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小説(転載)  『過ち…それから』 第二部 3/7(欠落あり)

官能小説
04 /23 2019
【3】

無意識に発せられる嬌声がスイッチの役割を果たし、瑞貴は持ち上げた腰を再
度沈める。
声高に震える声を流し続け、何往復も摩擦される愛穴。
瑞貴の動きに絶妙に合わせる高田の下からの突き上げ。
激しく、濃密になるお互いの動きに瑞貴の本能が狂い出す。
高田の豪棒は瑞貴の吐き出す液を摩擦で白く濁らせ、粘着質へと変化したその
液が高田の大きなタマ袋と瑞貴の肛門付近に張り付き、糸を引く・・・。
強烈に締め付ける瑞貴の膣壁と入り口に、高田の睾丸がざわめき出す。
高田は瑞貴のウエストを両手でガッチリ握ると、ガツン、ガツンッ!と下から
ペニスを突き上げる!

「瑞貴・・・出すぞっぉ!」
「ぐうっ~・・! はああああああぁぁぁああああっっっ!!!」

高田の弾丸が子宮に飛び込むより少し早く、瑞貴は最高級のオルガスムスを迎
えた。

「ねえ、部屋を用意してたの?・・」

ベットに仰向けに寝ながらタバコの煙を吐く高田に瑞貴は聞いた。

「ああ・・瑞貴とデキそうな気がしたからな」

バイタリティーの塊の様な黒く焼けた顔に白い歯が輝いた。

「失礼ね! 私をまた抱けるって思ってたの?」

瑞貴はその白く輝く歯に吸い込まれそうになりながら、拗ねた口調で言った。

「必ず抱けると思ってた。女が数年ぶりの男を急に呼び出すって、そういう事
だろ?」
「悔しいわね・・でも、少しは抱かれたい、メチャクチャにされたい気持ちも
あったかも・・」

焦点を合わせていた高田の白い歯から目線を逸らし、瑞貴は天井を見上げた。

「どうしたんだ?だいたい想像は付くけどな(笑)」
「アナタには勝てないな・・すぐに見破るもの、昔から」

瑞貴は目線を汗で光る高田の上半身に移した。

「旦那の浮気なんて、いちいち気にするな~身がもたんぞ」

短くなったタバコを灰皿へ投げ込んだ高田は、身体を横向きにして瑞貴の方へ
向けた。

「そうだけど・・・許せないの。普通の浮気じゃないもの」
「普通じゃない? 何だそりゃ!」

高田の2本の指が、瑞貴の柔らかくなった乳首を摘む。
さわさわと動く指に反応して、すぐに瑞貴の乳首は堅さを呼び戻す・・。

「あんっ! ・・・話は終わって・・ない、のにっぃ・・!」

背中をピクッ・・・と軽く反らせる瑞貴が訴える。

「なんだ、普通じゃない浮気ってもんの続きか?」

高田は挟んだ乳首を更に摘み上げながら薄ら笑いを浮かべた。

「そ、そうよぉ~・・うっ! きい、て、ほしいのっ! にっ・・!」

瑞貴は途切れた声を必死に出しながら、右手を伸ばし高田の股間に滑らせた。

「あっ! もう、こんなに・・・」

萎んだペニスをツネッてやろうと考えてた瑞貴だったが、その意図は高田のパ
ワーにきっぱりと否定された!

「俺のこと、ちゃんと憶えてたのか?瑞貴」

そう問われて想い出す・・・この男は、こんなだったんだ・・・。
堅く、熱く脈打つ豪物に、瑞貴の指が強く絡まる・・。

「はあ~・・~」

瑞貴の唇から、思わず吐息が漏れてしまった・・。

「よし! ゆっくり聞いてやろう、でももう一回戦を済ませてからな!」

そのセリフに瑞貴の顔が好色さを纏う。
そして、2回も放出した直後とは感じられない、太く、豪傑な男の象徴に
深く、熱く、パワフルに貫かれ、瑞貴の女体は再び高田の虜となった・・・。

瑞貴の身体は、数分前から痙攣したままだった。
ハイレベルな高田の責め込みは数十分に及び、瑞貴は過去にも体験した事の無
い激流に何度も呑み込まれた。
高田は洗面所でタオルを水で濡らすと、堅く絞り瑞貴の汗ばむ裸体を拭いた。
熱を持ち続けた身体が少しずつ冷えていく・・・・。
瑞貴の意識は、ようやく現実へとシフトしていった。

「へえ~、瑞貴の旦那もヤルな~」
「ちょっと、関心しないでよ!男ってホントに・・」
「それで、俺には慰めて欲しかっただけか?身も心も」
「ちょっと~! またそれっ?」
「ははは・・冗談だよ。で、どうなんだ?」

仰向けに寝転がる瑞貴は、ハア~・・と一息吐くと、意を決した様に言った。

「仕返しをしたいの!」
「なに?! 旦那にか」

素っ頓狂な顔をした高田が瑞貴を見詰める。

「旦那も許せないけど、、まだ彼には愛情があるわ。でも麻耶だけはダメっ!
私の夫と浮気して、あんな艶かしいメールまで交換するなんてっ!」

瑞貴の切れ長の目が、怪しい光を宿し高田を見返す。

「それで、仕返しの方法は考えてあるのか?」
「それが・・・良い案が浮かばないの・・あなた、何かない?」

瑞貴のすがる目に、高田は黙ったまま暫く考え込んだ。

「つまり、その麻耶って子と旦那が別れればイイんだろ? それも二人が傷付
く方法で」
「そうね・・・そんな感じかしら」
「なら方法がない訳じゃない・・・」
「どんな? 聞かせて!」

裸の上半身を起し、瑞貴は高田の案に耳を傾けた。

「方法はお楽しみだ。でもな、その方法を完成させる為には、俺がその麻耶っ
て子を抱くことになるけどイイか?」
「うっ!・・・・・・・悔しいけど、仕方ないんでしょ?」
「ああ・・・その方法が即効性があり完全だ」
「解ったわ・・・それでいいわ。でも、ちょっとは教えてよ!」

タバコに火を点す高田の背中を抱き締め、麻耶は言った。

吸い込んだ煙を天井に向かって吐き出すと、高田は背中に裸身を寄せる瑞貴に
聞いた。

「その麻耶って友達、イイ女か?」
「ええ、女の私から見ても、とても綺麗よ・・・スタイルも抜群だし」
「そうか・・ヤル気が出てきたよ!」

そう言ってベットに仰向けになる高田の股間は、ピン!と天を突いていた。

「やだっ! もう気持ちが入ってるの~・・!」
「そりゃそうさ! いい女とヤれるんだからな」

高田の右手が隆起したペニスを強くシゴく。

「凄いわね、アナタって本当に・・」

股間で存在感を示す鋼に瑞貴の喉が鳴った。

「でも今夜はその女を抱けない・・・鎮めてくれ、瑞貴」

催眠術に掛かったように高田の股間一点を見詰めた瑞貴は、そっと状態を倒す
と、高田の股間に顔を被せていった・・・。


(4)へつづく・・・

小説(転載)  『過ち…それから』 第二部 2/7(欠落あり)

官能小説
04 /23 2019
【2】

高田の指が途中の階のボタンを押す。
すぐに扉が開き、舌を絡ませられたまま廊下を導かれる。
高田は上着のポケットからルームキーを取り出すと、部屋の鍵を開けた。
腰に手を廻されたまま、部屋の奥へと押して行かれる。
そしてベットに押し倒された瑞貴の乳房を、服の上から高田の掌がやんわりと
揉んだ。
唾液を次々に絡ませ、器用にブラウスを脱がされる瑞貴。
背中に潜り込ませた高田の指が、一瞬の動作でブラのホックを外す・・・。
その動作が、瑞貴の理性に揺さぶりを掛ける。
高田の頭を掴み、重ねられた唇を剥がそうと力が篭る。
でも高田の指がナマの右胸を優しく包み、中指が乳首の表面を軽く擦ったこと
で、瑞貴の身体から力が抜ける。

「嫌なことなんて忘れちまえ・・・俺とのSEXは大好きだっただろ?」

濡れた唇に乳首を挟まれ、舌の先で頂点を転がされると、結婚前に何度も抱か
れた高田とのSEXが頭を駆け巡る。

「あっ~・・・・」

数々の女を抱き続けている手馴れた高田のテクニックに、次第に身体の芯が潤
み、熱くなる・・・。

(そうだ・・・この人の身体に、私ずっと溺れてたんだ・・・・)

力の抜けた両脚の間に、高田の腕が滑り込んでくる。
ほんの短い時間で、瑞貴の下半身はその素肌を晒し、割れ目で蠢く軽やかな指
に翻弄される。

「あぁ・・うぁぁぁん・・・!」

乱れたブラウスを纏ったまま、瑞貴は指を噛み、湿った音を響かせる高田の舌
の動きに腰を浮かす。
迅速に、そして的確に瑞貴の性感ポイントを舌で攻撃する高田・・・。
舌を穴の中程まで差込み上側の壁を舌先で器用に擦る。親指と中指で表皮を剥
かれ顔を出すクリトリスを人差し指でクリクリと転がされる。
瑞貴は次第に大きくなる喘ぎ声を抑えることが出来ない。
高田の舌先が鋭敏な突起を捕らえた瞬間、瑞貴は胸の奥から嬌声を奏でた。
突起を包み込み、そして突くように柔軟に動く高田の舌先・・。

(ああ~・・・これっ・・懐かしいっ!)

大卒で入社した数ヵ月後から、高田の性技に何度も翻弄された瑞貴。
仕事は営業課でトップ。でも社内では女性の噂が耐えなかった高田に最初抱か
れたのは、ただの偶然。
高田に対するちょっとした興味と、課の飲み会が重なっただけ・・。
でも最初のSEXで、瑞貴は経験したことの無い官能の波にさらわれた。
何回、何度も高田に抱かれても、常に新しい快感を植え付けられる。
高田が他支店へ移動するまでの1年間、瑞貴はこの男の身体を欲し続けた。

過去の乱れた記憶と、今現在、自分の全身にもたらされている高度な刺激に、
瑞貴の裸体が大きくウネる。

「はあっ・・! ぁぁあああぁあ~・・・はあぁんんっっ!! イクぅっ!」

瑞貴の脳内が霧でかすみ、全身の毛穴から女の甘い体臭を噴霧する。
小刻みに痙攣する両脚から、高田は腕を放すと、震える瑞貴の全身を観察した。
数十秒後、落ち着きを取り戻した瑞貴の上へ覆いかぶさると、高田は瑞貴の耳
たぶを甘噛みしながら囁きかけた。

「反応も変わってない・・・可愛い瑞貴・・・」

その囁きに薄っすらと瞼を開き、高田を見詰める瑞貴。

「欲しいか? 俺のモノ」

コクンと頷く瑞貴の顔は紅潮し、呆けていた。

ズンッ!

一気に埋め込まれる高田の肉茎。
その圧倒的な存在感に体内を満たされ、思わず息を呑む瑞貴。
亀頭の先端を押し潰す様に子宮口を強烈に摩擦される。

「はっ! あぁ~~っ・・・!」

瑞貴の喉から搾り出される官能の吐息。
グリ・・グリリッ! と、子宮内に入り込むまで強く圧迫される。
それを数秒続けられただけで、瑞貴は再び深い谷へと落下していく・・・。

「コレが大好きだったな、瑞貴」

瑞貴の瞳からは涙が溢れ出していた。
悲しみの涙ではなく、全身を痺れさせる本能の涙・・。
高田の豪棒が蜜穴の側壁を擦り挙げながら往復する時、瑞貴の意識は完全に開
放されていた。
身体の隅々まで蹂躙され、数え切れない程に逝かされたのち、高田の分身を体
内の奥底で受け止めた。
菩薩のような表情のまま意識を無くしていく瑞貴は、自分の中に蘇った女の強
欲をしっかりと意識していた・・・。

僕はたぶん3回目の放出を麻耶の中で終えた。
麻耶を愛していても、妻に対する嫉妬心が僕の欲望を掻き立てた。
麻耶は時折、不安と疑問の織り交ざった顔を僕に向けた。
でもすぐに潜り込んでくる堅い欲棒に、僕との波長を一体にして裸身を乱れさ
せた。

(ああ・・このまま麻耶を感じ続けたい・・・)

ずっと、そう考えながら僕は麻耶の温もりを分身で味わっていた・・・。

ジュブっ! ・・・グブッ・・・じゅぶる・・・。

瑞貴の可憐な唇は大きく開かれ、黒くて大きな男の象徴を咥えこむ。
とても根元までは呑み込めない・・・それ程、高田のシンボルは立派だった。
グッと張り詰める亀頭・・・。
瑞貴の細く長い指でも完全に包めない太くゴツゴツした幹・・・。
そして長く聳え立つ全体像・・・。
この男の、このシンボルと巧みな技に、若かりし頃の瑞貴は夢中になったのだ。

「どうだ、久し振りに味わう俺のモノは?」

片腕を頭の後ろに廻し、仰向けに寝転がる高田は瑞貴の髪を撫でながら言った。
半分ほどまで夢中で咥え込んでいた瑞貴は、血管をクッキリと浮き上がらせる
幹に舌をスライドさせながら怪しい眼差しを高田に送る。

「そうか、今でも気に入ってくれたか」

激しく滑る舌と唇が、それの答えだった。

「よし! お前の好きにしていいぞ」

高田は下半身に力を入れて、生暖かさに包まれたペニスを更に膨らませた。
口の中で膨らんだ力強い男に、瑞貴の頭が痺れた。
ジュボッ! と剛棒を唇から抜き去ると、唾液と男の汁が染み込んだ唇を舌で
舐める。
その仕草は人妻ではなく、一人の妖艶でスケベな女にしか見えなかった。

「跨ぐか?」
「ええ・・・」

瑞貴は寝転がる高田の上へゆっくりと両脚を広げ乗っかると、ピンっ!と天を
突くペニスに手も添えず、真直ぐ下へ割れ目を落としていく。
愛液を滴らす入り口が命一杯に口を広げ、高田の張り詰めた亀頭から体内へ導
いていく。
瑞貴の柔らかな臀部が高田の骨盤と密着したとき、瑞貴の呼吸は止まりそうだ
った。
深く、ビッシリと内部を満たす感触に、しばし瑞貴は動くことが出来なかった。
その様子を高田は黙って下から見上げる。
女の機能がその大きさを馴染ませ、少しの余裕を瑞貴に与える・・・。
瑞貴は慎重に、でもじっくり味わう様に腰を上へと持ち上げていく。
深く切れ込んだ亀頭のエラが、瑞貴の膣口に引っ掛かる。

「んんっ! あんぁああぅぅっっ・・・!っ」


(3)へつづく・・・

小説(転載)  『過ち…それから』 第二部 1/7(欠落あり)

官能小説
04 /23 2019
【1】

高田と出会った帰り道。
タクシーの中で僕の気分はちょっと複雑だった・・・。
ワインを飲み過ぎたからじゃなく、瑞貴と高田の過去が気になったからだ。
食事が終わるまでの間、僕はそれとなく瑞貴に高田との昔の仲を聞いてみた。
だが瑞貴は曖昧に答えるだけで、僕の納得するセリフは最後まで瑞貴の口から
発せられなかった。
僕の心の中に一抹の寂しさが広がり、その寂しさが麻耶に会いたがっていた。
妻の過去が気になる僕の心が、無償に麻耶を欲していた。

家に戻ると、妻は上機嫌のままシャワーを浴びた。
浴室からお湯の流れる音を確認すると、僕は麻耶にメールを打った。

会いたい・・・・麻耶・・・抱きたい・・・・

自然と僕の指から打ち込まれるメール。

麻耶からの返信はすぐに有った。

どうしたの?・・・何かあったの? ・・・心配

麻耶の心配で曇る顔を想像しながら、またメールを送る。

大丈夫・・・でも凄く会いたい・・・会えない?
今から?・・・いいけど・・瑞貴は? 平気なの
そうだね・・・無理かな・・明日は?
会えるわ・・・必ず会える・・・私も抱いて欲しい

僕は明日の約束を麻耶と交わし、そのままソファーの背もたれに身体を預けた。
目を瞑り、麻耶の裸を想像する。
自然と股間が熱を帯びる・・・。

(麻耶・・・好きだよ・・・)

そのセリフを頭の中で何度も繰り返す。
そうして僕は眠りに落ちた。

翌朝、僕はソファーで目覚めた。
時計を見ると遅刻ギリギリだった。
妻を呼ぶが返事はなかった。

おかしいな?・・・

そう思ったが時間の経過には勝てず、急いで支度をし出社した。

その晩、僕は麻耶の身体を隅々まで貪った。
何回やわらかな胸を揉んでも、何度も麻耶の愛液を啜りとっても僕は満足しな
かった。
一度も挿入せずに、麻耶を愛撫だけで何回も絶頂に導いた。
麻耶もそんな僕に何も聞かずに付き合ってくれた。

「愛してる・・・・」

囁く僕に、

「私も・・・・もっと好きにしていいのよ・・・」

そう優しく応える麻耶。
僕のペニスから流れ出る透明な汁が麻耶の内腿をベトベトにした。
その汁が麻耶の体温で完全に乾く頃、僕は暖かな内部へと強く深くペニスを沈
めた。
お預けを長いこと食らっていた犬のように、麻耶は全身で喜びを表現した。
僕は一心不乱に麻耶の奥を突き続け、そして果てる・・・。
果てた後も腰の動きを止めず、半立ちのペニスを中で動かし続ける。
そうして堅くなった肉茎で再度果てるまで暴れる。
麻耶は狂い喘ぎ、僕は腹の底から唸り声を挙げて爆発した・・・。

「何かあったの? ・・・」

ベットに仰向けで横たわる僕の胸元を優しく撫でながら麻耶は言った。

「何でもないよ、なにも無い・・」
「本当? ちょっと変よ、あなた」

最近、麻耶は僕のことを「あなた」と呼ぶ。
その心地よい響きに僕の胸が締め付けられた。

「余計な心配させてゴメン。昨日はちょっと酔ってたから変だったのかもしれ
ない」
「そう・・・それなら良いけど」
「ごめんよ・・・・」

僕は囁きながら、麻耶の乳房に舌を這わせた・・・。

「お待たせ」

濃紺の高級スーツを着こなす高田が、喫茶店の椅子に一人座る瑞貴に声を掛け
た。

「ごめんなさい、忙しいのに呼んだりして・・・」

暗い表情のまま瑞貴は高田に頭を下げた。

「いいさ、役職に就いてから時間だけはタップリあってね」

日本では見掛けない外国製のタバコに火を付けた高田が微笑む。

「悩み相談か?」
「う~ん、そんな所かしら」
「それとも、この前久し振りに再会して、昔を想い出したか?」

黒く日焼けした精悍なマスクの高田が囁いた。

「そんな訳じゃないわ・・・変なこと言わないで」
「そうか、残念だな・・俺は想い出したぞ、お前の色んなこと」

半分ほどになったタバコを灰皿に押し付け、高田が意味深な笑みを瑞貴に向け
た。

「やめてよ! 昔は昔よ。今は私だってちゃんと家庭を持ってるのよ」

瑞貴は切れ長の目をキツク高田に向けた。

「そう剥きになるなよ、変わってないな瑞貴は・・」

優しく微笑みかける高田の表情に、瑞貴の瞳が潤む。

「おいおい、何があったんだ!? 俺が乗れる相談なのか?」
「分からないわ、でも・・アナタしか浮かばなかったのよ・・・」

鎮痛な表情の瑞貴を暫く見詰めた高田は、

「出よう」

そう言うと瑞貴の肩を優しく抱きながら、店を出て大通りへと歩いて行った。
そしてタクシーを捕まえると、都心の高級ホテルを告げる。

「ちょっと、何処に行く気なの?」
「心配するな、夜景でも眺めながら一杯やろう。その方が瑞貴も話し易いだろ」
「・・・・」

ネオンに輝く通りを、タクシーは目的地に向かって静かに走行していった。

ホテルのエントランスに到着した二人は、エレベーターへ乗り込んだ。
最上階のラウンジまで、ゆっくりと上昇して行く。
他には誰も居なかった・・・・。
静かな空間が二人を包んだ。

「昔はこうして二人で過ごしたな、瑞貴」
「えっ?」

高田の言葉に反応する様に顔を上げた瑞貴。
その顎を優しく掴んだ高田の指に、一瞬、身体が固まる瑞貴。
素早く近付いてくる高田の瞳に自分の顔が写り込む。

(ああ・・私、冴えない顔してる・・・)

そう思ったとき、高田の唇が自分の唇に重なった・・・。

(ダメよ! イケナイ・・・)

微かな理性が浮かびはしたが、強く唇を吸われたとき、瑞貴の思考は停止した。

(あの人がイケナイのよ・・・・麻耶となんか・・・)


(2)へつづく・・・

eroerojiji

小さい頃からエロいことが好き。そのまま大人になってしまったエロジジイです。