小説(転載) 母の闇4-2
近親相姦小説掲載サイト「母親の香り 息子の匂い」は消滅。
次の夜、俺は1人になると昨日考えていたことが再びグルグルと音を立てて頭の中を回り続けた。 日が改まっても結論は出なかった。 また寝れない夜が来たのだと思った。 そのとき母が俺の部屋を訪れてきた。 意外だった。 今更俺になんの用があるというのだろうか? もうこれ以上の悩みを持ち込まれることはごめんだった。
「ゆうくん・・・ちょっといい?」
しかし、俺には断る理由がない。 それに母は俺の意見など聞くつもりもない。 俺の答えを待たずにずかずかと部屋の中に入ってきた。 俺は黙って母の瞳を見つめた。
「ゆうくん、驚かしてごめん。」
俺にはなんのことを言っているのかわからなかった。
「ゆうくん、驚いたよね。」
母は一方的に話し続けた。
「なんのことだよ。」
俺は母の話を聞く気分になれなかった。 母は俺の他人事のような態度に少し驚いたようだった。 以前のように優しくしてもらえるとでも思っていたのだろうか?
「お母さんが不倫してたこと・・・」
そう言って母は言葉に詰まった。
「やっぱりしてたのかよ。懲りてなかったんだな。」
俺は母の瞳から視線を逸らせた。
「違うの・・・お母さんの話を聞いて・・・」
「なにが違うんだよ。 不倫がやめられないんだろ。それだけだろ。」
俺は母の言い訳を遮った。 もうこれ以上母の言い訳を聞くつもりはなかった。 母の言い訳を聞いたところでなにも解決しないことはわかっていた。 俺の悩みはそんなところにはなかった。
「お母さんだってやめようと思ったのよ。 でも彼からのメールがしつこくて・・・」
「まだあの大学生と続いてたのかよ。」
俺はいちいち母の話を遮った。 母に主導権を握らせたくなかった。 母の流れに乗ってしまったら母の思うつぼだと感じた。 もはや母の気持ちなどどうでもよかった。 それほど自分の悩みの深さに苦しんでいた。
「だいたいなんでメアドなんか交換してるんだよ。 それって続ける気があったってことなんじゃないのかよ。」
俺は思わず感情的になってしまった。
「だって・・・だって・・・彼がずるいのよ・・・」
そう言うと母の瞳から涙の粒が溢れた。
「女って便利だよな。泣けばいいんだから。」
俺は想像していた以上に母に冷たく接することができた。 母を苦しめることにためらいはなかった。 俺と同じくらい悩めばいいのだと思った。
「ゆうくんのいじわる・・・」
母の涙が止まらない。
「で、その大学生以外とはないんだろうな。」
俺は簡単な確認のつもりだった。 しかし、母は黙ってうつむいている。 涙で声が出せないという雰囲気ではない。 明らかにその大学生以外とも関係があるのだと思った。
「ほかにもいるのかよ。もう最低だな。」
母は否定しなかった。 俺には信じられなかった。
「そいつも出会い系サイトなのか?」
母はうつむいたまま首を横に振った。
「彼の友達・・・」
母は学校で叱られて立たされている小学生のようだった。 俺は職員室でふんぞり返る偉そうな先生のように母を問い詰めた。 母の涙が止まらない。 小学校なら反省の色がみられるので許してもらえるのだろうか?
「で、その友達にも会いに行ってるんだな?」
警察の取り調べも似たような雰囲気なのかもしれない。 俺は母の意思で不倫相手を増やしたことを確認したかった。
「彼が勝手に連れてきたの・・・」
俺は一瞬話を見失った。 話が噛みあわない。
「どうやって知りあったのかを聞いてるんじゃない。」
俺は言い訳がましい母の言葉にイライラしていた。
「違うの!彼に呼び出されて行ったらその友達が一緒にいたの!」
母は顔を上げると俺にすがるような表情で訴えかけてきた。 無罪を訴えているつもりなのかもしれなかったが、もう十分に状況証拠は揃っている。 母に同情する余地はなかった。
「だからそいつが2人目なんだろ。」
「そうだけど、どうしようもなかったのよ! 男の人2人に勝てるわけないでしょ!」
やっぱり話が噛みあっていない。
「男2人に勝つ?」
俺は母の言葉を繰り返した。 声に出してみても意味がわからなかった。
「そうよ!男の人が2人もいたら従わなくっちゃしょうがないでしょ! 好きで2人も相手にしたわけじゃないのよ!」
やはり意味がわからない。 俺は話を整理したかった。
「ちょっ・・・ちょっとまった。」
俺は両手を上げて母を制した。 そしてじっと考えた。 母には2人の不倫相手がいる。 1人目は最初の大学生で、2人目はその大学生の紹介で知りあった友達。
「2人を相手にする?」
1人となにが違うんだ? 2人目が増えたからといってなにが変わるというんだ? どうせ1人ずつじゃないか。
「2人に囲まれたら絶対に逆らえないでしょ! ゆうくんは男だからわからないのよ!すごく怖かったんだから!」
母の悲痛な叫びがようやく俺に届いた。
「まさか・・・3人でやったのか?」
俺はそうつぶやいて母の顔を見上げた。
「だから最初からそう言ってるでしょ!」
母はまだ必死で俺に訴えかけていた。 それにしても俺には考えつかない選択肢だった。 そもそも熟女のセフレを作るような大学生の考えなどわかるはずがない。 大学生なら大学生の女と寝てればいいんだ。 俺はこの日初めて母に同情した。 2人で母をおもちゃにする大学生なんて最低だ。 俺は母の言い訳を聞きたくなった。 母がどんな思いで不倫をしていたのか、その気持ちを知りたいと思った。
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