小説(転載) 母の闇4-3
近親相姦小説掲載サイト「母親の香り 息子の匂い」は消滅。
俺は母の言うことが理解できてようやく納得した。 しかし、母はまだ俺に理解してもらうために必死だった。
「みんながゆうくんみたいに優しいわけじゃないのよ! お母さんだって好きで不倫を続けてたわけじゃないの!」
俺は母を落ち着かせることから始めなければならなかった。
「お母さん、わかったよ。わかったから落ち着いて話をしよう。」
俺は母の手を引くとベッドの上に座らせた。 俺はイスに座り直して母の方を向いた。
「最初から話をしよう。ちゃんと聞いてあげるから。」
俺は母に笑顔を見せた。 久しぶりに母の前で笑った気がした。
「いつものゆうくんだ・・・」
母はそう言うと俺の足に優しく触れた。 母がどれだけ俺のことを愛おしく思っているのかが伝わってくるような触り方だった。
「全部聞くから・・・お母さんの話したいことを話して。」
母はしばらく黙って俺の足を触っていた。 なにを話せばいいのか考えているようだった。 俺は黙って待った。
「最初はね、とても優しかったの・・・」
1人目の大学生のことだと思った。
「メアドだってね、 この人なら大丈夫だと思ったから教えたのよ・・・」
母のことを信頼してあげられなかった自分が恥ずかしかった。 どうして母はそんな軽率な人間ではないと信じてあげられなかったのだろうか?
「何回かお茶したの・・・ホントにお茶だけなのよ。 彼は大学の話なんかしてくれて・・・お母さん大学なんか行ったことなかったから楽しくて・・・ 大学に行ってみたかったなぁなんて思ったの。 今思えば口がうまいだけだったのにね・・・」
俺にも大学がどんなところなのかはわからない。 高校となにが違うのだろうか? 改めて受験勉強も頑張ろうと思った。
「それでね・・・それでね・・・ ゆうくんに嫌われちゃった直後で寂しかったから、 『彼氏と別れちゃった』って言っちゃったのよね。 お尻の軽い女だって思われちゃったんだろうなぁ・・・ お母さんがバカだったわ。」
母がうつむいて影を見せる。
「違うよ。・・・お母さんが悪いんじゃないよ・・・」
俺は思わず口を挟んでいた。
「えっ!」
母が驚いて顔を上げる。
「そういう男は下心があるからお母さんと会ったんだよ。 『お母さんとエッチができたらラッキー』とか思ってるんだよ。 だからお母さんが悪いんじゃないんだよ。男が悪いんだよ。 どうせそんな男はほかにもたくさんだましてる女がいるんだよ。 お母さんはその中の1人に過ぎないんだよ。」
俺は知らず知らずのうちに母をかばっていた。 こんな気持ちになったのはいつ以来のことだろう?
「ゆうくん・・・優しいのね・・・」
母が笑っている。 母の笑顔は俺を安心させる。
「どうしてホテルなんか行っちゃったんだろうなぁ・・・」
母は遠い目をしている。 まだなにも解決していないのにすべてが終わったような表情である。
「ゆうくんの前で泣いた日があったでしょ。 あの日・・・お母さんは犯されちゃったのよね・・・ そう・・・犯されちゃったの・・・ あんなにみじめな思いをしたことはなかったわ。」
笑顔で「犯された」と告白する母はそこはかとなく老けて見えた。 母も悩んでいたんだと思い知らされた。
「どうしてあのとき、正直に教えてくれなかったんだよ。」
俺は母を守ってあげられなかったことが情けなかった。 あのとき俺がちゃんと母の気持ちを読みとることができていれば・・・。 俺は自分が許せなかった。
「写真なんか撮られちゃったりしてさ。 1回だけのエッチなんてありえないのかしらね。 生贄を探してたところにお母さんが飛び込んじゃったのよね。 やっぱり、お母さんがバカなのよ。男と1対1で密室に行っちゃうなんて・・・」
「写真ってどんな写真なんだよ。」
俺はこれから解決しなければならない問題が出てきたと思った。 その写真は今でもその男が持っているはずである。
「どんなって・・・エッチしてる写真よ。 その写真を1日に何回もメールで送ってくるのよね。 無視しようと思ったんだけど、ゆうくんにも送るって脅されちゃって・・・」
「なんで俺なんだよ・・・」
素直な疑問だった。
「『旦那の携帯も教えろ』って言われたから とっさにゆうくんのを教えちゃったのよ。」
「なんで適当に教えなかったんだよ。」
「携帯取り上げられて アドレス帳見られちゃったんだからしょうがないでしょ。」
なるほど。 確かに母の言う通りだ。 母を狙ったのは家庭を持っていたからなのだろうか? 守るものを持っている人間は脅しやすい。 しかし、俺は「旦那」ではない。
「俺なら送られてもよかったんじゃないのかよ。」
母は少し困った顔をして言葉に詰まった。
「ゆうくんに心配かけたくなかったのよ・・・」
そして小さな声で答えた。
「そんな理由でわざわざ犯されるために通ったのかよ。」
俺には些細なことにしか思えなかった。
「そんな理由ってなによ・・・そんな理由ってなんなのよ・・・ お母さんがどんな思いをして・・・」
母をまた興奮させてしまった。
「ごめん。ごめん。今のは俺が悪かった。 悪かったから。謝るから。」
「ゆうくんは悪くないのよ。悪いのはお母さんなのよ。 全部お母さんのせいなの。」
「お母さんはそうやって全部自分でしょい込むから 深みにはまっていくんだよ。もっと俺に甘えていいんだよ。 エッチしてなくても俺に甘えていいんだよ。」
お互いに不器用な生き方しかできなかった。 俺は確かにこの母の子なのだと実感していた。
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