「失礼します。生徒会室のカギを返しにきました」
生徒総会が近い。今日はその準備でおそくまで残っていた。そして、教室に忘れ物を
取りにいくついでに、カギを返しに職員室にきた。
「お、脇坂。この時間まで仕事だったのか」
「はい。今日は先生が学校のカギを閉めるんですか?」
「まあな」
ひとり職員室にいたのは担任の中野先生だった。理科を教えている。いつもジョークの
たえないような明るい先生。
「なにしてるんですか?」
「ああ、小テスト作ってた」
「あ、やった、いーところにきちゃった」
「バーカ、見せるわきゃねーだろ。あ、そうだ。かわりにと言ってはなんだけど、ちょっと
この前おもしろいもんが撮れたんだ。あとでみんなにも見せようかと思ってたんだけど。
見てみるか?」
いきなりそういって、ハンディカムをカバンから取り出す先生。
「え・・・?」
なんか、ヘン、かな。
いままで先生が、ホームビデオを見せたりするようなことなんて、なかった。でも、べつ
に拒否する理由もないし。またいつものように、私たちを笑わせてくれるものなのかも
知れないし。
「えー、なんですか?」
「このモニターで見れるから」
ハンディカムがさし出される。なにげなく受け取って、小さい液晶画面、見てみる・・・
えっ、なんだろ、どこだろ、ここ。だれかいる。黒い服、学生服?そのそばにもだれか
いるみたい・・・まんなかあたりに白いものがある。トイレ、みたいな、あっ、これって本当
にトイレだ・・・
「あっ・・・」
この人の、下半身、はだか?・・・
「あ・・・あ・・・」
これって、まさか、もしかして・・・
「うそ・・・っ、」
その瞬間、だきつかれる。うしろから。まるでその一言が合図だったかのように。
「いやっ、なっ、なにっ・・・?」
「ふふ、よく撮れてるだろ?わかるか?ドアの上についてるフックの先端だよ。あそこに
カメラを仕掛けたんだ。あとは電波で飛ばして、下の駐車場の車の中で受信して録画
するってわけだ。初めてアノ声を聞いたときは驚いたよ。まさか現実にあんなことをする
奴がいるなんてなあ。しかも何度も。そこでピンときたんだ。これを撮れば楽しいことに
なるってな。いつかは見せようと思っていたけど、まさか、こんなに早く、脇坂の方から
寄ってきてくれるとはな」
早口で、よどみなく、耳もとでささやかれる、信じられないような事実。ウソをついたのが
バレてしまった時みたい。おなかつめたい。足のふるえ、止まらない。
「実際はちゃんと音も録れてるんだ。ユキ、お前キモチイイ声出してくれんじゃねえか。
ん?それにそのお口からあんなスケベな言葉、チンポだの、マンコだのってよう」
画面では体の位置が変わったところ。足をかかえられて、私がバカみたいに感じてる。
のぼせたような顔をして、よだれをたらしてる。
ぜんぶ、バレていた。
それどころか、じっくり、鑑賞されていた。声と音、聞かれていた。
でも、カメラの映像から目をはなすことは、できなかった。いま目をはなしてしまった
ら、その時点ですべてが悪い方向へすべり出してしまうような、そんな気がした。
「お勉強や生徒会活動をマジメに取り組むのは結構だけどよ、息抜きに、近親相姦、学校
で楽しまれたんじゃたまったもんじゃないぜ」
ふたつの制服の動きが止まったところで、ビデオは終わっていた。私は静かにハンディ
カムを下ろす。
「あ・・・う・・・あ・・・」
絶望、あせり、不安、クツジョク、恥ずかしさ、
ありとあらゆる感情が、うす暗く頭の中をうめつくしていく。今ここに立っていられる
のは、先生にささえられているから。ただ、それだけ。
「さ、まずどうして欲しいかはわかるだろう?ユウキにやったように、俺にもフェラって
くれよ」
耳もと、ゾッ・・・とするような言葉を残して、やっと先生が、はなれた。
とたんに、立ちくらみ。足もとがふらふら。
「あ、あ・・・」
うそ、そんな、うそ、そんな・・・
「ほら、突っ立ってんじゃねえよ」
先生は、もうイスに深く腰かけてる。せなかをそらせて、おおまたびらきで。
「さっさと動くんだ」
私を、呼んでる。私を座らせたいらしい、ひざとひざの間の床を足で鳴らして。
先生が、おもむろにチャックを下ろす。こっちに向けられてる、スケベったらしい視線
と、無理して作ったみたいなゆるんだ口もとが、気色悪い。
「ほーら・・・」
ずるりっ・・・
「やっ・・・!」
思わず、顔をおおった。
だって、だって、オチンチンなのに、黒っぽくて、きたない。ユウキみたいにすっとして
ない。ぐにゃって曲がってる。はなれてるのに、ニオイが鼻に、入りこんでくる。気持ち
悪い。あんなの、あんなのオチンチンじゃ、ない・・・
「なーに純情ぶってんだ、ユキ?」
「だって、やっ、や、」
「お前、好きなんだろ?じゅっ・・・ぼじゅぼに、おしゃぶりするのがよ・・・」
「そんなっ・・・!」
・・・逆らうことは、できない・・・
それは、だれにでもわかる暗黙の了解。それはわかってる、けど・・・
こんなの、いや・・・ぜったいに・・・いや・・・
「このビデオを公開されたら、被害者になるのは、お前だけじゃ、ないだろ?」
「・・・!」
・・・ユウキ・・・
「ほら、ユキ・・・」
「・・・」
「・・・そう、最初っから言うこと聞いてりゃいいんだよ」
ユウキの顔が、うかんだ。
私は、ふるえるひざを、床につくしか、なかった・・・
「うう」
こげちゃから、黒みがかった、あかむらさきへのグラデーション。
人体模型の”肺”の下に、カミナリのような血管がかけめぐる。そのまわりを取り囲む
邪悪なかんじのモワモワした、毛。顔が近づくと、そのニオイはさらに鮮明に、そして強
烈になる。それに、表面には、なにか白いモノがこびりついている。
汚物。
それ以外に、これを表現する言葉は見つけられない。
「俺はフェミニストだからな、無理矢理にってのは嫌いなんだ・・・ほら、早くしろ。歯はたて
るなよ・・・?」
自分から口に運ばなければならない、クツジョク。
でも。ほかに道は、残されていない。
「ふぅぅ・・・」
しかた、ないから。あんなところ、撮られちゃってるから。私のため、だけじゃ、ないん
だから・・・
親指とひとさし指で、そっとつまんで、私は、固くかみしめていたくちびるを、おそる
おそる、開いた。
十四年間の人生で、二人目の、フェラチオ。
目を閉じて、呼吸も止めて、顔を、近づけて・・・
「あ・・・ん・・・」
「おおう」
ぴくくっ!
先生の体が、私の舌の上で、はねあがる。
なに・・・これ・・・
入れた瞬間、口の中に広がる、感覚。
ユウキの時より、ヒドイ・・・
「おぅえっ・・・」
最低。
すぐに、おなかの奥からはき気がおそってくる。思わず、なみだ、あふれ出す。
あの独特の、味だとか、悪臭だとか、口の中でモゾモゾ動きまわるカンショクだとか。
ユウキになんどもしてあげてるから、ガマンできるはずって、思っていた。
けど・・・甘かった。
”これ”は、汚物。表現の問題じゃなくて、汚物、そのもの。
胃液が逆流をせがむ。必死に私はそれをなだめる。ガマンしなくちゃいけないこと、
どんどん多く、どんどん大きく、なっていく・・・
「おぅぅ・・・ぐぅぅぅ・・・」
むかえ入れてしまった、二本目の、オチンチン。
でもそれは、ユウキのより、小さい。口のカンショクで、わかる。
オトナの、クセに・・・
なぜだかそれだけが唯一の救いになるような気がしてる。心の中でバカにしながら、
くやしさをかみ殺す。ほんのささいでも、支えになりそうなことを見つけながらじゃなく
ちゃ、こんなゴーモン、たえられない。
「おら、もっと、舌を使ってしゃぶれ」
「んぐっ・・・」
「ユウキみたいに声が出るくらい、きちんとなめてくれよ・・・」
こんなの、イヤ。イヤだけど・・・
「ん、ぐ、」
くちゅっ
「・・・ほぉう、いいぞ」
くちゅっ・・・くちゅ・・・くちゅくちゅっ・・・
時間がたつにつれて、少しずつ、コイツの言いなりになっていってしまう。それこそ、
先生が授業で言ってた、肉食動物にちっ息死させられる、草食動物みたいに。
舌をすべらせると、あの、口にする前の映像、よみがえってしまう。
あれが私の舌に、私ののどに、私のおなかの中に・・・
「んー、んー・・・」
「ああ、いいぞ。今までの女の中で、一番お前の口ん中がキモチイイ。くくくくっ」
うるさい。アンタみたいなヤツのいちばんになんて、死んでもなりたくない・・・
「さあ、もっと顔をこっちに見せて・・・」
なにも考えず、視線、あげてしまった。それは、教師に指示された生徒としての、反射
的な反応だった。
ジ----------・・・
「あっ・・・」
目の前にあったのは、カメラの、レンズ。
「いやっ!」
「おっと、口を離すんじゃない、ずっと続けてるんだっ!」
「んぐっ!ふぐうっ!」
「目もそらすな!こっち向いてろよ?言うとおりにしないとどうなるかわかってんな?校内
でアノ声を放送したり、画像をプリントアウトして学校中に掲示したり、インターネットに
実名入りで公開したり・・・いろいろ手は考えてんだぞっ?」
「んおおおうっ!」
平然と話して聞かされる、ヒキョウな手口の数々。
前歯で思いっきり、かみちぎってやりたい・・・
何度も実行しかけてはやめる、その衝動。きっとそうすれば、気持ちもスカッとするに
ちがいない。
でも、いま聞かされたことが現実になってしまったら、だれにもひたかくしにしてきた
ひみつ、学校中にバラされてしまったら・・・
ともだちの、目、先輩、後輩、先生たちの、顔、お父さん、お母さん・・・
こわかった。
だから、私にそんなこと、できるわけ、なかった。
「うううぅ・・・」
ちゅくっ、ちゅるる・・・
「んッ、フッ、そうだ。ふふ、いい子だ」
先生が、私の髪をなでる。口もとに残酷な笑みを浮かべながら。
「さあ、その大きい目でこっちを見るんだ・・・」
髪をなでていた手、いつの間にか、指に髪の毛、からめはじめる。
「ほら、頭を動かすんだ・・・」
「んっ、んっ・・・?」
髪が、引っぱられる。その直後、頭をおされて引きよせられる・・・!
「んっんっんっんっ!」
ぢゅぼっぢゅぼっぢゅぼっぢゅぼっ!
「ハァ、ハァ、いい、いい、ユキのくちびるに、俺のチンポ、出入りしてる・・・!」
強制的に、逆ピストン。
アタマが、ぐしゃぐしゃにシェイクされてオカしくなりそう。目の前がぐるぐるまわって
る・・・!
「ううっ!ああ、ユキ、やれば、できるじゃないか。お前の舌、動いてる、のどに、吸い
込まれるぅっ・・・!」
うそ、なんで・・・?
本能的に。
それ以外にいいわけが見当たらない。
何百回もユウキをおしゃぶりしてきたこの口が、勝手にコイツのオチンチンをレロレロ
してしまってる。自分から進んで、頭を前後に動かしてしまってる。あの、なまあたたか
い液体をしぼりだすように、ひたすら吸いついてしまってる・・・!
こんなの、自分じゃないっ・・・
数え切れないくらいの経験の中で、すっかりエッチな体になってた?
まるで自分の体じゃないみたい。信じられない。
じゅぱっ、じゅぱっ、じゅぱっ!
「ああ、そう、もっと速く、もっと速く動かしてくれ、もっともっと!」
要求されたら、答えてしまう。
子供がキャンディにしゃぶりつくみたいに、頭を前後させてしまう。きゅうきゅうに吸い
ついてしまう。うらすじ、なめちゃう。ワレメ、チロチロしちゃう・・・自然とスラスラ出てきて
しまう、ユウキをイかせるためだけに私の体にインプットされてきた、「てくにっく」。
はき気をもよおすほど、イヤなのに、こんなヤツをヨロコばせるために、がんばって
しまうカラダが、ゆるせなかった。
じゅぶっ!じゅぶっ!じゅぶっ!じゅぶっ!
「っああ!凄い、イキそうだっ!ユキ、いま口の中に出してやるぞ。ちゃんと全部飲み干
せよっ!」
「ぐぐうぅっ!ううううぅっ!」
びゅびゅびゅびゅびゅびゅっ!
「ああああああっ!」
ごくんっ、ごくんっ、ごくん・・・っくんっ・・・
私、コイツのセーエキ、飲んだりなんかしてる・・・
口の中ではげしくのたうちまわってる。つぎつぎと、大量のセーエキがのどに流しこまれ
てる・・・!
わざとらしく先生が、腰をグイグイと前後させる。私の顔に、しめり気をまとった肌が
密着する。
本当に、つき飛ばしてただはき出したい気持ちだった。そのままベットリはりついて
固まってしまいそうなほど、ノドにからみついてくるセーエキ。コイツのヘンタイDNA
も全部とけこんでるセーエキ。
それなのに、カラダはがんばって、ぜんぶ、飲みこんでしまう。
こんなに、こんなにイヤなのに・・・
ごっ・・・くん・・・
「くぅーっ、」
ぬるる・・・”最悪の結末”を私に見せた、肉のかたまり、私の口から、ひきぬかれる。
ぶ、るんっ、
「おぉうっ、」
先端が、私のくちびるにひっかかって、たてに、すこし、はねた。最後のしずくが、数滴、
私の顔に、ふりかかる。
「ハァ・・・ハァ・・・お前のフェラ、最高だったぞ。またひとついい画がライブラリーに加わっ
た」
もう、なみだ、かれていた。
床に手をついて、ボーゼンとしていた。なにか、ばくぜんと、とてつもなく、かなしい
気分だけが、胸の奥にのこっていた・・・
「まだまだ帰さねえぞ。せっかくだからたっぷりと楽しまなくちゃな。さあ、立つんだ。
次は、そうだな。とりあえずここで着てるもの全部脱いでもらおうか」
「そんなっ・・・」
「さ、目の前で副会長さんのヌードを見せてみろよ」
「カメラだけはっ・・やめてください・・・」
「あれだけ熱心なおしゃぶりを見せておいて、今さらなに言ってんだ」
「でもっ、こんなっ・・・」
「俺の前で、お前は奴隷なんだよ。奴隷は奴隷らしく言うとおりにしてりゃいいんだ」
「くっ!」
「ほらどうした。俺は無理矢理が嫌いだって、さっきも言っただろ?」
ひとかけらのプライドすらもふみにじられるように、くやしい。
だけど、あのビデオがあるかぎり、どうすることもできない。
また、なみだ、あふれてきた。一滴も残っていなかったはずの、なみだが。
でもこれは、さっきのような、鼻とか口とかを刺激されるときのなみだじゃない。気持ち
が、直接あふれ出させる、なみだ。
「ユキ、お前、もの覚えが悪いのか?また、さっきみたいにビデオの使い道を言わせるの
か?」
「うっ、うっ・・・」
「ほら、ベソかいてんじゃねえよ」
「・・・」
私は、ゆっくりと、ボタンに手をかけた。あいかわらずカメラをのぞきこんでいる先生に
向かって、せいいっぱい、にらみつけながら。
ブレザー、
リボン、
スカート、
ブラウス、
・・・ブラジャー・・・
「おお・・・胸はまだ発育途中って感じだな。ふふ、でも色も形も凄くキレイだぞ?」
少しもうれしくないほめ言葉。
聞いてないフリして、最後の一まいに、手をかける。
・・・・・・パンティー・・・・・・
「っ!お前まだパイパンだったのか。ビデオじゃユウキが邪魔になって見えなかったけど
な。ズボズボにヤリまくってるクセに、未だツルツルのマンマンチャンってことか」
初めて、だった。ユウキと、お父さん以外の男の人に見られてる目の前でハダカになる
のは。
視線、言葉、
浴びせられるすべてが、むきだしの素肌をつき刺すように、いたい。
「靴下とクツはそのままでいい。このパンティーは俺がもらっておくぞ」
「あっ・・・」
強引に、取り上げられてしまう。
きっと、私の帰り道を想像しながら、イヤらしいことに使うに、決まってる。
クン・・・クン・・・
「や・・・あ・・・」
おねがい、ニオイ、かがないで・・・
「くくっ、これはいいオカズになりそうだ。ほら、手で隠してんじゃねえよ。よし、そこのイス
に座れ」
先生がとなりの机のイスを指さす。私は、そのイスにオシリを下ろす。
「両脚を肘掛けにかけるんだ」
「・・・えっ・・・?」
ひじかけ。
いま、私の両サイドにある、ひじかけ?ここに、私の両あし、乗せてしまったら・・・
「黙ってやれ」
「やっ、できない・・・」
「やるんだ」
「うっ・・・」
・・・もうきっと、ゆるしてくれない。
それなら、早くすませたほうが・・・
「・・・っ・・・」
「・・・ほーら、できるじゃねえか」
右あし、左あし、ひじかけに、かける。
少しずつ、少しずつ、閉じられていたところに、空気が入りこんでくる感覚。
極度のはずかしさ。職員室を支配する、二種類のみだれた呼吸。いろんな感情がうず
をまいて、静かな室内の空気がはりつめていく。
マタの、あいだ。どんなことになっちゃってるかなんて、わかってる。もう、カオを、肩に
うずめるようにするしか、レンズごしのイヤらしい視線から逃れる方法はなかった。
「パックリ・・・だ。真っ赤だな。ふふ、ユキちゃんの奥まで見えてるぞ?その奥の方から、
お前のスケベなニオイ、漂って来るぞ?」
「やだっ、やだ・・・」
レンズが、ギリギリそこに近づいて、私の中を、ジトっ・・・と見つめてる。
死にたい・・・本気でそう思う。
「このままでは美味しく食べられないからな。きちんと下ごしらえしてやる」
先生が、カバンの中を物色しはじめる。
取り出されたのは、大きいカプセル錠のような形の、きついピンク色した物体。そこ
からコードのようなものがのびていて、リモコンのようなものに続いてる。
「何だかわかるか?もうユウキに愛用されてるのかもな。くくく」
「・・・?」
「これはな?パールローターってやつだ。スイッチを入れると、この先っぽがブルブルっ
と振動するんだ。あとは、どう使うかわかるよな?ふふっ、たっぷりとイジメてやるから
な・・・?」
えっ?なに?ぱー・・・ろー・・・?
コンワクしてる私をよそに、先生の指がスイッチをオンにした。
ブ-------------・・・
無機質な音とともに、ピンク色が細かくブレる。ハンディカムをかまえながら、ヘンな
機械を持つその姿は、異星人の侵略ロボットみたい。その音とルックスが得体の知れない
恐怖心、あおっていく。
「やっ、先生、いやっ・・・」
「そうら、まずは、その薄いピンクのオマメちゃんからだ」
ビビビビビビビ・・・
「くあッ!んっ・・・?」
「ほらっ、手で隠そうとするんじゃない。そうそう、おとなしくしていればダイジョウブだから
ねェ」
「くく・・・」
感じてなんかない、感じたりなんか、したくない・・・
そう思っていても、想像以上に振動の刺激は強力。ムネとアソコが、電流線でつながれ
てしまう。奥歯を思いっきり食いしばってたえるんだけど、カラダ、ぴくぴくぴくってなって
くる。おっぱいとワレメの奥が、いっしょになってムズムズしてる・・・
「ほーら、乳首が勃ってきたぞ。乳輪にもつぶつぶが浮いてきたな」
だめ、感じちゃう・・・かってに、ちくび、ボッキしちゃう・・・
ぶるぶるが、ちくびをちっぽけなふくらみの中にグリグリってうめこんでくる。そして、
むくっ・・・むくっ・・・”気球”がふくらむときみたいに、立ち上がってくる、その姿を見て、
楽しんでる。それだけじゃない。先っぽをコスったり、ちくびのまわりだけ、わざとイジメ
たり、たくさんズルイ手を使ってくる。
「はーい、こっちがユキちゃんのボッキ前の乳首、こっちがコリコリにされちゃった乳首
でーす」
先生が”鑑賞者”に向けてレポートする。
自分でもはっきりわかるくらい、大きさがふぞろいの右と、左。体温が急上昇してしま
う。ハズカシイが止まらない。キモチワルイ汗、にじんできてる。
「さあ、こっちのオマメちゃんも平等に大きくしてやるか」
ブブブブブブブブブ・・・
「くぅっ・・・!く・・・」
おんなじ手口を使われて、ついに両方とも、ぴん、と、つきだしてしまう。もう、声を
殺してても、いやだって言っても、説得力がなくなってきてる。ほとんど形だけのものに
なろうとしてる。
「さてと、上のオマメちゃんをいじくったあとは、下のオマメちゃんもお相手してあげなきゃ
な」
移動をはじめる、ピンクの機械。
「だっ、だめっ・・・」
ぶるぶるの行く先には、まっ赤なさけ目が、あるの。そこには上のふたつよりももっと
ビンカンなつぶが、かくれてるの・・・
「い、いやですっ!先生、おねがい、やめて・・・!」
抵抗したのは、もどれなくなりそうな気がしたから。コイツの言いなりになったまま、
エサになったまま、もとにもどれなくなりそうだったから。だって、おっぱいであんなに
ショックが強かったのに、ソコを攻撃されたりしたら・・・
「ふふ、かわいいオマメちゃんだ・・・」
「あっ、はぅっ・・・」
「さあ、次はどんな悲鳴をあげるのかな、ユキちゃん?」
「やだっ、やだっ、やだっ・・・!」
私の必死のおねがいを、ぜんぶ聞いたあとで、先生は、ブルブルを・・・
ブブブ、
「はあああああんっ!」
「・・・やっといい声を出したな。そうこなくっちゃ。一緒に楽しもうぜ」
「やっ、やんっ、やんっ」
私のクリット、ピンクにのしかかられてる。
右へたおしたり、左へ押しつけたり。上からコスったり、まあるく周りをなでたり・・・
ネコにもてあそばれるボールみたいに、くりくりコロがされてしまってる。
私の中の感情のカベが、”キモチイイ”で焼きつくされていく。変態教師によって送り
つけられる”キモチイイ”で。
「さあ、徐々に強さを上げていくぞ。ユキちゃんはどこまでガマンできるかな?」
先生の手もとのリモコン。ハンディカムを操作しながら、レバーが、少しずつ、”強”
に向かって上げられていく。
ブブブブビビビビビウィウィウィウィウィッ・・・!
「うっ!くっっっ・・・・・・・・・・・・・・・っあああっ!」
「いいんだぞ?キモチヨカッタら、思う存分声をあげていいんだ。たまんないんだろ?ス
ケベなよがり声、聞かせてみろよ」
「ああっ、はっ、あっ、いや、ダメ、ああんっ・・・!」
ネチネチ言葉でなじってくる先生。レバーを操作する指もじわり、じわり動いていく。
振動の大きさと、私の声の大きさが、完全に先生の指先でコントロールされていた。
「もうちょい、もうちょいで、最強だ・・・ほら、どうだ?イイだろ?イイんだろ?ふッ、ユキの
クリちゃんもマックスになっちゃったなあ」
「はあん!いやあ、言わないでっ!うああっ・・・!」
クリットといっしょに、全開にされてしまったアソコ全体が、ピクピクピクってなる。私の
気持ちとは関係なく、そこにあるブルブルをほしがってしまう。
「ほおら、ユキの穴から、ヌルヌルが湧いてきたぞ。さすがの副会長でも、こっちの方は
不マジメ極まりないな」
変態教師は私のヌルヌルを使ってさらにクリットをいじめてくる。ブルブルがツルツル
にすべって、どんどんキモチヨクなってしまう。
「だめっ、イキそう、私、イっちゃいそうなんですぅ・・・」
「よーし、下ごしらえは完了みたいだな」
ふいに、ブルブルがはなれる。
「あ、もっと・・・」
「ユキ、お前イキたいんだろう?入れて、欲しいか?」
もう、無意識に、カクカクうなずいてしまう私。
「なら、大きい声で言うんだ。”先生のチンポで私のオマンコをぐちゃぐちゃに引っ掻き
まわしてください”ってな」
「・・・」
迷ってる、自分がいる。こんなこと、迷うことじゃないのに。迷っていい問題じゃ、な
いのに。
「ん?どうした?」
「言え・・・ません・・・」
「そうか、言えないならここでおしまいだ」
「え・・・?」
「お望みなら、服を着て帰ってもいいんだぞ」
「・・・」
一刻も早く、ここを立ち去りたい。そう思ってるのに、ほんとはそう思ってるはずなの
に・・・
カラダがぜんぜん動かない。
腕にも、足にも力が入らない。べとべとのアソコをさらけ出したまま、困ったような顔
を、このヘンタイに向けているだけ・・・
「・・・っ・・・っ、」
「・・・ん?何だ?そんなんじゃ先生、わからないぞ?」
「・・・せ、先生の・・・チ・・・で私の・・・ンコを・・・」
「ふふふ・・・聞こえないな。聞き取れるようにちゃんと大きな声で言うんだよ!」
「先生の、チ、チン・・・で・・・」
「まだ小さい」
・・・ユウキ・・・ごめんっ・・・
「・・・・・・・・・・・先生のチンポで私のオマンコをグチャグチャに引っ掻きまわしてください!」
「・・・」
「・・・え?・・・あ・・・」
「くくく・・・それが生徒の代表が言う言葉かよ・・・」
「な・・・や、も、もう、ガマンできないんですぅ、おねがい・・・」
「・・・」
「チンチンちょうだい・・・私のマンコ、チンチンでいっぱいにしてぇ・・・!」
「・・・」
「ちんちん、せんせいちんちん、ちんちぃん・・・」
「・・・よし、ごほうびだ」
カメラを机の上に置き、ズボンをぬぎ捨て、私をオシリからかかえあげて、いっきに、
ずちゅぷっ!!
「うあああああっ!」
強引に、私をくしざしにする、チンポ。喜びをバクハツさせるように、キリキリしめつけて
しまう私のマンコ。トイレのときと同じような体勢。けれど今日はうしろにカベがない。だから
どうしても、私の両腕が、両あしが、目の前のヘンタイのカラダにまきついてしまう。
ぜんぶ、コイツの、思うツボ、だった。
じゅぎゅっ、じゅぎゅっ、じゅぎゅっ、じゅぎゅっ!
「ハァ、ハァ、キモチイイだろ?ん?ユキキモチイイだろ?あ?俺のチンポがよお!」
「ああっ、ああっ、イイよお、イイよおぉ・・・!」
ごめん、ごめんね、ユウキぃ・・・
カイカン、その中に混じって生まれる、罪悪感。
今そこにいるのは、私たちにとって、敵。私たちをゆすって、私たちをいいように利用
しようとしてる、悪魔のような存在。
なのに、そんな男のチンポが、キモチイイ。
ほんとは、にくまなくちゃいけない人間に、感じてる。それはユウキに対する”うらぎり”
のでもあるのに、
「あぁんっ、ちんちんっ、ちんちんえぐってるっ、まんまんえぐってるぅっ、」
私、めいっぱい、感じちゃってる。
”いけないこと”大好きなカラダが、つぎつぎと罪悪感をカイカンに変えていく・・・
「下ごしらえはうまくいったかな?」
ちゅっ、ちゅううううぅぅ、
とつぜん、ピンピンになった乳首がヘンタイの口の中に。
「あああっ!やっ、はああっ・・・」
「シコシコだぜ、たまんねえ歯ざわりだぜ・・・」
ごめん、ごめんね、ユウキ、私、マンコ思いっきりつかれながら、おっぱいおしゃぶり
されたら私、もうたまんないの、ビリビリに感じちゃってるの・・・!
「お兄・・・ちゃん、お兄ちゃん・・・」
「ん?ふふっお前、イキそうなのか?俺のチンポくわえ込んでよう!」
「・・・っ!」
最後の、秘密。だれにも、お兄ちゃんにすらきちんと話したことのない、法則。
イキそうになると----”お兄ちゃん”って----叫ぶ---
それすら、たった一本のビデオを見ただけの変態教師にわかられてしまってる。
もうクツジョクすら感じるヨユウもない。くり返されるボッキのぬきさしが、私の理性を
ひきずりまわしながら、加速度的に速くなってく。
私もう、ダメ。もうなんでもいいから、”お兄ちゃん”の法則、知られてもいいから、
もっともっと”キモチイイ”がほしい。
ぶぢゅ、ぶぢゅ、ぶぢゅ、ぶぢゅ、ぶぢゅ、
「物凄く、キュっキュって締まって、ハッハッ、ハッハッ、イクッ、イクぞっ!」
「お兄ぃっ、あんっ、ちゃんっ、あんっ、ふああぁん・・・!」
「うああっ!」
いきなり、穴と棒が引きはなされる。ドスンっとイスの上に下ろされる。
「はあっ、あっ、あああっ!」
なに?なにが起こったの・・・?
まっ白なアタマのまんまで、視界の中に飛びこんできた、こっちに向かって近づいてくる、
放物線・・・
びちゃっ!びちゃっびちゃっ・・・ぴちゃっ・・・ぴちゃっ
「ああ、ああ、ああ、」
顔じゅうに、ふりかけられてる。
切ったばかりの前髪にも、息を切らしている口にも。鼻にも。のどにも、おっぱいにも。
あのなまぐさい香りと、人肌のぬるさをただよわせてる、液体が、まぶたの上をすべり
落ちてきて、視界がふさがれてしまう。
「ハァ、ハァ、いい、ユキ、お前、たまんねえよ。これからも、これからもたっぷりと遊んで
やるからな・・・」
ごめんね・・・ごめんね・・・
まぶたのうらでも、私はあやまりつづけてた。でも、その”ごめん”の意味が、本当
の”ごめん”なのか、”いけないこと”をもっともっと楽しむためなのか、私にはわからない
でいた・・・