小説(転載) 若妻の電話 1/3
官能小説
携帯電話が普及する前の時代、電話はエロの小道具のひとつであったことは間違いない。
1. 真昼の電話
トゥルルルル~♪
日曜の昼過ぎ、のどかな団地の一室で電話が鳴った。
部屋で掃除機をかけていた若妻・淳子は、
掃除機のスイッチを切ると、受話器をとった。
「はい。高梨です」
「お義姉さん? 浩司です」
「あら、浩司くん。どうしたの?」
「いえ、ちょっと・・・」
「なぁに?」
「義兄さん、いる?」
「きょうは朝からゴルフよ。来週もだって」
「そうか・・・」
「なにか用なの?」
「あ、あの・・・」
ガチャリ・・・。
突然、電話は切れてしまった。浩司が切ったのだ。
淳子は25歳。商社に勤める夫、明彦と結婚して2年になる。
夫は仕事柄帰りが遅く、休みの日はゴルフなど接待が多い。
夜の甘い生活も多くはなく、淳子は欲求不満かもしれない。
ただ、夫は優しく、家庭生活にはなんの不満もなかった。
けれども、満たされない毎日の中で、淳子は、ひとりで
自分を慰めることが多くなっていた。
そんなとき、淳子が思い浮かべるのは義弟の浩司だった。
浩司は体育大学のラグビー部所属で、体もがっちりしており、
眼鏡をかけたインテリの夫とは、正反対のタイプだった。
(さっきの電話。浩司くんは夫に用があったんだろうか・・・)
それにしては、返事の歯切れが悪かったように思えた。
(もしかしたら、私に何か言いたかったのかも・・・)
しかし、ふたりの間には、これといって用事はなかった。
それっきり、淳子は、その電話のことは忘れてしまった。
2. 再びの電話
次の日曜日。
朝から雨が降っていたが、夫はきょうも得意先の接待で
早朝からゴルフに出掛けて行った。夜は銀座で接待らしい。
早い朝食の片付けを終えて、リビングでくつろぐ淳子は、
忘れていた浩司からの電話のことを思い出していた。
もしかしたら、また電話がかかってくるかもしれない。
なんとなく、そんなことを考えていた。
そして、いつものように浩司に犯されることを空想して、
いやらしくあえいでいる自分を頭に描いていた。
当然のように、淳子の右手が下半身に伸びていった。
パンティの奥がわずかに湿っているのが感じられた。
「浩司くん・・・あぁぁ・・・」
そのとき、
「トゥルルルル~」
電話が鳴った。
(浩司くんだ)
淳子は思った。先週の電話で、きょうも夫がいないことを
浩司に告げたので、また電話してきたのだろうと。
そして、テーブルの上においてある子機を手に取った。
「はい。高梨です」
「お義姉さん?」
上ずったような浩司の声だった。
「浩司くんね?」
「はい・・・」
「どうしたの?」
「・・・」
「黙ってちゃわからないわ」
「あの・・・お義姉さん・・・」
「なに?」
「あの・・・怒らないって約束してください」
浩司の声は緊張しているようだ。
「軽蔑しないって約束してください」
「なにを? それだけじゃわからないわ」
「お願いです。約束してください・・・」
浩司の声は、消え入るように小さかった。
「わかったわ。約束するから言ってごらんなさい」
「あの・・・あの・・・ぼく・・・」
浩司は、ためらっているようだった。
「ちゃんと約束するから言って」
「ぼく、オナニーしてるんです」
浩司は、小さな声で思い切ったように一気に話した。
さすがに淳子は驚いたが、男性のそういうことは
当然理解できている。自分もしているのだから。
「男の子だったら、当然でしょう?」
「・・・」
「みんなしていることでしょう?」
「ぼくのこと、軽蔑しない?」
「当たり前でしょう!」
淳子は、わざと大きな声ではっきり言い放った。
「よかった・・・」
浩司は少し安心したようだ。
(2)へつづく・・・
1. 真昼の電話
トゥルルルル~♪
日曜の昼過ぎ、のどかな団地の一室で電話が鳴った。
部屋で掃除機をかけていた若妻・淳子は、
掃除機のスイッチを切ると、受話器をとった。
「はい。高梨です」
「お義姉さん? 浩司です」
「あら、浩司くん。どうしたの?」
「いえ、ちょっと・・・」
「なぁに?」
「義兄さん、いる?」
「きょうは朝からゴルフよ。来週もだって」
「そうか・・・」
「なにか用なの?」
「あ、あの・・・」
ガチャリ・・・。
突然、電話は切れてしまった。浩司が切ったのだ。
淳子は25歳。商社に勤める夫、明彦と結婚して2年になる。
夫は仕事柄帰りが遅く、休みの日はゴルフなど接待が多い。
夜の甘い生活も多くはなく、淳子は欲求不満かもしれない。
ただ、夫は優しく、家庭生活にはなんの不満もなかった。
けれども、満たされない毎日の中で、淳子は、ひとりで
自分を慰めることが多くなっていた。
そんなとき、淳子が思い浮かべるのは義弟の浩司だった。
浩司は体育大学のラグビー部所属で、体もがっちりしており、
眼鏡をかけたインテリの夫とは、正反対のタイプだった。
(さっきの電話。浩司くんは夫に用があったんだろうか・・・)
それにしては、返事の歯切れが悪かったように思えた。
(もしかしたら、私に何か言いたかったのかも・・・)
しかし、ふたりの間には、これといって用事はなかった。
それっきり、淳子は、その電話のことは忘れてしまった。
2. 再びの電話
次の日曜日。
朝から雨が降っていたが、夫はきょうも得意先の接待で
早朝からゴルフに出掛けて行った。夜は銀座で接待らしい。
早い朝食の片付けを終えて、リビングでくつろぐ淳子は、
忘れていた浩司からの電話のことを思い出していた。
もしかしたら、また電話がかかってくるかもしれない。
なんとなく、そんなことを考えていた。
そして、いつものように浩司に犯されることを空想して、
いやらしくあえいでいる自分を頭に描いていた。
当然のように、淳子の右手が下半身に伸びていった。
パンティの奥がわずかに湿っているのが感じられた。
「浩司くん・・・あぁぁ・・・」
そのとき、
「トゥルルルル~」
電話が鳴った。
(浩司くんだ)
淳子は思った。先週の電話で、きょうも夫がいないことを
浩司に告げたので、また電話してきたのだろうと。
そして、テーブルの上においてある子機を手に取った。
「はい。高梨です」
「お義姉さん?」
上ずったような浩司の声だった。
「浩司くんね?」
「はい・・・」
「どうしたの?」
「・・・」
「黙ってちゃわからないわ」
「あの・・・お義姉さん・・・」
「なに?」
「あの・・・怒らないって約束してください」
浩司の声は緊張しているようだ。
「軽蔑しないって約束してください」
「なにを? それだけじゃわからないわ」
「お願いです。約束してください・・・」
浩司の声は、消え入るように小さかった。
「わかったわ。約束するから言ってごらんなさい」
「あの・・・あの・・・ぼく・・・」
浩司は、ためらっているようだった。
「ちゃんと約束するから言って」
「ぼく、オナニーしてるんです」
浩司は、小さな声で思い切ったように一気に話した。
さすがに淳子は驚いたが、男性のそういうことは
当然理解できている。自分もしているのだから。
「男の子だったら、当然でしょう?」
「・・・」
「みんなしていることでしょう?」
「ぼくのこと、軽蔑しない?」
「当たり前でしょう!」
淳子は、わざと大きな声ではっきり言い放った。
「よかった・・・」
浩司は少し安心したようだ。
(2)へつづく・・・
コメント