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小説(転載) 天狗村奇談 権堂さんの宴 その4

近親相姦小説
02 /25 2021
掲載サイト「母と少年 禁断の部屋」は消滅。
権堂さんが褌を外した。股間には、てらてらと黒光りする肉棒が、にょきりと突き立っている。息を飲むほど太く立派だった。
「さあ健次、今度はわしが、これを使っておまえの仕返しをしてやるからな」
 権堂さんはそう言ってから、腰を両手でがっしりと掴みしめた。
「あっ」
 怯えたように声を上げた母の尻を、権堂さんはグイッと引き寄せ、膝を屈めて高さを合わせながら肉穴に先端を近付けていった。
「ひいいっ・・・」
 母の、断末魔のような悲鳴があたりに響いた。肉棒が突き刺さったのだ。唾液でぬるぬるになっていた肉穴が肉棒の形にヌメッ、と押し広がり、砲身をズブズブと飲み込んでいく。
「おう、よく締まる、堪らんぞこれは」
 権堂さんは歓喜にも似た声を上げ、ずんっ、と一気に肉棒を押し込んだ。
「健次、前に回ってこの女がどんな顔をしているか見てやるといい」
「うん、おまえもこいよ」
 健ちゃんがぼくの腕を掴み、強引に立ち上がらせた。嫌だったが、ぼくは四つん這いの母の顔の前に移動し、健ちゃんと並んで座らされた。
「ああっ・・・」
 母は悲鳴を上げ、慌てて俯いたが、
「下を向くな、健次達に顔を見せるんだ!」
 権堂さんに怒鳴られ母は仕方なく顔を上げたが、ぼくと目が合うと堪りかねたように頬をキューッ、と引きつらせた。
「もっと近づこうぜ」
 健ちゃんが母ににじり寄った。ぼくもそうするしかなかった。母の顔に息がかかるほどそばまで近寄った。権堂さんが母の腰を掴みしめ、尻をしっかりと固定しながら、グイッ、グイッと肉棒を突き上げ始めた。
「あっ・・・あうっ、あっ・・・」
 カッと目を見開いた母の顔が、権堂さんの力強い動きに合わせて体ごと前に押し出されてくる。そのたびに母の熱い吐息が、ぼくや健ちゃんに吹きかけられた。
 母の目は大きく見開かれたままで、眉毛がきゅっと吊り上がり、眉間には深い立て皺が刻まれている。朱色の唇がワナワナと震えていた。
 しきりにぼくの視線を避けようとしていたが、これほど近づいていてはそれも無理だった。今にも叫び出しそうな母の顔を、ぼくは見続けるしかなかった。
 腰を突き上げながら権堂さんは、母の背中から両腕をまわして両の乳房をすくい取った。
「ひいっ・・・」
 母はビクン、と体を震わせた。眉毛がさらに吊り上がり、額の立皺はいっそう深くなった。権堂さんの手で揉まれ始めた乳房が、弾力と柔らかさを交互に見せながらゴム鞠のようにひしゃげ、歪んでいく。搾るように揉まれて痛いのだろう。母は乳房がつぶれるたびに大きく口元を引きつらせた。
「やーい、おまえのお母さん、ぼくのお父さんにおっぱいを揉まれてやがる」
 健ちゃんが、ぼくの耳元で笑った。カーッと体が熱くなったが、ぼくは歯を食い縛って堪えた。やがて、権堂さんの腰の動きは、乱暴なものになっていった。下腹部が母の尻にバシッ、バシッと音を立てて激しく打ちつけられ、そのたびに母の尻はブルッ、ブルッと波打った。
「あっ・・・ああああ・・・」
 とうとう母も、首をうち振って悶え始めた。すべやかな額や首筋には、汗に濡れた髪がぐっしょりと絡みついている。権堂さんも額に汗の玉を光らせている。ハアハアと息も荒い。それでも権堂さんは、
「おうっ、おうっ」
 と呻きながら、激しく腰を突き立てていく。あまりの激しさに母が壊されてしまう、と思ったときだ。
「おううっ・・・」
 権堂さんが大きく呻き上げた。
「くっ、くうううう」
 気持ちよさそうに顔をほころばせ、呻き続けながら、権堂さんはなおも腰を動かした。
(ああっ、権堂さんは、巡査長や町田先生のときと同じように、白い液体をお母さんの体の中に注ぎ込んでいるんだ)
 と、ぼくは思った。母が穢されていく悔しさと悲しさが、強烈に込み上げてきた。
「あああっ・・・」
 ついに母も堪えきれなくなったらしく、ひときわ高く喘ぎ上げた。その顔が、それ以上ないほどに歪み上がっていた。
 権堂さんは、そのまま痙攣したように背中をのけ反らせていたが、やがて満足した表情で乳房を離し、肉棒をズルッ、と引き抜いた。その肉棒の先端から、白い液が糸を引くように垂れ落ちている。母は、力尽きたように床に崩れ落ちた。
「健次、敵はとってやったぞ」
 母から離れ、元の位置に戻った権堂さんは、素っ裸のまま旨そうに酒を飲みながら健ちゃんに言った。健ちゃんはうん、うんと頷きながら、
「正一、あそこがどうなってるか見ようぜ」
 ぼくの腕を掴んで立ち上がった。
 二人して母の尻の方に回り、屈み込んだ。
 盛り上がった母の尻は汗にまみれ、照り輝いていた。
 両足は大きく開いたままで、肉ひだはだらしなく左右にめくれていた。
 ぽっかり開いた穴から、白い液がドロドロと滴っている。無惨な光景だった。
 しかし、なぜかぼくは、こんなに姿になってまでぼくを守ろうとしてくれた母の心が嬉しかった。そして、嬉しさを覚える自分に、強い罪悪感も込み上げてくるのだった。
 
 空一面が、夕焼けで燃えているようだった。
 帰り遅れたらしい一羽の鴉が西に向かって、鳴きながら飛んでいくのが見える。
 神社から聞こえてくる祭囃子の音も、かなり息が合ってきたようだ。
 もう、家に帰してもらえると思っていたぼくは、後ろを振り返ってギョッ、とした。ぼく達から二三歩離れたところで、安二郎とさらに二人の使用人が、よろよろと体を起こしかける母を、凄い目で睨みながら立っていたのだ。
 襦袢には、それぞれ「辰」「良」という名前が染め抜かれている。安二郎と同じようにそれぞれ辰蔵とか良三とかという名前なのだろう。
 権堂さんも気づいて振り返り、彼らを見てニッと笑った。
「お前達も健次の敵を取りたいというのか」
「はい、旦那様。私らもぼっちゃんが怪我をさせられて悔しくて堪りません」
 安二郎が代表して答えた。
「いいだろう、やるがいい。そうだな・・・それなら、三人でいっぺんにやってやれ」
「はい、おっしゃる通りに・・・」 
 母のまわりを男達が取り囲み、すぐに着ているものを脱ぎ始めた。
 どうすることもできず、身震いしながら見上げている母が、まるでライオンに囲まれ、いまにも食い殺されそうなウサギのように見えた。
 三人が互いに目配せしながら褌を外した。肉棒が三本、ひくひくしながらそそり立っている。ぼくは、本当に母が食い殺されてしまいそうな恐怖を覚えた。
「健次、こいつは見物だぞ」
 権堂さんが杯を傾けながら、健ちゃんに声をかけた。
「うん」
 健ちゃんは目を輝かせている。今度はいったい何が始まるのかと、胸を弾ませているのだ。そんな健ちゃんが、ぼくはつくづく憎らしかった。
「立たせろ」
 安二郎が指図した。達蔵と良平が母の腕を掴んで立ち上がらせると、代わりに安二郎が仰向けに横たわった。安二郎の肉棒がビンと宙に尽き出している。二人は母にその安二郎の体を跨がせると、無理矢理に母をしゃがませていった。
「あっ、ああ・・・」
 母は喘ぎながら膝を突いた。そそり立っている肉棒に向かって、母の尻がグイグイと下ろされていく。
「ああっ・・・!」
 母の顔が大きく歪み上がった。膝を曲げてしゃがみ込んだ母の肉穴を安二郎の肉棒が受け止め、グサッ、と突き上げたのだ。
 権堂さんの精液でぬるぬるになっていた肉穴は、いとも簡単に王冠部を受け入れ、そのままズブズブと根元まで呑み込んでいった。
 安二郎が気持ち良さそうにおうっ、と呻き上げながら目配せすると、あらかじめ打ち合わせをしたように息の合った動きで、達蔵が母の背後に回り、良平が母の顔の前に立った。
 達蔵も安二郎の足を跨ぎ、膝を突きながら母の背に覆い被さっていった。
「あ・・・」
 尻をくいっ、と持ち上げられ、母が喘いだ。結合部はおろか、お尻の穴までが丸見えになっている。
「ああっ」
 と、さらに母が喘いだ。辰蔵が母のお尻に指をそえ、こねこねと揉み立て始めたのである。
「ひ、ひいっ・・・」
 母は、首を振りたくって悶え上げた。こね回される菊皺が嫌らしくよじれ上がっている。と、辰蔵はいきなり菊皺に指を突っ込み、今度はグリグリと内部を掻き回すように指を動かし始めた。
「うっ、くううっ・・・」
 母はおぞましげに呻き、これ以上ないほど顔を歪めているが、達蔵はかまわずに指を動かしている。母が呻くたびに、肉棒をくわえこんだ肉ひだがヒクヒクと収縮した。
「もう、いいようです」
 そう言って達蔵が指を引き抜くと、さつきまできつくすぼまっていたお尻の穴が、何だかとろんとして見えた。
「よし、ぶち込んでやれ」
 安二郎が号令し、達蔵は肉棒を掴んでお尻の穴にあてがった。
「ひいいーっ」
 引き裂かれるような母の悲鳴だった。ギシッ、と菊皺を突き破った肉棒が母の体内深く埋没していった。いくら揉みほぐされていても、相当な痛みに違いない。
 ぼくは瞬きもせずに見つめていた。目の前でぼくの大事な母が、肉穴とお尻の穴に同時に肉棒を突き立てられている。めいっぱい押し広げられた二つの穴はキシキシと軋んでいるかのようだった。ぼくは、あまりにも酷すぎると思った。
(どうして・・・どうしてお母さんがこんな目に合わなくちゃいけないんだ・・・)
 胸が張り裂けるような思いで権堂さんを見ると、権堂さんはぼくに向かってにいーっ、と笑って見せた。

小説(転載) 天狗村奇談 権堂さんの宴 その3

近親相姦小説
02 /25 2021
掲載サイト「母と少年 禁断の部屋」は消滅。
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ぼくと母は靴を脱いで縁側に上がった。そして、ぼくだけが権堂さんの少し後ろに正座させられた。
「正一、お母さんは何があっても平気だから・・・自分を責めてはだめよ」
 母は、決意を秘めた顔に笑みを浮かべ、ぼくに囁いた。それから母は権堂さんの前に進み出た。健ちゃんは、権堂さんの横に座っている。
「さあ、まずは素っ裸になってもらおう」
 命令してから、権堂さんは届けられた新しい酒を旨そうに飲んだ。
 母はすーっ、と深呼吸してから服を脱ぎ始めた。毅然とした顔だった。しかし、わずかに目が潤んでいる。
 母はブラウスを脱ぎ、スカートを下に落とした。スリップを脱ぎ捨てると、たわわな乳房が弾むように飛び出した。
 頬が赤く染まっている。覚悟はしていても、恥ずかしさが火のように込み上げてくるのだろう。パンティにかけた手が、小刻みに震えていた。しかし母は両目をきっと光らせ、唇を噛み締めながらスルッ、と尻からパンティ剥き下ろした。そして、そのまま下げおろし、両足から引き抜いた。
 素っ裸になった母の体が、夕日に染まっていた。恥ずかしくて堪らないだろうに、母は前を隠そうともしなかった。権堂さんは見事に張り出した母の乳房や、腰のあたりを舐めるように見まわしている。
「うーむ、実に・・・実にいい体をしている・・・」
 権堂さんは溜息をつくように言いながら、かなり長いこと母の体を見詰めていた。
 母は、歯を食い縛りながら必死に視線に堪えている。
「よし、四つん這いになって、尻をこっちに向けるんだ」
 権堂さんが、容赦なくつぎの命令を下した。
「は、はいっ・・・」
 母はすーっ、と息を吸い込んだ。そして意を決したように、ぼく達の方に背を向け、床に膝をついて、両手もついた。四つん這いになった母の尻が、盛り上がるように突き出された。
「ほおー」
 圧倒されたように権堂さんが溜息を漏らした。健ちゃんも一緒になって目を細めている。
 胸を締めつけられながらも、ぼくも吸い込まれるように母の尻を見入ってしまった。鏡餅を二つ並べたように丸くて白い、重量感のあるお尻に、見ずにはいられない妖しい迫力があったからだ。
 権堂さんは杯を下に置いた。母ににじり寄ると、尻に息がかかるくらいに顔を近づけ、抱きかかえるように両手を乗せた。
「おお、何とすべすべして・・・吸いついてくるようじゃのう」
 権堂さんは感嘆の声を漏らしながら母の尻を撫で回し、二度三度と頬ずりをした。母はおぞましそうに身を震わせながらも、決して抗おうとはしなかった。
「健次、おまえも触ってみなさい」
「うん」
 うながされ、健ちゃんも手を伸ばした。二人して陶器をいじるように母の尻を撫でさすっている。何という親子だろうとぼくは思った。
「もっと足を広げるんだ」
「は、はい・・・」
 母は言われた通りにした。
「もっと、もっとだ」
 母は、乳房が床に触れるほど背中を前に傾け、お尻をめいっぱい突き出して足を広げた。
 尻の割れ目がこれ以上無理というところまで開ききり、肉ひだやお尻の穴を剥き出しにしている。あまりにも恥ずかしい母の姿に、ぼくの胸はつぶれそうだった。しかし母は、ぼくのためにしてくれているのだ。どんなに悔しくても、母が哀れにみえようとも、ぼくは堪えるしかなかった。
「うほほ・・・ぱっくりと開きおって・・・」
 好色そうな笑いを漏らしながら、権堂さんが両手の指を母の肉ひだに添え、左右に掻き広げた。赤黒い粘膜が剥き出しになり肉穴も顔を出した。権堂さんはいきなり人差し指を肉穴に突き刺した。
「あうっ・・・」
 母は喘ぎ、背中を激しく震わせたが、権堂さんの指はずぶずぶと母の体内に埋没していった。
「おう、ねっとりとして・・・堪らんわい」
 権堂さんは根本まで突き刺した指で、母の肉穴をねちねちと掻き回し始めた。母はおぞましさに震え、首を打ち振っている。
「どうだ正一、母親の穴をこねまわされる気分は?」
 ぼくに振り向いた権堂さんがにたにたと笑っている。どうだと言われても返事のしようもなかった。ぼくの胸はさっきからずっと張り裂けそうなのだ。
「おいっ、この穴は何という穴だ?」 
 権堂さんは母に向かって尋ねた。
「そ、それは・・・」
 母は言葉を詰まらせた。
 ああ、どうして大人達はあの恥ずかしい言葉を母に言わせたがるのだろう・・・と、ぼくは思った。母の羞恥に悶える姿が、よほど刺激的なのだろうか?
「言ってみろ、おまえのそのお上品な口で四文字を言ってみろ」
「・・・はっ、はい・・・言います・・・そ、その穴は・・・」
「その穴は? 何? つぎが聞こえないぞ」
「お・・・」
「お・・・何だ」
「お、おま×こです・・・」
 母は羞恥に震える声をやっとのことで絞り出した。それは、何度聞いてもぼくにとって衝撃的な言葉だった。堪らなく羞恥心を掻きむしられるのに、もっと聞きたいような妖しい響きを含んた母の声。ぼくのなかの清楚な母の像にひびが入ったような気がするのに、その清楚さと嫌らしい言葉の対比が刺激的にも感じられるのはなぜだろう・・・。
「正一はどこから産まれてきた?」
「お、おま×こからです・・・」
「そうか、この穴から産まれてきたのだな」
「は、はい・・・そうです」
「もう一度言ってみろ」
「正一は、私のおま×こから産まれてきました」
「ふふっ、聞いたか健次」
 母に執拗に恥ずかしい言葉を言わせてから、権堂さんは健ちゃんに振り向いた。
「うん。何て下品なことをいうおばさんなんだろうね、お父さん」
「まったくな・・・さあ健次、おまえも正一の産まれてきた穴をいじくってやりなさい。正一にとってはその方が、自分が殴られるより辛いことなんだぞ」
「うん、わかるよ。だってこいつ、泣きそうな顔をしてるもん」
「よしよし、それじゃあ存分に仕返ししてやんなさい」
「うん。おい正一、よく見てろよ」
 ぼくは、人を小馬鹿にした健ちゃんが悔しくて堪らなかった。キッ、と睨みつけたが、健ちゃんはさらに喜ぶばかりだった。
 健ちゃんは権堂さんと入れ替わり、母の尻の前に座り込んだ。母の恥ずかしい四文字に刺激されたのか、健ちゃんの目も異様に輝いていた。
「ううっ・・・」 
 と、またも母が呻き上げた。健ちゃんが、母の肉穴に乱暴に指を突き刺したのだ。
「ほら、正一、よく見ろよ・・・ほらっ、どうだ」
 健ちゃんはぼくに見せつけながら、肉穴をぐりぐりと掻き回した。
「うっ・・・くう・・・」
 必死に抑えようとしていたが、それでもときおり母の喉からは呻き声が漏れた。その切ない響きが、堪らなくぼくの胸を締めつけてくる。
 健ちゃんはもっと母を呻かせたいらしく、掻き回しながらずぶっ、ずぶっ、と何度も乱暴に指を出し入れした。そのたびに母の尻はくなくなと揺れ動き、呻き声もしだいに大きくなっていった。
「どうだ正一、どうだ。お母さんをぼくに取られて悔しいだろう。ほらっ、もっと怒れ、もっと悔しがれ、ははっ、ははははっ」
 得意げな健ちゃんの顔があまりに悔しくて、ぼくは腸 が煮えくり返るような怒りを覚えていた。そう、槍でもあったら、突き殺してやりたいくらいだった。
「ははっ、正一が本気で怒ってらあ」
 怒りで目の前が真っ白になり、ぼくは健ちゃんに飛びかかる寸前だった。
 そのとき、母がよじる顔を上げ、こちらを振り返った。
「正一、大丈夫よ。お母さんは平気だから・・・だから我慢して。ねっ、正一・・・」
 かすれた声で、諭すように母は言った。母のすべやかな頬は真っ赤に染まり、目は潤んでいた。今にも泣き出してしまいそうなのに、母はぼくに向かって必死に微笑えもうとさえしていた。
「お母さん・・・」
 胸を詰まらせながら、ぼくは思わず母に呼びかけた。母は(いいわね)というように頷いて見せた。
「お母さん・・・だってさ、甘ったれてやがるの」
 健ちゃんが、ぼくの口まねをして笑い物にしようとしたが、ぼくはかろうじて自分を抑えた。母はぼくのために死ぬ思いで堪えているのだ。母の心を無駄にすることはできなかった。
 ようやく指を引き抜いた健ちゃんの顔には、思いを遂げたような表情が浮かんでいた。
「どうだ健次、少しは気が晴れたか?」
「うん、すーっとしたよ」 
「よし、あとはわしが引き受けよう。健次、おまえは正一と一緒に見ているがいい」
 権堂さんは、再び健ちゃんと体を入れ替えた。健ちゃんはぼくの隣りに座り、得意げにニヤーッと笑って見せたが、ぼくはもう相手にしなかった。驚いたことに権堂さんは、母の肉ひだに顔を近づけると、口を開けてしゃぶりついたのである。
「あっ」
 ぼくの体を衝撃が走った。信じられない光景だった。権堂さんは肉ひだにぴったりと唇をかぶせ、チューチューと音を立てて吸った。それから赤い舌でベロベロと粘膜を舐め始めた。
「ひいっ・・・あああ・・・」
 おぞましそうに顔を歪め、悲鳴と喘ぎ声を漏らしながら、母の体ががくがくと震え出した。たわわな乳房も、ぷるぷると重そうに揺れ動いた。
 権堂さんは、粘膜をすくい取るかのように舐め上げている。母の股間は、たちまち唾液でぬるぬるになっていった。
「どうして・・・そんなことするの」
 健ちゃんが、不思議そうな顔で尋ねた。
「それはな、わしのものを入れやすくするためだよ」
 答えた権堂さんが立ち上がり、やおら浴衣を脱いだのを見て、ぼくはまたも驚いた。鶴のように痩せ、座っているときは小柄に見えた権堂さんが、立ち上がって褌一枚になると背は高く、筋骨は細いながらも隆々とたくましかった。

小説(転載) 天狗村奇談 権堂さんの宴 その2

近親相姦小説
02 /25 2021
掲載サイト「母と少年 禁断の部屋」は消滅。
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権堂さんの家は、江戸時代に庄屋だった頃からの由緒のある立派なお屋敷だった。権堂さんの権力を象徴するかのように、村を一望できる高台に神社と並ぶように建っている。
 屋敷に足を踏み入れるのも、権堂さんと会うのも、ぼくには初めてのことだった。
 大きな門をくぐりかけたとき、神社からピーヒャラピーヒャラという笛の音と太鼓のドンツクドンツクという音が聞こえてきた。数日前から続いている祭り囃子の練習が、今日も始まったのである。まだ息が合っていないらしく、調子っぱずれな笛の音も混じっていた。
 戸の開け放たれた表玄関から中に入り、上がり框の前に立つと、奥から年老いた使用人が出てきた。痩せていて目つきが鋭かった。ぼくは一目見て、きっとこの屋敷の使用人を束ねる番頭のような人なのだろうと思った。
 羽織っている襦袢には「安」という文字が縫い込んである。たぶん安二郎とか何とかいう名前なのだろう。
「どなたかな・・・何のご用で」
 安二郎は作り笑いをしながら尋ねたが、母が来意を告げるとぴたりと作り笑いが消えた。
「すると、家の坊ちゃんに怪我をさせたのはあんたの子かね。それでお詫びに来たということだね」
「はい、さようでございます」
 母が答えると、安二郎は明らかに憎しみのこもった声で、
「旦那様は奥の縁側にいらっしゃるから中庭を回って行くといい。ただし、旦那様はたいそう機嫌が悪いから覚悟して行きなさいよ」
 わざとぼく達を怖がらせるようなことを言うのだ。ぼくが憎らしくて、言わずにはいられなかったのだろう。使用人がこれでは、権堂さんがどれほど怒っているか知れたものではなかった。ぼくも青くなったが、母はもっと青くなっていた。それでも母は、
「ありがとうございました」
 と、安二郎に深々と頭を下げた。ふん、と鼻を鳴らし、早く行けというように顎をしゃくった安二郎が、何とも憎らしかった。
 ぼくと母は、表玄関を出て中庭に向かった。屋敷の角を回り込むと、よく手入れをされた広い庭が広がっていた。縁側には権堂さんらしき人物が座っていて、夕日に照らされながら酒を飲んでいた。
 縁側と言っても屋敷自体が大きいから、公会堂の舞台ほどもある。その広い縁側を一人で独占するように浴衣姿であぐらをかき、大振りの杯でくいくいと酒を飲んでいる姿は、噂に聞く権堂さんそのものだった。
 権堂さんは手足も長く、背も高いのに、鶴のように痩せているという。額は大きく禿げ上がり、太い眉毛の下にはギョロッ、とした目が光かっている。鼻がやたらに高かくて、まるで天狗のような人相であるという。まさに噂通りだった。
 安二郎が素早く知らせに来たのだろう、権堂さんは最初からこちらを見つめていて、僕達が中庭に入ると、早くここまでこい、というように手招きをした。
母の顔を見上げると、母はぼくを安心させるようにこくっ、と頷き、ぼくの手を引いて権堂さんの前に進み出た。二人で縁側の前に立つと、権堂さんは無言でぼく達を見下ろしながら、くいっ、と杯を煽った。それから、おもむろに口を開いた。
「わしの倅に怪我を負わせたのは、おまえか」
 権堂さんがぼくを睨んでいる。足がすくんでしまうほど怖い顔だった。
「た、たいへん申し訳ないことをしました・・・。どうぞお許し下さい」
 母がぼくの代わりにお詫びの言葉をのべ、頭を下げた。
 ぼくも慌てて頭を下げたが、権堂さんはそれっきり、また無言になった。
 かなり長いこと、二人で頭を下げていたと思う。上目遣いに見ると権堂さんは、いったいこいつらをどうしてくれようかと思案しているらしく、苦々しい顔で二度、三度と杯を煽っていた。
「安、健次を呼んでこい」
 権堂さんが奥に声をかけると、しばらくしてから安二郎につれられて、健ちゃんが縁側の奥から現れた。頭には包帯が巻かれている。
「健次、おまえを突き飛ばしたのは、この子かい」
 意外にも、健ちゃんに話しかけるときは優しい声だった。それに目つきも穏やかである。
「そう、こいつだよ。正一がぼくを突き飛ばしたんだ」
 違う、とぼくは思った。ぼくは突き飛ばしてなどいない。健ちゃんが勝手に足を滑らせたんだ、と心の中で叫んだ。それが顔に出たのだろう。権堂さんは一変して怖い目つきになった。
「謝りに来たと言ったが、この子は少しも反省していないように見えるぞ」
「い、いえ、そんなことはございません、この子は深く反省しております・・・・」
 母は慌てて弁解し、さらに何度も頭を下げながら申し訳ありません、と繰り返した。そんな母がどこか惨めに見え、ぼくには堪らなかった。
「そうか、それなら反省していることにしておいてやろう。しかしだ、何にしても大事な倅に怪我を負わされたのだ。謝られたからといって、ああそうですか、と簡単に許すわけにはいかん。それなりの代償を払ってもらわんと、ご先祖様に申し訳が立たん」
「・・・治療費などでしたら、こちらでお払いいたします」
「そんなことはどうでもいい。わしが言うのは我が家の面目のことだ」
「面目・・・と申しますと・・・」
 母の顔に動揺と不安が広がっている。
 権堂さんの目が、いっそう鋭い光を放ち始めていた。
「ご維新さえなければおまえ達平民など、何をされても文句は言えないのだぞ。何しろ我が家のご先祖様はこの村の庄屋だったのだ。庄屋というのは、武士で言えば殿様も同様だ。その息子を傷つけられて黙っていたのでは、当家を預かるわしの面目が立たんのだ」
「・・・・」
 母は言葉が出なかった。困りきっている母をどこか楽しそうに見やりながら、権堂さんは猫なぜ声で健ちゃんに尋ねた。
「健次、こんな怪我をさせられて悔しかったろう、遠慮しないで言ってみるがいい。おまえはこの子をどうしてやりたい?」
 健ちゃんは、権堂さんにニヤッ、と笑って見せ、それから、庭にある太い柿の木を指さしながら言った。
「お父さん、こいつを裸にして、あの柿の木に吊しちゃってよ」
「そうか、裸にして、痛めつけて、それから柿の木に吊すか・・・いいだろう、そのくらいのことをしてやらんと、身にしみて反省はせんだろうからな」
「そ、そんな!」
 母は驚いて叫び上げた。その顔がみるみる蒼白になっていった。
「ど、どうか・・・そんなことはしないで下さい」
 母は、唇を激しく震わせながら頼んだ。しかし権堂さんは答えず、冷たい目で母を見下ろすばかりだった。
 やがて、権堂さんは安二郎を振り返り、
「おい安、聞いていたろう」
「はい、そのようにしてよろしいのですな」
「うむ、おまえにまかせる」
「喜んでやらせて頂きます。まずはこの小僧を、素っ裸にすればよろしいのですね」
 満面に喜色を浮かべて立ち上がった安二郎が、縁側から草履を履いて下におりてきた。
 ぼくは怖くて逃げ出したかったが、足が震えて動けなかった。
「何をするんです・・・本当に吊す気ですか、お願いですからやめて下さい」
 母が、庇うようにぼくの前に立ったが、安二郎は馬鹿にしたようにせせら笑いながらぼく達に迫ってきた。
「お願いです、やめて下さい!」
 叫びながら両手を広げた母を乱暴に押しのけ、安二郎がぼくの腕を掴んだ。恐ろしくて、思わずぼくは悲鳴を上げていた。
 母は安二郎の腕にしがみつき、必死に止めようとしてくれた。しかし安二郎は、老いていても驚くほどの腕力を持っていた。しがみついた母を振り回すようにしてぼくを地面に押し倒し、シャツをめくり、ズボンを引き下げたのだ。
「わあっ・・・」
 あまりの怖さに、ぼくは叫び上げた。そのときである。
「やめて下さい!」
 母があたりに響き渡るような声で叫んだ。
(母のどこからあんな声がでたのだろう)
 母の声にはそう思わせるほどの迫力があった。安二郎もはっ、として手を止めたほどだった。母は、権堂さんの方に向き直り、
「私が身代わりになります。だから正一には何もしないで下さい」
 と、きっぱりと言いきった。さっきまでとは別人のように思えるほど、堂々とした態度だった。
「ほう、おまえが息子の身代わりになるというのか」
「はい。正一の代わりに殴るなり蹴るなり、私を好きにして下さい」
 そう答えた母の目に怯えた色はなかった。それどころか、凛とした光まで放っていた。
「ふうむ・・・しかし、女では殴ったり蹴ったりするわけにもいかんしな・・・となるとおまえは、女としての辱めを受けなくてはならんことになる。それでもよいか」
「はいっ」
 母は、きっぱり答えた。
「その言葉に嘘はないな」 
「ございません」
 頷いた母を見上げながら、ぼくは言葉もでなかった。ぼくを守るために、身代わりを勝って出た母の姿は凛々しくさえあった。しかし、いったい母はどうなるのだろう。母の心は嬉しいけれど、ぼくはとてつもなく恐ろしかった。
「健次、正一の母親がああ言っているが、どうする? この女は我が子を助けようと悲壮な覚悟をしているのだ。わしはその覚悟を尊重してやるのが礼儀だと思うがな」
 健ちゃんはニヤッ、と笑いながら答えた。
「うん、いいよ・・・その方がおもしろそうだ」
 こいつめっ、とぼくは全身が焼けるような怒りを覚えた。
「しかし、おまえ達は運がいいぞ」
 権堂さんは、ぼく達に目を据えて言った。
「家内は事情があって、昨日から実家の方に里帰りしている。もし家内がいたらおまえ達は八つ裂きにされていたろうな・・・それに健一のやつもそれ、そこで太鼓の練習をしているが・・・」
 権堂さんは神社を指さした。健一というのは、あの乱暴者のお兄さんのことだ。
「あいつも可愛い弟が怪我をさせられたとあって相当に怒っておったからな。あいつがいたら、やはり何をされるかわからんな」
 ぼくはごくり、と唾を飲んだ。運がいいと言いながら、実は一番怖いのはこのわしだよ、と、権堂さんがぼく達を脅かしているように思えてならなかった。
「では二人とも、ここへ上がってこい。健次に怪我をさせた報いをたっぷりと味あわせてやる」
「安、台所の者に酒を持ってくるように伝えてくれ。それと、新しいつまみもな・・・何やらおもしろくなってきたわい」
 安二郎はぼくを押さえていた手を放し、縁側の奥に消えていった。
 権堂さんの目が、異様な光を帯びて輝いていた。
 神社の境内からは、さっきより息の合った笛の音と、力強い太鼓の音が響き渡っている。
 夕焼けが空一面を覆っていた。
 真っ暗になるまでには、まだ時間がかかるだろう。

小説(転載) 天狗村奇談 権堂さんの宴 その1

近親相姦小説
02 /25 2021
掲載サイト「母と少年 禁断の部屋」は消滅。
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その夏は、うだるように暑い夏だった。
 人間はもとより、犬や猫までがげんなりしているように見えた。そんな暑さのなかでも、村の子供達は元気いっぱいだった。
 ぼくは毎日、近所の子供達と山の中を駆け回わっていた。暑くて我慢できなくなると素っ裸で川に飛び込み、泳いだり魚を穫ったりした。
 へとへとに疲れて家へ帰ると、母が井戸の中で冷やしておいてくれたスイカやトマトをむさぼるように食べ、それからよく縁側に横になって昼寝をした。
 夕方までうつらうつらしていると、何日かに一度は空が真っ暗になって夕立になった。
 稲妻が走ったり、地面が大雨に叩きつけられたりと、見慣れている光景が夕立によって様変わりしていく。それは、ぼくにとって最もわくわくする夏のイベントだった。
 ところで、夏休みに入ってからぼくは、一度だけ交番の前を通った。あれ以来交番の前を通るのが怖くて、いつも遠回りをしていたのだが、その日は誰もいないように見えたので安心して横切ろうとしていた。
 ところが、加藤巡査は奥の方にいたらしく、ちょうど交番に差し掛かったときに表に出てきてしまった。目が合い、ぼくは慌てて逃げようとしたのだが、加藤巡査はにこにこしながらぼくに声をかけてきたのである。
「おっ、正一君、真っ黒に日焼けしているじゃないか」
 優しくぼくを手招きし、キャラメルをくれた。この間のあの怖い顔が嘘のように、加藤巡査は穏やかな目をしていた。母にあんなことをした人とは、とても思えなかった。
 町田先生には、小学校の近くで出会った。先生は折り畳みイスに座って道で水彩画を描いていた。
「おお、正一。はっはっ、よく焼けてるなあ。しかし夏休みの宿題も少しはやらないといかんぞ。川で遊ぶときは、流されないようによく気をつけてな」
 そう言ってぼくに笑いかけた。いかにも子供好きな町田先生の顔だった。画用紙を覗き込むと、青々とした水田が見事に描き出されていた。
 そして、教室で母を冷たく見つめていた他のお母さん達にも出会ったが、皆、何事もなかったように「あら、正ちゃん」とぼくに声をかけてきたし、健ちゃんも含めてクラスの子にも何人か出会ったが、不思議なことに誰一人としてあのことを口にする者はいなかったのである。
 母はといえば、当日だけは沈み込んでいたが、つぎの日からはいつもの明るい母に戻っていた。まるで終業式の日の記憶だけが、すっぽりと抜け落ちたかのように・・・。
 もしかしたら、あの声の主が皆の記憶を消してしまったのだろうか? それではなぜ、ぼくだけが覚えているのだろう。ぼくには、わけがわからなかった。
 あのとき、ぼくは夢でも見ていたのではないだろうか、とも思ったが、ぼくの指には、母のあそこに突き刺したときの、あの温かく柔らかい感触が、今でもはっきりと残っている。こんなことがあるのだろうか・・・。
 とはいえ、あれが夢だろうと現実だろうと、ぼくにとっておぞましい記憶には変わりがなかった。だからぼくは、あのことを無理にでも忘れようとしていた。
 
 そんなある日のこと、ぼくは健ちゃんに怪我をさせてしまった。お盆も近づき、もうすぐ夏祭りが始まるという、その夏で一番暑い日のことだった。
 ぼくはいつものように近所の子と川で遊び、素手で魚を穫っていた。魚というのは、人が近づくと石や岩、岸の穴などに隠れる性質がある。澄んだ水の中を潜水し、そっと近づいて手で押さえ込むと、岩魚やウグイが簡単に穫れるのである。
 長時間潜水を続けるのは苦しいし、かなり疲労するけれど、一匹、また一匹と、うまく捕まえていくときの快感には応えられないものがある。そこへやってきたの健ちゃんだった。健ちゃんもどこかで遊んできた帰りだったようだ。突然やってきてバケツの中を覗き込み、
「へえ、いっぱい穫れたなあ。おい、この魚ぼくにくれよ」
「えっ」
 健ちゃんはお兄さんのように乱暴者ではないが、親の威光を笠に着るところは同じだった。
「だめだよ、みんなで獲ったんだから・・・」
 そう、ぼくが断ると、健ちゃんは怒り出した。
「なんだと、いいじゃないか、おい! いいか、これはぼくが貰うぞ」
 と、バケツを掴んで持って行こうとするのだ。
「だめだっら、やめてよ!」
 ぼくもさすがに頭にきてバケツを掴んだ。
「よこせ」
「だめだったら」
 しかし、バケツを引っ張り合っているうちに健ちゃんは弾みで足を滑らせ、倒れて頭を岩にぶつけてしまった。額から血がしたたっている。バケツも川にぶちまけられ、魚は全部逃げてしまった。
「ちきしょう、やったな」
 健ちゃんは悔しそうにぼくを睨んでから、走り去って行った。その目には涙が溜まっていた。威張ってはいても、案外意気地がないのだ。しかしぼくは、これは大変なことになったと思った。
 家に帰ると、父はすでに帰宅していて、晩酌を始めていた。役場に勤めているので帰りは早いのだ。ぼくは、父にありのままを話した。思った通り、父は仰天した。
「ご、権堂さんの子に怪我をさせたって・・・な、何てことをしてくれたんだ正一!」
 父はぼくを怒鳴りつけ、それからオロオロしながら母に言った。
「権堂さんが怒ってるぞ。こいつのせいでえらいことになった・・・」
 権堂さんは村長だし、地所も借りている。権堂さんを怒らせたらこの村に住めなくなるとさえ言われているのだから、父が狼狽するのも仕方のないことだった。しかし、父はあまりにも情けなかった。逆に母の方が落ち着いていた。
「子供同士のことじゃないですか。それに悪いのは健ちゃんの方だと思いますが・・・」
 と、ぼくをかばってくれた。
「ばっ、ばか、権堂さんの子煩悩は有名じゃないか。そっちが悪いなんて言ったら余計に怒り出すぞ」
「でも、きちんと謝れば権堂さんだって許してくれると思います・・・」
「だ、だったらおまえが行け。正一を連れて今から謝りに行ってこい!」
「・・・・」
 偉そうにしているくせに頼りない父を、母はがっかりしたような目で見つめた。
「な、何だその目は・・・この家の主は俺だぞ、主の俺が言うんだからおまえが行ってこい」
 そのうちに、黙って聞いていた祖母までが、早く行ったほうがいい、と母にけしかけ始めた。
「わかりました。私が正一を連れて謝りに行ってきます」
 母はきっぱりと言った。それから身支度を整え、うなだれているぼくの肩に優しく手を乗せた。
「さあ、行きましょう正一。だいじょうぶ、きっと許してくれるわよ」
 母はそう言って微笑んでくれたが、その顔には不安そうな色も滲んでいた。ぼくは、母に伴われて家を出た。昼間のうだるような暑さもおさまり、ときおり爽やかな風もそよいできたが、それでも歩くとまだ汗が噴き出した。
 太陽はとっくに沈んでいたが、外はまだ明るく、西の空が燃えるように紅く染まっている。今日はもう、夕立はなさそうだった。

ベランダに干した女性下着を盗もうと…男逮捕「見たいという欲求に負けた」

ひとりごと
02 /25 2021
「香川県警高松東署は20日、高松市、香川河川国道事務所職員の男(28)を窃盗未遂容疑で現行犯逮捕した。発表では、男は20日午後3時30分頃、同市内のアパートで、女性(26)宅のベランダに干してあった下着を盗もうとした疑い。男は「盗もうという気持ちはなく、女性の下着を見たいという欲求に負けてやった」と話しているという。」ということだが、こういう言い訳を思いつくセンスはある意味すごいと思う。

eroerojiji

小さい頃からエロいことが好き。そのまま大人になってしまったエロジジイです。