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小説(転載) よがり調教

官能小説
10 /14 2019
 その日の朝、教室のドアはいつもの何倍にも重く感じられた。まるで門限を過ぎて帰宅した時のような後ろめたさをこらえつつ、角田亜佐美は思いきってドアを開けた。
(なんて言えばいいのかしら……?)
 窓側の前から三番目、自分の隣の席に恐る恐る目をやると、親友の川上千里がいつものように文庫本を広げている姿があった。一瞬の安堵の後、亜佐美の心にはより重苦しい緊張感と、得体の知れない不安が広がっていった。
「あら亜佐美、おはよう!」
「お、おはよう……」
 先に声をかけてきたのは千里の方だった。ショートヘアの似合うさわやかな笑顔は、いつもと変わりない。しかし亜佐美が恐る恐る口を開きかけたのを、ボーイッシュな美少女は静かだがきつい口調で遮った。
「あの、このあいだは……」
「その話は後!」
 一切の感情が消え失せたような目で見据えられ、亜佐美はそれ以上何か聞く事をあきらめた。自分の方に負い目がある以上、千里の態度にあわせるしかない。
「ほら、授業始まっちゃうよ。早く座んないと……」
 始業を告げるチャイムが鳴り、亜佐美はあわてて自分の席に着いた。
(いったい、あれから何があったの……?)
 その日の千里は、体育の授業を休んだ以外、いつもと変わらなかった。授業中、教師に指名されてもしっかり答え、他のクラスメイトたちとも普通に話している。しかし、亜佐美が何か質問しようとすると、「後で話すから」の一点張りだった。
 亜佐美と千里は、高校入学以来の親友同士である。何度となくケンカ別れしそうになりながらも、一年以上うまくやってきた。しかし、先週の土曜のある出来事が、二人の仲に不気味な影を落としていた。不本意な別れ方をした後、亜佐美は何度も千里に電話しようとして、できなかった。気がかりでしかたなかったのだが、最悪の事態を想像すると指が震えてしまい、プッシュボタンを押すことができなかったのだ。
 針のむしろのような授業時間が終わると、千里が声をかけてきた。
「待たせたわね。全部話すから、うちまでつきあって」
「え……? でも私、部活が……」
 亜佐美ははテニス部に所属しており、まもなく大会に出場するメンバーを選ぶための試合が控えている。今日練習を休んでしまうと、他の部員たちに大きく差をつけられることになる。
「サボっちゃえばいいでしょ。イヤとは言わせないわよ」
 千里はとまどう亜佐美の肩越しに手を回し、手首のリストバンドをずらして見せた。その下にあったものを見て、亜佐美の顔色が変わった。
「あ……!」
「どう、わかった? あんたには、あたしに逆らう権利なんてないのよ」
 まるで刑場に引き出されるような気分で、亜佐美は千里に手を取られたまま教室を出た。
 千里の家は、学校からバスで二十分ほどのところにある、こぎれいなマンションにある。亜佐美は何度も遊びに行ったことがあるが、こんなに気まずい状態でバスに揺られるのは初めてのことだった。
 終始無言のまま、千里は亜佐美を部屋に通すと、ソファーに座らせた。そして緊張で身体を固くしている親友の前にジュースを置きながら、なんでもないことのようにあっさりと言った。
「あのあと拉致られて、輪姦されちゃったわ」
 ある程度予想していたとはいえ、亜佐美はあまりのショックに声も出なかった。
「車に乗せられて、どこかの部屋に連れ込まれてね。あの二人の他に、三人いたわ。無理矢理押さえつけられて、裸にされて……」
 千里は制服のブレザーとブラウスを脱ぎ捨てた。白いブラジャーに包まれた胸元と、細い二の腕に、先ほど見せられた手首と同じ縄の痕がくっきりと残っていた。
「すごいでしょ? 一人、マニア入ってるのがいて、ギッチギチに縛られちゃった。思ったより痛くはなかったけど、全然動けないの。おまけに口もタオルで縛られて、声も出せなくされて…」
 千里はTシャツを着ると、ガタガタ震える亜佐美の背後に回りながら、話を続けた。
「もう、AVかレディコミの世界ね。大股開きで縛られた上に、五人の男が全身舐めまくってくるんだもん。たまんなかったわよ、みんな半端じゃなく上手くてさ。バイブとかも使われて、そのうちだんだん気持ちよくなってきて……」
「や、やめてぇっ! もう、やめてよぉ……!」
 淡々と続く過激な話を、切羽詰まった泣き声が遮った。テーブルに突っ伏した亜佐美の肩を、千里の手が優しく撫でる。
「気にしなくていいのよ。もともと、あたしが悪いんだから。誘ったのもドジ踏んだのもあたし。自業自得ね」
「でも、私が逃げたりしなければ……」
「あんたがいたって、同じ事よ。きっと二人とも犯られてたわ。それに、あたしあいつらに目つけられてたみたいだから、このあいだは逃げられてもいつかは犯られてたと思うし……」
 千里の口調には、亜佐美を責めるニュアンスはまったく感じられない。そのことがよけいに、亜佐美の後ろめたさを増幅させていた。
「あやまるのはあたしの方よ。真面目なあんたをエンコーなんかにつきあわせて、イヤな思いさせちゃったんだから。ごめんね……」
「千里……」
 エンコー――『援助交際』の事だが、亜佐美が千里に誘われたそれは売春とは少々違う。テレクラなどで呼び出した男と食事やカラオケに行き、身体は与えずに小遣いをせびるという他愛ないレベルのものだ。カラオケボックスの中でセックスしたりフェラチオしたりする者もいるが、何もさせないでも金をくれる男は驚くほど多い。千里の場合、カラオケだけで最高三万円もらった事があるという。
 親友の千里がそんな事をしているのを、亜佐美は先週の土曜日に初めて知った。
「何も聞かないで。ただ一緒にいてくれるだけでいいから、ちょっとつきあって」
 テニス部の練習帰り、ラケットを買いに駅前の繁華街に寄った亜佐美は、たまたま出会った千里に突然そう言われ、わけのわからぬままついていってしまったのだ。そして駅前で待っていた男と三人でカラオケボックスに入り、一時間ほどつきあった。
 帰り際に男に数千円の現金を渡されても、しばらく亜佐美は事情を飲み込めなかった。
「ち、ちょっと千里! いつもこんな事やってるの?」
 やっと事の重大さに気付いたのは、男が去り、千里が次の相手を物色しようと電話をかけはじめてからだった。
「べつにどうってことないじゃん。売りやってるわけじゃないし。まあ、たまにオッパイ揉まれたりする事はあるけどね。それに、お金受け取っちゃったんだから、もう亜佐美も同罪よ」
 次々に電話をかける合間に、千里は事情を説明した。
「いつもは真理とか雪子と組んでやってたんだけど、今日は二人ともつかまんなくってさ。一人だと怖いし、ちょうど亜佐美がいてくれて助かったわ」
 真面目だと思っていたクラスメイトの名前を出され、亜佐美は唖然とした。このような話は自分にはまったく無縁のことだと思っていたのだ。
「知らなかったの? さすがに売りまでやってる子は少ないと思うけど、カラオケでお小遣いもらう程度なら、みんなやってるよ。亜佐美だって、テレクラにかけたことあるって言ってたじゃない」
 たしかに、亜佐美自身もテレクラにイタズラ半分で電話をしたことは何度かある。友だちと暇を持て余している時など、「かけてみようよ」と言い出す者が結構いるのだ。
「あたし、その話を聞いたからこんな事始めたんだよ。つまり、あんたにも責任があるの」
 滅茶苦茶な理屈だが、混乱していた亜佐美はなんとなく責任を感じてしまい、その後も強引に千里につきあわされたのだ。
(まあ、本当に売春するわけじゃないし……)
 新しいラケットを買ったばかりで小遣いが心許なくなっていたこともあり、亜佐美は心の中の罪悪感を押し殺した。
 そして三人目の男と会った時に、事件は起こった。待ち合わせしていた駐車場に停まっていたバンから出てきた二人の男が、突然二人の前に立ちふさがったのだ。
「おまえらか、最近このあたりで妙な小遣い稼ぎしているってのは!」
「大人をなめやがって、とんでもねぇガキどもだ! ちょっと来い!」
 二十代後半くらいの、ガラの悪い男たちだった。一人が素早く千里を羽交い締めにし、もう一人が亜佐美の手首をつかんできた。
「やだっ! なにす……ンググ!」
「いやっ、放して!」
 亜佐美が買ったばかりのラケットを夢中で振り回すと、ガツンという手応えとともに手が離れた。視界の隅で、千里が口を手のひらで塞がれたままバンの中に引きずり込まれていくのが見える。
「千里っ!」
 思わず助けに走ろうとした時、ラケットで額を割られた男が起き上がり、恐ろしい形相で迫ってきた。
「こ、このガキィ……!」
「ひ……!」
 血を流しながらにじり寄ってくる男に向かって、亜佐美は闇雲にラケットを振り回した。そして男が顔面を押さえてうずくまった隙に、無我夢中でその場を逃げ出してしまったのだ。
「あの後、もう一度あそこに戻ったの。でも、もう車はなくなっていて……。警察呼ぼうと思ったけど、なんて説明したらいいかわからなくて……」
 身体は売っていないとはいえ、テレクラで引っかけた男に金をもらったことには変わりない。その後ろめたさから、亜佐美は警察にも知らせることができず、そのまま家に帰ってしまったのだ。
「まあ、しかたないわよね。あたしだって、立場が逆だったら逃げてたと思うし。だから、怒ってないわよ。もう泣き止んで……」
 千里は再び泣き崩れた亜佐美の髪を撫でながら、優しく語りかけた。
「それに、いい経験だと思うもん。あんな風に大勢の男に可愛がられるなんて、普通経験できないもんね。最初はイヤだったけど、ムチャクチャ感じちゃった。もう、病みつきって感じ」
「ち、千里……?」
 親友の突拍子もない言葉に、亜佐美は思わず泣きぬれた顔を上げた。髪を撫でていた手がすっとすべり降り、制服の胸元に忍び込んできた。
「ち、ちょっと! 何するの?」
「いいから、動かないで……」
 突然乳房をつかまれ、亜佐美は思わずその手を払いのけようとした。しかし、もう一方の手で押さえられ、そのままソファーに押し倒されてしまった。
「亜佐美、まだだったよね。こんなに可愛いのに、もったいないわ……」
 うわずった声で言いながら、千里は情感を込めて亜佐美のバストを揉み始めた。
「やだっ、変な事しないで! 一昨日のことはあやまるから……あうっ!」
「フフフ、気持ちいいでしょ?」
 同性とはいえ、乳房を他人に触られるなど初めてのことだった。心の中の混乱を、かつて経験したことのない甘い疼きが押し流していく。スポーツブラの中で、乳首がどんどん固さを増していくのがわかった。
「アンッ! や、やめ……ウッ! それ以上は……アアッ!」
「感じやすいのね、亜佐美。でも、まだまだよ……」
 器用に亜佐美の手を封じながら、千里はブラウスのボタンを外していった。伸縮性に富んだスポーツブラがあっさりとめくり上げられ、男を知らぬ清純な膨らみがあらわになった。
「フフッ、可愛い乳首……」
「ち、ちょっと待っ……アアア~ッ!」
 制止する間もなく、敏感な突起がなま暖かい感触に包み込まれた。ジーンと痺れるような衝撃が、優しく舐め転がされる乳首から背中、そして子宮へと走り抜ける。
「だ、ダメェッ! ヒッ! 許し……クウンッ!」
「たまんないでしょ? 縛られて、両方いっぺんにされたらもっとすごいわよ」
 左右の乳首を交互にしゃぶり抜かれ、亜佐美は生まれて初めての快感にのけぞった。さらに千里の膝が腿を割り、むき出しになった白いパンティの底を刺激してくる。
(ああっ! こんな事って……!)
 自分のせいでひどい目に遭わせてしまった千里に対してもうしわけないという気持ちと、同性に淫らな愛撫をされることに対する戸惑いが、心の中でせめぎあう。しかし肉体は繊細な愛撫に確実に反応し、理性をとろけさせてくる。
「あたしがされて気持ちよかったこと、あんたにも全部経験させたげる。一緒に、マゾ奴隷になろうよ。ね?」
「な、何を言って……えっ?」
 いつの間にか、身体を這いまわる手の数が増えているのに気付き、亜佐美はうっとりと閉じていた目を見開いた。すると、どこに潜んでいたのか、数人の男たちがソファーのまわりに群がっていたのだ。
「い、いやぁ~っ!ンムッ!」
 あまりのことに叫びかけた口が、大きな手のひらで覆われた。暴れる手足もアッという間に押さえつけられ、亜佐美はまったく身動きできなくなってしまった。
「ンン~ッ! ングゥウ~ッ!」
「おい、先に猿轡噛ませろ」
 男の一人が命じると、口を塞いでいた男が手を離した。しかし声を上げる間もなく、柔らかい布切れのようなものがギュウギュウと押し込まれた。
(やだっ! なんなの?)
 続いて手拭いが歯の間に噛まされ、首の後ろで結ばれた。言葉を発する自由を奪われた事を悟り、亜佐美はパニックに陥った。先ほど千里から聞かされた恐ろしい話が、頭の中をよぎる。
「ングウッ! ムゥウッ! ングゥムウ~ッ!」
(イヤァッ! 許してっ! やめてよぉ~ッ!)
「フフフ、楽しみにしてなさい。超気持ちいいんだから……」
 勝ち誇ったような笑みを浮かべながら、千里が亜佐美のスカートを一気に引きずり下ろした。
「よ~し、パンツ一枚にして縛り上げろ!」
「ソックスも残しておこうぜ」
 男たちは声にならぬ叫びを上げる亜佐美の身体から、容赦なく着ているものを剥ぎ取っていった。男の一人がビデオカメラを取り出し、その様子を撮影している。
(ああ……助けて! こんなのいやぁ……)
 スポーツブラがむしり取られ、Cカップのバストが揺れる。背後にねじ上げられた手に縄が巻き付いてくる感触が、絶望感を煽る。
「ヘヘッ、たまんねぇな。見ろよ、このおいしそうな乳首……」
「可愛いパンツはいてんな。グッショグショに濡らしてやろうぜ」
 一人が縄を掛ける間、他の男たちが乳房や股間に手を伸ばし、くぐもった悲鳴を絞り出させる。千里もいつの間にかパンティ一枚になり、別の男に縄掛けされていた。
「誤解しないでね、亜佐美。あなたが憎くてこんなことするんじゃないのよ。あたしが味わった快感を、あなたにも教えてあげたいのよ」
 亜佐美は知らなかったが、男たちは母親が旅行中なのをいいことに、この部屋にずっと居座って千里を犯し続けていたのだ。千里の身体の縄痕は、今朝つけられたばかりのものだった。
「ウ……ッ! ンン……ッ!」
 幾重もの縄で上下を巻かれた乳房はギュンと反り返り、熱を帯びてくる。さらに胸の谷間と脇の部分で、上下の縄がひとまとめに絞られると、ただでさえ固さの残る膨らみはますます張りつめていく。先端の可憐な突起は自分でも見たことのないほど迫り出し、固くしこっていた。同じように縛られた千里が、うわずった声で語りかける。
「ん……っ! こうやって縛られると……アンッ! オッパイがキュウッとなって……んんっ! き、気持ちいいでしょ……? アア~ッ!」
 勃起しきった乳首をクリクリとつままれ、千里はさも気持ちよさそうにのけぞった。
「こいつはサービスだ」
「ンッ! ンムゥウッ!」
 パンティの中に、何か固いものが入れられた。さらに腰に新たな縄が巻き付けられ、余った部分が股間に通される。褌のように股間を割った縄は、左右からパンティの中の物体をはさむような形で引き絞られた。
「ングゥウ~ッ!」
 パンティ越しとはいえ最も敏感な部分に縄を掛けられ、亜佐美はがんじがらめの身体を海老のように跳ねさせた。しかし男たちは容赦せず、さらに両足も揃えて括りあわせてしまった。
「次は胸だ」
 一人がコインを厚くしたような丸いプラスチック製品を取り出し、絆創膏のようなもので乳首に貼り付けた。よく見ると、その丸いものからもパンティの中のものからもコードが伸びており、ライターを一回り大きくしたような形の機械に繋がっていた。
「ヘヘヘ。後で、こいつでのたうちまわらせてやる」
 男たちはいったん亜佐美から離れると、向かいのソファーに縛りつけられた千里のまわりに集まった。千里の両足は大きく開かされ、左右の肘掛けにくくりつけられていた。パンティも脱がされており、最も恥ずかしい部分があからさまに晒け出されている。
(ああ、千里……!)
 これ以上ないというくらい恥ずかしい姿に固定されながら、千里の表情には恍惚の色が濃い。割り開かれた両足の間に覗くピンク色の粘膜は、透明な粘液に濡れ光っていた。
「おまえは声が大きいからな」
「ん……むぅう……」
 男の一人が、千里がはいていたパンティらしい布切れを口に詰め込み、猿轡を噛ませた。
「まずは、友だちがよがり狂うところを見学するがいい。その後、たっぷりと可愛がってやるぜ」
 男は先ほど千里が言ったように五人いた。一人はあいかわらずカメラを回し、リーダー格らしい年かさの男が亜佐美に寄り添った。そして残った三人が、一斉に千里の裸身に貪りついていった。
「ん……っ! ングッ! ムゥウ~ッ!」
 一人が股間に顔を埋め、残りの二人が左右の乳房を分け合った。ナメクジのような舌が形の良い膨らみを這いのぼり、尖りきった乳首へと迫っていく。
(やだ……! あんな事されたら……)
 先ほど千里に吸われた感触を思いだし、亜佐美は震え上がった。しかも一番恥ずかしい部分を見られるだけでもたまらないのに、そこを男の舌で愛撫されるなど、考えただけでも恐ろしい。
「どうだ、気持ちよさそうだろ? お嬢ちゃんも興奮してきたんじゃないか?」
「ングッ! ングムウッ!」
(イヤッ! やめてぇっ!)
 年かさの男が亜佐美を抱き起こし、耳元に口をつけてきた。タバコ臭い息が首筋にかかり、おぞましいほどの衝撃が背筋を走り抜ける。
「嫌がっても無駄だよ。お嬢ちゃんもあの子みたいに、俺たちの奴隷にしてやるよ」
「ムウッ! フングウッ!」
 男は猿轡にくびられた頬に口づけしながら、いやらしい手つきで亜佐美の肌を撫で始めた。なんとか振りほどこうともがいても、手首を吊り上げた縄目はまったく緩まず、ますます乳房が締めつけられるだけだった。
「アウッ! ンックゥウ~ッ!」
 千里が甲高い呻きを漏らし、ショートカットの頭をグンとのけぞらせた。男の唇が乳首を咥え込み、激しく舐め転がしているのだ。股間の男もピチャピチャと湿った音をたて、溢れる蜜をすすり上げているようだ。
「おっと、忘れてた」
 亜佐美を抱き抱えていた男が、先ほどの機械を拾い上げ、丸いダイアルを回した。その瞬間、得体の知れない甘い刺激が、亜佐美の身体を貫き通した。
「ヒィッ! ングゥァア~ッ!」
「どうだ、バイブの味は?」
 乳首と股間に貼り付けられた物体が、鋭いモーター音とともに振動し始めたのだ。男が使ったバイブは『トリプルショッカー』といい、従来のローターを三箇所責め用に改良したものだった。
「ングウッ! ムゥウッ! ングムウ~ッ!」
(いやぁっ! 止めてっ! 止めてよ~っ!)
 性感のかたまりである三つの突起を振動で転がされ、亜佐美は緊縛された身体をビンビン跳ねさせた。
「アヒィッ! アグウッ! アグムゥグウ~ッ!」
(ダメェッ! 助けてっ! 変になっちゃうっ!)
 普通の愛撫もろくに知らない無垢の身体には、たまらない刺激だった。もし、千里がされているように男の指や舌による愛撫だったら、嫌悪感が先に立っていたかもしれない。しかし無機質の機械による異質な刺激は、否応なしに幼い性感を揺さぶりたててくる。
「ほら、見てごらん。いよいよ本番だよ」
 男はバイブの刺激を弱めると、亜佐美の顔を千里の方にねじ向けた。股間を舐めていた男が横に退き、ぱっくり開いた蜜壺を亜佐美に見せつけるように指でかき回していた。いつの間にか男たちは全裸になり、股間のものを反り返らせている。
(やだ……! あんなものが……)
 勃起した男のペニスを初めて目の当たりにし、亜佐美は目を丸くした。その表情に気付いた男が、パンティの中のバイブをグリグリ動かしながら囁きかける。
「初めて見たのかい? 恐がることはないよ。女の身体ってのは、ちゃんとアレを受け入れるようにできてるんだ。ほら、見ててごらん」
 男たちは千里の足の縄をほどき、両側から持ち上げた。一人がテーブルに仰臥して、自分のペニスを垂直に捧げ持つ。残りの二人が千里を抱えあげ、ゆっくりとその上に下ろしていった。
「ン……ッ! クウッ! アゥウ~ッ!」
 ピンク色の粘膜がどす黒い逸物を包み込み、少しずつ飲み込んでいく。亜佐美はその様子を、至近距離から見せつけられた。
「まだまだ。こんなもんじゃないぞ」
 二番目の男が、どろりとした粘液を自分のものに塗りたくり、背後から挑みかかっていった。
(ま、まさか……!)
 すでに男のものを飲み込んでいる部分のやや上――さらに狭い器官に、新たな肉棒があてがわれた。上下から二人の男にはさまれた千里は、猿轡をぎりぎりと噛みしめて脂汗を流している。
「ほら、もっと力を抜くんだ!」
「ギィ……ッ! ングァア……ッ!」
 千里の身体がひときわのけぞった瞬間、男の腰が一気に進んだ。
「アグウッ! ングゥウ~ッ!」
 親友の身体が二本の肉棒で同時に刺し貫かれる様子に、亜佐美は信じられない思い出見入っていた。
 残った男が千里の猿轡を外し、口の中のパンティを引きずり出した。アヌスを犯している男が、乳房を揉みしだきながら腰を使い始める>
「ンアウッ! ヒィッ! すごいよぉっ!」
 自由になった口から出たのは、苦痛の呻きではなかった。二人の男に犯されながら、千里は明らかに快感を貪っている。
「アハァッ! きっ、気持ちいいっ! もっとぉ~っ!」
 三人目の男がテーブルに上がり、喘ぐ口元に怒張を突きつけた。千里は待ちかねていたようにしゃぶりつくと、熱心に舌を使い始める。
(す、すごい……! こんなのって……)
 三本の男根が、一人の女の肉体を貫く――
 想像したこともなかった淫らな光景を見せつけられ、亜佐美の理性は完全に屈服した。
「ふふふ、すごいだろう? でも、お嬢ちゃんもそのうちできるようになるさ」
「ん……! ングウッ!」
 乳首のバイブが取り去られ、代わりに唇が被さってきた。単純な振動の刺激とは違う繊細な舌使いが、過敏さを増した乳首を翻弄する。指が股間のロープの間にもぐり込み、開きかけた花弁を布地越しにまさぐる。
「おやおや、グショグショじゃねぇか。お嬢ちゃんもなかなか素質がありそうだな」
「ンムッ! ンクウッ! ウムゥウ~ッ!」
 縄で締めつけられた乳房も股間も、すっかり熱を帯びて疼いている。親友の淫らな姿を見せつけられたショックに気力を奪われた亜佐美は、成す術もなく男の送り込んでいる快感を受け入れた。
(ああ、 いい気持ち……。もっと強く……)
 男の愛撫は意外なほど繊細で、巧みに亜佐美の性感をあおり立て、追いつめていった。テーブルの上でもみくちゃにされる千里の肉体が激しく痙攣するのと同時に、亜佐美の意識は真っ白になっていった。
 気がついた時、亜佐美はベッドの上に寝かされ、五人がかりで身体を舐めまわされていた。パンティも剥ぎ取られ、身体を覆うものはどす黒い麻縄と口の手拭い、そして男がわざと残したルーズソックスのみ。
「んん……! んふう……!」
「ヘヘッ。ホントに処女だとはな。高く売れそうだぜ」
「根がマゾなのかもな。見ろよ、このうっとりとした顔」
 二人が乳房にとりつき、乳首のまわりをじらすように舐めまわしている。二人が左右から足を広げるように抱え込み、内腿を撫でながら指の一本一本を丹念にしゃぶり抜く。残る一人がキュッとくびれた腰を抱え込み、臍のあたりを舌でくすぐっている。
「フフッ。きれいよ、亜佐美。うらやましいわ……」
 ビデオカメラを構える千里が、感に堪えない声を上げた。
(ああ……! 溶けちゃいそう……)
 五本の舌と百本の指が、汗まみれの肌の上で蠢き、眠っている性感神経をほじくり出す。男を知らぬ秘唇はすっかりほころび、男の舌を待ちこがれている。
「さてと。まずは後ろの方を開発してやるか。おい、マングリ返しにしてやれ」
 足を舐めていた男たちが、亜佐美の足首をつかんで頭の方にグッと引き上げた。覆うもののない腰が持ち上がり、最も恥ずかしい部分が完全に晒け出された。
「ンッ? ンムグッ! フングゥムウ~ッ!」
(何っ? やだぁっ! こんなのイヤァッ!)
 あまりにも恥ずかしいポーズを取らされ、亜佐美は我に返って泣き叫んだ。しかししっかりと体重をかけて押さえつけられているため、はねのけることは不可能だった。
「こらっ、おとなしくしろ! すぐに気持ちよくさせてやるから」
「ンウッ! アゥウ~ッ!」
(いやっ! いやぁ~っ!)
 亜佐美が猿轡から泣き声を噴きこぼすのにもかまわず、男たちは愛撫を再開した。弾けんばかりにしこった乳首が甘噛みされ、鞘を剥かれたクリトリスが舌で転がされる。そして一番恐れていた恥ずかしい部分――排泄のための小さな穴に、なま暖かい舌が潜り込む。まるで内蔵を食い荒らされているような異様な感覚が、最後の気力を焼きつくした。
「こっちを使えるようにしてから、処女のマゾ娼婦として売り出してやる」
「俺たちがテクニック抜群のいいお客を紹介してやるよ。テレクラなんかより、よっぽど稼げるぜ」
「ンオウッ! アグウッ! アォオウッ!」
 身の毛のよだつようなおぞましい快感の中で、男たちの声が遠のいていった。

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eroerojiji

小さい頃からエロいことが好き。そのまま大人になってしまったエロジジイです。