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小説(転載)  『過ち…それから』 第二部 7/7(欠落あり)

官能小説
04 /24 2019
【7】

男の匂いと未経験の豪物が麻耶を完全に淫蕩な世界へと嵌り込ませ、狂ったよ
うに動く舌と唇が高田の腰を痺れさせる。

「我慢できないか、麻耶?」

忙しなく動く麻耶の後頭部を優しく撫で、高田が囁いた。
動きを止めない麻耶は、目だけを上に向け高田に頷く。
高田は麻耶の頭の動きを制すと、両脇の下に手を入れ、そっと麻耶を立たせた。
唇から離れた高田の豪物に、麻耶は右手を絡ませ上下し続ける。
そんな麻耶の唇を激しく奪った高田は、豪物から麻耶の右手を剥がし、窮屈そ
うに服の中にしまい込んだ。
そして麻耶をしっかりと抱き寄せると、階段を上り、改札を抜けていく。
駅前に聳えるシティーホテルを見上げる高田は、無言のまま麻耶を導いていく。
その後を、小走りの瑞貴が追っていた・・・。

簡単にチェックインを済ませた高田は、鍵に刻印されたルームナンバーを数メ
ートル後ろで佇む瑞貴に翳す。
単純な数字3桁の配列に、目を細めた瑞貴にも容易に確認できた。
麻耶は全身を重そうに高田に預けたまま、エレベーターの中へ消えていった。
瑞貴は、やっとの事で降りてきた隣のエレベーターへ乗込むと、部屋のある階
へ急いで降り立つ。
そして二人が居るはずの部屋のノブに手を掛けると、静かに右へ回した。
鍵は掛かっていなかった。当然、高田の配慮である。
薄暗い部屋へと身を滑り込ませた瑞貴の目に写ったのは、全裸になった麻耶が
背をこちらに向け、仁王立ちする高田の股間で顔を激しく前後する姿だった。
艶かしい唾液を絡める音をバックに、高田は満足そうな表情をして瑞貴に合図
を送った。
鏡台の上に置かれた鞄を目で指し示す。
足音を立てぬよう、瑞貴は鞄に近付くと、中を確認する。
鞄の中にはビデオカメラが収まっていた。

(撮るの!?)

口の動きだけで確認する瑞貴に高田が頷く。
そっと電源を入れた瑞貴だったが、入電の電子音が響いたことに慌てた。
しかし、一心不乱にフェラチオを繰り返す麻耶の耳には聞こえていないようで、
瑞貴は胸を撫で下ろした。
背骨のラインをクッキリと記した良い姿勢の麻耶が夢中で高田の豪物に唇を纏
わり付かせている。
その後姿をカメラのレンズが確実に捉える。
麻耶が奏でる唾液音までテープに記録する。
盗撮する瑞貴の興奮まで高まり、無意識に下着に染みを描いてしまった。

高田の腰に両腕を固く廻し、豪物を喉まで呑み込む麻耶の淫蕩さに高田が唸る。
高田が麻耶の頭を掴み後ろへ押したとき、喉から抜け出る豪物がゴボッ!と派
手な音を立てた。
息苦しさに涙を浮かべる麻耶であったが、取り去られた豪物を怪しげな瞳で追
う。
高田はベットに仰向けになると、麻耶に上に乗るよう、要求する。
小さく短い喘ぎを漏らした麻耶は、天を貫く豪物に招かれるかのごとく、ゆっ
くりと高田の腰を跨いでいく・・。
自らの蜜穴を先端に擦りつけ、少し腰を落とす・・・膣口を割り裂かれる感覚
に一瞬動きを止めた麻耶だったが、薬によって灼熱に焼かれた裸身が、その先
の快感を求めて止まなかった。
麻耶は一つ大きく息を吸い込むと、割り裂く亀頭をぐぐぐっっと体内へ埋め込
んでいく。
半分まで呑み込んだとき、動きを止め、吸い込んだ息を一気に吐き出した。
意思を狂わされ、理性も雅貴に対する愛情も頭から消し去られた麻耶は、誇ら
しげに自分の体内を満たしてくる高田の豪物に歓喜の声を挙げる。
今や麻耶の思考は、ひたすらに燃え上がる情念を満たすことに集中し、求めに
完全に応える高田の象徴に割れ目を纏わり付ける。
その様子を、二人の横に静かに歩を進めた瑞貴のビデオカメラが小さな録画音
を発しながら記録していく。
高田の上で頤を何度も反らせ、肌を叩き付ける音に自らを狂わす麻耶の痴態に、
瑞貴の目が輝き興奮が増幅する。
何度も飛びそうになる意識を揺り起こしながら、麻耶は腰を大きく揺すり嬌声
を叫び挙げる。
そして遂には、喉の奥から高らかなる喘ぎを迸ると、高田の胸へ意識を無くし
崩れ落ちた・・・。

意識を無くし横たわる麻耶の姿態を、瑞貴の持つビデオカメラが上から撮り続
ける。
裸身を汗で濡らし、上半身を小刻みに痙攣させ果てた麻耶の姿は、女の瑞貴か
ら見ても妖艶だった。

「ちゃんと撮ったか?」

ベットの脇にドカリと腰を降ろした高田が、瑞貴の尻を摩りながら聞いた。

「ええ・・・撮れたと・・・思う」

瑞貴の呼吸はやや乱れており、二人のプレイに興奮を高めているのは明らかだ
った。

「下着、脱げよ」

瑞貴のスカートを捲り上げた高田が、赤い下着に包まれた臀部を摩りながら誘
う。

「ああ・・・・・」

両手を下着のゴムに引っ掛けて、一気に下着を脱ぎ降ろした瑞貴が悶える。
下半身を露にして、ベットサイドに座る高田の脚を跨いでいく。
怒張に割れ目を合わせ、ゆるゆると腰を落としながら背骨を弓なりにする。
隣で呼吸を整え、寝息を立てる麻耶を見下ろしながら、瑞貴は急速に桃源郷へ
と突き進んでいった・・。

窓から差し込む日差しが、麻耶の裸体を照らす。
瞼の裏が熱を帯び、ゆっくりと瞳が光を感じる。
ガンガンと鳴る頭を左右に振りながら、麻耶は上半身を起こした。
自分が裸だと認識し、狼狽する。顔を両手で覆い、記憶の断片を探ろうとする。
その耳に、テレビ画面から流れる音声が流れ込み、無意識にそちらに顔を向け
た。
画面の中では、裸の男と女が激しく絡み合っていた。

「いや・・・・・・」

アダルトビデオが流れている状況に、生真面目な麻耶は嫌悪感を憶える。
しかしその中で演じる女が、自分の姿と重なったとき、血の気が引き青褪める。

「いや~!!!」

画面に食入り、現実と夢の狭間で困惑する麻耶の後姿を、腰にバスタオルを巻
いた高田がニンマリと見ていた。
そして背後から麻耶に覆い被さり、暴れる身体を押さえ付ける。

「やだ! いやっ~!!」

突然の襲来に慌てふためく麻耶だったが、耳元で高田に何かを囁かれる。
その途端、麻耶の身体からは力が抜け、高田の重みでベットにうつ伏せで組み
敷かれる。
高田は麻耶の脚の間に両膝を捻じ込むと、その膝を左右へ広げていく。
そして麻耶の腰の上へ体重を掛けると、いきり立つ怒張を強引に埋め込んでい
った。
麻耶は激しく抵抗を試みたが、目覚める前に女芯に塗り込まれた新たな媚薬に
より、すでにソコは濡れそぼっていた。
高田の豪物はスムーズに奥まで入り込み、膣内に染み出していた蜜液が潤滑油
となり音を奏でる。
意識だけは麻耶の支配下だったが、淫蕩な身体は高田の私物と化していた。
背後から貫かれる高度な繰り出しに、麻耶の神経は昂ぶり、口からは次々と喘
ぎ声が漏れ出してしまう。
高田の精液が子宮内へ飛び込んだとき、麻耶は完膚なきまでに気をやっていた。

その後何度も高田に裸身を蹂躙され、昼過ぎに開放された麻耶は、覚束ない足
取りで自宅へと辿り着いた。
そのまま崩れるようにベットに横たわり、深い眠りに落ち込んでしまう。

同時刻、雅貴の元に一本のビデオテープが届けられる。
届け主には麻耶と記載されている。
不審に思いながらも、テープをデッキに差込み、再生ボタンを押す。
流れ出た映像に雅貴は言葉を無くす。
右下には、昨日の日付が刷り込まれている。
歓喜の声を流し続け、男の上で妖艶に腰を振る麻耶の姿態に釘付けになった。

麻耶と雅貴は、お互いに連絡を取ることをせずに、時間だけが流れた。
雅貴は瑞貴との生活に落ち着きを取り戻し、瑞貴は何も無かったかの様に日々
を送った。
麻耶はあれから、高田にビデオをネタに身体を求め続けられた。
当初の抵抗感も今は失せ、すっかりと高田の性技の虜となっていた。
今夜もまた、高田に呼び出されたホテルへと向かう・・・その足取りは普段と
変わらないものだったが、割れ目からは蜜を滴らせ、下着に丸い染みを作って
いた・・・・。


- 完 -

小説(転載)  『過ち…それから』 第二部 5/7(欠落あり)

官能小説
04 /24 2019
【5】

「あら、高田さんは?」

化粧室から戻った麻耶は、席に居ない高田に気付き瑞貴に聞いてきた。

「なにか用があるとかで帰ったわ、男って勝手よね~!」

裏返りそうになる声を必死に抑えて、瑞貴は平静を装って麻耶へ答えた。

「そうなんだ・・・残念ね、結構楽しかったのに」

そう言うと麻耶は、目の前のグラスを口元に運んだ。
それを見詰める瑞貴の喉がゴクリと鳴る・・。
麻耶はグラスのワインをゆっくりと口に含み、残った全てを喉に流し込んだ。

「そろそろ帰りましょうか? 瑞貴」

ボトルのワインも空になったとき、麻耶が言った。

「そ、そうね、時間も遅いし、そろそろ帰りましょう」

二人は店から出て、駅へ向かってゆっくりと歩き出した。

「あ~、風が気持ちいい!」

両手を夜空に突き上げて背伸びする麻耶を横目で見詰める瑞貴は気が気じゃな
かった。

(高田さんは麻耶と別れたら適当に待ってろって言ったけど、この先はどうな
るの? あの薬は、もう麻耶に効いてるの!?)

横目で伺う麻耶の様子は、いつもと変わった様には感じられなかった。
だが瑞貴に今できることは、高田を信じるしかなかった。
麻耶の歩幅に合わせるように、瑞貴は一緒に駅への道程を歩いていった。

「それじゃあ瑞貴、ここでね!」

駅へと到着した麻耶は、切符売り場の前で瑞貴に別れを言った。

「うん・・気を付けてね、麻耶」

ことの成り行きに不安を隠せない瑞貴は曖昧な別れの言葉を発した。
切符を買い、改札を抜ける麻耶を見送る瑞貴の携帯が鳴った。

「俺だ、お前もそのまま麻耶の後に着いていけ!」
「えっ!? そうなの」
「そうだ、早くしろ!」

そう言っただけで電話を切る高田に少しイラついたが、仕方なく瑞貴も切符を
買い改札を抜ける。
急ぎ足で階段を下りた瑞貴の目に、ホームに立つ麻耶の姿が確認できた。
瑞貴はホームの柱に身を隠し、静かに麻耶の様子を伺い見た。
背筋を伸ばし、均整のとれた身体で立つ麻耶だったが、時折、身体を小さく揺
すり周りを気にする。

(薬が効いてきたのかしら・・・・)

柱の陰から様子を伺う瑞貴は、これから起こる事への期待感に心を奮わせた。

(ああ・・・熱い・・・どうして?・・・)

なかなか来ない電車を待つ麻耶は、原因不明の身体の火照りに戸惑っていた。

(やだ・・・・ああっ・・・なんで・・・熱いのっ!?)

ただ立っているだけなのに、身体の奥から熱が込み上げ、腰の奥が潤み始めて
しまう。
奥から伝わる雫が流れ落ち、しっかり閉じた両脚の力を緩めたら流れ出しそう
だった。

(いやっ! おかしいわ・・・・なにっ!)

額に汗を滲ませ、必死な形相で耐える麻耶の肩を、誰かがポンと叩いた。
ビックリして振り向いた麻耶の後ろに、黒く日焼けした笑顔が佇む。

「あっ! た、高田・・・さん・・・」
「やあ、さっきはどうも! これからお帰りですか?」

高田は麻耶の横へ並ぶと、軽い口調で話し掛ける。

「え、ええ・・・そうです・・・」

高田に肩を叩かれた拍子に麻耶の脚の力が緩み、湧き出ようとしていた雫が下
着にシミを作ってしまった。
そんな事実を高田が知るわけがないと解っている麻耶だったが、隣でピッタリ
と並ぶ高田の視線が凄く気になる・・・。
一度緩んでしまった力は、溢れ出す雫の力には勝てず、再度塞ぐことが出来な
い。
そうしているうちに、電車がホームへと滑り込んできた。

「いや~、混んでますねー」

後続の乗客達に流され、奥の扉へと背中を押し付けれらた麻耶の前を塞ぐよう
に立つ高田が言った。
麻耶をこの場所へ上手く押し込めたことに高田は内心ニンマリとしていた。

「え、ええっ! そ、そうです・・・ね・・・」

流れに任せ少し歩いてしまったことが、麻耶の割れ目から大量の雫を下着に染
み込ませていた。
その状況は麻耶にとっては、とてつもなく恥ずかしく、また気持ちを焦らさず
には居られなかった。
力を必死に入れて、両脚を会わせる麻耶だったが、揺れる電車の中では簡単な
動作ではなかった。
揺れに合わせ脚を踏ん張れば、少し開いた割れ目からは雫が零れ落ちてしまう。
十数秒もすると麻耶の息は微かに荒くなり、前を陣取る高田の耳には、はっき
りとその様子が伺い知れた。

「麻耶さん、気分でも悪いんですか?」

そう言って身体を密着してくる高田に、麻耶の鼓動が速まる。

「い、いえっ! 大丈夫です・・・っ」

高田の視線から顔を反らせ横を向く麻耶の首筋を見て、高田はそろそろだな、
と心の中で思う。
麻耶の首筋は薄っすらと汗を滲ませ赤く色付いていた。それが火照る身体を制
御できない状態だと、高田は見抜いていた。

(まあ、あの薬にかかったら、こんな大人しい女は一発だよな)

そうホソク笑んだ高田は、電車の揺れに任せて身体を強く麻耶に密着させる。

(しかし、本当にイイ女だ・・・バランスの良いスタイルも申し分ない・・・
じわじわと責め始めるか・・・!)

邪心を纏う高田の甘いコロンの香りが、麻耶の鼻腔をくすぐり、刺激する。

(ああ~っ! だめ・・・・どうしちゃったの・・・・わたしっ!)

自分の身体に齎される状況に、麻耶の思考が翻弄されていく。
何より、密着する高田の動きに敏感に反応し、声が出そうになってしまう身体
がどうしようもなかった。

(だめっ・・・そんなに・・・くっ付かないで・・・やあ・・・・あっっ)

意識的に押し付けられた高田の肘が、揺れに呼応して麻耶の乳房に触れる。
それは次第に大胆になり、肘の堅い部分で突起を突かれたとき、麻耶の口から
小さな喘ぎ声が漏れてしまった。
慌てて口を真一文字に結ぶ麻耶だったが、その喘ぎを高田が聞き逃すわけなか
った。

「やっぱり様子が変ですよ麻耶さん。どうしたんですか・・・」

顔を麻耶の耳に寄せて囁く高田の熱い息が、麻耶の耳にかかる。

(あああ・・・・ だめ・・・だめ・・・・だめっ~!)

麻耶の脚が小刻みに震えだし、立っているのも限界に近かった。

「無理しないで・・・」

またも耳に息を吹き掛けながら囁く高田に、麻耶の割れ目が一気に開き、中か
らは止め処なく蜜液が流れ出してしまった。


(6)へつづく・・・

小説(転載)  『過ち…それから』 第二部 4/7(欠落あり)

官能小説
04 /24 2019
【4】

「麻耶~、久し振り。変わりない?」

急に掛かってきた瑞貴の電話に、麻耶は酷く戸惑った・・・。

「う、うん 変わりないよ。 瑞貴は?」
「私はどうだろう~・・パッとしないかな」
「そ、そうなんだ・・・何かあったの・・・?」

不安を押し殺しながら麻耶は聞いた。

「別にコレといって無いけど、毎日が退屈でね」
「そう・・・でも、ご主人は・・?」

聞いたあとに麻耶は少し後悔する・・。

「彼は元気よ。でも最近遅い日が多くて・・浮気でもしてるのかしら」

麻耶の鼓動が早鐘を打った。

「そ、そんな、瑞貴のご主人に限って・・浮気なんて・・・」
「そうかしらね~! 男は分からないから」

麻耶の言葉はその後に続かなかった・・。

「どうしたの、麻耶?」
「えっ! なんでもないわ・・・それで、どうしたの今日は?」

話題を必死に変えようと麻耶は瑞貴の突然の電話の理由を聞いた。

「ああ~、話が逸れちゃってごめんね! 実はね、麻耶、今晩って時間ある?」
「えっ、今晩?」
「何か予定あるの? 麻耶」

(今晩は彼と会うの・・・)

言葉に出来ないセリフを胸の奥で吐いてみる・・・。
当然声に出して瑞貴に言える訳がなかった。

「べ、別に予定なんてないわ・・」
「良かった~! 実は今晩、一緒に飲みたくて電話したの」
「そうなんだ・・・」
「旦那がさー、今日も遅くなるなんて言ってきたから、たまには私もいいかな
~なんて思ってね!」

(あの人ったら、私と会うために瑞貴に遅くなるって伝えたのね・・)

麻耶の中で会いたい気持ちが沸き上がる。

「麻耶っ! マヤったら、聞いてる?!」

今夜の逢瀬に気持ちが飛びそうだった麻耶の思考が瑞貴に戻される。

(仕方ないわ・・・ 仕方ないのよ・・)

「いいわ、今夜は付き合ってあげる! 久し振りだもんね」

命一杯の虚勢を張り、麻耶は瑞貴の誘いを受けた。

「嬉しいわ麻耶! じゃあ、今夜7時に駅前で待ち合わせしよっ!」
「分かった、7時ね。遅れずに行くわ!」
「ふふふ・・楽しみ!」

瑞貴の笑いが大きな意味を含んでる事など、麻耶には解るはずも無かった・・。

「それじゃあ、乾杯~!」

麻耶と瑞貴はグラスを合わせた。
暫くの時間、瑞貴が一方的に喋った。
麻耶は瑞貴の繰り出す話題に相槌を打ちながらも、心はココに無かった・・。

「ちょっと麻耶! 何よ上の空みたいな顔しちゃって?」
「あっ! ごめんね・・・ちゃんと聞いてるわよ」
「ホントに~・・・なんか怪しいぞ、麻耶」

麻耶は必死に笑顔を作り、瑞貴に向けた。

「まあいいわ! その変わり、今日はトコトン付き合ってもらうわよ! 飲ん
で、飲んでー」

瑞貴に対する後ろめたさなのか、勧めるアルコールを麻耶は断れなかった・・。

「あ~・・結構イイ気持ちー!」
「わたしも・・・ちょっと酔ったわ」

ワインを2本も空にした二人は、頬を真っ赤に染め、口調も怪しかった。
そんな二人に、低く渋めの男の声が掛かった。

「美女ふたりでお楽しみですか?」

声の主を一斉に見た瑞貴と麻耶。

(誰かしら・・・)

麻耶には見覚えの無い男だった。

「あらっ、高田さん!? 高田さんよね?」
「久し振りです、瑞貴さん。お元気でしたか?」
「ええ~ 元気ですよ。高田さんは、お変わり有りませんか?」

口裏を合わせた二人の会話だったが、芝居染みたところは全く感じられなかっ
た。

「もし良かったら、ご一緒しません?」

瑞貴が空いた椅子を指差し、高田に座る様に促す・・。

「ちょっと瑞貴、そんなこと言ったって・・・・」

瑞貴の知り合いとはいえ、見ず知らずの男と席を一緒にするほど麻耶は社交的
ではなかった。

「いいじゃない、凄く面白くてイイ人よ、高田さんは」
「でも・・・」

伏し目がちになる麻耶を高田はじっくりと品定めした。

(ほほお~・・これは想像してたより数段イイ女だな・・泣かせ甲斐が有るぜ)

そんな目で自分を見下ろされてるとは微塵も思わない麻耶の身体に、容赦なく
高田の視線が注がれる。

(スタイルもいい! この手の女は胸が性感帯だな。あの膨らみ、たまらねぇ)

200人は下らない女を手にしてきた高田には、薄いサマーセータに包まれた
麻耶の裸体を想像するのは造作もなかった。

「じゃあ、少しだけご一緒しよう!」

不安な表情を見せる麻耶を他所に、高田は二人の間へ軽い身のこなしで座った。

「それじゃあ、改めて乾杯!」
「か、乾杯・・・」

細く小さな声でグラスを合わせる麻耶に、高田は優しく微笑み掛ける。
黒く焼けたパワフルな印象に少し圧倒される麻耶・・。
でも百戦錬磨の高田には、麻耶の緊張を解くのに大した時間は必要なかった。
10分もした頃には、高田の豊富な話題に麻耶は頬を綻ばせ、次第に高田に対
する警戒心を解いていった・・・。

アルコールの廻った麻耶が化粧室へ立ったのを見計らって、高田は上着のポケ
ットから袋に包まれた物体を取り出した。
そしてそれを周りに気付かれない様に麻耶のワイングラスへ落としていく。
白い粉がワインに溶け、見た目には全く判別できない状態に戻る。

「ちょっと、何をしたの!?」

思い掛けない高田の行動に瑞貴は声を潜めた。

「これはな、強力な催淫剤だ。まあ、一緒の麻薬みたいなもんだな」

包み紙を灰皿に投げ入れ、タバコの火で燃やし証拠を無くす高田が言った。

「ま、麻薬! そんなの麻耶に飲ませて平気なのっ?」
「ああ、大丈夫だ。薬をやったことがない女には強烈に作用する・・・。これ
で麻耶が落ちるのは確実だ」
「そ、そうなの? 本当に大丈夫?」
「まあ見てろって! スゴイことになるから楽しみにしとけ」

高田は自分のグラスに残るワインを飲み干すと、瑞貴に耳打ちして席を立った。


(5)へつづく・・・

小説(転載)  『過ち…それから』 第二部 3/7(欠落あり)

官能小説
04 /23 2019
【3】

無意識に発せられる嬌声がスイッチの役割を果たし、瑞貴は持ち上げた腰を再
度沈める。
声高に震える声を流し続け、何往復も摩擦される愛穴。
瑞貴の動きに絶妙に合わせる高田の下からの突き上げ。
激しく、濃密になるお互いの動きに瑞貴の本能が狂い出す。
高田の豪棒は瑞貴の吐き出す液を摩擦で白く濁らせ、粘着質へと変化したその
液が高田の大きなタマ袋と瑞貴の肛門付近に張り付き、糸を引く・・・。
強烈に締め付ける瑞貴の膣壁と入り口に、高田の睾丸がざわめき出す。
高田は瑞貴のウエストを両手でガッチリ握ると、ガツン、ガツンッ!と下から
ペニスを突き上げる!

「瑞貴・・・出すぞっぉ!」
「ぐうっ~・・! はああああああぁぁぁああああっっっ!!!」

高田の弾丸が子宮に飛び込むより少し早く、瑞貴は最高級のオルガスムスを迎
えた。

「ねえ、部屋を用意してたの?・・」

ベットに仰向けに寝ながらタバコの煙を吐く高田に瑞貴は聞いた。

「ああ・・瑞貴とデキそうな気がしたからな」

バイタリティーの塊の様な黒く焼けた顔に白い歯が輝いた。

「失礼ね! 私をまた抱けるって思ってたの?」

瑞貴はその白く輝く歯に吸い込まれそうになりながら、拗ねた口調で言った。

「必ず抱けると思ってた。女が数年ぶりの男を急に呼び出すって、そういう事
だろ?」
「悔しいわね・・でも、少しは抱かれたい、メチャクチャにされたい気持ちも
あったかも・・」

焦点を合わせていた高田の白い歯から目線を逸らし、瑞貴は天井を見上げた。

「どうしたんだ?だいたい想像は付くけどな(笑)」
「アナタには勝てないな・・すぐに見破るもの、昔から」

瑞貴は目線を汗で光る高田の上半身に移した。

「旦那の浮気なんて、いちいち気にするな~身がもたんぞ」

短くなったタバコを灰皿へ投げ込んだ高田は、身体を横向きにして瑞貴の方へ
向けた。

「そうだけど・・・許せないの。普通の浮気じゃないもの」
「普通じゃない? 何だそりゃ!」

高田の2本の指が、瑞貴の柔らかくなった乳首を摘む。
さわさわと動く指に反応して、すぐに瑞貴の乳首は堅さを呼び戻す・・。

「あんっ! ・・・話は終わって・・ない、のにっぃ・・!」

背中をピクッ・・・と軽く反らせる瑞貴が訴える。

「なんだ、普通じゃない浮気ってもんの続きか?」

高田は挟んだ乳首を更に摘み上げながら薄ら笑いを浮かべた。

「そ、そうよぉ~・・うっ! きい、て、ほしいのっ! にっ・・!」

瑞貴は途切れた声を必死に出しながら、右手を伸ばし高田の股間に滑らせた。

「あっ! もう、こんなに・・・」

萎んだペニスをツネッてやろうと考えてた瑞貴だったが、その意図は高田のパ
ワーにきっぱりと否定された!

「俺のこと、ちゃんと憶えてたのか?瑞貴」

そう問われて想い出す・・・この男は、こんなだったんだ・・・。
堅く、熱く脈打つ豪物に、瑞貴の指が強く絡まる・・。

「はあ~・・~」

瑞貴の唇から、思わず吐息が漏れてしまった・・。

「よし! ゆっくり聞いてやろう、でももう一回戦を済ませてからな!」

そのセリフに瑞貴の顔が好色さを纏う。
そして、2回も放出した直後とは感じられない、太く、豪傑な男の象徴に
深く、熱く、パワフルに貫かれ、瑞貴の女体は再び高田の虜となった・・・。

瑞貴の身体は、数分前から痙攣したままだった。
ハイレベルな高田の責め込みは数十分に及び、瑞貴は過去にも体験した事の無
い激流に何度も呑み込まれた。
高田は洗面所でタオルを水で濡らすと、堅く絞り瑞貴の汗ばむ裸体を拭いた。
熱を持ち続けた身体が少しずつ冷えていく・・・・。
瑞貴の意識は、ようやく現実へとシフトしていった。

「へえ~、瑞貴の旦那もヤルな~」
「ちょっと、関心しないでよ!男ってホントに・・」
「それで、俺には慰めて欲しかっただけか?身も心も」
「ちょっと~! またそれっ?」
「ははは・・冗談だよ。で、どうなんだ?」

仰向けに寝転がる瑞貴は、ハア~・・と一息吐くと、意を決した様に言った。

「仕返しをしたいの!」
「なに?! 旦那にか」

素っ頓狂な顔をした高田が瑞貴を見詰める。

「旦那も許せないけど、、まだ彼には愛情があるわ。でも麻耶だけはダメっ!
私の夫と浮気して、あんな艶かしいメールまで交換するなんてっ!」

瑞貴の切れ長の目が、怪しい光を宿し高田を見返す。

「それで、仕返しの方法は考えてあるのか?」
「それが・・・良い案が浮かばないの・・あなた、何かない?」

瑞貴のすがる目に、高田は黙ったまま暫く考え込んだ。

「つまり、その麻耶って子と旦那が別れればイイんだろ? それも二人が傷付
く方法で」
「そうね・・・そんな感じかしら」
「なら方法がない訳じゃない・・・」
「どんな? 聞かせて!」

裸の上半身を起し、瑞貴は高田の案に耳を傾けた。

「方法はお楽しみだ。でもな、その方法を完成させる為には、俺がその麻耶っ
て子を抱くことになるけどイイか?」
「うっ!・・・・・・・悔しいけど、仕方ないんでしょ?」
「ああ・・・その方法が即効性があり完全だ」
「解ったわ・・・それでいいわ。でも、ちょっとは教えてよ!」

タバコに火を点す高田の背中を抱き締め、麻耶は言った。

吸い込んだ煙を天井に向かって吐き出すと、高田は背中に裸身を寄せる瑞貴に
聞いた。

「その麻耶って友達、イイ女か?」
「ええ、女の私から見ても、とても綺麗よ・・・スタイルも抜群だし」
「そうか・・ヤル気が出てきたよ!」

そう言ってベットに仰向けになる高田の股間は、ピン!と天を突いていた。

「やだっ! もう気持ちが入ってるの~・・!」
「そりゃそうさ! いい女とヤれるんだからな」

高田の右手が隆起したペニスを強くシゴく。

「凄いわね、アナタって本当に・・」

股間で存在感を示す鋼に瑞貴の喉が鳴った。

「でも今夜はその女を抱けない・・・鎮めてくれ、瑞貴」

催眠術に掛かったように高田の股間一点を見詰めた瑞貴は、そっと状態を倒す
と、高田の股間に顔を被せていった・・・。


(4)へつづく・・・

小説(転載)  『過ち…それから』 第二部 2/7(欠落あり)

官能小説
04 /23 2019
【2】

高田の指が途中の階のボタンを押す。
すぐに扉が開き、舌を絡ませられたまま廊下を導かれる。
高田は上着のポケットからルームキーを取り出すと、部屋の鍵を開けた。
腰に手を廻されたまま、部屋の奥へと押して行かれる。
そしてベットに押し倒された瑞貴の乳房を、服の上から高田の掌がやんわりと
揉んだ。
唾液を次々に絡ませ、器用にブラウスを脱がされる瑞貴。
背中に潜り込ませた高田の指が、一瞬の動作でブラのホックを外す・・・。
その動作が、瑞貴の理性に揺さぶりを掛ける。
高田の頭を掴み、重ねられた唇を剥がそうと力が篭る。
でも高田の指がナマの右胸を優しく包み、中指が乳首の表面を軽く擦ったこと
で、瑞貴の身体から力が抜ける。

「嫌なことなんて忘れちまえ・・・俺とのSEXは大好きだっただろ?」

濡れた唇に乳首を挟まれ、舌の先で頂点を転がされると、結婚前に何度も抱か
れた高田とのSEXが頭を駆け巡る。

「あっ~・・・・」

数々の女を抱き続けている手馴れた高田のテクニックに、次第に身体の芯が潤
み、熱くなる・・・。

(そうだ・・・この人の身体に、私ずっと溺れてたんだ・・・・)

力の抜けた両脚の間に、高田の腕が滑り込んでくる。
ほんの短い時間で、瑞貴の下半身はその素肌を晒し、割れ目で蠢く軽やかな指
に翻弄される。

「あぁ・・うぁぁぁん・・・!」

乱れたブラウスを纏ったまま、瑞貴は指を噛み、湿った音を響かせる高田の舌
の動きに腰を浮かす。
迅速に、そして的確に瑞貴の性感ポイントを舌で攻撃する高田・・・。
舌を穴の中程まで差込み上側の壁を舌先で器用に擦る。親指と中指で表皮を剥
かれ顔を出すクリトリスを人差し指でクリクリと転がされる。
瑞貴は次第に大きくなる喘ぎ声を抑えることが出来ない。
高田の舌先が鋭敏な突起を捕らえた瞬間、瑞貴は胸の奥から嬌声を奏でた。
突起を包み込み、そして突くように柔軟に動く高田の舌先・・。

(ああ~・・・これっ・・懐かしいっ!)

大卒で入社した数ヵ月後から、高田の性技に何度も翻弄された瑞貴。
仕事は営業課でトップ。でも社内では女性の噂が耐えなかった高田に最初抱か
れたのは、ただの偶然。
高田に対するちょっとした興味と、課の飲み会が重なっただけ・・。
でも最初のSEXで、瑞貴は経験したことの無い官能の波にさらわれた。
何回、何度も高田に抱かれても、常に新しい快感を植え付けられる。
高田が他支店へ移動するまでの1年間、瑞貴はこの男の身体を欲し続けた。

過去の乱れた記憶と、今現在、自分の全身にもたらされている高度な刺激に、
瑞貴の裸体が大きくウネる。

「はあっ・・! ぁぁあああぁあ~・・・はあぁんんっっ!! イクぅっ!」

瑞貴の脳内が霧でかすみ、全身の毛穴から女の甘い体臭を噴霧する。
小刻みに痙攣する両脚から、高田は腕を放すと、震える瑞貴の全身を観察した。
数十秒後、落ち着きを取り戻した瑞貴の上へ覆いかぶさると、高田は瑞貴の耳
たぶを甘噛みしながら囁きかけた。

「反応も変わってない・・・可愛い瑞貴・・・」

その囁きに薄っすらと瞼を開き、高田を見詰める瑞貴。

「欲しいか? 俺のモノ」

コクンと頷く瑞貴の顔は紅潮し、呆けていた。

ズンッ!

一気に埋め込まれる高田の肉茎。
その圧倒的な存在感に体内を満たされ、思わず息を呑む瑞貴。
亀頭の先端を押し潰す様に子宮口を強烈に摩擦される。

「はっ! あぁ~~っ・・・!」

瑞貴の喉から搾り出される官能の吐息。
グリ・・グリリッ! と、子宮内に入り込むまで強く圧迫される。
それを数秒続けられただけで、瑞貴は再び深い谷へと落下していく・・・。

「コレが大好きだったな、瑞貴」

瑞貴の瞳からは涙が溢れ出していた。
悲しみの涙ではなく、全身を痺れさせる本能の涙・・。
高田の豪棒が蜜穴の側壁を擦り挙げながら往復する時、瑞貴の意識は完全に開
放されていた。
身体の隅々まで蹂躙され、数え切れない程に逝かされたのち、高田の分身を体
内の奥底で受け止めた。
菩薩のような表情のまま意識を無くしていく瑞貴は、自分の中に蘇った女の強
欲をしっかりと意識していた・・・。

僕はたぶん3回目の放出を麻耶の中で終えた。
麻耶を愛していても、妻に対する嫉妬心が僕の欲望を掻き立てた。
麻耶は時折、不安と疑問の織り交ざった顔を僕に向けた。
でもすぐに潜り込んでくる堅い欲棒に、僕との波長を一体にして裸身を乱れさ
せた。

(ああ・・このまま麻耶を感じ続けたい・・・)

ずっと、そう考えながら僕は麻耶の温もりを分身で味わっていた・・・。

ジュブっ! ・・・グブッ・・・じゅぶる・・・。

瑞貴の可憐な唇は大きく開かれ、黒くて大きな男の象徴を咥えこむ。
とても根元までは呑み込めない・・・それ程、高田のシンボルは立派だった。
グッと張り詰める亀頭・・・。
瑞貴の細く長い指でも完全に包めない太くゴツゴツした幹・・・。
そして長く聳え立つ全体像・・・。
この男の、このシンボルと巧みな技に、若かりし頃の瑞貴は夢中になったのだ。

「どうだ、久し振りに味わう俺のモノは?」

片腕を頭の後ろに廻し、仰向けに寝転がる高田は瑞貴の髪を撫でながら言った。
半分ほどまで夢中で咥え込んでいた瑞貴は、血管をクッキリと浮き上がらせる
幹に舌をスライドさせながら怪しい眼差しを高田に送る。

「そうか、今でも気に入ってくれたか」

激しく滑る舌と唇が、それの答えだった。

「よし! お前の好きにしていいぞ」

高田は下半身に力を入れて、生暖かさに包まれたペニスを更に膨らませた。
口の中で膨らんだ力強い男に、瑞貴の頭が痺れた。
ジュボッ! と剛棒を唇から抜き去ると、唾液と男の汁が染み込んだ唇を舌で
舐める。
その仕草は人妻ではなく、一人の妖艶でスケベな女にしか見えなかった。

「跨ぐか?」
「ええ・・・」

瑞貴は寝転がる高田の上へゆっくりと両脚を広げ乗っかると、ピンっ!と天を
突くペニスに手も添えず、真直ぐ下へ割れ目を落としていく。
愛液を滴らす入り口が命一杯に口を広げ、高田の張り詰めた亀頭から体内へ導
いていく。
瑞貴の柔らかな臀部が高田の骨盤と密着したとき、瑞貴の呼吸は止まりそうだ
った。
深く、ビッシリと内部を満たす感触に、しばし瑞貴は動くことが出来なかった。
その様子を高田は黙って下から見上げる。
女の機能がその大きさを馴染ませ、少しの余裕を瑞貴に与える・・・。
瑞貴は慎重に、でもじっくり味わう様に腰を上へと持ち上げていく。
深く切れ込んだ亀頭のエラが、瑞貴の膣口に引っ掛かる。

「んんっ! あんぁああぅぅっっ・・・!っ」


(3)へつづく・・・

小説(転載)  『過ち…それから』 第二部 1/7(欠落あり)

官能小説
04 /23 2019
【1】

高田と出会った帰り道。
タクシーの中で僕の気分はちょっと複雑だった・・・。
ワインを飲み過ぎたからじゃなく、瑞貴と高田の過去が気になったからだ。
食事が終わるまでの間、僕はそれとなく瑞貴に高田との昔の仲を聞いてみた。
だが瑞貴は曖昧に答えるだけで、僕の納得するセリフは最後まで瑞貴の口から
発せられなかった。
僕の心の中に一抹の寂しさが広がり、その寂しさが麻耶に会いたがっていた。
妻の過去が気になる僕の心が、無償に麻耶を欲していた。

家に戻ると、妻は上機嫌のままシャワーを浴びた。
浴室からお湯の流れる音を確認すると、僕は麻耶にメールを打った。

会いたい・・・・麻耶・・・抱きたい・・・・

自然と僕の指から打ち込まれるメール。

麻耶からの返信はすぐに有った。

どうしたの?・・・何かあったの? ・・・心配

麻耶の心配で曇る顔を想像しながら、またメールを送る。

大丈夫・・・でも凄く会いたい・・・会えない?
今から?・・・いいけど・・瑞貴は? 平気なの
そうだね・・・無理かな・・明日は?
会えるわ・・・必ず会える・・・私も抱いて欲しい

僕は明日の約束を麻耶と交わし、そのままソファーの背もたれに身体を預けた。
目を瞑り、麻耶の裸を想像する。
自然と股間が熱を帯びる・・・。

(麻耶・・・好きだよ・・・)

そのセリフを頭の中で何度も繰り返す。
そうして僕は眠りに落ちた。

翌朝、僕はソファーで目覚めた。
時計を見ると遅刻ギリギリだった。
妻を呼ぶが返事はなかった。

おかしいな?・・・

そう思ったが時間の経過には勝てず、急いで支度をし出社した。

その晩、僕は麻耶の身体を隅々まで貪った。
何回やわらかな胸を揉んでも、何度も麻耶の愛液を啜りとっても僕は満足しな
かった。
一度も挿入せずに、麻耶を愛撫だけで何回も絶頂に導いた。
麻耶もそんな僕に何も聞かずに付き合ってくれた。

「愛してる・・・・」

囁く僕に、

「私も・・・・もっと好きにしていいのよ・・・」

そう優しく応える麻耶。
僕のペニスから流れ出る透明な汁が麻耶の内腿をベトベトにした。
その汁が麻耶の体温で完全に乾く頃、僕は暖かな内部へと強く深くペニスを沈
めた。
お預けを長いこと食らっていた犬のように、麻耶は全身で喜びを表現した。
僕は一心不乱に麻耶の奥を突き続け、そして果てる・・・。
果てた後も腰の動きを止めず、半立ちのペニスを中で動かし続ける。
そうして堅くなった肉茎で再度果てるまで暴れる。
麻耶は狂い喘ぎ、僕は腹の底から唸り声を挙げて爆発した・・・。

「何かあったの? ・・・」

ベットに仰向けで横たわる僕の胸元を優しく撫でながら麻耶は言った。

「何でもないよ、なにも無い・・」
「本当? ちょっと変よ、あなた」

最近、麻耶は僕のことを「あなた」と呼ぶ。
その心地よい響きに僕の胸が締め付けられた。

「余計な心配させてゴメン。昨日はちょっと酔ってたから変だったのかもしれ
ない」
「そう・・・それなら良いけど」
「ごめんよ・・・・」

僕は囁きながら、麻耶の乳房に舌を這わせた・・・。

「お待たせ」

濃紺の高級スーツを着こなす高田が、喫茶店の椅子に一人座る瑞貴に声を掛け
た。

「ごめんなさい、忙しいのに呼んだりして・・・」

暗い表情のまま瑞貴は高田に頭を下げた。

「いいさ、役職に就いてから時間だけはタップリあってね」

日本では見掛けない外国製のタバコに火を付けた高田が微笑む。

「悩み相談か?」
「う~ん、そんな所かしら」
「それとも、この前久し振りに再会して、昔を想い出したか?」

黒く日焼けした精悍なマスクの高田が囁いた。

「そんな訳じゃないわ・・・変なこと言わないで」
「そうか、残念だな・・俺は想い出したぞ、お前の色んなこと」

半分ほどになったタバコを灰皿に押し付け、高田が意味深な笑みを瑞貴に向け
た。

「やめてよ! 昔は昔よ。今は私だってちゃんと家庭を持ってるのよ」

瑞貴は切れ長の目をキツク高田に向けた。

「そう剥きになるなよ、変わってないな瑞貴は・・」

優しく微笑みかける高田の表情に、瑞貴の瞳が潤む。

「おいおい、何があったんだ!? 俺が乗れる相談なのか?」
「分からないわ、でも・・アナタしか浮かばなかったのよ・・・」

鎮痛な表情の瑞貴を暫く見詰めた高田は、

「出よう」

そう言うと瑞貴の肩を優しく抱きながら、店を出て大通りへと歩いて行った。
そしてタクシーを捕まえると、都心の高級ホテルを告げる。

「ちょっと、何処に行く気なの?」
「心配するな、夜景でも眺めながら一杯やろう。その方が瑞貴も話し易いだろ」
「・・・・」

ネオンに輝く通りを、タクシーは目的地に向かって静かに走行していった。

ホテルのエントランスに到着した二人は、エレベーターへ乗り込んだ。
最上階のラウンジまで、ゆっくりと上昇して行く。
他には誰も居なかった・・・・。
静かな空間が二人を包んだ。

「昔はこうして二人で過ごしたな、瑞貴」
「えっ?」

高田の言葉に反応する様に顔を上げた瑞貴。
その顎を優しく掴んだ高田の指に、一瞬、身体が固まる瑞貴。
素早く近付いてくる高田の瞳に自分の顔が写り込む。

(ああ・・私、冴えない顔してる・・・)

そう思ったとき、高田の唇が自分の唇に重なった・・・。

(ダメよ! イケナイ・・・)

微かな理性が浮かびはしたが、強く唇を吸われたとき、瑞貴の思考は停止した。

(あの人がイケナイのよ・・・・麻耶となんか・・・)


(2)へつづく・・・

eroerojiji

小さい頃からエロいことが好き。そのまま大人になってしまったエロジジイです。