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小説(転載)  秘密のダンス  ~遠くにありて・3~

近親相姦小説
04 /01 2019
秘密のダンス  ~遠くにありて・3~

【成人向】



「いいから、二人で行っておいでよ」
 よく晴れた日曜日の朝方。桜庭(サクラバ)家の玄関先。
 長女・亜裕美(アユミ)(十七才)に促された彼女の両親は、ニガ笑いを見合わせた。
 そして、父親のほうが、腕を組みながら言った。
「だがなぁ。家族でどこかに行ける機会なんて滅多にないからなぁ」
「そうよ。純(ジュン)がいないんだから、亜裕美だけでも一緒に来ない?」
 母親が、夫の後を継いで誘った。
 だが亜裕美は、両手を胸元で振りながら、ニガ笑いを返した。
「いいってばぁ。もう、私も純も、かまってもらう年じゃないし」
 長男の純(十四才)は、朝から友人達と遊びに出ている。
「それに私、ツボとか茶わんとかって、わかんないよ。興味ない」
「いいじゃないか。それで、その後食事でもして……」
「うーん。でもほら、ひさしぶりに、二人っきりのデートってことで、ね?」
「……そーお?」
 母親は、軽く肩をすくめた。
「じゃあ、娘の言うとおりにしましょうか? あなた」
「……まあ、無理に連れ出すってのもな。でも亜裕美、一人でさびしくないか?」
「ん、全然。色々したいこともあるしね」
 『寂しいのは慣れてる』と、ノドまで出かかった言葉を、亜裕美は飲み込んだ。二人があまり家にいられないのは、仕事のためなのだから。
 結局、桜庭夫婦だけで出かけることとなった。父親の仕事の関係で招待された、高級ホテルで開かれる陶器の展示会、である。
 にこやかに見送った亜裕美は、ドアを閉め際に、空を見上げた。
 春を感じさせる、のどかな晴天だった。
「さあて、っと」
 亜裕美は、いそいそと自分の部屋に向かった。
(こんなチャンスを待ってたのよねー)
 部屋に入るなり、ベッドの下をまさぐって、一つの紙袋を取りだす。
(とりあえず、純に見つかると、なんとなくヤバそーだしね)
 ふとそう思った亜裕美は、キョロキョロと辺りをうかがった。
 そして、半開きになっていた部屋のドアを、パタンと閉じた。


 そのころ、走る電車の中に、仏頂面の純がいた。
(しょーがねーなぁ……)
 朝早く、友人達との待ち合わせ場所に行った彼だったが、
(一人は急用、一人は急病、残る二人は大ゲンカ、かー……)
 ということで、予定していた遊園地行きが、急きょ取りやめとなったのだ。


 ベランダから陽が差し込むフローリングのリビングに、ラジカセからの軽快なサウンドが響いていた。
「んっ……、くっ……、ふぅ」
 額に汗をにじませながら、亜裕美は、立った状態でひざを上下に動かしている。
 彼女は、レオタード姿だった。薄いピンク色のレオタードを、黒いTシャツとスパッツの上に重ねて着ている。さらに、足元をレッグウォーマーで包んでいた。
 以前、友人が買った時に付きあいで購入した一式だが、実際着るのはなんとなく恥ずかしかったので、今まで置きっぱなしだった。
 それは、弟の純を警戒して、という意味もあった。性的な関りがあるからだ。
(きっとこういう格好って、純の好みだろうし……)
 TVのブラウン管にうっすらと写る自分の姿に、困ったような笑みをこぼす。
(……まあ、脱がされちゃえば一緒だけどね……、って!)
 自分の恥ずかしい考え方に赤面し、ゴマかすように、足元の雑誌を雑にめくった。
 毎月買っているファッション雑誌に掲載されていた、いわゆるダイエット体操のページを参行にして、彼女は体を動かしていたのだ。
(まったく私ってば、純に毒されてるなー。せっかくいい汗かいてるのに)
 今度は開脚で座り、体を前に倒す運動を始めた。その顔は、まだ少し赤かった。


 純が帰り着いたのは、昼も間近という時間だった。
(……あれ? 姉ちゃん、いるのかな?)
 玄関の鍵を開けようとして、中から聞こえる大音量の音楽に気付いた。
(なんだぁ? こんな大きな音にして)
 首を傾げながらも、純はノブに鍵を差し込んだ。
 一方の亜裕美は、その音楽のせいで、純の帰宅にまったく気付かなかった。
 かわりに、ふと時計を見て、目を真ん丸にした。
「うそ?! もうこんな時間? ……ん!」
 数十分前から我慢していたトイレが、かなりの状態になっていた。
(全部脱がないと用足せないから、面倒なんだけど……)
 リビングから廊下に出て、足早にトイレに向かおうとした亜裕美。
 あわてていた彼女は、後ろにいた純に、全然気付かなかった。
 だから彼としては、ごく普通の行動として、亜裕美の肩をつかんだのだ。
「姉ちゃん」
「きゃあああっ!」
 亜裕美は、死ぬほど驚いた。
 誰もいないと思っているところに、突然肩をつかまれた上、格好が格好だったから、驚きもことさらだった。
 足をすべらせ、その拍子に壁に後頭部をぶつけ、横座りのような形でくずれ落ちた。
 そして、あまりの反応に驚く純の前で、意識を失いながら、亜裕美は失禁した。
「ねっ! ……姉ちゃん……」


 純は、レオタードを着たままの姉の股間に、顔をうずめていた。
 リビングに仰向けに寝かせて、クッションを枕にさせて、ひざを軽く立たせて。
 少し離れた辺りに、亜裕美の体や床をふいたタオルが、無造作に投げ出されている。
「…………」
 顔中を動かし、なめたり、唇全体を押し付けて吸ったり。
 その度に、気を失ったままの亜裕美が、弱々しく反応を示す。
 が、やがて彼女は、ゆっくりと意識を取り戻した。
「はあ……、な……、なに……?」
 股間に感じる異様な温もり、微妙な刺激を、とっさには判断できなかった。
 そのまま少し、純にされるままになって、ようやく亜裕美は我に返った。
「ちょ、ちょっと、純!」
「うぐ!」
 いきなり足を閉じられ、純は太ももで顔をはさまれた。
「なにすんだよ、姉ちゃん」
「あ、あんたこそ、何やってるのよ!」
 両手で純の頭を押しのけようとするが、純も彼女のふとももをつかんで抵抗する。
「後始末してるんじゃないか」
「あとし……、ば、ばか! やめなさいよ! 汚いってば!」
 ここにきて、気絶する寸前にしてしまったことを思いだしたのだ。
 しかし純は、亜裕美の足を無理やり開いて、再びそこに舌をはわせ始めた。
「やあ! だめ……だってばあ! お願い!」
 出したばかりの場所をなめられるのは、初めてではない。が、あの時は達したばかりだったから、抵抗する気力がなかったのだ。
 今は違う。興奮していない頭が、現状を冷静に見る。
 実の弟が、出した場所に口をつけて、出したものを吸い……、
「いやっ! ……あ! ……く!」
 こんな明るい中で、レオタードを着たまま……、
「んんぅ! だめぇ! いやあぁ……」
 実の姉に、変態的な行為をしている。
(そんな……、そんな……!)
 彼女は、自分を疑った。別の蜜がにじみ始めている自分を。
 純はそれに気付かず、愛撫を続けていた。
「はああー……」
 力なくうめいた亜裕美の体から、とうとつに力が抜けた。
「? 姉ちゃん?」
 見上げた姉は、両手を広げ、目を閉じて、ひどく無防備だった。
 彼の興奮が、いっそう高まった。
「ね、姉ちゃん!」
 亜裕美の体をはい上がり、胸のふくらみに顔を押しつけ、両手ではさみこむように揉んだ。レオタード越しに、柔らかさと弾力が伝わる。
「あん。ま、待ってよ、純……」
「な、何だよぉ!」
 すっかり興奮しきっている彼に、亜裕美は目を閉じたまま、言った。
「……キスから……して……」


 少しのすき間も惜しむように、純の口は亜裕美の口をふさぎ、彼女の舌を味わう。
(私の……をなめたばかりの口なのに……。この舌が……)
 それを嫌がるどころか、積極的に彼女は求めた。
 純は、キスしながら、両手で亜裕美の胸をつかみ、グリグリと回すように動かした。
「んん……、んむ……、んぅん……」
 ふさがれたままのうめき声が、お互いの口に行き交う。
「……ふぅ」
 唇を離すと、口と口に糸が引いた。恍惚とした表情の亜裕美が、それを見つめる。
「かわいいよ、姉ちゃん……」
 もう一度軽くキスしてから、彼は亜裕美の胸元に左手を潜り込ませて、乳房と、固くなっている乳首に、じかに触れた。
「はあぁ……!」
 心持ち胸をそらせた彼女は、乱れ始めた呼吸の中で言った。
「脱ぐ……?」
 聞かれた純が、逆に聞き返した。
「脱ぎたいの?」
「……でも、脱いだほうがラクじゃないの?」
「いいよ。このままでいいよ……」
 言いながら、空いていた右手で、亜裕美のそこをキュッと押した。
「ふぁ!」
「……このままがいいんだ……」
 そして、そこの丸みにそって、激しくこすり始めた。
「ほら、布地がすべるから、こんなにこすれるよ」
「あっ、あっ! ぁあはあああぁー……」
 あまりの刺激に硬直し、腰が浮いた。
 純の手は休むことなく、前や後ろをこすり続ける。
「ああっ! ああっ! あ、いっ! いきそっ……!」
「ま、待った!」
 純は、慌ててそこから手を離した。
「あ! ちょ、ちょっと! やめないでよぉ!」
 亜裕美は、顔だけ起こして純を見ながら、自分の手でそこをこすった。
「意地悪しないでってばぁ……」
 姉の淫らな姿に、ゴクッとつばを飲み込む純。
「い、いや、意地悪じゃなくて……」
「なに……、あ!」
 彼女の目に、降ろされたズボンから出てきた、純のそれが写った。
「じゅ、純……!」
「どうせこするなら、コレでこすろうかと思って……」
 今度は、亜裕美がつばを飲み込む番だった。
「……いいよ、きて。それでこすって。ほら……」
 亜裕美は、足を広げ、そこから手を離して、純を待った。
「は、はやくぅ……!」
「う、うん」
 純は、亜裕美の上に乗り、股間を合わせ、固くなっているそれを押しつけた。
「はぁ……ぁ」
「い……いい感じだよ。前からやってる気分だ……」
「ほ、ホントね……」
 そのまま少し見つめあってから、純は腰を動かし始めた。
 レオタードの布地がこすれる音が、リビング中に響いた。
「あぁ! はん! うっ! ふっ!」
 腰の動きに合わせて、亜裕美の体中がガクガクと揺れる。
「あん! んう! いい! いいよぉ!」
「俺も……! 最高だよ……!」
 亜裕美の両ひざを抱えるように持ち、より激しく腰を上下した。
「はああ! ああ! ああ! ああ!」
「も、もう! で、出そうだよ!」
「わ、私も! イッちゃう! イッちゃうよぉぉ!」
「ぅくっ!」
 純がビクンと震え、彼女のつま先がギュウッと歪んだ。
「イクゥッ……、んんんー……」
 のけぞる亜裕美の腹部や胸に、純の白いものが発射された。
 二人はその体勢のまま、余韻にひたった。


(……やっぱり、純ってこーゆーの好きだったわねぇ……)
 おでこの汗を腕でぬぐいながら、亜裕美は考えた。
(夏になっても、純の前で水着になるのは、よしたほうがいいかも……)
 隣に寝ている純は、満足そうに目を閉じて、深呼吸している。
(でもまさか、着てるままでされるとは……って)
 亜裕美は上半身を起こして、シミだらけになっている、自分の股間を見た。
「ああ……、早く洗濯しなくちゃ」
「え?」
 首だけを横に向けた純は、亜裕美を見てギクッとなった。
 レオタードを腰まで降ろし、ちょうどTシャツを脱いだところだったのだ。その白いふくらみとピンクの突起が、まともに目に写った。
「ととっ……!」
「ん?」
 パンティーやスパッツと一緒にレオタードを脱いだ亜裕美は、ガバッと立ち上がった純を見上げて言った。
「どうしたの?」
「ど、どうしたったって……」
「?」
 純は、彼女から完全に視線を外し、そそくさとリビングから出ていった。
 残された亜裕美は、ひざ辺りまでレオタードを降ろした状態で、キョトンとした。
「……今さら照れるわけ?」
 それから、徐々に笑いがこみあげてきた。
「なんか、わかんないなぁー」


おしまい


【後書き】

 そんなわけで、ケダモノ姉弟シリーズ第3弾、いかがでしたでしょーか?
 (ケダモノは、弟だけですけどね(^^;))
 今回、フェチズムを前面丸だしな内容でしたねぇ。
 とあるキッカケで、なんかレオタードっていいなーとなったんですよ。
 レオタードもさることながら、着たままって、いいと思いません(^^;)。
 夢判断だと、着衣のままの性交というのは、セックスへの羞恥心の現れだとか。
 羞恥心、うん。これですよ、基本は(^^;)。

 いつも両親不在じゃ不自然なので、冒頭だけ出ていただきました。話に関わることの内設定ですが、両方とも芸術系の仕事をしています。だから、時間が不規則と、ま、そーゆーコトで(^^;)。
 では、次回「リアリティ」にて。ホントはそれで最終回のつもりでしたが(^^;)。

小説(転載)  ボディ・ソープ  ~遠くにありて・続編~

近親相姦小説
04 /01 2019
ボディ・ソープ  ~遠くにありて・続編~

【成人向】



 桜庭 亜裕美(サクラバ アユミ)、十七歳。
 歳より二、三は若く見られる童顔で、髪は背中に届くセミロング。
 背丈もそこそこで、きれいと言うより、かわいいタイプの美人だ。
 土曜の午後。
 学校から帰ってきた彼女は、制服のまま、自宅の個室で小用を足していた。
「…………」
 ちょうど一週間前の深夜だったな、と彼女は思い出していた。
 今日はまだ帰ってきていないが、純(ジュン)という、三歳年下の弟がいる。
 その弟に、唇を奪われ、体をもてあそばれ、そして。
(今してるコトを、あの子に見られて……)
 真っ赤になりながら、亜裕美はロールペーパーをたぐった。
 あれから純は、思いきり不自然に、亜裕美を意識し、避けていた。
 かえって、亜裕美のほうで、必死に平然さを保っていたほどだ。
 たんにテレからくる行動なんだよね、と彼女は思ってみたものの。
(……それでも、された私が気をつかってるっていうのも……)
 姉と弟、で考えれば、それは、姉が気をつかうのが普通よね。
 でも、男と女として関った以上、男にも気づかいがあるべきじゃないかしら?
 そう考えると、だんだん亜裕美は穏やかではなくなってきた。
 好き放題され、侮辱なまでの恥ずかしい目にあわされ。
「なにより」
 思わず声にしてしまい、あわてて口をつぐんだ亜裕美は、頭の中で付け足した。
(私は、純のを見てないわ……!)
 あの日からちょうど一週間後の今日。
 偶然にも、またもや両親は、急な用事で出掛けていた――


 夕食も済んだ、夜の八時頃。
 純が入浴していた。
 覚えたばかりの歌を口ずさみながら、風呂イスに座って体を洗っている。
 と、背にしているドア向こうの脱衣場から、なにやらゴソゴソする音が聞こえた。
 今、家には、泥棒じゃなければ、姉の亜裕美しかいない。
「ん……? 姉ちゃん?」
『え? そ、そうよ……』
 どこかオドオドした亜裕美の返事に、純はキョトンとした。
「……なにしてんの?」
『……服を脱いでるのよ』
「なんで?」
 思わずそう聞いてしまったらしい。
『なんでって……』
 亜裕美は、そんな純の疑問に答えながら、一糸まとわぬ姿で浴室に入った。
「わ、私も入るからじゃない」
「! な、なんだよ!」
 一度は全てを見た姉の裸だったが、いきなりだと話が違うのだろう。
 純は、目をふりほどくように、真っ赤になった顔を一気に横へ向けた。
 同時に、持っていたタオルで股間を隠した。
「……なにをいまさら……、散々見て、さわって、な、なめたりしたクセに」
「か、構わないって言ったじゃないか」
「構うわよ」
「な……?」
 戸惑う純の両肩を後ろからつかんで、亜裕美は言った。
「私は見てないもん」
「……!」
 純は、座っているイスを前に引きずって、亜裕美との距離を空けた。
「じょ、冗談だろ?」
「じょおだん?」
 亜裕美は純に近づき、その背中に、自分の胸のふくらみを押し付けた。
「!」
「見られっぱなしじゃ、納得できないって言ってるのよ?」
「…………」
「今度はお姉さんが見る番よ。あんたの、を」
 純は硬直して、首だけを小刻みに横に振った。
「や、やだよ。勘弁してよ」
「勘弁してくれなかったクセに」
「う……」
「ほらぁ。タオルをどけて」
 純は、観念したようにうな垂れ、ボソッと言った。
「わかったよ……。でも……、笑うなよ」
「……!」
 その一言で、亜裕美はそれを、それの状態を予想できた。
 年頃の十七歳。たとえ処女であっても、そのテの知識は持っている。
 そして、純のそれは、亜裕美が予想したとおりの状態だった。
「へ……ぇー……」
 実際、純のを見るのは、初めてではなかった。
 幼い頃は、今みたいな気持ちを抜きに、一緒の風呂に入っていたのだから。
 一緒に入らなくなったのは七年前。その間に、お互いの体つきは変わっている。
 純のそれは、姉のふくらみに反応してか、はちきれそうになっていた。
 亜裕美の驚きは、その大きさ、へのだった。
 が、純は別の、それの状態への驚きだと思ったようだ。
「な……。みっともないだろ?」
 と、嘆くように言った。
「ガキだよな。クラスの連中のほとんどはとっく……」
「何言ってるの。中学生なんて、まだガキの内じゃない」
 言いながら、亜裕美は彼のふとももに手をすべらせた。
「う……」
「まあ、男の子にとっては、深刻なんだろうけどね……」
「ほ、ほっといてくれよ。どうせガキなんだ。だから見せたくなかったのに」
「でもさ」
 亜裕美は右手で、純のをキュッと握った。
「うわ!」
 手中の大きな手ごたえは、突然の接触を驚くように跳ね上がった。
 同時に、純の体もビクンとし、その思わぬ反応に、握った亜裕美も驚いた。
「びっくりしたぁ。純も反応いいじゃない」
「う、うるさいなぁ」
「あ、ナマイキー」
 亜裕美は、握ったままの手を、上下に動かし始めた。
「ぅあ……っ」
「ふふっ……」
 抵抗をやめた弟がなんとも可愛くなり、亜裕美はさっき言いかけた言葉を続けた。
「……それって個人差なんでしょ? 恥ずかしがることないって……」
 もう純は何も言わず、姉の手にまかせていた。
「少なくとも私は……、全然構わないから……」
 亜裕美も、それ以上何も言わなかった。
 二人の息づかいが徐々に荒くなり、こすれる音だけが浴室に響いた。
 やがて、純の息づかいだけがテンポを上げ、そして。
「うぅっ!!」
「あっ!」
 純から飛び出した白い液に、亜裕美は目を丸くした。
(今の……、ああ、今のがそうなの?)
 それは、前の壁まで飛んで張り付き、そしてゆっくりと流れ落ちた。
 クタッとしている純の肩越しに、彼女はそれを指でさわった。
 触れた瞬間の、タンを思わせる感触に、一瞬指が引く。
 それでも、指にすくいとったそれは、熱くて、特異な臭いがした。
「…………ねえちゃん……」
 純は、突然向きを変えると、亜裕美を押し倒した。
「姉ちゃん!」
「きゃっ!」
 完全にバランスをくずして、亜裕美は腰から落ちた。
 純が抱きついていたおかげで、さほどの強打ではなかったが。
「姉ちゃん、俺もう……!」
「な、なに?!」
 聞きながらも、再び大きくなっている純のそれに、亜裕美は危機を感じていた。
 純は、ドアを背にした亜裕美にのし掛かり、その両足を開こうとした。
「入れたい! 入れさせてよ姉ちゃん!」
「そ、そんな! ダメ、ダメッ!!」
「が、がまんできないんだ!」
 姉の抵抗をものともせず、彼はついに、彼女の秘部を露出させた。
 あらためて見られる恥ずかしさで、焼けそうなほど真っ赤になる亜裕美。
「だめぇ……、だめよぉ……」
 そして彼女は、泣き声で言った。
「姉弟なのよぉ……」
「わ、わかってるよっ! でも!」
「……出来ちゃったらどうするの? どう責任取るつもりなの?!」
「っ!」
 純の動きが止まった。『責任』という言葉は、中学生には重すぎた。
 しかし、その興奮が納まっていない純は、亜裕美のそこを見ながら、言った。
「じゃあ、後ろならいいだろ?」
「えっ?!」
 とっさに足を閉じて、亜裕美は身構えた。
「うし……ろ?」
「ああ。後ろでも出来るんだろ? 確か」
 もちろん本当のところは、亜裕美だって知らない。
 ただ、友人とのそういう会話では、聞いたことはある。
 指なら、無理やりではあったが、受け入れたこともあるのだ。
「……で、でも、やっぱり汚いし……」
「洗えばいいじゃないか」
 純の台詞が、亜裕美には誘いの言葉に聞こえ始めていた。
 前にさんざんいじられ、そして今また求められている後ろが、ヒクッとうずいた。
 亜裕美はモジモジし、紅潮した顔をふせ、そのままコクンとうなずいて見せた。


 亜裕美は浴室のドアに両手をついて立ち、腰を、純につき出した。
 信じられないほど恥ずかしい格好をしている自分に、彼女は顔をふせたままだ。
「じゃ、じゃあ……」
 純の、おっかなびっくりとした声に、亜裕美はギュッと目を閉じた。
「う、後ろだからね。前はダメだからね!」
「わかったってば……」
 言いながら、純は、桶で湯をくんだ。
「じゃあ、お湯をかけるよ」
「…………」
 唇までギュッと閉じている亜裕美には、返事が出来なかった。
 純は、ちょっとだけ返事を待って、それから、そっと湯をかけた。
 湯はふくよかな丸みに注がれ、後ろや前のそこを流れ、足首に伝っていった。
「はぁぁ……」
 注射をされる前の、アルコール綿でふかれた時みたいな緊張が走った。
「なんか、またおもらししたみたいだ……」
「な、ば、ばかぁっ……」
 恥ずかしさと緊張で、亜裕美の目元には涙がにじんできた。
 純は、そんな姉を見て、意地の悪そうな笑みを浮かべる。
 ポンプ式容器のボディ・ソープが、そこにあった。
「……いいか? 姉ちゃん」
「え……? なに……」
 うつろに亜裕美が振り返った瞬間、純はポンプをギュッと押した。
 亜裕美の後ろに、ひとしぼりの白いソープ液が、勢いよくビュッとかかった。
「ひゃうっ!」
 まるで、ムチで打たれたみたいな、激しい反応だった。
「やぁぁ……、なに今の……」
「ボディ・ソープ」
「い、いきなりかけないでよぉ」
「だから『いいか?』って言ったじゃないか」
「うぅ……」
 それ以上何も言えず、再び彼女はうつむいた。
 親指で揉むように、純は、亜裕美のそこを洗い始めた。
「うっ、んぅ……」
 両手を使い、広げたり、閉じたりして、ソープ液をなじませる。
「ん、んあ、やぁ……」
 指先を細かく使って、ていねいにこする。
「あっ、あ、ふぁぁ、ぅぅん……」
 亜裕美はもう、ドアにもたれているのがやっとの状態だった。
 体中が小刻みに震え、汗がとめどなく流れ、腰が勝手にゆれた。
 さらに、純の指が浅く出入りすると、亜裕美の体はビクンビクンと波打った。
「ぁあ、あ、あっ! い、いい!」
「い、いいの? 姉ちゃん?」
「う、うん、いいの、気持ちいいのぉ」
「こう? こう?」
「ひ! そ、そこ、あ、ああん!」
 指の入り方が深くなった。根元まで埋め、一気に抜き取り、それを繰り返す。
 亜裕美の口元から、その歓喜を現すように、しずくが垂れた。
「あん! あん! あん!」
 自分の指に素直に反応する姉が、純にはたまらないようだ。
「よぉし……」
 指を抜いて、湯でソープを洗い流すと、今度は舌を使った。
「はぁぁっ! し、した、あ、あぅん!」
 ざらざらで、ヌルヌルの物体が、敏感な部分であばれている。
 亜裕美の反応はさらに激しくなり、髪がふり乱れた。
「あ! あは! あぁ!」
 前のそこからあふれ出た蜜が、ポタポタとこぼれる。
 あまりにもガクガクと震える姉の足を見て、純は、ふと口を離して聞いた。
「だ、大丈夫か、姉ちゃ……」
「や、やめちゃやだぁ」
「!!」
 初めて触れ合った時からは、想像もつかない亜裕美の台詞だ。
「やめないで、やめないで」
 純は、ゴクリと唾を飲み込んだ。
「つ、続けるけど、その前にさ」
 純は、亜裕美を後ろから抱えた。
「……え?」
 そして浴室のドアを開けた。
「ほら」
「あ」
 開けたドアの敷居が腹部にくる形で、亜裕美は横たえられた。
 さらに純が腰を持ち上げ、受け入れる体位となった。
 ドアを開けたことで、浴室のせまさがフォローされていた。が。
「さ、寒……」
 室温の差と、興奮によって、亜裕美は震えていた。
「くっつけば、あったかくなるよ」
 そう言って純は、亜裕美の後ろに、またボディ・ソープを射った。
「はぁっ、んんっ」
 何度も何度も発射したせいで、そこがソープ液で白くドロドロになった。
「これで、もっと入れやすくなっただろ?」
「ふ、うぅ……」
 ソープ液が垂れ、前からふとももを伝い、床に流れる。
 そして純は、抑えのきかなくなった自らのそれを、そこにあてがった。
「ぁ……、じゅん……」
 亜裕美は、上気した瞳を動かして、純を見た。怖いほど真剣な表情をしている。
「……いくよ」
「!!」
 指など比べ物にならない異物感が、亜裕美のそこに、一気に差し込まれた。
「か……はぁ! い、痛……、う!」
「す、すごい……、姉ちゃんの中……」
 根元まで入った状態のまま、二人は動かなかった。
「はっ、あっ……、き、きついよぉ……」
「気持ちいいよ姉ちゃん。あったかいのが、キュウッときて……、うぅ……」
 純は、ゆっくりと腰を動かし始めた。ゆっくり抜いて、ゆっくり差し込む。
「あっ、痛! あ、ぅく!」
「姉ちゃん……、姉ちゃん……」
「ん! ん! んぅ!」
 腰の動きが、徐々に早くなる。だが亜裕美の顔からは、逆に苦痛が引いていった。
「うぁ、あ……、あ……、あ、はぁっ! あぁ!」
「いいよ……、いいよ姉ちゃん! 最高だよ!」
 その勢いは、彼女をガクガク揺らした。亜裕美のほうも、揺れるにまかせていた。
「あは! あん! ああっ! ああっ!」
「ま、まずい! よすぎる! も、もう!」
「あん! だめ! あ! ああ!」 
 純の表情がツラそうになる。しかし動きは、さらに激しさを増す。
「あはぁ! あ! あん! あ! あ!」
「ん、く! ぅう! は! で、でる!」
「はぅ! う! んあ! あ! ああっ!」
 亜裕美がたまらずに首を反らせた瞬間、純の体がガクンと硬直した。
「うわっ、くっ!」
「はあぁっ!?」
 あゆみは、後ろの異物感の暴走に、目を見開いた。
 ビクンビクンと暴れ、何か熱いモノを、自分の中に勢いよく吐き出している。
(純の……、さっきの、白いのが……)
 絶頂手前に震えながらそう思いだした時、純が自分のを、一気に引き抜いた。
「っっ!!」
 異物感からの開放と、抜いた時のこすれ。いきなりのそれが、最高の快感となった。
「い、いくぅっっ!!」
 限界まで首を反らせ、涙をボロボロこぼし、体中を震わせて、亜裕美は達した。
「…………!! っふぅ! う、んぅ……」
 数秒の絶頂が通りすぎ、力が抜けきった亜裕美は、体のすべてを床にあずけた。
 後ろのそこから、白い液体が、体の震えに合わせて吹き出している。
 ボディ・ソープも、それには混ざっていた――



「だけど姉ちゃんって、後ろが好きだよな」
 シャンプーを湯で流しながら、純はそう言った。
 湯船に入っていた亜裕美は、赤くなりながらもムッとして言い返した。
「なによ。アンタのほうじゃないソレ。毎度後ろばっかり……」
 と、そこで、亜裕美の頭に、なんとなくイヤな結論が浮かんだ。
(ひょっとして……、遺伝?)
「どしたん?」
「え? い、いや別に」
 亜裕美は、アゴまで湯に入った。
(まあ、後ろばっかりだったら、私達が出来なかったわけだし……)
「だけど、『やめちゃやだ』にはマイッタなぁー」
「うぷっ!」
 思わずコケた亜裕美は、ドポンと湯に沈んだ。
「ぷはっ! あ、アンタねー!」
 ズブ濡れで真っ赤になってニラむ姉に、純はニヤニヤと笑って返した。
「『やめないで、やめないで』なんだもん」
「うー……」
 亜裕美は、うなりながら手を伸ばして、側にあったボディ・ソープを取った。
「えい! 『純攻撃』っ!」
 ポンプを押して、白いソープ液を、弟に向けてピュピュッと吹きかける。
「わ、よ、よせよ姉ちゃん!」
「うるさい! それ! それ!」
 だが、最後のひと絞りで、そのボディ・ソープは空となった。
「……あ」
 とうとう、ひと晩で使いきってしまったのだ。


                                
おしまい


【後書き】

 前作が純の視点を基本とした描写だったのに対して、本作ではあゆみの視点を使って表現してみました。「あゆみの逆襲」とでも(^^;)。
 相原コージ作の「コージ苑」とゆーのをご存じですか? あれのネタで、男が風呂場でボディ・ソープを腹にかけて「膣外射精!」って言うのがあったんです(^^)。それで、小道具に使ってみたんです。安直なものですネ。
 「処女がシリかい!」と、周りにツッコまれたんですが(^^;)、確かに酷かな?(^^;)
 でもまあ、達したみたいだし、きらいじゃなさそーだし、いっかぁ(←鬼)。
 では次回「秘密のダンス」に、乞うご期待!

eroerojiji

小さい頃からエロいことが好き。そのまま大人になってしまったエロジジイです。