小説(転載) 有理子の理1
近親相姦小説掲載サイト「母親の香り 息子の匂い」は消滅。
大学の医学部教授として神経生物学を専門に研究している有理子は、 幼少のころから神童と呼ばれた頭脳とミスコンのグランプリを受賞した経験をもつ美貌を兼ね備えた、 非の打ちどころのない女性であった。 恋愛においても敗北という文字を知らない女性であったし、 出世と財産を基準に選んだ夫の史彦も有理子には頭が上がらなかった。 それほどまで有理子は策略に長けていたし、愛情というものを男性との駆引きのゲームとしか考えていなかった。 史彦以外にも有理子の奴隷と化した複数の崇拝者が愛人として存在していて、 有理子はこれらの愛人を意のままに操ることを楽しんでいた。 有理子と史彦のあいだには1人息子の悟史がいたが、 有理子にとって息子は自分のステータスを傷つけないように成長してくれなければ困るだけの存在であったし、 幸い優秀なプロの家庭教師をつけたこともあり、両親の血を引き継いで有理子が満足できるような学歴と将来性を備えていた。 しかし、自分が生んだ息子でありながら親子の愛情を感じたことは1度もなかったし、 むしろ自分の息子なのだから優秀なのは当然であるという程度の扱いであった。 有理子の辞書には、男女や親子にかかわらず「愛情」という言葉は載っていなかった。 「支配」がすべてだった。
そんな有里子が以前から関心をもっていることがある。 それは父親と息子の性的嗜好の遺伝に関する研究である。 遺伝は有理子の専門分野ではなかったし臨床医学も専門ではなかったが、 多くの男性の性的嗜好と接してきてその種類の多さに驚愕していた。 男性の興奮は女性の裸体によって導かれるだけではなく、 衣装や声、靴、態度に至るまであらゆるものに反応する男性が存在するようであった。 有理子には元来様々なものの共通点や相違点を分析する癖があったので、多くの男性経験も自ずとその対象となった。 しかし、遺伝関係のある男性の性的嗜好を調査できるような機会はほとんどない。 同年代の男性を落とすことには自信があったが、その父親の年代の男性と接する機会は皆無に等しかったし、 ましてやその子ども達との接点は大学の学生くらいしかなかった。 課題を処理する能力に秀でていた有理子にとって、解決のできない問題をつきけられることは苦悩の連続だった。 真剣に考えているのに解決できない課題がある状態に我慢がならなかった。 解決策を模索してもがく有理子に一筋の光明が差したのは息子の悟史の存在である。 当然、夫の史彦の性的嗜好は熟知している。 悟史との共通点と相違点を分析することができれば少しでも解決に近づくことができるのではないか。 そう考えた有理子は躊躇なく行動に移した。 悟史が息子だという理由でためらうような「母親」ではなかった。
有理子は男を落とすことにかけては天賦の才能があった。 ある程度の情報さえ集まれば一瞬にしてその男を落とすプロセスが頭の中に描きあげられていた。 そして、そこに正確無比な行動力も伴っていた。 悟史に関する情報は不足していたため、史彦の性的嗜好を悟史に対して試すことから始めるしかなかった。 そのために有理子は悟史に罠を仕掛けた。 史彦がスカートの裏地とそこに包みこまれる太股とサテンのパンティに性的興奮を覚えることを知っていた。 史彦との性行為の際、史彦は有理子にナイロンの裏地が付いているスカートを履いたままで顔にまたがることを望んだ。 そうすることで史彦の性器は容易に硬直した。 夏の暑い日などはスリップで代用したこともあったが効果は著しく低下した。 その性的嗜好が悟史にも遺伝していることを確認するために、悟史が有理子のスカートの中に興味を示すかどうかを試した。 洗面所で洗濯機の奥にわざと髪留めを落とす罠を仕掛けて悟史に拾わせた。 悟史が手を伸ばして必死に髪留めを取ろうとしている間に 有理子は洗面台の三面鏡で様子を見ながら悟史が有理子のスカートの中を覗けるようにお尻を突き出して反応を待った。 簡単には取ることができないところに落としてしたので、しばらく悟史は髪留めを拾うことに集中しているようだった。 しかし、再び体勢を立て直そうと洗濯機の奥から手を抜いた瞬間に悟史の視線が有理子の足元を走った。 有理子は気づかないふりをして密かに悟史を誘った。 明らかに悟史は有理子の視線を気にしている。 有理子は髪をときながら悟史には気付かれないように悟史の一挙手一投足に注意を向けた。 悟史は考える素振りをして有理子のスカートの中を覗いていた。 有理子は史彦の性的嗜好が遺伝しているとほぼ確信した。 悟史もずっと覗き続けるほど馬鹿ではないようで、すぐに髪留めを拾うために手を伸ばしたが、 親子の一瞬の駆引きはやはり有理子の勝利だった。 有理子の生足を包むスカートの裏地とその奥の暗闇で輝く布地は確実に悟史の心をつかんでいた。 有理子は「勝利」を確信した。