小説(転載) 美母淫辱4
近親相姦小説
掲載サイト「母と息子 禁断の部屋」は消滅。
息子の前で服を脱がされる母
三階の美術部の部室は、彼らの溜まり場だった。
正明は、何度この部室につれこまれ、殴られたり、いたぶられたものだろう。いつかな
ど、着ているものを全部ぬがされ、裸踊りをやらされたこともある。あのときの屈辱は、
いまでも正明の心に大きな傷として残っている。
その部室につれていかれる間、すれちがう生徒は一人もいなかった。
ひとりでも通りかかったら、すぐに職員室に通報してくれたろうに・・・
と正明は思った。さっき、とっさに大声で助けを求めなかった自分がくやまれた。笹沢
に睨まれると、ヘビに睨まれたカエルのごとく、どうしても勇気が出なくなってしまうの
だ。
「さあ、入れ」
笹沢に押され、正明と美和子はタバコの煙でむせかえるような部室に入れられた。
中には笹沢の子分がさらに二人いた。そこらへんにウイスキーや日本酒の瓶が、ゴロゴ
ロころがっている。酒と、スルメやピーナッツの匂いが入りまじって、すえたような悪臭
が充満していた。
美和子は、あまりの驚きに声もでない。そんな美和子と、正明のまわりを三人の子分が
取り囲み、ガチャッ、とドアの鍵をかけた笹沢がふたりの前に立った。
「ようこそいらっしゃいました。俺たちの部室に」
笹沢は、人を馬鹿にしきった態度でおじぎをした。三人の子分が、いっせいに嫌らしい
笑い声をあげる。美和子の目が、怒りをふくんだ。
「い、いったいなぜこんなところに・・・そ、それにあなたたち、正明にいつも何をして
いるの!」
美和子は震え声ではあるがそう言って、気丈にも威嚇するような目を笹沢にむけた。
「ふふ、正明ちゃんにはいつも資金の提供してもらってるのさ。それにストレス解消に時
々殴らせてもらってるかな」
笹沢が言ったとき、美和子は端正な顔をキューッ、と強張らせた。よほどショックが大
きかったのだろう。
そんな母を見ながら、正明の胸は絶望に張り裂けそうになっている。自分の一番恥ずか
しい部分が、絶対に母には知られたくなかった事実が、ぶちまけられてしまったのだ。
ぼくが、意気地のない、惨めな男だということを、お母さんに知られてしまった!
そのことが、正明の心を凍りつかせている。
美和子が悲しげな目でジー、と正明の顔を見つめた。憂いのこもった目が、正明の心の
底まで見通しているようだ。正明の体はブルブルと震えだした。
「正明・・・ほんとうなの・・・」
美和子がかすれた声でいった。
「・・・うん」
正明が、観念したようにうなずいた。その顔がいまにも泣きだしそうになっている。美
和子の顔はさーっ、と凍りついた。
「ふふ、お母さん、俺たち正明ちゃんにはいつも楽しませてもらっているけど、こんなに
ものわかりのいい息子なんだから、お母さんも、ものわかりがいいんじゃないかと思って
ね、それで、来てもらったのさ」
と、笹沢が言った。その嫌らしい目の輝きを見て、正明は笹沢達が母にいたずらするた
めにこの部室に連れてきたことを初めて悟り、カミナリに打たれたようなショックを受け
た。
「な、なんですって!」
美和子の顔が、さらに蒼白になった。
「俺さ、前からあんたのことを知っているんだよ。以前にも一回、面談で学校にきている
よな。そのときあんたを見かけてね。こんな女と一発やれたら、俺、死んでもいいと思っ
たよ。今日は、やっとそのチャンスがめぐってきたわけだ」
笹沢が、美和子を見つめながら続けた。
「やっ、やめて! 中学生のくせに、なにをいってるの!」
美和子は耳をおおって叫んだ。
「それに、今日はあなた達の親も学校に来ているんじゃないの!」
だが、彼らは美和子の頭のてっぺんから足の爪先まで見つめまわしてから、顔を見合せ
てニターッ、と笑いあった。
「あいにく俺達は就職組さ。面談なんてねえんだよ」
子分の一人が、ざまあみろ、とでも言いたげな顔でいった。
「笹沢さん、こりゃあ実にいい女だぜ、美人だし、おっぱいもケツもボリュームたっぷり
でよ。さすがに笹沢さん目のつけどころがちがう」
別の子分がいい、
「そうだろう」
と、笹沢がうれしそうに笑う。
「やめて!」
美和子は絶叫した。息子の前で、体を品定めされるおぞましさに、血が凍るような思い
なのだろう。
「お母さん、俺を甘く見ないほうがいいよ。俺の言うことを聞かないとこうなるんだぜ」
そういって笹沢が、いきなり正明の顔を拳骨でなぐりつけたので、正明は、わっ、と悲
鳴をあげて尻餅をついた。
さらに笹沢は、襟首をつかんで正明の頭を後ろの壁にぶつけた。ガンッ、と音がし、正
明は痛さと恐怖のために今にも泣きそうになる。
「なっ、なにをするの、やめてえ!」
美和子が、白くすべやかな喉から悲痛なさけび声を噴きあげた。
「ふふん、こんなこと、正明ちゃんはいつもやられているんだよ。やめてほしかったら、
俺の言うとおりにしろ!」
笹沢はそう怒鳴り、つかんだ正明の襟首をもう一度ふりたくって、正明の頭を壁にぶち
当てた。強烈な痛みがはしり、正明はうめきあげる。
「やめて! もうやめて!」
正明がいつもこんなことをされている、という笹沢の言葉にさらにショックを受けなが
ら、美和子はまたも絶叫した。
「いうことを聞くか!」
「・・・」
またもや正明の頭が、壁にぶつけられる。
「やめて! やめてったら!」
美和子は泣きそうな顔になっていた。目の前で大事な息子が乱暴されているのを、これ
以上見ていられないのだろう。だが、言うことを聞くということは笹沢達に犯されるとい
うことだ。正明は、
お母さんが「はい」と言うわけがない!
と思っていた。また、お母さんを犯させてたまるか! とも思っている。抵抗する勇気
はないが、多少殴られるくらい我慢していればいいのだ。
お母さん、返事をしちゃだめだよ! ぼくは、ぼくは大丈夫だから!
正明は心の中で絶叫した。
ところが・・・・
「わかったわ、言うことを聞くわ! だからやめて、もうやめてえ!」
美和子はそう叫んだのだ。
えっ!
正明は驚愕の表情で母の顔を見つめた。彼は、一瞬聞きまちがいではないかと思った。
ぼくの前で犯されるっていうの・・・ぼくは、ぼくは平気だよ・・・
正明は茫然と母を見つめ続けている。笹沢も正明を殴るのをやめて、美和子を見た。
そこには、正明を救うために裸になる覚悟をきめた美和子が、キッ、とした表情で立っ
ていた。
「そうかい、やっと決心がついたらしいな」
笹沢がニヤリと薄笑いをもらした。
ああ、ぼくに意気地がないばかりに、お母さんが犯されようとしている・・・
正明は自分に対する情けなさで胸がつまった。
笹沢は、正明の襟首を離し、美和子と向かいあった。美和子はじっと笹沢を見ていたが
苦悶の表情をしながら、あらためて言葉をしぼりだした。
「・・・わかったわ・・・言うことを聞きます・・・でも、ひとつ約束して! 言うこと
を聞くかわり、二度と正明にかまわないと約束して・・・」
苦渋にみちた顔でそういった美和子の全身が、悲壮感に満ちていた。
お、お母さんがこんなに強かったなんて・・・こんなぼくを助けるために、お母さんは
みずから犠牲になろうとしているんだ・・・
正明の胸に、熱いものがこみあげてきた。
「わかったよ、ふふふ、泣かせるぜ。息子を助けるために身を投げだす母親か、うん、そ
の気持ちに感動したぜ。約束しよう、これからはもう、正明をいじめたりしねえよ」
それを聞いた美和子は、ふーっ、と溜め息をはいた。そして、目に挑むような強い光を
宿らせたのだが、正明は、こんな母の顔を見たのは初めてだった。なにか、圧倒されるよ
うな強い決意がにじみ出ている。
「よし、決まりだな、それじゃあ、存分に楽しませてもらうとするか。まずはお母さん、
酒でもついでもらおうかね。おう、みんな座れ」
そういって笹沢は、美和子の前にドカッ、と胡座をかいて座った。
「正明、おまえもそこに座れ!」
笹沢は、正明も母の立っているすぐ前に座らせた。これから凌辱される母を目の前で見
学させようというというのだ。正明の胸に冷たいものが込みあげてきた。
笹沢は、ウイスキーのビンを持って美和子に突きつけた。美和子は、すこし震える手で
それを受け取り、笹沢の紙コップになみなみと注いだ。そして不安そうに真っ青な顔で見
ている正明に、
「だいじょうぶ・・・心配しないで正明・・・」
と、小声で囁くように言うのだった。
お母さん・・・
それを聞いた正明の胸に、さらに熱いものが込み上げた。
「みんなにもついでやれ」
「はい・・・」
美和子は言われたとおり、車座になって座った子分たちにも酒をついだ。
「よし、乾杯だ」
笹沢達はうまそうにウイスキーを飲みだした。
「お母さん、まだ名前を聞いてなかったな」
「み・・・美和子です・・・」
「よし、美和子、まずは着ているものをぜんぶ脱げ」
飲みながら、笹沢は命令する。正明は、心臓をギュッとつかまれたような気がした。
美和子も、覚悟はしていてもやはり頭を石で殴られたようなような表情になり、美しい
顔をみるみる真っ赤に染めていく。
「・・・」
美和子はなにも言えず、唇をかんでいる。
「約束だろう!」
笹沢が怒鳴ると、美和子はブルッと体を震わせ、消え入りそうな声で答えた。
「わかりました。やります・・・」
これを聞いた正明が、情けない顔で母をみあげた。
「正明・・・心配しないで・・・お母さんは平気だから・・・」
そういって正明を見つめ返した美和子の顔が、まるで聖母のような母性愛に満ちあふれ
ているのを見て、正明の胸はますます締めつけられた。
美和子が立ち上がると、三人の子分たちから邪悪な歓声があがった。
「いいぞ、さすがはお母さんだ!」
「はやくお母さんのおま×こを見せてくれよ!」
美和子は、耳をおおいたくなるような言葉に耐えながら、ブルブル震えだした手をジャ
ケットのボタンにかけた。
美和子の目はキッ、と大きく見開かれている。そして、その目の奥にはキラッとした輝
きがあった。
美和子は黙ってジャケットのボタンをはずしていく。
正明は、腫れあがった顔を、いまにも泣きくずれそうに歪めて母を見あげていた。正明
はいま、母の深い愛情をかみしめていた。
母はこんな意気地なしの自分を助けるために、みずから身を犠牲にしようとしているの
だ。正明は母の偉大な愛情の前に、声をあげて泣きたくなってきた。
だが、その時だった。正明の心に突如として、
もしかしたら本当にお母さんの裸が見られるんだ・・・
という期待感も込み上げてきたのだ。正明はそんな自分に驚愕し、全身を激しく震わせ
た。
な、なんていうことを考えるんだ! あれは、あれは単なる空想の世界なんだ!
正明は心で叫んだ。そんなことを考える自分が恐ろしかった。だが、間違いなく正明の
心には期待感がある。
正明は、そんな自分に戦慄さえ感じた。
息子の前で服を脱がされる母
三階の美術部の部室は、彼らの溜まり場だった。
正明は、何度この部室につれこまれ、殴られたり、いたぶられたものだろう。いつかな
ど、着ているものを全部ぬがされ、裸踊りをやらされたこともある。あのときの屈辱は、
いまでも正明の心に大きな傷として残っている。
その部室につれていかれる間、すれちがう生徒は一人もいなかった。
ひとりでも通りかかったら、すぐに職員室に通報してくれたろうに・・・
と正明は思った。さっき、とっさに大声で助けを求めなかった自分がくやまれた。笹沢
に睨まれると、ヘビに睨まれたカエルのごとく、どうしても勇気が出なくなってしまうの
だ。
「さあ、入れ」
笹沢に押され、正明と美和子はタバコの煙でむせかえるような部室に入れられた。
中には笹沢の子分がさらに二人いた。そこらへんにウイスキーや日本酒の瓶が、ゴロゴ
ロころがっている。酒と、スルメやピーナッツの匂いが入りまじって、すえたような悪臭
が充満していた。
美和子は、あまりの驚きに声もでない。そんな美和子と、正明のまわりを三人の子分が
取り囲み、ガチャッ、とドアの鍵をかけた笹沢がふたりの前に立った。
「ようこそいらっしゃいました。俺たちの部室に」
笹沢は、人を馬鹿にしきった態度でおじぎをした。三人の子分が、いっせいに嫌らしい
笑い声をあげる。美和子の目が、怒りをふくんだ。
「い、いったいなぜこんなところに・・・そ、それにあなたたち、正明にいつも何をして
いるの!」
美和子は震え声ではあるがそう言って、気丈にも威嚇するような目を笹沢にむけた。
「ふふ、正明ちゃんにはいつも資金の提供してもらってるのさ。それにストレス解消に時
々殴らせてもらってるかな」
笹沢が言ったとき、美和子は端正な顔をキューッ、と強張らせた。よほどショックが大
きかったのだろう。
そんな母を見ながら、正明の胸は絶望に張り裂けそうになっている。自分の一番恥ずか
しい部分が、絶対に母には知られたくなかった事実が、ぶちまけられてしまったのだ。
ぼくが、意気地のない、惨めな男だということを、お母さんに知られてしまった!
そのことが、正明の心を凍りつかせている。
美和子が悲しげな目でジー、と正明の顔を見つめた。憂いのこもった目が、正明の心の
底まで見通しているようだ。正明の体はブルブルと震えだした。
「正明・・・ほんとうなの・・・」
美和子がかすれた声でいった。
「・・・うん」
正明が、観念したようにうなずいた。その顔がいまにも泣きだしそうになっている。美
和子の顔はさーっ、と凍りついた。
「ふふ、お母さん、俺たち正明ちゃんにはいつも楽しませてもらっているけど、こんなに
ものわかりのいい息子なんだから、お母さんも、ものわかりがいいんじゃないかと思って
ね、それで、来てもらったのさ」
と、笹沢が言った。その嫌らしい目の輝きを見て、正明は笹沢達が母にいたずらするた
めにこの部室に連れてきたことを初めて悟り、カミナリに打たれたようなショックを受け
た。
「な、なんですって!」
美和子の顔が、さらに蒼白になった。
「俺さ、前からあんたのことを知っているんだよ。以前にも一回、面談で学校にきている
よな。そのときあんたを見かけてね。こんな女と一発やれたら、俺、死んでもいいと思っ
たよ。今日は、やっとそのチャンスがめぐってきたわけだ」
笹沢が、美和子を見つめながら続けた。
「やっ、やめて! 中学生のくせに、なにをいってるの!」
美和子は耳をおおって叫んだ。
「それに、今日はあなた達の親も学校に来ているんじゃないの!」
だが、彼らは美和子の頭のてっぺんから足の爪先まで見つめまわしてから、顔を見合せ
てニターッ、と笑いあった。
「あいにく俺達は就職組さ。面談なんてねえんだよ」
子分の一人が、ざまあみろ、とでも言いたげな顔でいった。
「笹沢さん、こりゃあ実にいい女だぜ、美人だし、おっぱいもケツもボリュームたっぷり
でよ。さすがに笹沢さん目のつけどころがちがう」
別の子分がいい、
「そうだろう」
と、笹沢がうれしそうに笑う。
「やめて!」
美和子は絶叫した。息子の前で、体を品定めされるおぞましさに、血が凍るような思い
なのだろう。
「お母さん、俺を甘く見ないほうがいいよ。俺の言うことを聞かないとこうなるんだぜ」
そういって笹沢が、いきなり正明の顔を拳骨でなぐりつけたので、正明は、わっ、と悲
鳴をあげて尻餅をついた。
さらに笹沢は、襟首をつかんで正明の頭を後ろの壁にぶつけた。ガンッ、と音がし、正
明は痛さと恐怖のために今にも泣きそうになる。
「なっ、なにをするの、やめてえ!」
美和子が、白くすべやかな喉から悲痛なさけび声を噴きあげた。
「ふふん、こんなこと、正明ちゃんはいつもやられているんだよ。やめてほしかったら、
俺の言うとおりにしろ!」
笹沢はそう怒鳴り、つかんだ正明の襟首をもう一度ふりたくって、正明の頭を壁にぶち
当てた。強烈な痛みがはしり、正明はうめきあげる。
「やめて! もうやめて!」
正明がいつもこんなことをされている、という笹沢の言葉にさらにショックを受けなが
ら、美和子はまたも絶叫した。
「いうことを聞くか!」
「・・・」
またもや正明の頭が、壁にぶつけられる。
「やめて! やめてったら!」
美和子は泣きそうな顔になっていた。目の前で大事な息子が乱暴されているのを、これ
以上見ていられないのだろう。だが、言うことを聞くということは笹沢達に犯されるとい
うことだ。正明は、
お母さんが「はい」と言うわけがない!
と思っていた。また、お母さんを犯させてたまるか! とも思っている。抵抗する勇気
はないが、多少殴られるくらい我慢していればいいのだ。
お母さん、返事をしちゃだめだよ! ぼくは、ぼくは大丈夫だから!
正明は心の中で絶叫した。
ところが・・・・
「わかったわ、言うことを聞くわ! だからやめて、もうやめてえ!」
美和子はそう叫んだのだ。
えっ!
正明は驚愕の表情で母の顔を見つめた。彼は、一瞬聞きまちがいではないかと思った。
ぼくの前で犯されるっていうの・・・ぼくは、ぼくは平気だよ・・・
正明は茫然と母を見つめ続けている。笹沢も正明を殴るのをやめて、美和子を見た。
そこには、正明を救うために裸になる覚悟をきめた美和子が、キッ、とした表情で立っ
ていた。
「そうかい、やっと決心がついたらしいな」
笹沢がニヤリと薄笑いをもらした。
ああ、ぼくに意気地がないばかりに、お母さんが犯されようとしている・・・
正明は自分に対する情けなさで胸がつまった。
笹沢は、正明の襟首を離し、美和子と向かいあった。美和子はじっと笹沢を見ていたが
苦悶の表情をしながら、あらためて言葉をしぼりだした。
「・・・わかったわ・・・言うことを聞きます・・・でも、ひとつ約束して! 言うこと
を聞くかわり、二度と正明にかまわないと約束して・・・」
苦渋にみちた顔でそういった美和子の全身が、悲壮感に満ちていた。
お、お母さんがこんなに強かったなんて・・・こんなぼくを助けるために、お母さんは
みずから犠牲になろうとしているんだ・・・
正明の胸に、熱いものがこみあげてきた。
「わかったよ、ふふふ、泣かせるぜ。息子を助けるために身を投げだす母親か、うん、そ
の気持ちに感動したぜ。約束しよう、これからはもう、正明をいじめたりしねえよ」
それを聞いた美和子は、ふーっ、と溜め息をはいた。そして、目に挑むような強い光を
宿らせたのだが、正明は、こんな母の顔を見たのは初めてだった。なにか、圧倒されるよ
うな強い決意がにじみ出ている。
「よし、決まりだな、それじゃあ、存分に楽しませてもらうとするか。まずはお母さん、
酒でもついでもらおうかね。おう、みんな座れ」
そういって笹沢は、美和子の前にドカッ、と胡座をかいて座った。
「正明、おまえもそこに座れ!」
笹沢は、正明も母の立っているすぐ前に座らせた。これから凌辱される母を目の前で見
学させようというというのだ。正明の胸に冷たいものが込みあげてきた。
笹沢は、ウイスキーのビンを持って美和子に突きつけた。美和子は、すこし震える手で
それを受け取り、笹沢の紙コップになみなみと注いだ。そして不安そうに真っ青な顔で見
ている正明に、
「だいじょうぶ・・・心配しないで正明・・・」
と、小声で囁くように言うのだった。
お母さん・・・
それを聞いた正明の胸に、さらに熱いものが込み上げた。
「みんなにもついでやれ」
「はい・・・」
美和子は言われたとおり、車座になって座った子分たちにも酒をついだ。
「よし、乾杯だ」
笹沢達はうまそうにウイスキーを飲みだした。
「お母さん、まだ名前を聞いてなかったな」
「み・・・美和子です・・・」
「よし、美和子、まずは着ているものをぜんぶ脱げ」
飲みながら、笹沢は命令する。正明は、心臓をギュッとつかまれたような気がした。
美和子も、覚悟はしていてもやはり頭を石で殴られたようなような表情になり、美しい
顔をみるみる真っ赤に染めていく。
「・・・」
美和子はなにも言えず、唇をかんでいる。
「約束だろう!」
笹沢が怒鳴ると、美和子はブルッと体を震わせ、消え入りそうな声で答えた。
「わかりました。やります・・・」
これを聞いた正明が、情けない顔で母をみあげた。
「正明・・・心配しないで・・・お母さんは平気だから・・・」
そういって正明を見つめ返した美和子の顔が、まるで聖母のような母性愛に満ちあふれ
ているのを見て、正明の胸はますます締めつけられた。
美和子が立ち上がると、三人の子分たちから邪悪な歓声があがった。
「いいぞ、さすがはお母さんだ!」
「はやくお母さんのおま×こを見せてくれよ!」
美和子は、耳をおおいたくなるような言葉に耐えながら、ブルブル震えだした手をジャ
ケットのボタンにかけた。
美和子の目はキッ、と大きく見開かれている。そして、その目の奥にはキラッとした輝
きがあった。
美和子は黙ってジャケットのボタンをはずしていく。
正明は、腫れあがった顔を、いまにも泣きくずれそうに歪めて母を見あげていた。正明
はいま、母の深い愛情をかみしめていた。
母はこんな意気地なしの自分を助けるために、みずから身を犠牲にしようとしているの
だ。正明は母の偉大な愛情の前に、声をあげて泣きたくなってきた。
だが、その時だった。正明の心に突如として、
もしかしたら本当にお母さんの裸が見られるんだ・・・
という期待感も込み上げてきたのだ。正明はそんな自分に驚愕し、全身を激しく震わせ
た。
な、なんていうことを考えるんだ! あれは、あれは単なる空想の世界なんだ!
正明は心で叫んだ。そんなことを考える自分が恐ろしかった。だが、間違いなく正明の
心には期待感がある。
正明は、そんな自分に戦慄さえ感じた。
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