小説(転載) 針のむしろに咲く花3
近親相姦小説掲載サイト「母親の香り 息子の匂い」は消滅。
僕が小さなころから父親と母親は別室で寝ている。 仕事と趣味が生きがいの父にとって、母親は家庭を切り盛りする家政婦のような存在なのかもしれない。 真面目な母は家事と子育てにこれまでの人生を捧げてきたが、 そんな扱いを母親が快く思っているはずはなかった。 どんな女でも咲かせることのできる花なら、咲かせたいと思っているはずだ。 僕は自室に帰ると冷たい布団の中で母のことを考えていた。 父のもとで恵まれない人生を送ってきたことをどのように思っているのだろうか。 昼の母なら「人生なんて耐えるものだ」と悟ったように言うのだろう。 しかし、一生耐え続ける人生なんて考えられない。 暗闇の中でそう考えていると音もなく母が部屋に入ってきた。 「まだ起きてるんでしょ」 そう言うとテレビをつけて、温もり始めた蒲団の中にすべりこんできた。 ついさっきまで同じ温度で触れあっていた足だけではなく、唇も重なりあった。
針のむしろに咲く花
~~ 完 ~~
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