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小説(転載) 奥飛騨路 1/3

官能小説
04 /05 2015
私の趣味は渓流釣りと写真である。
 釣りの経歴は長いが写真はこの5年ほどで、デジカメという街の写真屋に現
像に出さないですむ便利なカメラが出来てからだ。
 写真は最初のうちはおもしろ半分にいやがる妻のヌード写真を取りまくって
いたが、この2年ほどは本来の趣味の渓流釣りを兼ね、1泊2日で訪れた地方
の風景や古刹等を撮っている。
 この一石二鳥の単独ドライブ旅行を月1回ほどするようになった。
 1泊なので高速を使っても関東及びその周辺迄が行動範囲である。
 当初の2回は妻を連れて行ったが、私が旅行中は趣味に走り、妻をほったら
かしにするので「つまらないからいや」と行かなくなった。
 今は妻を家に残し、自由気ままな単独行動中である。
 そんなある日、今年の4月2日は生涯忘れられることはないような記念すべ
きラッキーな出会い日であった。
 今年は渓流釣りの解禁となった3月から釣りを兼ねた撮影旅行を始めた。
 私は4月とは名ばかりの春まだ浅い岐阜県奥飛騨の渓流を訪ねた。
 御岳山のふもとを流れる渓流での岩魚釣りと、残雪、雪解け渓流などの写真
を撮る予定で早朝の中央高速を車で走った。
 奥飛騨の釣り場に着いたのは朝10時、川は例年よりもまだ水温が低く、釣
りは諦め、岩場の残雪の解けていく様や雪山の御岳山などを撮り、ようやく気
温の上がった午後、2時間ほど竿を出した。
 水温はまだ低くく、釣果は2匹の岩魚、まだ奥飛騨は釣りには早い時期であ
るからそれでも十分に満足であった。
 明日の朝もう少し釣りを楽しもうと3時に川を後にした。
 川沿いに下る道、山村風景などを撮りながら今夜の宿であるホテル御岳に着
いたのは午後五時。
 チェックイン・・奥飛騨の山間の一軒宿で二階建て見かけは純田舎風だが、
中にはカラオケスナックもあると言う今時の旅館の感じ、当節カラオケはどこ
に行っても必需品なのだろう。
 料金は格安で年間を通して同じ、平日は部屋出しの夕食が土日と休日は人手
が足りず宴会場になるだけの違いらしい。
 土日の一人旅なのでどこも割高なので決められた小遣いの範囲で行動してい
る私にはこの手の格安料金の宿はありがたく、しかも自噴の温泉で露天風呂が
ある。 
通された部屋は8畳に3畳ほどのカーペットに椅子とテーブル洗面、内風呂
兼洗面トイレ付きのごく普通の部屋だが、掃除が行き届き、一人旅には十分、
開放感のある窓からは夕闇迫るまだ雪で真っ白な御岳山が見える。
 私は早速、岩で出来た渓流沿いの露天風呂につかった。
 顔はひんやり身体はぽかぽかの久しぶりに気持ちの良い風呂を満喫して部屋
に戻った。
 風呂は意外とすいていたが、夕食時の大広間に行くと20組くらい約70人
ほどの客が来ていた。
 それぞれの客の単位にまとめられたお膳の間を忙しそうに仲居さんが酒や料
理を運んでいた。
 家族連れ・私と同じ釣り客風の中年男組・あやしげな二人ずれ・特に学生風
の女の子のグループが多い、たぶん、まだ春や休みなのだろう。
 ぐるりと見回わしたが、やっぱこの宿でもやっぱり私だけである。
 妻を連れてくれば良かったかな・・などと思って一人わびしく地酒を飲んで
いると隣の若い学生風の女の子2人組が携帯を取りだし写真を撮り始めた。
 二人とも美人でスタイルは良さそう。
 その内の一人、瞳の大きな可愛い子が、
「すみません・・シャッターを押して頂けますか?」
「はい、いいですよ。おじさん一人で暇だから何枚で撮りますよ。ここを押せ
ばいいのかな?」
「はい、すみません」
「もう少し寄って・・行きますよ・・ハイ・・バナナ」
ピカ・コロ~ン・・
「あ、はははは、バナナだって・・・ありがとうございました。」
 私は二人があまりにも可愛くて美人だったので、常に何か良い場面やチャン
スがあった時にと持ち歩いている手提げバッグから愛用のデジカメを取り出し
た。
「良かったら写真撮らせて下さい。お二人は美人さん是非撮らせて下さい。ダ
イレクトの小型のプリンターも部屋にありますから後でプリントしてお部屋に
届けします?」
「えっ・・あ・・果歩、撮ってもらおうか?」
「うん」
「行きますよ。レンズじゃなくてここを見て・・はい」
ピカ・コロ~ン・・
「自然に・・カメラを意識しないで・・そうそう・・」
ピカ・コロ~ン・・
「おじさん、カメラマンなんですか?」
「趣味で撮っているだけのアマチュアですよ」
「今日はお一人ですか?」
「以前は妻と二人でしたが、最近は一人で旅しながら好きな釣りと写真を撮っ
ているんですよ。今日も裏の川で岩魚を釣りました」
「へーえ・・かっこいい・・ところで岩魚ってどんな魚ですか?」
「岩魚は水が綺麗で水温が低い、そうだね・・今この宿のような山間や山奥の
川にしか住めない、いない、幻の魚なんだよ・・これこの塩焼きの焼き魚・・
これは養殖かな・・」
「綾乃、おじさんの話が良く聞こえないから、おじさんとお膳を一緒にしてお
話を聞こう、おじさん迷惑じゃない?」
「ちっとも迷惑じゃないよ・・おじさんも若くて可愛い女の子と話ながら食事
が出来るなんて思ってもいなかったよ。じゃあ、おじさんがそっちに行くよ」
 私はお膳を二人組に寄せた。
「おじさんは君たちのお父さんぐらいかな?名前は横山、東京の建設コンサル
タントで設計の仕事をしている。君たちは?」
「私は綾乃、彼女は」
「果歩でーす」
「二人ともこの春、神奈川の短大を卒業したけど、まだ就職出来ないの・とり
あえずはフリーター・・卒業旅行中なの」
「神奈川からは車で来たの?」
「高山まで電車で、昨日は高山に泊まり、ここまではバス、明日はここの宿の
チラシで見た開田高原でおそばを食べ、木曽福島から電車で帰ろうと思ったん
だけれど・・・」
「それは良いコースだね」
「でもね、ここから開田高原までは2~30kぐらいで割と近いのにバスがな
いんだって、仕方ないから最初の予定通り高山に戻り電車で帰ることにしたの」
「そうか・おじさんはいつも車だから電車やバスには関心ないんだ。開田村ま
でのバスはなかったんだ。・・開田高原なら、おじさんは明日、朝釣りをして
10時頃宿を出て、君たちの行きたがってる開田村から木曽福島に出て、中央
高速で東京に帰るんだ。・・良かったらおじさんの車で開田高原に行きません
か?早春の高原の写真も撮りたいし、おじさんも開田高原のそばが好きなんだ。
おいしいおそば屋さんを知っている。ごちそうしよう」
「えっ、本当ですか?」
「その後、君たちと帰る方向が同じだから、立川までおじさんの車で一緒に帰
えろう?立川からは南武線で川崎、横浜に帰れる・・・・・・・・」
「でも・・おじさんちょっとすみません」
 二人は小声で相談していた。
「おじさん、ご迷惑ですがお願いします」
「君たち何を相談していたの?」
「ひ・み・つ」
 それからしばらく飲み食べながら二人に秘湯の話、釣りの話などをした。
 私は話しながら二人について次のようなこと聞き出した。
・二人は20歳で一緒に横浜のマンションに住んでいる。
・二人とも今春3月にミッション系の短大を卒業したが無職
・二人は幼なじみ短大まで一緒で共にあんまり勉強しない、できなかった。
・あまりに二人が仲よしでいつも二人一緒、しかも女ばかりの学校で友人から
レズではないかと疑われ、ボーイフレンドも出来なかった。当の本人達はチャ
ンスがなかったとは言っているが?
 話し込むうちに二人ともしゃべり方が最近の若い女の子に多いため口に近く
なってきた・・普通にしゃべれば上流家庭のお嬢様の感じだが?今時の子は?
これを就職試験の面接でやったら・・美人なのにおとされたようだから・・私
が社長なら美人の子は即採用するんだが・・それでは会社が・・私にはよく分
からない。少なくても私の会社にはいない。・・ううん・・いるのかな?
 そんなことを二人と話ながら思っていると夕食が終わった回りのお客が立ち
始めた。
 私は若い女の子を相手に楽しく飲んだせいか酔いが回り良い気分になってき
た。
「さてっと、君たちは今からどうするの部屋に戻る?おじさんはカラオケが好
きだが・・一人では行きにくい、君たち一緒につき合ってくれないかな」
 私はこのままこの子達と明日の朝まで別れるのが惜しくなってきた。
「カラオケ?」
「この宿の1階にあるらしいよ・・ここまで来ておじさんとカラオケなんてい
やかな?」
「いいよ、おじさん、明日は車に乗せてくれるし、断れないよ。おじさんって
おもしろそうだから少しぐらいならつき合うよ。果歩、行くよね?」
「いくいく」
 私は得意の歌を2曲ほど二人は私のよく知らない歌を歌っていたような、そ
れから・・あまり記憶がない・・彼女らの部屋に行ったような・・どうやら私
は早起きとここまで300kを5時間ほど運転したあとの釣り、寝不足に酒も
入り眠ってしまったらしい?


(2)へつづく・・・

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eroerojiji

小さい頃からエロいことが好き。そのまま大人になってしまったエロジジイです。