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小説(転載) 誘い 1/4

官能小説
05 /16 2015

とある日曜日。駅前のデパートに有る書店で、一人の「男」が獲物を捜していた。
腕に黒い鞄を抱え、そわそわと、本には目もくれずに歩いていた。焦りと緊張から、呼吸が早まっていた。
(ふう..なかなか、そんな人は、いないもんだな..やっぱりやめて帰ろうか..)
そう思いながら、一番奥の生活書のコーナーに差しかかった時、(あっ!)「男」は格好の獲物を見つけた。
本をチェックしながら、前屈み気味に立っている女性がいた。超ミニではないが、そこそこのミニスカートを
身に着けていた。薄いベージュのストッキングに包まれた脚は、細すぎず、太すぎず、太股が艶やかな
色彩を放っていた。前屈み気味のため、スカートの後ろの部分が張り出していた。
辺りに他の人はいなかった。(チャンスだ!)女性の後ろに留まると、「男」は鞄の中に手を差し込み、
中に有る「物」のスイッチを押した。そして、その「物」の光る目だけを外に出し、女性のスカートの下に
差し込んだ。(本当にやっちゃた。でも後で見るのが楽しみだ..)
「男」の胸は張り裂けそうに高鳴っていた。股間の「物」も、やり場の無い位に怒張していた。

「スタスタ..」足音と共に、人が近づく気配がした。(やばい!)「男」は慌てて、鞄を腕に抱えた。
その瞬間、鞄の中の「物」の目が、女性の顔を捕らえていた..
「男」は、何事もなかったように、平静を装い、本を選んでいるフリをした。
近づいて来たのは、少年だった。立ち止まると、その女性に声をかけた。

「母さんお待たせ!」
「あら、秀人もういいの?ちょっと疲れたからお茶でも飲もうよ」
美佐は、いつもの明るい笑顔で、そう言った。

「ねえ、どんなCD買ったの?」美佐はアイスコーヒーのストローから口を離すと、秀人に問いかけた。
「どんなのでもいいじゃないか、僕の勝手だろ」
「そんな言い方ないんじゃないかな、お金出してあげたの母さんなんだから..ちょっと見せてよ」
「わかったよ、ほら」秀人は鞄の中からビニール袋に包まれたCDを取り出し、美佐に渡した。
CDを袋から取り出した美佐の目に、ピチピチとした若い女の子達の姿が映った。
(へえ、こんな女の子が好きなんだ。まあ、当たり前かな?でもちょっと悔しいな..)
「ねえ、この女の子達と母さんと、どっちが綺麗だと思う?」
「もう、変なこと言わないでくれよ..はいはい、母さんのほうが綺麗だよ」
「あら、お世辞でも嬉しいわ、ごほうびに今日一緒にお風呂入ってあげよっか?」
「な、なな、何言ってんだよ、怒るよもう!」
「ふふ、冗談よ。さっ、そろそろ帰ろ」美佐は立ち上がると、買い物袋を手にして、立ちあがった。


「あれ、美佐?美佐だよね?」喫茶店から出た美佐に、一人の男性が声をかけた。
「あら、健司じゃない、久しぶり!同窓会以来だから、15年ぶり位ね」
高校時代の同級生との突然の再会に、美佐の顔が綻んだ。
「本当だね、あっ、息子さん?」健司は秀人の方に目をやった。
「そうよ、秀人っていうの、私に似て可愛いでしょ!旦那が海外出張でしばらくいないから、二人で仲良く
してるの。ねえ、秀人!」何も言わずに、秀人は少し赤面した。
「秀人君こんにちは」健司は秀人に挨拶をした。「こんにちは..」秀人も恥ずかしげに言葉を返した。

「今日は一人?奥さんとかは一緒じゃないの?」美佐の問いかけに、健司は少し暗い表情を浮かべた。
「うん、実は嫁さん、3年前に事故で亡くなっちゃって..両親もその前からいないから、今は息子と二人暮し
なんだ...」
「ご、ごめんなさい。私ったら、悪いこと言っちゃったわね」ばつの悪い思いで、美佐は謝った。
「いいよ、気にしなくて、仕方ないよ。でも、息子がさあ、その事故がよっぽどショックだったのか、それ以来
塞ぎこんじゃって..新しいお母さんでも見つけてあげられたらいいんだけど、なかなかね..あっ、美佐が
独身だったらプロポーズするのに」
「やだ、健司ったら!子供の前で変なお世辞言わないでよ!」
「あ、ごめん、ごめん」

その会話に、秀人は「ムッ」とした感情を抱いた。それと同時に、母親に対して、今まで味わったことの無い思いが巡った。そして、母親のことを本気で綺麗な女性だと思った。

「じゃあ、大変だけど、頑張ってね」
「うん、何とか頑張るよ」そう言うと、健司は軽く手を上げ、その場を立ち去った。

「ねえ母さん、今の人、誰?」秀人は美佐に尋ねた。少し不安げな表情を浮かべていた。
「ん?母さんが高校の時のお友達よ。あ、秀人、もしかして妬いてるの?」
「そんなんじゃないよ..でも、母さんちょっと、お願いがあるんだけど」
「何?言ってごらん」
「その..ちょっとだけでいいから、手をつないでくれないかな..」
「あら、どうしたの?勿論いいよ」美佐は、左手を伸ばすと、秀人の右手を掴み、歩き出した。
(ふふ、生意気だけどやっぱり、まだまだ子供ね。可愛い!)

「ただいまー!」誰もいない家の扉を開けた美佐は明るく言った。
そして、手をつないだままの、秀人を中に入れると、扉を閉め、優しく抱きしめた。
「母さんと、手をつなぎたいって、言ってくれて、本当に嬉しかったよ..」
快い芳香が秀人の鼻をくすぐった。
「ずっと、仲良しでいようね..」そう言うと、美佐は秀人の頬に軽くキスをした。
秀人は相変わらず、黙っている。
「秀人、元気ないぞ!さあ元気出して..一緒にケーキ食べようよ!」
「うん、わかった!」母親の屈託の無い笑顔を見て、秀人の表情に明るさが戻った。

その晩、秀人は、もやもやした気持ちで、なかなか寝付けなかった。
(うーん..オナニーでもするか)起きあがると、部屋の明かりを点け、机の引出しから雑誌を取り出した。
大好きなアイドルの水着姿のページを開くと、ベッドの上に置いて、自分も横たわった。
パジャマのズボンとパンツを下げ、ペニスを掴んだ。しかし、いつもの感情は起こらなかった..
アイドルの女の子の姿に、何か物足りなさを感じた。そして..「母さんごめん」と言うと、仰向けになり、
目を閉じ、激しく手を上下した。
秀人の瞼の裏に映し出されたのは、「秀人おいで」と明るい笑顔で声をかける母親、それに飛び込む自分
そして、ベッドの上で裸で抱き合う二人の姿だった..


「男」は、鞄の中からビデオカメラを取り出すと、デッキに接続した。(ちゃんと映ってるかな)
テレビの電源を入れ、入力切換ボタンを調節すると、ビデオカメラの再生ボタンを押した。
モニター画面に変化が生じる。しばらくはブレて、何がなんだかわからない映像だったが、それが落ち着き
を取り戻した時..(やった)白いパンティーと、その上を走るストッキングのラインが映し出された。
「男」は見入った。映像に再び動きが現れた。(あっ、顔が映ってる)鞄を腕に戻す時に、偶然捕らえられた
女性の顔が有った。「男」は生テープをデッキにセットすると、わずか10数秒のその映像を、何度もつないで
ダビング編集した。そして..

「やっぱりこの人、ママに似てるよ」
少年はそう言うと、巻き戻しボタンを押し、ゆっくりと立ちあがった..


(続く)

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eroerojiji

小さい頃からエロいことが好き。そのまま大人になってしまったエロジジイです。