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小説(転載) 盆休み4/6

官能小説
06 /17 2018
 突然、がさっと境内の草むらが動いた。紫織は悲鳴をあげ、圭介の腕をつかんだ。
「何ですか?」
おそるおそる音がする方を見ながら紫織が言うと、圭介は傍にあった小石を草むらになげた。また、がさがさっと音がし、遠くへ行ってしまった。
「たぶん、ねこかなんかだろ。」
圭介が紫織に言うと、紫織は慌てて圭介の腕から手を離し、自分の膝においた。紫織は、そのまま黙り、うつむいている。
 
 圭介は妙な雰囲気になってしまったことに気づいて言葉を探したが、どれもたいしたことではない。困ったなあ、と思いながら紫織の方をみた。紫織はまだ、うつむいている。圭介は月明かりに照らされた紫織の姿を、思わず見つめてしまった。ノースリーブのシャツから細い腕が出、その手が置かれているショートパンツの裾からのびた脚は、月明かりで妙に白く見える。紫織の横顔には洗いざらしの髪が垂れ、うつむくまぶたにはくっきりと二重のラインがある。
 圭介の視線に気づいた紫織が、圭介の方を振り向き、目が合うと、紫織はすぐに目を反らしたが、みるみるうちに頬が赤く染まっていく。
  
 圭介は引き寄せられるように、紫織に顔を近づけた。
「えっ?」
たった今まで、どうしよう、何か話さなきゃ、と懸命に頭の中で思いめぐらせていた紫織は、突然の圭介の行動に躰が震えた。
 
 圭介が紫織の唇を覆っている。夜風でひんやりとした自分の肩に、圭介の手のひらの暖かさが伝わってくる。
 紫織は圭介の腕に手をあて、圭介を押し戻そうとした。しかし、それは意味がなかった。紫織の手が腕に触れた瞬間に、圭介が唇を離し、紫織を抱き寄せたからだ。
 紫織の躰がびくっと痙攣し、震えが止まらない。
「け…圭介さん…?」
 圭介の胸に紫織の震えが伝わって来ると、圭介は紫織を抱きしめる腕の力をさらに強めた。
「んっ。」
紫織が苦しそうにもがけばもがくほど、紫織の躰は圭介の胸に収まってしまう。
 
 どれくらいの時間が経っただろうか。紫織は抱きしめられる力強さに、頭が真っ白になり、自分の躰を圭介の胸にあずけている。
「襲いたくなってるんだけど…いいかな。」
圭介の言葉に、紫織は戸惑う。いつもの冗談とは違う声だったからだ。
「何を言ってるんですか?冗談はやめてください。」
「本気だよ。……さっきまでは、手を出すつもりはなかったけど…愛子の友達だし…まずいかなって。でも…、やっぱりこのまま帰すのが惜しくなった。」
圭介はそう言うと、紫織の返事を待つことなく、腕の力を少し弱め、紫織の唇に自分の唇を重ねた。紫織の鼓動が激しくなる。紫織は圭介に惹かれていた自分に気づいていたものの、圭介の言動は予想していなかった。
 
 圭介は、紫織の膝に片腕をまわし、紫織を抱きかかえると、社の扉を足で押して中に入っていった。社の中はがらんとしていて、わりあい広く、正面 に神棚が祭ってある。
「バチが当たりそうだけど…。」
圭介は、つぶやきながら紫織を床の上におろした。紫織は両脚を斜めに折り曲げ、床に座っている。圭介は、社の扉を閉め、紫織と反対側を向くようにあぐらをかいて座った。圭介の行動をただ見つめるだけの紫織の肩に、圭介は腕をまわすと、口づけしながら自分に引き寄せる。紫織は体勢を崩され、圭介の太ももに手をついた。指先から、圭介の太もものかたさが伝わってくる。圭介の腕に触れていた反対側の指先からも同じ感覚が伝わってくる。鼓動が紫織の躰を脈打つようだった。
 圭介の舌が紫織の唇の間をわって入り、引っ込めようとする紫織の舌を誘い出す。紫織はゆっくりと誘われるまま、圭介の動きに従った。
 
 圭介は、片腕だけで紫織の躰を支えると、首筋から肩へと手を這わせていく。やがて持ち上げるように、紫織の胸をつかんだ。紫織はその手の力に驚き、体勢を変えようとするが、圭介の片腕に収まった躰はほとんど動かせない。
 圭介の手がシャツの中に入り込んできても、紫織は抵抗することができなかった。
「んっ…。」
小さなうめき声が、紫織の喉もとから漏れる。
 
 圭介はブラジャーのホックをはずすと、意味なく覆うだけになったレースの布きれを上にずらし、紫織のやわらかな胸を手のひらに感じていく。乳首が指先にあたると、圭介は中指で触れながら、紫織の反応を確かめた。乳首の先端を撫でるたび、紫織がぴくんと反応する。紫織の乳首が、圭介の指先の動きで小さな突起を作り始めていた。
 
「やっ……ま…まだ……私…圭介さんのこと……よく…知らないのに……。」
紫織は圭介の唇から逃れ、圭介に訴える。このままでは、最後までの関係になってしまうと思った紫織は焦り始めた。この数日間の圭介の様子からは、想像もつかない行動だったのだ。
「こんな…あっ……強引な…人…だったんですか…?」
圭介の手首をつかみ、動きを止めようとしながら、紫織がつぶやく。圭介は紫織の抵抗にかまうことなく、乳首をつまみ上げた。
「あぅっ……んっ……や……まって……」
紫織の躰の奥深くが、ずきずきする。自分が嫌がっていないことを、紫織は気づいたが、さっきまでそんな素振りを見せていなかった圭介の男の本能に困惑していた。
「俺、妹の友達だからって、こんなに可愛い子をほっとくほど大人じゃないよ…。」
圭介はそう言って、紫織の乳房を揉み、乳首を刺激する。
 
「はぁっ……こ…困ります……私……こんな……んんっ」
紫織は、自分を抱きしめる圭介の胸に顔を埋めた。躰の震えは圭介の腕に伝わり、圭介は紫織の顔を向かせるように紫織の体勢を変える。
「やっ。」
社の壁の上部にあるすき間から月の光が差し込み、自分の顔ははっきりと圭介に見えるはずだ。そう思った紫織は躰をひねり、また顔を埋めようとするが、再び圭介に体勢を変えさせられていく。
「こっち向いて。」
圭介が耳元でささやくと、その熱い息で、紫織の躰がぴくりと反応した。圭介は紫織のシャツを上にずらしながら、支えていた腕を紫織の腕の下から背中にまわし、紫織の躰を仰け反らせた。
「やめて…。」
両方の胸が完全にあらわになり、それらが圭介の目の前になったことに紫織は気づくと、腰を浮かせ逃れようともがいた。

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eroerojiji

小さい頃からエロいことが好き。そのまま大人になってしまったエロジジイです。