小説(転載) 「おねだり」
近親相姦小説
作品名 「おねだり」
「またぼんやりしてるの?」
妻の声に、修三は、はっと我に帰った。
「ごめん。気が散っちゃった?」
「もういいわ!」
妻は不服そうな表情で修三を睨みつけた。
修三は、その視線から、かわすようにベットに倒れ込んだ。
妻は、それを横目で見ながら、自分も仰向けになりながら、枕を引き寄せて
頭を置いた。そしてシーツを胸元まで引き上げると、今度はそのまま、じっと
天井を睨みつけていた。
「はあぁ~・・・」
2度3度と、交互からため息が漏れた。
次第に辺り一面に、気だるく白けた空気が漂っていった。
ここ最近、ずっとこんな調子だった。
週2回なんてのは、もう昔の話。今では週1回、いや隔週1回か。
めっきりと回数は減少していった。
そんな少ない回数の中でも、何とか最後まで、というのはほとんどなく、
いつも途中で不完全燃焼のままで終えるのが大半だった。
妻の不満げな表情からも、原因は夫の修三にあった。
とにかく最近、ぼ~っとしている事が多い。いつも何かと上の空だった。
ただ修三自身からも、何度か誘うのだから、まったく気力が無くなった訳ではなく
ただ気力が長続きしないだけだった。
今年で38になる修三は、まだまだ若く元気なのは間違いなかった。
ただし結婚生活の方は、15年を数えており、むしろこちらが主な原因なのでは
ないかと思われた。
言わずと知れた倦怠期だった。
ありふれた毎日。刺激的な事など、そうそうあるもんじゃない。
夫婦生活とは他人同士が1つ屋根の下で一緒に暮らすことから始まる長い道のりなのだ。
圧倒的なまでに退屈な日常がほとんどと言ってもよかった。
いかに上手に過ごすかは、2人の努力次第といえた。
修三夫婦は、比較的上手くやっていた。
なにしろ15年という年月が証明するように、互いの気持ちを切らさぬように努力を
してきた。自分勝手な考えだけでは到底やっていけないからだ。
常に相手を思いながら、互いの生活の歯車を回してきたのだった。
家事一般、育児、そして休日の過ごし方などなど・・・全てに二人三脚でこなしてきた。
それから勿論夜の方も・・・
修三夫婦の間には今年12歳になる一人娘の優子がいた。
小学六年生ともなれば、すでに子育てからは開放された時期になる。
最近、妻が妙に積極的になってきたのも、まるっきり無関係ではなかったと思えた。
夫と同様、妻も仕事をしている、いわゆる共稼ぎ夫婦なのだが、一旦生活が落ち着くと、
今度は次の生活形態を考え始めるようになった。
「もう一人子供が欲しいわ」
妻は新しい生活への転換を子供に求めたのだった。
「優子に弟か妹が出来れば、あの子も寂しがらずに済むと思うの」
もっともな意見だが、それならばもうちょっと早く実現させる事もできただろうに・・・
修三は、ため息を漏らした。
夫婦の主導権は当初からずっと妻にあった。
妻自身の仕事の都合もあったのだから、止む終えないという気持ちから、修三は積極的に
反対する事は無かった。
実際、そんな関係だったからこそ、今までずっと円満に暮らしてこれたのだから、
それはそれで良かったのだが・・・
そんな妻の元気さとは対照的に、修三の落ち込みようは酷かった。
長年の抑圧からくる疲労が表面化したとでもいうのだろうか、いつも疲れたような表情
の毎日。
無表情で窓の外をじっと眺めることが多くなった。
まるで金属疲労のように、精神的にどこかしこも傷んでいたみたいだった。
「もう・・ここしばらくないね・・」
「ごめん。何だかしんどくて。ダメだな俺」
ベットの上で大の字になって、天井を眺めている修三。
その傍らに妻が寄り添うように近づくと、すっと顔を修三の胸に置いた。
「外で何かあったの?」
「いいや別に何もないよ」
短いやり取りの後、会話はプツンっと途切れた。
これもいつものこと・・・そしていつものように妻の顔が曇る。
「ごめんね。ひょっとしたら私が言った事が原因?」
「え?何?それって」
「もう・・ちょっとしっかりしてよ、あなた。子供よ子供・・」
「あ・・ああ、そのことか。いや別に、それは関係ないかもな」
妻の心配をよそに、修三は、ぼんやりと天井を見ている。
そして、さっきから1度も妻の顔を見ようともしなかった。
さすがに、こうも続くと、妻もいらつく気持ちを抑え難くなってきた。
「ひょっとして、他に女でも出来たの?」
とうとう言ってはいけない事を口にしてしまった。
「お前はバカか?今の俺にそんな余裕なんかねえよ。今だって、こんないっぱいに
仕事抱えていて、遊ぶ時間なんかまったくねえんだぞ」
今の今まで、何を言っても、ぼ~っとしっぱなしの修三が、いきなり怒気を含め
ながら反論し始めたのを見て、妻はびっくりした。
「そんなこと分かってるわよ。何よ、急に怒り出してさ・・・」
「お前がバカな事を言うからだぞ」
「こっちが何言っても、いつもぼんやりしてばかりいたくせに、おかしいわよ」
「言って良い事と悪い事があるんだ。そんなことも分かんないのかよ」
「なんですってぇ?」
突然小さな夫婦のいさかいが始まった。
だけどそれは妻にとっては、驚きだった。
鮮明なまでの反応の良さだったからだ。
修三は、妻に向かってマシンガン並みの言葉の連射を浴びせ掛けると、そのまま
シーツを頭から被ってふて寝を決め込んでしまったのだった。
後には、目を大きく見開いたままの妻が1人取り残されていた。
・・・・・・・・・・・
「パパ、ママ、おはよう」
朝の陽差しが差し込む食卓に、元気な声が大きくこだました。
娘の優子が、満面の笑みでやって来た。
「おはよう優子」「おおう・・・おはよう」
食事の用意をしている母と、食卓に座って新聞を広げている父が揃って笑顔で出迎えた。
「ちょっと寝坊しちゃったみたい。遅刻しちゃいそう・・」
「あらあら、それは大変ね。直ぐに顔を洗って来なさい。後の準備はそれからにして・・」
「うん」
優子は、急いで洗面所に向かった。
「なあ・・・優子のやつ、また背が伸びたんじゃないのか?」
「そうですか?この前買った服は、まだ着れているみたいだから、そうは見えないけど」
修三は、新聞紙を折り畳みながら、呆れた表情で妻に話し掛けた。
そして自然と2人の視線は、娘の後姿を追っていた。
その後姿を見て、果たして何人の人が、小学6年生だと正解する事ができるのだろうか
長い手足に、すっと伸びた背筋。そして長い黒髪。160cmは優に超えていた。
異常なスピードで成長し続ける娘だった。
昨年の春に初めてブラジャーを装着したと思ったら、すぐさまカップ数が増していった。
「もう・・嫌になっちゃうわ」
妻の嘆く声を聞くまでも無く、その胸の大きさは、あっという間に妻を超えてしまった。
それは修三の目からも直ぐに判った。
もちろん手足も、すらりと長く美しく伸びていった。
「これで化粧したら、18と言っても誰もウソだとは思わないわね」
「ああそうかもな。お前そっくりの顔だから、姉妹でもいけそうだな」
「あら、それって褒めてるの?」
呑気な会話を交わす間にも、妻は修三の表情を注意深く見ていた。
普段から、何の話題を振っても素っ気無い態度ばかりを取る修三にしては、やけに関心
がある素振りを見せていたからだろう。妻の眉が少しばかり上に動いた。
「わああ・・遅刻しちゃう、遅刻しちゃうぅ・・」
しばらくして優子が慌てた足音で戻ってきた。
「こら!廊下を走らない、何回言わせるの!」
「ママ、ごめんなさい」
優子のドタバタ騒ぎに妻のカミナリが落ちた。
「おいおい・・・何もこんな朝っぱらから怒ることも無いだろ?」
「何言ってるんです!こういったしつけをちゃんとしてないと、いざという時に恥を
かくのは優子自身なんですよ」
「でも、たかが廊下を走ったぐらいで、そんな目くじらを立てることもないだろ」
「たかが?しつけとは、そのたかがの積み重ねなんです!」
妻の大きな目が、たしなめようとする修三を圧した。
いつもよりやけに突っかかる妻。修三は言葉が出なくなった。
「ママ、ごめんなさい。今度から気をつけるから・・・ね?」
「判ればいいの。さあ直ぐに朝ごはんを食べて、歯を磨いて学校に行く準備をしなさい」
ベソをかく優子に、一転優しい口調で諭す妻。
優子は素直に椅子に着くと、箸を手にして、急ぐ手付きでごはんを口にした。
妻は見守るような優しい眼差しで、娘の食事を見つめていた。
そして、そのままくるりと修三の方に顔を向けると、何ともいえない微笑の表情を見せた
のだった。
「ねえ、パパ」
優子が、似合わないランドセル片手に、修三が座っている椅子に近づいて来た。
「ちょっとお願いがあるんだけど・・・いい?」
修三は、娘の甘えた声に、またか、といった感じの渋い表情を見せた。
「10日ほど前に、靴買ったよな?」
「そう・・だったっけ?えへへ・・・」
胸の内を見透かされた優子は、バツが悪そうに舌を出して照れ隠しの笑いを浮かべた。
修三は、おもむろに新聞を手にすると、
「ダメだな。そうそう次々と買ってやるわけにはいかないからな」
「ええぇ~まだ何も言ってないよう」
「その顔はなんだ?そんな駄々をこねた表情してたら、言って無くても白状したのと
同じだぞ!」
「だってええ・・」
「だってもじゃない。そんなに欲しいものなら、ママに言いなさい」
優子は修三のその言葉に、頬を膨らませてうつむいてしまった。
「言ったけど、ダメだったんだもん。ママはママで、そんな事はパパに言えってさ」
「ほらみろ。ママだって許さなかったんだろ?それだったら諦めなさい」
修三は強い口調で優子を叱った。
「優子!何してるの?ぐずぐずしてないで早く学校に行きなさい!」
その時台所から妻の大きな声が聞こえて来た。
優子は、ふてくされた顔で、修三を見て、それから台所の方向を睨みつけた。
「ほら、本当に遅刻しちゃうぞ。早く行きなさい」
「はあああい・・・」
修三の諭しに、優子もやっと諦めたのか渋々と玄関へ向かった。
そのがっくり肩を落とした後姿に、修三は、ちょっと胸が痛んでしまった。
元来から甘えん坊な性格であったが、大切な一人娘というのもあって、今までにもつ
いつい増長するような接し方をしてきただけに、先程までの厳格な態度も脆くも崩れ
そうになっていた。
修三は、ふらあ~っと優子の後を追って玄関先に向かった。
目の前に、靴を履く優子が見えた時に、修三は声を掛けようとした。
だがその矢先・・・・
「パパのケチ!もう大嫌い!」
優子は、思いっきりしかめっ面をして、勢い良く飛び出して行ってしまった。
後には、上げた右手を下ろせなくなっている修三が空しく佇んでいた。
「あら~・・・その顔じゃあ、どうやらフラれた見たいね。うふふ・・」
リビングに戻ってきた修三に、台所で洗い物をしている妻の、笑いを含んだ声が、
落ち込んだ修三の胸を鋭く刺した。
「何だよ、その笑い声は・・・笑い事じゃないぞ」
修三は、不機嫌な表情を隠そうともしなかった。
「あら・・・ごめんなさい。いつも素っ気無いあなたにしては、随分と親身になって
いたんで・・ついね」
「ど、どういうことだ?」
修三の問いかけに、妻は洗い物の手を置いて、くるりと振り返った。
「あなたの優子に対する態度が、私の時とは違うからよ」
振り返った妻の顔には笑みなど無かった。
妻の声は、穏やかだったが妙な迫力を伴っていたせいか、修三は思わずたじろいで
しまった。
「ば、馬鹿な事を言うな!」
「あら?何ムキになってるのよ。いつものように素っ気無く対応してくれるんじゃ
ないの?」
「あ・・・ええ?」
妻は昨日の不出来に、腹を立てていたせいか、今朝の娘に対する態度が、ひどくカン
に触ったのであった。修三も二の句が継げなくなってしまった。
「私も、仕事をしているから、あなたが疲れて、ついついぼやっとしたくなる気持ち
も判っているつもり。私も疲れている時に、あれやこれやと周りでごちゃごちゃと、
されると、やっぱりうざったくなるしね。だから今まで出来るだけ大人しくしていよ
うと頑張ってきたんだけど・・」
「考えすぎだぜ。優子は俺の大事な一人娘だぞ。心配したりするのは当然じゃないか」
「判ってるわよ。父親にとって娘は、永遠の初恋だと誰かが言ってたっけ」
「おいおい・・・判っているんなら、初めからそういえよ。まったく・・」
妻の迫力に押され気味の修三が、ほんのちょっと気が緩んだ。
だがその瞬間・・・・
妻が、つかつかと修三の前に歩み寄ってきた。そして・・
「おいおい。何するんだ!」
修三は驚きの声を上げた。
近寄った妻が、いきなり股間に手を伸ばしてきたからだ。
「あらあら・・・ほんのちょっと硬くなってるじゃないの。これってやっぱり?」
「馬鹿いうな!これはそんなんじゃないぞ。勘違いするな!」
修三は顔を真っ赤にしながら、慌てた口調で否定した。
「あはは・・・判ってるって。あなたは単に、いつもと違う優子に驚いただけ。
あの子が、あんなに怒ったのは久しぶりじゃないかな。それに最近、どんどん大人っぽ
くなってきたしね。だから刺激も大きかった・・っと。でしょ?」
「判っているんなら、そう何度もからかうなよ。俺は娘に興奮する変態じゃないぞ!」
妻は鮮明に反応する修三を見て、楽しんでいる風にも見えた。
普段ならこんなに軽口を叩く女性では無いからだ。
「ホントかしら?久しぶりに刺激を受けたのなら・・・ねえあなた・・どう?」
妻は、エプロンを外すと、後ろに向いて、腰を突き出す仕草をした。
紺のワンピースアンサンブルスーツから、ぴっちりとした腰のラインが見えた。
知的な雰囲気が漂う中に、妖しい女性の欲望がちらりと見え隠れするのが分かる。
爽やかな陽差しの中、それは一層刺激的な絵柄にも見えた。
「ど・・・うって、今から?」
「ちょっとは、その気になっているんでしょ?」
「ま・・あ・・ちょっとは・・な。でも・・」
「会社に行く直前って、ちょっと興奮しない?」
「お前・・・結構エッチなんだな。知らなかった」
妻は、モンローばりに腰をくねらせながら、右手でお尻を撫で回した。
「楽しい夫婦生活を願ってるだけよ。最近あなた、さっぱりだもの・・・妻として何とか
したいじゃない。だから・・・」
「あっ・・・そ。そういうことね」
修三は、背後から妻の肩を抱くと、ゆっくりと妻のお尻をさすった。
「ああ・・・凄く興奮してきちゃった」
妻は、とろ~んとした瞳で振り向くと、修三の首筋にキスをした。
そして、ぐいぐいとお尻を股間に押し付けてきた。
「朝っぱらから、てのは初めてだなあ・・」
「だから新鮮でいいんじゃない?」
妻は甘ったるい声で誘う。
撫で回していた修三の手が、スカートのフォックに伸びた。
(やったああ!・・・やっとよ~)
妻は陶酔した心の中で、会心のガッツポーズを決めた。
だがその瞬間、修三の手が止まった。
(え?え?何なの?)
「すまん。時間切れだ」
修三の冷静な声に、一気に現実に引き戻されてしまった。
「ええ?!!そんなああ・・・どうしてよう?」
あまりの速い展開に、ついつい声が大きくなった。
「朝から重要な会議があるんだ。だから遅刻する訳にはいかんのだ。スマンな」
修三は、背広の上着を取ると、ぺちんと妻の尻を一叩きして、すたすたと玄関先へ
と歩いていった。
妻は、真っ赤な顔をして、悔しさいっぱいに地団太を踏んだ。
「おお~い先に行くぞ。戸締り頼むぞ!」
「判ってるわよ!バカ!役立たず!このカイショ無し!さっさと行けぇ!」
妻の怒声が響き渡る中、修三は出て行った。
後には、またもや放心状態の妻が一人佇んでいたのであった。
・・・・・・・・・・・・・
その日の夕方、修三は珍しく定時に仕事を終えると、まっすく家路に着いた。
玄関を開けると、真っ先に優子が元気のいい声と共に、小走りにやってきて
出迎えてくれた。
黒のキャミソールにデニムスカートいう、ちょっぴり大人びたファッションが
何の違和感も無く似合っていた。
「パパお帰り!今日は早いのね」
「おう、たたいま。何か随分と機嫌が良いなあ。何かあったのか?優子」
「まあ・・ね。ちょっとだけ・・・えへへ」
見た目、女子高校生ばりの雰囲気の優子だが、その屈託の無い笑顔を見ると、やはり
幼さがあるのが分かる。だからこそ、その邪心の無い笑顔での出迎えに、修三の気持ち
も悪かろうはずもないのは当然だった。
「あら、おかえりなさい。今日は随分と早いお帰りね」
修三がリビングに入ると、既に妻が帰ってきていて、台所で夕食の準備をしていた。
「ああ、今日は、どういう訳か順調に仕事が捗っちゃってね。それでお役御免というの
で帰ってきたんだ。だから、ほれ、これ買ってきたんだけど」
修三は、ゴキゲンな笑顔で、1個の小箱を差し出した。
すると優子が、背後からその箱に印刷されている文字を覗き込んだ。
「ねえパパ・・・これxxx堂のケーキじゃないの?」
「ああ、あの有名なケーキ屋で、ショートケーキ買ってきた。どうだ?」
「わああ・・・優子、あそこのケーキ大好きなの。パパありがとー!」
「喜んでくれて、パパ嬉しいよ。今朝は優子に、随分と気まずい気持ちにさせちまった
からなあ・・・まあこれでちょっとは気分直ししてくれよな」
「うん。もう私、何とも思ってないから・・・パパ大好きよ」
優子は、満面の笑みで修三の頬にキスをした。
するときりっとした修三の表情が、みるみるとドロドロに脆く崩れ落ちていった。
そして後にはデレデレの笑顔だけがあった。
すると、修三のだらしなくニヤついた目元に妻の姿が映った。
何ともいえない、怪しい目付きで、修三の顔を見ていた。
「それって・・・まさか優子”だけ”の罪滅ぼしのつもりかしら?」
「ま、まさか・・・もちろん君に対しての気持ちもあるんだよ。ホント・・・うん」
妻のひと睨みの迫力に、しどろもどろの態。
それを見た妻も、呆れた表情で笑った。
「それはそれは、どうもありがとうございます。嬉しいですわ。私のキスも欲しい?」
「ば、馬鹿!子供の前で何言うんだ!」
妻は修三のあせった表情を見て、さらにコロコロと笑った。
「さあてと、今から急いで夕食の支度をしなくっちゃ。まさかあなたがこんな早い時間
に帰ってくるなんて思わなかったから、まだ下準備だけしか出来てないの」
「いいよゆっくりで。俺は、ここでゆっくり休んで待つからさ」
「ああ、それだったら今からお風呂でもどう?もう用意は出来てるから」
「それは丁度良いな。だったら今から入るとするか」
「じゃあ・・お風呂から上がったら冷たいビールを用意しておくわ」
修三は妻の言葉を受けて、気分良くお風呂に入りに行った。
初秋とはいえ、まだまだ暑さが残る時期だけに、風呂のお湯は、やや温めの状態に
出来ていた。
修三は、掛け湯もそこそこに、一気にザブンと飛び込んだ。
「ふうう~」
適度な温度が、肩も軽くなる程の心地良さに感じられた。
修三は今朝の出来事を思い起こした。
結局優子の欲しい物は何なのか、聞いていない事に気づいた。
(優子には悪い事したなあ・・・)
修三は、あの時の優子の悲しげな表情を思い出していた。
それと・・・
妻の悩ましい仕草・・・確かに最近ちょっと・・いやかなり、ないがしろにしたかも。
修三は、2度3度とお湯で顔を拭った。
あっ・・そういえば・・・
さっき出迎えてくれた優子の笑顔。何か良い事があったって言ってたな・・
気持ちの良いお湯加減が、修三の身も心も軽くさせたのだろう。
様々な思いが、まるで雲が沸き立つように噴き出た。
もう少し彼女らの事を考えねば・・・修三はそう思った。
今日こそは、ちゃんと最後まで、妻の面倒をみようか・・・
そう思った時、久しく感じなかった下腹部に力が入るのを感じたのだった。
その時だった・・・
突然、ドアも向こうから小さい声が聞こえて来た。
「ねえ・・パパ。聞こえる?」
声の主は優子だった。
驚く修三。思わず上半身を乗り出してしまった。
「な・・なんだ?優子か・・どうしたんだい?」
「久しぶりに、パパの背中でも洗っちゃおうかな、と思ってさ。どう?」
その申し出は、修三にとっては驚きだった。
最後に優子と一緒に風呂に入ったのは、もう2年も前の事だった。
その頃には、既に身体の変化が顕著に表れ始めていた。
当然、それに連れて心の方も微妙に変化し始めた頃でもあった。
一方修三にも、やはり照れが生じていた。
胸のふくらみ、そして丸みのある肉付き、優子のそれは劇的に変化していった。
僅か10才にも満たない内からの早い成長だった。
やはりというか・・いつしか、どちらかともなく、以前のように一緒に風呂に入る
という事は言わなくなっていた。
それが突然の申し込みときた。
修三が慌てるのも無理なかった・・が、決して悟られてはいけない。
修三は極めて冷静に対処しようと努めた。
「それは嬉しいなあ。でも急にどうしたんだい?」
「それは・・・ちょっとお願いしたい事があってさあ・・・」
ああ、そうか・・
修三は、出迎える時の優子の笑顔の謎が、その瞬間判った。
今朝の怒って出て行った時とは、打って変わっての満面の笑みの正体が、おねだりという
手段を思いついたのだという事を。
勿論その知恵を授けたのは・・・ママだということも直ぐに判った。
「今度は、パパにゴマを擂ろうという作戦かい?」
「え・・・ああ・・やっぱり判っちゃった?」
「当たり前だ。何年お前のパパをやってると思ってんだ?」
「ちぇっ・・・これもダメかああ・・・」
「あははは・・・なんだ、もう断念か?まあいい。一応話は聞いて上げるから入って
きなさい」
「え?ホント?わあーい!」
優子は、修三の言葉を聞いて喜び勇んで、入り口の扉を勢い良く開けた。
だが、ほどよい湯気が優子の周りにまとわりついたせいか、その姿が良く見えなかった。
「パパと一緒にお風呂に入るのって、久しぶりだね」
元気の良い声が、狭い風呂場に響き渡った。
一歩風呂場に足を入れた時、やっとその姿がはっきりと見えた。
胸元から太ももの辺まで、大きな白いバスタオルに覆われていた。
だけど、それ以外に見えている手足の長さは、まさに驚愕モノだった。
これで12才?
改めて驚く修三の目から見ても、その大人びた身体は一目瞭然だった。
「ママの指図か?パパが、おねだりに弱いって事聞いたんだろ?」
「うん・・・ママがね、どうしても欲しい物があるのなら、一生懸命お願いしなさいって
そうしたら絶対に聞いてくれるからって言ってくれたの」
「ママもしょうがないなあ・・・で、優子は何が欲しいんだい?」
「えっとね・・それはね自転車。今乗ってるのは、もう小さくて乗りにくくなっちゃって」
「ええ?だけどあれって去年新しく買った物じゃないか。もうダメになったってのか?」
優子は、呆れた顔の修三の問いに対して素直に首を縦に振った。
なんて事だ・・・
今さながらに優子の成長の速さに驚く修三だった。
「う~ん・・・どうしようかなあ・・」
「お願い。私どうしても自転車欲しいの・・・みんなとも約束したし・・」
「どこかに行く予定でもしたのか?」
「うん。友達と一緒にハイキングに行こうって」
「それは大変だな・・・もう日が無いんだろ?」
「そうなの。来週の日曜日なんだけど・・・困っちゃって」
「それで、パパにお願い攻撃か?」
「うん・・・だからお願い、お願い、お願い!パパ」
優子は今にも泣き出しそうな顔で、両手を目の前で合わして懇願のポーズ。
やれやれ・・・と修三は苦笑いした。
子供の世界ですら、見栄を張るのだ。みんなと一緒でなくては仲間にすらなれない。
一生懸命に拝む優子の顔が、いじらしく見えた。
「それでパパと一緒にお風呂に入って、恥ずかしくはないのか?」
「別に・・それは・・ないよ」
「へっへええ~そうなのか?だったら何で今まで、一緒に入ってくれなかったんだい?」
「え?・・・そ、それは・・・え~と・・・」
単純な切り返しに、言葉を詰まらせる優子。
修三は、ニヤニヤしながら、戸惑う娘を見る・・・可愛い。修三はそう思った。
大人ぽく見えても、やはり12才の子供だ。振る舞いが大げさなほど、そのギャップは
魅力的に映った。
「どうやら優子はパパが嫌いなのかな?」
「嫌いじゃないよ。パパ、ホントだよ。ウソじゃないよ」
「本当に?」
「だってママが、もうパパと一緒にお風呂には入っちゃいけないって・・」
「へええ・・ママが!」
修三は思わず吹き出しそうになった。
おそらく思春期を迎える娘に対する性教育の一環だと思えるのだが、禁止した本人が、
今度は入る事を勧めるとは・・・・そこまで切羽詰っていたのか。
「分かったわ。ウソじゃないってことを証明するからね」
優子は、修三の笑いかけの顔を見て、十分に疑っていると思ったらしい。
修三を睨むようにして頷くと、すぐさま扉を開けて外へと出て行った。
ムキになるとこが、やはり子供だな・・
ちょっとイジワルが過ぎたかと修三は反省した。
そして両手で湯をすくって顔を洗った。
その時、ガラガラと音がして、扉が開いた。
修三が顔を拭った時、更にとんでもない映像が目の中に飛び込んで来た。
何と一糸纏わぬ優子の全裸が目の前にあった。
修三の瞬きが止まった。目が大きく見開く。
優子は右手で胸を隠し、左手で前を押さえていたが慣れないせいか、どこかぎこちない。
やはり恥ずかしさがあるのだろう。
だが、そのぎこちなさに、かえって色っぽさが増して見えた。
その時修三は、妻に対して完敗を認めた。そして感謝した。
久しぶりに胸の中にときめきを覚えたのであった。
優子は、そのまま掛け湯をして、勢い良く風呂に飛び込んだ。
そして修三の目の前に、ちょこんと首を突き出した。
「どう?ホントだったでしょ?パパと一緒にお風呂に入りたかったんだよ」
「本当にパパに裸見られても平気なのか?」
「平気よ。だってパパ大好きだもん。うふふ・・・」
屈託の無い笑みを浮かべる優子。だけどお湯の熱で上気したせいか、頬の赤らみが、
何ともいえない色気を現出させていた。修三の戸惑いの針は大きく振られた。
「ああ・・分かった分かった。優子の言う通りだ。疑ったパパを許してくれ・・あはは」
両手で前を塞いでいた事には、敢えてツッコミは入れなかった。
おそらくやっとの思いで飛び込んできたのに違いないのだから、ここは黙っておくのが
一番良いのだ。
それに、してやったという優子の笑顔の前では、何も言えなかったのが本音だった。
「でも、パパと入るのは久しぶりだね」
「ああ、そうだな。最後に入ったのは何時だったか・・・もうだいぶ昔の事だから忘れち
まったなあ・・」
「うそ・・ホントは、ちゃんと覚えてるんでしょ?」
優子は頬を膨らませながら、人差し指で修三のおでこを、つんつん突っついた。
可愛い笑顔で、人懐っこい性格の優子は、学校でも人気が高かった。
「あの頃は、まだこんなに小さかったからなあ・・まさかこんなに早く大きくなるとは」
「大きくなったって・・・そんなに変わってないと思うけど?」
「何言ってんだ。その身長とか、手足の長さなんか、ここ1年程で、こ~んなに長く
なったじゃないか。それに・・・」
修三は、はっとして、それまで捲し立てて喋っていた口の動きを止めた。
「それに・・・何?パパ」
「別に・・・なんでもない」
視線をそらしながら、口ごもる修三。
タオルで顔を拭う仕草も、随分と速くなっていた。
そんな不審な仕草を優子は、イジワルそうな目付きで見ていた。
「ああ・・パパってエッチなんだ!」
「何を言うんだ。パパはそんな事は無いぞ。勝手な事を言うな!」
「そんな事ないもん。パパが言いたいのはこれでしょ?」
優子は、半身を湯から出すと、両脇に手を添えて、ぐっと力を入れて寄せた。
すると小学生とは思えないふくらみが、目の前に出来た。
「ど~お?パパ・・・凄いでしょ?えへへ・・・」
優子は、脇を押さえながら、上半身を左右に振った。
まるでストリップショーの踊り子のような仕草に、修三の目は釘付けになってしまった。
胸さえ無ければ、たわいの無い子供のじゃれあいにしか見えないのに・・・
「す、凄いなあ・・・ママより大きいんじゃないか?」
「うん。ママったらねえ・・すっごく怒るんだよ。何でそんなに大きいのかって・・
そんなの私、知らないもん。だってこうなっちゃったんだもん。しょうがないよね」
「あっ・・ああ・・そ、そうだな。まったくその通りだよ」
妙な胸騒ぎが、沸き立つのを覚えた。こんなにドギマギするのは久しぶりだった。
懐かしいような新鮮なような心持ちになった。
「ねえ、パパ」
「な、なんだい?」
「ちょっと触ってみる?」
優子が背を伸ばして、胸を前に突き出して来た。
小首をかしげる姿が、凄く可愛らしく見えた。
すでに修三には、父親として接する気持ちなど、心の隅に追いやられてしまっていた。
その、雪のような純白な肌に、雫の跡が何本も出来ているのを見ると、正直、男としての
気持ちが前面に出てきてしまう。ましてや大きな胸だと尚更だった。
「良いのか?優子」「うん。いいよ」
修三の手が、優子の胸に触れた。凄く柔らかいのが伝わってきた。
紛れも無く十代の肌のハリだ。素晴らしいスベスベ感だった。
「なあ・・優子」「なあに?」
「お前、学校ではどうなんだ?」「どおって?」
「男の子から、その・・なんだ。ちょっかいなんかされてないのか?」
修三は優子の胸を、擦るように揉みながら、真面目な顔付きで問い掛けた。
「あるよ、やっぱり」
「どんな風にだ?」
「あのねえ・・・」
今だよ・・とは娘は言わない。
だが優子が、にこやかな笑顔で話した内容は、父親からするとびっくり仰天な事
ばかりだった。
年上の男性・・・中学生、高校生から声を掛けられるのはもちろん、大学生、社会人
までも、付き合いたいと言われたのだという。
皆、優子が実は小学生だというのを知らずに、声を掛けたのだ。
「違うよ。何人かは、優子が小学生だというのを知ってたよ」
その時の修三の驚きは、敢えて書くまい。
優子の外見を見て、声をかける野郎は、いくらでもいるだろう事は、分かっていた。
大人っぽい表情に、時折見せるあどけない笑顔とのギャップは、もはや反則技だといって
もよかった。でも知っていたのなら・・おいおい犯罪だぞ。
「イタズラもされたよ」
あああ・・聞きたくない、聞きたくない。修三の悶絶は更に続いた。
「学校で、よくスライディングをしてくる子がいるの」
「なんだあ、そりゃあ?」
「どうしても、優子のパンツが見たいだろうね」
「そんな時、どうすんだ。大きな声でも出したか?」
「そんな事はしないわ。ちゃんと、はいどうぞってスカート捲って見せてあげるの」
「はああ?何だって?」
哀れ修三の表情は、複笑いのように、驚いて、怒って、泣いてと滑稽なまでに何度も変形
した。
「あまりにも子供じみてるから、これぐらい仕方がないじゃない」
「で、でもな・・それはちょっと拙いんじゃないのか?相手もつけあがったりしたら
どうするんだ?」
「心配ないよ。相手は子供よ。心配ないよ。それにちゃんと代償も貰ってるから」
「代償って?」
「ああ、足で股間蹴っ飛ばすの。それですっかりオアイコだから・・えへへ・・」
しっかりしてらっしゃる。まさに母親譲りかもしれないな。
そう思った修三は、呆れた顔で、にこにこと笑う優子を見た。
「なあ・・・パパは大丈夫だろうな?」
「もちろんよ。だってさっきも言ったじゃん。パパが大好きだって」
「そ、そっか。それは光栄だな。あはは・・」
優子の甘くじゃれる声が心地よく聞こえた。
娘から大好きと言われて、気分も悪かろうはずもなかった。
修三は、自分の頭を優子の額に、こつんっと当てた。
「パパ・・そろそろ背中洗おっか?」
「え?ああ・・そっか」
優子は、じっと自分の胸元を見た。
修三の手が、まだ胸を触っていた。
「やっぱりエッチなんだあ・・」「・・・・」
ジロっと睨む優子。修三は黙って手を離したが、当然返す言葉など無かった。
優子は、ゆっくりと湯船を出た。
後ろから見る格好となった修三からは、優子の全身の後姿が目に入った。
ぷっくりと盛り上がったお尻に、すらりとした伸びた背中が印象的に映った。
ただ、惜しむらくべきは、腰の周りの肉付きの薄さと、華奢な肩口が、まだまだ
肉体が発展途上にある事を示していた。
優子は、ボディシャンプーをスポンジに浸けて泡を起こし始めた。
「用意はいいよ、パパ」
優子の声に、修三は、ゆっくりと湯船から身体を起こした。
もちろんタオルは、前に貼り付けた格好で浴槽から出た。
そして、優子の前に背を向けた状態で、ゆっくりと腰を下ろした。
(ヤバイ!)
そのゆっくりとした一連の動作には、修三自身の、己の肉体に起こっている変化を
悟られない為という思いがあった。
前を押さえたタオルからの感触は、それを確実に伝えるものだった。
(抑えが利かない!)
修三の男の部分が、父親という領域を侵しつつあった。
実の娘という意識を外すと、そこには可愛くて若い女性の息遣いが、修三の興奮を
呼び起こしつつあった。
いや、もう意識は無くなっているのかもしれない。胸の鼓動は早鐘のように打ち続けてい
た。
「じゃあ、洗うね」「おう・・・頼む」
冷静に努める修三。低い声で応対した。
「わああ・・・パパの背中って大きいね」
優子はスポンジで丁寧に背中を擦っていった。するとあっという間に大きな泡が背中
一面に広がった。
「久しぶりに洗ってくれて、パパ嬉しいな。ありがとうな優子」
「どういたしまして・・パパ。これぐらいならへっちゃらよ。だからさあ・・」
優子が、更に甘ったるい猫なで声で、修三に、しな垂れかかった。
柔らかな感触が背中から伝わって来た。
思わず振り帰ると、勢い視線が下に行ってしまった。
そこは、生え始めたばかりの薄い陰毛が集まって、小さな三角地帯を形成しているのが
見えた。
「し、しかしなあ・・・自転車といっても結構高いからなあ・・・」
「そんなこと言わないでさあ・・・ねえお願いだから買ってよ・・ねえったらあ・・」
優子は修三の両肩を掴んで、身体を押し付けてきた。
しかも左右に身体を揺するもんだから、その柔らかい感触もシャンプーの泡と一緒に
背中一面に広がった。
(くうぅ・・・これじゃあ、セクキャバと一緒だあ・・)
過剰ともいえるサービスに、戸惑いを隠せない修三。
その昔に遊んだ記憶が甦ってきた。
その娘のスベスベした肌の感触は、今までに味わった事のないぐらい
新鮮なモノに感じた。
すると次第に、様々な思いが頭の中で交錯し始めた。
忙しい気持ちが止まらなくなってきた。ここしばらく、ぼやっとしていたのが
嘘のように思えたぐらいに・・
娘からの刺激は、一気に修三を活性化させたようだ。
「そうだなあ・・買うか買わないかは、もう少し考えたいな」
積極的に迫る娘の気持ちを焦らすかのような返事をする修三。
はっきりと結論を言わない、そのはぐらかし方に優子はイラついた。
そんなムスっとした優子の顔を見て、イタズラっぽく笑う修三。
それは明らかに何かの要求を求める言葉に他ならなかった。
「じゃあ・・パパ、今度は前も洗ってあげる」
「そうか・・じゃあお願いしようか」
優子は、その言葉に乗った。
すると修三は、即座に身体を前に向き直した。
さっきまでの困惑した思いは何処へやら、今度は積極的な態度に出た。
スポンジの泡が胸全体を覆った。
次に両腕、そして両足へと広がって行った。
優子は実に丁寧に洗っていったのだった。
さて最後にと、お腹のところにスポンジを当てようとした時、コツンとした感触が
手の甲に当たった。
丁度、おへその下辺りに覆うように、置かれていたタオルから、それを感じた。
すると優子は、驚いたように手を、素早く胸の前に戻した。
「な、なあ~に?何か石みたいに硬いモノが当たったわ」
「ああ、気にしないで良いぞ。パパちょっと気持ち良くなっただけだから」
「ええ?パパったら気持ち良くなったら、ここが硬くなるの?」
「何もパパに限らず、全ての男の人は、気持ち良くなったらこうなるものなんだぞ」
「ホントに?」
「ああホントだぞ。現にパパは、お前が洗ってくれたお陰で今すっごく気持ち良いんだ」
きょとんとした表情の優子に、修三は丁寧に説明した。
「それって良い事?」「ああ、勿論そうだよ」
修三が笑顔で答えると、優子も、にんまりとした笑顔を見せた。そして・・
「それって優子のお陰なんでしょ?だったら・・・」
「おっと・・・その返事は、最後まで用事を済ませてからだぞ」
「え?最後・・って?」
不思議そうに首を傾ける優子に、修三が、にんまりとした笑みを浮かべた。
そして人差し指で、優子の額を1回、2回と、優しく小突いた。
「あっ・・ああそうか!」「おっ・・・判ったのか?」
優子が、大きく頷くと、修三はゆっくりと腰を上げた。
「まだ全部洗ってなかったね」「そうだ。最後まできっちりと洗っても貰わなきゃな」
修三はゆっくりとした口調で答えた。
すっと立ち上がった瞬間、前にあったタオルが、腰の中心で引っ掛かった状態で止まった。
目の前で見ている優子も、驚いた表情だ。
「ウソ・・・こんなに硬いなんて」
「びっくりしたかい?」
「だって私、何回か男の子のココを蹴っ飛ばしてきたけど、いつもフニャフニャとして柔
らかかったよ」
「男はな、気持ち良くなると、こうしてオチンチンを硬くしちゃうんだ。これって大事な
事なんだぞ。だからお前みたいに、いつも蹴っ飛ばしてばかりいると、そのうち使い物に
ならなくなってしまって、凄く大変な事になる事もあるんだぞ」
「使い物・・・って?」
「子供を作れなくなったり、オシッコをするのも不自由になったりするんだ。判ったか?」
どういう訳か修三が、いきなり性教育の一環のような、説教じみたことを始めたのだが、
素っ裸で股間を膨らませながら、娘の前で仁王立ちという光景は、どうにも滑稽だという
しかなかった。
それは風俗に遊びに行ったくせに、風俗嬢相手に説教をする親父らと何ら変わらなかった。
当然彼女らは、心の中で舌打ちする。
”うぜぇ親父、さっさと金だけ置いて、とっとと出ていきやがれ”
だが可愛い娘は、父親の言葉に素直に首を縦に振った。
満足げな表情の修三は、ぶら下がっているタオルを、おもむろに手でつまむと、
ゆっくりと持ち上げた。
そのモノが、中から徐々に見え始めると、優子の目は、好奇心いっぱいで釘付けになった。
「わああ!パパのオチンチンってすっごく大きい!」
驚きの声が浴室に響き渡った。
優子自身、父親の肉棒は何度も見てきたはずだが、興奮で大きくしたのを見たのは初めて
の事だった。
その要因は、一気に大人びた肉体に変貌した優子にあった。
父親は、娘に大人の男として反応したのだ。その証拠が股間の変化にあった。
「さあ、早く洗ってくれ、優子」
修三の興奮気味の声に、優子は素直にスポンジを太ももや、お尻やお腹の周りに当てると、
ゴシゴシと擦り始めた。
優子が左右にスポンジを動かす度に、修三の肉棒が同じように左右に揺れた。
そして最後に残してあった股間に、スポンジを当てようとした時、修三は手を出して制止
した。
「ここは大事なところだから、スポンジで擦ると痛いんだ」
「じゃあ、どうやって洗うの?」
「手にシャンプーを着けて、それで洗うんだよ」
「は~い。判りました」
優子は元気に返事をすると、ボディシャンプーの液を両手に着けた。
そして何度かこねくり回すと、大きな泡が手全体を覆った。
「それじゃあ丁寧に洗ってくれよ」
修三は、優子の手を取って、股間にある肉棒へと導いた。
泡まみれの優子の両手が、大きくなった肉棒を掴むと、ゆっくりと擦り始めた。
「パパ・・・何か段々と硬くなっていくよ」
「そ、それはな、気持ち良くなってきた証拠なんだ」
「パパ。すごく気持ちイイの?」
「あ・・ああ・・そうだ。優子上手いなあ・・・」
腕組みしながら仁王立ちの修三の顔が、次第に紅潮していった。
鼻の穴が大きく膨らんでいた。既に興奮の面持ちであるのは明らかだった。
懸命に洗っている内に、何時の間にか修三の肉棒が、両手に余るぐらいに大きく
なっていた。
「ちょっと手を離してごらん」
修三の言う通りに手を離すと、それは勢い良く豊かな弾力を持って反り返った。
「何か、別の生き物みたい」
驚きに満ちた優子の目が、大きく見開いた。
「これで全部を洗い終えたわけだな」
「うん。後はお湯で洗い流すだけよ」
「ああ、そうだけど・・・ちょっと優子にお願い事していいかな?」
「え?何なの?」
「パパさあ・・凄く気持ち良くなったんだけど、更に気持ち良くなりたいんだけど・・
いいか?」
修三は努めて平静さを持って、優子に対峙していたが、声はどこかしら震え気味に、
聞こえた。
その時優子は、不思議そうな表情で修三の顔を見ていたが、急に目をパチパチとさせると
首を大きく縦に振った。
「判ったわ。パパがそうしたいのなら、いいわよ」
「そ、そうか。済まんなあ・・あはは」
「でもそれってパパのおねだりなんでしょ?だったらさあ・・・ねえ」
「ああ、判った判った。お前のおねだりも聞いてやるから、それでいいだろ?」
「わああい、やったああ!パパありがとう!」
嬉しさいっぱいの優子は、再び修三の股間に手を伸ばすと、勢い良く擦り始めた。
「ちょ、ちょ、ちょっと待った。優子ちょっと止めてくれ」
いきなり乱暴に扱われたせいか、腰を大きく引いた状態の修三が堪らず、その手の動きを
止めるよう声を張り上げた。
「そんなに乱暴に擦る奴があるか!もっと大事に扱ってくれよ、痛くてしょうがないじゃ
ないか」
「ご、ごめんなさ~い」
修三の苦悶の声に、優子は慌てて謝った。
ここで怒らせて、ご破算となっては元も子もないからだ。
「いいか、こうするんだぞ」
修三は、優子の左手を掴むと肉棒に添えさせて、ゆっくり上下にと動かし始めた。
「そう、そう、そう・・その調子だぞ。いいぞ優子」
「うん・・・こうするのね。判ったわパパ」
次に修三は、残った優子の右手を肉棒の下の袋に持って行かせると、優しく揉むよう指示
した。
するとしばらくすると、修三の股間は、物凄い泡でいっぱいの状態になった。
「おおお・・いいぞ優子。凄く気持ちがイイぞ・・あああたまらん!」
「パパ嬉しそう。もっと気持ち良くなって。優子も嬉しいわ」
愛しそうな表情で、まるで恋人のような言葉を言う優子に、修三の興奮は更に高まった。
「可愛いなあ優子。パパ、もう辛抱が出来ない」
そう言うと、修三は優子の両手を握ると、肉棒から離した。
そして、ゆっくりと両膝立ちになり、右手で、その泡まみれの肉棒を掴んだ。
「さあ、さっきやったみたいに、胸を寄せてくれ」
優子は、言われるままに両脇に手を添えると、左右から、ぐっと力を入れて寄せた。
すると、目の前に、真っ白で大きく盛り上がった山が2つ出来た。
修三は、ゆっくりとその山々の間にある谷間に、その熱くなった肉棒を差し込んだ。
吸い付くようなスベスベした肌の感触が、肉茎の周りにまとわりついた。
お餅のような粘り気のあるハリは、10代そのものだった。
修三の腰の動きが次第に大きくなっていった。
もうどうでもよくなっていた。
狭く暑苦しい空間の中、次第に空気が薄くなるような気持ちに苛まれた。
優子が、両手で締め付ける胸には、熱くたぎった男茎が挟まれて息も荒くなってきた。
これは淫行だぞ!
このままだと近親相姦だぞ!
優子は、まだ小学生なんだぞ!
頭の中に残る理性が、何度も声を浴びせ掛ける。
だが、もう止まらない。休火山は、もはや活火山と化し爆発寸前にまでに
熱くたぎっていた。
この快感を貪り食い尽くしてやる!本能がそう叫んだ。
「ううう・・・もうダメだ。出る!」
修三はうめき声を上げた。
痺れが背中を走った。
激しいほとばしりが、優子の胸に浴びせ掛けられた。
そして痺れが頭にまで来た時、やっと射精が終わった。
身体が軽くなった。
そして、次第に頭の中がすっきりとしてきた。
落ち着きを取り戻した修三は、柔らかくなった表情で前を見た。
優子の胸全体に、濃い精液が、べったりと着いていた。
「うわああん・・・何これ?凄くベタベタして気持ちわる~い!」
優子は眉間にしわを寄せて、嫌悪感丸出しの様子だ。
修三は、それを見て、己のしでかしたコトの罪深さを思い知った。
立ち込める湯気の中、己自身の苦しい息遣いの音が耳に聞こえていた。
「すまん、パパ気持ち良すぎて最後までやっちまった。ごめん優子。大丈夫か?」
「平気、平気。でも、これすっごく臭~いよう」
「これはな、男の人が気持ち良すぎると、外に吐き出る液体なんだ」
「なあにこれ?」
「精液といってね、赤ちゃんを作る時に元となる液体なんだ」
「じゃあ、これって汚くないのね?」
「ああそうだよ」
修三の説明に、優子はやっと笑みを見せた。
そして優子は、胸にこびりついた精液を指で摘むと、その粘り気を確かめるように、
二本の指先で、くっ付けたりとか引き外したりして遊んだ。
無邪気な笑みを見せながら、その指先の動きを見ていた。
「ママにはナイショだぞ」
「もちろん、判ってるってパパ」
修三は、お湯を汲み出すと、まず最初に優子の胸に掛け、次に汲み出すと自分の身体に
掛けて、それぞれさっぱりと洗い流した。
そして修三は、再び浴槽の中に身体を沈めた。
修三は浴槽から優子の行動を見つめていた。
その時優子は、入り口の隅のほうに置いてあるボディシャンプーを取ろうとしていた。
よつんばの状態で、手を伸ばして取ろうとしていた姿は、後ろ側から見ていた修三からは
丸見えの状態だった。
修三の目に、優子の淡いピンクの花弁と、小さな小さな蕾の2つの秘部が映った。
そして振り返った時、子供としては不釣合いなまでの胸のふくらみが揺れ動いた。
立て膝をついた状態で、スポンジにシャンプーを垂らして、大きな泡を起こしていった。
優子には、もはや恥ずかしさなど、何処にも感じている風には思えなかった。
やはり、いくら身体が大きくなっても、まだまだ子供なんだ、と修三は思った。
だけどその時、胸の中に再び込み上げてくる熱い塊のような感情が沸き立つのを覚えた。
修三は、自分の股間に手を伸ばした。
既に硬くなりつつある男根が手の中で感じられた。
収まりは未だ着いてなかった。
普段は淡白な自分が、その時は違っていた。
優子は、スポンジで丁寧に脇や胸を洗っていた。
その度に、躍動的に動く大きな胸が目に飛び込んで来た。
そして、すらりとした綺麗な太ももが妖しくも艶かしく動くのが見えた。
「今度はパパが背中を洗ってあげよう。いいかな?」
「うん、いいよ」
修三の申し出に優子は二つ返事で、あっさり承知した。
修三が浴槽を出た時、優子は直ぐに持っていたスポンジを手渡すと、くるりと背を向けた。
最後に洗ってあげたのは2年前だった。
あの時の小さな背中が、あっという間に大きくなっていた。
そればかりではない、その肌は、一層白く美しくなっていた。そして、そこには、
そこはかとなく女の色気が漂い始めていたのであった。
修三はゆっくり丁寧に、そして丹念に背中を洗った。
それから、腕や首筋へと、ゆっくりとスポンジが這って行った。
「さあ・・優子、立ちなさい」
修三の言葉に、優子は素直に従って、すっと立ち上がった。
まだ幼い腰周りと、すらりと長い両足が、丁度座っている目線の前にあった。
修三は、黙ったままで、スポンジを、腰、それからお尻、太もも、足へと滑らせた。
「優子、少し足を広げなさい」 「はあ~い」
言われるままに、優子は泡まみれの足を左右に広げた。
スポンジが、広げられた内股に滑り込んだ。
「どうだい優子?」「ちょっとくすぐったい」
優子は一度も振り向かずに、前を向いたまま答えた。
「なあ・・優子」「なあにパパ?」
「お前も、さっきのパパみたいに、気持ち良くなりたくはないか?」
「ええ?そんな事出来るの?」
「ああ、パパも優子も、2人一緒に快感を得られるんだ」
「ホントに?」
「ああホントさ。早速やってみよっか」
「わああ・・・すご~い!」
優子の無邪気に喜ぶ声が、修三の、はやる気持ちを加速させた。
修三は、素早く開かれた股間に手を伸ばした。
人差し指と薬指の2本が、器用に花弁の周辺を優しくなぞっていく。
「パパァ~何かくすぐったいよう」
優子が腰をくねらせ始めた。
「優子は結構敏感なんだね」
「パパ・・そんなにイジワルしないでえ・・」
か細く震えた声が、切なく響く・・・修三の興奮は最高潮に達しようとしていた。
「パパがもっと気持ち良くしてやるぞ!」
荒い息遣いの中、修三は顔を、ぷっくらと膨れたお尻に近づけた。
「きゃあ!そんなとこ舐めちゃあ、いやあ~!」
いきなりの感触に、驚いて背筋が伸びた。
修三の舌が、優子の小さなつぼみの周辺を這っていた。
「パパ、そんなとこ舐めたら、汚いよう・・・もうヤメテ!」
今まで一度も味わった事の無い感触が、その恥部の周辺から伝わって来た。
優子の顔が、恥ずかしさやら何やらで、真っ赤に染まっていた。
一方指の方は、優子のクリトリスを優しく擦りつけていた。
幼い子供相手に、この2穴責めは過酷とも思えた。
修三はというと、もう片方の手で、自分の肉棒を、猛スピードで扱き上げていた。
事態は最後の仕上げへと向かっていった。
優子は、両手を浴槽の縁に置いた。両足はガクガクと震えていた。
今までにない快感に身体が追いつかないような感じだった。
「な、何か変な気持ちになってきたよ、パパ。も、もう立ってられなああい!」
「気持ち良くなってきたか?優子」
「判んない。凄くくすぐったいのと痺れてきた感じがごちゃごちゃになってきたみたい」
優子は苦悶の表情のまま、首を何度も振りながら答えた。
その表情を見ていた修三は、もう堪らんという表情で立ち上がった。
「優子、最後の仕上げだ。パ、パパと一緒に気持ち良くなろう」
興奮のせいか早口で捲し立てると、修三はピンピンに反り返った肉棒を握り締めながら、
優子の腰に身体を寄せた。
互いの身体に纏わりついていたシャンプーの泡が、そのスムーズな挿入を助けた。
「んんっ!!」
修三のうめき声と共に、その硬くなった欲望が、すんなりと花弁の中に入っていった。
「はあああ! な、なに、なに、なんなの?何か入っちゃったの?」
「パパと1つになったんだ優子」
「ええ?パパのオチンチンが優子の中にあるの?」
「ああ、そうだよ。気分はどうだ?」
「お、お腹の中が、突っ張った感じがするよ。はああ・・動いてるう・・」
修三は、ゆっくりとリズム良く、腰を動かし始めた。
それは妻のとは違って小さく、そして締め付けがきつく感じた。
凄まじいまでの背徳感が、頭の中で暴れ出した。
まだ何も知らない小学生と、しかも実の娘と、妻の目を盗んでの行為。
おおお!淫行に近親相姦、それに不倫かあ?!
ヘレンケラーもびっくりの三重苦、と思うかどうかは修三の勝手だが、それまで押さえ
つけていた気持ちのタガが飛んだ瞬間、一転して全てを貪り食いたい衝撃へと気持ちが
傾いていった。
そして多少遠慮気味に動かしていた腰も、相手無用とばかりに派手に振り始めた。
「パ、パパァァァ!そんなに動いたら、優子のお腹が破けちゃうう・・」
「パ、パパは、凄く気持ちがイイぞ。こんな気持ちは初めてだ!」
背後から両手で優子の胸を鷲掴みしながら、激しく腰を振る修三。
優子は頭を大きく左右に振った。支えている両手も震えているのが見えた。
いくら大人顔負けのプロポーションを持つ優子でも、この初めての”大人の衝撃”の前
には、耐えうる術など、まだ持ち合わせているはずもなかったから、すでに足腰の方が
支えきれなくなって今にも崩れそうな気配があった。
「ダ、ダメェ~、もう立ってられなあ~い」
膝がガクガク震えながらも、懸命に歯を食い縛っている娘の表情は、凄くけなげに見え、
そして凄く可愛く見えた。
だけど、もはや何も見えていない修三には、欲望のはけ口への道を一直線に走っていた。
荒くなる鼻息。優子の首筋に何度も吹きかけた。
「パパ・・・もう・・許して・・・はああん・・」
息も絶え絶えに、涙声の懇願をする優子。突き上げの度に声が途切れた。
すると修三は、優子の片足を持ち上げて、浴槽の角に置くと、更に激しく突き上げた。
先程からの一貫した背後からの責めは、やはり父親ではない男性そのものの顔を娘に見
せるのが嫌だったのに他ならなかった。
室温が高い密室での激しい行為に、2人の身体は汗でびっしょりになっていた。
修三は、その汗まみれの顔を優子の背中に押し付けた。
久しぶりに味わう興奮は、その肉体をも十代へと引き戻した。
それも強さではなく早さだったのだが・・・
あっという間に、激しい射精感が修三の下半身を襲った。
「うそ、こんなはずは・・優子、凄いぞ、パパ・・もうイキそうだ・・」
「パパァァ・・・優子もヘンな気持ちになってきちゃったああ!」
下半身に張り詰めた感覚を覚えた。
その限界を察知した瞬間、修三は優子から身体を離した。
その時、ぬめった感触が一緒にまとわりつく感じがあった。
修三の興奮は頂点に達した。
優子も感じていたのだ、と確信したからだ。既に大人の身体として迎えていたのだ。
修三は優子の身体を反転させると、タイルの上に座らせた。
「わあああ・・パパのオチンチン、まるで別の生き物みたい・・・」
優子の目の前には、大きく反り返った肉棒が、ゆらゆらと揺れていた。
しかも亀頭部分から竿全体にかけては濡れていて黒く照っていた。
優子は目線を上に上げた。下から見上げると、顔を紅潮させ鼻の穴を膨らませた修三の
顔が見えた。既にそこには、いつも見る穏やかな笑顔の父親の表情など、どこにも見ら
れなかった。
修三も、先程までの恥ずかしさなど、どこかに吹き飛んでいた。
男を誇示するのに、何ら遠慮など見せなかった。
「パパの最後のおねだりを聞いてくれ」
修三は、優子の顎を上げると、根っこから握り締めていた男茎を近づけていった。
亀頭が優子の頬を2度、3度と突っついた。
「オチンチンをどうするの?」
優子は不思議そうな表情で小首を傾けた。
修三は何も言わずに、いきなり亀頭から竿の根元までを優子の口の中に押し込んだ。
「んん!!」
いきなりの事態に、驚きで目をまん丸にしながら両手をばたつかせた。
両目を瞑りながら天を仰ぐ修三。満足げな吐息が漏れた。
両手で頭を押さえながら、腰をゆっくりと前へ後ろへと動かしていった。
ぬめりが肉棒を覆った。咥えている優子の口から大量のよだれが流れ出すと、雫とな
って顎からポタポタと膝の上へと落ちていった。
「ううう・・・イ、イクぞ・・くうう!」
堪らなくなった感情が口を突いた。
その時、いきなりドアをノックする音が・・
「優子、あなた・・・何時まで入っているの?もう食事の用意は出来ているんですよ」
何時まで待っても出て来ない2人に心配した妻が、様子を見に来たようだ。
「ああ、スマンスマン。優子のおねだりを聞いていたら、ついつい長くなっちゃって」
修三は何事も無かったかのように、平然とした口調で対応した。
そして、優子の口から肉棒を抜き出すと、自分の口に一本の指を立てて、黙ってての
ポーズを優子に示した。
「ママァ・・今ねパパに一生懸命お願いしてるの。でもパパ、ちょっと頑固なんで困って
るの」
「まああ・・あなた達、お風呂の中でずっとその話をしてたの?もう・・バカねえ。
これ以上入ってたら身体に悪いわ。すぐに出てきなさい。あなたも聞いている?」
「ああ聞いてるよ。俺も優子のしつこさには参ってるんだ。うんというまで出さない
って・・これってお前の入れ知恵なんだろ?なんとかしてくれよ」
「パパァ!ねえ、自転車買ってよう!お願い!ね、ね?」
修三と優子は、互い笑いながら顔を見合わせてセリフを交わした。
優子のセリフ回しは、結構堂に入っていて、聞いているだけなら即座に信じてしまう程の
上手さだった。
「あなたあ・・もう買ってあげたらどうです?このままじゃあ身体に毒だから・・」
優子の迫真の演技に乗った妻が、心配そうな声でドアの前に近づいて来た。
ドアの影が大きく揺れた。
その瞬間、修三の背中に衝撃が走った。
今開けられたら全てが終わる。座っている娘の前で、はしたなく男茎をおっ立てている
父親を見られたら、それまで築き上げてきた家族の絆が一瞬で崩壊してしまう。
「あ、ああ、あああ・・判った判った。仕方ない自転車買ってやる。それでイイだろ?」
修三は、慌てて承諾の言葉を大きな声で口にした。
ドアの影が、ピタリと動きを止めた。
「わああい!ありがとうパパ。優子大事に乗るからね」
大きな声ではしゃぐ優子。
「ホントだな?よし、それなら一番イイやつを買ってやろう」
「わああい、嬉しい!ねえママ聞いた?」
「ええ聞いたわ。良かったわね優子」
「うん!」
ドアの影が少し小さくなった。優子の一言がドアから妻を遠ざけてくれたようだ。
やれやれといった表情の修三。危機は去った。
「んん?!!」
その時修三は、何故か生暖かい吐息が亀頭部分に掛かるのを感じた。
視線を向けると修三は驚いた。
何と優子が舌の先で、チロチロと亀頭の先っちょ部分を舐めていたのだ。
ドア一枚隔てているとはいえ、母親が、すぐ傍にいるのにも関わらず、大胆にも
父親を挑発していたのだ。
イタズラっぽく笑いながら、舌でペロペロと舐める姿は、とても小学生とは見えない程
色っぽく、そしてイヤラしく見えた。
「このままじゃあ折角の料理が冷めちゃうから、そろそろ上がってちょうだい。いい?」
「あ、ああ・・・でも俺も優子も、長時間湯の中にいたせいで、顔中汗ダラダラの状態に
なって凄くうっとうしくなったから、頭を洗ってさっぱりしてから出るわ」
「判ったわ。じゃあ冷たいビールを用意しておくからね・・・」
妻はそう言い残すと、パタパタと足早に風呂場から出て行った。
「パパ、危なかったわね。うふふ・・・」
優子は可愛らしい笑みを見せながら、舌を竿の裏筋部分に這わせた。
「ああ・・・お前のお陰で助かったよ。でも・・な、パパさっきからずっと限界
だったんだ・・」
「え?・・パパァ?」
怪訝な表情で、下から覗き込む優子。
だがその瞬間・・・
「おおおお・・・・もうダメだ。堪らん、イクゥ!!」
修三は、いきなり激しく、その反り返った肉棒を扱き始めた。
そしてその食い縛った表情が天を仰いだ瞬間、それまでガマンにガマンを重ねた欲望が解
き放たれた。
おびただしい量の白濁液が、勢い良く優子の顔に降り注がれた。
額に、目の上に、鼻に、頬に、顎に、優子の顔中満遍なくぶっ掛けられたのだった。
粘り気のある汁が、そのまま顔から、首筋、胸、膝へと、ポタポタと垂れていった。
素晴らしい光景が出来上がった。
実の娘に顔射を決めたのだ。顔中一杯に男の欲望が詰まった精液を浴びた表情は、
まさしく感動モノだった。後悔とか後ろめたさなど、どこにも感じなかった。
欲望が満たされても、それは変わらなかった。背徳感で圧してた反動は、一気に開放感
へと導かれたのであった。
娘とのSEXは最高だ。修三は素直にそう思った。
「うわああん。何するのよパパ!すっごくネバネバして気持ち悪いし、すっごく臭いよう
・・・もう、信じられない!!」
目も開けられないままの状態で憤慨する優子。
「あははは・・・でも頭を洗うから丁度いいだろ?」
修三は清々しい笑みを浮かべながら、桶で湯を汲み出すと一気に優子の頭上から流したの
であった。
しばらくして真っ赤に上気した2つの顔が食卓に現れた。
修三はパジャマ姿だったが、優子は全身にタオルを巻いたままの格好だった。
「あらあら・・・2人共まるで茹でたタコみたいね。あはは・・」
「ママ!そんなに笑う事ないでしょ!」
「あらあら優子ったら、そんなにほっぺを膨らませたら、ますますタコそっくりよ」
「もうキライ!」
優子はそう言うと、しかめっ面を妻に向けながら、バタバタと足早に出て行った。
かなりゴキゲンな感じで食卓に料理を並べる妻。
時折ちらっと修三を見ながら、何やら含み笑いを浮かべていた。
修三にはその笑みが何であるかを理解していた。
それは、今真っ赤な顔で呆然としている自分の表情が、そのまま妻の思惑に嵌った証拠だ
からだ。
だけどいくらなんでも、本当に娘を使うとは・・・
最初から妻は見抜いていたのだろう。自分の視線が娘に行っていたことを。
結局この薬は劇的に効いた。妻の思惑通りに修三は、大きく元気を取り戻した。
今日の夜は久しぶりに、妻を天国へ導かねばならない。大きく力を削がれたが、
まだ1回ぐらいは大丈夫だ。妻の笑みは、その期待で一杯だろう。絶対に裏切れない。
妻の顔に似た優子の肢体を思い浮かべながら抱けばいいのだ。
そして、この薬は猛毒だった。修三の頭の中は優子の事で一杯になった。
まさか妻も、父親と娘がSEXまでしたとは思いもしないだろう。
だが毒を食らわば皿までも、の喩えの通り修三は、この色っぽくて早熟な娘と一線を越し
てしまった。
それゆえに妻の笑顔に対して笑顔で応えようとしたが、どこか引きつり気味の感じが拭い
きれなかった。
修三は、そんな気持ちを妻に悟られないように、笑顔を見せながら、素早く妻の隣に
行くと、すぐさま腰に手を伸ばして、ぐいっと抱き寄せた。
盛り付けの為に持っていた箸の動きが止まった。
「随分と強引ね」
「君の策略のお陰だよ」
「あらあら・・・それって良い傾向なのかしら?」
妻は、皿に盛り付けてある小芋を1つ摘むと、優しげな眼差しで修三を見つめながら、
すっと彼の口元に運んでいった。
「これは美味い」
「どういたしまして。うふふ・・」
妻は、甘えるような仕草で修三の胸に顔を寄せた。
修三の右手が、妻の髪を撫でた。
「凄い刺激があったよ。優子の成長の速さには驚いた」
「でしょ?・・・12才であの身体は反則モノよね」
「そのお陰で、今日は君に奉仕できるようになったんだぜ」
「うふふ・・それは楽しみだわ。でもさ、私の顔にそっくりな優子を見て、
その気になったって事は、ひょっとして・・・?」
「おいおい・・変な勘ぐりはするなよ。俺は父親だぞ、まったく何にもしてないぜ!」
ふいに核心部分を突かれた修三は、あっという間に顔が強張ってしまった。
焦りからか、心なしか語尾を強くしながら否定する修三。
「あはは・・・どうしたのよ。そんなのジョークに決まってるじゃない。何も必死に
なって否定しなくても良いじゃない」
「バ、バカ!冗談でもそんな事は言うな!実の娘に手を出す父親なんてシャレにもなら
ない。確かに、さっきまで一緒に風呂に入っていて、びっくりしたのは認めるけど・・だ
けど」
「はいはい・・・判りました。こんなジョークを面白がって言った私が悪かったわ。
ごめんなさい。でもね・・あの子の裸を見て、正直何にも感じないなんて男じゃないと
思うの。あなただって父親である前に、ちゃんとした男なんだから、たとえ変な気に
なったとしても平気よ。ま、それでもそんな事する勇気もないだろうけどね・・・うふふ」
妻は、一片の疑いすら思ってはいなかった。
それよりも彼女の頭の中は、修三とのナイトランデブーの事で一杯だった。
彼女は、まるで踊っているような軽やかな手付きで、盛り付けを仕上げていった。
だが、それを見ている修三の方は、終始穏やかな気持ちにはなれなかった。
妻に対しての申し訳ない気持ちと、優子に対する思いとかが上手く整理出来ないでいた
からだ。
これからの生活において、2人に対して、どういう態度で接すればいいのか?
それと同時に優子の気持ちがどうなのか、凄く気がかりで仕方なかった。
今ごろになって、やっと、自分がしでかした事がいかに重大な事態を引き起こしているか
を思い知った。
あれこれと考えるうちに修三の目が、弱弱しく食卓の辺りを泳ぐように見回していた。
すると、ふらつく視線の中に、パジャマに着替えた優子が入ってきた。
ほんの少し濡れた髪が、どこか風情があって色っぽく見えた。
困惑気味な修三の目が、優子の大きな目と合った瞬間、優子は頬を、ほんの少し赤らめ
ながら、小首を少し傾ぐような仕草で、にっこりと微笑んだ。
突然、優子の滑らかな肌触りの感触が手の中に甦った。優子の甘い吐息が首筋に甦った。
そして全身に心地よい疲労感が甦った。
その一瞬、妻に対する申し訳ない気持ちが消えた。
その時妻は最後の盛り付けに余念が無かった為か、背中越しにいる優子に
気づかなかった。
優子は、修三の立場を考えてか、今立っている場所から、声を出さずに口の
動きだけで用件を伝えてきた。
(パパ、今日はありがとう)
修三は口元に笑みを浮かべながら頷く。
(また明日、一緒にお風呂に入ってもいい?)
”ああもちろん!”修三の口元も軽やかに動く。
優子の顔に、恥らうような笑みが浮かんだ。潤んだ瞳には、大人の女性が宿っていた。
それを見た修三の目には、すでに力強い決意がみなぎっていた。
「あら、優子。もう着替えてきたの?それじゃあ食事を始めましょうか」
「はあああい!」
妻の前では、優子はいつもの無邪気な12才になる。さっきまでの雰囲気とは一変して
子供らしく元気に食卓に入ってきた。
妻も修三も、直ぐに席に着いた。
そしていつものように妻の合図を待って食事が始まるのだが、今日に限って修三が妻を
制して、先に声を出した。
「食事の前に、ママに1つお願いがあるんだが・・」
「一体何ですの?」
「明日久しぶりに3人一緒に風呂に入りたいんだが・・どうだい?」
「え・・ええ・・それは別に構いませんけど・・・でも優子はいいの?」
「もちろんOKよ。だってパパと一緒に入るお風呂って楽しいもん」
優子の返事に、呆気に取られた表情の妻。
修三と優子は、笑顔で互いに顔を見合っている。
そして2人は、何も知らない妻に向かって、その笑顔を見せた。
「優子のおねだりの次は、ママのおねだりを聞く番だから・・ちょうど良いだろ?」
(おわり)
「またぼんやりしてるの?」
妻の声に、修三は、はっと我に帰った。
「ごめん。気が散っちゃった?」
「もういいわ!」
妻は不服そうな表情で修三を睨みつけた。
修三は、その視線から、かわすようにベットに倒れ込んだ。
妻は、それを横目で見ながら、自分も仰向けになりながら、枕を引き寄せて
頭を置いた。そしてシーツを胸元まで引き上げると、今度はそのまま、じっと
天井を睨みつけていた。
「はあぁ~・・・」
2度3度と、交互からため息が漏れた。
次第に辺り一面に、気だるく白けた空気が漂っていった。
ここ最近、ずっとこんな調子だった。
週2回なんてのは、もう昔の話。今では週1回、いや隔週1回か。
めっきりと回数は減少していった。
そんな少ない回数の中でも、何とか最後まで、というのはほとんどなく、
いつも途中で不完全燃焼のままで終えるのが大半だった。
妻の不満げな表情からも、原因は夫の修三にあった。
とにかく最近、ぼ~っとしている事が多い。いつも何かと上の空だった。
ただ修三自身からも、何度か誘うのだから、まったく気力が無くなった訳ではなく
ただ気力が長続きしないだけだった。
今年で38になる修三は、まだまだ若く元気なのは間違いなかった。
ただし結婚生活の方は、15年を数えており、むしろこちらが主な原因なのでは
ないかと思われた。
言わずと知れた倦怠期だった。
ありふれた毎日。刺激的な事など、そうそうあるもんじゃない。
夫婦生活とは他人同士が1つ屋根の下で一緒に暮らすことから始まる長い道のりなのだ。
圧倒的なまでに退屈な日常がほとんどと言ってもよかった。
いかに上手に過ごすかは、2人の努力次第といえた。
修三夫婦は、比較的上手くやっていた。
なにしろ15年という年月が証明するように、互いの気持ちを切らさぬように努力を
してきた。自分勝手な考えだけでは到底やっていけないからだ。
常に相手を思いながら、互いの生活の歯車を回してきたのだった。
家事一般、育児、そして休日の過ごし方などなど・・・全てに二人三脚でこなしてきた。
それから勿論夜の方も・・・
修三夫婦の間には今年12歳になる一人娘の優子がいた。
小学六年生ともなれば、すでに子育てからは開放された時期になる。
最近、妻が妙に積極的になってきたのも、まるっきり無関係ではなかったと思えた。
夫と同様、妻も仕事をしている、いわゆる共稼ぎ夫婦なのだが、一旦生活が落ち着くと、
今度は次の生活形態を考え始めるようになった。
「もう一人子供が欲しいわ」
妻は新しい生活への転換を子供に求めたのだった。
「優子に弟か妹が出来れば、あの子も寂しがらずに済むと思うの」
もっともな意見だが、それならばもうちょっと早く実現させる事もできただろうに・・・
修三は、ため息を漏らした。
夫婦の主導権は当初からずっと妻にあった。
妻自身の仕事の都合もあったのだから、止む終えないという気持ちから、修三は積極的に
反対する事は無かった。
実際、そんな関係だったからこそ、今までずっと円満に暮らしてこれたのだから、
それはそれで良かったのだが・・・
そんな妻の元気さとは対照的に、修三の落ち込みようは酷かった。
長年の抑圧からくる疲労が表面化したとでもいうのだろうか、いつも疲れたような表情
の毎日。
無表情で窓の外をじっと眺めることが多くなった。
まるで金属疲労のように、精神的にどこかしこも傷んでいたみたいだった。
「もう・・ここしばらくないね・・」
「ごめん。何だかしんどくて。ダメだな俺」
ベットの上で大の字になって、天井を眺めている修三。
その傍らに妻が寄り添うように近づくと、すっと顔を修三の胸に置いた。
「外で何かあったの?」
「いいや別に何もないよ」
短いやり取りの後、会話はプツンっと途切れた。
これもいつものこと・・・そしていつものように妻の顔が曇る。
「ごめんね。ひょっとしたら私が言った事が原因?」
「え?何?それって」
「もう・・ちょっとしっかりしてよ、あなた。子供よ子供・・」
「あ・・ああ、そのことか。いや別に、それは関係ないかもな」
妻の心配をよそに、修三は、ぼんやりと天井を見ている。
そして、さっきから1度も妻の顔を見ようともしなかった。
さすがに、こうも続くと、妻もいらつく気持ちを抑え難くなってきた。
「ひょっとして、他に女でも出来たの?」
とうとう言ってはいけない事を口にしてしまった。
「お前はバカか?今の俺にそんな余裕なんかねえよ。今だって、こんないっぱいに
仕事抱えていて、遊ぶ時間なんかまったくねえんだぞ」
今の今まで、何を言っても、ぼ~っとしっぱなしの修三が、いきなり怒気を含め
ながら反論し始めたのを見て、妻はびっくりした。
「そんなこと分かってるわよ。何よ、急に怒り出してさ・・・」
「お前がバカな事を言うからだぞ」
「こっちが何言っても、いつもぼんやりしてばかりいたくせに、おかしいわよ」
「言って良い事と悪い事があるんだ。そんなことも分かんないのかよ」
「なんですってぇ?」
突然小さな夫婦のいさかいが始まった。
だけどそれは妻にとっては、驚きだった。
鮮明なまでの反応の良さだったからだ。
修三は、妻に向かってマシンガン並みの言葉の連射を浴びせ掛けると、そのまま
シーツを頭から被ってふて寝を決め込んでしまったのだった。
後には、目を大きく見開いたままの妻が1人取り残されていた。
・・・・・・・・・・・
「パパ、ママ、おはよう」
朝の陽差しが差し込む食卓に、元気な声が大きくこだました。
娘の優子が、満面の笑みでやって来た。
「おはよう優子」「おおう・・・おはよう」
食事の用意をしている母と、食卓に座って新聞を広げている父が揃って笑顔で出迎えた。
「ちょっと寝坊しちゃったみたい。遅刻しちゃいそう・・」
「あらあら、それは大変ね。直ぐに顔を洗って来なさい。後の準備はそれからにして・・」
「うん」
優子は、急いで洗面所に向かった。
「なあ・・・優子のやつ、また背が伸びたんじゃないのか?」
「そうですか?この前買った服は、まだ着れているみたいだから、そうは見えないけど」
修三は、新聞紙を折り畳みながら、呆れた表情で妻に話し掛けた。
そして自然と2人の視線は、娘の後姿を追っていた。
その後姿を見て、果たして何人の人が、小学6年生だと正解する事ができるのだろうか
長い手足に、すっと伸びた背筋。そして長い黒髪。160cmは優に超えていた。
異常なスピードで成長し続ける娘だった。
昨年の春に初めてブラジャーを装着したと思ったら、すぐさまカップ数が増していった。
「もう・・嫌になっちゃうわ」
妻の嘆く声を聞くまでも無く、その胸の大きさは、あっという間に妻を超えてしまった。
それは修三の目からも直ぐに判った。
もちろん手足も、すらりと長く美しく伸びていった。
「これで化粧したら、18と言っても誰もウソだとは思わないわね」
「ああそうかもな。お前そっくりの顔だから、姉妹でもいけそうだな」
「あら、それって褒めてるの?」
呑気な会話を交わす間にも、妻は修三の表情を注意深く見ていた。
普段から、何の話題を振っても素っ気無い態度ばかりを取る修三にしては、やけに関心
がある素振りを見せていたからだろう。妻の眉が少しばかり上に動いた。
「わああ・・遅刻しちゃう、遅刻しちゃうぅ・・」
しばらくして優子が慌てた足音で戻ってきた。
「こら!廊下を走らない、何回言わせるの!」
「ママ、ごめんなさい」
優子のドタバタ騒ぎに妻のカミナリが落ちた。
「おいおい・・・何もこんな朝っぱらから怒ることも無いだろ?」
「何言ってるんです!こういったしつけをちゃんとしてないと、いざという時に恥を
かくのは優子自身なんですよ」
「でも、たかが廊下を走ったぐらいで、そんな目くじらを立てることもないだろ」
「たかが?しつけとは、そのたかがの積み重ねなんです!」
妻の大きな目が、たしなめようとする修三を圧した。
いつもよりやけに突っかかる妻。修三は言葉が出なくなった。
「ママ、ごめんなさい。今度から気をつけるから・・・ね?」
「判ればいいの。さあ直ぐに朝ごはんを食べて、歯を磨いて学校に行く準備をしなさい」
ベソをかく優子に、一転優しい口調で諭す妻。
優子は素直に椅子に着くと、箸を手にして、急ぐ手付きでごはんを口にした。
妻は見守るような優しい眼差しで、娘の食事を見つめていた。
そして、そのままくるりと修三の方に顔を向けると、何ともいえない微笑の表情を見せた
のだった。
「ねえ、パパ」
優子が、似合わないランドセル片手に、修三が座っている椅子に近づいて来た。
「ちょっとお願いがあるんだけど・・・いい?」
修三は、娘の甘えた声に、またか、といった感じの渋い表情を見せた。
「10日ほど前に、靴買ったよな?」
「そう・・だったっけ?えへへ・・・」
胸の内を見透かされた優子は、バツが悪そうに舌を出して照れ隠しの笑いを浮かべた。
修三は、おもむろに新聞を手にすると、
「ダメだな。そうそう次々と買ってやるわけにはいかないからな」
「ええぇ~まだ何も言ってないよう」
「その顔はなんだ?そんな駄々をこねた表情してたら、言って無くても白状したのと
同じだぞ!」
「だってええ・・」
「だってもじゃない。そんなに欲しいものなら、ママに言いなさい」
優子は修三のその言葉に、頬を膨らませてうつむいてしまった。
「言ったけど、ダメだったんだもん。ママはママで、そんな事はパパに言えってさ」
「ほらみろ。ママだって許さなかったんだろ?それだったら諦めなさい」
修三は強い口調で優子を叱った。
「優子!何してるの?ぐずぐずしてないで早く学校に行きなさい!」
その時台所から妻の大きな声が聞こえて来た。
優子は、ふてくされた顔で、修三を見て、それから台所の方向を睨みつけた。
「ほら、本当に遅刻しちゃうぞ。早く行きなさい」
「はあああい・・・」
修三の諭しに、優子もやっと諦めたのか渋々と玄関へ向かった。
そのがっくり肩を落とした後姿に、修三は、ちょっと胸が痛んでしまった。
元来から甘えん坊な性格であったが、大切な一人娘というのもあって、今までにもつ
いつい増長するような接し方をしてきただけに、先程までの厳格な態度も脆くも崩れ
そうになっていた。
修三は、ふらあ~っと優子の後を追って玄関先に向かった。
目の前に、靴を履く優子が見えた時に、修三は声を掛けようとした。
だがその矢先・・・・
「パパのケチ!もう大嫌い!」
優子は、思いっきりしかめっ面をして、勢い良く飛び出して行ってしまった。
後には、上げた右手を下ろせなくなっている修三が空しく佇んでいた。
「あら~・・・その顔じゃあ、どうやらフラれた見たいね。うふふ・・」
リビングに戻ってきた修三に、台所で洗い物をしている妻の、笑いを含んだ声が、
落ち込んだ修三の胸を鋭く刺した。
「何だよ、その笑い声は・・・笑い事じゃないぞ」
修三は、不機嫌な表情を隠そうともしなかった。
「あら・・・ごめんなさい。いつも素っ気無いあなたにしては、随分と親身になって
いたんで・・ついね」
「ど、どういうことだ?」
修三の問いかけに、妻は洗い物の手を置いて、くるりと振り返った。
「あなたの優子に対する態度が、私の時とは違うからよ」
振り返った妻の顔には笑みなど無かった。
妻の声は、穏やかだったが妙な迫力を伴っていたせいか、修三は思わずたじろいで
しまった。
「ば、馬鹿な事を言うな!」
「あら?何ムキになってるのよ。いつものように素っ気無く対応してくれるんじゃ
ないの?」
「あ・・・ええ?」
妻は昨日の不出来に、腹を立てていたせいか、今朝の娘に対する態度が、ひどくカン
に触ったのであった。修三も二の句が継げなくなってしまった。
「私も、仕事をしているから、あなたが疲れて、ついついぼやっとしたくなる気持ち
も判っているつもり。私も疲れている時に、あれやこれやと周りでごちゃごちゃと、
されると、やっぱりうざったくなるしね。だから今まで出来るだけ大人しくしていよ
うと頑張ってきたんだけど・・」
「考えすぎだぜ。優子は俺の大事な一人娘だぞ。心配したりするのは当然じゃないか」
「判ってるわよ。父親にとって娘は、永遠の初恋だと誰かが言ってたっけ」
「おいおい・・・判っているんなら、初めからそういえよ。まったく・・」
妻の迫力に押され気味の修三が、ほんのちょっと気が緩んだ。
だがその瞬間・・・・
妻が、つかつかと修三の前に歩み寄ってきた。そして・・
「おいおい。何するんだ!」
修三は驚きの声を上げた。
近寄った妻が、いきなり股間に手を伸ばしてきたからだ。
「あらあら・・・ほんのちょっと硬くなってるじゃないの。これってやっぱり?」
「馬鹿いうな!これはそんなんじゃないぞ。勘違いするな!」
修三は顔を真っ赤にしながら、慌てた口調で否定した。
「あはは・・・判ってるって。あなたは単に、いつもと違う優子に驚いただけ。
あの子が、あんなに怒ったのは久しぶりじゃないかな。それに最近、どんどん大人っぽ
くなってきたしね。だから刺激も大きかった・・っと。でしょ?」
「判っているんなら、そう何度もからかうなよ。俺は娘に興奮する変態じゃないぞ!」
妻は鮮明に反応する修三を見て、楽しんでいる風にも見えた。
普段ならこんなに軽口を叩く女性では無いからだ。
「ホントかしら?久しぶりに刺激を受けたのなら・・・ねえあなた・・どう?」
妻は、エプロンを外すと、後ろに向いて、腰を突き出す仕草をした。
紺のワンピースアンサンブルスーツから、ぴっちりとした腰のラインが見えた。
知的な雰囲気が漂う中に、妖しい女性の欲望がちらりと見え隠れするのが分かる。
爽やかな陽差しの中、それは一層刺激的な絵柄にも見えた。
「ど・・・うって、今から?」
「ちょっとは、その気になっているんでしょ?」
「ま・・あ・・ちょっとは・・な。でも・・」
「会社に行く直前って、ちょっと興奮しない?」
「お前・・・結構エッチなんだな。知らなかった」
妻は、モンローばりに腰をくねらせながら、右手でお尻を撫で回した。
「楽しい夫婦生活を願ってるだけよ。最近あなた、さっぱりだもの・・・妻として何とか
したいじゃない。だから・・・」
「あっ・・・そ。そういうことね」
修三は、背後から妻の肩を抱くと、ゆっくりと妻のお尻をさすった。
「ああ・・・凄く興奮してきちゃった」
妻は、とろ~んとした瞳で振り向くと、修三の首筋にキスをした。
そして、ぐいぐいとお尻を股間に押し付けてきた。
「朝っぱらから、てのは初めてだなあ・・」
「だから新鮮でいいんじゃない?」
妻は甘ったるい声で誘う。
撫で回していた修三の手が、スカートのフォックに伸びた。
(やったああ!・・・やっとよ~)
妻は陶酔した心の中で、会心のガッツポーズを決めた。
だがその瞬間、修三の手が止まった。
(え?え?何なの?)
「すまん。時間切れだ」
修三の冷静な声に、一気に現実に引き戻されてしまった。
「ええ?!!そんなああ・・・どうしてよう?」
あまりの速い展開に、ついつい声が大きくなった。
「朝から重要な会議があるんだ。だから遅刻する訳にはいかんのだ。スマンな」
修三は、背広の上着を取ると、ぺちんと妻の尻を一叩きして、すたすたと玄関先へ
と歩いていった。
妻は、真っ赤な顔をして、悔しさいっぱいに地団太を踏んだ。
「おお~い先に行くぞ。戸締り頼むぞ!」
「判ってるわよ!バカ!役立たず!このカイショ無し!さっさと行けぇ!」
妻の怒声が響き渡る中、修三は出て行った。
後には、またもや放心状態の妻が一人佇んでいたのであった。
・・・・・・・・・・・・・
その日の夕方、修三は珍しく定時に仕事を終えると、まっすく家路に着いた。
玄関を開けると、真っ先に優子が元気のいい声と共に、小走りにやってきて
出迎えてくれた。
黒のキャミソールにデニムスカートいう、ちょっぴり大人びたファッションが
何の違和感も無く似合っていた。
「パパお帰り!今日は早いのね」
「おう、たたいま。何か随分と機嫌が良いなあ。何かあったのか?優子」
「まあ・・ね。ちょっとだけ・・・えへへ」
見た目、女子高校生ばりの雰囲気の優子だが、その屈託の無い笑顔を見ると、やはり
幼さがあるのが分かる。だからこそ、その邪心の無い笑顔での出迎えに、修三の気持ち
も悪かろうはずもないのは当然だった。
「あら、おかえりなさい。今日は随分と早いお帰りね」
修三がリビングに入ると、既に妻が帰ってきていて、台所で夕食の準備をしていた。
「ああ、今日は、どういう訳か順調に仕事が捗っちゃってね。それでお役御免というの
で帰ってきたんだ。だから、ほれ、これ買ってきたんだけど」
修三は、ゴキゲンな笑顔で、1個の小箱を差し出した。
すると優子が、背後からその箱に印刷されている文字を覗き込んだ。
「ねえパパ・・・これxxx堂のケーキじゃないの?」
「ああ、あの有名なケーキ屋で、ショートケーキ買ってきた。どうだ?」
「わああ・・・優子、あそこのケーキ大好きなの。パパありがとー!」
「喜んでくれて、パパ嬉しいよ。今朝は優子に、随分と気まずい気持ちにさせちまった
からなあ・・・まあこれでちょっとは気分直ししてくれよな」
「うん。もう私、何とも思ってないから・・・パパ大好きよ」
優子は、満面の笑みで修三の頬にキスをした。
するときりっとした修三の表情が、みるみるとドロドロに脆く崩れ落ちていった。
そして後にはデレデレの笑顔だけがあった。
すると、修三のだらしなくニヤついた目元に妻の姿が映った。
何ともいえない、怪しい目付きで、修三の顔を見ていた。
「それって・・・まさか優子”だけ”の罪滅ぼしのつもりかしら?」
「ま、まさか・・・もちろん君に対しての気持ちもあるんだよ。ホント・・・うん」
妻のひと睨みの迫力に、しどろもどろの態。
それを見た妻も、呆れた表情で笑った。
「それはそれは、どうもありがとうございます。嬉しいですわ。私のキスも欲しい?」
「ば、馬鹿!子供の前で何言うんだ!」
妻は修三のあせった表情を見て、さらにコロコロと笑った。
「さあてと、今から急いで夕食の支度をしなくっちゃ。まさかあなたがこんな早い時間
に帰ってくるなんて思わなかったから、まだ下準備だけしか出来てないの」
「いいよゆっくりで。俺は、ここでゆっくり休んで待つからさ」
「ああ、それだったら今からお風呂でもどう?もう用意は出来てるから」
「それは丁度良いな。だったら今から入るとするか」
「じゃあ・・お風呂から上がったら冷たいビールを用意しておくわ」
修三は妻の言葉を受けて、気分良くお風呂に入りに行った。
初秋とはいえ、まだまだ暑さが残る時期だけに、風呂のお湯は、やや温めの状態に
出来ていた。
修三は、掛け湯もそこそこに、一気にザブンと飛び込んだ。
「ふうう~」
適度な温度が、肩も軽くなる程の心地良さに感じられた。
修三は今朝の出来事を思い起こした。
結局優子の欲しい物は何なのか、聞いていない事に気づいた。
(優子には悪い事したなあ・・・)
修三は、あの時の優子の悲しげな表情を思い出していた。
それと・・・
妻の悩ましい仕草・・・確かに最近ちょっと・・いやかなり、ないがしろにしたかも。
修三は、2度3度とお湯で顔を拭った。
あっ・・そういえば・・・
さっき出迎えてくれた優子の笑顔。何か良い事があったって言ってたな・・
気持ちの良いお湯加減が、修三の身も心も軽くさせたのだろう。
様々な思いが、まるで雲が沸き立つように噴き出た。
もう少し彼女らの事を考えねば・・・修三はそう思った。
今日こそは、ちゃんと最後まで、妻の面倒をみようか・・・
そう思った時、久しく感じなかった下腹部に力が入るのを感じたのだった。
その時だった・・・
突然、ドアも向こうから小さい声が聞こえて来た。
「ねえ・・パパ。聞こえる?」
声の主は優子だった。
驚く修三。思わず上半身を乗り出してしまった。
「な・・なんだ?優子か・・どうしたんだい?」
「久しぶりに、パパの背中でも洗っちゃおうかな、と思ってさ。どう?」
その申し出は、修三にとっては驚きだった。
最後に優子と一緒に風呂に入ったのは、もう2年も前の事だった。
その頃には、既に身体の変化が顕著に表れ始めていた。
当然、それに連れて心の方も微妙に変化し始めた頃でもあった。
一方修三にも、やはり照れが生じていた。
胸のふくらみ、そして丸みのある肉付き、優子のそれは劇的に変化していった。
僅か10才にも満たない内からの早い成長だった。
やはりというか・・いつしか、どちらかともなく、以前のように一緒に風呂に入る
という事は言わなくなっていた。
それが突然の申し込みときた。
修三が慌てるのも無理なかった・・が、決して悟られてはいけない。
修三は極めて冷静に対処しようと努めた。
「それは嬉しいなあ。でも急にどうしたんだい?」
「それは・・・ちょっとお願いしたい事があってさあ・・・」
ああ、そうか・・
修三は、出迎える時の優子の笑顔の謎が、その瞬間判った。
今朝の怒って出て行った時とは、打って変わっての満面の笑みの正体が、おねだりという
手段を思いついたのだという事を。
勿論その知恵を授けたのは・・・ママだということも直ぐに判った。
「今度は、パパにゴマを擂ろうという作戦かい?」
「え・・・ああ・・やっぱり判っちゃった?」
「当たり前だ。何年お前のパパをやってると思ってんだ?」
「ちぇっ・・・これもダメかああ・・・」
「あははは・・・なんだ、もう断念か?まあいい。一応話は聞いて上げるから入って
きなさい」
「え?ホント?わあーい!」
優子は、修三の言葉を聞いて喜び勇んで、入り口の扉を勢い良く開けた。
だが、ほどよい湯気が優子の周りにまとわりついたせいか、その姿が良く見えなかった。
「パパと一緒にお風呂に入るのって、久しぶりだね」
元気の良い声が、狭い風呂場に響き渡った。
一歩風呂場に足を入れた時、やっとその姿がはっきりと見えた。
胸元から太ももの辺まで、大きな白いバスタオルに覆われていた。
だけど、それ以外に見えている手足の長さは、まさに驚愕モノだった。
これで12才?
改めて驚く修三の目から見ても、その大人びた身体は一目瞭然だった。
「ママの指図か?パパが、おねだりに弱いって事聞いたんだろ?」
「うん・・・ママがね、どうしても欲しい物があるのなら、一生懸命お願いしなさいって
そうしたら絶対に聞いてくれるからって言ってくれたの」
「ママもしょうがないなあ・・・で、優子は何が欲しいんだい?」
「えっとね・・それはね自転車。今乗ってるのは、もう小さくて乗りにくくなっちゃって」
「ええ?だけどあれって去年新しく買った物じゃないか。もうダメになったってのか?」
優子は、呆れた顔の修三の問いに対して素直に首を縦に振った。
なんて事だ・・・
今さながらに優子の成長の速さに驚く修三だった。
「う~ん・・・どうしようかなあ・・」
「お願い。私どうしても自転車欲しいの・・・みんなとも約束したし・・」
「どこかに行く予定でもしたのか?」
「うん。友達と一緒にハイキングに行こうって」
「それは大変だな・・・もう日が無いんだろ?」
「そうなの。来週の日曜日なんだけど・・・困っちゃって」
「それで、パパにお願い攻撃か?」
「うん・・・だからお願い、お願い、お願い!パパ」
優子は今にも泣き出しそうな顔で、両手を目の前で合わして懇願のポーズ。
やれやれ・・・と修三は苦笑いした。
子供の世界ですら、見栄を張るのだ。みんなと一緒でなくては仲間にすらなれない。
一生懸命に拝む優子の顔が、いじらしく見えた。
「それでパパと一緒にお風呂に入って、恥ずかしくはないのか?」
「別に・・それは・・ないよ」
「へっへええ~そうなのか?だったら何で今まで、一緒に入ってくれなかったんだい?」
「え?・・・そ、それは・・・え~と・・・」
単純な切り返しに、言葉を詰まらせる優子。
修三は、ニヤニヤしながら、戸惑う娘を見る・・・可愛い。修三はそう思った。
大人ぽく見えても、やはり12才の子供だ。振る舞いが大げさなほど、そのギャップは
魅力的に映った。
「どうやら優子はパパが嫌いなのかな?」
「嫌いじゃないよ。パパ、ホントだよ。ウソじゃないよ」
「本当に?」
「だってママが、もうパパと一緒にお風呂には入っちゃいけないって・・」
「へええ・・ママが!」
修三は思わず吹き出しそうになった。
おそらく思春期を迎える娘に対する性教育の一環だと思えるのだが、禁止した本人が、
今度は入る事を勧めるとは・・・・そこまで切羽詰っていたのか。
「分かったわ。ウソじゃないってことを証明するからね」
優子は、修三の笑いかけの顔を見て、十分に疑っていると思ったらしい。
修三を睨むようにして頷くと、すぐさま扉を開けて外へと出て行った。
ムキになるとこが、やはり子供だな・・
ちょっとイジワルが過ぎたかと修三は反省した。
そして両手で湯をすくって顔を洗った。
その時、ガラガラと音がして、扉が開いた。
修三が顔を拭った時、更にとんでもない映像が目の中に飛び込んで来た。
何と一糸纏わぬ優子の全裸が目の前にあった。
修三の瞬きが止まった。目が大きく見開く。
優子は右手で胸を隠し、左手で前を押さえていたが慣れないせいか、どこかぎこちない。
やはり恥ずかしさがあるのだろう。
だが、そのぎこちなさに、かえって色っぽさが増して見えた。
その時修三は、妻に対して完敗を認めた。そして感謝した。
久しぶりに胸の中にときめきを覚えたのであった。
優子は、そのまま掛け湯をして、勢い良く風呂に飛び込んだ。
そして修三の目の前に、ちょこんと首を突き出した。
「どう?ホントだったでしょ?パパと一緒にお風呂に入りたかったんだよ」
「本当にパパに裸見られても平気なのか?」
「平気よ。だってパパ大好きだもん。うふふ・・・」
屈託の無い笑みを浮かべる優子。だけどお湯の熱で上気したせいか、頬の赤らみが、
何ともいえない色気を現出させていた。修三の戸惑いの針は大きく振られた。
「ああ・・分かった分かった。優子の言う通りだ。疑ったパパを許してくれ・・あはは」
両手で前を塞いでいた事には、敢えてツッコミは入れなかった。
おそらくやっとの思いで飛び込んできたのに違いないのだから、ここは黙っておくのが
一番良いのだ。
それに、してやったという優子の笑顔の前では、何も言えなかったのが本音だった。
「でも、パパと入るのは久しぶりだね」
「ああ、そうだな。最後に入ったのは何時だったか・・・もうだいぶ昔の事だから忘れち
まったなあ・・」
「うそ・・ホントは、ちゃんと覚えてるんでしょ?」
優子は頬を膨らませながら、人差し指で修三のおでこを、つんつん突っついた。
可愛い笑顔で、人懐っこい性格の優子は、学校でも人気が高かった。
「あの頃は、まだこんなに小さかったからなあ・・まさかこんなに早く大きくなるとは」
「大きくなったって・・・そんなに変わってないと思うけど?」
「何言ってんだ。その身長とか、手足の長さなんか、ここ1年程で、こ~んなに長く
なったじゃないか。それに・・・」
修三は、はっとして、それまで捲し立てて喋っていた口の動きを止めた。
「それに・・・何?パパ」
「別に・・・なんでもない」
視線をそらしながら、口ごもる修三。
タオルで顔を拭う仕草も、随分と速くなっていた。
そんな不審な仕草を優子は、イジワルそうな目付きで見ていた。
「ああ・・パパってエッチなんだ!」
「何を言うんだ。パパはそんな事は無いぞ。勝手な事を言うな!」
「そんな事ないもん。パパが言いたいのはこれでしょ?」
優子は、半身を湯から出すと、両脇に手を添えて、ぐっと力を入れて寄せた。
すると小学生とは思えないふくらみが、目の前に出来た。
「ど~お?パパ・・・凄いでしょ?えへへ・・・」
優子は、脇を押さえながら、上半身を左右に振った。
まるでストリップショーの踊り子のような仕草に、修三の目は釘付けになってしまった。
胸さえ無ければ、たわいの無い子供のじゃれあいにしか見えないのに・・・
「す、凄いなあ・・・ママより大きいんじゃないか?」
「うん。ママったらねえ・・すっごく怒るんだよ。何でそんなに大きいのかって・・
そんなの私、知らないもん。だってこうなっちゃったんだもん。しょうがないよね」
「あっ・・ああ・・そ、そうだな。まったくその通りだよ」
妙な胸騒ぎが、沸き立つのを覚えた。こんなにドギマギするのは久しぶりだった。
懐かしいような新鮮なような心持ちになった。
「ねえ、パパ」
「な、なんだい?」
「ちょっと触ってみる?」
優子が背を伸ばして、胸を前に突き出して来た。
小首をかしげる姿が、凄く可愛らしく見えた。
すでに修三には、父親として接する気持ちなど、心の隅に追いやられてしまっていた。
その、雪のような純白な肌に、雫の跡が何本も出来ているのを見ると、正直、男としての
気持ちが前面に出てきてしまう。ましてや大きな胸だと尚更だった。
「良いのか?優子」「うん。いいよ」
修三の手が、優子の胸に触れた。凄く柔らかいのが伝わってきた。
紛れも無く十代の肌のハリだ。素晴らしいスベスベ感だった。
「なあ・・優子」「なあに?」
「お前、学校ではどうなんだ?」「どおって?」
「男の子から、その・・なんだ。ちょっかいなんかされてないのか?」
修三は優子の胸を、擦るように揉みながら、真面目な顔付きで問い掛けた。
「あるよ、やっぱり」
「どんな風にだ?」
「あのねえ・・・」
今だよ・・とは娘は言わない。
だが優子が、にこやかな笑顔で話した内容は、父親からするとびっくり仰天な事
ばかりだった。
年上の男性・・・中学生、高校生から声を掛けられるのはもちろん、大学生、社会人
までも、付き合いたいと言われたのだという。
皆、優子が実は小学生だというのを知らずに、声を掛けたのだ。
「違うよ。何人かは、優子が小学生だというのを知ってたよ」
その時の修三の驚きは、敢えて書くまい。
優子の外見を見て、声をかける野郎は、いくらでもいるだろう事は、分かっていた。
大人っぽい表情に、時折見せるあどけない笑顔とのギャップは、もはや反則技だといって
もよかった。でも知っていたのなら・・おいおい犯罪だぞ。
「イタズラもされたよ」
あああ・・聞きたくない、聞きたくない。修三の悶絶は更に続いた。
「学校で、よくスライディングをしてくる子がいるの」
「なんだあ、そりゃあ?」
「どうしても、優子のパンツが見たいだろうね」
「そんな時、どうすんだ。大きな声でも出したか?」
「そんな事はしないわ。ちゃんと、はいどうぞってスカート捲って見せてあげるの」
「はああ?何だって?」
哀れ修三の表情は、複笑いのように、驚いて、怒って、泣いてと滑稽なまでに何度も変形
した。
「あまりにも子供じみてるから、これぐらい仕方がないじゃない」
「で、でもな・・それはちょっと拙いんじゃないのか?相手もつけあがったりしたら
どうするんだ?」
「心配ないよ。相手は子供よ。心配ないよ。それにちゃんと代償も貰ってるから」
「代償って?」
「ああ、足で股間蹴っ飛ばすの。それですっかりオアイコだから・・えへへ・・」
しっかりしてらっしゃる。まさに母親譲りかもしれないな。
そう思った修三は、呆れた顔で、にこにこと笑う優子を見た。
「なあ・・・パパは大丈夫だろうな?」
「もちろんよ。だってさっきも言ったじゃん。パパが大好きだって」
「そ、そっか。それは光栄だな。あはは・・」
優子の甘くじゃれる声が心地よく聞こえた。
娘から大好きと言われて、気分も悪かろうはずもなかった。
修三は、自分の頭を優子の額に、こつんっと当てた。
「パパ・・そろそろ背中洗おっか?」
「え?ああ・・そっか」
優子は、じっと自分の胸元を見た。
修三の手が、まだ胸を触っていた。
「やっぱりエッチなんだあ・・」「・・・・」
ジロっと睨む優子。修三は黙って手を離したが、当然返す言葉など無かった。
優子は、ゆっくりと湯船を出た。
後ろから見る格好となった修三からは、優子の全身の後姿が目に入った。
ぷっくりと盛り上がったお尻に、すらりとした伸びた背中が印象的に映った。
ただ、惜しむらくべきは、腰の周りの肉付きの薄さと、華奢な肩口が、まだまだ
肉体が発展途上にある事を示していた。
優子は、ボディシャンプーをスポンジに浸けて泡を起こし始めた。
「用意はいいよ、パパ」
優子の声に、修三は、ゆっくりと湯船から身体を起こした。
もちろんタオルは、前に貼り付けた格好で浴槽から出た。
そして、優子の前に背を向けた状態で、ゆっくりと腰を下ろした。
(ヤバイ!)
そのゆっくりとした一連の動作には、修三自身の、己の肉体に起こっている変化を
悟られない為という思いがあった。
前を押さえたタオルからの感触は、それを確実に伝えるものだった。
(抑えが利かない!)
修三の男の部分が、父親という領域を侵しつつあった。
実の娘という意識を外すと、そこには可愛くて若い女性の息遣いが、修三の興奮を
呼び起こしつつあった。
いや、もう意識は無くなっているのかもしれない。胸の鼓動は早鐘のように打ち続けてい
た。
「じゃあ、洗うね」「おう・・・頼む」
冷静に努める修三。低い声で応対した。
「わああ・・・パパの背中って大きいね」
優子はスポンジで丁寧に背中を擦っていった。するとあっという間に大きな泡が背中
一面に広がった。
「久しぶりに洗ってくれて、パパ嬉しいな。ありがとうな優子」
「どういたしまして・・パパ。これぐらいならへっちゃらよ。だからさあ・・」
優子が、更に甘ったるい猫なで声で、修三に、しな垂れかかった。
柔らかな感触が背中から伝わって来た。
思わず振り帰ると、勢い視線が下に行ってしまった。
そこは、生え始めたばかりの薄い陰毛が集まって、小さな三角地帯を形成しているのが
見えた。
「し、しかしなあ・・・自転車といっても結構高いからなあ・・・」
「そんなこと言わないでさあ・・・ねえお願いだから買ってよ・・ねえったらあ・・」
優子は修三の両肩を掴んで、身体を押し付けてきた。
しかも左右に身体を揺するもんだから、その柔らかい感触もシャンプーの泡と一緒に
背中一面に広がった。
(くうぅ・・・これじゃあ、セクキャバと一緒だあ・・)
過剰ともいえるサービスに、戸惑いを隠せない修三。
その昔に遊んだ記憶が甦ってきた。
その娘のスベスベした肌の感触は、今までに味わった事のないぐらい
新鮮なモノに感じた。
すると次第に、様々な思いが頭の中で交錯し始めた。
忙しい気持ちが止まらなくなってきた。ここしばらく、ぼやっとしていたのが
嘘のように思えたぐらいに・・
娘からの刺激は、一気に修三を活性化させたようだ。
「そうだなあ・・買うか買わないかは、もう少し考えたいな」
積極的に迫る娘の気持ちを焦らすかのような返事をする修三。
はっきりと結論を言わない、そのはぐらかし方に優子はイラついた。
そんなムスっとした優子の顔を見て、イタズラっぽく笑う修三。
それは明らかに何かの要求を求める言葉に他ならなかった。
「じゃあ・・パパ、今度は前も洗ってあげる」
「そうか・・じゃあお願いしようか」
優子は、その言葉に乗った。
すると修三は、即座に身体を前に向き直した。
さっきまでの困惑した思いは何処へやら、今度は積極的な態度に出た。
スポンジの泡が胸全体を覆った。
次に両腕、そして両足へと広がって行った。
優子は実に丁寧に洗っていったのだった。
さて最後にと、お腹のところにスポンジを当てようとした時、コツンとした感触が
手の甲に当たった。
丁度、おへその下辺りに覆うように、置かれていたタオルから、それを感じた。
すると優子は、驚いたように手を、素早く胸の前に戻した。
「な、なあ~に?何か石みたいに硬いモノが当たったわ」
「ああ、気にしないで良いぞ。パパちょっと気持ち良くなっただけだから」
「ええ?パパったら気持ち良くなったら、ここが硬くなるの?」
「何もパパに限らず、全ての男の人は、気持ち良くなったらこうなるものなんだぞ」
「ホントに?」
「ああホントだぞ。現にパパは、お前が洗ってくれたお陰で今すっごく気持ち良いんだ」
きょとんとした表情の優子に、修三は丁寧に説明した。
「それって良い事?」「ああ、勿論そうだよ」
修三が笑顔で答えると、優子も、にんまりとした笑顔を見せた。そして・・
「それって優子のお陰なんでしょ?だったら・・・」
「おっと・・・その返事は、最後まで用事を済ませてからだぞ」
「え?最後・・って?」
不思議そうに首を傾ける優子に、修三が、にんまりとした笑みを浮かべた。
そして人差し指で、優子の額を1回、2回と、優しく小突いた。
「あっ・・ああそうか!」「おっ・・・判ったのか?」
優子が、大きく頷くと、修三はゆっくりと腰を上げた。
「まだ全部洗ってなかったね」「そうだ。最後まできっちりと洗っても貰わなきゃな」
修三はゆっくりとした口調で答えた。
すっと立ち上がった瞬間、前にあったタオルが、腰の中心で引っ掛かった状態で止まった。
目の前で見ている優子も、驚いた表情だ。
「ウソ・・・こんなに硬いなんて」
「びっくりしたかい?」
「だって私、何回か男の子のココを蹴っ飛ばしてきたけど、いつもフニャフニャとして柔
らかかったよ」
「男はな、気持ち良くなると、こうしてオチンチンを硬くしちゃうんだ。これって大事な
事なんだぞ。だからお前みたいに、いつも蹴っ飛ばしてばかりいると、そのうち使い物に
ならなくなってしまって、凄く大変な事になる事もあるんだぞ」
「使い物・・・って?」
「子供を作れなくなったり、オシッコをするのも不自由になったりするんだ。判ったか?」
どういう訳か修三が、いきなり性教育の一環のような、説教じみたことを始めたのだが、
素っ裸で股間を膨らませながら、娘の前で仁王立ちという光景は、どうにも滑稽だという
しかなかった。
それは風俗に遊びに行ったくせに、風俗嬢相手に説教をする親父らと何ら変わらなかった。
当然彼女らは、心の中で舌打ちする。
”うぜぇ親父、さっさと金だけ置いて、とっとと出ていきやがれ”
だが可愛い娘は、父親の言葉に素直に首を縦に振った。
満足げな表情の修三は、ぶら下がっているタオルを、おもむろに手でつまむと、
ゆっくりと持ち上げた。
そのモノが、中から徐々に見え始めると、優子の目は、好奇心いっぱいで釘付けになった。
「わああ!パパのオチンチンってすっごく大きい!」
驚きの声が浴室に響き渡った。
優子自身、父親の肉棒は何度も見てきたはずだが、興奮で大きくしたのを見たのは初めて
の事だった。
その要因は、一気に大人びた肉体に変貌した優子にあった。
父親は、娘に大人の男として反応したのだ。その証拠が股間の変化にあった。
「さあ、早く洗ってくれ、優子」
修三の興奮気味の声に、優子は素直にスポンジを太ももや、お尻やお腹の周りに当てると、
ゴシゴシと擦り始めた。
優子が左右にスポンジを動かす度に、修三の肉棒が同じように左右に揺れた。
そして最後に残してあった股間に、スポンジを当てようとした時、修三は手を出して制止
した。
「ここは大事なところだから、スポンジで擦ると痛いんだ」
「じゃあ、どうやって洗うの?」
「手にシャンプーを着けて、それで洗うんだよ」
「は~い。判りました」
優子は元気に返事をすると、ボディシャンプーの液を両手に着けた。
そして何度かこねくり回すと、大きな泡が手全体を覆った。
「それじゃあ丁寧に洗ってくれよ」
修三は、優子の手を取って、股間にある肉棒へと導いた。
泡まみれの優子の両手が、大きくなった肉棒を掴むと、ゆっくりと擦り始めた。
「パパ・・・何か段々と硬くなっていくよ」
「そ、それはな、気持ち良くなってきた証拠なんだ」
「パパ。すごく気持ちイイの?」
「あ・・ああ・・そうだ。優子上手いなあ・・・」
腕組みしながら仁王立ちの修三の顔が、次第に紅潮していった。
鼻の穴が大きく膨らんでいた。既に興奮の面持ちであるのは明らかだった。
懸命に洗っている内に、何時の間にか修三の肉棒が、両手に余るぐらいに大きく
なっていた。
「ちょっと手を離してごらん」
修三の言う通りに手を離すと、それは勢い良く豊かな弾力を持って反り返った。
「何か、別の生き物みたい」
驚きに満ちた優子の目が、大きく見開いた。
「これで全部を洗い終えたわけだな」
「うん。後はお湯で洗い流すだけよ」
「ああ、そうだけど・・・ちょっと優子にお願い事していいかな?」
「え?何なの?」
「パパさあ・・凄く気持ち良くなったんだけど、更に気持ち良くなりたいんだけど・・
いいか?」
修三は努めて平静さを持って、優子に対峙していたが、声はどこかしら震え気味に、
聞こえた。
その時優子は、不思議そうな表情で修三の顔を見ていたが、急に目をパチパチとさせると
首を大きく縦に振った。
「判ったわ。パパがそうしたいのなら、いいわよ」
「そ、そうか。済まんなあ・・あはは」
「でもそれってパパのおねだりなんでしょ?だったらさあ・・・ねえ」
「ああ、判った判った。お前のおねだりも聞いてやるから、それでいいだろ?」
「わああい、やったああ!パパありがとう!」
嬉しさいっぱいの優子は、再び修三の股間に手を伸ばすと、勢い良く擦り始めた。
「ちょ、ちょ、ちょっと待った。優子ちょっと止めてくれ」
いきなり乱暴に扱われたせいか、腰を大きく引いた状態の修三が堪らず、その手の動きを
止めるよう声を張り上げた。
「そんなに乱暴に擦る奴があるか!もっと大事に扱ってくれよ、痛くてしょうがないじゃ
ないか」
「ご、ごめんなさ~い」
修三の苦悶の声に、優子は慌てて謝った。
ここで怒らせて、ご破算となっては元も子もないからだ。
「いいか、こうするんだぞ」
修三は、優子の左手を掴むと肉棒に添えさせて、ゆっくり上下にと動かし始めた。
「そう、そう、そう・・その調子だぞ。いいぞ優子」
「うん・・・こうするのね。判ったわパパ」
次に修三は、残った優子の右手を肉棒の下の袋に持って行かせると、優しく揉むよう指示
した。
するとしばらくすると、修三の股間は、物凄い泡でいっぱいの状態になった。
「おおお・・いいぞ優子。凄く気持ちがイイぞ・・あああたまらん!」
「パパ嬉しそう。もっと気持ち良くなって。優子も嬉しいわ」
愛しそうな表情で、まるで恋人のような言葉を言う優子に、修三の興奮は更に高まった。
「可愛いなあ優子。パパ、もう辛抱が出来ない」
そう言うと、修三は優子の両手を握ると、肉棒から離した。
そして、ゆっくりと両膝立ちになり、右手で、その泡まみれの肉棒を掴んだ。
「さあ、さっきやったみたいに、胸を寄せてくれ」
優子は、言われるままに両脇に手を添えると、左右から、ぐっと力を入れて寄せた。
すると、目の前に、真っ白で大きく盛り上がった山が2つ出来た。
修三は、ゆっくりとその山々の間にある谷間に、その熱くなった肉棒を差し込んだ。
吸い付くようなスベスベした肌の感触が、肉茎の周りにまとわりついた。
お餅のような粘り気のあるハリは、10代そのものだった。
修三の腰の動きが次第に大きくなっていった。
もうどうでもよくなっていた。
狭く暑苦しい空間の中、次第に空気が薄くなるような気持ちに苛まれた。
優子が、両手で締め付ける胸には、熱くたぎった男茎が挟まれて息も荒くなってきた。
これは淫行だぞ!
このままだと近親相姦だぞ!
優子は、まだ小学生なんだぞ!
頭の中に残る理性が、何度も声を浴びせ掛ける。
だが、もう止まらない。休火山は、もはや活火山と化し爆発寸前にまでに
熱くたぎっていた。
この快感を貪り食い尽くしてやる!本能がそう叫んだ。
「ううう・・・もうダメだ。出る!」
修三はうめき声を上げた。
痺れが背中を走った。
激しいほとばしりが、優子の胸に浴びせ掛けられた。
そして痺れが頭にまで来た時、やっと射精が終わった。
身体が軽くなった。
そして、次第に頭の中がすっきりとしてきた。
落ち着きを取り戻した修三は、柔らかくなった表情で前を見た。
優子の胸全体に、濃い精液が、べったりと着いていた。
「うわああん・・・何これ?凄くベタベタして気持ちわる~い!」
優子は眉間にしわを寄せて、嫌悪感丸出しの様子だ。
修三は、それを見て、己のしでかしたコトの罪深さを思い知った。
立ち込める湯気の中、己自身の苦しい息遣いの音が耳に聞こえていた。
「すまん、パパ気持ち良すぎて最後までやっちまった。ごめん優子。大丈夫か?」
「平気、平気。でも、これすっごく臭~いよう」
「これはな、男の人が気持ち良すぎると、外に吐き出る液体なんだ」
「なあにこれ?」
「精液といってね、赤ちゃんを作る時に元となる液体なんだ」
「じゃあ、これって汚くないのね?」
「ああそうだよ」
修三の説明に、優子はやっと笑みを見せた。
そして優子は、胸にこびりついた精液を指で摘むと、その粘り気を確かめるように、
二本の指先で、くっ付けたりとか引き外したりして遊んだ。
無邪気な笑みを見せながら、その指先の動きを見ていた。
「ママにはナイショだぞ」
「もちろん、判ってるってパパ」
修三は、お湯を汲み出すと、まず最初に優子の胸に掛け、次に汲み出すと自分の身体に
掛けて、それぞれさっぱりと洗い流した。
そして修三は、再び浴槽の中に身体を沈めた。
修三は浴槽から優子の行動を見つめていた。
その時優子は、入り口の隅のほうに置いてあるボディシャンプーを取ろうとしていた。
よつんばの状態で、手を伸ばして取ろうとしていた姿は、後ろ側から見ていた修三からは
丸見えの状態だった。
修三の目に、優子の淡いピンクの花弁と、小さな小さな蕾の2つの秘部が映った。
そして振り返った時、子供としては不釣合いなまでの胸のふくらみが揺れ動いた。
立て膝をついた状態で、スポンジにシャンプーを垂らして、大きな泡を起こしていった。
優子には、もはや恥ずかしさなど、何処にも感じている風には思えなかった。
やはり、いくら身体が大きくなっても、まだまだ子供なんだ、と修三は思った。
だけどその時、胸の中に再び込み上げてくる熱い塊のような感情が沸き立つのを覚えた。
修三は、自分の股間に手を伸ばした。
既に硬くなりつつある男根が手の中で感じられた。
収まりは未だ着いてなかった。
普段は淡白な自分が、その時は違っていた。
優子は、スポンジで丁寧に脇や胸を洗っていた。
その度に、躍動的に動く大きな胸が目に飛び込んで来た。
そして、すらりとした綺麗な太ももが妖しくも艶かしく動くのが見えた。
「今度はパパが背中を洗ってあげよう。いいかな?」
「うん、いいよ」
修三の申し出に優子は二つ返事で、あっさり承知した。
修三が浴槽を出た時、優子は直ぐに持っていたスポンジを手渡すと、くるりと背を向けた。
最後に洗ってあげたのは2年前だった。
あの時の小さな背中が、あっという間に大きくなっていた。
そればかりではない、その肌は、一層白く美しくなっていた。そして、そこには、
そこはかとなく女の色気が漂い始めていたのであった。
修三はゆっくり丁寧に、そして丹念に背中を洗った。
それから、腕や首筋へと、ゆっくりとスポンジが這って行った。
「さあ・・優子、立ちなさい」
修三の言葉に、優子は素直に従って、すっと立ち上がった。
まだ幼い腰周りと、すらりと長い両足が、丁度座っている目線の前にあった。
修三は、黙ったままで、スポンジを、腰、それからお尻、太もも、足へと滑らせた。
「優子、少し足を広げなさい」 「はあ~い」
言われるままに、優子は泡まみれの足を左右に広げた。
スポンジが、広げられた内股に滑り込んだ。
「どうだい優子?」「ちょっとくすぐったい」
優子は一度も振り向かずに、前を向いたまま答えた。
「なあ・・優子」「なあにパパ?」
「お前も、さっきのパパみたいに、気持ち良くなりたくはないか?」
「ええ?そんな事出来るの?」
「ああ、パパも優子も、2人一緒に快感を得られるんだ」
「ホントに?」
「ああホントさ。早速やってみよっか」
「わああ・・・すご~い!」
優子の無邪気に喜ぶ声が、修三の、はやる気持ちを加速させた。
修三は、素早く開かれた股間に手を伸ばした。
人差し指と薬指の2本が、器用に花弁の周辺を優しくなぞっていく。
「パパァ~何かくすぐったいよう」
優子が腰をくねらせ始めた。
「優子は結構敏感なんだね」
「パパ・・そんなにイジワルしないでえ・・」
か細く震えた声が、切なく響く・・・修三の興奮は最高潮に達しようとしていた。
「パパがもっと気持ち良くしてやるぞ!」
荒い息遣いの中、修三は顔を、ぷっくらと膨れたお尻に近づけた。
「きゃあ!そんなとこ舐めちゃあ、いやあ~!」
いきなりの感触に、驚いて背筋が伸びた。
修三の舌が、優子の小さなつぼみの周辺を這っていた。
「パパ、そんなとこ舐めたら、汚いよう・・・もうヤメテ!」
今まで一度も味わった事の無い感触が、その恥部の周辺から伝わって来た。
優子の顔が、恥ずかしさやら何やらで、真っ赤に染まっていた。
一方指の方は、優子のクリトリスを優しく擦りつけていた。
幼い子供相手に、この2穴責めは過酷とも思えた。
修三はというと、もう片方の手で、自分の肉棒を、猛スピードで扱き上げていた。
事態は最後の仕上げへと向かっていった。
優子は、両手を浴槽の縁に置いた。両足はガクガクと震えていた。
今までにない快感に身体が追いつかないような感じだった。
「な、何か変な気持ちになってきたよ、パパ。も、もう立ってられなああい!」
「気持ち良くなってきたか?優子」
「判んない。凄くくすぐったいのと痺れてきた感じがごちゃごちゃになってきたみたい」
優子は苦悶の表情のまま、首を何度も振りながら答えた。
その表情を見ていた修三は、もう堪らんという表情で立ち上がった。
「優子、最後の仕上げだ。パ、パパと一緒に気持ち良くなろう」
興奮のせいか早口で捲し立てると、修三はピンピンに反り返った肉棒を握り締めながら、
優子の腰に身体を寄せた。
互いの身体に纏わりついていたシャンプーの泡が、そのスムーズな挿入を助けた。
「んんっ!!」
修三のうめき声と共に、その硬くなった欲望が、すんなりと花弁の中に入っていった。
「はあああ! な、なに、なに、なんなの?何か入っちゃったの?」
「パパと1つになったんだ優子」
「ええ?パパのオチンチンが優子の中にあるの?」
「ああ、そうだよ。気分はどうだ?」
「お、お腹の中が、突っ張った感じがするよ。はああ・・動いてるう・・」
修三は、ゆっくりとリズム良く、腰を動かし始めた。
それは妻のとは違って小さく、そして締め付けがきつく感じた。
凄まじいまでの背徳感が、頭の中で暴れ出した。
まだ何も知らない小学生と、しかも実の娘と、妻の目を盗んでの行為。
おおお!淫行に近親相姦、それに不倫かあ?!
ヘレンケラーもびっくりの三重苦、と思うかどうかは修三の勝手だが、それまで押さえ
つけていた気持ちのタガが飛んだ瞬間、一転して全てを貪り食いたい衝撃へと気持ちが
傾いていった。
そして多少遠慮気味に動かしていた腰も、相手無用とばかりに派手に振り始めた。
「パ、パパァァァ!そんなに動いたら、優子のお腹が破けちゃうう・・」
「パ、パパは、凄く気持ちがイイぞ。こんな気持ちは初めてだ!」
背後から両手で優子の胸を鷲掴みしながら、激しく腰を振る修三。
優子は頭を大きく左右に振った。支えている両手も震えているのが見えた。
いくら大人顔負けのプロポーションを持つ優子でも、この初めての”大人の衝撃”の前
には、耐えうる術など、まだ持ち合わせているはずもなかったから、すでに足腰の方が
支えきれなくなって今にも崩れそうな気配があった。
「ダ、ダメェ~、もう立ってられなあ~い」
膝がガクガク震えながらも、懸命に歯を食い縛っている娘の表情は、凄くけなげに見え、
そして凄く可愛く見えた。
だけど、もはや何も見えていない修三には、欲望のはけ口への道を一直線に走っていた。
荒くなる鼻息。優子の首筋に何度も吹きかけた。
「パパ・・・もう・・許して・・・はああん・・」
息も絶え絶えに、涙声の懇願をする優子。突き上げの度に声が途切れた。
すると修三は、優子の片足を持ち上げて、浴槽の角に置くと、更に激しく突き上げた。
先程からの一貫した背後からの責めは、やはり父親ではない男性そのものの顔を娘に見
せるのが嫌だったのに他ならなかった。
室温が高い密室での激しい行為に、2人の身体は汗でびっしょりになっていた。
修三は、その汗まみれの顔を優子の背中に押し付けた。
久しぶりに味わう興奮は、その肉体をも十代へと引き戻した。
それも強さではなく早さだったのだが・・・
あっという間に、激しい射精感が修三の下半身を襲った。
「うそ、こんなはずは・・優子、凄いぞ、パパ・・もうイキそうだ・・」
「パパァァ・・・優子もヘンな気持ちになってきちゃったああ!」
下半身に張り詰めた感覚を覚えた。
その限界を察知した瞬間、修三は優子から身体を離した。
その時、ぬめった感触が一緒にまとわりつく感じがあった。
修三の興奮は頂点に達した。
優子も感じていたのだ、と確信したからだ。既に大人の身体として迎えていたのだ。
修三は優子の身体を反転させると、タイルの上に座らせた。
「わあああ・・パパのオチンチン、まるで別の生き物みたい・・・」
優子の目の前には、大きく反り返った肉棒が、ゆらゆらと揺れていた。
しかも亀頭部分から竿全体にかけては濡れていて黒く照っていた。
優子は目線を上に上げた。下から見上げると、顔を紅潮させ鼻の穴を膨らませた修三の
顔が見えた。既にそこには、いつも見る穏やかな笑顔の父親の表情など、どこにも見ら
れなかった。
修三も、先程までの恥ずかしさなど、どこかに吹き飛んでいた。
男を誇示するのに、何ら遠慮など見せなかった。
「パパの最後のおねだりを聞いてくれ」
修三は、優子の顎を上げると、根っこから握り締めていた男茎を近づけていった。
亀頭が優子の頬を2度、3度と突っついた。
「オチンチンをどうするの?」
優子は不思議そうな表情で小首を傾けた。
修三は何も言わずに、いきなり亀頭から竿の根元までを優子の口の中に押し込んだ。
「んん!!」
いきなりの事態に、驚きで目をまん丸にしながら両手をばたつかせた。
両目を瞑りながら天を仰ぐ修三。満足げな吐息が漏れた。
両手で頭を押さえながら、腰をゆっくりと前へ後ろへと動かしていった。
ぬめりが肉棒を覆った。咥えている優子の口から大量のよだれが流れ出すと、雫とな
って顎からポタポタと膝の上へと落ちていった。
「ううう・・・イ、イクぞ・・くうう!」
堪らなくなった感情が口を突いた。
その時、いきなりドアをノックする音が・・
「優子、あなた・・・何時まで入っているの?もう食事の用意は出来ているんですよ」
何時まで待っても出て来ない2人に心配した妻が、様子を見に来たようだ。
「ああ、スマンスマン。優子のおねだりを聞いていたら、ついつい長くなっちゃって」
修三は何事も無かったかのように、平然とした口調で対応した。
そして、優子の口から肉棒を抜き出すと、自分の口に一本の指を立てて、黙ってての
ポーズを優子に示した。
「ママァ・・今ねパパに一生懸命お願いしてるの。でもパパ、ちょっと頑固なんで困って
るの」
「まああ・・あなた達、お風呂の中でずっとその話をしてたの?もう・・バカねえ。
これ以上入ってたら身体に悪いわ。すぐに出てきなさい。あなたも聞いている?」
「ああ聞いてるよ。俺も優子のしつこさには参ってるんだ。うんというまで出さない
って・・これってお前の入れ知恵なんだろ?なんとかしてくれよ」
「パパァ!ねえ、自転車買ってよう!お願い!ね、ね?」
修三と優子は、互い笑いながら顔を見合わせてセリフを交わした。
優子のセリフ回しは、結構堂に入っていて、聞いているだけなら即座に信じてしまう程の
上手さだった。
「あなたあ・・もう買ってあげたらどうです?このままじゃあ身体に毒だから・・」
優子の迫真の演技に乗った妻が、心配そうな声でドアの前に近づいて来た。
ドアの影が大きく揺れた。
その瞬間、修三の背中に衝撃が走った。
今開けられたら全てが終わる。座っている娘の前で、はしたなく男茎をおっ立てている
父親を見られたら、それまで築き上げてきた家族の絆が一瞬で崩壊してしまう。
「あ、ああ、あああ・・判った判った。仕方ない自転車買ってやる。それでイイだろ?」
修三は、慌てて承諾の言葉を大きな声で口にした。
ドアの影が、ピタリと動きを止めた。
「わああい!ありがとうパパ。優子大事に乗るからね」
大きな声ではしゃぐ優子。
「ホントだな?よし、それなら一番イイやつを買ってやろう」
「わああい、嬉しい!ねえママ聞いた?」
「ええ聞いたわ。良かったわね優子」
「うん!」
ドアの影が少し小さくなった。優子の一言がドアから妻を遠ざけてくれたようだ。
やれやれといった表情の修三。危機は去った。
「んん?!!」
その時修三は、何故か生暖かい吐息が亀頭部分に掛かるのを感じた。
視線を向けると修三は驚いた。
何と優子が舌の先で、チロチロと亀頭の先っちょ部分を舐めていたのだ。
ドア一枚隔てているとはいえ、母親が、すぐ傍にいるのにも関わらず、大胆にも
父親を挑発していたのだ。
イタズラっぽく笑いながら、舌でペロペロと舐める姿は、とても小学生とは見えない程
色っぽく、そしてイヤラしく見えた。
「このままじゃあ折角の料理が冷めちゃうから、そろそろ上がってちょうだい。いい?」
「あ、ああ・・・でも俺も優子も、長時間湯の中にいたせいで、顔中汗ダラダラの状態に
なって凄くうっとうしくなったから、頭を洗ってさっぱりしてから出るわ」
「判ったわ。じゃあ冷たいビールを用意しておくからね・・・」
妻はそう言い残すと、パタパタと足早に風呂場から出て行った。
「パパ、危なかったわね。うふふ・・・」
優子は可愛らしい笑みを見せながら、舌を竿の裏筋部分に這わせた。
「ああ・・・お前のお陰で助かったよ。でも・・な、パパさっきからずっと限界
だったんだ・・」
「え?・・パパァ?」
怪訝な表情で、下から覗き込む優子。
だがその瞬間・・・
「おおおお・・・・もうダメだ。堪らん、イクゥ!!」
修三は、いきなり激しく、その反り返った肉棒を扱き始めた。
そしてその食い縛った表情が天を仰いだ瞬間、それまでガマンにガマンを重ねた欲望が解
き放たれた。
おびただしい量の白濁液が、勢い良く優子の顔に降り注がれた。
額に、目の上に、鼻に、頬に、顎に、優子の顔中満遍なくぶっ掛けられたのだった。
粘り気のある汁が、そのまま顔から、首筋、胸、膝へと、ポタポタと垂れていった。
素晴らしい光景が出来上がった。
実の娘に顔射を決めたのだ。顔中一杯に男の欲望が詰まった精液を浴びた表情は、
まさしく感動モノだった。後悔とか後ろめたさなど、どこにも感じなかった。
欲望が満たされても、それは変わらなかった。背徳感で圧してた反動は、一気に開放感
へと導かれたのであった。
娘とのSEXは最高だ。修三は素直にそう思った。
「うわああん。何するのよパパ!すっごくネバネバして気持ち悪いし、すっごく臭いよう
・・・もう、信じられない!!」
目も開けられないままの状態で憤慨する優子。
「あははは・・・でも頭を洗うから丁度いいだろ?」
修三は清々しい笑みを浮かべながら、桶で湯を汲み出すと一気に優子の頭上から流したの
であった。
しばらくして真っ赤に上気した2つの顔が食卓に現れた。
修三はパジャマ姿だったが、優子は全身にタオルを巻いたままの格好だった。
「あらあら・・・2人共まるで茹でたタコみたいね。あはは・・」
「ママ!そんなに笑う事ないでしょ!」
「あらあら優子ったら、そんなにほっぺを膨らませたら、ますますタコそっくりよ」
「もうキライ!」
優子はそう言うと、しかめっ面を妻に向けながら、バタバタと足早に出て行った。
かなりゴキゲンな感じで食卓に料理を並べる妻。
時折ちらっと修三を見ながら、何やら含み笑いを浮かべていた。
修三にはその笑みが何であるかを理解していた。
それは、今真っ赤な顔で呆然としている自分の表情が、そのまま妻の思惑に嵌った証拠だ
からだ。
だけどいくらなんでも、本当に娘を使うとは・・・
最初から妻は見抜いていたのだろう。自分の視線が娘に行っていたことを。
結局この薬は劇的に効いた。妻の思惑通りに修三は、大きく元気を取り戻した。
今日の夜は久しぶりに、妻を天国へ導かねばならない。大きく力を削がれたが、
まだ1回ぐらいは大丈夫だ。妻の笑みは、その期待で一杯だろう。絶対に裏切れない。
妻の顔に似た優子の肢体を思い浮かべながら抱けばいいのだ。
そして、この薬は猛毒だった。修三の頭の中は優子の事で一杯になった。
まさか妻も、父親と娘がSEXまでしたとは思いもしないだろう。
だが毒を食らわば皿までも、の喩えの通り修三は、この色っぽくて早熟な娘と一線を越し
てしまった。
それゆえに妻の笑顔に対して笑顔で応えようとしたが、どこか引きつり気味の感じが拭い
きれなかった。
修三は、そんな気持ちを妻に悟られないように、笑顔を見せながら、素早く妻の隣に
行くと、すぐさま腰に手を伸ばして、ぐいっと抱き寄せた。
盛り付けの為に持っていた箸の動きが止まった。
「随分と強引ね」
「君の策略のお陰だよ」
「あらあら・・・それって良い傾向なのかしら?」
妻は、皿に盛り付けてある小芋を1つ摘むと、優しげな眼差しで修三を見つめながら、
すっと彼の口元に運んでいった。
「これは美味い」
「どういたしまして。うふふ・・」
妻は、甘えるような仕草で修三の胸に顔を寄せた。
修三の右手が、妻の髪を撫でた。
「凄い刺激があったよ。優子の成長の速さには驚いた」
「でしょ?・・・12才であの身体は反則モノよね」
「そのお陰で、今日は君に奉仕できるようになったんだぜ」
「うふふ・・それは楽しみだわ。でもさ、私の顔にそっくりな優子を見て、
その気になったって事は、ひょっとして・・・?」
「おいおい・・変な勘ぐりはするなよ。俺は父親だぞ、まったく何にもしてないぜ!」
ふいに核心部分を突かれた修三は、あっという間に顔が強張ってしまった。
焦りからか、心なしか語尾を強くしながら否定する修三。
「あはは・・・どうしたのよ。そんなのジョークに決まってるじゃない。何も必死に
なって否定しなくても良いじゃない」
「バ、バカ!冗談でもそんな事は言うな!実の娘に手を出す父親なんてシャレにもなら
ない。確かに、さっきまで一緒に風呂に入っていて、びっくりしたのは認めるけど・・だ
けど」
「はいはい・・・判りました。こんなジョークを面白がって言った私が悪かったわ。
ごめんなさい。でもね・・あの子の裸を見て、正直何にも感じないなんて男じゃないと
思うの。あなただって父親である前に、ちゃんとした男なんだから、たとえ変な気に
なったとしても平気よ。ま、それでもそんな事する勇気もないだろうけどね・・・うふふ」
妻は、一片の疑いすら思ってはいなかった。
それよりも彼女の頭の中は、修三とのナイトランデブーの事で一杯だった。
彼女は、まるで踊っているような軽やかな手付きで、盛り付けを仕上げていった。
だが、それを見ている修三の方は、終始穏やかな気持ちにはなれなかった。
妻に対しての申し訳ない気持ちと、優子に対する思いとかが上手く整理出来ないでいた
からだ。
これからの生活において、2人に対して、どういう態度で接すればいいのか?
それと同時に優子の気持ちがどうなのか、凄く気がかりで仕方なかった。
今ごろになって、やっと、自分がしでかした事がいかに重大な事態を引き起こしているか
を思い知った。
あれこれと考えるうちに修三の目が、弱弱しく食卓の辺りを泳ぐように見回していた。
すると、ふらつく視線の中に、パジャマに着替えた優子が入ってきた。
ほんの少し濡れた髪が、どこか風情があって色っぽく見えた。
困惑気味な修三の目が、優子の大きな目と合った瞬間、優子は頬を、ほんの少し赤らめ
ながら、小首を少し傾ぐような仕草で、にっこりと微笑んだ。
突然、優子の滑らかな肌触りの感触が手の中に甦った。優子の甘い吐息が首筋に甦った。
そして全身に心地よい疲労感が甦った。
その一瞬、妻に対する申し訳ない気持ちが消えた。
その時妻は最後の盛り付けに余念が無かった為か、背中越しにいる優子に
気づかなかった。
優子は、修三の立場を考えてか、今立っている場所から、声を出さずに口の
動きだけで用件を伝えてきた。
(パパ、今日はありがとう)
修三は口元に笑みを浮かべながら頷く。
(また明日、一緒にお風呂に入ってもいい?)
”ああもちろん!”修三の口元も軽やかに動く。
優子の顔に、恥らうような笑みが浮かんだ。潤んだ瞳には、大人の女性が宿っていた。
それを見た修三の目には、すでに力強い決意がみなぎっていた。
「あら、優子。もう着替えてきたの?それじゃあ食事を始めましょうか」
「はあああい!」
妻の前では、優子はいつもの無邪気な12才になる。さっきまでの雰囲気とは一変して
子供らしく元気に食卓に入ってきた。
妻も修三も、直ぐに席に着いた。
そしていつものように妻の合図を待って食事が始まるのだが、今日に限って修三が妻を
制して、先に声を出した。
「食事の前に、ママに1つお願いがあるんだが・・」
「一体何ですの?」
「明日久しぶりに3人一緒に風呂に入りたいんだが・・どうだい?」
「え・・ええ・・それは別に構いませんけど・・・でも優子はいいの?」
「もちろんOKよ。だってパパと一緒に入るお風呂って楽しいもん」
優子の返事に、呆気に取られた表情の妻。
修三と優子は、笑顔で互いに顔を見合っている。
そして2人は、何も知らない妻に向かって、その笑顔を見せた。
「優子のおねだりの次は、ママのおねだりを聞く番だから・・ちょうど良いだろ?」
(おわり)
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