小説(転載) 続おまたせしました1
近親相姦小説掲載サイト「母親の香り 息子の匂い」は消滅。
僕が母とつきあい始めてから1年の月日が流れようとしていた。 1年をこれほど長く感じたことはない。 今まで以上に母のことを想う日々が続いた。 ただ憧れの対象だった母が、形だけでも僕とつきあっているという事実が嬉しかった。 母が僕のものになったというだけで異様に興奮した。 単純な性的な興奮とはまったく違う、新鮮な興奮だった。 僕の愛を受け入れてくれた母にはいくら感謝してもしきれなかった。 僕は常に母への愛を伝える手段を考えていた。 そして、1周年の記念日に母をディナーに誘うことにした。 もうすでにホテルのレストランを予約してある。 今は母の返事待ちの状態である。 僕と母はなかなか2人きりになれない。 平日は僕が残業することが多かった。 土日は父が家にいることがほとんどだった。 読書が趣味の父が家を空けることは珍しい。 そんな理由で、母との2人だけの時間を大切にしたかった。 さて、母がキッチンで呼んでいる。 夕食を食べにいくことにしよう。
休日の夕食は家族3人で食べることになっている。 父もちょうど食卓に着くところだった。 母も最後の料理を並べてからエプロンを外して、父の隣に座る。 僕は母の正面が指定席である。
「お父さん、25日の夜はどんな感じですか?」
母はいつでも父に丁寧な言葉を使う。 父の方が7才年上である。 母によるとお見合い結婚だそうだ。
「クリスマスか・・・年末だから忙しいんじゃないかな?」
父は特になにも気にするそぶりを見せずに夕食を食べ続けている。
「去年は忘年会でしたよね?」
母はさりげなく聞き出そうとしているが、それを聞いている僕はドキドキである。 いつも通り夕食を食べることができているだろうか?
「そうだったかな?よく覚えてるな。」
「クリスマスですからね。」
母は明らかに僕に向かって言っている。 僕は顔を上げることができなかった。 緊張で体が震えだしそうである。
「私、その日友達からディナーに誘われているんですけど、 行ってもいいですか?」
とうとう核心に触れた。 僕は祈った。 食事をしながら祈ったのは初めてである。
「まあ、たまにはいいだろう。」
父はあっさりと了解してくれた。 僕は嬉しさのあまりお茶碗を落としそうになってしまった。 それを見て母が笑っている。 僕も照れて笑った。
「ご飯作って置いておきますからね。1人で食べてくださいね。」
母の声からも安心したことがわかる。 声のトーンが違う。
「1人で?・・・こいつもいないのか?」
「こいつ」とはもちろん僕のことである。
「この子は彼女とデートですよ。」
なんてことを言いだすんだ! 僕には彼女なんていない。 だからと言って否定もできない。 僕は父よりも驚いた顔をしていた。
「お前、彼女なんかいたのか?」
父の反応は当然である。 僕はどう答えたらいいのかわからない。
「最近、日曜日にいないことが多かったでしょ。 本ばっかり読んでるから気づかないんですよ。」
日曜日のお出掛けは母とのデートである。 2人だけの秘密である。 しかも回数だってそんなに多くない。 2ヶ月に1回くらいの頻度である。 頭の中で「彼女=母」と変換されている僕には母の言葉が信じられなかった。 無駄に慌てた。 父に知られたらどうするつもりなのだろうか。
「そうか・・・」
父はしばらく黙っていた。 母は何事もなかったかのように食べ物を口に運んでいる。 僕はなにもノドを通らなかった。
「結婚する気はあるのか?」
父が突然強烈なパンチを打ち込んできた。
「結婚なんかしないよ。」
「しない」というより「できない」が正解だっただろうか。 とにかく僕はとっさにそう答えてしまった。
「結婚する気もない女の子とつきあってるの? もう30なんだから、もっと真剣に将来のことを考えなさい。」
母の言葉は本音なのだろうか、冗談なのだろうか。 もっともなことを言う母の瞳は真剣である。
「わかったよ。」
もしもこれが母の本音なのであれば、僕は真剣に考え直さなければならない。 しかし、母は僕のクリスマスの誘いを受けてくれた。 出勤と帰宅のときだって玄関でキスをしてくれる。 僕には母以外の女なんて考えることができなかった。 そうやって30年近く生きてきたのだ。 いまさら結婚を考えろと言われても無理な話だった。
「わかったけど・・・しばらく結婚はないよ・・・」
僕はなんとか結婚を否定した。 中途半端に孫なんかを期待されるよりマシである。 母のことだけを愛して一生を終える覚悟はできていた。
「結婚はしないって言うけれど、 彼女の気持ちは聞いてあるの?彼女は結婚する気なんじゃないの?」
母は本当に僕の彼女だという意識はあるのだろうか。
「大丈夫だよ。そんなこと聞かなくたってわかるよ。」
僕は母をにらみつけた。 なぜ母がこんなに嫌がらせのようなことを言うのか理由がわからない。 母のことだけを愛して一生を終える覚悟はできていた。
「男は30を超えてもいいかもしれないけど、 女は年を気にするんですからね。女の気持ちなんてわからないでしょ。」
「まあ、いいじゃないか。 彼女に同情して結婚するのもなんだしな。」
父が母の言葉を遮るように口をはさんだ。 父の考え方は基本的に男尊女卑である。 九州男児のプライドなのだろうか。 僕はそんな父に嫁いで苦労している母を知っている。 知っているからこそ母を愛したのかもしれない。 もしかしたら、母を幸福にしてあげたいと願う気持ちは、 そんなところから湧き出してきたのかもしれない。
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