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小説(転載) 妻は無罪3

近親相姦小説
03 /25 2022
掲載サイト「母親の香り 息子の匂い」は消滅。

 それ以来、妻は毎日のように激しく体を求めてきた。 それにもかかわらず普段は口数が少なくて声も小さいままだった。 例えば、一緒にテレビを見ているときでも、黙って私の顔を見つめていることがある。 こんなときは必ずなにかして欲しいことがある証拠である。
「テレビつまらない?」
初めのうちは様子を見ながら機嫌をうかがっていた。 そのたびに妻は無言のまま首を横に振ったり、縦に振ったりした。 ちなみに、首を横に振るときは「次の選択肢を出せ」という合図である。 「なにかあるわけじゃないのか」と思って無視していると大変なことになる。 瞳の中で炎が燃え始めみるみるうちに泣き出しそうな顔になる。 妻は頻繁に怒りと悲しみを同時に表現してみせた。 私に理解されていないことに対して怒りを感じるとともに、悲しくもあったのだろう。 それに対して、本当になにもないときはいたって素直だった。
「ごめんなさい・・・」
そうつぶやいてうつむく。 視線を外したときは本当になんでもないという合図である。 私も安心して妻から目を離すことができる。 私に対しては常にそんな態度をとりながらも、 野球部のマネージャーとしてはなにも問題なく役割をこなしていた。 ほかの部員とにこやかに会話をしているところを見ると、正直焼きもちも妬いた。 そんな妻の態度が変わることはなかったが、 しばらく一緒にいるとなにを考えているのかがわかるようになってきた。 瞳の鋭さで感情がわかり、口元の微妙な角度で機嫌がわかるようになった。 1つだけ妻からはっきりと意思表示があったことと言えばエッチをしたいということだけである。 昼間であろうと夜であろうと服をつまむようにしてクイックイッと2度引っ張る。 このときだけは無条件で妻を抱きしめなければならない。 続けて妻がキスを求めればキスをする。 エッチを求めればエッチをする。 求めるときだけはこんなに積極的なのに、エッチをするときはいつでも受け身の姿勢だった。 そのおかげなのか妻の性感帯にだけは詳しくなった。 今では、私よりもうまく妻を感じさせることができる男などこの世にはいないと自負している。

 私がつねに妻の表情さえ気にしていれば2人の関係は非常にうまくいっていた。 妻の悲しそうな表情を見ることもほとんどなくなった。 しかし、1度だけ本当に別れてしまうのかと不安になったことがある。 私が就職をするときである。 野球をしていたこともあって就職活動は順調だった。 同じ学部の友人よりも有名な企業に就職することができた。 就職が決まったときは妻も喜んでくれたが、そこに大きな問題があった。 大企業は勤務地がわからない。
「私・・・どうしたらいいの・・・」
妻は私と離れて生活をすることが不安なようである。 妻が不安を言葉で表すことは珍しい。
「まだ遠くに行くって決まったわけじゃないだろ。」
そんな気休めしか言うことができなかったが、 当然、妻を納得させることはできない。
「どうしたらいいのって聞いてるのっ!」
いかにも追い込まれた表情をしている。 いつもにも増して鋭い目つきで私を見つめていた。 いつもなら妻が不機嫌な理由は私にあった。 私がその原因を取り除くことができれば、妻の笑顔を取り戻すことができた。 しかし、今回は事情が事情である。 私には解決策を提示することができなかった。 バッターがなにを考えているのかわからないままの状態で、 ピッチャーにサインを出すような心境だった。
「そんなこと言ったってしょうがないだろ。」
迷ったまま間をつなぐためだけの発言をしてしまった。 妻は声を出して泣き始めた。 こんなに大粒の涙を見たのは人生で初めてである。 妻の涙を見ているのに、不思議と落ち着いていた。 キャッチャーがピンチになればなるほど冷静でいなければならないポジションだからだろうか。
「ごめん・・・」
そう言いながら妻の肩に触れた。 妻が許せば抱きしめてあげようかと思っていた。 しかし、妻はその手を払いのけて泣き続けた。 私はただ呆然と妻の涙を見つめることしかできなかった。
「やっぱり・・・私・・・愛されて・・・なかったんだ・・・」
万策尽きてあきらめかけたとき、妻が途切れ途切れに声を出した。 妻の言葉の中になんとかして声をかけるきっかけを探そうとしたが、 どうしても納得のいかない言葉があった。
「やっぱりってなんだよ・・・」
誰よりも妻のことを愛しているつもりだった。 3年もかけて築き上げてきた絆が一瞬で音を立てて崩れ落ちるような感覚におちいった。 私の存在価値をすべて否定された気持ちになった。
「私は・・・愛されない・・・運命なんだ・・・」
沈む気持ちに妻が追い打ちをかける。 妻もあきらめてしまったかのように聞こえた。 どんなに考えても妻を前向きにさせるような言葉が見つからない。 ただ黙って泣いている妻を見つめることしかできなかった。
「もう寝る・・・」
妻がうつむいたまま立ち上がった。 視線はあわせてくれない。 もはや私に救いを求めてはいないということなのだろう。 パジャマに着替えることもなく、電気を消すこともなく、妻はベッドの上に崩れ落ちた。 長い髪の毛が無残に妻の顔を覆っている。 なにかが終わったっことを象徴しているようだった。 私もゆっくりと腰を上げると、電気だけを消して妻の横に寝ることにした。 もちろんエッチを求めてくることはない。 腕枕すらさせてもらえない。 シングルベッドに2人で寝ることがこんなに窮屈なことだとは思わなかった。 妻は微動だにしない。 寝ているのかどうかもわからない。 寝息が聞こえてこないところをみると、妻も眠れないのではないだろうか。 こんなに妻のことを愛しているのに、どうやって伝えたらいいのかわからない。 妻が求めてくれないと、私からはなにもすることができなかった。

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eroerojiji

小さい頃からエロいことが好き。そのまま大人になってしまったエロジジイです。