別に思っていないわよ」
「でも……」
「はっきり言うけど瑞樹は確かにあたしの息子だけど、それ以上に今はあたしの旦那
様よ。瑞樹も妻だと認めてくれているわ。そりゃ世間には言えない仲だけど、お互い
罪悪感も無く、納得している。
何より愛し合っているのよ。あたしは瑞樹以外の男を好きになったことはないし、
瑞樹もそうだと言ってくれたわ。だから、誰に迷惑をかけているわけでもない以上、
ここから先はあたしと瑞樹の自由じゃなくて?」
強く、何よりも自信を持って断言する由佳に里佳は固まってしまった。責める気力
が一気になえたのも、姉妹と言う力関係だけではない。由佳の気迫が里佳の常識をひ
るませたのだ。
「でも、遺伝とか……」
そう反論しかけて里佳は自分の口を慌てて押さえた。重度の難産で瑞樹を産んだ由
佳がもう二度と妊娠出来ない身体になっている事を思い出したのである。これは言っ
てはいけない事だった。
しかし、遺伝以外に母子相姦を否定する理屈がにわかには思い出せない。いや、そ
れでは遺伝問題さえクリアすれば近親相姦は悪くないと言う事になるではないか。何
か言わなきゃと思いつつも里佳は言うべき台詞が出てこなかった。
「とにかく里佳も含めて誰にも迷惑はかけないわよ。だからこの件についてはもうこ
れ以上言わないで。どうしても目障りだと言うのなら、やり方を考えるから。
それから、もちろん他人には言わないでよ。あたしは瑞樹とのことだから何でも耐
えるけど、あの子の将来の障害になるのだけは避けたいからね」
固まってしまった里佳にそう言い放ち、急いで朝食を終えると返事も待たずに由佳
は出勤していってしまった。後には呆然と椅子から動けない里佳だけが残される。
瑞樹が三階の自室から降りてきたのは十時近くだった。起こす人がいないのを良い
事にたっぷり朝寝を楽しんだのである。寝巻きのままで顔と口を洗って食堂に入り、
まだ呆然と座ったままの叔母を発見した。
「何やってるの?叔母さん」
声をかけられて慌てて里佳は立ちあがった。反射的に頬が赤くなる。視線の先で母
の店のポスターのモデルをやっているほどの端正な顔が微笑んでいた。
「あ、朝ご飯ね。す、すぐ作るから」
急いでキッチンに向かったのは顔を合わすのが恥ずかしいからである。いや身体を
見るのが恥ずかしいのだ。実は昨夜、里佳は母子の濃厚なSEXを覗いており、瑞樹の
しなやかな裸もいきり立った肉棒もはっきりと見てしまったのだ。自分が未経験なの
はもちろん他人のSEXを見たのもあれが人生最初であり、何度、追い払っても目も前
にあの光景がはっきり浮かんでくるほどの衝撃であった。そしてその一人である瑞樹
のゆるやかなTシャツから綺麗な肌が見えただけでその事をまたしっかりと連想して
しまったのである。
瑞樹が母の半分ほどの朝食を食べ終える間、二人は無言だった。里佳は何と言って
良いか判らなかったし、いつもの母の朝の口姦がなかった瑞樹は今一つ頭がさえず、
ぼうっとしていたからである。
「じゃ、昨日の約束どおり近所を案内するよ」
食べ終えて緑茶を飲みながら瑞樹が軽く言った。里佳には咄嗟に何のことか判らな
かった。
「一応、僕が使っている商店街とスーパー、後は郵便局とか銀行でいいね?」
そこまで言われてようやく里佳は思い出した。昨日の夕食の時、瑞樹に近所を案内
するよう由佳が命じていたのだ。確かに昨日引っ越してきたばかりの里佳には教えて
もらわなくては困る事である。しかし―――
「あ、あ、あの。いいわよ。そんな……」
昨夜のあれを見て、今朝、由佳に宣言されたばかりである。まだ気持ちの整理がつ
くわけが無い。瑞樹を責める気はないけれど、その瑞樹と二人で外出するなど恥ずか
しいやら困ったやらで――――
「?何かいけない理由でもあるの?掃除とかはもう終わっているでしょう?」
ここで咄嗟にでも口実をだすべきだったが、里佳には思いつかなかった。あどけな
く首を傾げる甥の不思議顔の前で上手い嘘をつけるほど箱入りだった里佳はすれてい
ない。
結局、着替えてから二人連れたって外に出た。
家を出ると瑞樹は自然に里佳の手を握った。昔―――瑞樹が幼稚園の頃からと同じ
構図である。男性恐怖症の里佳が唯一触れる男が可愛い甥の瑞樹なのであった。
しかし、あの頃とは違い瑞樹は背も里佳より高くなり、外見も可愛いというより男
として魅力的になっている。何より昨夜の記憶が里佳の顔中を真っ赤にさせた。手を
離してもらいたいが、こうも無邪気に握られると振りほどくのもしにくい。淫らな事
を連想している顔を見られないようせいぜい下を向くしかなかった。
「あれがいつも行くスーパー。ここの通り沿いにあと二軒あるけどここが一番品揃え
が良くて値段も下げる。で、この角を曲がると昔ながらの商店街で、野菜と果物は
こっちで―――」
叔母の困惑にはまったく気づかず瑞樹はどんどん案内していった。土曜の昼と言う
事もあって周囲には人が多い。そんな中で、何と言ってもこの美男美女のカップルに
は道行く人の注目が集まるが、見られなれている瑞樹は気にもしない。しかし里佳の
ほうはこのように男連れで他人に見られるのは初めてであり、もう耐えられないほど
恥ずかしく、顔を人のいないほうばかりに向けていた。
すがる気持ちがでたのであろう。握っている瑞樹の手が白くなるほど里佳の掌には
力が入っていた。ちょっと痛いはずだが瑞樹は何も言わない。男性恐怖症からの緊張
だろうと好意的に考えているのである。
しかし、そうも言ってられない事件が起きた。ちょうど商店街の中のゲームセン
ターの前に通りかかった時である。
「みずきぃ!」
突然、悲鳴のような叫びが、しかも複数聞こえた。驚く里佳のまわりに、ばらば
らっと人影が走りこんでくる。由佳が気づいた時には二人は周囲を十人以上に囲まれ
ていた。
「ちょっと、誰よ、この女!」
悲鳴と言うより怒声である。囲んだ中の一人が叫んだ。見れば女――瑞樹と同世代
の少女なのだろう。皆、それ風の厚底を履いている。囲んだ女たちの過半数のガング
ロは化粧がすごすぎて同性の里佳にも年齢は判らなかったが。
「勉強と仕事が忙しくて当分フリーにするんじゃなかったの!それを何さ、あたし達
の誘いを断ってこんなババアなんかと!」
最初のとは違うガングロが怒鳴った。二十三で化粧も薄い里佳をババア呼ばわりす
るところを見ると確かに瑞樹と同世代なのだろう――――などと冷静に考えている場
合ではなかった。里佳は殺意すら感じる周囲の視線に気づく。女子校育ちだから女の
怖さは知っていたはずだが、考えてみれば男を取り合う怖さのほうは今が初体験で
あった。年齢はあっちが下でもその怖さは本物で里佳は一瞬で怯え、ひるんでしまっ
た。無意識のうちにも瑞樹の背に隠れようとする。
それがまた周囲の女の子達の反感をあおったらしい。一斉に罵声と詰問が二人を取
り囲んだ。
「うるさい!」
瑞樹が一喝し、女の子達を黙らせた。同時に里佳をかばうように位置を素早くずら
したのも見事である。
「この人は里佳さんと言って、母さんの妹!つまり俺の叔母さん!昨日から家に同居
する事になったんだ。俺の正真正銘の家族なんだから無礼をしたら許さんぞ!」
優しげな外見からは想像も出来ない毅然とした態度である。思わず里佳はぽかんと
見とれてしまった。
女の子達もこう説明されてはこれ以上文句のつけようもないのだろう。“叔母さん
のくせにべたべたと――”と思った者もいたようだが、瑞樹の家族をけなしたりして
瑞樹に嫌われたくはないようでそれ以上は言わなかった。
ただ戦法は変えてきた。
「じゃ、今日は暇なんだろ?あたし達、これから瑞樹のママのブティックへ行くん
だ。一緒に池袋にいかない?」
一変して媚びモードである。それも十人以上でだ。聞いてはいたが瑞樹はそうとう
にもてるらしい。
「駄目。叔母さんを案内しなきゃいかないから」
「そんな事いわずにさあ、そっちが終わってからでもいいんだから。夜になってもOK
よぉ」
瑞樹も折れないが女の子達も諦めない。間に入った形の里佳もどうしたら良いか判
らなかった。何事かと周囲には人だかりまで出来ている。
「叔母さん、行くよ!」
突然、瑞樹がそう言って里佳の手を強く引いた。そのまま女の子達の包囲の隙間か
ら飛び出、一目散に走り出した。
「みずきぃっ!」
後ろから十以上の悲鳴が上がり商店街のアーケードに響き渡ったが、瑞樹は脚を止
めず、引きづられている里佳も止まり様がない。女の子達は追いかけてきたが、厚底
のブーツが致命的で二人を見失うのに大して時間はかからなかった。
しばらく走りつづけてるうちに里佳が音を上げた。といっても一キロも走っていな
いのだが、そこは箱入りでろくに運動していない里佳である。女の子達を完全に引き
離していたので瑞樹は安心して、側の公園のベンチにつれていった。
里佳がベンチに腰掛け息を整えている間に瑞樹が自動販売機でスポーツドリンクを
二つ買ってきた。ワイルドな母親と二人暮らしだったからこう言う点は実に良く気が
つく。その一つを開けて里佳に差し出した。里佳は無言で受け取り一気に飲む。瑞樹
が隣に座った。
「………………」
やっと落ち着いた里佳はふと会話が途切れていることに気づいた。見ると瑞樹は機
嫌よさそうに向こうに座っているカップルを観察している。何かもめているようだ。
「瑞樹君、もてるのね」
里佳は何か言わねばと思って、一番つまらない話題を出してしまったような気がし
た。しかし、瑞樹は顔色も変えずに会話に乗った。
「別に……もててるっていうじゃなくて――ポスターのモデルをやっている男の子を
連れて歩きたいって連中だよ。あいつらは公立小学校時代の同級生とか上級生、下級
生で昔からああだった。それにああ言うのは好みじゃないから、たとえ本気でも僕は
全然嬉しくないな」
カップルのほうを見ながらのさりげない言い方だったが、聞いたほうはどきっ!と
した。何故か昨夜の光景が眼に浮かぶ。次の質問は言わない方が良いと思いつつもつ
い口から出てしまう。
「………じゃ、好みってどんな女の人?」
「まあ――しっかりしていて可愛くてかなあ」
「………姉さんみたいな?」
ふいに瑞樹が振り向いた。なぜここで母の名が出るか判らずきょとんとしている
が、その視線があった瞬間、里佳は動揺して顔色を変えてしまう。瑞樹はさっきの質
問とその反応だけで全てを悟った。
「ああ、僕と母さんのことをもう知っているんだね。叔母さん」
おだやかな言い方だった。由佳と違い恥ずかしそうでもない。里佳はそのおだやか
さに引き込まれるようにうなずいてしまった。
「ま、いつかばれると思ったけどね。驚いた?母さんには言ったの?」
「うん………」
「母さん何て言っていた?」
「瑞樹君は確かに息子だけどその前に旦那さまだって」
瑞樹はにっこりと笑った。その笑顔があまりにも純で、それだけでも里佳はこの二
人はもう二度と責めまいと思ってしまった。
「まあ、世間には言いにくい仲なのは自覚しているよ。でも僕も母さんもお互いがい
なければ、何の意味もないまでの存在なんだ。許してよ」
「許すだなんてそんな……」
妙な事だが里佳は子供をいじめているような罪悪感を感じてしまい、うろたえた。
そんな里佳に瑞樹はもう一度にっこり笑い―――素早く頬にキスをした。
三人の生活はその日から変った。もう里佳が誰かを責める事はなくなり、母子も悪
びれなくなった。一応、暗黙のルールでキス以上を里佳の前ではしないと言う事に
なったが、由佳に後ろから抱きつくように瑞樹が密着してテレビを見たり、テーブル
の下で互いの身体をまさぐったりはしていた。まあ、これくらいなら里佳も見て見ぬ
ふり位はできるだろう。
瑞樹が堂々と母の寝室で寝るようになり、二人で長時間入浴するのも日常化したの
で由佳も欲求不満を感じなくてすむようである。休日などは母子で外出してブティク
ホテルで楽しんでもいるらしい
しかし、やがてそんな関係を変える事件が起きた。きっかけは由佳の出張であっ
た。
「出張なんて大っ嫌い!瑞樹と一晩でも離れるなんて!」
常々そう言っていた由佳ではあったが、やはりオーナーとしての責任があり、翌
月、右腕の霧子を連れて台湾と韓国に五泊六日の出張に行った。その間、霧子と同部
屋なので瑞樹とのテレホンSEXも出来ずかなり辛かったようである。最終日は無理矢
理、最終便で帰国して十二時すぎに家へ帰り、そのまま瑞樹を担ぐようにして浴室へ
直行した。
同じ間オナニーも我慢していた瑞樹にも異論はない。早速、浴室で一回姦ったあ
と、場所を寝室に移して二回目に取りかかった。
「ひぃぃぃっ、これよ。これがほしかったのぉぉ。もう母さん出張しない。行くんな
ら瑞樹を連れて行くぅぅ」
正常位でぐっさりと息子の肉棒を撃ち込まれ、そうやって恥ずかしいほどよがっ
た。しかしついに絶頂に達したと同時に由佳は気を失ってしまったのである。
「母さん、母さん!」
ゆすってみても起きそうにない。由佳が失神するのはめずらしいことではないが、
この早さには瑞樹もちょっとびっくりした。我慢に我慢を重ねていた分があったのだ
ろう。
しかしそうすると残された瑞樹が困るのである。まだ二度目はいっておらず、肉棒
は天井を向かんばかりにおっ立ったままだ。これを一体どうしろと?
その時、瑞樹は音に気づいた。誰かが階段をこっそりあがろうとしているような音
だ。ふいに真面目になり、寝室のドアを開く。
「あ……」
三階に続く階段の上のほうに確かに足の先が見えた。一瞬だったが、瑞樹には判
る。里佳だ。覗いていたのか?
かすかな足音が三階の里佳の寝室に消えるまで待って瑞樹はそっと寝室を出、三階
に向かう。階段の途中で横から光が漏れてくるのに気づいた。寝室のドアには上に明
り取りの窓があるのだが、そこから寝室の中の大きな鏡台にダブルベットの上が映っ
ているのである。
「これか……」
正体なく眠りこけている母の裸体を見ながら瑞樹は納得した。里佳はここから母子
相姦を最初に発見したのだ。そしておそらくそれ以降の観察も――――
瑞樹の脳裏に一つの考えが浮かんだ。
わざと音を立てて瑞樹は里佳の寝室に入った。明かりもつける。全裸の瑞樹の身体
と部屋の中が照らされた。見れば畳の上に敷かれた布団は盛り上り、中の身体を完全
に隠している。
「寝ているのかな―――」
それでもゆっくりと瑞樹は布団に近づいた。目が笑っている。わくわくしているの
だ。布団に手をかけそっと、しかし完全に引き剥がす。
「わぉ」
里佳はパジャマを着て寝ていた。眠っているかどうかはわからないが、目は堅く閉
じられている。瑞樹はそれにぴったりと覆い被さった。薄く汗ばんだ身体が乗り、ま
だまだ堅い大きな肉棒が里佳の手に触れる。その熱さと触感にびくっ!と里佳の身体
が震えた。
しかし目は開かない。顔は真っ赤になっており、心臓の鼓動が聞こえんばかりに大
きく速くなっているというのに。
これは瑞樹にすれば見え透いていたし、それで十分でもあった。母は少々乱暴な方
が悦ぶが、叔母は初めてだから優しくしてあげなければ。
キスは最初そっとだったが、すぐに舌が里佳の唇を割った。かすかに歯が抵抗した
がすぐにそれは止まる。瑞樹の舌は思う存分に叔母の口をねぶることが出来た。
「叔母さんの口って甘いんだ。母さんと同じ味だね」
たっぷり遊んでから瑞樹が囁いた。里佳の舌は動かなかったがこれは寝たふりのせ
いではなく、単にどうしたら良いのか判らないからであろう。瑞樹は少女を犯すよう
な悪いときめきを覚えた。
「おっぱいはどうかな。母さんのはパンパンに張ってて、食べがいももみがいもある
のだけれど」
そういいながら里佳のパジャマのボタンを外し、胸元を開いた。寝る時だからもち
ろんブラジャーはつけていない。由佳よりは小ぶりな、しかし御椀のように形の良い
二つの塊がぽろりと現れる。本当に未使用のピンクの乳首は左右とも堅くなってい
た。
「いただきまーす。きっと僕が初めてだよね。これをたべちゃうのは」
まず瑞樹は右の乳房をぱっくりと咥えた。口一杯に頬張り、舌の先端が乳首をぞろ
りと舐める。
「ひいっ!」
短い悲鳴が里佳の口から漏れた。咥えたまま上目遣いに顔を見るがまだ起きる気は
ないらしい。しかし、乳房に与えられている愛撫に耐えるように眉間に皺が寄ってい
る。
瑞樹は両手で乳房を下からもみしだきながら、口では交互に乳首を中心に愛撫し
た。瑞樹にすれば二人目の女体だが、この乳房の吸い付くような肌触りといちいち愛
撫に応えて震える感度の良さから、一級品の女体である事は十分に判る。しばし他と
のバランスも忘れて瑞樹はおっぱいの愛撫に没頭した。
おっぱい中をよだれでべとべとにするような執拗なその愛撫に、里佳の口からは何
度もあえぎが漏れた。瑞樹が言ったように男にこんな事をされるのは初めてである。
九才の時の暴漢は汚らわしい肉棒を押し付けたりするだけで愛撫らしい事は一切しな
かったし、その時の恐怖から男と付き合うのはおろかオナニーらしいものもした事が
ない。
それだけに瑞樹の手と口からもたせられる快感は新鮮で強烈だった。声を押さえる
のをこらえきれないばかりか、これだけで絶頂に達しそうになる。もちろん絶頂がど
ういうものだか里佳には判らないのだが―――
そしてついにそれが来た。胸から脳髄にまで電撃のような快感が走り、脳裏が白い
光で一杯になる。その衝撃に里佳はのけぞり、思わず両手で瑞樹の頭に抱きついてし
まった。続けてがくがくと身体が波打った。
急に頭を抱えられて驚き、瑞樹も我にかえった。女体の反応にどうやら叔母がいっ
たのが判る。
「え―――胸だけで?いっちゃったの?叔母さん」
衝撃の余韻にうっとりしながら里佳は両手に力をこめた。しかし、不思議な事に返
事はおろか目をあけようともしない。甥と叔母でも近親相姦であり、やってはいけな
い事だと理性が言うからである。同時に“もっとして”と言う、恐らく生まれて初め
て味あう貪欲な性欲も理性以上にある。その二つは今、里佳の頭と身体で渦巻き、
まったく整理がつかない状態であった。だからせめて目を開けずに甥が勝手にやって
いるのだと言う形にしたいのであろう。
そこまで瑞樹には判らなかったが、胸への愛撫だけでいかせた事実には素直に喜ん
だ。同時に叔母が自分を拒絶していない事にも。母子相姦を覗いていた事から禁忌も
薄れたのだろうと判断し、SEXを思い立ったのだが、もし、里佳が拒絶したら素直に
諦めるつもりだった。なのに――
頭を抱きかけられた姿勢のまま瑞樹はうきうきしながら両手を下げ、里佳のパジャ
マのスラックスに手をかけた。もちろん抵抗はない。それをゆっくりと脱がす。母と
は違い、清楚な純白の、しかし同じくらい染みが浮き出たパンティが現れた。
右手をその中に優しく差し入れた。由佳よりは薄そうな恥毛をまさぐり、その下の
秘肉に人差し指と中指が触る。すでにたっぷりと愛液が出ていた。
「初めてだから一本から―――はいちゃった」
瑞樹は中指をそろそろと秘肉に差し入れた。処女とは言えもうびしょびしょなので
すぐに第二関節まで入る。それと同時に里佳が悲鳴を上げた。瑞樹が入れた中指を
ゆっくりと動かし、まだ他の指でクリットや秘肉ぞいを愛撫するたびにその悲鳴は上
げられ、だんだんと大きくなる。瑞樹は心地よい優越感を感じた。
「もう出来ると思うけど―――まあ叔母さんの一生の記念だから」
そう聞こえるようにつぶやくと、頭をしっかり抱きしめた両手を巧妙に外し、する
りと身体を入れ替えた。顔がパンティの前にくる、そのまま一気に両手でパンティを
脱がし、あらわになった秘肉にむしゃぶりついた。
「ひぃっ!み、みず…みずきくぅん!」
舌で秘肉を舐められ肉壺に刺し込められる感触と、口で女の一番大事なところを愛
撫されているという事実、何よりも相手が実の甥であると言う事が絡み合い掛け合わ
されてとてつもない快感となった。近親相姦がどうこうという理性はこの瞬間飛ん
だ。あとは牡としての瑞樹を欲しがる貪欲なまでの欲望だけである。
「やっと起きたね。叔母さん」
「……みずきくん……」
里佳の下半身から顔を上げた瑞樹の笑顔が里佳にも見えた。顔を真っ赤にしたまま
で笑い返す。確かにもうよけいな事はどうでもよかった。
「いつか叔母さんとこうなりたいと思っていたんだよ。しかも初めての男になるなん
て光栄だね」
「みずきくん……」
「何だったら最後の男でも良いよ、叔母さん」
瑞樹が冗談めかして言ったのは里佳の顔が強張っていたからであろう。余計なもの
は飛んでいったが、さすがに初めてのSEXに対する恐怖感はある。
「大丈夫だよ。叔母さん。もうびしょびしょだから。僕のでも入るよ」
「……もう!」
「何だったら僕のもびしょびしょにしてからにする?」
不意に身体を動かした。69の姿勢になり、里佳の目の前に赤くしなるほどに強そう
な肉棒が突き出される。これをどうするかはわかっているはずだ。毎晩、あの明り取
りと鏡台で母と子の終わりがないまでに濃厚なSEXを見ていたのだから。
里佳はおそるおそる肉棒に手を伸ばし―――咥えた。
「母さんと同じ位あったかいね。叔母さんの口」
やはり外から見ただけでは良く判らないらしく、里佳のフェラチオはたどたどし
い。しかし、男性恐怖症の叔母が自分だけは受け入れ、口で肉棒をしゃぶってくれる
事は躍り上がりたいくらいに嬉しかった。
「代わりにこっちもしてあげるよ―――叔母さんの愛液は母さんのより薄めだね。
やっぱり若いからかな」
ことさら恥ずかしい事を言われて里佳はうめくような声を上げた。愛撫からの快感
とあわせて恥ずかしいけど悦んでもいるようだ。瑞樹はあせらない。里佳がリラック
スするまで待つつもりであった。
しかし、限界は瑞樹の方に先に来た。里佳の愛撫はつたないが、やはり叔母に加え
られているというシュチエーションに先ほどの実母とのSEXの余韻などもあって、そ
ろそろいきそうであった。一瞬、このまま飲ませようかとも思ったが、さすがに初め
てでそれはやりすぎだと考え直す。
「叔母さん。いくよ」
正常位に戻って瑞樹は若い叔母の裸体を抱きしめた。瑞樹のよだれと、里佳自身の
愛液、そして互いの汗により合わさった肌はしっとりと濡れている。そのまま肉棒を
秘肉にあてがう。里佳と目を合わせながら腰をゆっくり突き出した。
「……き、きついね」
やはり初めてだけあってすんなりとはいかない。里佳も今日はじめて苦痛により顔
をしかめる。
それでもなんとか肉壺一杯に肉棒全部が入り、徐々に瑞樹は腰を動かし始めた。気
を使ってはいたが里佳は快感より痛みの方が大きい。幸い、すぐにも耐えきれずに瑞
樹は発射し、里佳の身体の上に崩れ落ちた。
肉棒からどくどくとミルクが発射されるのが痛みの中で里佳にも判る。ミルクの量
は里佳の中を一杯にするくらいに大量だ。その触感がたった今、ロストバージンした
という実感につながった。かすかにする匂いで里佳にはシーツに血がついている事も
判った。
しかしそんな事よりも里佳の両手の中で甘えるように頬を胸に摺り寄せている瑞樹
の存在のほうが大きかった。最後は痛かったにも関わらず、今は深い満足感を感じて
いる。
姉の由佳の言っていた事が判ったような気がした。
それからも甥と叔母の関係は続いた。もちろん由佳に言えるようなことではないの
であくまでこっそりとである。平日の昼間は由佳は仕事に出ているのでその時間を利
用するのだ。
瑞樹は私立中学が終わると一切寄り道をせずに帰宅するようになった。そして玄関
に入り、鍵を閉めてから叔母と甥の時間が開始されるのだ。
たいていは玄関で互いに下を脱がされ愛撫が始まる。そのまま玄関で正常位にいっ
たり、キッチンまで移動して後背位で姦ったり、シャワーを浴びながらしたりの毎日
だった。平均すれば一日ニ回は互いの身体をむさぼっただろう。中でも里佳が一番燃
えるのは由佳の寝室で昨夜、由佳がされたとうりに姦られる事であった。
「これは母さんにもしたことがないんだ」
と囁かれてもまた燃えてしまうのだが。
しかし、そんな関係はついに由佳の知るところとなったのである。
きっかけは夜のSEXだった。回数が減ったとかではない。瑞樹は昼間叔母をたっぷ
り堪能しながらも夜は実母をそれ以上に可愛がっていた。大した絶倫ぶりだが、さす
がにミルクの量と濃さまではどうにもならなかったようである。
里佳との関係が始まって二ヶ月目で由佳がその事に気づいた。しかし、最初から同
居している叔母と近親相姦しているとばれたわけではない。外で浮気していると思っ
たのだ(普通はそうだ)。
問い詰めてもしらをきるだろうから、まず由佳は瑞樹の帰宅時間を調べてみた。学
校が終わってまっすぐ帰ればつくであろう時間に家に電話するのである。すると常に
瑞樹は家におり、電話にちゃんと出た。たとえ里佳が忙しくて電話に出れないと言う
日でも――――
「じゃ、家に引っ張り込んでいるのかしら」
そう思って由佳はいつも家にいる里佳に問いただした。里佳はもちろん否定した
が、その時の態度があまりにもうろたえたものだったので、逆に疑いは強まった。里
佳が瑞樹をかばっていると思ったのである。
「かくなる上は現場を押さえるしかないわね」
そう決心した由佳はある日、いつもどおり車で出勤してから、車をオフィスにおい
たままでいつもよりかなり早く電車でこっそり帰宅したのである。車で帰れば音で家
の中から気づかれてしまうからだが、この奇襲は見事に成功し、現場を押さえる事が
出来た。
リビングのソファに腰掛けた息子の肉棒を叔母である妹がフェラチオしていると言
う決定的な現場を。
「あんた達、なにやってんの!」
金切り声を上げて乱入した由佳はひとしきり二人を罵倒した。あなた達を殺してあ
たしも死ぬとまで叫んだ。
しかし、結局、折れざるを得なかった。近親相姦にとやかく言える立場ではなかっ
たし、何より瑞樹も里佳も大切な、そして最愛の家族だったからだ。
「でも良いわね。条件があるわ」
下半身に何も着けておらず半分起きあがった肉棒が見えている瑞樹とエプロンだけ
を着て真っ青になっている里佳を見下ろして由佳は宣言した。
「まず、第一夫人はあたし!里佳は二番目よ。いい!」
二人はうなずいた。
「それからその日一番のミルクはあたしに飲ませる事!あれは若返り美容の為なんだ
からね!里佳はまだいいでしょう!」
反論はない。
「そしてSEXはその日里佳にした回数より一回以上多くあたしにする事!」
「OKです」
「はい……」
瑞樹ははっきりと、里佳はおずおずと由佳の宣言を受け入れた。どちらも顔に安堵
と喜びの色がある。それが由佳には何か悔しい。
にわかに瑞樹に飛びつき、その肉棒を掴んだ。そして下からにらみつけながら言
う。
「今日は里佳と何回したの!?」
「えっと、2回。玄関とシャワーを浴びながら」
「じゃ、あたしは最低3回!」
そしてむさぼるようにフェラチオを始めた。みるみる瑞樹の肉棒が堅さを増す。
「叔母さん。母さんのスーツを脱がしてあげなよ」
「え?あ、はいはい」
咄嗟に反応できない里佳だったが、言われるままに由佳の服を脱がそうとする。そ
の手を由佳が払いのけた。
「姉さん……」
「うるさいわね。最初は今すぐで良いのよ。何せ、お姉ちゃんはこれから三回も五回
も――明日、里佳の分が残らないくらいするんだから!」
呆気に取られた里佳だったが、怒っているわけではない由佳の表情に気づき安心し
た。そしてつい茶目っ気が出る。
「あ、こら!」
由佳が喋るために口を離した隙をついて里佳が瑞樹の肉棒にむしゃぶりついたので
ある。負けじと由佳もくらいつく。一本の肉棒を挟んで姉妹の顔が擦れ合う。睫が触
れそうな距離で視線があった。
「……しょうがないわね」
由佳が呟いてから里佳にキスした。ちょっと驚いたが里佳も自分から舌を入れ返
す。姉とのキスはとても甘かった。
そして、これからずっとこの関係が続くのは間違いなさそうだった。
{終}
[2000/05/09]
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