小説(転載) C調処刑教室1/7
近親相姦小説
掲載サイト「母と息子 禁断の部屋」は消滅。
その一
幼い時の記憶というのは、時として現実か非現実か判断しかねる事がある。
ぼくの頭の中に幻燈で映し出されたように残っているある思い出は、二十年過ぎた今でも夢か現実か区別がつかないのです。
何故かと言えば、あまりにも現実離れした出来事であり、しかも、あれがあったあと、関係者はその事について一言も話さなかったからです。
あの出来事は、ぼくが頭の中で勝手に作り上げた幻影かもしれない。でも二十年も過ぎてしまった今では、どうにも確かめようがないのです。
そう、あれは、もうすぐ本格的な夏がやってくる頃、梅雨がやっと終わりかけた頃の事でした。
ぼくの家の庭には真っ赤なアジサイの花が見事に咲き乱れ、早咲きのアサガオは、垣根の竹につるをからませていました。
蝶々はいろんな種類が飛んでいて、ぼくの家は、さながらお花畑の中に立っているようです。
その時、ぼくは七歳でした。小学一年生の夏は幼い心を胸いっぱいに膨らませて始まろうとしていたのです。
夏休みに入る前に、授業参観がある事は前から決まっていました。ぼくの田舎の学校は、毎年休みの前に親を呼んで子供の授業を受ける姿を見学させ、その後夏休み中の注意事項などを説明することになっていたのです。
授業参観の前の晩は、すごい大雨でカミナリが鳴りました。
ぼくは小学校に入った日から一人で寝る事になっていましたが、その夜は雨やカミナリの音、それに庭の木がザワザワと不気味に揺れ動き、恐ろしさのあまり泣きながら震えていたのです。
雨やカミナリはいつになっても終わる気配がなく、蚊帳の中でうずくまっているぼくを、心配して母が様子を見に来てくれたのは、きっとかなり夜も更けてからだと思います。
ふと気がつくと、泣いているぼくのそばに寝巻き姿の母が座っていて、やさしくぼくの背中をさすってくれたのです。
「怖かった信ちゃん? 可哀想にずっと泣いていたの。もう大丈夫よ、お母さんがそばにいてあげるから」
母はぼくの体を抱きしめてくれました。
母の体はやわらかくてふくよかで甘い香りがしました。ほんの数ヶ月前まで、ぼくは自由にこの母の体に思い切り抱きつく事が出来ました。
ぼくはなつかしくて、夢中で母にしがみつき豊満な乳房に顔を押しつけたのです。
「まあ信ちゃん、甘えちゃって」
母は笑いました。
ふと顔を上げると、薄暗い部屋の中で母の美しい顔がカミナリの光に照らされ、一瞬輝いて見えました。
ぼくは何だか得意な気分になりました。
明日の授業参観では、きっとぼくの母が一番綺麗だろうな。きっとクラスの友達は、母親達が教室から一人も居なくなった時、
「おまえのお母さん美人だな」
「いいなあ、おまえの家は」
と口々に言うことだろう。
ぼくは母に抱かれながら、そんな空想をしていました。
次の日は、昨夜の大雨がまるでウソのように、突き抜けるような青空でした。庭の草花がしっとりと水に濡れ、朝日を反射してキラキラ光っています。
ところでぼくの田舎の小学校では、授業参観は一時間目からあるのです。この日は朝から母と一緒なのです。
父は朝早く仕事に行き、その後母は、よそ行きの服を着て丹念にお化粧していました。 その時、母はまだ三十二歳でした。女としても脂の乗りきっている時だったのです。
お化粧をし終わった母を見て、ぼくは一瞬息を飲みました。
「どうしたの信ちゃん」
母はニコニコ笑いながら、母に見とれているぼくに聞きました。
「う、うん」
ぼくは照れてしまい、顔が火照ったのを覚えています。
そう、あの時の母は本当に見とれるくらい美しかったのです。
「さあ行きましょう」
母はぼくの手を取り、家を出ました。ぼくの家から学校まで歩いて十五分ほどかかります。
ぼくは母に手を引かれて、ルンルン弾むような気持ちで歩き始めました。
歩き出すとまだ朝なのに、ジワジワと汗が滲み出してきます。
ぼくと母は、学校に行く途中にある、この町ただ一つの交番の前を過ぎようとしました。
事件は、ここから始まったのです。
その一
幼い時の記憶というのは、時として現実か非現実か判断しかねる事がある。
ぼくの頭の中に幻燈で映し出されたように残っているある思い出は、二十年過ぎた今でも夢か現実か区別がつかないのです。
何故かと言えば、あまりにも現実離れした出来事であり、しかも、あれがあったあと、関係者はその事について一言も話さなかったからです。
あの出来事は、ぼくが頭の中で勝手に作り上げた幻影かもしれない。でも二十年も過ぎてしまった今では、どうにも確かめようがないのです。
そう、あれは、もうすぐ本格的な夏がやってくる頃、梅雨がやっと終わりかけた頃の事でした。
ぼくの家の庭には真っ赤なアジサイの花が見事に咲き乱れ、早咲きのアサガオは、垣根の竹につるをからませていました。
蝶々はいろんな種類が飛んでいて、ぼくの家は、さながらお花畑の中に立っているようです。
その時、ぼくは七歳でした。小学一年生の夏は幼い心を胸いっぱいに膨らませて始まろうとしていたのです。
夏休みに入る前に、授業参観がある事は前から決まっていました。ぼくの田舎の学校は、毎年休みの前に親を呼んで子供の授業を受ける姿を見学させ、その後夏休み中の注意事項などを説明することになっていたのです。
授業参観の前の晩は、すごい大雨でカミナリが鳴りました。
ぼくは小学校に入った日から一人で寝る事になっていましたが、その夜は雨やカミナリの音、それに庭の木がザワザワと不気味に揺れ動き、恐ろしさのあまり泣きながら震えていたのです。
雨やカミナリはいつになっても終わる気配がなく、蚊帳の中でうずくまっているぼくを、心配して母が様子を見に来てくれたのは、きっとかなり夜も更けてからだと思います。
ふと気がつくと、泣いているぼくのそばに寝巻き姿の母が座っていて、やさしくぼくの背中をさすってくれたのです。
「怖かった信ちゃん? 可哀想にずっと泣いていたの。もう大丈夫よ、お母さんがそばにいてあげるから」
母はぼくの体を抱きしめてくれました。
母の体はやわらかくてふくよかで甘い香りがしました。ほんの数ヶ月前まで、ぼくは自由にこの母の体に思い切り抱きつく事が出来ました。
ぼくはなつかしくて、夢中で母にしがみつき豊満な乳房に顔を押しつけたのです。
「まあ信ちゃん、甘えちゃって」
母は笑いました。
ふと顔を上げると、薄暗い部屋の中で母の美しい顔がカミナリの光に照らされ、一瞬輝いて見えました。
ぼくは何だか得意な気分になりました。
明日の授業参観では、きっとぼくの母が一番綺麗だろうな。きっとクラスの友達は、母親達が教室から一人も居なくなった時、
「おまえのお母さん美人だな」
「いいなあ、おまえの家は」
と口々に言うことだろう。
ぼくは母に抱かれながら、そんな空想をしていました。
次の日は、昨夜の大雨がまるでウソのように、突き抜けるような青空でした。庭の草花がしっとりと水に濡れ、朝日を反射してキラキラ光っています。
ところでぼくの田舎の小学校では、授業参観は一時間目からあるのです。この日は朝から母と一緒なのです。
父は朝早く仕事に行き、その後母は、よそ行きの服を着て丹念にお化粧していました。 その時、母はまだ三十二歳でした。女としても脂の乗りきっている時だったのです。
お化粧をし終わった母を見て、ぼくは一瞬息を飲みました。
「どうしたの信ちゃん」
母はニコニコ笑いながら、母に見とれているぼくに聞きました。
「う、うん」
ぼくは照れてしまい、顔が火照ったのを覚えています。
そう、あの時の母は本当に見とれるくらい美しかったのです。
「さあ行きましょう」
母はぼくの手を取り、家を出ました。ぼくの家から学校まで歩いて十五分ほどかかります。
ぼくは母に手を引かれて、ルンルン弾むような気持ちで歩き始めました。
歩き出すとまだ朝なのに、ジワジワと汗が滲み出してきます。
ぼくと母は、学校に行く途中にある、この町ただ一つの交番の前を過ぎようとしました。
事件は、ここから始まったのです。
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