小説(転載) 「マリ」 2/2
官能小説
「マリ」(その2)
打ち合わせを終え、帰りついたとき、町はすっかり眠りに陥っていた。終列車から吐き出される人の流れが途絶えると、後はノラネコの姿も見えない。
僕は街灯の灯りだけが冷たい表通りを抜け、兄貴の店の前に立った。
「いったい、俺は何をしようと…」
打ち合わせをしているときもマリの言葉が頭から離れなかった。
「パパね、ママがいないでしょ。だからね、マリにね、お願いって」
兄貴はマリに何をさせているというのか。疑問が頭の中をグルグル回る。
ゴムまりのように弾む娘の肉体を兄貴は弄んでいるというのか?自らの娘に対する愛情が、歪んだ形で表現されているというのか?
そして僕は、どうしてそんなことばかり考えてしまうのだろう。
羨望、嫉妬…。
「そして、俺は、いったい何を確かめたいんだろう。確かめて、何をしたいんだろう」
答えを見出すことができないまま、僕はそのまま裏の勝手口に回った。
「あれ?」
窓から明かりが漏れている。兄貴は起きているのだろう。けれど、窓ガラスに映る人影は一つじゃない。
「だからね、マリに、お願いって」
マリの言葉がもう1度頭に響く。
僕はドアの取っ手に手をかけた。カギはかかっていない。足音を忍ばせ中に入っていく。
「ああ、マリ、そうだ、上手だ」
僕は耳に入る兄貴の言葉と、目に飛び込む情景に筋肉を硬直させてしまうのだった。
「マリ、マリ…」
「パパ、こうなの?これでいいの?」
「そうだ、マリ、そこをもう少し強く」
「こうなの?こう…」
仰向けに寝転がった兄貴の上にマリが覆い被さっている。二人は裸だ。兄貴の引き締まった筋肉の上に、マリのふくよかな裸体が重なり合っている。マリは兄貴の胸板に顔を押しつけ、干しブドウのような乳首を噛んでいる。
「ああ、いいぞ、マリ…」
だらしなく喘ぐ兄貴。
夏の日差しに焼けた肌。スクール水着の後が白く輝いている。水蜜桃のようなヒップ。そして張り詰めた太腿。幼い腰にクビレはない。マリの下腹部は言葉通り 贅沢な肉で覆われている。弛みや皺は存在しない。乳房は豊満に盛りあがっているものの、肉の塊といった印象はない。胸板が自然に膨らんで、サクランボのよ うに小さな乳首が恥じらいを含んで存在している。マリの全部は抱きしめたい衝動にかられる可憐さを充満させている。僕に兄貴を非難する資格はない。
「マリ、そこはいい、そこはもういいから」
「いつものように?いつものところ?」
マリは微笑む。笑顔は少女そのままの表情だ。健全な色気? そんな言葉がまやかしであることをマリは示す。淫靡な天使は、たとえその小さな唇で男根を咥え込もうと、表情を卑猥に歪める事はない。ザーメンを飲み込もうが、何人もの男に嬲られようが、微笑みは幼く溌剌としている。
マリは徐々に身体をずらし、自分の父親のペニスを舐り始めた。
「ああ、いいぞ、マリ」
マリは甘えた子犬のように吐息を漏らす。生まれて間もない子猫のように、父親の肉柱\にじゃれ付いていく。
「ああ、もう、我慢できない」
兄貴は身を起こし、マリを仰向けに倒した。
「やん…」
マリは突発的な父親の行動に微かな悲鳴を上げる。しかし、声色に拒絶の趣はない。
「マリ、マリ…」
兄貴はマリの股間に顔を埋める。
初潮は終わっているのだろうか。陰毛は…。
マリは少女だ。そして、兄貴の愛娘だ。鬼畜にも劣る好意なのかもしれない。けれど、傍観している僕は、そんな忌まわしさに興奮を禁じえない。
「ああん、パパ、あん…」
「マリ、美味しいぞ、マリ…」
「パパぁ、パパぁ…」
「いいのか、マリ、気持ちいいのか」
「うん、マリ、気持ちいい。マリ、マリ…」
マリは大きく首を横に振り、快感を甘受している。興奮に身悶えし、風船のようにマリの肢体がバウンドする。
「いいか、入れるぞ、マリ」
「うん、パパ、マリをもっと気持ちよくして」
(入れるのか)
僕は小声で呟いてしまう。
「いくぞ、マリ」
兄貴はマリの両脚を広げ、己が肉棒を挿入する。
「アン!」
甲高いマリの声。
「ん…」
くぐもった兄貴の声。
マリは今、父親を迎え入れている。父親の汚れた欲情を、その幼い身体で受けとめている。
「いいぞ、うん、狭い…」
「パパ、パパ、マリのこと好き?好き?」
「ああ、大好きだ」
「ママより、好き?」
「当たり前だ。パパはマリが誰よりも好きだ。誰にも渡さない。マリはパパだけのものだ」
「うれしい!」
マリは起きあがって父親と唇を重ねた。兄貴はマリを膝の上に置き、下から強引に突き上げる。
「アアアアア、いやん、痛い…」
「ああ、マリ、マリ、大好きだ、マリ…」
両の乳房が揺れる。柔らかさがまだ足りないのか、個々に形を変えず、胸板と同じ方向に上下する。身体全体が一つになって連動している。それを、兄貴がほぐ すように撫ぜまわし、舐める。腰の辺りだけが、うねうねと蠢く。マリの白い臀部に兄貴のくすんだ肉棒が突き刺さっていく。抽送を繰り返すたびにぬらりとし た光沢が見え隠れする。マリは確実に父親に凌辱されている。僕はやはり引き止めるべきなのだろうか。
「ああ、マリ、マリ!」
「パパ、パパぁあん、マリ、マリ…」
「ああ、マリ、イクぞ、イク」
「パパ、ちょうだい、パパの…!」
強烈な律動の末、兄貴は果てた。マリは内部に父親の精液を受けとめる。
マリは刹那、身を仰け反らせた。内部に注がれる汁液を感じ取っているのであろうか。褐色と純白に煌く、キメ細やかな肌が汗にしっとり濡れている。形を崩すことのなかった胸が、大きく前にせり出している。
それは神々しいほど高貴な姿だった。マリは神に近い存在になっている。あの、屈託のない溌剌とした少女は父親の欲汁を受け入れることで、神に最も近い存在へと変化を遂げているのであった。
その後、町を離れ、僕は上京した。慣れない営業を繰り返し、何とか食べていける以上の収入を確保しながら生きている。
5年後。
身内の悔やみごとが会って、僕は町に戻った。慣れない喪服に身を包み、夏の式場に佇んでいる。
「よお、久しぶり」
「兄貴…」
「突然いなくなるなんて、薄情な奴だ。どうだ、最近」
「うん、まあまあかな」
兄貴とマリの行為を覗き見してしてしまった後、僕は逃げるように町を去った。時間が経つと、あの忌まわしい情景は、夢幻ではなかったのかと思うこともあ る。それほど、二人の行為は常軌を逸している。信じられないという思いが、無理に自分の精神へ対する異常だと認識させようとしているのかもしれない。
「パパ、ママは?」
そのとき、突然一人の少女が兄貴に声をかけてきた。
「ああ、おばあちゃんとこじゃないかな」
少女は不審な顔で僕に会釈し、そのまま立ち去る。
「今のは?」
「なに言ってんだ、マリだよ」
マリは17歳になっていた。夏の制服に身を包んだそのスタイルは、スレンダーで、もう大人といっておかしくない。
「きれいになっただろう」
「うん」
「なかなか頭が良くてな、今、M女子高に通ってる」
僕はマリの後姿を見た。チェックのスカートをふわりと揺らし、黒い集団の中に消えていく。爽快な一陣の風のようなその姿を、僕はいつまでも見つめ続けるのだった。
打ち合わせを終え、帰りついたとき、町はすっかり眠りに陥っていた。終列車から吐き出される人の流れが途絶えると、後はノラネコの姿も見えない。
僕は街灯の灯りだけが冷たい表通りを抜け、兄貴の店の前に立った。
「いったい、俺は何をしようと…」
打ち合わせをしているときもマリの言葉が頭から離れなかった。
「パパね、ママがいないでしょ。だからね、マリにね、お願いって」
兄貴はマリに何をさせているというのか。疑問が頭の中をグルグル回る。
ゴムまりのように弾む娘の肉体を兄貴は弄んでいるというのか?自らの娘に対する愛情が、歪んだ形で表現されているというのか?
そして僕は、どうしてそんなことばかり考えてしまうのだろう。
羨望、嫉妬…。
「そして、俺は、いったい何を確かめたいんだろう。確かめて、何をしたいんだろう」
答えを見出すことができないまま、僕はそのまま裏の勝手口に回った。
「あれ?」
窓から明かりが漏れている。兄貴は起きているのだろう。けれど、窓ガラスに映る人影は一つじゃない。
「だからね、マリに、お願いって」
マリの言葉がもう1度頭に響く。
僕はドアの取っ手に手をかけた。カギはかかっていない。足音を忍ばせ中に入っていく。
「ああ、マリ、そうだ、上手だ」
僕は耳に入る兄貴の言葉と、目に飛び込む情景に筋肉を硬直させてしまうのだった。
「マリ、マリ…」
「パパ、こうなの?これでいいの?」
「そうだ、マリ、そこをもう少し強く」
「こうなの?こう…」
仰向けに寝転がった兄貴の上にマリが覆い被さっている。二人は裸だ。兄貴の引き締まった筋肉の上に、マリのふくよかな裸体が重なり合っている。マリは兄貴の胸板に顔を押しつけ、干しブドウのような乳首を噛んでいる。
「ああ、いいぞ、マリ…」
だらしなく喘ぐ兄貴。
夏の日差しに焼けた肌。スクール水着の後が白く輝いている。水蜜桃のようなヒップ。そして張り詰めた太腿。幼い腰にクビレはない。マリの下腹部は言葉通り 贅沢な肉で覆われている。弛みや皺は存在しない。乳房は豊満に盛りあがっているものの、肉の塊といった印象はない。胸板が自然に膨らんで、サクランボのよ うに小さな乳首が恥じらいを含んで存在している。マリの全部は抱きしめたい衝動にかられる可憐さを充満させている。僕に兄貴を非難する資格はない。
「マリ、そこはいい、そこはもういいから」
「いつものように?いつものところ?」
マリは微笑む。笑顔は少女そのままの表情だ。健全な色気? そんな言葉がまやかしであることをマリは示す。淫靡な天使は、たとえその小さな唇で男根を咥え込もうと、表情を卑猥に歪める事はない。ザーメンを飲み込もうが、何人もの男に嬲られようが、微笑みは幼く溌剌としている。
マリは徐々に身体をずらし、自分の父親のペニスを舐り始めた。
「ああ、いいぞ、マリ」
マリは甘えた子犬のように吐息を漏らす。生まれて間もない子猫のように、父親の肉柱\にじゃれ付いていく。
「ああ、もう、我慢できない」
兄貴は身を起こし、マリを仰向けに倒した。
「やん…」
マリは突発的な父親の行動に微かな悲鳴を上げる。しかし、声色に拒絶の趣はない。
「マリ、マリ…」
兄貴はマリの股間に顔を埋める。
初潮は終わっているのだろうか。陰毛は…。
マリは少女だ。そして、兄貴の愛娘だ。鬼畜にも劣る好意なのかもしれない。けれど、傍観している僕は、そんな忌まわしさに興奮を禁じえない。
「ああん、パパ、あん…」
「マリ、美味しいぞ、マリ…」
「パパぁ、パパぁ…」
「いいのか、マリ、気持ちいいのか」
「うん、マリ、気持ちいい。マリ、マリ…」
マリは大きく首を横に振り、快感を甘受している。興奮に身悶えし、風船のようにマリの肢体がバウンドする。
「いいか、入れるぞ、マリ」
「うん、パパ、マリをもっと気持ちよくして」
(入れるのか)
僕は小声で呟いてしまう。
「いくぞ、マリ」
兄貴はマリの両脚を広げ、己が肉棒を挿入する。
「アン!」
甲高いマリの声。
「ん…」
くぐもった兄貴の声。
マリは今、父親を迎え入れている。父親の汚れた欲情を、その幼い身体で受けとめている。
「いいぞ、うん、狭い…」
「パパ、パパ、マリのこと好き?好き?」
「ああ、大好きだ」
「ママより、好き?」
「当たり前だ。パパはマリが誰よりも好きだ。誰にも渡さない。マリはパパだけのものだ」
「うれしい!」
マリは起きあがって父親と唇を重ねた。兄貴はマリを膝の上に置き、下から強引に突き上げる。
「アアアアア、いやん、痛い…」
「ああ、マリ、マリ、大好きだ、マリ…」
両の乳房が揺れる。柔らかさがまだ足りないのか、個々に形を変えず、胸板と同じ方向に上下する。身体全体が一つになって連動している。それを、兄貴がほぐ すように撫ぜまわし、舐める。腰の辺りだけが、うねうねと蠢く。マリの白い臀部に兄貴のくすんだ肉棒が突き刺さっていく。抽送を繰り返すたびにぬらりとし た光沢が見え隠れする。マリは確実に父親に凌辱されている。僕はやはり引き止めるべきなのだろうか。
「ああ、マリ、マリ!」
「パパ、パパぁあん、マリ、マリ…」
「ああ、マリ、イクぞ、イク」
「パパ、ちょうだい、パパの…!」
強烈な律動の末、兄貴は果てた。マリは内部に父親の精液を受けとめる。
マリは刹那、身を仰け反らせた。内部に注がれる汁液を感じ取っているのであろうか。褐色と純白に煌く、キメ細やかな肌が汗にしっとり濡れている。形を崩すことのなかった胸が、大きく前にせり出している。
それは神々しいほど高貴な姿だった。マリは神に近い存在になっている。あの、屈託のない溌剌とした少女は父親の欲汁を受け入れることで、神に最も近い存在へと変化を遂げているのであった。
その後、町を離れ、僕は上京した。慣れない営業を繰り返し、何とか食べていける以上の収入を確保しながら生きている。
5年後。
身内の悔やみごとが会って、僕は町に戻った。慣れない喪服に身を包み、夏の式場に佇んでいる。
「よお、久しぶり」
「兄貴…」
「突然いなくなるなんて、薄情な奴だ。どうだ、最近」
「うん、まあまあかな」
兄貴とマリの行為を覗き見してしてしまった後、僕は逃げるように町を去った。時間が経つと、あの忌まわしい情景は、夢幻ではなかったのかと思うこともあ る。それほど、二人の行為は常軌を逸している。信じられないという思いが、無理に自分の精神へ対する異常だと認識させようとしているのかもしれない。
「パパ、ママは?」
そのとき、突然一人の少女が兄貴に声をかけてきた。
「ああ、おばあちゃんとこじゃないかな」
少女は不審な顔で僕に会釈し、そのまま立ち去る。
「今のは?」
「なに言ってんだ、マリだよ」
マリは17歳になっていた。夏の制服に身を包んだそのスタイルは、スレンダーで、もう大人といっておかしくない。
「きれいになっただろう」
「うん」
「なかなか頭が良くてな、今、M女子高に通ってる」
僕はマリの後姿を見た。チェックのスカートをふわりと揺らし、黒い集団の中に消えていく。爽快な一陣の風のようなその姿を、僕はいつまでも見つめ続けるのだった。
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