小説(転載) 罠の小鳥~美恵子・28歳~ 2/5
官能小説
罠の小鳥~美恵子・28歳~第二回
ぷちゅっ・・・
「むぐぅっ!?」
美恵子の悲鳴が、止む。
そのかわりに、激しく全身をゆさぶって男臭い身体と身体を振り落とそうともがく。
ぷちゅっ、くちゃっ、
いたいけな、くちびるが、むしゃぶり獲られた。
「んー!んー!」
なおも抵抗を続ける美恵子だったが、こじあけられた白い歯で、舌を噛み切ることはで
きなかった。
そうしようとする前に、美恵子の舌が支店長の口腔の中へ吸いこまれてしまったのだ。
支店長は舌でスッポリと美恵子の口許を飲み込みながら、吸い出した小さな舌を自分の縄
張りでじっくりと舐めまわしてきた。
「ああ、ああ、支店長、私も、私にも、美恵子のくちびる、味わせてください、」
「んっ?ふふ、」
ぢゅぼっ
「ぷはっ、」
「美恵子クンっ、おむぅ、」
「ふむぐぅっ!」
ずずずずずずずっ!
まだ、支店長との”糸”が切れぬうちに、ハイエナのごとく、顔面を密着させて次長が
かぶりつく。
まるであつらえられたマニュアルがあるかのように、次長は支店長と同じ手口を使って
きた。相変わらず、両手は支店長の掌中。虚しく身体を動かせる制服の腰付きが、上司達
にはショーダンサーのように淫靡に映っていた。あがけばあがくほど、二本の肉棒はスー
ツの中で雄々しく咆哮をあげるのだった。
「うう、うぅう・・・」
熱くしめった美恵子の肌と、たっぷりと脂ぎった次長の皮膚の間に、熱い、二つの流れ
ができた。彼女には、それを止めることができなかった。
あのとき、美恵子にとって、初めて、だったのは、セックス、だけでは、無かった。
美恵子はたった今、二度目の接吻を支店長と、三度目の接吻を次長と、交わしたところ
なのだった。
感情が溶け込んだせせらぎは二人の頬を伝い、震える顎で合流する。こぼれ落ちた、二
種類の、厳密には三種類の唾液とともに。
ぢゅるびっ、ぢゅび、ぢゅずずっ、
支店長よりもさらに下劣な音をたてながら、口紅から唾液から、なにもかも美恵子のく
ちびるから奪っていく。段々と、美恵子のもがきが弱くなっていく。
罪悪感が、彼女から総ての力を掻き消した。たった一人のためと、心に誓っていた自分
の身体を、いとも簡単に、ほかの男に毟り取られたことに、ただ、止めどなく、悔しさが
募っていった。次長の喉から吐き出される、中年男性独特の、吐息の異臭、唾液の異臭に
包囲されながら、美恵子は、自責の念と向き合わなければならなかった。
「うんむ、おむ、おむ、んぱっ、はぁ、はぁ、うまい、うまいぃぃ・・・」
「ううっ!うっ・・・うっ・・・」
「ふふ、やっとおとなしくなったな」
「うっ・・・うっ、ひどい、ひどいぃ・・・」
「さあ、今度は、下のお口でイイことしようか・・・」
「おね・・・がい・・・帰して・・・ください・・・」
「今日は□□の誕生日だからか?」
「っ・・・!」
「二人とも仕事が終わったら□□の部屋で一緒に過ごそうって言ってたんだろ?全てお見
通しだ」
「そ・・・ん、な・・・」
「だからこそ私たちは今日を選んだんだ。最高のシチュエーションの中で、君の身体を堪
能したいからな」
「いや・・・いや・・・いや・・・」
「・・・□□をクビにするぞ」
「えっ・・・?」
「あんまり困らせるようなら、□□をクビにしてやる。あいつには何の恨みもないがな。
それでもこちらからそれらしい意見を伝えておけば今の経営状況だ。カンタンにリストラ
候補に名前が上がるさ。ん?それでも君は、私達と関係を持つのが嫌か・・・・?」
絶望的で、卑劣な言葉を、次々と畳み掛け、覆い重ねる支店長。
「あ・・あぁ・・・」
みるみるうちに、彼女の頬が、表情が、瞳が、失望に色褪せていく。
”・・・美恵子・・・”
”・・・ん?なに?・・・”
”・・・僕たち、結婚しよう・・・”
”・・・えっ?・・・”
”・・・もちろん、今すぐにとは言わない。もう少し、僕が仕事、できるようになっ
て、二人の両親にも会って、納得してもらって、将来のビジョンが見えるようになっ
てきたら、その時は、僕たち一緒になろう?子供も産んで、僕たちの家庭、作ってい
こう?・・・”
”・・・ほんと?ほんとに?・・・”
”・・・ああ。ははっ、泣くほどのことかよ。本気だよ・・・”
”・・・うれしい、私、うれしいよぉ・・・”
「・・・・・・」
「美恵子君、私達の”女”になってくれるね・・・?」
「・・・・・・」
そして、数日前の記憶が、彼女の背中を、押した。
「ん?どうなんだ?」
「・・・は・・・は、い・・・」
ぷちゅっ・・・
「むぐぅっ!?」
美恵子の悲鳴が、止む。
そのかわりに、激しく全身をゆさぶって男臭い身体と身体を振り落とそうともがく。
ぷちゅっ、くちゃっ、
いたいけな、くちびるが、むしゃぶり獲られた。
「んー!んー!」
なおも抵抗を続ける美恵子だったが、こじあけられた白い歯で、舌を噛み切ることはで
きなかった。
そうしようとする前に、美恵子の舌が支店長の口腔の中へ吸いこまれてしまったのだ。
支店長は舌でスッポリと美恵子の口許を飲み込みながら、吸い出した小さな舌を自分の縄
張りでじっくりと舐めまわしてきた。
「ああ、ああ、支店長、私も、私にも、美恵子のくちびる、味わせてください、」
「んっ?ふふ、」
ぢゅぼっ
「ぷはっ、」
「美恵子クンっ、おむぅ、」
「ふむぐぅっ!」
ずずずずずずずっ!
まだ、支店長との”糸”が切れぬうちに、ハイエナのごとく、顔面を密着させて次長が
かぶりつく。
まるであつらえられたマニュアルがあるかのように、次長は支店長と同じ手口を使って
きた。相変わらず、両手は支店長の掌中。虚しく身体を動かせる制服の腰付きが、上司達
にはショーダンサーのように淫靡に映っていた。あがけばあがくほど、二本の肉棒はスー
ツの中で雄々しく咆哮をあげるのだった。
「うう、うぅう・・・」
熱くしめった美恵子の肌と、たっぷりと脂ぎった次長の皮膚の間に、熱い、二つの流れ
ができた。彼女には、それを止めることができなかった。
あのとき、美恵子にとって、初めて、だったのは、セックス、だけでは、無かった。
美恵子はたった今、二度目の接吻を支店長と、三度目の接吻を次長と、交わしたところ
なのだった。
感情が溶け込んだせせらぎは二人の頬を伝い、震える顎で合流する。こぼれ落ちた、二
種類の、厳密には三種類の唾液とともに。
ぢゅるびっ、ぢゅび、ぢゅずずっ、
支店長よりもさらに下劣な音をたてながら、口紅から唾液から、なにもかも美恵子のく
ちびるから奪っていく。段々と、美恵子のもがきが弱くなっていく。
罪悪感が、彼女から総ての力を掻き消した。たった一人のためと、心に誓っていた自分
の身体を、いとも簡単に、ほかの男に毟り取られたことに、ただ、止めどなく、悔しさが
募っていった。次長の喉から吐き出される、中年男性独特の、吐息の異臭、唾液の異臭に
包囲されながら、美恵子は、自責の念と向き合わなければならなかった。
「うんむ、おむ、おむ、んぱっ、はぁ、はぁ、うまい、うまいぃぃ・・・」
「ううっ!うっ・・・うっ・・・」
「ふふ、やっとおとなしくなったな」
「うっ・・・うっ、ひどい、ひどいぃ・・・」
「さあ、今度は、下のお口でイイことしようか・・・」
「おね・・・がい・・・帰して・・・ください・・・」
「今日は□□の誕生日だからか?」
「っ・・・!」
「二人とも仕事が終わったら□□の部屋で一緒に過ごそうって言ってたんだろ?全てお見
通しだ」
「そ・・・ん、な・・・」
「だからこそ私たちは今日を選んだんだ。最高のシチュエーションの中で、君の身体を堪
能したいからな」
「いや・・・いや・・・いや・・・」
「・・・□□をクビにするぞ」
「えっ・・・?」
「あんまり困らせるようなら、□□をクビにしてやる。あいつには何の恨みもないがな。
それでもこちらからそれらしい意見を伝えておけば今の経営状況だ。カンタンにリストラ
候補に名前が上がるさ。ん?それでも君は、私達と関係を持つのが嫌か・・・・?」
絶望的で、卑劣な言葉を、次々と畳み掛け、覆い重ねる支店長。
「あ・・あぁ・・・」
みるみるうちに、彼女の頬が、表情が、瞳が、失望に色褪せていく。
”・・・美恵子・・・”
”・・・ん?なに?・・・”
”・・・僕たち、結婚しよう・・・”
”・・・えっ?・・・”
”・・・もちろん、今すぐにとは言わない。もう少し、僕が仕事、できるようになっ
て、二人の両親にも会って、納得してもらって、将来のビジョンが見えるようになっ
てきたら、その時は、僕たち一緒になろう?子供も産んで、僕たちの家庭、作ってい
こう?・・・”
”・・・ほんと?ほんとに?・・・”
”・・・ああ。ははっ、泣くほどのことかよ。本気だよ・・・”
”・・・うれしい、私、うれしいよぉ・・・”
「・・・・・・」
「美恵子君、私達の”女”になってくれるね・・・?」
「・・・・・・」
そして、数日前の記憶が、彼女の背中を、押した。
「ん?どうなんだ?」
「・・・は・・・は、い・・・」
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