小説(転載) 母の闇4-1
近親相姦小説掲載サイト「母親の香り 息子の匂い」は消滅。
涙の告白から半年以上、平和な日々が続いた。 母が不倫をしたと泣くこともなく、俺とエッチがしたいとごねることもなかった。 俺は母が完全に立ち直って、以前の日常を取り戻しているのだと信じていた。 そして俺は高3になり、塾に通う日が増えた。 彼女とはまだ健全な交際が続いている。 同じ塾に通い、授業のない日も自習室で勉強をともにした。 俺の帰宅時間は毎日10時を過ぎていた。
そんな生活にも慣れてきたある日、彼女が風邪をひいて学校を休んだ。 彼女が体調を崩すのは珍しいことだった。 俺は1人で塾に行く気分にはなれなくて、学校が終わるとすぐに家に帰った。 家に母はいなかった。
「あれ?買い物かな?」
俺は母の不在をそんなに気にすることなく、録画していた映画をリビングで観た。 映画を観終わった頃には7時になろうとしていた。 それでも母は帰ってこなかった。 俺はなんとなくリビングでテレビを観ることにした。 家では勉強をする気分になれない。 そして8時を過ぎた頃、なにも知らない母が黙って帰ってきた。 俺はまだソファーに座ってテレビを観ていた。
「ゆうくん?・・・なんでいるの?」
母はリビングの入り口で立ち尽くしている。 買い物袋を持っているところを見ると、夕食の買い物をしてきたようである。
「おかえり。なにしてたんだよ。」
俺は母を問い詰めるつもりなど微塵もなかった。
「ゆうくん・・・なんでいるの?」
俺はこのとき初めて母の様子がおかしいことに気がついた。 俺の存在を恐れているようなそんな雰囲気だった。
「なんかあった?」
俺はテレビのヴォリュームを下げた。
「なんでいるのっ?」
母は同じ言葉を繰り返す。 繰り返すたびに顔から血の気が引いていった。 遅い時間に帰宅したことを気にしているのだろうか?
「どうしたんだよ?」
そう言って俺は母を2度見した。 特に母の様子が変わったわけではなかったが、俺は直感的に母のうしろめたさを感じとった。 親子だからわかったのだろうか? それとも何度もエッチをした女だったからだろうか?
「男と会ってたのか!」
俺は思わず口に出してしまった。 余計なことを言ってしまったと後悔しても手遅れだった。 母はなにも答えなかったが、それが答えでもあった。 人間は言い訳を準備していないとこんなに狼狽してしまうのかと思うほど母は口をパクパクさせていた。 俺はソファーから立ち上がった。
「新しい男ができたのか!」
気がつけば自分の声の大きさに驚くほどの声で叫んでいた。 母は小刻みに震えながら首を横に振って俺の発言を否定しようとする。 それにもかかわらず俺はすでに確信していた。 間違いない自信があった。
「まだ懲りてなかったのかよ。」
俺はソファーに崩れ落ちると頭を抱えて黙り込んだ。 なぜか以前の不倫をした母とのやりとりを思い出していた。
「あ・・・あ・・・あのね・・・あのね・・・」
母はなにかを言おうとしていたが、俺には相手をする余裕がなかった。 まるで自分のことのようにショックだった。 いや、俺の責任だと自分を追い込んでいた。
「ゆうくん、お母さんのことを捨てないで! ・・・そうよ!・・・全部ゆうくんが悪いんだから!」
彼女と話をしていてときどき疑問に思うことがある。 かたくなに自分の責任を認めようとしないことがあることだ。 まるで自分の責任を認めてしまったら負けなのかと思うほどにムキになる。 そしていつも俺が折れていた。 母の悲痛な叫びは彼女のそんな性格を思い起こさせた。 母はその場に座り込んで泣いている。 女の涙には不思議な力がある。 女は理不尽な生き物だと思った。 どれくらいの時間がそのまま流れたのか俺の記憶には残っていない。 俺は自分の責任に押し潰されそうだった。 頭を冷やすために自分の部屋に戻ろうと思って歩き出した。
「ねぇ・・・どこに行くの・・・?」
そんな母の言葉を無視して俺の部屋にこもった。 しばらくすると台所から料理をする音が聞こえてきた。 最初は母の変わり身の早さにあきれていたが、 料理の準備ができていなければ父にも疑われることに気がついた。 女はどこまでしたたかなのだろうか?
俺はどこでなにを間違えたのかを考えていた。 母が不倫をしたのは俺とエッチをしなくなったからのようだった。 俺が母と寝なくなった原因は彼女の存在である。 それでは俺に彼女ができたことが間違いだったのだろうか? いや、そんなはずはない。 少なくとも母は恋愛の対象ではない。 好きな女の子とつきあうことは自然な流れである。 では、どうすればよかったのか? 彼女ができても母とのエッチを続ければよかったのだろうか? いや、これも違う。 これでは俺が彼女を裏切ることになってしまう。 彼女の代わりに母を抱いて満足できるのだとしたら、これこそ不倫なのだろう。 そもそも俺が母とエッチをしてしまったことが間違いだたのだろうか? しかし、中2の俺には母を拒否できるような知識も勇気もなかった。 これではすべてが母の責任になってしまう。 母に全責任を押しつけることには激しい抵抗を感じた。 俺にもなにかができたはずだ。 母が不倫をしなくても生きていけるような道を作ってあげることができたはずだ。 それはどこにあったのだろうか? 今まで神に課された選択肢を選ぶ際に俺が変えられたことはなかっただろうか? これは本当に答えのないパズルなのだろうか? 母の責任だと割り切ることは簡単である。 しかし、それでは俺の中のなにかが納得できなかった。 この件に関して、俺はただの傍観者ではないはずだ。 俺は考えた。 考え続けた。 この問題に比べれば受験勉強なんて簡単だと思った。 結局、この夜俺は寝ることができなかった。 その代わりに次の日の学校ではずっと寝ていた。 不思議と学校では母のことで頭を悩ますことはなかった。 彼女との会話にも問題はなかったはずだ。 そして再び孤独な次の夜を迎えることになる。
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