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小説(転載) 蒲柳の母1-3

近親相姦小説
03 /27 2022
掲載サイト「母親の香り 息子の匂い」は消滅。

 その夜、幹太は由布の肌の温もりを感じながら「人間は考える葦である」という夢を見た。 由布の下で思考が停止した幹太は考えることができない葦でしかなかった。 将来のことなどなにも考えられない。 ただその瞬間を快感に任せて生きているだけだった。 夢の中で幹太は葛藤を繰り返していた。 最初は由布の弱さに同情していただけだったはずだった。 人間として感情をコントロールできなくなっていく由布を見て自分よりも弱い人間だと考えていた。 しかし、実際に母子でセックスをするという現実を突きつけられて自分の弱さに愕然とした。 由布に誘われるままに由布の肉体を受け入れてしまった自分がいることが信じられなかった。 まさか自分の身に母子相姦という言葉が降りかかってくるとは想像すらしたことがなかった。 由布の肉体に魅力を感じたことなどなかった。 それにもかかわらず今では由布の肉体を求めている自分がいる。 いけないことをしているという罪悪感はある。 罪悪感があるからこそ幹太は悩んでいた。 しかし、目を閉じるとそこには由布の肉体の感触が生々しく思い出される。 それだけで勃起してしまうことさえあった。 実際に弱い人間は幹太自身だった。 そんな幹太の存在は折れた葦と同じだった。 目の前で次々と倒れている葦を見ながら、幹太にはどうすることもできなかった。 夢の中で葦は何度も何度も倒れ続けた。 漠然と食い止めなければならないと思いながらも、なにもできない幹太がそこにはいた。 葦の弱さを考えることで支える。 それが人間である。 「人間は考える葦である」とはそういう意味なのだろう。 しかし、幹太にとって強い母だったはずの由布がいとも簡単に折れた葦となって苦悩を続けている。 それに巻き込まれて幹太も折れた葦となってしまった。 葦はどうすれば立ち続けることができるのだろうか。 夢の中で幹太は苦しみ続けた。 苦しんで苦しんで目が覚めたと思ったら、全裸の由布が幹太の布団の上で寝ている。 幹太の手には確実に由布の全裸の肉体を直接感じることができる。 由布と何度も交わってしまった幹太がいまさら由布を拒否することができるのだろうか。 今となっては同情を通り越して愛おしさすら感じてしまっている。 由布を抱きしめて落ち着かせることができるのなら、それが自分の役割なのかもしれないと落ちぶれてみたりもした。 しかし、何度考えてもそれは言い訳に過ぎなかった。 由布の誘惑を拒否したうえで由布を立ち直らせることこそが、必要なことだとはわかっているつもりだった。 しかし、わかっていることと、できることは別だった。 そして、幹太はふたたび葦が倒れ続ける悪夢の中に堕ちていくしかないのだった。

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eroerojiji

小さい頃からエロいことが好き。そのまま大人になってしまったエロジジイです。