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小説(転載) 『誕生日の素敵なプレゼント』 第二部 5/8

近親相姦小説
09 /20 2018
 数日後、圭子の方から電話があった。自分のところは手狭だから賢治の家で
話したいと言って来た。
 「そうしようか。明日は土曜だから、今晩来ないか。」
 「私もそのつもりで電話したの。」
 「泊まる用意してくれば。」
 「ええ。いいかしら。」
 「こっちは最初からそのつもりさ。賢も泊まれるんだろう。」
 「勿論、一緒に連れて行きます。」
 「じゃあ、弥生に食事の支度をさせて待ってる。」
 「いえ、こちらからも何か用意して行くから、弥生さんには私が行ってから
支度しましょうと伝えておいて下さらない。」
 「分かった。飲み物はこっちで用意しておこう。」
 六時半過ぎに圭子と賢がやって来た。圭子はボディラインぴったりの白いニ
ットのワンピースを着て来た。ブラは付けていないらしく乳首がツンと浮き出
ている。パンティラインも外からは分からなかった。
 「素敵。」
 弥生が圭子の姿に見とれた。
 「ちょっと恥ずかしかったけど、賢がこれ着て行けって言うもんだから。」
 圭子がポッと頬を赤らめた。
 夕食は始めから和やかな雰囲気に包まれていた。健二の前に圭子が座り、左
右には弥生と賢が向かい合っている。賢治の皿が空になると圭子が空いた皿に
料理を載せて差し出した。それを見た弥生がすかさず賢に給仕する。お互いに
心を許しながらも、どこかで小さな火花が飛んでいた。
 「ちょっと席外していい。」
 弥生が賢に目配せしてから立ち上がった。
 「勿論。弥生の部屋で休んで来なさい。」
 弥生が賢治にウィンクして、賢の腕を抱えながら食堂から出て行った。
 「私達に気を使ったみたいね。」
 二人の後ろ姿を見送った圭子が改めて賢治の目をジッと見つめた。
 「うん。後片付けは後にして、こっちもちょっと食休みしようか。」
 賢治がそう言って空になったグラスにワインを注ごうとすると、圭子がそっ
と手で塞いだ。
 「お酒はもういいでしょう。」
 「そうだな。」
 賢治が隣のリビングに移動してソファーに腰掛けると圭子が隣に座って身体
を預けてきた。賢治がその肩を抱き寄せた。
 「二十年振りね。やっぱりあなたの胸は暖かいわ。」
 「結婚しなかったんだね。」
 「意地でもしたくなかったわ。それに、賢のことで手一杯だったし。」
 「寂しくなかった。」
 「なかった、って言ったら嘘になるわね。賢が小学校に上がって手が放れて
からは特に。」
 「この間の話し、まだ信じられないよ。」
 「私達が兄妹だってこと。」
 「うん。」
 「私だって同じ。話としては分かるんだけど、こうして抱かれてると実感湧
かないわ。」
 「あいつらも同じだろうな。」
 「そうよね。だって、ついこの間まで他人だと思って抱き合ってたんでしょ。
無理無いわ。」
 圭子が顔を上げた。目と目が合い、スッと唇が近付いた。重なった圭子の唇
が微かに震えていた。
 「私ね、あなたとの関係を昔に戻す前に、一つだけ言わなきゃいけないこと
があるの。それが無かったら、この間来たときにそのまま抱かれてたと思う。」
 「言ってごらん。どんなことでも驚かないと思うよ。」
 「急かさないで。あなたに話していいものかどうか、まだ決心付いてないん
だから。」
 賢治は胸に響いて来る何かを感じた。同時に自分の方も大きな胸のつかえが
降りたような気がした。
 その頃、弥生の部屋では二人がしっかり抱き合っていた。
 「下の二人、上手く行ってるかしら。」
 「多分ね。でも、二十年振りに会って、どんな風に始めるんだろう。」
 「そうよね。若ければ抱き合ってキスしちゃえば後は勢いで行けるだろうけ
ど。」
 「弥生はあの時、最初の日のことだけど、何で俺に抱かれてもいいと思った
の。」
 「分からない。何となく安心感があったの。」
 「パパみたいな。」
 一瞬、弥生の身体が強張った。
 「それ、どう言う意味。」
 「さあ、それは弥生の方がよく分かってるんじゃないかな。」
 弥生の中で賢が少し固さを増したような気がした。
 「何でそんなこと言うの。」
 「弥生は夢中で気が付いてないみたいだけど、時々俺のことをパパって呼ぶ
からさ。」
 「嘘。」
 「本当だよ。最初の日は、パ、って言っただけだったけど。」
 「賢はそれでも平気なの。」
 「全部言っちゃいなよ。楽になるから。」
 「私のこと、嫌いにならない。」
 「大丈夫。弥生が本当のこと言ったら、僕の方からも言うことがあるから。」
 途端に弥生の目がキラッと光った。
 「賢、もしかして、あなたも。」
 賢がしっかり頷いた。
 「キャッホー。」
 弥生が奇声を発した。その声は下まで聞こえたようだった。
 「上は随分楽しそうね。」
 圭子が賢治の頬を確かめるように撫でていた。
 「一つだけ聞いてもいい。」
 「いいよ、何でも。」
 「あなたと弥生さん、とっても仲いいみたいだけど、何で。どうして彼女、
奥さんに付いて行かなかったの。」
 「別れた原因が女房の不倫だったからかな。もっとも、その前から弥生と俺
は仲良かったけど。」
 「うちも賢と二人っきりだったから、特別仲がいいのよ。」
 「分かってる。多分、うちも似たようなものさ。」
 「本当かしら。」
 「間違いないと思うよ。いずれにせよ、賢と弥生は兄妹だし、俺と圭子も兄
妹なら、もう離れることはないだろう。この際、何もかも、全部ぶちまけてし
まわないか。」
 「どんなことでも、しっかり受け止めてくれる。」
 「お互い様だって言っただろう。」
 「何だか私が言おうとしてること、あなたには分かってるみたいね。」
 「間違いないと思うよ。俺の方から言おうか。」
 「待って。まだ踏ん切りが付かないの。だって、大変なことなのよ。」
 「世間ではな。」
 圭子が驚いたような顔をした。一呼吸置いて賢治が言った。
 「俺はこの間、一月くらい前にパイプカットしたんだよ。」
 「え、カットしちゃったの。」
 「ああ、万一に備えてね。」
 「万一って、まさか、弥生さん。」
 賢治がしっかり頷いた。
 「何てこと。」
 圭子が改めて賢治の目をしっかり見つめてきた。目の色が全てを物語ってい
た。
 「これで、全てが弥生の思う壺だな。」
 「どう言うこと。」
 「弥生の奴、圭子と賢がそう言う関係じゃなかったら、何としてでもそうさ
せようって企んでたんだよ。」
 「賢も同じようなこと考えてたみたい。」
 「この間、うちから帰ってすぐに賢に抱かれたんだろう。」
 「うん。いつもより何倍も激しかったわ。あなたの方も。」
 「弥生がね。殆ど一晩中抱き付いて離れなかったよ。」
 「お宅は奥さんが最近までいたんでしょう。それでもそんな関係だったの。」
 「うちはほんの最近、今年に入ってからさ。弥生の十六歳の誕生日にせがま
れて二人で温泉に行ったんだよ。別れた女房が不倫相手と旅行してる間にね。」
 「弥生さんの方から迫ったの。」
 「うん。あの手この手で結局押し切られちゃった。そっちはどうなんだい。」
 「うちはもっと早くから。賢が中学に上がった時からだから、もう六年以上
になるわ。」


(6)へつづく・・・

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eroerojiji

小さい頃からエロいことが好き。そのまま大人になってしまったエロジジイです。