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小説(転載) 快楽の予感

官能小説
10 /10 2019
「ホント、いい身体してるぜ。まさか、こんないい女がなぁ……」
「見ろよ。もう、すっかり気分だしてるぜ。ホントに好き者なんだな」
 水割りのグラスを傾けながら、男たちは勝手なことを言っている。でも、確かに私は素肌にからみついてくる男たちの視線に酔っていた。
 怖くないと言えば嘘になるし、とても恥ずかしいのも事実だった。でも、それを吹き飛ばすほどの期待感が、私の理性をとろけさせている。
 玄関のチャイムが鳴り、もう一人の男が部屋に入ってきた。これで五人目。
「うわっ、すげぇな! 文ちゃん、どこでこんな女見つけたんだよ」
「おお、待ってました! 『縄師源さん』登場!」
 先に来ていた四人が拍手で迎える。最初に私を誘った男が立ち上がり、私の背後に回って事情を説明した。
「インターネットだよ。掲示版に『奴隷募集』って出したら、メールしてきたんだ。二十四歳で広告代理店勤務だそうだ。こんないい女だとは思わなかったけどな」
「ぐうっ!」
 突然バストをわしづかみにされ、私は低くうめいた。
「縛られた経験は?」
「今日が初めてだそうだ。でも、子供の頃から縛られるのに興味があったらしい」
「会ったのも初めてか?」
「いや、五回目かな? 結構苦労したんだぜ。やっとOKが出たんで、せっかくだから彼女の願望を叶えてやろうと思ってね」
「どんな願望だ?」
 『源さん』と呼ばれた男が興味深そうにたずねると、『文ちゃん』こと青木文夫はますます激しく私の乳房を揉みしだきながら答えた。
「縛られたまま、大勢の男に全身の性感帯を責めまくられたいんだってさ」
「へえ。そいつはまた、スケベなお嬢さんだな」
「んぐっ! むぅう~っ!」
 ブラの上からごつい指が食い込み、自慢のバストをこねまわす。愛撫というにはあまりにも乱暴な手つきだった。しかし、その手を払いのけようにも、手足の自由は奪われてしまっている。
「まあ、レディコミとかもあるし、たしかにそういう願望を持った女は多いだろうな。実際にやるかどうかは別として」
「でも、一度経験したら病みつきになるぜ。もう普通のセックスじゃ、満足できなくなるかもな」
 残りの三人も立ち上がった。私は唯一自由になる首を振ったが、もうあと戻りはできない。すでにショーツの底はぐっしょりと濡れてしまっており、それを知られたらもう男たちは遠慮しないだろう。
(なんでこんな事になっちゃったんだろう……)
 急に、恐怖感が高まってきた。
 たしかに私は、縛られたまま大勢の男たちに責められてみたいと思っていた。しかし、それはあくまで願望で、本当にやられるとなると色々不安がある。身体に傷をつけられるのは困るし、ただ乱暴に犯しまくられてはたまらない。妊娠の心配もある。それに私は、SMはまったくの未経験なのだ。
 女に飢えた、やりたいだけの男はごめんだった。掲示の文面から、この文夫がかなりのテクニシャンだと判断し、電話で色々話した結果、本当にかなりの経験があるように思えたので会ってみたのだ。
 文夫は三十二歳独身で、SM雑誌の編集者だという。この職業も選択のポイントだった。外見も申し分なく、話し方にも知性が感じられた。私が疑問に思っていたことに丁寧に答えてくれ、何度か会っているうちに私の不安は徐々に溶けていった。
「この人になら……」
 私はついに覚悟を決め、今日は軽く一対一のプレイをしてもらうつもりでマンションについてきたのだ。
 部屋に入ったとたん、下着姿になるように命じられた。さすがにためらう私を、文夫は気長に待ってくれた。
「きれいだよ」
 身体をほめられるのは、悪い気はしない。トレーニングジムやエステで磨き上げた、自慢の身体だ。文夫は私の正面に回ると、うつむいた顎に手をかけて持ち上げた。
「サイズを言ってみな」
「し、身長百六十二センチ、上から八十七・五十七・八十八……あ!」
「隠すんじゃない。両手を後ろに組むんだ」
 胸元をかばう手が強引に外され、背後にねじ上げられた。それだけで私は、下半身が熱くなるのを感じた。
「ブラのカップは?」
「ディ、Dカップです……」
 分厚い胸板が、ハーフカップのブラに包まれたバストに押しつけられ、すでにしこり立った乳首を刺激してくる。足元がふらつきそうになるのを、力強い腕が支えてくれた。
 両手を後ろに回したまま抱きしめられる気分は新鮮だった。相手に抱きつけないもどかしさが、なんともいえない興奮を呼び起こす。
「虐め甲斐のある身体だ。今日は一晩中嬲り尽くしてやるよ」
「ん……むう……」
 濃厚なディープキスをしながら、文夫はいつの間にか取り出した縄で私の手首を片方ずつ縛った。よく見るとこの部屋の天井近くには、水平に鉄パイプが通されており、私はそこから万歳の恰好で吊られてしまった。さらに足も左右別々に縛られ、大きく開かされた。これでもう、私は一切抵抗することができない。
「口を開けるんだ」
「あ……! いや……んむむっ!」
 柔らかい布切れが口に押しつけられた。口までふさがれるとは思っていなかった私は首を振って抵抗したが、無駄だった。
「喉が渇くといけないからね」
「ん……? んん……っ!」
 文夫が唇を重ねてくると、冷たい液体が口の中に流れ込んできた。
「少しずつ、飲み込むんだ」
「んぐ……っ! んぐ……っ!」
 口の中の布切れを噛みしめると、しみこんでいた液体が喉を潤した。
(ロマネ・コンティね……)
 ほぼグラス二杯の高級ワインを口移しに飲まされ、大の字に吊られた肉体が火照る。
「それじゃあ、君の願望を叶えてあげるよ」
 文夫は黒いスカーフのようなもので私に猿轡を噛ませると、どこかに電話をかけはじめた。
「ああ、浩か? 今、面白いことやってるんだ。すぐに来られないか?」
 私は耳を疑った。この男は、仲間を呼んで一緒に私を嬲ろうというのだ。たしかにそういう願望はあるけど、いきなりというのはいくらなんでも抵抗がある。
「んんっ! ふぐぅう~っ!」
(やだっ! そんなのいやぁっ!)
 抗議の声は、言葉にならない。文夫は次々に電話をかけ、結局四人の男が駆けつけて来たというわけだ。
「安心しなよ。俺の友達はテクニシャンぞろいだからな。天国に行けるぜ」
 今となっては、文夫のその言葉を信じるしかない。私はこれから、五人の男に寄ってたかって嬲り尽くされるのだ。
「それじゃあ、始めるか」
「ムグッ! アウウッ! ングゥウ~ッ!」
(やだっ! やめてっ! 助けてぇ~っ!)
 男たちは服を着たまま、恥ずかしい姿の私を取り囲んだ。羞恥心と恐怖感が甦り、私は吊られた身体を必死でよじった。しかし後ろに回った男ががっしりと腰を押さえつけながら、耳元に口を寄せてきた。
「暴れると痛い思いをするぞ。気持ちよくさせてやるから、おとなしくしな」
「グゥウ~ッ!」
 ブラのカップがめくり下ろされ、バストが男たちの視線に炙られた。
「なんだ、もうピンピンじゃねぇか。しゃぶってくれと言わんばかりだぜ」
「おい、がっつくなよ。美味しい物は、後にとっておくんだ」
 期待と不安が頭の中を駆けめぐる。全身が熱く火照り、熱い雫がショーツを濡らしている。背後の男が、すう~っと私の脇腹を撫で上げた。
「ンクゥウ~ッ!」
 私のくぐもった悲鳴を合図に、何本もの手が身動きできない私の身体を這いまわり始めた。
 脇腹、背中、太腿、二の腕……。
 くすぐるような手つきで撫でまわされ、私はのたうち回った。異常な状況に興奮したせいか、身体がいつもの何倍も過敏になっているようだった。
「ンムゥウ~ッ! フングウ~ッ!」
「おやおや、ずいぶんと敏感だなぁ。こんなに汗かいちゃって……」
「下の方も、もう濡れ濡れだよ。パンティに吸いきれなくて溢れてるぜ」
 下半身に取り付いた二人が、腿を逆撫でしながら足の付け根を舐め始めた。勝手に腰が動き、膝の力が抜けていく。
 他の二人が、脇腹から身体の側面をツツーッと舐め上げてきた。さらに乳房の付け根を絞るように揉みたて、空いている手が背筋をなぞる。そういえば、まだ乳首には触れられていない。
 最後の一人は正面に立ち、耳たぶや首筋にキスの雨を降らせてくる。乳首やアソコには触れられていないのに、私はもう普通のセックス数回分の快感を身体に注ぎ込まれていた。
「どうだ、たまらないだろう? でも、まだまだこれからだよ」
 男たちが一斉に離れた時、私は息もつけない状態だった。しかし放置された乳房と股間は熱く疼き、愛撫の手を待ちこがれている。
「もっと感じるようにしてあげよう」
 『源さん』とかいう男が、私の身体に縄をかけ始めた。バストの上下がきつく巻かれ、さらに胸の谷間が絞られる。縄目から飛び出したバストが悲鳴を上げた。腰から下ろされた縄が、閉じようのない足の間に通される。レディースコミックで見たことのある、股縄とかいうやつだ。ショーツ越しとはいえ、一番敏感な部分に縄を食い込まされるのだ。
「ングッ! ウンムゥ~ッ! ングゥウ~ッ!」
(やだっ! そんなとこ、縛らないでぇ~っ!)
 しかし予想に反して、縄は左右の足の付け根にそれぞれかけられた。ちょうど、ショーツの縁をなぞるような感じだ。だが、安心するのはまだ早かった。
「これで、この縄を絞ると……」
「ンックゥウ~ッ!」
 異様な感覚に、私は甲高い悲鳴を上げた。
「オマンコがパックリと開いまっただろ? それに、しばらくすると充血するから、擦れただけでたまらないはずだよ」
 男の言うとおり、両側に食い込んだ縄によって、私のクレヴァスは左右に広げられてしまっていた。熱い雫がどくどくと溢れ、ますますショーツを濡らしていく。
「やっぱり、源さんの縛りは違うなぁ」
「オッパイもだいぶ張ってきたな。見ろよ、この乳首」
「あ~あ、すっかりとろけそうな顔してるぜ。どこにさわってもすぐイッちまいそうだな」
 男たちの言うとおりだった。身体をよじるだけで、とろけそうな快感が走り抜ける。バストと股間が燃えるようだった。私の体も心も、完全に性欲だけに支配され尽くしていた。
「みんな、好きなのを選んでくれ」
「うわっ! ずいぶんたくさん持ってるなぁ」
 男たちは、文夫が部屋の隅から持ってきた箱の中身を手に取ると、再び私のまわりを取り囲んだ。男たちの手にしたものを見て、私は震え上がった。
(やだっ! そんなものを使われたら……!)
 化粧に使うような毛足の柔らかい刷毛と、卵形のバイブレーターだった。雑誌などで見たことはあったが、実際に使われるのは初めてだ。
「こいつは、プレゼントだ」
「グウッ!」
 源さんが、卵形バイブをショーツの中に入れてしまった。ちょうど、クリトリスの上あたりだ。それだけでも甘く鋭い刺激が走り、膝が震えた。
「動かないように、押さえておかないとな」
「アウグゥァアアア~!!!」
 不意に襲ってきたすさまじい快感に、私は軽く達してしまった。バイブを固定するために、新しい縄を掛けられたのだ。今度はモロに、中心に食い込んできた。
「おっと、イッちまうのは早いぜ。まだ、スイッチも入れてないんだからな」
 のけぞって痙攣する喉元が、刷毛で撫で上げられた。思わず身体をよじると、股間に食い込んだ縄がクリトリスからラビア、アヌスにかけて刺激してくる。まるで逃げ場のない、快感地獄だった。
「さあ、お嬢さん。たっぷり楽しみな!」
「クウッ! アゥウ~ッ!」

 何本もの刷毛が、私の全身を這いずり始めた。首筋、背中、脇腹、耳の後ろ、腿、二の腕……
「ここか? ここがいいのか?」
「感じるだろ? たまらないだろ?」
「アグウッ! フググムウッ! ウグムウ~ッ!」
(ああ~っ! もうダメぇっ! 狂っちゃうっ!)
 刷毛は敏感なポイントを的確に探り当て、執拗に責めてきた。手足の縄をきしませて、私はのたうち回った。くすぐったさとむず痒さをともなった異様な快感に、全身が火柱のように燃えさかる。しかし、まだまだ序の口だった。
「おっと、忘れていた」
 文夫が思い出したように柄の部分をひねると、ブーンという音とともに刷毛が振動しだした。それは、刷毛の形をしたバイブレーターだったのだ。他の男たちも、文夫に習って次々とスイッチを入れた。
「ヒィッ! ングッ! アゥォァアアアア~ッ!」
 モーターで振動する穂先が、弾けそうにしこった乳房に触れ、徐々に乳首を浸食してきた。柔らかい振動に乳首が包み込まれると同時に、ショーツの中のバイブがうなりをあげた。指とも舌とも違う刺激が、性感の塊となった私を包み込んだ。
「クウッ! ヒウッ! ムクゥウウウ~ッ!!!」
 大の字の身体を反り返らせて、私はかつてないほどのすさまじい絶頂感を味わった。だが、休む間もなく次の大波が襲ってきた。
「まだまだ! こんなもんじゃねぇぞ!」
「アムッ! クウ~ン!」
 左右の乳首に、別々の男が吸いついていた。何度も妄想したシチュエーションだが、その快感は想像を超えていた。縄で締め上げられたことで感度が倍増した乳首に、さんざんじらされてからしゃぶりつかれたのだからたまらない。
「クウッ! フグウゥッ! ウグムゥウ~ッ!」
「この女、またイキそうだぜ。もっとやってやれよ」
 のけぞりっぱなしの私の顔を覗き込みながら、文夫がショーツの上からバイブをぐいぐい押しつけてくる。バイブの振動は股縄を伝わり、敏感なポイント全てを容赦なく責めたてる。舌と歯で翻弄される乳首の快感がそれと混じりあい、子宮を揺さぶるような快感を生み出す。
(ああっ! 感じるぅっ! またイッちゃう~っ!)
 次々に襲ってくる、オルガスムスの嵐……。もう、あとはイキまくりだった。
 耳たぶを舐められてイッた。股縄をクイクイ引っ張られてイッた。お臍に舌を差し込まれてイッた。股縄を広げて侵入した指を、グショグショのショーツの底に突き立てられたところで、私の意識は真っ白になった。
 気がついた時、私は真っ裸にされ、後ろ手に縛り直されていた。
「すごいイキっぷりだったな。満足したか?」
 男たちも全員、全裸になっていた。悔しいことに、勃起している者は一人もいなかった。
「見ろよ、このパンティ。ベットベトだぜ」
「ああ……」
 自分の汚した下着を目の前に広げられ、私は思わず顔をそむけた。
「今度は、俺たちが気持ちよくなる番だ。どうすればいいか、わかってるな?」
 跪かされた私の顔の高さに、男の股間があった。私は苦労して萎えた肉茎を口に含むと、舌を使い始めた。
「なかなか上手いじゃないか。その調子で、全員のを立たせるんだ」
 なぜか、褒められたことが異常に嬉しく感じられた。口の中で徐々に固くなっていくものもいとおしい。
「よ~し、もういい。次だ」
 二人目に奉仕している途中で、両側からバストをつかまれた。クリクリと乳首をつままれ、思わず力が抜ける。
「ん……っ! んん……っ!」
「こらっ! 口がおろそかになってるぞ。もっとしっかりしゃぶれ!」
 お尻に灼けるような痛み。鞭で叩かれたらしい。三人目に移った時、濡れそぼった谷間に指が侵入してきた。思わず口を離すと、すかさず鞭が飛んでくる。
「誰がやめていいと言った! 続けるんだ!」
「は、はい……アウッ!」
 私は快感をこらえながら奉仕を続けた。だが、男の指先がGスポットを探り当ててくると、もう限界だった。
「アアッ、もうダメぇっ! お願い、イカせてぇ~っ!」
「まったく、しょうがない女だな。自分が気持ちよくなることばかり考えやがって」
 床にへたりこんだ私の身体を、男たちは冷ややかに見下ろした。
「たっぷりお仕置きしてやらないとな」
「な、何を……んぐぐっ!」
 口の中に、湿った布切れが詰め込まれた。私のショーツのようだ。
「ご奉仕も満足にできない口は、いらないからな」
 あらためてきつく猿轡を噛まされた私は、文夫が持ち出してきたものを見て目をむいた。
「グウッ! フググムウグムウ~ッ!」
(いやっ! それだけは許してぇっ!)
 ガラス製の、大きな注射筒――浣腸器だった。
 上の口の代わりに、後ろをたっぷり開発してやる。嬉しいだろう?」
 泣いて暴れる私を、男たちは寄ってたかって押さえつけた。
「んぐっ! むぐう~っ!」
「こらっ、暴れると怪我するぞ! おとなしくしろ!」
 なにかクリームのようなものがアヌスに塗りこめられ、続いて指がもぐり込んできた。初めて経験する、おぞましい快感……
「アグウッ! ンギィ……ッ!」
「ほほう。このお嬢さん、かなりアヌスが感じるみたいだぞ」
「そりゃあ楽しみだな。ついでに、前の方もいじってやれよ」
「ンァアアアア~ッ!!!」
 それぞれの部分に挿入された指が、薄い肉の壁越しにこすれ合うのを感じながら、私はアッという間に昇りつめてしまった。
「さて、どのくらい入るかな?」
「む……う……っ」
 指と入れ違いに、固く冷たいものが挿入される感触が、私を現実に引き戻した。しかし、もう恐怖は感じない。
(後で、もっと太いのが……)
 なま温かい液体がお腹の中に流れ込んできた時、私はさらなる快楽への期待に震えていた。

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eroerojiji

小さい頃からエロいことが好き。そのまま大人になってしまったエロジジイです。