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小説(転載) 画紙相姦 2/2

近親相姦小説
07 /16 2018
画紙相姦(後編)

「裸のマヤ」という有名な裸婦画がある。
実はこの絵にはペアで「着衣のマヤ」という絵が存在する。
同じポーズでマヤのベッドに横たわる、着衣とヌードを描いたものだ。
孝則が千恵子を毎夜デッサンした際、まず頭に浮かんだのがこの絵のことだった。
だから同じポーズで、母のモデル写真からデッサンを起こし、そして隣のページに
母のヌードを複写?していったのだ。
今、まさに母千恵子は孝則のマヤだった。
股間にたまった白き妄執を、体外に放出しさっぱりした孝則は、芸術家の視線で
リビングのソファに腰掛けた、千恵子の裸身をまじまじと見つめるのだった。

「嗚呼、オナニーしてきたんだわ。目でわかる。熱くなっていない。いや!!!
母さんをそんな冷静に見ちゃいやよ!」
千恵子は内心でそうつぶやき、孝則と視線をからませる。
孝則はいい、だが千恵子の肉体の火照りは、燃え盛ったままなのだ。

画学生孝則の脳裏に、様々な巨匠たちの裸体画が思い浮かぶ。
ミステリーに密室、画家に裸婦、生涯必ず一度は扱うモチーフというものはある。
孝則にとって裸婦画は最初ではない、だが最高のモデルを今目の前にしている。
立ち上がり、再び三面鏡の中央に向かおうとする母に、ソファに寝そべるよう言う。
裸のマヤ、横たわるヴィーナス等の、寝台の裸婦をテーマに選ぶことにしたのだ。
ならば千恵子の寝室で書けばいいのだが、部屋の中がどうも日本的すぎる。
このリビングのソファーのほうがまだ、中世の巨匠たちに近い。
とはいえヨーロッパの美術館に展示するわけではないのだが、それが彼なりのこだわ
りなのだった。

「母さん寝そべってそうそう、背中に丸クッション、そう背中をのけぞらせるかんじ」
「左手は頭の後ろ、右手は…お…おっぱいの下側にそっと置く、うんうん」
「右足は………み…右足は床に投げ出して!!!」
最後の言葉には若干の勇気が必要だった。
言われた千恵子も戸惑った。
だが千恵子は従った。ために千恵子の両足は大きく開かれた格好になった。
たとえるならマリリン・モンローの、もっとも有名なヌードグラビアの、開脚版とい
ったところである。
既に秘陰はしっかり孝則にとらえられていた。
だがもともとそのつもりなのだ。
「最高の構図だ!!!」
「ああん、ちょっと恥ずかしいわ」
「何言ってるのさ。こんな素晴らしいヌード、ちっとも恥ずかしがることなんかない
よ。アートなんだから」
孝則の言葉には余裕があった。いい気なものだと千恵子は思う。
少年の芸術家目線では感じられない。いぎたない妄執こそが千恵子を燃えさせるのだ。
「ねえ孝則、母さん綺麗? セクシーかな?」
「決まってるじゃないか!」
「若い女の子には負けるわよね」
「全然! 母さんのほうが魅力的さ!!!」
その賞賛の言葉に陶然とする。
「母さんの全てを描いてね、何もかも孝則にだったら見せてあげられるのよ」
「見てるよ、今」孝則はほがらかに笑った。

いつまで笑っていられるかしら? 千恵子も内心ほくそ笑む。

「でもそんな遠くじゃ母さんのヘアやアソコがどうなってるかわからないでしょ?」
孝則の筆がピタリと止まった。
「か、母さん!(アソコの中までは書かないんだよ!!!!)」
後半は言葉には出せない。
「遠慮なんかいらないわ、親子なんだから。いらっしゃい。母さんの裸近くで見るの。
そしたらもっといい絵が描けるって思うんだけどな」
親子だからこそ、遠慮ならぬ一線を引かなければならない部分を。千恵子は踏み出し
始めていた。いや自分のヌードデッサンを目にした時から、とうに踏み越えていたの
だ。ただ最終的にどこまで自分と孝則が、踏み込み合うのかまではわかっていない。
「じゃ、じゃあ母さんがいいってんだから、お言葉に甘えるね」
孝則は筆を置き、ソファに寝そべるヴィーナスに近づいていく。
近づくほどにあまりの美しさに目が眩みそうになる。
ソファぎりぎりのとこまで歩みより、そこで立ちすくむ。
甘酸っぱく、そして狂おしいほどの母薫が鼻腔にたちこめる。
孝則はむせかえりそうになり、またもや勃起しはじめていた。
せつなげに呼吸する孝則に千恵子は満足する。
「どうしたの?」
「すっごくいい匂いがするんだよ」
「孝則、母さんの匂い好きだったモンね、もっと近くに寄ったら?」
少年はしばらく考え、千恵子の首筋あたりまで顔を近づけた。
そこで視線がからみあう。
突然羞恥にかられて千恵子はソファの背もたれ側に、顔を向けた。
孝則は無言で首筋まで鼻を近づける。
千恵子の耳に、荒い孝則の息遣いが聞こえる。
生唾があふれた。
その白からピンクに染まりかけた肌に、うなじに顔をこすりつけたくなる衝動。
もはや少年の視覚と嗅覚は千恵子の虜だった。
母の芳香など絵にすることはできない。
そんなことは千恵子も孝則もわかっている。
わかっていながら千恵子は孝則にそれを委ねたのだった。
孝則は目を見開き、あるいは目を閉じて、母の肉体の有様を堪能する。
乳房を眺める。いや目で舐める。視線でベトベトに舐めまわすのだ。
目を閉じれば、つんざくような千恵子のフェロモン。
なめらかな肌が羞恥にくねる。
「母さん、動いちゃ駄目だ! モチーフが練られないじゃないか!」
「だって! 嗚呼! 恥ずかしい!!!!」
母の開かれた両足側に、体を移動させる。
思わず千恵子は両手でそこを覆ってしまった!
「母さん!」孝則の叱咤?の声。
「嗚呼許して…見ないで…見ちゃいやあ…」
もはやその羞恥が、行為が、本心なのか艶技なのか、千恵子自身もわかっていない。
「見ないと描けない!」
「ああそうね、私の全てを書かなきゃいけないんだもの。見せなきゃいけないのよね」
瞬間千恵子は両手を左右に、少年の目に再び恥毛が映る。
そして母はなんと、その部分を左右に両手で押し開いた。
同時に足を目いっぱい大きく!

「か、母さん!!!!!」

その感激の声に、女体は興奮につのる。
秘陰を、いやオマンコを、目の前の少年が生まれた部分を見せてしまったのだ。
ピンク色にてかった肉襞も、それどころかアヌスさえ丸見えにせんばかりに!
「ど、どう? よく見える???」
「母さん、ばっちりだ、きれいだよ。母さんどこもかしこも最高だ! お尻の穴だっ
て素晴らしいよ!!!」
もうアートの会話ではない。母子にあっていいそれでもない。
どこに秘陰の内側やアヌスまで描ききる、裸婦画があるだろう???
それはアートではなく、ポルノの範疇であろう。
でもそんなことはこの母子にとって、もはやどうでもいいことだった。
「母さん、なんか光って、ううん、きらめいているよ」
孝則はわざわざそんな単語で、千恵子のぬめった秘陰のてかりを表現した。
「ふふ、女はね、好きな男の人に見つめられたらそうなるのよ」
「母さん、僕のこと好きなんだね! 僕も母さんが大好きさ」
「男の人も好きな人のこんな姿見たら、ふふ変になるわよね」
「え・・・」
「さっきトイレで母さんの下着使ってオナニーしてきたんでしょ?」
「うん…ごめんなさい」
「今は? 孝則のオチンチン、どうなってるのかな?」
「立ってるよ。またカチンカチンになっちゃったんだよ!!!」
「母さんの……母さんのアソコ見て、体の匂い嗅いだから立っちゃったのね。さっき
出したばかりなのにいやらしい子」
「だって・・・」
孝則は、目の前の千恵子のオマンコと、このきわどいどころかストレートに過ぎる会
話に、興奮しきっていた。
「嗚呼、孝則、母さん、もう母さんたまらない!!!」
突然千恵子は足を閉じ、体を起こした。そして孝則の股間に手をあてがう。
ジーンズの下、それを力強くみなぎっていた。
「すごい!孝則のオチンチン、カチンカチンね!」
息子のこわばりを確認できた嬉しさに、千恵子は思わず力を入れて握り締めた。
「アッ!! 母さん僕!!!!」
「え!!! 何??? 孝則? アッ!」
瞬間呆気ないほどに、孝則はジーンズのなかで暴発を果たした。
千恵子もまた呆然として、その掌に少年の脈動を感じ取っていた。
ジーンズを手のひらを弾き飛ばすような、怒涛の波打ち!
先刻のオナニーにもかかわらず、童貞の弱さと、少年の若さがこの結果を招いた。
付け加えるなら、千恵子の息子に与えてはいけない、魅力と誘惑のせいでもある。
「ご、ごめんなさい、母さん」
「ううん、いいのよ。母さんも少し疲れたわ。孝則ちょっとシャワーでも浴びてらっ
しゃいな。汗かいたでしょう」
少年の暴発には触れず、そんな言葉で千恵子は孝則を癒した。
同時に、もう何度も少年の絶頂を確認し、その白き妄執に一滴さえ触れられずにいる
自分が悲しかった。その脈動を口に、秘陰に味わいたい、そんなはしたない思いに気
がつき千恵子は赤面しながら、リビングから出て行く少年を見送った。

千恵子もシャワーを浴び、昼食時間となった。二人ともTシャツジーンズ姿である。
お互い無言で昼食をとる二人。そこで千恵子が切り出してきた。

「え! 今度は僕がモデルやんの???」
「そうよ、母さんも孝則のヌード撮ってみたいの」
「いやだよ、恥ずかしい」
「母さんだって恥ずかしかったわ」
「そんなそっちが頼んだんでしょ?」
「駄目なの」
そこで千恵子は思いきり悲しそうな表情を作った。実際悲しいわけなのだが。
「あの…撮影って映像? 写真???」
のってきた!と千恵子は思った。自分の表情もやはり威力があると実感もする。
「孝則は舞欄の花嫁さんじゃないもの、写真よ」
「うーん、でもなあヌードはさすがになあ」
「深く考えなくっていいのよ。母親が息子の成長を、カメラに写すのって当たり前で
しょ? それにね、母さんあの時孝則の裸を見て、すごく綺麗だと思ったの。今一番
孝則が美しい時代だと思うのよ。ねえ撮らせて」
「…………うん、わかった」
さんざん千恵子のヌードのお世話になってしまった手前、もう断りきれなかった。
内心千恵子に気分を害され、絵の創作が中断されてしまうこともいやだったのだ。
孝則はしぶしぶ?立ちあがると、先ほど着たばかりのTシャツとジーンズを脱ぎはじ
めた。たちまちトランクス一枚の姿に。
シャワーを浴びたばかりの肉体は、まだピンクに染まっていた。
孝則にも羞恥はあった。但しかつてはである。
オナニーを目撃され、白昼堂々下着を盗みその上汚し、またズボンの中に情けなくも
いぎたなくぶちまけてしまったことも知られていた。
そんな千恵子を前に何をためらうことがあるだろう?
孝則はそそくさとトランクスをも脱いだ。
但し一応母に背中を向けてである。それがエチケットかな?などと思っただけだ。
ここで千恵子は、はしたなくも喉を鳴らした。
千恵子とて脱衣場で一瞬見ただけの息子の裸身。
それを今目の当たりにしている。
体育系の孝則ではない、だから筋肉質なわけではない。
だが華奢でもない。だらしなくしなびた部分などかけらもない。
なんときめ細やかな肌なのか? なんと美しい背中のライン。スリムな足。
ひきしまったお尻。
その若々しい生命が、自分の胎内から生まれでたものである感慨に、千恵子は浸った。
孝則は背中に、お尻に千恵子の熱い視線を感じ、そこでようやく午前中の母の気持ち
がわかった気がした。

「こっちを向いて…」母の言葉は震えていた。

孝則はゆっくりと千恵子の方に振り向いた。
ハンサムな顔立ち、たくましい胸板。贅肉のないおなか…そして千恵子の目に何度目
かの孝則のペニスの姿が映った。午前中二度にわたって放出を済ませたペニスは、力
なく下を向いていた。
それは彼が幼い頃一緒に入浴した頃の、かぼそいオチンチンでもなく。
母のパンティーに撒き散らした剛直でもなかった。
一瞬脱衣場で垣間見た、やや仮性気味の孝則のシンボルだった。
ごわごわした陰毛が彼が大人になった証である。
「母さん、アソコばっかし見つめちゃいやだよ!!!!」
「ご、ごめんね。あんまりきれいなものだから」
「母さん、それじゃ、その親馬鹿だよ」
テレをごまかすように、少年はまぜっかえした。
「本当のことよ」
千恵子は、口の中にあふれる生唾を、何度も何度も飲み下しながらそう言った。
「で、どういうポーズをとったらいいの?」
「え?」
千恵子は困った。馬鹿な話だが、そこまで考えていなかったのだ。
そこで孝則のヌードが見たかっただけ、という事実を必死に内心で打ち消す。
そこで思い当たったのが、孝則の美術ビジュアル雑誌にあった「ギリシャ・ローマ・
ヘレニズム彫刻」のことだった。
古代地中海の巨匠たちが、理想の裸身を追い求め、大理石に刻み込んだ男女の肉体。
それを、古代ギリシャのアポロン・格闘士・少年の裸身像のポーズを千恵子は求めた。

「うんわかったよ」

孝則も応じた。それらのポーズなら頭に入っていた。
次々と古代裸身のポーズを孝則はとっていく。
「すごい! 素晴らしいわ、孝則!!!!」
カシャ! カシャ! カシャ!!!!!
千恵子はデジタルカメラを構えて、少年の裸体を激写していく。
孝則は裸を撮られる高揚感というものを、はじめて体感していた。
カメラマンはレンズでモデルを犯すように撮るという。
孝則は男性で、千恵子は女性だから、犯すも何もないがそれでも体内から、沸きあが
る何かがあった。
ヘレニズムの彫刻になりきって、孝則はポーズを決める。
垂れ下がったペニスはポーズごとに揺れる。
少年の背中が、お尻が、胸の筋肉が躍動する。
その美しさに、息を呑みながら千恵子はシャッターを切り続けた。

「もっと右腕をあげて!」
千恵子は興奮していた、それは学術・芸術のそれではなかった。
明らかに若々しいオスの姿態に、欲情するメスのそれだった。
少年の全身全裸をカメラにとらえながらも、凝視してしまうのはただ一点だけ!
「ダビデの投石のポーズをお願い!」
孝則は内心苦笑した、それは古代ギリシャではなく、聖書のモチーフだ。
少年ダビデが勇ましく巨人ゴリアテに立ち向かうポーズ。
やや大またを開き、今にも石を投げつける姿。
「ああ素晴らしいわぁ」その母の声には賞賛と。陶酔があった。
母の視線とカメラの音に、孝則の肉体は火照り汗ばむ。
それはナルシズム、裸体モデルに感じてしまうのが、実の母子の血なのだろうか?
男性と女性の違い。
それは女性の興奮はヌードだけでは、秘陰のほてりぬめりがわからないということ。
だが! 男性の興奮は一目瞭然であることだった。
全身の血の熱さが、いつしか彼の一点に集結しはじめていく。
最初は孝則は何かむずがゆい思いがしていた。
その部分を気にすれば気にするほど、熱さは増していった。
だが自分の異変?にようやく気がついても、理性とは別の肉体の反応は、押しとどめ
られるものではなかった。
千恵子の目の前で、デジタルカメラのレンズを通して、孝則は徐々に、そしてつんざ
くように勃起させていった。

!!!!!!!!!??????????????????

千恵子は、声も出せずに、息子の勃起していく有様を撮影していく。
孝則は気がついても、隠そうともしない。
いやこれが千恵子に何度も醜態をさらす前の彼ならば、その股間を隠しただろう。
だが今となっては、もうかえって見せつけたい気持ちが優っていたのだ。
「た、孝則…」
そこで帰って千恵子の方が戸惑った。
「母さん! どうしたの! 次のポーズは!!!」
それは照れ隠しでもなく、あせりもなかった。ただ興奮に酔う響きがあった。
ペニスは午前中二度のあさましいオナニーをしたにも関わらず、真っ赤に充血し、
千恵子に向かって己を主張していた。
「あ、ああ、孝則、どうして大きくしちゃってるの???」
「僕にだってわからないよ」
「だって母さん写真撮っているだけなのよ。母さんさっきみたいに裸じゃないのよ」
孝則はペニスに力をこめる。グイグイみなぎる。
まるでカメラを持った千恵子のほうが、犯されているような錯覚。
目をそむけられない。息子の勃起を凝視し、あまつさえ写真に収めているのだ。
実はここまで踏み込んでいながら、千恵子は孝則の勃起は見ていなかったのだ。
「きっと母さんが、母さんの体がいやらしいからさ」
「あ!!!!」
千恵子は驚愕した。孝則が右手でペニスを握りしめ、しごきはじめたのだ。
常軌を逸していた。オナニーを母親に見せつけているのだ。
「母さん、写真は」
「だ、駄目…、よしなさい孝則!!!」
「僕にはわかるんだ、母さんが何を着ていたって母さんの裸が見えるんだ」
孝則はペニスをしごきつづける。
彼の言葉はある意味真実だった。千恵子のモデル写真からヌードデッサンをおこし、
そして先刻は目と鼻の距離で、千恵子のもっとも恥ずかしい部分までを、知感してし
まったのだから。
「感じちゃうんだ。母さんの身体に、感じちゃうんだ」
「いやっ! 言わないで!」
孝則が一歩千恵子の方に近づく。
「嗚呼!! 来ないで!!!」
「何もしない! でもわかってほしいんだ。母さんのことを考えたら、母さんがそば
にいたら僕はいつでもこうなってたんだ。昼間からオナニーしたこともあったんだ。
母さんがきれいだからいけないんだ、今も我慢できなくなっちゃったんだ」
既に先端から前触れが滲み始めていた。
だが孝則には今回は持続感があった。即座に暴発することはないと自分でわかった。
「なのに母さんがいけないんだ! わざわざ母さんのオッパイ! 母さんのお尻! 母さ
んのオマンコ! 全部見せてくれたからいけないんじゃないか!」
レンズいっぱいに、孝則のペニスが納まる距離まで、近づかれた千恵子。
「よして! 嗚呼駄目! 駄目よ!」
「母さんが何着ていたって僕には! 僕には!!!!」
実母にオナニーを見せつけるという背徳感に、ペニスは真っ赤にますます腫れ上がる。
「母さんのオマンコが見える!」
「嗚呼!!!」
悲鳴をあげ、カメラを床に置き、千恵子はジーンズの上から、孝則が口にした部分を
その目線から隠すように両手をあてがった。
先刻少年を誘惑していたはずなのに、攻守が逆転すると、そういう反応になる。
また朝からずっと息子に描かれ、また息子を撮影してきた興奮に、秘陰が熱くなって
いくのを感じずにはいられないのだ。
「母さん! 僕は!!!!」
「嗚呼いや!!!!」
気がつけば、じりじりとリビングの壁に追い詰められた千恵子。
目の前には仁王立ちで、顔とペニスを真っ赤にしてオナニーする孝則。
孝則の上下する右手の動きが激しくなっていく。

「母さん!!! 見てて!!! 嗚呼嗚呼!!!!!」
次の瞬間ペニスの尖端から、白いエキスが勢いよくほとばしりでた。
「嗚呼!!!!」
千恵子は悲鳴をあげた。
生暖かい粘液が、しとどに千恵子の顔に、Tシャツにジーンズに床にぶちまけられて
いく。まるでAV女優のように、千恵子は白く汚されてしまったのだった。
「はぁはぁ」孝則はそこで正気?に戻った。
いや確信犯と言われても仕方がないだろう。

「ごめん、母さん、こんなつもりじゃ…」
だが千恵子はうつろな目でつぶやいているだけだった。
「すごい…こんなの、こんなの、母さんもう立てない…」
正気を失ったような母親に腕をかし、孝則は浴室まで千恵子を連れて行ったのだった。
二度目のシャワーを浴び、そこでようやく千恵子は正気に戻った。
二人は疲れきっていた。その日のアートは終了したのだった。

翌日舞欄での仕事が終わり帰宅する。
孝則も帰宅して、千恵子の絵を仕上げていた。
「母さんを見ていなくても書けるの?」
そう言ってから孝則には書けるのだということを思い出した。
他の習作もあり、千恵子の絵だけに没頭もできないが、完成までは10日ほどあれば
十分だと孝則は言った。
だがもう絵などはどうでもよかった。いや完成したらしたで宝物だったが。
早めにご飯と入浴を済ませた千恵子と孝則。
そしてまた愛のアートの時間がはじまる。
二人が無言で待っていた時だ。
孝則はTシャツ短パン姿で絵の準備。
かたわらで千恵子はバスタオルを巻いた姿で待つ。
準備が整う。羞恥をこらえ?バスタオルを外し、ソファに横たわる。
5分ほどが過ぎる。おもむろに千恵子が口を開く。

「ねえ、思ったんだけど…母さんの全てがまだ表現されてないと思うのよ」
「え???」やや聞き捨てならない台詞だった。
「孝則、こっちに来て」「うん」
そう言いつつ、官能の予感にたかぶる。
もう一度母のアヌスやオマンコを、愛でることができるのだから当然だった。
そばに立つ。いつもどちらかが必ず裸の母子だった。
だがそのことに二人は麻痺し始めていた。
「ねえ見るだけでも、匂いを嗅ぐだけでも駄目よ、触って感じてほしいの」
孝則は息を、生唾を飲んだ。この豪奢な肉体に触れてもいいと、母が言った事実に。
少年は震える手で母の髪をなぜ上げた。そしてうなじを。
「ああん、違う。孝則の絵には母さんの柔らかさが出てないの、ここよ!!」
千恵子は孝則の右手をつかみ、自分の乳房にあてがう。
母の言うとおり信じられないほどに柔らかく悩ましく、息子として懐かしい感触が
そこにあった。
「触れるだけなの? もんでもいいのよ。芸術のためなんだから」
無論建前で、それは孝則にもわかっていた。
孝則はリビングの床に膝をつき、無言で両の手のひらいっぱいに、母の乳房を押しつ
かみ、大胆にもみしだき始めた。
「アー!! どう? 素敵でしょう? 母さんのおっぱいよ」
「うん、うん、すごく柔らかい。マシュマロみたいだよ」
「アアーン、上手よ…………」
そこで千恵子ははっとした。
それでは愛撫に酔っていると、言っているのも同じである。
「母さん、他の所も触ってもいい???」
「うーん、なんで聞くの? いいのよ、どこだって孝則のものなのよ」
嬉々として孝則は手を徐々に下にずらせていく。
乳房の盛り上がりが消失すれば、かすかな贅肉の、彼を生んだ証のおなかがある。
その贅肉がたまらない。かすかなだけに悩ましい。
そういった部分が、孝則が若いモデルではなく、千恵子のモデル写真に妄執した所以
なのである。手のひらが汗ばむ。その肌に吸い込まれそうだ。
「アァー、いやああん」
羞恥にくねる、昨日あそこまで孝則にさせていながら、恥らう姿が愛らしい。
千恵子を視覚・嗅覚・触覚・聴覚で味わう。
「さあ母さん、昨日みたいに!!!!」
「アー、また見たいのね、母さんのオマンコ見たいのね、いやらしい坊や」
目をつぶり千恵子は再び大きく股を開いていく。
そして孝則はその肉襞におずおずと指をはわせていく。
「アーン!」快感が千恵子を貫く。
ここ数日でようやく孝則の指先は千恵子のそこをとらえたのだ!
「うわ! ヌルヌルだ、しかもあったかい!」
「はーん、そうよ……もっとしっかり確かめて、母さんの全てを」
少年はその華奢な部分を傷つけぬよう、優しくまさぐる。
「嗚呼!! 駄目! ううん、違う、もっと強く触っていいの!!!」
駄目の言葉にあわてて指をひいた息子に、さらなる愛撫をせがむふしだらな実母。
そんな自分が恥ずかしく、そして快感にソファの上のたうつ。
「ああ!!! 母さんたまらない」
瞬間孝則の指の感触が秘陰から消失した。

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見ると孝則が、鼻血を出してしまったらしく、ティッシュで鼻を抑えていた。
仕方がないので、しばらく見守った、すぐに止まったようだ。
「母さんうつぶせになってくれる? お尻とかも確かめてみたいんだ」
「いいわよ」
もう少しアソコをくじられたくもあったが、それは言葉には出さなかった。
母の全裸の後姿もまた素晴らしい。昨日三面鏡で確認済みとはいえ、何度見ても美し
いものは美しかった。
そして背中に千恵子は孝則の手を感じた。
次の瞬間、別の何かが背筋に感じられた。
「アッ!!??」
思わず出る悲鳴、それは紛れもなく唇の感触だった。
そしてざらっとした舌のそれが背筋をこねあげた。
「嗚呼!!!」
「母さん、いいでしょ? 舐めてもいいでしょ!!!」
孝則は千恵子を視聴嗅触の四感で味わった。残る味覚でも母を愛したかったのだ。
「いいのよ……好きなだけ舐めていいから」
「うん!」
孝則はソファの上、母の背後から覆いかぶさる形で、母の背中に顔をうずめていく。
もう絵などどうでもいい。五感で母を味わえば、いつでも再現などできるのだから。
悪友たちが冷やかし、うらやましがった千恵子の肉体を今満喫する。
ベロベロに舐めまわす。
そして前に手を廻し乳房をも押しもむ。
もう誰が見たところでSEXであった。
肩から脇の間まで舌をはいまわらせる。
「アー、いやあ、くすぐったいわぁ」
そしてお尻にあたる短パン越しの、あの勃起のはりつめた感触。
その気持ちよさに孝則は、お尻のあわいに勃起をこすりたてる。
あまりにも柔らかいその部分に、ペニスは埋まる、気が遠くなる。
これをペニスだけに感じささてはかわいそうだ、孝則は体を下にずらせ、顔をお尻の
間にうずめていく。
瞬間!おぞましくも、同時に全身を貫く快感が千恵子を襲った。
「アッ!!だ、駄目!!……ウーン!そこは汚いの! 嗚呼!!!!」
孝則がお尻のあわいをこじあけ、その中央のすぼまりに舌をゾロリとはわせたのだ。
いやそれどころか、アヌスの襞、アヌスの奥まで下は侵入してきた。
「アー!駄目!! 病気になるのよ!!! 駄目!!!」
だが抵抗しようにも、がっしりと押さえつけられ、身動きできない。
「母さん、全部全部感じたいんだ。母さんの体に汚いとこなんかないんだから」
「アアア!!!」
前もアソコも全部舐めるんだ!!!
アヌスを十分蹂躙するや、優しく再度母をあおむけにする。
愛撫と羞恥と快感に火照った肉体、乳房は少年の舌を待つばかりである。
孝則は乳房にむさぼりついた。
「アーン、恥ずかしい」
だがそんな形だけの抗いなど無視をして、孝則はそのかたくしこった乳首を吸いたて
る。その夢のような体験に、攻撃している孝則のほうが、気を失いそうだった。
そして母の嗚咽がさらに興奮に拍車をかける。
その肉体の震えは、全てが少年を甘く惑わせるのだ。
「アツ……アーン!!! いやああん」
「母さん、アソコも舐めるよ。今度は鼻血出してもやめないから」
せがんでいるのか? 甘えているのか? あらかじめ断っているのか?
そんなことは孝則にさえわかっていない。
息子の顔が再び秘陰に向かって移動するや、千恵子はまるで迎え入れるように、両足
をくねらせ開いていく。
おへそを舐められた、
恥毛にその舌をあてがわれた。
「アアッ!!! ア!嗚呼アア!!!!!」
ぶちゅうと音をたて、千恵子は秘陰に舌先をこじいれられた。
信じられないほど甘い母薫とエキスが迫ってきた。
「母さん、美味しい!母さんのオマンコ美味しい!!!」
夢中になって自分の大切な部分を、しゃぶる孝則がたまらなくいとおしくなる。
息子にアソコを舐めしゃぶられる光景が、快感が、淫らがましい。
「アアッ……アァアアッ、アーツ!!! いやあああああんんん」
千恵子は、内部からわきあがる快感に全身をのけぞらせる。
もうじきだった。はじめて孝則によって味わえるのだ、その思いに千恵子は酔う。

「ア! アアアアアアアアア!!! アーーーーーーーー!」」

長く母の叫びがした、瞬間母の全身が痙攣し、背中がのけぞった。
そして力なく母はソファに身を伏せていった。
孝則は話に聞いたエクスタシーというものを実感した。
そして千恵子がしばらくして目を開いた。
「すごかったわ、孝則、いい絵がこれで描けるわね」
と言ったが、そこで自分の言葉が残酷だったことに気がついた。
孝則の短パンは雄雄しくテントをはり、トランクスを通して、表の短パンまでエキス
がにじみ出ていた。
「ごめんね、これじゃ絵なんか描けないよね」
そのままにしたなら、昨日のように孝則は自分の目の前でオナニーしてしまうだろう。
いやそれどころか、今自分は裸なのだ。
襲われてしまえば守れない。鬼畜の母子相姦を孝則に犯させてしまう。
少年にここまで許しながら、そんなことを考える千恵子だった。
千恵子はおもむろに孝則の短パンとトランクスに手をかけ、ギンギンにきばりきった
ペニスを剥きだしにした。
孝則はされるがままだった。千恵子が何かをしてくれることは間違いない。
それは自分でするより、何倍も素晴らしいことだという確信もあったのだ。
千恵子はじっと美しい勃起を見つめた。
美母の熱い視線にペニスはきばる。
「アッ!」
千恵子の右手でペニスをいきなり握りしめられて、孝則は思わず身をよじらせた。
脱衣場で、孝則の部屋で、写真を撮影しながら、オナニーを見せつけられながら、未
だ触れていないペニスだった。
あふれる前触れが千恵子の右手に、ねばっこくからみついた。
千恵子はその熱くこわばる肉棒の感触を、じっくり確かめ、そしておもむろに上下さ
せていく。
「アア、母さん!!!!」
自分の愛撫に体全体で喜びを表す孝則がいとおしかった。
「どう気持ちいいでしょう? こんなものじゃないわ。もっともっと気持ちいいこと、
今から母さんが」
そして千恵子は口を開き、ペニスに顔を近づけていく矢先だった。
握りしめたペニスがの先端が、一瞬大きくはりつめたと思った瞬間、まるでデジャブ
のように彼女の手の中のペニスは激しく脈動し、熱いほとばしりが千恵子の顔面を立
て続けに直撃した。
「アッ……」
今日は同時に悲鳴があがった。
ペニスはまたもや千恵子めがけて、千恵子の顔といわず、乳房といわず、精液がぶち
まけられていく。その生温かい噴出のしぶきに、孝則は快感に痺れ、千恵子は官能に
酔う。
だが孝則は同時に、もっと長く母の、そして恐らくは舌での愛撫に酔いたかった。
なのにぶちまけている自分が情けなかった。
千恵子とてもったいないと思うしかなかった。思う存分口で愛撫してあげるつもりが
わずか数度の手淫で、孝則はイッテしまったのだから。
昨日とは違い全裸に白化粧をほどこされ、ただただ己の手に握り締めたペニスの感触
を確かめる千恵子。そしてそれはしなびていく。
「母さん、ごめんなさい。二日もこんな…」
だが千恵子はうっとりとして、舌が届く範囲の孝則のエキスを舐めとっている。
「アア、美味しい。孝則のミルク、もっとほしい」
それは正気の言葉ではなかった。
それから二時間ほど、千恵子の絵は描かれていった。
千恵子の言ったとおり、絵の中の自分はぞっとするほど色っぽく、柔らかく、女性の
悩ましさをたたえていた。

翌日千恵子は一昨日撮影した写真データをアルバムに加工した。
そしてそれを孝則に見せてあげた。
孝則は自分でも格好良く撮影されていると思った。
アルバムには自分が勃起させきった写真もあった。
「母さん、これ誰にも見せないだろうね」
「当たり前じゃない。これは母さんだけの宝物よ」
「それ聞いて安心したよ。じゃあはじめようよ、母さん」
「嬉しそうね孝則」
「母さんのヌード描けるだけで、僕は幸せさ」
その言葉の向こうにある期待感がわかり、母性はおののく。
今なら引き返すことができる…いやもう無理だった。
なぜ? 千恵子が、彼女自身にさえ期待があったからだ。
今夜こそ! そう思っていた。

まるきり昨日と同じ、画材を準備する息子、バスタオルを巻いて待つ母。
千恵子はチラリと孝則の短パンを見つめた。
既にビンビンにテントをはっていた。
「孝則、それじゃ苦しいでしょう? 母さんが処理してあげる」
思わず孝則は千恵子を見つめた。
千恵子ももう無駄にするのはいやだった。
バスタオル姿のまま、孝則のところまで歩み寄り、膝をつきそしてパンツとトランク
スを脱がせる。いとおしいペニスがきばっていた。
千恵子は孝則をソファに座らせた。
「母さんのこと、軽蔑しないでね、母さん孝則のことが、好きだからしてあげるんだ
からね」
「うん」そうあいづちを打ちながらも、母の次の行為を待ち望む。
千恵子は両手を孝則の勃起に添えていった。
そしてまず優しく愛撫。大丈夫だ、今までとは違い、常軌を逸した刺激は与えられて
いない。今日も顔にぶちまけられるのも、もういやだった。だが今なら…
そしておもむろに千恵子は舌を突きだし、赤く腫れ上がった怒張の先端部をねっとり
と舐めあげた。
「ああ! 母さん!!!
「どう?気持ちいい?」
「たまんないよ!」
「ああ母さんもたまんないわ!」
千恵子はうっとりした表情を浮かべて、いとおしくペニスに頬ずりをし、そして優し
いキスを先端にからめる。
そして袋の部分に手を添え、愛撫する。
長く舌を出して、勃起の根元から裏筋を舐め上げる。
「あああああああああ!!!」
童貞少年にはたまらない快感だった。だが度を越したここ数日の経験が、孝則をもた
せていた。千恵子のフェラチオに対する抵抗力があった。
そしてついに孝則のペニスを深々と口に呑みこんでいく。
「ウッ……んんん」
一瞬むせかえりそうになりつつ、ペニスを激しく吸いたてる。
ひたすらペニスを、待ちわびたその口の中への感触に、嬉々として千恵子はしゃぶる。
しごく。
「母さん、すごい!クー!!!!」
いつの間にか千恵子のバスタオルははらりと肉体から外れていた。
母の美乳がゆれる、そしてその上、フェラチオ奉仕してくれている、
あまりの光景に頭がくらくらする。
そして強く母の肩をつかみ、背中を快感にのけぞらせ、同時にそれ耐える。
そっと舌で全てを飲み込む。次に激しく頭を振る。上下左右に。
まるで千恵子に弄ばれるかのように、孝則はその一瞬一瞬に肉体をひくつかせる。
それは千恵子に母と、そして女の喜びを与えるものだった。
口の中から唾液があふれる。ペニスは千恵子の唾液で光っていた。
そして10数分もしゃぶっていたのだろうか?
だが二人にとってはもっと短く感じられる、時の刻みだった。
やってきた! 孝則は突然ではない、じわじわとひたりくるオーガズムの波動を、己
の内部から感じていた。
「母さん、僕、もう…」
「気にしないで、こんなに我慢したんだもの。こんだけ舐めさせてくれたんだもの。
いいのよ、母さんの口の中にちょうだい!!!!」
そうそのために千恵子は、今この行為をしているのだから。
「アーッ……か、母さん!いいの?いいんだね!!!」
孝則の全身が引きつった瞬間、千恵子の口のなかに、ドクッドクッと熱いミルクがた
たきつけられていった。
「アー、幸せだわ!!!」
心の中でそう叫び、孝則のほとばしりをうけとめていく。
七度の脈動の後、ペニスはようやく痙攣を止め、そして力を失っていく。
ポロリとペニスが千恵子の口から抜け落ちる。
母はのどを鳴らして、そのエキスを全て飲み込んでくれた。
「母さん……ありがとう」
孝則はひざまずき、そして裸の母をいとおしく抱きしめた。

これが二人の最初の抱擁であった。男と女としての。
それに気がついたのは後刻のことである。

そして今日も二時間のモデルをつとめる。
だが退屈だった。どうしても自分を冷静な目でみつめてほしくはなかった。
絵は数日で完成するだろう。だがそれまで、そしてそれから千恵子はどうしたらいい
のだろう?
ベッドの上、孝則のエクスタシーは感じたものの、千恵子自身は、千恵子の肉体はそ
のほてりから逃れられてはいなかった。
千恵子は全裸のままベッドに横たわり、乳房を激しくもみしだきはじめた。
「アーッ……」
そして右手で恥毛をかきわけ、ふしだらに指を挿入し穿つ。
ねっとりと濡れそぼった秘陰をひたすらに愛撫する。蠢いている。
「アーッ……アーッ……孝則、孝則が欲しい!」
就寝前実母として決して発してはいけない言葉だった。
だがもうとうに自分でわかっていた。
千恵子は孝則と結ばれたかったのだと。
ただそれだけのために誘惑し続けたのだということを。
ヒクヒク快感にわななく秘陰。
「はぁーん、あっはーぁーん」
千恵子の全身は、押し寄せてくるエクスタシーに絶え間なく波打つ。
はしたなくも腰を浮かせて、大きく開かれたその部分をくじりまわす。
「嗚呼孝則!アー駄目!イッちゃいそうッ!」
甲高い声でそう叫んだ次の瞬間、千恵子の寝室のドアが開かれた。
「アッ!!!!!」
千恵子は驚愕した。孝則がそこに全裸のまま寝室に入ってきたのだ。
「孝則!!!!」
孝則が何をするため、ここにきたのかは察しがついていた。
「母さん!!!」
孝則が飢狼のように、千恵子に襲い掛かる。
「いやー!!! 孝則、母さんに何をするの!!!」
「こ、ここまでしてくれて、いまさらなんだ!! 僕母さんが好きなんだ!愛してる
んだ! 結婚したいんだ!!! 今だって僕を呼んでたじゃないか!」
「いやー!駄目私たち親子なのよ!!! 駄目駄目駄目!!!!」
激しく首を振り泣き叫ぶ千恵子。
カマキリは獲物を捕らえた際、その獲物が抵抗すればするほど、食欲を高めるという。
この場合の孝則がまさにそうだった。
孝則はがむしゃらに千恵子の肉体に乳房にむさぼりつく。
中学生の体力は、既に千恵子を凌駕しており、しかも二人とも全裸だ。
犯されてしまうのは時間の問題だった。
だがそれを千恵子の「孝則の母」の部分ではなく、千恵子の女が拒んだ。
レイプの果てに結ばれるなど、あんまりだと肉体が、心が叫ぶのだ。
「いや! こんなのいや!」
「なんでいけないんだ!!! 母さんは女なんだ! 僕は男さ! しかも愛しあって
いるんじゃないかあ!!」
孝則のペニスは荒々しくたぎり、そして少年の片足が、千恵子の両足を割り開く。
「違うの!こんなのこんな形の愛は、ううん!愛じゃないわ!お願い!絵が!絵が完
成するまで待って!!!!」
「絵が!!」
瞬間、孝則の鬼畜の行動がストップした。
画学生である少年の理性を取り戻すには十分な言葉だった。
「母さん、母さんの絵が完成したら、母さんを愛していいんだね」
とっさの言葉だった、だが少年の真摯な目に、ただの思いつき・誤魔化しだともう言
えるものではない。それでは孝則の心を傷つけてしまう。
されど絵が完成したら、本当にこの肉体を捧げなくてはならないのだ。
「ええ、いいわ、完成したら母さんと孝則は愛しあうのよ」
全身の勇気を振り絞り、イブはその禁断の果実をもぎとり、アダムの前に差し出した
のだ。確定条件で実行される、蛇の誘惑さえない、イブ自身の決断だった。
「やったぁー!!! 本当だね、母さん指きりしよう!」
千恵子は苦笑せざるをえない。
ほんの数瞬前に、母子相姦をしでかそうとしていた少年が「指きりしよう」である。
「うん指きりね」

       うーそついたらはーりせんぼん・・・・・・
          
指きりを交わしつつ、千恵子はその重い約束におののく。
千恵子の指にからむ孝則の手指は、幼い頃のもみじのようなそれではない。
ゴツゴツとして、しかも画学生らしい優雅さが共存していた。
きばりきった股間は、かつて千恵子が手を添えてトイレを済ませた、かぼそいもので
もない。
しかもここ数日、千恵子が手を添え、あるいは口に含み導いた放出は、孝則が大人に
なった証の白いエキスであったのだ。
それを子宮の内部に迎え入れなければならない。絵が完成したならば…
さて指きりはしたが、まだ孝則は寝室を出て行きそうにない。
「何?」
「母さん、もう乱暴しないから、一つだけお願いがあるんだ」
「ん?」
「母さん、キスしていい? 僕たちまだキスしてないんだよ」
そこで千恵子も思いいたった。
これほどのふしだらなゲームをしながら、二人は確かにキスもしていない。
「いいわよ、母さんにキスして」
孝則はそっと目をつぶった千恵子を抱き寄せ、そっと口付けを交わした。
「ん」「んん」
千恵子が唇を開いた。本能的に孝則は舌を千恵子の口の中に。
そして舌がからみあうキス。母子が行ってはいけない熱いキス。
孝則が再度ベッドに千恵子をそのまま押し倒す。
熱くこわばったペニスが下腹に触れる。
「絵が、絵が完成したら、これを私の中に…嗚呼神様…私の中に…」
そう思いながら甘いキスに身を委ねる千恵子だった。

それから2週間は平穏に過ぎた。
ただしあくまでSEXにいたらなかったという意味である。
絵を描く前に、あるいは書き終わった後、千恵子が孝則に手淫あるいはフェラチオを
してあげる。あるいは千恵子が達するまで、ねっとりと孝則が愛撫し舐めしゃぶるの
だ。あるいは千恵子が孝則の写真を撮影する。
反対に孝則が千恵子の写真を撮影することもあった。
舞欄に出勤したり、あるいは雑誌モデルを勤める日中。
本当に最近ぞっとするほど美しくなったと、同僚やカメラマンに言われる千恵子。
それが息子孝則とのアートな相姦ゲームのせいだなどと、誰が思うだろう?

そして孝則の「裸のマヤ」は完成した。
「母さん、どう?」
「すごいわ、本当にきれいに描けているわね」
この日のために購入した額縁に「裸のマヤ」ならぬ「裸のママ」は納められた。
ところが孝則はその額縁の上に、もう一つの額縁をかけようとしたのである。
「あ!!何? 母さんの絵が見えないじゃないの」
「母さん、この絵どこに飾るの?」
そこで千恵子は自分のうかつさに思いいたった。
自分のヌードをとてもリビングなんかに飾れるものではない。
「だからもう一枚こっそり描いていたんだよ」
もう一枚の額縁に収められた絵。それは千恵子が裸婦ならぬ、ラフなジーンズとTシ
ャツ姿でソファに寝そべる姿だった。
「あのねマヤを購入した貴族は、信頼できる人にだけ、裸のマヤを見せたんだって。
いつもは着衣のマヤが飾られてて、それをずらしたら裸のマヤが姿を現すようになっ
てたんだね」
「ふふこれならお客様が来ても大丈夫ね」
「うん、まさかこの絵の下に、母さんのヌードがあるなんて誰も思わないさ」
そして孝則は、己の大作?をリビングに飾った。
まさに「絵になる美女」であった。着衣も裸も。
「でこれは僕が編集した母さんの3Dと2Dアルバムさ」
孝則は千恵子にDVDを二枚手渡した。
「早く見てよ」
千恵子は孝則の部屋で、そのアルバムを見せてもらった。
最初のファイルは、着衣のママを縮小した画像だった。
カーソルを置くと、それが裸のママに変わるのだった。
そしてスケッチブックにあった膨大な千恵子画集。
千恵子が見たことがない絵も多かった。
孝則が長年描いてきた千恵子の全てをスキャンしてあるという。
「だからつまんない絵も、描きかけのもあるけど勘弁してね」
「ううん、母さん嬉しいわ」
そう、千恵子がこれらのスケッチを目にした日から、二人の危ないゲームは始まった
のである。
また孝則が千恵子を撮影したデータも、aviファイルに加工されてあった。
音楽にのせ、一枚一枚、渦巻き、波紋、様々な変化で写真が移り変わっていく。
そして千恵子のヌード3D。実に素晴らしい出来だった。
2週間ほど前に見た3Dより洗練されていた。
孝則がその五感で体感した千恵子のデータが、集結した傑作だった。
「こっちは僕が映ったやつだ。母さんのパソコンで見てね。僕は自分で加工しといて
なんだけど、自分のヌードなんか見たくないや」
「ふふ、楽しみに見させてもらうわ」
「それ見ていやらしいことするんでしょ?」
「馬鹿言わないで! そんな必要ないじゃない」
そこではっとした千恵子である。なぜ必要がないのか?
「そうだね必要ないよね」
孝則の椅子に座り、パソコンに見入っていた千恵子の肩の背後から、孝則の両手が乗
せられた。
孝則の手があてがわれた部分から、波紋が広がるように全身が痺れた。
今なら?引き返せる!
いやどうして引き返せるのか?
少年のこれほどの思い、熱情、妄執を、愛を、アートを見せられた後で!
「母さん、大好きだ、生まれたときからずっと」
「嗚呼、孝則…」
孝則が肩にのせた手をじわじわと千恵子の、乳房に忍ばせていく。
そして少年は千恵子の髪に顔をうずめた。
まるで幼子が母の背中に甘えるように。
そのまま帰宅したばかりの千恵子のスーツの上から、乳房をまさぐる。
「うぅーん、嗚呼」
最初は稚拙であったはずの少年の愛撫は、この数日の愛のゲームの中、千恵子の肉体の
ツボを押さえたものに変容していた。
元々繊細なタッチをものとする、芸術家の指なのだ。
孝則は優しく千恵子の乳房をしだいていく。
「嗚呼、孝則、本当に?本当に母さんを……ン!!!!」
「愛するつもりなの?」そう顔を背後に向けた千恵子は、その言葉を発することはで
きなかった。
孝則が「あ」の字に開いた千恵子の唇を優しく奪ったのだ。
「んん」「んんん」
少年の生涯二度目のキスは、二度ともが母親に捧げられることになった。
千恵子は観念したのか? 期待の上だったのか?
もはや拒もうともせず、一瞬驚きに目を見開いたが、千恵子は少年と同じように目を
つぶり唇を重ねあい、舌をからませあい、そしてその行為に酔いしれた。
孝則はそのまま母の体を両手で優しく、椅子から立ち上がらせた。
2週間前の彼であるなら、これほど優しい立ち振る舞いなど不可能だっただろう。
だが!ある意味彼は千恵子の肉体に慣れていた。
五感が千恵子の全てを知っていた、千恵子について知らないのは、孝則のペニスくら
いのものだっただろう。
二人は立ち上がり、そしてかたく抱きしめあい、キスを交わし続けた。
おもむろに左手こそ母の背中を抱きしめたまま、右手でスーツの上から再び乳房を愛
撫する。千恵子もまた孝則のジーンズ越し、かたくはりつめたペニスの感触に奮え、
己の下腹でマッサージするがごとくこするつける。
母子は雌雄の興奮にたぎる。
ミセスモデル黒川千恵子、いいよる男性は星の数。男性経験も貧弱なわけではない。
だが!これほど陶然となるキスが、抱擁があるだろうか?
母子相姦の果実の味に、千恵子は堕ちるように、また羽ばたくように、唇で味わう。
千恵子の胸にジーンと熱いものがこみあげる。
そのたくましい胸板に抱かれる自分の幸福感。
母として育てた甲斐があったというものだ。
ようやく孝則が唇を離した。
「母さん、すごいよ。僕頭が痺れちゃったよ」
「ふふ母さんもよ」
そう言葉を返しながら、孝則のあどけない表情に、それもまた嬉しくなる。
大人になってほしい。子供のままでいてほしい。そのどちらも母親ならばペアでいだけ
る願望なのだから。
そして孝則は千恵子の額を、ほほを、鼻を、顔中にいとおしくキスをふらせる。
「嗚呼母さん。これだよ! 神が与えた造型さ。母さんの絵が描けて幸せだった」
画学生らしい感慨をもらす孝則。このような賞賛の言葉を何度聴いただろう?
そして幾度聞いたとしても、千恵子のナルシズムは満たされるのだ。
ぶちゅうとやや卑猥な音をたてて、孝則は千恵子のうなじに舌をはわせた。
「ああ、いい匂い。母さんの首筋、子供の頃から大好きだったんだ」
「あん、はぁん」
まるでうなじを犯され、蹂躙されているかのようなディープなキスが吸い付く。
「ああ、だ、駄目よ。母さんまだシャワー浴びてない。綺麗な母さんを…」
その言葉はまたもや唇でふさがれた。
「綺麗な母さん? 母さんは綺麗なんだ。24時間不潔なとこなんかないのさ」
孝則はもう待てなかった。絵は完成した。
もう一分一秒さえ焦らされるのはいやだった。
「ああ汗ばんでいるのよ。仕事帰りなのよ。それでもいいのね」
千恵子は興奮し、孝則のジーンズの上からペニスをギュッと握りしめた。
指に力をこめて刺激を与える。与えるほどに脈打つ。
だがわかる。少年はもうこの程度の刺激では、暴発しない。
「母さん、いい気持ちだ。だから僕ももっと…」
孝則はそっと千恵子のスーツを脱がせた。
はらり舞い落ちる千恵子のスーツ。
そしてブラウス越しの愛撫。薄布一枚隔て母のブラジャーの感触をとらえた。
孝則は千恵子の唇を吸いながら、右手でブラウスのボタンをはずしはじめた。
「ああ恥ずかしい…」
「ヌードモデルが何を言っているのさ」
「好きな人に裸にされるのは恥ずかしいものなのよ」
そのくせ千恵子は孝則のペニスに愛撫を送る手は休まない。
ブラウスの前がはだけた。
ブラジャーがはちきれそうに千恵子の乳房を収納していた。
孝則は生唾を呑む。千恵子はある意味すごいことだが、いつも彼の前に裸で寝そべっ
ていた。千恵子の半裸姿にはあまり慣れていない、というか新鮮な光景だった。
ブラウスを脱がせる。千恵子の肉体がその行為に加担する。
ブラジャー越しにその乳房を思いきり両手でこねあげる。
「はぁーーーん」
「母さんの乳首がたってるよ。興奮してるんだよね」
「嗚呼孝則だってカチンカチンよ」
「ブラジャー外すよ」
「ああん、声に出して言っちゃいやあ」
前のホックに指がからむ。そしてパチンと音をたてブラジャーが外れた。
続いて孝則だけの耳に「ぷるるん」と音がたて乳房がたゆたった。
そこでさらに力を込めもみしだく。
「すべすべだ! ぷるぷるだ!」
もめば押し戻す。弾力の固まり。
髪・顔・うなじ・乳房。一つ一つ詰め将棋のように愛されていく。
気がつけば上半身は裸にひんむかれて?いた。
そしてやや時間が過ぎ、孝則は次の攻撃目標を定めた。
孝則の両手がゆっくりと肌を撫でまわしながら、胸から腹へと下がっていく。
右手がスカートのウエスト部分をいやらしくはいまわる。
そしておなか側から、スカート内部に手を差し入れる。
「駄目……嗚呼駄目…今なら私たち普通の母子に戻れるのよ、孝則、駄目ぇ」
口では抗いながら、体は決して抵抗しない。
ややタイトなスカートの中には、なかなか手が入っていかない。
そこで千恵子はウエストをややへこませる。そこでようやくスカート内部に。
孝則の指は薄手のパンティストッキングの感触をとらえた。
千恵子は思っていた。シャワーを浴びてからだと思っていたため、無粋なパンストを
身に着けていたのだが、そのことで孝則が少しがっかりしたのではないかと。
だがこの愛のゲームが開始されて以来、千恵子のパンスト姿も実は見たことがない。
よって十二分に孝則は興奮していた。
その興奮がそこでようやく千恵子を、孝則のベッドに押し倒させる。
千恵子は大きく足を開いて孝則を迎え入れようとする。
だがタイトスカートが邪魔だった。
そこで千恵子ははじめて自分から行為?にはしった。
スカート右手のジッパーを下げ、ホックを外したのである。
孝則の目には上半身裸、下半身がパンティーとパンストの千恵子の姿が映る。
「母さん、すごくいやらしいよ」
孝則は千恵子の右側に添い寝し、やや上体を起こして右手を千恵子のパンティストッ
キング内部に侵入させる。
その薄布に手が包まれた感触が悩ましい。
そしてパンティに到達。パンティの上からさもいやらしくなぜ廻す。
「嗚呼…触って、お願い焦らさないで、母さんのオマンコ触って」
千恵子がつぶやけばその四文字も美しい調べとなる。
「駄目さ、僕をこんなに待たせたくせに…母さんも少しは我慢するんだよ」
実は孝則とて我慢しているのだ。
千恵子の帰宅前に一度放出させているから、レイプのような行為に走らずに済んでい
るのである。
「はぁー、ア!嗚呼アン!」
恥ずかしい部分を直接くじられるでもなく、ただパンティの上からの愛撫によって、
千恵子はつつしみをなくしていく。
頃もよし! 孝則はついにパンティを器用に、パンストの中若干ずらせて、その秘陰
にあてがっていく。もう何度も確かめた恥毛の手触り。
そしてついに女陰はやや強くくじられた。
「アア??? アンッ!」
パンティの中、ぬちゃあと中指が埋まっていく。もうそれだけでSEXしてるような気
になる。己が誕生した部分を万感の思いを込めてこじ開ける。
しとどに濡れたそこは、もう孝則を受け入れる準備が整っていた。
そう母と息子とて、SEXはできるよう、神は作っているのだ。
だから孝則は嬉々としてそこをいじり倒す。
「はぁ!アン! アアン! はぁああ、いやあああ」
千恵子の愛らしい女の反応に、孝則はいとしさをつのらせる。
興奮を押し殺すかのように、その嗚咽が漏れる口をキスでふさぐ。
孝則の口中で、千恵子の嗚咽がくぐもって反響する。

「ああ孝則のきれいな裸も見せて、母さんに」
その母の言葉に、いまだシャツとジーンズ姿だったことに気がつく。
苦笑して母の股間から指を抜く。
千恵子はベッドで孝則に向き合って座り、優しく孝則のシャツを脱がせる。
躍動する胸があらわになる。
「ああ、きれい! 素敵! 母さんが、母さんのものよ」
千恵子は孝則の裸の胸に飛び込み、その胸板にキスの雨。
「さあ母さんが孝則を裸にしてあげるわ」
そう言いながら、少年のジーンズのジッパーを下げ、パンツごと引きおろしていく。
そして何度も手と口で確かめたペニスが今日も、りりしく千恵子の目を打つ。
「アア母さんのお口にちょうだい。孝則のオチンチンしゃぶりたいの」
今にも食いつかんばかりの千恵子を孝則が制する。
「待って!母さんも裸になるんだ」
体勢を入れ替え、千恵子のパンストとパンティーを引きおろす。
ようやく久しぶりに、そしてついに裸同士になった二人。
「母さん、お互いに舐めっこするんだ! 69(ろくじゅうきゅう)だ!」
それを聞きながら内心苦笑する千恵子。シックスナインと言いたかったのだろう。
アートの才能はあっても、一般?教養は駄目らしい。
その言葉の間違いには当然気がつかず、孝則は千恵子を寝そべらせ、そして股間で千
恵子の頭を挟む形で膝をついた。
千恵子の目の前に、愛しい剛直が涙して、千恵子口付けをせがんでいた。
赤く怒張し、血管はみなぎり、そして美しかった。
まだ千恵子の手と唇しか知らない、赤き青竹であった。
千恵子は両手を添え、軽く先端にキスし、少しだけぺロリと舐めてあげた。
「クーッ! いいよ! 僕もしてあげるからね」
瞬間千恵子は太ももに孝則の手の感触を、そしてザラリとした舌が秘陰を分け入るの
を感じた。
「嗚呼!!! アー!」
悲鳴はお互いそこまで。愛しあう母子は互いの性器を委ねあい、口淫愛撫を交し合う。
千恵子は唇をギュウッとすぼませ、強烈なバキュームを施す。
このため孝則が暴発したらしたで構わなかった。
孝則がすぐさま回復することは、ここまでの経験で明らかだったからだ。
その快感に、孝則はペニスに力を入れ、千恵子にもっととせがむ。
口に中に感じるペニスの合図、千恵子は心得て夢中になって舐めしゃぶる。
母として決してしてはいけない行為を息子に捧げていた。
息子を15年前送り出した部分を、その息子に見せ、臭いをかがれ、舌でかきまわさ
れていた。
そのことを思えば、背徳感がつのる。肉体は震える。
だからこそ愛液はとめどなく分泌され、孝則の舌に甘い味覚を与える。
そう甘かった。母がよく作ってくれたホットケーキよりも甘かった。
それは錯覚などではなく、孝則にとっての事実だった。
甘いからホットケーキを幼い時分おかわりしたように、孝則は口をいっぱいに開いて
千恵子の女にむしゃぶりつく。
愛液と孝則の唾液でキラキラ光る。手入れされた恥毛の感触さえ、母に、母の一部に
触れている幸福感を呼び起こす。
「アアン!」
時折り、孝則の愛撫が強烈にツボをつく。たびに千恵子の肉体はのけぞる。
「!!!!!!」
孝則とて、快感に腰をくねらせる。だが返ってその反応が相乗効果となり、互いの行
為は淫靡を極める。
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
孝則はいよいよ頭にのって?その舌を千恵子のアヌスにまで持っていく。
一年前は千恵子のほうが背が高かった。今は孝則のほうが高い。
だからアヌスにまで舌が届く。
そんな母の感慨も、同時に炸裂する直腸内部への舌の侵入にかき消される。
「駄目! 駄目! 洗ってないの! シャワーも浴びてないの! ばっちいのぉ」
そう言いたかったが、興奮した孝則が激しく腰を上下させたため、口をふさがれ声が
出せない。
出したところで、拒んだところで、少年の愛の行為が止まらないこともわかって
いた。
たとえ一日中洗わず、用をたした下半身だとしても、孝則はそれを厭わないのだ。
千恵子は母と女としての悦びに浸った。唇に力もこもった。
最初はもうもたなかったはずなのに、孝則は暴発する気配はない。
ならばもう最後の一線は目の前に来ている。

「母子相姦、嗚呼、私たち獣になってしまうのね…」
そう思う千恵子、だが恐怖はない。孝則がいれば怖くはないのだ。 
「はぁはぁ母さん、母さん、僕もう我慢できないよ」
「嗚呼」
千恵子の絶望?のため息とともに、孝則はペニスを母の唇から引き抜いた。
「ああするのね。母さんのアソコにオチンチン入れてしまうのね」
「そうさ! 指きりしたじゃないか。母さん」
千恵子の目から一筋の涙。
孝則はあわてた。
「か、母さん、いやなの? しちゃいけないの?」
「ううん、してもいいわ。なんで涙が出たのかしらね」
それは感動と期待によるものだと、千恵子は既に知感していた。
「母さん!!!」
甘えるように孝則は千恵子のほほにキスをした。
そして千恵子の両足を開いていく。いや千恵子自身が開いていった。
「入れるよ! 母さんのオマンコのなかに僕のオチンチン、入れるよ!」
オマンコと叫ぶたびに背筋がぞくっと震える。
千恵子の肉体に覆いかぶさり、腰をややうかせる。
右手でペニスを握り、挿入を試みる。
だが何度も舌で指で確認したはずなのに、うまくいかない。
童貞少年はあせりを覚える。
「!!! くそ! なんでだ?」
「ううんあせらなくてもいいわ、母さんが手伝ってあげるんだから、大丈夫よ」
千恵子は左手で秘陰を開く。
そして右手が孝則の勃起に添えられた。
先端がなつかしくあたたかい粘膜に届いた。
「ア」
「嗚呼」 一瞬悲鳴が交錯する。
少年の本能が腰を突き出すよう肉体に命じる。従う孝則の青き肉体!
「アアア!!!」
「クウウウウウウウウ!!」再び嗚咽がからみあう。

孝則は全身をとろけつくすような快感に、全身がくるまれるのを知感した。
熱く、ヌルリとして、そしてなつかしく、ペニスに吸いつき、そして優しくしめつ
ける。
千恵子もまたついに孝則の剛直を迎え入れたことを知感する。
「母さん、入った、入ったんだ! 母さんの中に僕のオチンチン入ったんだ!!!」
見ると孝則もまた感激と快感か、大粒の涙を流していた。
「そうよ! 孝則のオチンチンが母さんの中に入ったのよ!」
「嗚呼母さん、気持ちいい」
瞬間がむしゃらな腰のピストン運動が開始された。
「嗚呼嗚呼嗚呼アアア!!! 嬉しい! 母さん嬉しい!」
「母さん、母さんのこんな姿も最高だ!!!」
「ああ! 孝則も最高よ!」
一組の母子はお互いを讃えあい、またたくまにのぼりつめていく。
「ウ、ウーンツ!」
孝則は背筋をひきつらせての、母の子宮の奥底にとどかんばかりの怒涛をぶちまけた。
「アーん」
瞬間千恵子の秘陰もオーガズムに収縮し、暴発する孝則のペニスをしめつける。
絶頂にひたる数瞬、そして力なく千恵子の肉体に崩れる少年。
少年は母の唇を吸い、千恵子も応えた。
「母さん」
「孝則」
二人はオーガズムの余韻の中、互いに抱きしめあい、ずっと唇と舌をからませあった。
お互いのもう決して離れられない運命を悟りながら。

エピローグ

千恵子はブーケトスを投げた。
そこは睡蓮亭、世界に三つだけ存在する相姦愛の宿、そして結婚式をつかさどる場所。
花嫁の千恵子は新郎孝則と指輪と誓いとキスを交わした。
孝則は18歳になっていた。来春名門美術大学への進学も決まっている。
愛を育んだ三年、18歳になったらプロポーズしようと決めていた、少年の思いが結実
したのだ。
同僚白鳥潤華、母児生葉蓮、三沢礼子、津島郁代ら、舞欄スタッフが見守る中、千恵
子はブーケトスを投げた。潤華が受け取り損ねるのが目に入った。
「母さん、新婚旅行から帰ったら、花嫁姿の母さんの絵を描いてあげるから」
孝則の言葉に、胸がいっぱいになる千恵子だった。
42歳の千恵子の姿は、まるで乙女のように孝則の目に映り、この女性を幸せにしよう
と心に誓える孝則だった。



[2007/02/20]

小説(転載) 画紙相姦 1/2

近親相姦小説
07 /16 2018
画紙相姦(前編)

黒川千恵子の職業は一口では語れなかった。
もっとも時間を占めている仕事と言うのであれば、ホテルの結婚式場でのカメラマン
であった。新郎新婦の思い出の一瞬をフィルムに収め、DVDに焼く。
T市の大概のホテルでの仕事は彼女にオファーがあった。
ただ彼女には別の仕事があった。T市の名門老舗ホテル「舞欄」のオーナーは、同時
にモデル派遣も行っており、というか舞欄のスタッフが揃いも揃って美貌のミセスが
多かったために、モデル部門ができたと言った方が正しい。
そんなわけで千恵子はカメラマンながら、撮影もされる奇妙な女性でもあった。
他にも新婦に華麗な着付けを行う白鳥潤華。
メイクアップなどを指導する母児生葉蓮。
ホテルのデザートシェフでもある三沢礼子。
舞欄のスタッフではないが、学者としても知られる橋本杏奈。
T市どころか、属する県のミセスファッションをリードする華麗な女性たち。
千恵子はその中の一人であった。
そんな千恵子には一人息子があった。名前は孝則。
それは千恵子が39歳。孝則が15歳の時だった。

ミセスモデルなどをやっているくらいなので、孝則は級友達にうらやましがれた。
「お母さん美人だね」「素敵よね」その賞賛は男女の別を問わず聞かされた。
そうしたほめ言葉は別に、何度聞いても悪い気はしない。
千恵子は夫と死別していたので、ために孝則を溺愛した。
孝則だけが生きがいだった。言い寄る男たちは星の数だが、その肉体は別にして
その心だけは息子にしか注がれていなかった。
大人の付き合いで体を求め合う関係の男性はいても、そこまでだった。
千恵子の美を維持させるもの、それは他の男の視線ではない。
息子孝則の視線こそがそれだった。
千恵子をいつでもまぶしそうに見つめ、照れくさそうに話しかけてくる孝則。
母親にドギマギするその様子が愛らしく思えた。
それが千恵子にとっては、最高の自分への賞賛にほかならなかった。
孝則のためにいつまでも美しくありたい。それが千恵子の意思だった。

さてカメラマンである千恵子だけに、息子が美術系高等学校を志望することには別に
驚かなかった。ただ息子が選んだのが写真ではなく、絵画だったことだけが残念では
あったのだが。
その日千恵子はオフだった。ブライダルもモデルも仕事はなかった。

中学に行く孝則を送りだした後、千恵子は何気なしに孝則の部屋を掃除していた。
画学生志望なのだから、孝則の部屋はキャンバスやらクロッキー・スケッチブック・
絵の具などが散乱していた。但しそのカオスの中にも彼なりの秩序がある。
孝則一人が、どこに何が置かれてあるのかを認識できるのだ。
前に千恵子が部屋をそれなりに掃除をしてあげたら、孝則があとでこう言った。
「母さん、勝手に片付けないでよ! 習作がどこにいったかわかんなくなっちゃった
よ。メールの期限は明日なんだよ」
名門美大の通信教育コースがあり、孝則は習作をスキャンし、メールに添付して総評
を仰ぐのである。
ビル・ゲイツが変えた世界が、また一つこういう社会にも見て取れる。
よってそれからというもの、千恵子は掃除といっても、置かれている物には手をつけ
ず、ほこりを払うくらいに留めていた。

さて千恵子は言うまでもなく美形である。その血をひいて孝則もハンサムな顔立ちで
あった。だから千恵子は息子の写真を撮るのが好きだった。カメラマンなのだから当
たり前だが。
一方孝則も幼い頃から、母の肖像を描くのが好きだった。
学校で両親の顔みたいな展示会があると、嬉々としてそれを描いた。
当時から絵が上手だった。千恵子の特徴をよくとらえていた。
それを千恵子に見せて「上手だね」と言われるのが、何より孝則は好きだったのだ。
だが小学校高学年にもなれば、そんな授業はなくなる。
だから孝則が自分を描いた絵などここ数年目にしていない。
千恵子が目にできたのは、孝則の様々なテーマの絵画であり、母の肖像画ではなかっ
た。だが息子びいきを差し引いても、孝則の絵には気品があり、芯が感じられた。
千恵子は何気なく、スケッチブックの一つを手に取った。
元の位置にさえ戻せば、別に構わないわけである。
道端の可憐な花のデッサン、夕暮れの校庭。
千恵子はカメラマンなので、その絵からありありとその光景をリアルに感じられた。
写真と絵画、道は違えど根は同じ。人々にアートの感動を与えるものだ。
ブライダルがアートなのか?と問われれば、千恵子たち舞欄スタッフは、花嫁を人生
の中一番光り輝く美しさに演出することを、アートだととらえていた。

そして上から四つ目のスケッチブックを開いた。

            衝撃の瞬間だった!
            
黒川千恵子がそこに描かれていた。
その右側に千恵子がシックなドレスで、たたずみ微笑む姿があった。
それは雑誌でモデルを務めた記憶があるファッションだった。
問題はその左側のページに描かれた絵のほうである。
そのままのポーズで、千恵子の裸婦デッサンが細密に描かれていたのだ。
それはまるで右側の姿を、衣服を脱がされたままのそれだった。
リアルだった、少年の愛か?妄執か??実に刻銘な筆致だった。
ページをめくる。数々の千恵子のモデル姿がそこにあった。
どれも雑誌や広告に露出した姿だった。
但し中学生が目にするような媒体には、掲載されない。
孝則が本屋でミセス雑誌などを購入するか?
あるいは千恵子の部屋の本棚から持ち出し、それを見ながらデッサンしたに違いない。
だが、千恵子を混乱させるのはペアになった裸婦像だ。
息子が母親を描くのであればそう問題はない。だがわざわざヌードを描いていくのは
常軌を逸していた。
いや裸婦デッサンはアートの基本である。女性のヌードはまさに美の極致である。
だからといって、ここまで一人の女性を、しかも母親である自分を描く孝則、千恵子
はそれを眺めながら、少年の気持ちが伝わり、全身が震え始めた。
さらなる衝撃が千恵子を襲った。
そこには千恵子が雑誌で着た水着姿があった。
ミセス層にはギリギリきわどい、ややハイレグのワンピースやビキニ姿。
そしてミセス用ランジェリー。ベビードールやガーターストッキング姿。
ミセス層にアピールする商品なので、それほど扇情的なデザインではない。

だがそれを孝則がその筆で、ふしだらな女神に仕上げてしまっていた!!!!!!

水着姿。その左側にはそのヌードは描かれてはいなかった。
そこにあったのは、見るものに微笑みかけ、ビキニを脱いでいく様々な千恵子の
姿態であった。

「いやあああああああああああああああああああああ」
千恵子は心の中悲鳴をあげた。クロッキーの中、千恵子がビキニを脱ぎ捨てていく
10個のカット。まるでシャッターを切られているような、犯されているような感覚。
ハイレッグワンピース、そしてベビードールにランジェリー。
千恵子はそこで恍惚、あるいは挑発するような微笑を浮かべ、見るものを惑わそうと
していた。ページをめくるごとに、次から次へとあられもないポーズをとる。
千恵子はベビードールのパンティラインをずらせ、やや開かれた両腿の奥にのぞいた
女陰が詳細に書き出されていた。

「いやあ!駄目!!! 私こんなことした覚えはないわ!!!」

などと思っても、これは孝則の妄執の発露であって、事実ではない。
それはわかっていても、たかが絵でも、いやだからこそ、少年の千恵子に対する熱い
思いが伝わり、全身がほてるのだ。
背中のほくろの位置。お尻の小さなアザ。
なんで孝則にそれが描けたのか?
最後に一緒にお風呂に入ったのが小学四年生のころである。
その時の記憶が少年に残っていたのか?
だが女陰はどうなのだろう??
千恵子の恥毛のさまは、千恵子が毎日目にしているだけに、そのままだった。
女陰もまさに精密にこれでもかというくらいに、描かれている。
さすがにそれがそっくりなのかまではわからない。
想像だけで、記憶に頼っただけで、ここまで書けたのならいっそ天晴れである。
だからといって、母親としてほめていいものではない。
だがどう言って、叱るなり、諭せばいいのであろう?

「どうして?どうして母さんにこんなことさせるの????」
実際にアソコを開いて、男を誘惑しているわけではないのに、そうつぶやいた。
息がつまる。心臓が激しく鼓動する。ほほが染まる。
女の大事な部分さえ疼く。
「母さん、母さんを裸にして…いけない子…」
千恵子はスケッチブックを震える手で元の位置に戻した。
「母さんの体を、母さんのことそんなにまで……」
千恵子は孝則の部屋を出ると、自分の寝室に向かった。
そして大きな姿見の前に立った。モデル家業の必需品である。
「常に他人の目を意識すること。誰もいなければ自分の目線を意識すること」
そう言った50代のミセスモデルがアメリカにいるという。
千恵子も全く同感だった。そこに映る自分の姿に合格点を出し、仕事場に向かうのだ。
そして今、無性に千恵子は自分の裸を目にしたくなっていた。
鏡の中の自分を見つめながら、着ているものを脱ぎ始める。
きつきつのジーンズを、セーターを脱ぐ。
孝則が見たかったのは、こんなラフな姿ではない。裸婦な姿であったはず。
ブラジャーをひきちぎるようにはずし、パンティを両脚からすべらせていく。
既に汗ばんでかすかに染まった肌、甘い体臭を自分でも感じてしまった。
午前11時。美貌のミセスは自室でヌードになり、内部から沸き上がる陶酔感に酔い始
めていた。
我ながら素晴らしいプロポーションだと思った。
孝則にその昔ミルクを与えた乳房は、垂れることなく盛りあがり、乳首は黒ずむこと
なくピンクであった。肌はしたたるほどになまめかしく、ウエストはくっきりとくび
れ、下半身に続くラインは見惚れるほどに美しい。お尻も同僚の津島郁代のフィット
ネス指導のかいあって一向にだらしない様子は見せていない。
そう…もうじき四十路の美ではとうていなかった。
そして女のもっとも大切な部分に目がいく。
スケッチブックに、息子の筆に・鉛筆によって描かれたとおりの、いやらしい恥毛。
千恵子は自分で自分に羞恥してしまった。
思わず自分の目線からそこを隠した。隠せば自分の手に秘陰があてがわれてしまう。

「母さんの身体が好きなのね? 孝則ったらいやらしい子……母さんの身体がそんな
に見たいの?」
下腹にあてがった手の平と、内部から沸きあがる甘い感覚とが官能しあう。
もう一人の千恵子が愕然とする。鏡に映る自分の表情。
それは孝則の絵に描かれた、恍惚・誘惑の表情そのままだったからだ。
「これが母さんの身体……ああ、素敵って言ってくれるわよね???」
ナルシズムが千恵子を突き動かす。彼女は鏡の中の自分とキスを交わす。
舌をからませる。ディープに唇を重ねる。
「でも、どうして? 孝則はどうして母さんの裸……どうして知っているの?」
孝則の熱い視線に体を視姦されている錯覚。
あのスケッチブック一枚一枚に叩きつけられた少年の妄執。
少なくとも中学に入ってからは、裸を見せるような隙は見せたことはない。
だが言い切れるだろうか???
母子家庭なのだ。二人暮らしなのだ。
風呂上り、バスタオル一枚で孝則の前を、歩いたことはあったかもしれない。
自室のドアが開いていて、偶然?着替えを垣間見たこともありうることだ。
だがアソコまでは見られるはずがない。
まさか小学生にそこに興味があって、その有様を克明に記憶できたとは思えない。
疼く…秘陰が疼く、ジンジンと。もう反応してるのがわかる。
本棚、とある雑誌タイトル。「下着百選」
それは後に母児生隆という少年も妄執するカタログ雑誌だった。
手に取りペラペラとめくる。
若い!千恵子よりはるかにみずみずしい、モデルたちが通販用の下着をまとっていた。
だが! 孝則はこの女性たちでデッサンは描かなかったのだ。
そして千恵子は自分が露出しているページを震える手で開いた。
地味なベージュのランジェリー。それはそうだ。
ミセス用のランジェリーなのだから。
カラフルな色合いやフリル、官能的なデザインまでは要求されない。
そこでほがらかなモデル目線で、千恵子は掲載されていた。
だが、地味でもガーターストッキング、サスペンダー、ベビードール。
千恵子の素晴らしいラインは、あからさまだった。
それを孝則は妄執し、あふれんばかりのエネルギーで、実母のいやらしい姿を何枚も
何枚も描いていったのだ。
千恵子はクローゼットを開く。そのランジェリー一式を探し出す。
なぜ探したいのか自分でもわかっていない。
だがどうにも身に着けてみたく思ったのだ。
ベージュのパンティ。それ一つであれば別にどうということもない。
いやらしくもなんともない。フリルもついていない。
なのに体は震える。そのパンティーに脚を通していく。
それだけで自分のフェロモンが、活発に分泌されるのを知感する。
高ぶる。自分で自分を滅茶苦茶にしたくなってくるのだ。
パンティーをはけば、次はベージュのベビードールだ。
シルク混の肌触りがなまめかしい。
「はぁー」
そんな行為にさえエネルギーを使う。
そして腰にガーターリングをまきつける。
ストッキングを丸め、するすると脚にとおしていく。
両足にきっちりはきおわると、最後にサスペンダーでストッキングを吊るす。
カタログそのままの姿を、今一度姿見で確認する。
「あぁー」
身体のラインがあますところなく浮きだしている。
大事なところは隠しているのに、異性をそそってしまうのがランジェリーだ。
全身が羞恥に染まる。今一度孝則に見られている感覚にとらわれてしまう。
千恵子はくるりと背を向け、首をひねって鏡に映った自分の後ろ姿を見てみた。
片目でかすかにウインク、右手の人差し指を唇で色っぽく舐めた姿。
クロッキーの姿を、今自分で演じて?みる。
「嗚呼、こんな母さんを思ってしたのね、したのよ! 嗚呼、きっとそうよ!」
その姿妖艶かつふしだらな美熟女。
千恵子は孝則の夢の絵本の姿を、今また思い描く。
ああ、こんなんじゃなかったわ。もう少しお尻の露出があったわよ。

千恵子は両手で水パンティの布地を細くしぽるようにして、ややTバックに近いよう
にしてみる。双丘があますところなく鏡に映しだされた。
「いやらしい、淫らぁ…」
地味なベージュのミセス下着もこうなっては、ましてや千恵子がこんな形でまとって
は、もうエロス以外の何物でもなかった。
お尻をくゆらせてみる。若干の贅肉がついたヒップの肉がゆれる。
思いきってグイとお尻にパンティを食い込ませる。
まさにTバック。こんな姿はとてもカタログには掲載できない。
でも全ての健康な男が生唾を飲まずにはいられない姿だった。
「はぁーーーーー」
嗚咽がもれる。
千恵子はベッドにいたたまれず腰掛けてしまう。
そうだわ…おっぱいも触っていたわよね???
千恵子はランジェリー越しに乳房をもみしだく。
既に乳首はかたくはりつめていた。
「あぁーん、私っていやらしい……」
絵の中の自分をそのまま再現していく。
大また開き、股間に食い込んだパンティー。
そしてパンティーをずらせる。秘陰をあらわにしていく。
「嗚呼孝則ったらあ…母さんのアソコを絵に描いちゃ駄目、駄目なのぉ」
そんなセリフがなお官能をつのらせていく。
自分の女陰が姿見に映り、その光景にくらくらする。
客観的に見たならば、ナルシズムに酔うもうじき四十路、但し美女である。
ただ息子にそれを妄執されてしまったという事実が、耐えようもなく千恵子の理性を
かき乱してしまうのだった。
そっとそこに右手をあてがう。
「あああっ」
悲鳴が上がる。濡れそぼったそこは、摩擦を、快感を求めたぎっていた。
千恵子はその感触を目で確かめようとするかのように、自分が自分を慰める姿に見入
る。孝則さえいまだ描かず、当然見てもいない千恵子のオナニーする姿だった。
向き直って、姿見に正面を向けた。
「はぁーん、駄目、私ったら変態だわ」
一人異様につぶやく。でもそう言いながら、アソコをくじる動きは止めようがない。
千恵子の右手は、激しく前後左右に動き、自分を犯す。
女陰の敏感な部分をしごきたてる。
「あっ、嗚呼アアっ」
嗚咽をあげてしまえばなおのこと淫らな気分を昂らせる。
千恵子の右手は孝則のそれとなって、パンティーをずらせ、大きく開いたく股間の奥
の奥まで挿入し快感を送り込んでいく。
息子にいじくられているようなめくるめく錯覚に陥り、千恵子は正気を失い始めてい
た。愛液はしとどにあふれ、股間を指を愛液でてからせる。
太陽が窓から差し込み、そのてかりがきらめき、昼のさなかにオナニーに酔う自分の
ふしだらさを知感させる。腰の動きもオナニーに合わせて、徐々に速く激しくなって
いく。

鏡に映った卑狸な光景と、股間を衝きあげるいやらしい快感とに、千恵子の心と身体
はめくるめいた。
「はぁーん、パンティ邪魔なのぉ」
千恵子はわざと声に出して言った。
そしてパンティをじらすように脱いでいく。
誰も見てはいないのに。
目をつぶってベッドの上、下着を脱ぎ捨て、ベッド下にほおる。
再度大また開き。
鏡に映るその光景。アソコをおっぴろげたまるで商売女のような姿。
千恵子は再び狂ったように股間をしごきはじめた。
そのたびに全身に快感が疾る。千恵子は我を忘れ、あさましきエクスタシーに自分を
追い込んでいくのだった。
左手の指先がしこったクリトリスを押しもむ。
女のもっとも華奢な部分は右手が蹂躙する。
右手に感じる熱いぬめり、それに自分で感応する。
匂いたつようなフェロモンを自分で感じる。
甘酸っぱい女の香り。
ナルシズムな陶酔がいやがうえにも高まる。
「アアっ嗚呼ああアア!!!!!!」
喉からもれる鳴咽が自分の耳もとにふしだらにコダマする。
ガーターストッキングに包まれた両脚がピーンと突っ張り、爪先が快感に丸まってい
く。ベッドの上、背中がのけぞり、千恵子は自慰行為の嵐に身を委ねる。
「アア!!!アーンツ!」
人々が仕事に学業に、家事に向き合う正午にあと少しの時間帯。
千恵子は全身をひきつらせてイッタ。
「アーーーーー!! アー! いやああああああああんんん」
甘いエクスタシーの響きが、彼女の部屋の中にコダマしていく。
しばらくベッドの上で千恵子はすさまじい官能の余韻に、じっと身をまかせていた。

孝則はその日習作の添削のため、地元の高名な画家の元を訪問してから帰宅した。
帰ってみると母、千恵子は不在だった。
テーブルにメモが残されていた。
「急なお仕事が入ったので出かけます。夕食は準備してありますからね」
そうか、とだけ思って食事を済ませ、気がつけば午後九時。
彼はお風呂に入ることにした。
そそくさと体を洗い、シャンプーを済ませ、そして浴室から出て、体をぬぐい終わっ
た時であった。
突然脱衣室のドアが開いて、千恵子が入ってきたのた。
しかも一糸まとわぬ全裸であった。

「キャアーツ!」

千恵子の悲鳴が脱衣場に響き渡った。
だが悲鳴を出したいのはまず孝則の方だろう。
当然ながら、ものすごく気まずい空気が二人をおおった。
中学生と、その母親が、生まれたままの姿で一つの場所にいていいわけがない。
孝則はしばらくしてあわててタオルで、そのペニスを母の視線から覆い隠した。
だが千恵子は孝則の下半身の有様を、その数瞬で網膜にまじまじと焼き付けた。
たくましく、同時に若く美しい息子の裸を。
口の中に生唾があふれた。
孝則は困った。母はショックなのかどうかはわからないが、その全裸を隠そうともし
ていないのだ。
それは神々しいほどに美しかった。まぶしかった。
ミセスモデル黒川千恵子のあらゆる部分が、孝則の前にさらけ出されていたのだ。
即座にタオルの中、孝則のペニスは勃起した。
彼がここ数年、精通を果たし性に目覚めてから、ひたすらに焦がれ続けた、その妄執
をスケッチブックに叩きつけた母の姿態が、そこにあったのだから。
乳房も、かすかに贅肉を帯びた母性の証のおなかも、長い脚も、雪肌も。
そして母の大切な部分を覆う、手入れされているのであろう恥毛さえもが、孝則の目
に映っているのだ。
孝則がその頭の中に、千恵子のヌードデータを転送するには十二分な数瞬が過ぎた。
そこで呆然としていたのかに見えた千恵子は、あわててそばにあったバスタオルで、
その姿態を孝則の目線から遮ったのだった。

「か、母さん!何考えてるんだよ! 僕が入ってることなんかわかるだろ!!!!」
「ごめん! 母さん考え事してたのよ、まさか孝則がいるなんて……ごめんなさい」

そう言いながら千恵子は全身をピンクに染めて、孝則のそばを急いで駆け抜けるよう
にして、浴室の中に消えていくのだった。
そして浴室の曇りガラスの向こうに、母の裸体のラインはいまだ「見えたまま」だっ
た。そして一瞬ながら千恵子の甘い母薫さえ鼻腔に強く残った。
呆然に包まれたまま、ふらふらと全裸で孝則は脱衣場を出た。
ふと気がついて、脱衣場にトランクスやパジャマをとりに戻った。
ガラスに千恵子のラインはもう見えなかった。
母は既に浴槽につかっているところだった。

「見た」「見せてあげた」それが千恵子の思いだった。
当たり前だ、誰が、息子が入浴していることに、気がつかないわけがあろうか。
しかもパジャマも持たず、全裸で脱衣場に入ってくるわけがない。
そう、千恵子は孝則の裸が見たかったのである。
そっと外から浴室に電気が点いたところを見計らって家に戻り、次に風呂から出た
ところを狙って、全裸同士の偶然の遭遇を演出したのだ。
孝則が母を妄執し、ヌードをデッサンする。だがそれで済むわけがない。
きっとオナニーしているに違いない。
千恵子はその! 息子の大人の部分を確認したかったのである。
記憶に残る、小枝のような孝則の「オチンチン」は紛れもなく大人の「ペニス」
に変貌していた。かつての華奢な子供の体は、雄雄しきたくましさに包まれていた。
千恵子はそれを自分の目で、母として見ることができ、感動にひたっていた。
そして同時に孝則のために、自分の今を、今の裸を見せてあげたかったのだ。
どれほど見たいと思ったことだろう、その少年の一途な思いに応えてあげたかっただ
け?なのだった。
きっと孝則は喜んでくれたはず、千恵子はそう信じた。
なんだ…実際の母さんは貧相だなあ、などとは絶対思わないはず。
そう、自分に自信はあった。そうでなければミセスモデルなどは務まらない。
目的の達成感に、温水につかりながらも、千恵子は鳥肌をたてた。

一方孝則の心臓は爆音たてて鼓動していた。
日々妄執した憧れの女性、実母千恵子の裸身をかいま見てしまったのだから。
芸術家志望の少年の網膜は、1600万色のデータでそれを記憶してしまった。
メロンのようにたわわな乳房も、漆黒の茂みも、母性の魅力をたたえたお尻の双丘も
全てをである。そして甘く香る母薫。
母が不在の時、ベッドやパジャマに顔をうずめ孤独に甘えた香りが、母の裸身のデー
タとあいまって官能的に、今も少年の鼻腔をくすぐり続けた。
母さん……どうして僕に裸を見せちゃったんだよ!!
孝則は母のうかつさ(ではなかったわけだが)に感謝し、同時に呪った。
決して見ることはかなわないと思ったからこそ、彼はスケッチに情熱をかたむけるこ
とができたのである。
しかし全裸の千恵子の魅力は彼の妄想の範疇さえはるかに越えていた。
それはまぎれもなく美女の肉体、もう彼は母を母として見つめることはできない。
「たまんないよ!母さん!僕、僕、もう絵なんかじゃ我慢できないじゃないか!
でも母さんにいやらしいことなんかできないだろ??? ひどいよ! 僕受験生なん
だよ! 習作に手がつかないじゃないか!!!!」
網膜のデータが、1600万色で再現された母の裸身が、少年の脳裏で再現される。
咽が乾く、冷蔵庫からジュースを取り出しがぶ飲みする。
息が苦しい、心臓が止まりそうだ!
嗚呼、苦しい!!! アソコがパンパンだ!!!!
自室に駆け込み、孝則はベッドにあおむけになり、目を閉じた。
そうすれば生々しく、千恵子の衝撃的な全裸が3Dで姿態を彼に見せつける。

母さんのオッパイ! 母さんのオマンコ! そうだ!オマンコ、オマンコだあ!!!

心の中で禁断の四文字をつぶやけば、千恵子の熟れきった、豊満な肉体が孝則を優し
く誘う。勃起がペニスが狂おしく涙を流す。

母さんのオッパイ! 母さんのオマンコ! ああ吸いたい!ぶちこみたいよぉおお!

心の叫びのままに、実母を妄想の中犯す、少年の許されない女性を思い描いてのオナ
ニーが始まった。右手で激しくペニスをこすりたてる。
頭の中の3D実母の乳房を、女陰を、必死にしゃぶりたてた。
ほんの数瞬だ、母のその部分の有様などわかりはしない。
パソコンで女性のその部分の作りを知り、わずかな記憶で彼が描いた千恵子の秘陰。
そこを舌でえぐる。しゃぶる。
ペニスはギンギンにきばりきり、またたくまに快感の頂点が少年の内部からわきあが
っていく。
「ああああああああああ!!!! 母さん!!!!!!!!」
悲鳴とともに、彼は風呂を浴びたばかりの下腹部に胸に、精液をほとばしらせてしま
った。あまりの快感に、ティッシュを手にすることさえ忘れていたのであった。

翌日千恵子は舞欄に1時間ほど遅れて出社すると伝えた。
孝則と千恵子はあれから、なにか気恥ずかしい一線が引かれてしまっていた。
いや千恵子に壁はない。心理的障壁を作っているのは孝則の方だった。
千恵子が話しかけても、真っ赤なってうつろな返事。
母親に照れてどうするの!と言いたかったが、自分に責任があるのだから仕方がない。
それよりも孝則を送り出した後、かのクロッキーの最新の1ページが見たかったのだ。
必ず、昨夜の自分を描いてくれているに違いない、そう思ったのだった。
千恵子はスケッチブックを手にした。
そして愕然とした。書かれていたからか?違う!
孝則の習作の中に、昨夜の自分の姿はどこにもなかったからである。

「なんで? 母さん魅力なかったの!! どうしてよ!!!!」
実に身勝手な心の叫びを千恵子は発した。

それから心にかすかな傷を負いつつ、千恵子は舞欄に出勤した。
帰宅すると、孝則が友人二人を連れてきていた。
中学は違うのだが、同じ美術高校志望で、たびたび短期ゼミで顔を合わせ、仲がよく
なり励ましあう仲間なのである。

「あ、おばさん、お邪魔してます」
「あら、矢島君に大原君、いらっしゃい」
孝則の自室で三人は、最近の習作を品評しあっていた。
少しだけ?気が楽になった。
二人だけになったら、問い詰めてしまいそうな自分が怖かったのだ。だが…
「なんで母さんのヌードを書かなかったの? せっかく見せてあげたのよ」
そんなことをどうして言えるものでもない。
だが二人暮らしである。いつでも二人きりになってしまうのだ。最終的には。
さて千恵子は少年たちのために、ジュースと軽食の類を出してあげることにした。
三人は既にハンバーガーで食事を済ませたそうだが、喜んで受け取って食べだした。
孝則の部屋を出てしばらくそこに千恵子はそこにとどまった。
もしや! 孝則が友人たちにあのスケッチを、見せているのではないかと不安になっ
たのだ。ドアを通しても三人の会話は聞こえてきた。

「いやあ! ホント孝則の母さん、美人だよなあ」
「そりゃそうだよ。モデルなんだから。俺の母さんも、孝則の母さんが載った本持っ
てるよ、水着とそのなんだ…エロっぽい下着の写真もあったぜ」
「うひゃああ!! あのおばさんの下着かよ! どんな?どんなの!!!!」
「アレだよ、太もものとこまでのストッキングで紐で吊るやつ」
そこではじめて孝則が口を挟んだ。
「ああ、それガーターストッキングっていうんだよ」
「いいなあ、俺その写真見てえ! あんな色っぽいおばさんの写真なら三回くらい抜
けるぜ! それって外人さんがつけるやつでしょ? でもあの人なら似合うよ」
「おいおい、俺の母さんになんてこというんだよ」
千恵子の耳に響く、孝則の言葉には怒りはこもっていなかった。
そのことがなにやら嬉しく感じられた。

「何言ってんだ! お前だって感じるだろ? そうでなきゃインポだぜ」
「馬鹿言え! 俺の母親だぞ、しかも39だよ?」
「あんなにいい匂いするんだぜ、あのおっぱいだぜ? ぷるんぷるんじゃんか!」
「ホントだよ、俺の母さんなんかもう40で、お前の母さんと一歳しか変わんないけど
もうただのおばはんだよ? いいよなあ。あんな色っぽい母親と、毎日一緒なわけで
しょ? もう俺だったら絶対甘えちゃうね。ねえ母さん、おっぱい触んないと眠れな
いのとか言ってさ。もしかしたらもうやっちゃってんじゃないの!」
「馬鹿抜かせ! 俺は獣か! 親子でエッチなんて気持ち悪い」
「いいや! 俺が息子なら喜んでやっちゃうね」
「このおばはん趣味の変態め! 普通感じるか? 中年に???」
その孝則の言葉が、千恵子の胸を鋭くえぐった。
「クー立ってきた! もうベロベロに舐め舐めしたいなあ、ああ!おばさん!!!」

少年たちの悪い冗談にされていた。千恵子と孝則の母子相姦。自分の肉体。
いたたまれなくなり、千恵子は足音をたてないようにして、息子の部屋から離れた。
友人たちの目には、いやらしい肉体を持つ美女と認識されている。
それは少しだけ自尊心をくすぐられる。
だが真っ向から否定された、愛する孝則から。中年、その言葉が悲しかった。
息子は自分の裸を見て、かえって自分を嫌いになったのだろうか???

違うわ! 強がってるのよ!

たとえ昨夜描かれなかったのは事実でも、それまでの熱い思いが消え去っているはず
はない! もう一度少年の心をかき乱してやりたい、そう願った。

「ねえ孝則、母さん先にお風呂に入るからね。そうそう洗うものあったら洗濯機回し
ておくから入れておいてよね」
心臓を激しく鼓動させながら、声の震えを抑え、千恵子はそう少年たちに呼びかけた。
少年たちの会話がしばし中断した。
「うん、わかった。僕はこいつら帰ってから入るから、お風呂のふたは閉めといてい
いよ」
「今日は汚れ物多いからね。二回に分けて洗うかもしれないから」

誘惑のお膳立ては整った。
浴室の脱衣場で千恵子はまず、昨日までの汚れ物を洗濯機で洗い始めた。
次にそそくさと服を脱ぎ、下着を取り去る。
そして下着類を洗濯機横の籠に、重ねる。
わざわざ先ほど着替えた、千恵子が持つパンティーの中で一番透け透けで、フリルが
ついたいやらしい薄緑色のそれ。
そして全裸になった千恵子はバスルームに入っていった。
「さあ覗きに来るのよ。坊やたち。照れ屋さんの孝則に勇気を与えてちょうだい。
三人がかりなら、ふふ、踏み出せるでしょう??」
そう心の中でつぶやきながら、千恵子はシャワーを使いはじめる。
バスルームのドアは磨りガラス。
少年たちがというか、孝則が脱衣場に来る名目はある。靴下でもなんでも洗濯物を置
きに来るというのがそれだ。ご丁寧に脱衣場の照明は消してある。
リビングから脱衣場に続くドアを開けば、千恵子の裸体シルエットはあますところな
く、少年たちの目に入るはずであった。
シャワーの温水を浴びながら、その温かさだけではなく、羞恥による火照りで肌が真
っ赤に上気していく。まだ見られてはいないのに、想像するだけで恥ずかしい。
今頃少年たちは孝則にせがみ、せっついているだろう。
あの会話では多分童貞だ。
女の裸など雑誌かネットでしか見たことがないに違いない。

「生意気ね、そのくせ私の体舐め舐めしたいだなんて…」

だがそう思わせるなまめかしさが、千恵子の肉体にはあった。
少年たちのいやらしい言葉を思い出す。早く、早く覗きに来て……
温水で身体を洗う、乳房を腰をヒップを、いやそれは自分への愛撫に他ならなかった。
さもいやらしく自分を愛する。秘陰をくじり、乳房をしだいていないだけで、その全
身へのマッサージに自分で酔う。
浴室の鏡に映る顔は、悩ましく恍惚に満ちていた。

        ウーン……ハァーー…… 

           スーーー
           
千恵子ははっとして目を開いた。かすかな自分の嗚咽と、シャワーの温水以外の音が
聞こえた。それは脱衣場のドアがレールを走る音だった。

「ああ!! いやらしい坊やたち……」

自分で誘っておきながら、羞恥がさらに高まり、思わず脱衣場の方向に背を向けてし
まう。
それでは駄目だ! 若き六つの目に、自分の裸身を見せてあげられない!
浴室の曇りガラスに真横に立ち、右手でシャワーを頭の上にかざす。
もう千恵子のシルエットは、そのプロポーションはあからさまのはずだった。
その乳房も、形のいい(勃起しきった)乳首も、お尻のたわわさも。
千恵子はうっとりする。少年たちの青い視線に。
いや違う、息子孝則の目線だけが、彼女の欲するものだったのだ。
温水シャワーショーはふしだらに、次の幕に。
うっとりとして乳房にシャワーを、そして片足をあげ、バスタブにかけ、やや開いた
両足の中心までシャワーを近づけ、そこを洗う。
たかが温水なのに、バイブレーターを使用しているところを、目撃されているような
錯覚が襲う。千恵子は濡れていた。ぐしょぐしょに濡れそぼっていた。
温水以外の、彼女自身が分泌するエキスで。
演技ではなかった。千恵子は興奮しきっていた。
おもむろに、シャワーの途中、少年たちのほうに顔を向けた。
三つの影が脱衣場から逃げ去っていった。
「アー、私がこっちを向いたからだわ」
もう少しだけ、いやずっと見せてあげたかった。孝則のためなら……
浴室から出ると、彼女のパンティーのそばに、孝則の靴下がのっていた。
「手に取らなかったのね…」
残念に少しだけ思った。盗まれてさえ構わなかったのかもしれない。
だが犯人ばればれの行為に、そうは、はしれるものでもない。
体を拭い、バスタオル一枚で千恵子は自室に向かった。
大胆である。普段はそんな行為はしない。
浴室にはきちんと着替えも、パジャマも持って入っているのだ。
だがそうはしなかった。
千恵子はもう一度、少年たちに声をかけてやろうかと思った。
だがやめた。この姿はガラス越しだからこそ他人に見せてあげられた。
それ以上は、孝則以外の視線に触れさせるつもりはなかった。
自室でもう一度姿見の前で全裸になってみる。
自分で自分に生唾を飲み込む。
この姿を夢想し、少年たちはいやらしいことを、千恵子の話をしている。
それは願望ではなく確信だった。
張りのある豊満な乳房をもむ。
「ァ・・・」
かすかな嗚咽がもれる。激しく今!オナニーしてしまいたいほどたぎっている。
だが一つ屋根の下、少年たちがいるのだ。
千恵子はおのが嬌声を聞かせてやりたいとさえ思った。
黒く茂った恥毛の部分にもそっと手をはわせる。
「!!!!!ァァ」
わかってはいたが、異性を迎え入れる準備は十二分に整っていた。
なまめかしい女体は、自分のかすかな愛撫に嗚咽と快感をこらえ、くねる。
その姿がさらに千恵子をたかぶらせる。
ここ数日の千恵子は、どう考えても正気を失っていた。
「きっと言っているのよ、オマンコさわりたいとか、オチンチンここにぶちこみたい
とか、私のこと恥ずかしい言葉で……」
こんな格好を見たら、孝則はどうするだろう?
千恵子の目は、再び孝則のそれになって、姿見の中の自分を視姦する。
「ああん、どうだった母さんのライン? それでも中年だってアノ子たちに言うの?」


    「母さん、僕こいつら駅まで送ってくるからさ」
    

千恵子の恍惚を中断させた孝則の声、そこで千恵子はかろうじて正気に戻った。
あわてて愛撫を中止し、優しく孝則に声をかけてあげる。
「うん、気をつけてね」
「いやだなあ、たかが駅までだよ」
息子を気遣う普通の母親と、子ども扱いしてくれるなという息子の会話だった。
それだけを聞けば普通だった。

深夜になった。千恵子は寝付かれなかった。
なにやら物音がした。孝則はまだ起きているようだった。
トイレなのか? やや時間がたって彼は自室に戻ったようだった。
今なら自分は寝入っていると思うだろう。
孝則は今夜こそ自分をスケッチしてくれている。そんな確信があった。
千恵子は細心の注意を払って、自室のドアを開き、抜き足差し足で孝則の部屋に向か
った。
息子のプライバシーを覗き込もうという、自分のあさましさに気が引ける部分はある。
だが孝則も自分のヌードを空想しているのだから、おあいこではある。
そんな言い訳を一人、心の中でとりつくろいながら、目的のドアに向かう。
そして蒸し暑かったからなのか? 孝則の部屋のドアは開かれていた。
千恵子は心臓を激しく鼓動させながら、そっと覗き込んだ。

孝則はパジャマ姿でドアに背を向けて机に向かって坐っていた。
そして食い入るようにパソコン画面に見入っていた。
スケッチブックはそこにはなかったのである。
だが何かを何かに!夢中になって打ち込んでいた。マウスを激しく動かしていた。
孝則の頭が邪魔で何がウインドウズの画面に、映っているのかはわからない。
ネットサーフィンをしている感じではなかった。
「ハァハァハァ」
孝則の息は荒かった。何かにとりつかれたような感じだった。
「フーッ」
孝則は大きな息をつき、しばらくの間パソコン画面に見入っていた。
そしておもむろに、少年は画面を見つめ、なにやら股間あたりをまさぐっていた。
というよりそれがオナニーそのものだということは、すぐにわかった。
なぜなら下半身のパジャマがひざ下まで下げられていたのである。
そして左手で顔に何かをあてがっていた。
というよりいぎたなく匂いを嗅いでいるといったほうが正しい。
「ハァハァハァ」
それは異様な光景だった。まあオナニーなどというものは、他人から見ればそういう
ものなのかもしれない。千恵子は自分がここ数日、真昼間にさえ自分を慰めていたこ
とを思い出し、ほほが染まったが、息子のオナニーを凝視していて気がつかない。
次の瞬間、衝撃が千恵子の内部をはしった!
孝則が顔にあてがっていたものを、まるでうやうやしく拝むかのように、顔の前に広
げていったのだ。

    孝則が匂いをかいでいたもの、それは千恵子のパンティーだった。

「!!!!!!」
驚きのあまり声さえ出せなかった。
数時間前、少年たちの前に撒き餌のように、見せつけた緑色の布切れ。
それが彼女が盗まれてもいい、と思った人物の手にあったのだ。
孝則はパンティーをまるでいとおしむように、もう一度顔をうずめていった。
というよりパンティーを顔に見立てて、両手でほほを優しくはさんでキスをしている
といった感じだった。声が喉にからまった。
そして次には湿った音がくぐもった。

孝則がわたしのパンティーの匂いを嗅いでいる!!!!
パンティーにキスして、アソコの部分をしゃぶってるんだわ!!!!!
その事実に、こみあげる差恥に、ナルシズムの官能に、千恵子の全身は激しく火照っ
た。全身の細胞から汗が噴き出し、振動していった。
思う存分に少年は母親のパンティーとの、甘酸っぱいベーゼを済ませると、次にはパ
ンティーを股間にあてがっていく。
「くーーーーー」
少年は快感のためか、首から背筋から、ひきつらせていた。
私のパンティーでオチンチンしごいているんだわ!!!!!!
少年はそのすさまじいインナースペースの妄執にひたりきり、背後で千恵子がその有
様を見つめていることなど気がつきもしない。
だが千恵子も興奮のあまりか! ドアに体を少しぶつけてしまった。
そのギッという音に、驚き孝則は振り向いた。

      !!!!!!!!!!!!!!!!!!
      ??????????????????

母子の視線はからみあった。
瞬間、千恵子の姿に恐怖しながら、同時に母のパンティーに、しとどにペニスは爆発
してしまった。千恵子は誘惑の下着が、こんな形で目的どおり?の成果をあげていく
様子を目の当たりにしてしまったのだった。
緑色のパンティーが、無残にペニスに巻きつけられ、その先端部分から大きなシミが
広がり、何度も何度も脈動していくその有様を。
孝則は全身をひきつらせて、くぐもった声を出していた。
「…孝則…」それだけ言うのがやっとだった。
エクスタシーの後、孝則は視線を下げた。
あさましい母の下着を使用してのオナニーを、こともあろうに当の千恵子に見られて
しまったのだ。どんな言い訳も通用せず、またこれほどの屈辱もなかった。
重い空気が、二人の間にただよった。

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

衝撃はそれだけでは収まらなかった。
千恵子はそこでようやく、孝則がパソコンで見入っていた画面を確認するに至った。
それは千恵子の3Dグラフィックであったのだ。
そう! 脱衣場で孝則が記憶した愛しい母の全裸であった。

ああ!!! 孝則ったら!!!!!!

全身を喜びが駆け抜けた。
だからスケッチブックに新しい自分の姿がなかったのだ。
二次元ではなく、生々しい網膜の記憶を少年が、パソコンに向かい、必死に再現させ
ようと試みていたことを千恵子は悟った。
孝則は、はっとしてパソコン画面に気がつき、シャットダウンしようとする。

「駄目! 消しちゃいや! 母さんに見せて!!!」
その言葉に孝則は泣きそうな顔をする。いや既に涙を浮かべていた。
「母さん、怒ってない! ううん嬉しいくらいよ。だからお願い見せて!!!!」
千恵子はそこでようやく孝則の部屋に足を踏み入れたのだった。
自分のパンティーを息子に陵辱されながらも、咎めるつもりなど毛頭なかった。
そこで千恵子はあることに気がついた。
「孝則、パンティー洗濯機に入れてきて…」
孝則はそこで下半身に母の下着を、からめたままだということに気がついた。
真っ赤になって少年は、あせるようにパンツとパジャマをはくと、自室を出て行った。
千恵子はそこでようやく、パソコン画面に映る自分のヌードグラフィックに見入った。
二日前、少年が見た自分の裸が細部まで再現されていた。
パソコンにはこんな使い方もあるのだと感心する。
擬似空間に浮かぶ自分は、かすかな微笑みを浮かべているらしい。
だが画面のサイズがサイズだけに小さかった。
背後に孝則が戻ってきた気配があった。

「これ母さんね? 母さんよね???」
後ろを振り返り、いまさらのように確認する。
少年は真っ赤になって首をたてに振った。
「母さんの裸、お風呂で見ちゃった時の姿でしょ?」
「うん・・・」
「ありがとう。母さんのこと思ってくれてたのよね。母さんの裸を見ても嫌いになら
ないでいてくれたんでしょ?」
孝則は返答に困った。
あの素晴らしいヌードを持つ女性を、なんで嫌えるものだろう?
「母さんね、あんなつまらない(無論本意なわけはない)たるんだ姿見せちゃったから、
おばさんだって思われちゃったかな?って、でも母さんの裸好きになってくれたのよ
ね。だからこんな悪戯しちゃって、ついつい母さんの下着にまで手を出してしまった
のよ。あのね、身近な異性に興味を抱いちゃうのは、孝則みたいな中学生くらいだと
当たり前なのよ。ちっとも変なことじゃないの。気にしなくていいわ。泣いたりしち
ゃおかしいぞ、孝則」

その千恵子の言葉に徐々に少年の心は癒されていく。
即興とはいえ、そういう理屈が作り出せるのが、母性というものなのかもしれなかっ
た。但し二人きりだから通じるだけのものでもある。
他人が聞いたらどう評価するかは別であろう。

「母さん、たるんでなんかいない! おばさんなんかじゃないよ! 今日きたあいつ
らだってすごく美人だって言ってたよ」
「ふふありがとう。孝則」
「うん…」
「ねえ孝則、お願いがあるんだけれど」
「何?」
「あのね、母さんの絵を描いてほしいの」
「え、うん、いいよ」
孝則にとっては、お願いしたいくらいの話である。
「そう、じゃあ、明日書いてもらえる?」
「うん」
「じゃあ今日はもう寝ましょうね」
そう言って千恵子は、孝則の部屋を出た。

翌朝、普通に二人は食事を済ませた。
そしてこれから肖像画を描くことになる。
孝則はリビングにキャンバスなど画材一式を準備して母を待った。
リビングには、衝立が用意されていた。
そこで着替えか何かをするのかな? などと思っているうちに、千恵子が黒いシック
な婦人スーツをまとって、入ってきた。
優しい笑顔とやや上気した顔色。スーツは実にミセスモデルらしいものだった。
「じゃあお願いね」藤の大きめの椅子に。右に傾けた感じで腰掛け、実に普通のポー
ズを決めた。ただそれだけなのに、実に気品があって美しかった。

孝則は黙々と筆をはしらせていた。30分ほどが過ぎた。
少年の芸術家志望の色彩感覚は、母の表情に妙な熱を感じた。
ただ肖像画を描かれているだけなのに、顔の上気はますます火照りを増す。

一方の千恵子も言い出しのタイミングを計っていた、というか迷っていた。
だが既に昨夜決心したことではないか!!!!

「ねえ孝則、ちょっと見せてくれる?」
「え…母さん、まだデッサンがどうのこうのってな出来だよ?」
構わず、孝則のところに歩み寄り、千恵子は己の肖像画未満のそれを眺めた。
愛に満ちた筆致だった。このまま描き終えれば、プロのカメラマンの手による千恵子
の写真よりも、彼女の美をとらえた絵になるはずだった。
だが孝則が描きたいのはこんな絵ではないのだ!

「うーん、やっぱり素敵だわ。これなら母さん、頼めるわ」
「は? 何を???」
「肖像画なんかじゃもったいないわ。孝則、母さんの全てを描いて!」
「全てって???」
突然上気などではない、明白な羞恥の表情が千恵子に現れた。
「そのね…ほら若い女性が自分が一番美しい時代を残したいって…写真とか絵のモデ
ルになるじゃない?」
「母さん、何が言いたいの???」
そう言いつつ孝則は既に察していた、母の次の言葉を。
「そ…その…母さんの裸婦像を描いてもらえないかな?って…、駄目? 母さんみた
いな年になって一番美しい時代なんて言わないわ、でも孝則、昨日母さんのこと素敵
だって言ってくれたじゃない? もし嘘じゃないなら…いやじゃないのなら…」
「か、母さん本気なの????」
孝則の声は興奮にうわずっていた。
「本気よ! 母さんを一番美しく書いてくれるの、孝則だけだって思ってる!」
「いいよ! いいよ! 母さん、僕描いてあげる!!!!」
孝則は絶叫した。
「そう…じゃあ母さん裸になるから…、ちょっと待っててね」
そこで千恵子は衝立の向こうに入っていった。
孝則は激しく心臓を跳ね打たせていた。
もう一度母のヌードを見られるのだ。しかもあの脱衣場の時のような数瞬ではない。
裸婦像を描くのだから、千恵子の素晴らしい肉体を、思う存分凝視できるわけなのだ
から孝則の反応は当然だった。

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

そしてとてつもない衝撃!
モデルの職業柄、リビングにも姿見が置いてあり、そこに衝立の向こうの母の着替え
が丸写しになっていた。
母はそのことには気がついていない様子だった。

だが千恵子は当然知っていた。角度さえ測っていたのだ。
少女時代父の書斎にあった古典的ポルノグラフィーを盗み読みしたことがあり、その
中に熟女が青年を、こういう状況で誘惑する一シーンがあり、昨夜千恵子はそのこと
を遠い記憶から蘇らせたのだった。
着替えと入浴ほど、男が覗きたがるものはない。
少年が胸をドキドキさせている様子が、衝立の向こうから電波となって伝わる。
まずスーツを脱ぐ。そしてブラウスのボタンとホックを外した。
ブラウスを脱ぐ。少年の目にあらわになるブラジャーだけの母の上半身。
白いうなじがピンクに染まっている。
なんとなめらかそうな背中だろうか?

「しっかりするんだ! こんなんで取り乱して、母さんの裸なんか描けやしないぞ!」
と自分に言い聞かせる少年。

千恵子はブラジャーに手をかけた。が、そこで手をスカートに。
黒いスカートのホックを外し、ジッパーをおろす。
ふわりとスカートが床に舞い落ちる。
そこにあったのは漆黒のガーターストッキングと、純白のパンティー。
母の淫らな、娼婦のようなその姿に、股間はテントをはり、生唾があふれる。
それまで孝則に、背中側を姿見に映し出させていた千恵子だったが、そこで向きを変
えた。姿見のほうは見ない。見れば、孝則と視線があってしまうからだ。
知らない振りで見せつけてあげることこそが、少年をたぎらせるはずだった。
千恵子はストッキングの留め金に手をかけた。小さな藤椅子に片足を乗せて、その美
脚ラインを少年に確認させる。留め金を外すや、ストッキングをゆっくりと下に巻き
下ろしていく。そう焦らすように、焦らすために、ゆっくりと。
孝則にとってスローモーションにさえ思える動作も、期待と興奮が優り、あっという
間にストッキングは脱ぎ去られてしまった。
千恵子はしばらく考え、ストッキングを衝立にかけた。
その母の肌に接触していた薄衣に顔をうずめたくなる孝則。
必死にその衝動を抑える。
いまや千恵子はブラジャーとパンティーだけの姿である。
千恵子も興奮していた。
大事な部分以外は全部息子に見られている。
しかもこれからその隠した部分さえ見せなければならない?のだから。
震えながらブラジャーの前に手を持っていく。
しばし戸惑う素振り。かすかに乳房をもみしだいてみる。
乳首の勃起がわかり、羞恥を感じる。

「嗚呼孝則、こんな母さんを、母さんの服を脱ぐ姿を思い描いてたんでしょう?」

でもまだだ、もっと焦らさなくては。
またもや母が姿見に背中側を向ける。
ブラジャーが方から外された、生の母の上半身。
ブラも衝立にかける、惨い?仕打ち??
そしてパンティーに手がかかった。
こっちを向いてほしい、そんな願い空しく?千恵子はパンティーを脱ぎ始めた。
双丘が孝則の網膜を射抜く! その狭間に顔をうずめ舐めしゃぶりたい!妄執!!
孝則は目を血走らせて、母の背中側の全裸に見ほれるしかなかった。
千恵子は考えていた。このまま衝立から出て行く勇気が、ここまでしていながらも、
その踏み出しができないでいたのだ。
千恵子は目に付いたソファーの上のカバーを手に取り、前を隠した。

少年の目の前にいよいよ、全裸99%未満の千恵子が姿を現した。
千恵子は全身が汗ばむ。己のフェロモン分泌にめまいがしそうだった。

「じゅ、じゅんば、い、いえ、準備はいいの? 孝則?」
「母さん、僕はとっくにだよ。準備は母さんの方でしょ?」
その言葉には期待の意が感じられた。
「そうね、ヌードを描いてもらうのだから・・・」
全身の勇気を振り絞り、前を隠していたカバーを千恵子は外す。
ふわりとカバーは床に。
そして少年の目に、数日前見た千恵子のヴィーナスさえ恥らう姿が再び!
孝則の喉が鳴る響き、生唾を飲む音が、千恵子の全身に聞こえた。視線が合う。
青い狼の視線に、熟れた羊は怯えた。だがもうはじまってしまったのだ。

「か、母さん、ヌードモデルなんてはじめてなのよ」(当たり前である)
「孝則も裸婦デッサンなんかは経験あるんでしょう? ポーズはどんなのがいいのか
母さんわからないの。どんなポーズをしたらいいのか教えてくれて?」
「か、母さんならどうやっても素敵な絵になると思うよ」
それでは千恵子も困る。おまかせでは戸惑う。
カメラマンの叱咤や賞賛の言葉に反応していくのが、モデルのサガなのだから。
「じゃあこうやって普通に立ってみる?」
孝則はなんのポーズもとらない、ある意味無味乾燥な母のヌードをまじまじと見る。
それでも、いやだからこそ妄執は高まる。
自分が描いてきたデッサンは、こんな千恵子ではなかったのだから。
「母さん後ろを向いて振り返ってみて、母さんのお尻のラインも確認したいんだ」
孝則の妄執が、恥じらいを凌駕しはじめる。
指示の言葉に、千恵子のモデル魂が反応する。
さっと後ろを向き、振り返り微笑をたたえる。
何度も何度も、様々な雑誌や広告でとったポーズだ。
だがヌードで、しかも息子の前なのだ!
それが恥ずかしく、そして心が同時に躍るのだった。
「すごい! 母さんきれいだよ!!!!」
そう言いつつ、孝則はここで絵と写真の重大な相違点に気がついた。
どちらも被写体なり被描体の一瞬をとらえる芸術である。
但し写真は続けざまに、それらの変化をとらえていくことが可能だ。
だが絵は連作?がきかないものである。
母のヌードの美しさを、ただ一枚に閉じ込めなければならないのだ。

「違う! 母さん、ソファーに寝そべってみてよ」

千恵子はごく自然にソファーの上で絵を作った。
うっとりとした表情。グラビアギャルが浜辺で寝そべる写真に似た構図だ。
興奮しきりながら様々なポーズをせがむ。
孝則はそこで姿見について思いあたった。
「母さん、ちょっと待っててね」
今リビングにあるものではなく、千恵子が昔使っていた大き目のやつである。
二年前しまうのを手伝ったので、納戸に少年は向かう! 千恵子を一人残して。
滑車付きの姿見を孝則は注意深く、リビングに運んできた。
そして姿見を開く。(小さいベッド並みに)大きな鏡が三つに開かれる。

「母さん、この中央に立ってよ。そしたら一度に母さんのいろいろな姿が目にできる
でしょ
「こ、こう?」
千恵子は片手で髪を後ろ手にかきあげ、うっとりと目をつぶり、自分の四面図を孝則
の視線にさらす。
「うん母さんバッチリだよ。どの方向から見たって最高だよ、母さんのヌード」
全身をひりひりと息子に視姦される、目線に愛撫され犯され弄ばれているような錯覚。
だが実際に弄んでいるのはどちらであろうか?
そっと薄目をあけ、孝則の様子をうかがう。
構図が決まったようで、狂ったようにラフデッサンを始めていた。

見たいと妄執した日々の空想上の千恵子の淫らな姿。
脱衣場でかいまみ、それをパソコンで再現した3D。
だが今はただひたすらに、じっくりと千恵子のヌードをデッサンできる自分に、少年
は喜悦する。
瞬く間に5枚のデッサンを書き上げ、床においていく孝則。
最終的に油絵に残す姿はいまだ決定していない様子だ。
といか決定させる意思などないのかもしれなかった。
千恵子も少しずつ、なれてくる。なれれば大胆さを増していく。
やや足をこころもち開く。お尻を突き出す。手で胸を盛り上げる。
かすかに唇をとがらせる。
そうすると姿見には母の下半身が、その秘めた部分が、映し出されそうになる。
無論、見えそうでまだ見えはしない。だからこそ興奮がいやますのだ。
千恵子はお尻の左右を両手で押し開きたい誘惑にかられる。
秘陰もアヌスも、その恥ずかしい肉襞の一本一本まで、孝則に見せつけ描いて欲しい
という内心の言葉に戸惑い、抵抗する。
秘陰が疼く、その視線に、背徳感に、衝動に、もう千恵子は耐えられなくなっていた。

「アーーーーーーーーーー」
嗚咽ともつかない声をあげ、千恵子は膝をつき、うずくまってしまった。
「か、母さん、どうしたの???」
「な、なんでもないのよ。ヌードモデルなんか始めてだから疲れちゃっただけ」
「そうだね、少し休もうよ、僕トイレに行ってくるからさ」
「うん、わかった…」
母がまだうつむいていることを確認し、素早く手を伸ばして、少年はリビングから駆
け去った。
「フー」
大きく息をついて、千恵子はソファーに座り、肉体を休ませた。
全身が興奮に疼き、今にも自慰行為をはじめてしまいそうだった。
これが夜中なら、とてもこのままでは安眠にはつけないだろう。
ふと衝立に目をやった。

      !!!!!!!!!???????????

そこには彼女のストッキングが、ブラジャーがかけられていたはずだった。
だが消失していた。ペアのパンティーもどこにも見当たらなくなっていた。
あったのはブラウスと婦人スーツ上下のみである。
「孝則ったら! トイレで!!!!!」
千恵子はそれらでオナニーしている孝則に思い当たった。
少年はもう我慢が効かなかったのだ。
既に一度千恵子に現場を抑えられていたし、それをなだめる言葉も聴いた。
だから白昼堂々と母の下着を持ち去ったのであろう。

「そんな! 一人だけ慰めちゃうなんてずるいじゃないの!」
千恵子はそんな理不尽な声を、心の中で発した。

孝則には彼なりの理由があった。
興奮は限界に達していた。
そう、あと10分もデッサンを続けていたら、ましだとして、パンツの中に射精してし
まっただろう。最悪、千恵子に襲い掛かってしまったかもしれない。
孝則は千恵子を愛していた。レイプなどしたくなかった。
だが抑えきれそうにない自分も知感していたのである。
だから彼はトイレに走った。母の下着一式を抱えながら。

「あのね、身近な異性に興味を抱いちゃうのは、孝則みたいな中学生くらいだと当た
り前なのよ。ちっとも変なことじゃないの、悩まないで」

母はそう言ってくれたではないか! 
だがさすがに一度見られたとはいえ、母の目前でオナニーなどできはしない。
だから彼はトイレに駆け込み、後ろ手でトイレのドアを閉めた。
一人きりになった。
あせるようにズボンを下ろす。
たけり狂い、涙をとめどなく流したペニスがそそりたつ。
孝則は一本のストッキングをペニスに巻きつけた。
パンティーを、口にあてがう。その香りをかぐ。
きつい! 母が一晩着ていたのだろうか?
そこでペニスをいきなりしごく!
ナイロンの繊維のザラザラ、シルク混のなめらかさ。
そのどちらもが気持ちがいい。
わずかに三回の上下、それだけで孝則は先端に熱い奔流を感じた。
とっさにわかった、これはもう決壊だと。
だからそのまましごきを深めた。

「アッ!アアア!!! 母さん!!!」
悲鳴とともにストッキングに、少年の熱いほとばしりがぶちまけられていく。
孝則は思い切り腰を突き出し、背中をあごをのけぞらせて、そのすさまじいエクスタ
シーに身を委ねた。
ドクッツドクッツと濃いエキスがストッキングに浸透していく。
我慢を重ねた樹液の放出がようやくやむ、少しずつ力をなくしていくペニス。
少年は深い余韻にひたった。全身に鳥肌がたつ。呼吸が激しい。
これほどのオナニーによる快感はかつてないものだった。
興奮がそれなりに収まっていく。
そこでトイレの本来の用を済ませ、彼は洗濯籠に、まさに汚れ物を入れた。

リビングに戻る。
千恵子が顔をあげた。
「さあ母さん、続きを始めようよ」

TO BE CONTINUED


[2007/02/16 初稿]
[2007/02/20 一部改定]

小説(転載) 「INTRODUCTION」

近親相姦小説
07 /16 2018
題名   「INTRODUCTION」

「あら篤志、うふふ・・また今日も何か悩み事の相談なのかしら?」

机の上に設置してある電話が突然に鳴り響くと、慶子は赤色の小さな
丸眼鏡を外すと持っているペンの動きを止めた。
そしてその電話の相手が誰かと判ると、それまでの気難しそうな表情
から一転、途端に実ににこやかな笑みを浮かべながら話し始めた。

机上には書きかけの原稿が散乱していた。その横には、沢山の資料が
これでもかというぐらいに山のように積まれていた。

慶子は作家だった。それも熱狂的ファンを多く持つ売れっ子流行作家
だった。
その熱狂的なファンの大多数は女性層。それも取分け若年層に圧倒的
な支持があった。
それは慶子が恋愛小説の名手だったからにあった。
女性作家らしくいつも女の視点から見た男との恋愛観を折り詰めた小
説の数々が世の女性たちから絶賛されたからだ。
そうなると呼び名をすぐに付けたがるマスコミから、カリスマ女流作
家という称号を頂くのにそれほど時間は掛からなかった。

それと慶子がカリスマと呼ばれるもう1つの由縁は、その存在にあった。
慶子は今年48才になるのだが、その容姿からはその年齢だとは判ら
ない程に若く躍動感に溢れていた。
すでに10代の頃からアメリカに何年も放浪したいう経緯もあるぐらい
だから、実に行動的な性格でもあった。もちろん明るい性格もあったか
ら友達も多く出来た。背も高く、顔も実にアジア大陸風の鷹揚な感じが
あったから、オリエンタル趣味を持つアメリカ男性からは特に求愛が、
殺到したのも事実あった。

圧倒的な行動力の源は溢れんばかりの情熱があってこそである。
慶子はまさにその溢れんばかりの情熱でもって放浪中に1人の男性と恋に
落ちたのだった。
後の恋愛作家の礎はこの時出来たのだった。

相手は若いデザイナーの卵。競争が厳しいアメリカにあって才能だけでは
のし上がれないのも事実。ましてやこの男には野心など余りにも希薄で、
その代わりに余りにも人に優しかったのだった。
入れ込んだのは3年間。結果残されたのは彼の遺骨と、彼との最初で最後
の共同作品でもある1人息子だけだった。

慶子は男が病気でこの世をあっという間に去った後、すぐに日本に帰って
様々な仕事をこなしていった。そしてその合間に、自らの経験を生かした
小説を書き綴ったのが評判となって今の成功に至ったのであった。

女性たちが憧れる生活スタイル、確固たる信念を慶子は持ち続けていて、
今も若々しい井出達で世の女性の心を刺激続けていた。

そして、この電話の相手、篤志は慶子にとって大事な掌中の宝というべき
存在であった。そして彼自身もまた多くの女性読者の心を刺激する存在だった。

その篤志は今年13才になる中学1年生。何と慶子の正真正銘の孫である。
僅か35才差の祖母・・・事実なんだからしょうがない。
その驚きの事実は、慶子を更にカリスマへと導くものだった。

慶子が連れて戻って来た男の赤ちゃんは、スクスク育つと、容姿も
考え方も母親である慶子にそっくりになっていた。
特に情熱的なところが似ているという点が、その後ある問題
を引き起こしたのだった。

彼が15の春に1人の女性に恋をした。相手の女性はその時25才。
驚くべき事に職業は教師。それも彼の担任というのだから、見つけた
情熱の先には大きな障害が高く聳え立っていたのであった。

その恋愛は彼女の妊娠で発覚した。
学校、両家族らを巻き込んで大きく揉めた。
もちろん、慶子はその時、すでに作家として世に出ていたので、どこで
嗅ぎつけたのか新聞、TVらのマスコミ等がこぞってその問題を取り上げた。

親の立場は、子供の教育論、教師と生徒のあり方、性教育等々・・
立派なお題目だが、数日経つと、どっちが悪いのかとか、親のしつけ方
この場合だと、慶子に対してのバッシングが行われ始めたのだった。

奔放な恋愛を繰り広げてそれをそのまま恋愛小説として書く御仁故に、
息子も奔放で無軌道な性衝動に走る原因を作ったのではないかと・・
まったくのいちゃもんではあった。だが相手は蒼々たる評論家たち、
世論は彼らの方に向くようになりつつあった。

当初ダンマリを決め込んでいた慶子だったが、周囲からの勧め、特に
慶子の作品の多くを出版する会社からの要請で仕方なく記者会見をする
ことになった。

セッティングされた会場に駆けつけたマスコミ連中の全ては、彼女が
何らかの謝罪を口にするものと決めてかかっていた。
だが、会見場に現れた慶子が最初に発した言葉が、

「私、今度お祖母ちゃんになっちゃうんですよね。分かります?この年
でもうお祖母ちゃんですよ。もう嫌になっちゃうわ」

穏やかで柔和な笑みを浮かべての言葉に、その場にいた新聞記者、レポーター
各氏の中から、思わず笑い声が起こったのだった。

慶子は顔を真っ赤にしながら、繰り返しお祖母ちゃんはイヤダという言葉
を連発した。

「だってまだ母親でいたいじゃないですか・・なのに34才で、もう
お祖母ちゃんなんて・・・誰も私と恋をしようとはしてくれなくなっちゃうわ
もう、あの子ったら何てことしてくれたのかしら・・」

このセリフで一連の慶子に対する騒動はあっという間に終わりを迎えた。
絶えず爽やかな笑みを見せ続けながらマスコミに対応する慶子の姿に、
働く女性や若い10代の女性達から大いなる好意を持って理解されたのだった。

こうして母子2代に渡る、激しくも惜しみない情熱で恋愛を育んだ物語が世間に
認知されることになって10数年、ここに祖母48、息子29、母39、そして
孫の篤志が13という非常に若い3世代家族として今日に至ったのであった。
まさに事実は小説より奇なりとはこのことである。


「まああ、そんな事があったの・・そう・・うふふ。あなたも大変ねえ。
お母さんにはその事は言ったの?・・・え?・・まだ?、あらあらダメじゃ
ないの。もう、ばかねえ・・時間が経てば今よりもずっと言い難くなるのよ」

まるで鈴を転がすような甘く可愛い声でささやくように喋るからか、慶子が何
をどう言ってみても、相手に対して好意をもっているかのような錯覚を常に相
手に与えてしまうようで、それも彼女が誰彼なしに凄くモテる要因の1つでも
あった。

「はいはい・・・分かりました。その件については私からお母さんに言ってあげ
るから・・え?安心した?もう、こういう面倒なことは全部私に頼むんだから、
随分勝手な孫を持ったもんね」

極々プライベートな問題を持ち込んできた篤志に対して、プチプチ文句を言って
いる慶子だったが、その話す表情は、満面の笑みを浮かべながら、実に楽しそう
に外した眼鏡の柄を指で小さく弾きながら話をしていた。

「あっ、そうだ。ねえねえ篤志、今度の日曜日って空いてる?
え?日曜だったら、いつでもヒマしていて空きっぱなしって?あらまあ・・うふふ
篤志、あなたってお友達1人もいないの?中学生にもなって日曜日がずっとヒマ
だなんて・・ああ情けないわねえ」

からかい気味の慶子の言葉に受話器の向こう側から、何やら大きな声が響いて聞
こえてきた。反発らしき甲高い怒声。
笑みを浮かべる慶子の頬にすっと赤みが差した。本当に可愛くてたまらないとい
った様子が分かる。

「まあまあそんなに怒んないの・・でね、さっきの件なんだけど、日曜日ヒマで
空いているのなら、久しぶりに私の家に遊びに来ない?・・え?どうしてって?
それはね、先週の篤志の誕生会に、原稿の締め切りの関係で私欠席しちゃったでしょ?
それでその時に渡し損ねちゃったプレゼントを渡したくて・・ねえどうかしら?」

一旦言葉を切って、黙って様子見。
すると暫くしてから受話器の向こうから、喜んで弾むような声が聞こえてきた。

「そう・・OKなのね。よかったわ。じゃあ日曜日楽しみにしてるわ。じゃあね」

実に嬉しそうな表情で受話器を置く慶子、ほんの少し物思いに耽るように
視線を宙にそらすと、思い出し笑いを浮かべながら再び卓上にペンを走らすのだった。

それから幾日か経って、約束の日曜日が訪れた。
当日は朝から素晴らしい晴れ模様が空一面に広がっていた。
そんな中、辺り一面高級住宅が建ち並ぶ中を今背の高い1人の少年が、こちらに
向かってゆっくりと歩いて来た。
いまどきの男の子らしく目の上まで伸ばした前髪を軽く横分けした姿はまさにジャ
ニーズ風であった。
いまどきとは言ったが、その風貌は些かニュアンスが異なっていた。

高い鼻、透き通るほどに白い肌、まるでルビーの宝石のような大きな瞳、そして
鮮やかに赤く染まった唇。
黙って歩いていればそのまま女の子に見える程の美しさ。すれ違う誰もがそう思っ
たのだろう、皆思い思いに振り返っていた。

その美貌の少年こそ篤志だった。
彼の美しさそれはまさに彼の中に流れる1/4の欧州の血のお陰であった。
祖父が持つ欧州独特の様々な人種から練られた白さに加えて、祖母、母が持つ日本
独自の色彩とが交じり合って出来上がったその肌の白さにはまさに格別の趣きがあった。

しばらくして目的の家が目の前に見えると篤志は、もうガマンできないといった表
情で、そこから一気に玄関先まで駆け出した。
そこには高級住宅が建ち並ぶ中でも、更に際立って見える3階建ての白亜の洋館が
所狭しとばかりに大きな迫力を伴って建っていた。

篤志はそんな迫力など気にもしない風に、いつものように一旦門の前で立ち止まると
深呼吸を1つしてゆっくりと人差し指を立てて目の前にあるインターホンのボタンを
押した。

”はああい”

久しぶりに聞く身近な生の慶子の声がインターホンから流れてきた。
篤志はお腹に力を入れた。

「ぼ、僕です」
”ああ、篤志来たのね・・・玄関空いているから入ってらっしゃい”
「はああい」

意識的なのかどうかは分からないが、篤志は無邪気な子供らしい元気な声を
インターホンに向かって発した。
そしていつも通りの笑みを装って家の中へと入って行ったのだった。

篤志はいつもように玄関を入ってすぐ前にある広い応接間に足を踏み入れた。
そこには午後の緩やかな陽気が大きな窓から部屋一面に差し込んでいた。
そしてそんな中で一番に陽射しを占有していたのがビッグサイズの正方形型
リビングソファーだった。それはでんと部屋の中央に置かれていて、訪れる
人たちをゆったりと優しい気持ちにさせてくれた。

「こんにちわ」

篤志が何度か声を掛けたが返事がない。
辺りを見回したがその応接間は静まり返っていて誰もいなかった。
少し怪訝そうな表情の篤志。
仕方なくソファーに腰を下ろした。

しばらくして二階から降りてくる足音が聞こえてきた。
ゆっくりと軽やかな感じ・・落ち着いた女性らしい優しい足音。
それを耳にした篤志の頬がかすかに緩んだ。

「すぐに降りれなくてごめんなさい。ちょっと・・・原稿を書いてたんで・・」

鈴を転がしたような声が階段から聞こえてきた。
だけど少し慌てているのか、ちょっと早口気味。
そして満面の笑みを浮かべながら部屋に入ってきた。

「あらあ・・お久しぶり、元気にしてた?」
「こんにちわ、お祖母ちゃん」
「あらやだ、その呼び方キライだっていつも言ってるじゃない、もう憎らしい子ね」
「そうだったっけ?慶子ちゃん」
「そうそう、それよ。可愛く言わなきゃだめよ。もう、分かってるんだったら、初め
からそう言いなさい。そんな言葉でからかうのは絶対やめなさい」

可愛らしく頬を膨らませながらお説教。
クスクスと笑う篤志。それを見ていた慶子も仕方ないなあとばかりに格好を崩した。

その時目の前の何かに気づいた篤志の目が、はっと驚いたようになって目の前にいる
慶子の姿を上から下へとゆっくりと舐めるように見渡した。

彼女は鮮やかな青空を思い出させるようなブルーのフォーマルスーツと同じ色のスカー
トを着ていた。しかもそのスカート丈も通常よりも10cmいや15cmとかなり短め
のものだった。

「ど、どうしたのよ篤志。そんなジロジロ見てどうしたの?」
「どうしたのって、慶子ちゃんこそ、ちょっとどうしたのさ、いつもよりちょっと
派手じゃないの?」
「ああ、これ・・ね?今日ね篤志が来るまでに雑誌の取材が2本あって、それ用
に着ていたの。どう似合うでしょ?」

慶子はそう言うと、篤志の前でくるりと回って見せた。
意外なまでにがっちりとした背中が印象的だった。
そして年齢を感じさせない程に締まったウエスト周り。余った感じなど微塵もない。
かねてから公言していたジム通いで若さを保つというのを、ちゃんと実践しているのを
一目で分からせるだけの説得力あるボディを有していた。

「朝早くから大変だね」
「そう・・かしらね。まあ今月は新刊が出たから仕方ないといえばそれまでなんだけど」
「最近、凄いペースで書いているよね?」
「アイデアが沢山出る周期に入ったからかしら?あはは、まあ出ない周期の方が断然
多いんだけどね」
「慶子ちゃんのファンって凄く多いんだって誰かがテレビで言ってたっけ。それも圧倒的
に女の人が多いんだって」
「ありがたいことよね。それに辛抱強いってのもあるかなあ・・私の場合そんなに多く
本に出来ないんだけど、出たらすぐに本屋さんに買いに求める人でいっぱいになるって
編集者の人が言ってくれたの。そのお陰で、こうしていい家に住めて、綺麗に着飾れて
そして美味しいものを好きなように食べれるんですもの・・ああ幸せ・・ってね」

どこか上機嫌な慶子は、篤志の前でもう一回転して見せた。
今度は少し勢いをつけたせいか、ほんの少しだけスカートの裾がひらりと捲れて
しまった。
篤志の目にほんの少し捲れ上がったスカートの中から、一瞬だけ太ももの裏側が映った。

当然若い男の子の動体視力は、その瞬間を逃すはずもなかった。
視線は的確にそれらに照準を合わせてきっちり捕らえていた。
きらりと鋭い視線が注がれた。だけど表情はいつもと何1つ変わらずに端正で可愛らしい
笑みを浮かべていた。

「ああ?」

勢いよく回ったまではよかったのだが、いつになく強く回ったせいか足軸がぶれて
体勢を崩してしまった。

「わあ・・危ないなあ」

篤志は慌てて身を乗り出すと、体勢を崩してふらついて転倒しかかった慶子を背後
から両肩をがっちりと掴んで防いだ。
慶子は勢い上半身を篤志の胸の中に委ねるような感じで倒れ込んだ。

「ああ、怖かったわ・・あなたがいて助かったわ。ありがとうね」
「今日はどうしたの?何か妙にはしゃいじゃってさ、変だよ?」

慶子が顔をついっと上に向けると、篤志のきれいな顔がすぐ近くにあった。
慶子は目を大きく開いて、その顔をまじまじと見た。
そして頬を緩めると満面の笑みを目の前の美少年に見せた。

「今日は久しぶりに篤志に会えたから・・」
「え?」

篤志も美しく可愛らしい祖母の満面の笑みを見て少し動揺の色を見せた。
しかも息遣いを感じる距離での会話は、14歳とはいえ、まだまだ何も知らない
幼い感情を高ぶらせるには十分だった。

どきりと驚く表情が篤志の顔を瞬時に覆った。
それを見た慶子は委ねていた上半身を自ら起こすとすっと篤志から離れた。
そして篤志を見据えるような感じでイタズラっぽい笑みを浮かべながら彼の
正面に立った。

「それに雑誌の取材で今回の作品がすごく良い評価だって聞かされたからね、うふふ」
「よかったじゃん。と言ってもいつもの事だけど」
「何言ってるの、これでもいつもビクビクし通しなのよ。いつでも良い物を書けると
いう自信なんて無いし、それにいつファンから見放されるかっていつも心配になるのよ」
「人気作家っていうのも大変な仕事なんだね」
「そりゃそうよ。サラリーマンみたいに朝から夕方まで働いて残業もこなして凄く
疲れるけど、その分きっちりとお給料が貰えるような安定した商売じゃないからねえ・・
作家って良い響きだけど実態はヤクザな商売なのよ」

慶子はそう言うと、ため息混じりの笑みをこぼすと、ゆっくりと正面にある
ビッグソファーに腰を下ろした。
篤志もそのまま正面に相対する形でソファーに身体を委ねた。

「でも、今日は嬉しい事続きね、良い服着て綺麗に写真に撮られて、それに久しぶりに
篤志にも会えて・・ふふふ」
「それはよかったね・・それに今日は天気がいいから僕も気持ちいいや」

篤志は、そういうと、なぜかじっと思わせぶりな視線を慶子に投げかけた。
慶子もそれを察知したような笑みを浮かべると、両腕を胸の前で組んでソファー
に持たれ掛けた。

「あらあら?何か言いたげな顔つきだこと・・どうしたのかしら?」
「もう・・イジワルだなあ。今日僕がここに来たのは僕の自由意志じゃない
んだよ。僕はお祖母様に言われて・・」
「あらいやだ、またお祖母様って言ったわね・・もう、どっちがイジワルかしら。
分かってますよ。プレゼントが欲しくて来たんでしょ。もう少し私を喜ばしてくれ
てもいいのに、ったく子供なんだから」
「えへへ・・どうもどうも・・もうそろそろだと思いましたんで」

時代劇に出てくる悪どい商人のように揉み手をしながら背中を曲げてへこへこと
頭を二度三度と下げた。
それを見た慶子は、可愛い孫には幻滅したわと言わんばかりに口をへの字に曲げた。

「いいわ、それじゃあそろそろ二階の私の書斎に行きましょうか」

慶子はソファーから腰を上げると、すたすたと応接間を出て行った。
もちろん篤志も遅れずに後ろについて一緒に二階へと上がっていった。

二階全体からは開放的で明るい感じがする一階に比べて、ずんと静まり返って少し
重苦しい感じが漂っていた。
それは天井の高さが一階に比べて低くなっているからであるが、これは慶子の好み
がそのまま反映されていたからであった。
そもそも一階は来客用として、つまり出版社その他諸々の人たちが気持ちよく過ご
してもらいたいという意向があって造られたもので、それとは別に二階はまったく
のプライベート用として設計されていたのだった。

慶子は本来静かな環境での生活が一番であると考えていたので、仕事もそのような
ところで集中してやりたいとして二階全体には防音装置を施して外部からの音を全
てシャットアウトする念の入れようで造られていた。
そしてここには誰も入ったことがない聖域でもあった。外部の人間がごちゃごちゃ
入られては仕事にならないからである。
当然ここまで入れるのは気の許せる内輪の人たちだけであった。
つまり息子夫婦2人と孫の篤志を入れて僅か3人だけだったのである。

「さあ入って」

そう言って慶子が招き入れてくれた部屋に篤志が入るのは3ヶ月ぶりだった。
彼は小さい頃から、この家の二階に上がるのが苦手だった。
そこにはどこか暗くて重苦しい印象があったからだ。
両親に連れられて何回か入った事があるが、いつも気持ちが悪くなって終いに
は泣き出す事もしばしばあった。
だけど不思議なことに、そんなことがあっても篤志は慶子の家に行きたくないと
言うことは一度も無かったのだった。


低い天井が背の高い篤志の頭近くまで迫っていた。
気圧の変化か耳の中が少し重く感じた。
相変わらず目の前には本が山のように沢山積まれていた。

ファンなら誰もが憧れる人気作家の創作現場がそこにあった。
だけど篤志には特別な感情など無い。あるのは重苦しい空気が充満した
息苦しい部屋だということだけだった。

「相変わらず本がいっぱいあるね」
「商売道具だから当然じゃない。あっ、じゃあそこに座ってて、取って来るから」

そう言って慶子は隣にある寝室に入って行った。
そして何やらごぞごぞと物を動かす音が聞こえてきた。

その間、手持ち無沙汰の篤志は、何の気なしに部屋の周囲を眺めていた。
目の前には慶子愛用の大きな机があり、その上には所狭しとばかりに四方に
本が積まれていて、その真ん中に小さく開けられたスペースに無数の書きか
けの原稿用紙があり、その上には重石代わりとばかりにこれまた愛用の黒の
万年筆が置かれていた。

篤志は、ふとその原稿用紙に目を落とした。
綺麗な字体で書かれていた用紙には、完の一文字が左隅に書かれていた。
その時、隣の部屋から慶子が小さなリボン付き箱を手にして入ってきた。

「ああごめんね、以前に買って置いていたんだけど、どこに置いたんだか
忘れちゃって・・ああいやだねえ年のせいかしら、うふふ・・でも、はい
これどうぞ」

慶子は手に持っていた小箱を篤志に手渡しした。

「ありがとう慶子ちゃん。ねえここで開けていい?」
「ええどうぞどうぞ、中を開けて確かめてちょうだい」

篤志は嬉しそうに小箱を受け取ると、忙しそうな手付きでリボンを外して
包み紙を剥がしていった。

「わああ、凄いや」

箱を開けた瞬間、篤志の大きな目が、ぱっああと明るく輝いた。
そして箱の中から、黄金色に包まれた時計を取り出した。

「あなたももう身に着けてもいい頃だと思って慶子さん張込んじゃった・・あはは」
「うわあ・・重たああい、う~ん大きいやあ・・」

慶子の声も聞こえないぐらいにその時計を手にしてしきりに興奮しっぱなしの篤志。
腕に装着してしげしげと眺める始末。
篤志のものすごい喜びようにプレゼントした慶子も満足そうな笑みを浮かべていた。

「でね・・実はそのままタダでその時計をあげる訳にはいかなくてね・・うふふ」

いきなり思いありげな表情に変わった慶子が、イジワルな笑みを浮かべた。
突然の言葉に、有頂天だった篤志の表情に冷や水を浴びたみたいに、へっ?と
驚いた表情で慶子の方に顔を向けた。

「結構高かったんだからね、その時計。だからただ単に誕生日祝いっていう理由だけ
でプレゼントするのは惜しいと考えたんだな慶子さんは・・だからあ・・」

そう言うと思案気な表情で腕組みをする慶子が、首をぬっと前に突き出した。

「だから・・何?もう・・いきなりぬか喜びなの?」

不機嫌そうに頬を膨らます篤志。ついっとキツイ視線で慶子を睨む睨む。

「ああん、そんなに怒んない怒んない。実はちょっとしたバイトをね、篤志に
やって欲しいなあって思って・・どうお願いできる?」
「バ、バイト?・・・う、うんいいよ。僕に出来ることなら何でもするよ」
「そう、ありがとう。やっぱり私の孫ねえ、気持ちのいい返事だこと」
「そんな言葉はいいから、一体何をすればいいの慶子ちゃん?」

欲しくてたまらない時計を前にして、篤志は矢継ぎ早に喋りかけてきた。

「まあまあ落ち着いて・・実はね・・」

慶子は慌てないでとばかりに両手を前に出して、はやる篤志をなだめる格好を
見せて、一呼吸置いてゆっくりと机の角に腰を下ろした。
そして机の上に置いてある原稿用紙の束を掴むと、それを膝の上で用紙の角を
整えると、すっと篤志の目の前に差し出した。

「今日の朝に書き終えた作品なんだけど・・」
「ええ、これって長編?」
「ううん80枚ぐらいの中編なんだけど、これを読んでその感想を聞かせて
欲しいの・・どうやってくれる?」
「感想?何でこの作品を僕に読ませるのさ?」

篤志は不思議そうな顔で慶子に質問。
確かにそう思うのも当然で、今まで慶子が自身の作品を読んで感想を求めるなんて
事は今まで一度も無かったからであった。
もちろん父親にも、そして母親にもそんな頼み事などしなかった。

慶子はその道二十何年のプロの作家なのだ。
そんなプロのしかも自分の作品の出来などを素人に求めるなんてことはまずありえ
ないことだった。
第一、まだまだお子ちゃまともいえる篤志に、普通の恋愛小説であろうと、それだけ
の批評眼があるわけも無いのはすぐにでも分かることなのだが・・

「ああ、そんなに難しく考えないで、これはいつもの恋愛小説とは違うの。そう・・
実験小説とも云えるのかなあ・・私にとって初めて書いた分野だから」
「だったらなおさら僕じゃあ無理だよ。だって小説のことなんて分かんないし、
それに新しい分野だったら他の親しくしている仲間の小説家さんたちに見せれば
いいじゃない?」
「でもね、実は今回書いた作品の主人公があなたぐらいの少年なの。私ね幼い子供
が体験する恋愛を描いた小説を書くのこれが初めてなの。だから同じ少年の立場か
ら見た素直な感想が欲しいの。それでダメなところとか、どうしても分からないと
いうところがあったら直していこうかなって・・どうお願いできるかしら?」

可愛い鈴声で、ちろりと上目使いで申し訳なさそうに篤志を見る慶子。
篤志はいつも慶子のこの表情に弱かった。40代とは思えない可愛らしい表情で
頼み事をする時、篤志は一度足りとて首を横に振ることは無かったのである。

「でも・・僕に出来るかなあ?」
「一応机の上にその作品に関わった資料の本が何冊か置いてあるからそれを参考に
してくれるかしら」

慶子がちらりと目をやった先には机の上に何冊かの雑誌が積まれているのが見えた。
篤志もそれらを見た瞬間、ほんの少し口の先が開いて驚きの表情になった。

「気にしないでイイのよ、普通のティーンたちが読む本が大半だから篤志でも普通に
読めるわ」
「なんだあ・・それだったら・・まあいいけどさ。でもあまり期待しないでよね。
僕そんなに本読まないから・・」
「そんなに生真面目に考えなくてもいいのよ。私が欲しいのは、普通に読んでも
らって普通に感じたことを言ってもらえればそれで十分だから・・もうちょっと
気を楽にして読んでくれればいいわ」
「うん分かった。そういうことだったら僕何とかやってみるよ」

「そう・・ああよかった。もちろんこんな頼み事をしたんだから、あなたがちゃんと
出来たら、私がもう1つプレゼントを用意するから、それでどう?」
「ええ!?もう1つのプレゼント?うん、うん、分かった、僕頑張って慶子さんの
作品読むからね」

篤志はプレゼントという言葉に俄然張り切る表情を見せた。
いかにも子供らしい素直な言葉とその表情に慶子はなんともいえない満面の笑みを
見せたのだった。

「それじゃあ篤志が読んでいる間に、私はシャワーでも浴びてこようかしら」
「え?今から?」
「朝からの取材で身体が汗でベタついて気持ち悪いからすぐにでも、さっぱりしたいの」
「じゃあお昼ごはんはどうするの?」
「ああ?何だあ、心配してたのは実はそっちの方かあ?もう・・ちゃんと用意して
ますわよ。さっき頼んでおいたピザが届いているから、それを後からいただきま
しょうね」
「うん、了解しました。あはは・・」
「うふふ・・じゃあまた後でね」

慶子はいつにない意味ありげな笑みを見せて部屋を出て行った。
階段を下りる足音が小さくなっていく中、篤志は椅子を引いて手にしていた
原稿用紙を広げて慶子の机の上に置くと、そのままドカっと椅子に腰を下ろした。
そうしてから、ゆっくりと視線を原稿用紙の上に落としていったのだった。

「少年裕也の恋」
そう題を打った表紙を捲ると、慶子が書いた読み易くて綺麗な文字が400字原稿
用紙のマス目いっぱいに埋まっていた。

ふむふむ・・
篤志の視線がゆっくりと上から下へ、そしてまた上から下へと動いていく・・
1枚、また1枚と、読んでいく度に用紙を机の脇へと置いていった。

内容は15歳になったばかりの裕也が、ある日を境に二周り半も年が違う人妻良子と
道ならぬ恋に落ちるという話で、しかも相手の女性は親友の母親であることから、
裕也と良子は、互いの身を滅ぼしかねない危険な恋を前に互いが苦悩の日々が始まる
ことになるのを予感する。
裕也は親友を取るのか、母親の良子を取るのか、また一方の良子も母として生きるのか、
禁断の愛を前に再び女として生きるのか、その選択を迫られることになって・・

読んでいく内にどこか似たような設定を感じ始める篤志。
内容が明らかになるに連れて用紙を捲るスピードが段々早くなっていった。
慶子が描くタッチは、いつもながらに鮮やかで読む者の心を素直に彼女が造り出す世界
に導かせてくれた。それは本を読むのが苦手なはずの篤志ですら、まるで我を忘れてし
まったかのように食い入るように読み耽っていることからも分かる。

ところが読み進めていく内に、なぜか篤志の眉間に困惑する表情が出るとあっという間に
口元、頬などにそれらが広がりを見せ始めた。

筋道はよく分かる、分かるのだが、それだけに現実的に考えて30も年齢が違う男女
の間で恋愛感情などが芽生えることってあるのだろうか?
少年は感情が幼い分のめり込むかもしれない、だが一方の人妻はどうなのだろうか?
自分の子供の友達に男として恋愛感情など芽生えるのか?いやありえないだろう・・

しかもこのような内容が大衆ウケするのか疑問だし、現在慶子の作品を抱えて
いる多くの出版元は、いずれも若い女性を対象とした雑誌を出すところばかり
なので、このような作品にOKを出すのはかなり抵抗があるのではないかと思う。
だのになぜ彼女は今、このような作品を書いたのであろうか

篤志が思い悩む中身は至極もっともなものであった。
13歳の子供が読む内容では到底なかったからだ。
しかもこれを読んで感想を聞かせてくれとは、篤志は慶子の思惑が分からず
理解に苦しんだ。

しかしそれでも彼は更に読むスピードを上げて先へと進めて行った。
確かに理解し難い作品ではあるが、話自体はとても面白く文章も平易だから
篤志も容易に読むことが出来たからだ。

ところがある時点で、その原稿を捲る手がピタリと止まってしまった。
それと同時に、顔を原稿に近づけてまるで食い入るように見つめ始めた。

丁度そこは、主人公敦也と良子の情交場面が繰り広げられている場面だった。
お互いが全てを捨てて愛に生きることを誓う場面から、それが始まっていた。

(ええ?これは・・まるでAVじゃないか!うっそお・・うわああ!!)

篤志は驚きを隠せなかった。
そして食い入るように読み耽るその額には大きな汗粒が滲み出ていた。
その時彼はほんの少し前に友達の家で一緒に鑑賞したAVの映像を思い浮かべていた。

濃厚な男女の絡みの文章が行間の隙間をも埋め尽くす程に迫ってきて頭の中を
犯し始めた。
熟成された女の肉体が幼い少年の華奢な肉体を覆いつくし、そして貪るように
絡み合い吸い尽くすように求め合う。
それを余す事無く表現する過激な言葉!言葉!言葉!!
13歳でも知っている禁止用語が大きな顔をして幾つも並んでいた。
そうなると読んでいく内に否応なしに篤志の頭の中で実演されていった。

豊満なる肉体で迫り来る人妻良子の姿が慶子とダブって見えた。
他の誰にも代えれなかった。どうしてだろう?祖母といってもかなり若い48歳。
良子と寸部変わらぬ美貌の熟女だ。確かに母も若い、だけど魅力は感じなかった。
確かに他の母親連中と比べてもかなり綺麗なのだが、慶子と比べて華やかさとか
若さとかが感じられなかった。
40代とは思えない肉体の張りと若々しくて可愛らしい顔立ち。

こうして、
篤志は慶子が書いた作品を読むうちに、自分の本当の気持ちが慶子にあることを
己自身しっかりと知るところとなった。
篤志は激しい愛交場面を慶子の姿で妄執することにためらいを持たずに読み進めて
行ったのだった。

その時、階下から何やら叫んでいる声が篤志の耳に入ってきた。
慶子の声だった。
その声に篤志は、はっと驚いた表情で顔を上げた。

「篤志すまないけど寝室に置いてあるバスタオル持って来てくれないかしら・・
私うっかりして持ってくるのを忘れちゃった」

浴室から声を上げている慶子に気づいた篤志は胸の中に突然沸き起こった逸る気持ちを
抑えながら部屋の隣にある寝室に入ると、セミダブルのベットの上に置いてあるバスタ
オルを発見すると、それを手に足早に階下の浴室に向かった。


「ああ、ごめんなさいね篤志。自分で用事を云い付けときながら、その邪魔を
しちゃって・・」

若さが素直に顔に表れたままに階段を勢いよく下りてきた篤志が、浴室のドアを開けて
立っていた慶子を視界に捕らえた瞬間、慌てて足下にブレーキをかけたせいで大きくつん
のめってしまって危うく慶子の目の前で転びそうになってしまった。

「あらあら大丈夫?何もそんなに急いで下りてこなくてもよかったのに・・」

篤志が驚いて足下を危うくしてしまうのも仕方がなかった。
なにしろ慶子は身体に何1つ纏わずにドアの前で立っていたからだった。
確かにタオルがなかったのだからしょうがなかったのだが、彼女は大胆にも何も隠そう
とはせずに普通に篤志が来るのを待っていたのだ。

「な、なにもそこで裸のままで待ってることなんかしなくてもいいのに」
「どうしたの?顔が真っ赤よ・・恥ずかしいの?」
「そ、そうだよ。よくそんな格好でいられるね、恥ずかしくはないの?」
「別に何にも・・だって孫のあなたに何をどう思うっていうの?」

慶子は平然と篤志が手にしていたバスタオルを受け取ると、顔から始めて首筋、お腹
太ももの辺りを順に拭き始めた。
そうした中篤志は恥ずかしそうにうつむいた格好から、ちらりちらりと目の前の
裸体を見ていた。

篤志が見た慶子の裸体は、彼女の作品に出てくる良子そのものだった。
広い肩幅から連なる広い胸元、そしてそこにはまるまると大きく育ったスイカの
ようなおっぱいが2つぶらさがっていた。
ほんの少し垂れ気味ではあったが、先ほどまで浴びていたシャワーの水滴があちら
こちらに点在しているのだが、それが身体が揺れる度に、同じようにぷるんぷるん
と揺れる様を見ると、いかに慶子の肌が柔らかいかを感じずにはいられなかった。

視線を下に向けると、今度は逆にかなり引き締まったお腹周りだというのが見て
分かった。
若さを維持する為にかなりトレーニングを積んでいると、雑誌のインタビューに
答えていたが、それが本当でだったことが証明されたといってもいい。
そしてよく見ると下腹部に薄く赤い線が左下からすっと引かれているのが見えた。
綺麗な白い肌にそれはあって凄く生々しいまでの色気を感じさせた。
それは慶子の生きてきた歴史を表す傷であった。
それがあればこそ長い年月を経て篤志が今、目の前に存在しているのだから。

「や、やっぱ、恥ずかしいから・・は、早く服着てよ」
「あらあら、さすがに篤志も大人になったのね、昔は一緒にワイワイ騒いながら
一緒にお風呂に入ったものなのにね」
「そ、そりゃあ僕だって中学生なんだもん。もう昔のようにはいかないよ」
「あら、別に私は寂しいとは思ってないわよ。むしろ嬉しいぐらいなんだから
篤志がそれだけ大人になったってことがね・・それよりも私の裸で顔を真っ赤にする
ところを見ると、まだまだ私もイケてるってことね・・うふふ」

慶子はにこにこしながら、バスタオルを裸体の上から撒き付けていった。
胸の上から膝上まで白いタオルに覆われたが、さすがに胸のところは隠しようがない
ぐらいにタオルを大きく隆起させていた。
この肉体を前にして平然と振舞える13歳の男の子など皆無だろう。
ましてや慶子の美貌をも併せれば、我をも忘れるのはほとんどであろう。

しかも篤志はさっきまで読んでいた慶子の小説での激しい情交場面が頭から離れな
かった。なにしろ慶子の裸体を想像して読んでいたのだから篤志の狼狽ぶりは当然
だった。

「あら?」

その時、慶子の視線が篤志が手にしていた原稿用紙にいった。
慶子の突然の呼び出しに動揺した篤志が、読んでいた原稿用紙を手放せずにそのまま
一緒に持ってきてしまっていたのだった。

「もう読んでしまったの?」
「うん、まあね、でも、僕にはよく分かんなくて困っちゃった」
「どこが分かんないのかしら?最初からなの?」
「うん、まあ、その、主人公が年上の女性に恋をするってのがどうしても・・しかも
相手の女性は友達の母親で年の差が30もあるんだよ。ちょっと無理があるんじゃな
いかなって思って」
「篤志はそう思うのね?」
「そ、それに、何か直接的な表現が多くて、これ、このままだったら本には
ならないんじゃないかなあ・・」
「だから、それは私が最初に実験的な作品だって言ったじゃない。初めから誰彼に見せ
る為に書いたんじゃないの。久しぶりに私自身が書きたいと思ったことをそのまま文章
にしたのね。だから内容も多少過激になっちゃったみたいだけど、それでもかなり面白
く書けたなと自信はあるのよ。どう、面白いでしょ?」
「う、うん、面白いのは認めるよ。さすがはというぐらいの内容だと思うけど、でも、
僕にはどうにも理解できない恋愛作品だなあって・・ごめんなさい」

篤志は頭を掻きながら申し訳なさそうに慶子に謝った。
タオル地に巻かれた慶子は腕組みをしながら、顔を下に向いたままの篤志を見ていた。

「私が参考にしてって言った資料の雑誌は見たの?」
「ごめんなさい、先に読んじゃえと思って、まだ見てないんだ」
「あらあ、そうなの?予備知識なしで読んだのなら分からないと思うのも
仕方ないわねえ」
「本当にごめんなさい慶子ちゃん」

本当は祖母のあなたを想像しながら読んでいました。とはどうしても言えない
篤志だった。

「ううん、いいのよ、いいのよ。少しでも面白いと感じてくれたのなら私はそれで
いいのよ。あなたがそう思ってくれたのなら、後はこれを叩き台にして、もう少し
練り上げて一般の人にも読めるように書き直すから、ああそれからもうタオルで身
体を隠したから、顔を上げていいのよ」

慶子の優しい声に、篤志はやっと恥ずかしそうに顔を上げた。
目の前に優しい微笑みを浮かべながら立っている慶子の全身を、今はっきりと見据
えることが出来たのだった。

篤志が目を下に向けているのは、彼の理性が働いたせい。
だがそれでも喋る時に時折目線を上げるのは彼の抑え切れない男としての本能が
頭を持ち上げたものからきているのだということを、慶子が先程から見せている
微笑みからそれら全てがお見通しであることが分かる。

「はい、やっぱりいい顔してるなあ、おぬしは・・うふふ」

彼女は篤志の頭を優しく撫でると、そのままゆっくり階段から二階へと上がっていった。

篤志は慶子のバスタオルで包まれた後ろ姿をただただ立ち尽くしながらに見送っていた。
首筋辺りに濡れた髪の先が見えた。そして綺麗なうなじ姿。
そんな彼女の後ろ姿に成熟した女性の佇まいを感じる篤志。
だがその時、
階段を一段ずつ昇るたびにタオルの裾が捲れて、肉感たっぷりの太腿が交互に見えた。
そして最後の段に彼女の足が掛かった瞬間、篤志の目の中に小さな蕾と切れ長の花弁が
飛び込んで来た。

初めて意識して見た女性の躍動する秘部に篤志の鼓動が更に高鳴った。
その時、ふいに慶子は下で立っている篤志に顔を振り向けた。
そして何も言葉を発せずに、ただ、にやりと満面の笑みを見せると奥の部屋へと姿を
消したのだった。


慶子の姿が消えても、なお彼女の残り香を求めるかのように、ただぼんやりと
その場に佇む篤志。
最後に見せた彼女の微笑が頭の中から離れなかった。
何やら意味ありげにこちらに向かってじっと見つめる瞳に気持ちの全てを吸い
取られそうな気持ちにさせられた。
ぶるっと身震いをした。するとその時、手にしていた原稿用紙を足下に落として
しまった。

落とした際の音に篤志は、はっと我に帰った。
足下を見ると大量の用紙がバラけて辺り一面に無残にぶち撒けられていた。

篤志は急いで一枚一枚、用紙の端に書かれた数字の順番を揃えながら拾い上げていった。
そして最後に表紙の1枚を拾って積まれた原稿用紙の先頭に置いた。

”少年裕也の初恋”
ふと表紙に書かれた作品タイトルの文字が篤志の目の中に入った。
その時、篤志の頭の中で最後階上から見せた慶子の微笑みを思い起こした。

そもそも慶子がいつも得意としている若者向け恋愛小説を書かずに、余りにも理解し
難い幼い少年と人妻との年の差恋愛を主軸とする作品を書こうと思い立ったのか?

そんな問い続けを何度か繰り返すうちに彼の中で1つの答えらしきものが出た。
だけど、それは余りにも突拍子のない答えであり、実際にありえないものであった。
しかしながら状況の全てはそれを指し示していた。

思いあぐねた篤志は突然に急いで階段を駆け上がると再び慶子の書斎へと戻った。
そして、さっきと同じく椅子にどっかりと座ると机の上に積まれている資料だと
云われていた雑誌類を上から順に開けていった。
それらは一冊ごとに要点が書かれている所に見出し用のシールが貼られていて、
そこのページを捲り開けると、何やら恋愛相談のコーナーだったり、実際の体験談
などが書かれている内容ばかりが載せられていた。

読んでみると、慶子が言っていた通りの年上女性との恋愛話が沢山載っていた。
その内容も高校生の男の子が自分から誘ってみたら結構成功したみたいな自慢話や、年上
女性の方からの投書では、夫がある身であるが故に、年下の男性に対してなかなか話を
切り出せなくてどうしたらいいのかといった悩み相談のような話など、様々な年の差恋愛
の悲喜こもごも話が掲載されていた。

なるほど・・世間では、こういった年の差の恋愛が沢山あるのか、と篤志は一様に
驚いた。
更に積まれている他の雑誌にも目を通したが、内容は似たり寄ったりといった感じ
の相談投書モノとか、体験談とかが大半を占めていた。

世の中は広いなあ・・積まれている雑誌全てに目を通した時、篤志は素直に思った。
確かに自分もあの小説を読んでいる最中は、これら集う人たちと同様、祖母慶子に思い
を馳せたのだから、これは自分だけが変なのではなく、ごく当たり前の恋愛として成立
する事柄なのだと、篤志はそう思い始めたのだった。

そして、ふと視線を机の上に向けると、高々と積まれていた雑誌類は目の前から全て
消えていてその机の奥の方が丸々視界の中に入ってきた。
その視界の先に何やら一冊の黒い表紙の本が机の端にちょこんと置かれているのが
見えた。

篤志は、椅子から身を乗り出して、その本を手に取った。
B4サイズのその本は、厚さが結構あって手にした時、ずしりと手首に重さを感じた。
ただ単に黒く覆われた表紙には何やら英語らしきスペルのみ綴られていたが篤志には
それらがまったく読めなかった。

明らかに今まで読んだ雑誌類とは異質の匂いが、その本から漂っていた。
もしかしてその本は慶子にとって大切なものかのしれないと直感的に思った
篤志は、ゆっくりと慎重に表紙を開いていった。

いきなり冒頭から英語の文章が羅列するページが目の前に出てきた。
どうやら輸入本であることが分かった。目が眩む思いになったが仕方なく
もう一枚捲ってみた。
すると今度はにっこりと笑顔を浮かべて正面を向いている黒のネックセーターが
印象的な1人の金髪の女性が゙一面大写しで載っていた。
そのセーター越しから見えるまるでメロンのような大きな胸は、とても優しげに
写っていた。

そして次のページでは、若い金髪の男性が映っていた。
そして隣のページには彼ら2人と中年の男性と若い女性の2人を新たに加えて、
まるで普通の家族ように写っていた。

どうやらこれは海外の家族写真集の感じの本のように篤志は思った。
確かに次へと捲る度に、家の中で2人が楽しそうに会話したり、家族全員で食事
したりする写真等々が、英語で綴られた文章と一緒に載っていた。

確かに微笑ましい家族の一ページともいえる写真がそこに載せられていた。
更にページを捲ると、父親と長女らしき女性とが車に乗って出かける写真があった。
次のページでは家の前から手を振って車を見送る母親と息子、そんな感じがする写真
があった。

車が去った後、2人は互いに笑顔を浮かべて見詰め合った。
そして仲良く手を繋いで家の中に入る2人。
ページを捲ると、次から次へと2人が一緒に動く写真が載っていた。
それから次に一緒にソファーに座る母と子。
そしてその次を見るべく篤志はページを捲った。

次の瞬間、篤志は”あっ”と大きな声を上げた。
何と、母子2人がソファーでキスをしている写真がページいっぱいに大きく写っていた。
篤志は読めなくても、写真の下に書かれている文章を見た。
そこには確かに”MOTHER””SON”といった小学生でも分かる単語が書かれて
いるのを見つけた。

2人はどうあれ親子という設定には間違いなかった。
母親の方は、マリリン・モンローのような、怠惰な感じがする目元に肉厚的な唇が印象的
な美人で、年の頃は30後半から40前半に見えた。
一方の息子の方はというと、切れ長の瞳が印象的な美少年で、どう見ても15,6歳にし
か見えないといった、まんま幼さが見え隠れする感じ顔立ちだった。

”血の繋がった者同士の恋愛!?”
篤志はそのことがどういうことかすぐに理解できた。そしてその瞬間、身体の中の血が
一気に逆流したかのような衝撃を全身に感じたのだった。

更にページを捲ると、
2人は互いの舌を絡ませながらの濃厚なキスをしている写真が目の前に現れた。
目を閉じながらも恍惚感溢れるような2人の表情。
次には、息子の股間に手を置く母。息子の手も母のスカートの中に手を入れている。

篤志はその段階では、目を瞬くのも忘れて食い入るように写真を見ていた。
鼻で呼吸をするのも億劫なのか口から荒い息遣いが聞こえてきた。
その興奮は、次のページを捲った瞬間、最高潮を迎えたのだった。

ズボンの股間のチャックが開けられて、中からとても大きな肉棒が元気に反り返って
飛び出ていた。そして母親の方はスカートが捲り上げられて、腰の辺りから黒のガーター
ベルトが見えていて膝上まである黒のストッキングを留め金で止めているのが写っていた。
だが、肝心のパンティはそこにはなかった。扇情的なまでに肉厚的な腰周りの中心には
綺麗に剃り上げた股間と綺麗なピンク色した花弁が大きく写っていた。

それは紛れもなく無修正のポルノ雑誌だった。
そしてそこにはつい先程初めて見た慶子の秘部と一緒のものが写っていた。
13歳にとってそれは衝撃的な写真であった。
今まで見たAVの映像でも肝心の部分には大きなモザイクが掛けられていて、
その実態がどうなっているのかを窺い知る事が出来なかったのだから、この写真
によってその謎が全て明らかになったと言えた。

篤志は大きな興奮の前に手が震え始めていた。
次のページを捲るのもなかなか容易に出来ずにいた。
自分でもどうしようもないじれったさを感じながらも、ようやくページの端を抓んで、
さあ次へと捲ろうとした時、突然背後のドアが開く音が聞こえたので、篤志は反射的に
顔を後ろに向けたのだった。

「おまたせ篤志、どう作品についての感想はまとまったのかしら?」

いつもの甘い鈴の音に似た声が聞こえたと思った瞬間、慶子がゆっくりと部屋の中に
入ってきた。
驚いた篤志は、すぐにその本を閉じた。
だけど、その時も行動は全て慶子の知るところだった。

「まあ、その本・・あなた全部見たの?」
「え、いや、その、まだ・・半分も見てない・・んだ」
「ああいやあ・・それは13歳の子供には有害な写真がいっぱい載っているんだよねえ」

眉間にシワを寄せて困惑の表情の慶子。
それを見た篤志も、恥ずかしそうに顔を赤らめた。
だが、次の瞬間、篤志ははっと目を大きく見開いて何かに気づいたような感じの
表情を見せると、一転慶子に対して毅然とした態度を見せた。

「ねえ、慶子ちゃん、一つ質問していい?」
「え?ええ、いいわよ、何かしら篤志?」
「あ、その前に、ちょっとの間だけお祖母ちゃんって呼ばして貰うね」
「まあ、何よそれ、私が一番気にしている言葉なのに、もう・・うふふ・・で何?」

慶子も何かしら思ったらしく、頬を膨らませて怒ったようなそぶりを見せながらも、
次にはイジワルぽく笑みを浮かべていた。

「お祖母ちゃんはこの本を見て、今回の作品を書こうって思った訳だよね?」
「ええ、そうよ。この本を見た瞬間に、どうしてもこのテーマを自分の作品で
書いて見たいって思ったの」
「この本、よく手に入ったよね。普通はダメでしょ?」
「まあね、この本は私の友人が色々なツテを使って海外から持ち込んだものなの
凄い本だから、是非私にも見て欲しいって、で実際読んだら、本当に凄かったわ
あっはは・・・」

慶子は大きな口を開けて笑うと、篤志が座っているところの横に置いてある小さな
ソファーに腰を下ろした。

「本当はこの本だけを僕に見せたかったんじゃないの?こんな雑誌類なんかは全部
どうでもよくてさ、ねえ違う?」
「さあねええ・・どうしてそう思ったのかしら?」

イタズラっぽい微笑みで篤志を見る慶子、その目は明らかに篤志に対して訴えていた。

「僕がこの家に来てから見てきたお祖母ちゃんの一連の行動からだよ。そして
この本が決定的だったんだ」
「どう決定的なの?」
「この本は明らかにポルノ写真集なんだけど、そのテーマが、その・・あの・・」
「ここにきて、何恥ずかしがってるのよ、はっきり言いなさい、さあ早く」

もどかしそうにしている篤志に向かって、いつもの甘い鈴声とは違う、大きくて
毅然とした声で叱り付けた。

「母と子の近親SEXがテーマなんだ。お祖母ちゃんは僕とSEXがしたいんだ。
どう違う?」

その時、篤志の綺麗な横顔に突然窓から差し込んできた明るい陽の光が当たった。
篤志は意を決した表情で瞬きもせずに慶子の顔を見つめたのだった。

「ええ、そうよ、その通り、よく分かったわね篤志」
「お祖母ちゃん着替えたでしょ?この本のモデルと同じ服装に」

確かに慶子の服装は、先程までの派手なスーツから一転、地味な黒のネックセーターに
着替えていた。そしてさっきより更に短い丈のスカートに変わっていて、その悩まし気
な太腿には、黒いストッキングが覆われていた。

「よく見てるわね・・うふふ・・ほらここも一緒なのよ」

妖しい表情で笑う慶子は、すっとソファーから立ち上がるとゆっくりとスカートの裾を指
で抓むと、まるでストリップ劇場の踊り子のように、ゆっくりとじらしながら裾を上へと
上げていった。

次の瞬間、篤志の眉が釣り上がった。
予想は当たっていた。スカートが上へ捲り上げられた後には、何も無かった。
慶子は本のモデル同様、下着を履いていなかったのだ。

「僕は今でも信じられないんだ。お祖母ちゃんが・・いや慶子ちゃんが僕のことを」
「そうよ、好きよ。好きなのよ。あなたが生まれた時は、私をあっという間にお祖母
ちゃんにさせられて何て憎らしい子って正直思ったわ。それは今でも変わらないわ。
でもね、あなたが大きくなるにつれて、凄く綺麗な男の子になっていくのを見ている
うちに、私の中であなたを見る気持ちが変わっていったの。あなたは私が憧れたあなた
のお祖父ちゃんの母親の顔にそっくりなのよ。もうそれからはあなたのことばかり
考えている自分がいたわ」

こうして慶子はまるで遠くを見るような目で浪々と語り始めた。

「私の思いはそのまま妄執となって24時間私を虜にしたわ。年が経つに連れて
あなたはヨーロッパの血の影響からか、あっという間に身体が大きくなっていって、
いつの間にか逞しい男性へとなりつつあるのに、それでも何も出来ない自分が恨
めしく思っちゃって・・それでそんな気持ちなんかをそのままぶちまけるように
書いたのがこの作品なのよ」

そしてそこまで言い切ると慶子は、どっと倒れこむようにソファーに座り込んだ。

「そんなに似ているの僕の顔が?」
「ええ、特に横顔なんかがね・・」
「僕も、正直に言うとね、この慶子ちゃんの作品を最初から慶子ちゃん自身を想定
しながら読んでいたんだ。相手はもちろん僕でね・・でもそのことを言うのが恥ずか
しくて、ついウソ言っちゃったんだ・・ごめんね」
「いいのよ。それでも嬉しいわ。だってあなたもそう思ってくれてたんですもの」
「僕たち同じ気持ちだって事が分かったんだから、この本の続きも2人で一緒に読んで
いこうよ。いいでしょ?」
「ええもちろんよ。やっぱり篤志はいい子ね・・うふふ」

篤志はソファーに座っている慶子の隣にくっつくようにして座った。
そして手に持っていた例の写真集を広げた。

「僕はここまで見たんだ」
「ああ2人でじゃれあうところからね・・じゃあ先へ捲って」

次のページを捲ると、母の手に息子の硬くなって反り返った肉棒が握られていた。
そして一方の母の花芯部分には、息子の指があった。

「ねえ慶子ちゃん、ここに書いてる英語を訳して読んでくれない?」
「はいはい、もちろん読ませてもらうわ。分かりやすく日本的に訳するけどいい?」
「分かりやすければ僕は何でもいいよ」
「分かったわ。じゃあ、読むわね・・」

慶子はピッタリとその身体を篤志に寄せると耳元でささやくように、例の甘い声で
読み始めた。

”その時、母フィーナは、息子のジルの硬くなったコック・・ああチンポを”

「ええ!?チンポって?」

突然素っ頓狂な大声を出す篤志。その声にびっくりして思わず身体を仰け反らす慶子。

「あっああ、コックってそのまま読んでもよく分かんないだろうと思って、分かりや
すくチンポって言っただけよ。何そんなに驚いた顔してるのよ?」
「だ、だって、慶子さんの口から、いきなりそんな言葉が出てくるもんだから、
僕びっくりしちゃって・・」

知的で清楚な感じがする顔立ちの慶子の口から、普段からテレビ、雑誌などのマスメデ
ィアに出ているときには絶対に口にしない卑猥な言葉がぽんと出たことに篤志は大きな
驚きを、異常なまでの興奮と共に覚えたのだった。

「続きを読むわよ・・いい?」
「うん。いいよ続けて」

慶子は気を取り直して続きを読み始めた。

”息子ジルもフィーナの濡れたオマンコに手を入れた。”
”ママ、もっと強く僕のチンポを扱いて””ジルもママのオマンコを
ぐちゃぐちゃに弄って”

「す、凄い会話だね」「外国の人ってみんな直接的に言う人が多いのよ」

次のページを捲ると、母親が息子の肉棒を口に咥えていた。
そして気持ち良さそうに目を瞑って母親の唇の柔らかさを味わう息子。
更にページを進めると、今度は息子が母親の花弁に顔を近づけて舌を這わせている
ところがアップされている写真が出てきた。

”ママ、ママのオマンコ凄く美味しいよ””ジル、もっと舐めて、ふやけるぐらい
に舐めて”

「ねえ、凄く気持ち良さそうな表情だけど、本当にこんな顔になるの?」
「ま、まあ大体そうなるわね・・好きな男の人に舐めて貰ったら、ほとんどの女性は
気持ちよくなって、こんな顔になるわ。もちろん、好きな男のチンポなら、舐めてい
ても美味しく思えるわね」

慶子のその言葉に篤志の表情が強張った。

「ね、ねえ、慶子ちゃん?」
「な、なあに、続きならすぐに読むから・・」
「ち、違うんだ、あの、その・・ここで1つお願いがあるんだけど、いい?」
「いいけど、なあに?」

慶子は篤志の切羽詰ったような顔を見て、それが何であるか既に理解しているみたいな
笑みを見せて篤志が切り出す話を待っていた。

「け、慶子ちゃんもこんな表情になるの?」
「もちろんよ・・何なら見せてあげよっか?」
「う、うん!」「まあ、元気のいい返事だこと・・うふふ」

慶子は、ゆっくりとソファーにもたれ掛かると、片足をソファーの上に置いた。
すると股を大きく開いた格好となって、その短いスカートの裾がすぐに捲り上がった。

「本のモデルと同じ、いや、それ以上にキレイだ」
「そう、褒めてくれてありがとう。嬉しいわ。まあこれでもいつもキチンと手入れは
してるからね」

大きく広げられた股間は、確かに綺麗だった。それ以上に実に魅惑的な肉付きが
された腰周りが印象的だった。
引き締まったお腹に大きくて肉厚的なお尻。篤志はそれこそ息を大きく飲み込まん
ばかりに興奮した顔でそれら全てを見回していた。

「さあ、写真の男の子のように弄くってちょうだい・・さあ、早く」

篤志は写真の通りに左手人差し指と中指との2本の指を慶子の秘部の裂け目に
差し込もうと、ゆっくりとその前まで近づけた。

「あっ、ちょっと待って」

慶子は篤志を呼び止めて、彼の指を握りしめた。

「え?、ど、どうしたの?」

篤志は突然の事に、驚いた表情で慶子の顔を見た。
慶子は篤志の指を口に含むと、舌を絡ませながらペロペロと舐め始めた。

「あ、ああ、あああ・・・何かヌルヌルしてくすぐったいよ慶子ちゃん」

指先に感じるなんともいえないぬめっとした感触と目の前で慶子が自分の指を丁寧
に舐めている表情とかが合わさって、篤志は背筋に走った電流が脳天にへと突き抜け
るような感触を感じた。

「かさかさした指で女の大事なところに入れちゃうとね、擦れやすくなってすぐにキズが
出来ちゃうの。だからこうして濡らしておくのよ。それぐらいデリケートなところなのよ
。これって男のエチケットなんだから、忘れないでね・・いいこと?」
「うん、分かった。でも慶子さんの舌って気持ちいいね」
「一応年季が入ってるからね・・うふふ、さあ、これでいいわ」

慶子は愛しそうな目線を篤志に送ると、舐めるのを止めて握っていた指を、そっとまた、
股間の方に持っていって、そっとその指を熱く火照っている割れ目に宛がった。

「先に中指から、ゆっくり入れてって」

慶子の言われるままに篤志は指をゆっくり割れ目の中に差し込んでいった。

「わああ、何か凄く温かいよ、ああそれにヌルヌルしてる・・」
「あ、あ、あ、そ、そう、ゆっくり奥まで、入れてって・・うん、上手よ、凄く上手よ、
それで中まで入ったら、周りの壁を指の腹で擦って・・」
「こ、こう?」
「ああああ、そ、そうよ、そのまま今度は前後に指を出し入れして・・く、くあああ、
そ、そうよ・・凄く、イイ、いいわ・・篤志。あ、あ、あ、、ああああん、あん、あん!
!」

いつも毅然とした美しさを見せていた慶子が、一転目の前で気が狂わんばかりに
悶える姿に篤志は驚きを隠せなかった。
そして、今自分の指先一本でそんな慶子を操れている事実に喜びを感じ始めた。

次に篤志は人差し指を差し入れた。
すると慶子の悶えは更に激しさを増した。
激しく頭を左右に振りながら快感を全身で受け止めていた。
指の出し入れするスピードを速めると、口元からよだれを流しながら背中を
よじれさせた。

「慶子ちゃん、凄く気持ちいいんだね、このモデルと同じ顔になってるよ」
「も、もう・・最高よ、あ、あ、あ、、イク、ああイッちゃいそう、ああ、イクわ、
あ、あ、あん、あん。ああん、ああ・・・もっと、もっとかき混ぜてえええ!!」

もはや猛獣とように吼え捲くる慶子。
その姿を見た篤志も同様に理性のタガが、スポンと外れてしまった。

「慶子ちゃん、この入り口の赤い所が何かだんだんと膨れてきてるけど・・」
「あ、ああ、、ああ、そ、そこは、クリストスっていって、一番感じるところなの・・
い、今、そこを刺激させたら、も、もう、わたし・・気が狂っちゃうわ・・ダ、ダメよ
触っちゃ、ダメ、ダメだったら、ダメエエエエ!!」

そんなことを言っても、暴走モードに切り替わった篤志にとって格好の餌食になって
しまうだけだった。
篤志は親指の腹をグリグリと押し付けるようにして擦りつけた。

「きゃああああ・・ダメだったら、ダメエエーッ!いやあああ、気がヘンになっちゃうう
う!!」

篤志の3本の指は、まるで精巧な機械のように、慶子の股間のところで一定の速度を保ち
ながらのピストン運動を繰り返していた。
篤志は恍惚な笑みを浮かべて一心不乱に指を動かしていた。
慶子が身を捩じらせている姿を見つめながら篤志は、得も言えぬ支配感が未熟な男性的
欲求を満たしていった。

篤志は右手で次のページを捲った。
それを見た彼の眉が更に上へと釣り上がった。
彼は意を決したように小さく頷くと、右手でズボンのホックボタンを外すとまっすぐ
ズボンを下ろした。
白のパンツが異様なまでに前へと出っ張っていた。

「慶子ちゃん・・・して・・くれる?」

篤志の指の動きが止まり、慶子の中に打ち込まれていた2本の指を抜いた。
そして彼はゆっくりと立ち上がった。
慶子も荒い息の中ソファーから起き上がると、ちらりと視線を本の方に向けた。

「今度は私が篤志を気持ちよくさせる番ね。さっきまでの仕返しをさせてもらうわ」

慶子はその盛り上がったパンツの上に手を置いて優しく擦り始めた。
手の感触から、かなりの硬さを感じ、そしてかなりの大きさを知った。

「篤志はオナニーはしてるの?」
「うん、まあ・・」
「何時ごろに覚えたの?」「つい最近かな」
「エッチなビデオを観て覚えたの?」
「と、友達の家で一緒に観て、それでやり方を教えてもらった」
「それで今は毎日?」「うん・・」

慶子は大きな山を造っているパンツに顔を近づけた。

「うん・・すごく臭うわ。今日もしたでしょ?」
「まあ、朝起きてすぐに・・だってよく分かんないけど、最近毎日したいって
気持ちになるんだ」
「まあ、まるでおサルさんみたいね、うふふ・・」

慶子は手の甲を唇に押し当てて小さい声で含み笑いをしながら、ちらりと篤志の
顔を見た。頬を赤くして照れる篤志と目が合った慶子はこみ上げる欲望をもう抑えき
れないといった感じで、キッと目を釣り上がて盛り上がったパンツの先に歯を立てて、
ちゅうちゅう吸い上げ始めた。

「ああ!」

今度は篤志が慶子に気持ち良さそうな表情を見せる番になった。
初めて受ける生暖かい刺激に篤志は天井に向かって顔を突き上げた。

「硬い・・凄く硬いわ。それにおっきい!もう子供サイズじゃないわ
やっぱり欧米の血は違うわね・・ああでも・・すごく臭いわ。でも悪くはないわよ」
「け、慶子ちゃんが、そ、そんないやらしい言葉ばかり言うなんて・・僕もう興奮しち
ゃって・・ああ気持ちが・・うううっ!」

だが篤志はなぜか急に腰を引き始めた。慶子から離れたパンツの先には慶子が付けた
大きなシミが出来ていた。

「出そうなの?だぅたら別にガマンしないでいいのよ、さあこっちへいらっしゃい」
「う、うん・・」
「どうしたの?急にモジモジなんかしちゃって、今更何を恥ずかしがることがあるのよ?
私なんか、あなたの前で恥ずかしい姿を見せちゃったっていうのに・・さあ早く!」

篤志は言われるままにおずおずと足をにじり寄せた。
焦れた恵子は、両手で篤志の腰に手を掛けると、そのまま一気にパンツを下へと
下ろした。

「あらまあ!」

目の前に大きな肉棒が曝け出された。
改めて慶子の目に驚きの色が浮かんだ。
その大きくそそり立った肉棒は、おそらく同年代の子供の中では群を抜いて一番で
あろうと慶子は即座に思った。
だがそれがいかに大人形無しの大きさを誇っていても、慶子にはどこか幼くいびつに
見えた。
驚きの表情から、急に笑い声を上げる慶子。
それもそのはず、その肉棒の先には少しばかりの皮が被さっていたのだ。
そして臭いがしたのもそのせいなのだと納得した。

「ほらあ、やっぱり笑ったあ・・ああ嫌だなあ」
「そんなにしょげないの。男の子の最初はみんなこうなの。だからそんなに
恥ずかしがることはないのよ、それにね・・私これを見て凄く嬉しくなったわ」
「へ?なんだい?さっき凄くバカにしたみたいに笑ってたくせに」

恥ずかしさを隠すように声を大にして口悪く突っかかる篤志。
それでも慶子は全てを理解したような慈しむような笑みを篤志に向けた。

「初めてなのよね?」
「そうだよ」
「私が嬉しいって言ったのはそこなの。あなたの初めてが私だってことが」
「そうなの?」
「ええ、そうよ。篤志はキスの経験はどう?」
「それは、まあ・・ね。あるよ、何回かはさ」
「やっぱりね、確かに綺麗な顔してるし、背も高いから、女の子の方がほっときは
しないだろうと思ってから心配したけど・・でもキスだけは仕方ないわね。
でも篤志の初めてを他の女の子に奪われるのだけはどうしてもガマンできなかった
から、それを聞いて正直ほっとしたわ」

慶子は上目遣いに篤志を見ながら、右手で肉棒を掴むと、ゆっくりと上下に手を
動かし始めた。
すると篤志はまたも腰を屈めた。

「あん、逃げないの」
「だって、くすぐったいんだ・・気持ちはいいんだけど」

初めて他人の手に触られた感触に慣れないのか篤志は何度も腰を引いた。
慶子もそんな事を何度も繰り返すのに業を煮やしたのか、いきなり顔を前に突き出した。

「はああ?あっあっ・・ああいきなりそんなこと・・」

篤志の甲高い声が部屋中に響き渡った。
篤志の股間に慶子は頭をぴったりとくっ付けて、腰を両手でがっちりと
そして速い動きで前へ後ろへと頭が動いていく・・

あん、あん、うんぐうんぐ・・うんぐぐぅ・・

慶子の口に篤志の大きな肉棒が根元まで咥えられていた。
激しく慶子の顎が動くうちに、篤志のあまりの大きさによだれが口元から滝のように
流れ出してポタポタと慶子の膝の上に雫のように落ちていった。

「ああ、ぬるぬるして温かいよ・・慶子ちゃんのお口。あああ気持ちイイ」

先程とは一転して今度は腰をガンガン前に突き出す篤志。
慶子の頬に肉棒が何度も突き当たってその度に大きく膨らんだ。

「あん、硬いわ。あんあん、美味しい・・・あああ、篤志のチンポ美味しい!」
「あ、あ、あ、もう・・ダメだ・・あああ、出る、で、で、出るうううう!!」

初めて受ける口淫攻撃に篤志の肉棒は耐え切れずあっけなく撃沈してしまった。
腰を二度三度と大きく振って慶子の顔を打ち付けた。
初めて人に向かっての、しかも口の中への放出に篤志の興奮は最高潮に達した。

慶子は口の中に放出された原液をそのままごくりと全部飲んでしまった。
そしてそれが美味しかったといわんばかりの微笑を浮かべながら舌をペロリと
見せた。

「凄く濃くて臭くて美味しいミルクだったわ。私も久しぶりに飲めて最高よ」
「け、慶子ちゃん最高に気持ちよかったよ。いつものオナニーより数倍よかった」

篤志は力が抜けたみたいに、そのまま絨毯の上にへたり込んだ。
その時股間の肉棒は覆っていた皮が見事に剥けて、その中から太くて真っ赤な雁首
が露になって隆々と聳え立っていた。

「覆っていた皮はねオナニーのときには役に立っても、エッチの時にはダメなの。
でもこれで篤志も女の子を十分満足させれる一人前の男になったのよ」
「慶子ちゃん、キスしてもいい?」
「いつでもどうぞ。うふふ」

篤志は正面から顔を近づけて唇を合わせた。
慶子は舌を絡めながら篤志の口の中に侵入した。
慶子の肉体から発する甘い香水の匂いと粘つく唾液に少々の苦味とかが加わわった
奇妙な配合に篤志の興奮が高まった。

「本の続きを読んで慶子ちゃん」

篤志のおねだりに慶子は再び本を手にして続きを読み始めた。
場面は69から正常位結合へと移行していた。
更に捲ると、アップで写る2人のディープキッスが載っていた。

ソファーに仲良く座って見ていた2人だったが、ガマンしきれなくなっていた
篤志は、慶子の足下を広げさせて捲れ上がったスカートの中に顔を突っ込んで
慶子の濡れた花弁に向かって舌を這わせた。

慶子はその格好のまま本を読み続けた。
その間でも篤志の愛撫は休まず続けられ慶子の甘い鈴の音は、か細く震えながらも、
途切れることもなく可愛い喘ぎ声と一緒に聞こえていた。

”・・ジルはバックから、そのぶっ太いチンポでフィーナを突き上げながら、フィーナ
の尻の穴に人差し指を突っ込んだ。フィーナは白目を剥きながら大声でよがった・・”

本の方のクライマックスを迎えつつあった。
ページを捲る度に、後ろ、横、正面抱っこ、後背抱っこ、パイズリ・・
と目まぐるしく体位を変えながら交わる母子が写っていた。

一度吐き出して気持ちを落ち着かせた篤志も、慶子の愛くるしい声と淫らな言葉使いに
若さも手伝って、あっという間に興奮の極みに達したのだった。

「僕も、僕も、入れたい・・慶子ちゃんの中に入れたい!」

ろれつが回らず、口篭りながらも訴える篤志。
だが慶子の承諾など初めから有って無い様なもので、彼は有無も言わせない態度で、
座っている慶子の片足を持ち上げて自分の肩に乗せた。
腰が前に向かって引っ張られるようになってバランスを崩しながらも本は落とさずに
何とか抱えた状態で、それでも止めずにそのまま声を出して読み続けた。
そして篤志は、はちきれんばかりに硬く反り返った肉棒を、正面からぱっくりと開いた
慶子の花芯の中にぐいっと押し入れた。

「あっうううう!!入った。凄くぬるぬるして気持ちイイ!!」
「ああああ、久しぶりよ、男のチンポが中に、中に、オマンコの中に入っているううう!」

ソファーに座ったまま大股を開いた慶子を正面から中腰の状態で深く差し込んできた篤志。
朗読はいよいよ荒い息の中最終章に入っていた。

”ママ、僕もうダメだよ。出ちゃう!”
”そのまま、ママの中に出してちょうだい。ジルの熱いザーメンをいっぱいママの
オマンコの奥まで注ぎいれて!”
”アア、ママ、イク、イク、イっちゃう!”
”アアア!!来てええ!”

慶子は情感たっぷりに読み終えた。
実際にも、篤志の熱く激しい腰の動きに息は絶え絶えの状態にあったが、
まだ篤志には余裕があって、その動きはまだまだ終わらなかった。

「ど、どうだった?よかったかしら?」
「う、うん、凄くよかったよ。いやらしい声でいやらしい慶子ちゃんの顔が・・おお、
それに慶子ちゃんの中も気持ちイイよ!」
「そ、そう・・あああ、それはよかったわ。はああ、あん、篤志もいいわよ。あん、あん
硬くて、はあああん・・・大きくて、あん、子宮に当たってるわ・・ああああん!!」

慶子は、13歳のもの凄い力強さにかなりの興奮に酔い痴れていた。
そして篤志も慶子の妖しい魅力の虜になっていた。

篤志は慶子に覆い被さりながら、自分の口で慶子の口を塞いだ。
慶子の手から本が離れてソファーの下へと落としてしまった。
自由になった2本の腕が篤志の背中に回って力強く抱き締めていた。

篤志が動かす腰は、見るからにぎこちないものだったが、力任せの激しい動きであった。
慶子の放心状態に一歩手前のとろけるような表情。
その口元からだらしなくよだれが流れ出ていた。

「もっと深くまでちょうだい、ああああ、もっとお~!!」

篤志は更に激しく叩き付ける様に腰を慶子の下半身へ打ち込んでいった。
激しく頭を振る篤志。終わりが近づいて来た。

「も、もう・・ダメ・・いきそう・・ああ、痺れてきた。あっあああ、出る出る・・
出るううう!!」
「いいのよ、いっぱい出して、中に全部出してちょうだい、ああああああ、気持ちいいい
イクううううう!!」

重なり合う2人が同時に痙攣を起こしたかのように全身を硬直させた瞬間!!
ゆっくりとまるで蝋人形が溶けるように、ぐったりと1つになってソファーに倒れ込んだ。

ゆっくりと時間が過ぎていく・・だが互いの荒い息だけが聞こえてくるばかりだった。
そしてしばらくして篤志が声を上げた。

「僕は、変なのかもしれない・・」
「いいのよ、気にしないで、そういうことなら私も同じなのよ」
「僕から見てもお父さんは慶子ちゃん似だけど、僕ってそんなにその人に似てるの?」
「そうよ、本当に似ているわ」
「じゃあ一度見せてよその人の写真を」

その時篤志が訴える顔の横に向かって慶子が人差し指を指した。
そこには絨毯の上に落ちた先程まで見ていた本があった。

「何度見てもよく似ているでしょ?実はこの本ね自費出版されたものなのよ。
といっても世の中この1冊しかないんだけどね」

篤志は何言ってるの?と言ういう風な、きょとんとした顔で慶子を見ている。

「近親愛に目覚めたのは、やっぱりお祖父さん側の血なのかもしれないね」
「え?じゃあこの本って、まさか?」
「ええ、正真正銘の家族写真よ。もちろん撮影は家族全員で協力して撮ったものらしいわ
私もお祖父さんから家族の宝物とかいって見せられた時にはもう驚いたわね。そこの家族
はみんな全員で愛し合ったっていうのだから、凄いわねえ・・うふふ」

慶子は、けだるそうに髪の毛を掻き揚げながら、ソファーの下に落とした本に手を伸ばした。

「これであなたに渡すプレゼントは全部よ。満足頂けたかしら?」
「今日だけってことはないよね?」
「ええ、あなたが望むならこれからだっていつだって望むだけいいわよ」
「初めからそのつもりで今日の作戦立ててたんでしょ?」

篤志の最後の問いには慶子は何も言わずにただ、にこりと笑って頷いただけで、拾い上げた本の
表紙を表にしてそっと同じ絨毯の上に置き直した。
その表紙には大きく”Introduction ”と書かれてあった。
そしてその下に小さな文字で”of the family who loves”と書かれてあった。

”愛する家族の手ほどき”

篤志はその言葉の通り実祖母慶子によって導かれた。
そして今また篤志は慶子の両足を広げると、嬉しそうな表情を浮かべながら舌を這わすのであった。

                            (おわり)

[2007/01/09]

鈴木礼子

熟女画像
07 /16 2018
鈴木礼子 35歳
正常位からの礼子のイキ顔が無いのが残念だ。いつもより大きく貼り付けてみた。
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eroerojiji

小さい頃からエロいことが好き。そのまま大人になってしまったエロジジイです。