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小説(転載) 『弱者の妖光』 第三部 1/12

官能小説
05 /23 2019
『弱者の妖光』 第三部 (1)

-苦痛の打ち合わせに涙する熟女-



 虎の威を借る狐。
 
 今の山田は、まさにその言葉通りの男なのだ。
 
「山田君、ゴミ捨てまだ行ってないの?」
「え? あっ? 御免なさい…」
「もお、早くしなさいよ!」
「ごほんっ! うんっ、吉原さん。ゴミくらい自分で捨てて来なさい」

 女子社員の吉原が、いつものように山田を虐めにかかると七瀬が止めに入る
のだ。勿論それには訳がある、山田の雑用が多くなればそれだけ、七瀬の責め
が激しさを増していくからだ。最近、一番酷いと思ったのは、夜の屋外非常階
段で素っ裸の格好に浣腸をされ、そのまま放置されてしまったことだ。 夜と
いっても隣設するビルの廊下から灯りが洩れて、七瀬の裸体が綺麗に見えてい
るのだ。もし、誰かが廊下を歩いてきたら…そんな恐怖と羞恥に怯えていた七
瀬であった。

 それを防ぐには、山田の雑用を減らすしかなかった。

「ねっ、ねえぇ…最近の課長おかしくない? 何かあるごとに山田をかばうの
よね…おかしいと思わない? もお、腹が立つ、どうして私がゴミ捨てに行か
ないといけないのよ! 私は、ゴミ捨てに会社に来てるんじゃ無いわ!」

 と、今日もまた彼女達はそんな雑談をして時間を潰しているのだ。
 
 
──或る日

 七瀬と山田の二人は、事務室に隣する打合せ室で協議をしていた。4帖半の
部屋の真中にテーブル、両端にソファーが置いてある狭い空間である。山田は、
打合せ中にも関わらず、短いスカートから伸びた白い七瀬の太腿に釘付けになっ
ていた。昼間は手を出さない…そう決めていた山田であるが、透き通る熟女の
太腿の魅力に誘惑されていくのである。

「課長… 今日の下着は何色ですか?」
「…なっ?! …い、今は打ち合わせ中よ! 何を言い出すのよ…」

 隣の事務室とは薄い壁一枚、少し声を上げるだけで隣に聞こえてしまう。驚
いた七瀬は小声で言葉を返した。

「その太腿の中…その中が何色なのか興味があってね、で、何色?」
「そ、その質問には答えられないわ… さっさと、打合せを続けるわよ」
「昨日は白…その前はピンク、それなら今日は…ブルー、それも紐付きだな」
「……こ、答えられるわけないでしょ、隣では皆が働いているのよ…」

 山田の嫌らしい目付きに七瀬は戸惑っている。最近、毎日のように残業時間
を利用しては甚振り続けられて来た七瀬の身体は、山田の一言に恥かしくも反
応して、どんな課題を出してもらえるのか期待してしまいそうなのだ。

「答えてくれたら、打合せを続けますよ…課長」

 山田は嘘をついた。例え下着を教えたとしても仕事の打合せを続ける気など
さらさら無いのだ。勿論、七瀬も嘘だというのは感ずいている。だが、時間を
気に掛ける七瀬は、早くこの空間から脱出したい心境になり口を開くのである。

「…ブ、ブルーよ… これでいいでしょ」
「おおっ、ビンゴ! 思ったとおりブルーか…で、紐は付いているんでしょう
ね、課長」
「…つ、付いているわ… ふぅぅ、さ、さあ早く打合せを…」
「それが本当か、確認させて下さいよ」
「くっ?! も、もう、いいでしょ… 君ね…ここは職場なのよ…」

「課長、確認させろと言ってるんだよ…」

 突然、豹変する山田に七瀬は身を凍らせてしまうのである。人を見下すよう
な山田の視線と口調に、ライオンに睨まれる兎のように身を縮める七瀬。
打ち合わせの場が一変、調教の場へと変ったのである。

「両手を壁につけろ、そして両足を開いて尻を突き出して見せるんだよ…へへっ
変態課長」

 山田の言葉に時計を気に掛ける七瀬。残り時間十五分…山田との打ち合わせ
が終わると直ぐに全体打ち合わせが始まる。その時間まで我慢出来たら…そう
考える七瀬。流石の山田も、全体会議を挟んでまで酷い事をするのは不可能だ
と考えているのだった。




「こ、これで…これでもう、いいでしょ…」

 七瀬は山田の命令に従い壁に手をついて尻を突き出しているのだ。前屈みに
なってブルーの下着を露にさせているその尻の前に山田は顔を近づけ、視線を
投掛けている。

「ふんっ、何時見ても厭らしい尻をしているな…今にもそこに隠されている熱
気が漂ってきそうだ」

 そう言葉を浴びせると、山田は七瀬の腰紐を解いてみせた。
 
「あうぅ! だ、だめでしょ?! 隣では皆が仕事中なのよ!」
「ああ、知っているさ…課長さえ我慢して声を上げなければバレることもない
んだよ…声を上げなければ、いいのさ…ほれっ、くくっ」
「あっ! …ああんっ、だめよぉ…指を、い、入れない…でぇぇ、はああん…
そんなに、深くは…うぐっ、ううんっ! だめっ! はあんっ!」
「打ち合わせ中なのに、こんなに濡らしていたとは呆れるばかりだよ…課長」

 山田は、声が洩れないように口を押えている七瀬の下着を取り除くと、指二
本を七瀬の陰唇に突刺したのである。じゅぼじゅぼ…そんな音と共に挿入した
指の合間から大量の汁が溢れ出てくる。

「ねっ、ねえ山田くん…も、もお、時間よ…お願い、お願いだから…はあんっ、
残業、残業時間に…あぁ…残業時間にお仕置きは受けるから…あんっあんっ…
ゆ、許して…お願いぃ…ふうぅぅ…」
「おや? 課長らしくもない、自分からお仕置きを希望するとは。へへっ、仕
方ないな、それじゃ愉しみは後程にとっておいて…」

 山田のツボを押えた指の刺激に危なく果ててしまいそうになっていた七瀬。
ずずっ…と、波音をたてて指を抜かれてからも暫くは余韻に浸っていた、する
と、キリっとした痛みがアナルに走り、冷たい液体を腸に感じて我に返る七瀬
であった。
 
「なっ! ああっ?! はああ、ま、まさか?!」
「ひいっひぃひっひぃ、気付くのが遅いぞ…課長、貴女の腸には今しがたこの
液体が注ぎ込まれたんですよ」

 山田が手にする物、それはイチジク浣腸の空のケースであった。
 
「バ、バカァ!! 何を考えているのよ! もう全体の打ち合わせが始まって
しまうのに! あぁ…どうしましょ、トイレに走る時間があるかしら…」
 
 七瀬は、苦痛の波が押し寄せる前兆を感じつつ下着を慌てて穿こうとしてい
た…と、その時である。

 コンッコンッ! ドアを叩く音がして七瀬は固まった。
 
「課長、山田ぁ! 打ち合わせの時間ですよ! もうみんな席に着いてますよ」

 ドアの向うから男性社員の声がした。入室してくる気配はないが、七瀬の心
臓は爆発しそうなくらいに脈打ち、足元がふらついて今にも崩れ落ちそうになっ
ているのだ。そして、これから五十分間の会議に押し寄せる腹痛に耐えられる
のか恐怖に慄く七瀬なのである。

「む、無理だわ… あぁトイレに…」
「くくっ、時間厳守。これは課長が決めた決め事ですよ、全体打ち合わせに遅
刻は許されない、そう決めたのは課長…貴女でしたよね。トイレはその前にす
ませておくのよ! って、女子にキツイ言葉をはいていたのは誰でしたっけ?」
「くっ! あああもお!! 何てことをしてくれたのよ!!」
「へへっ、我慢するしかないでしょ? さて、僕は先に行きますね」
「待ちなさいよ! が、我慢できる筈無いでしょ? あぁ、お願い…何とかし
て頂戴…」

 珍しく七瀬が困惑していた。


(2)へつづく・・・

小説(転載) 『弱者の妖光』 第二部 8/8

官能小説
05 /21 2019
『弱者の妖光』 第二部 (8)



 もう限界であった。会社で焦らされ、歩道でも何度も逝く寸前まで我慢させ
られていた身体が求めるのは牝としての悦び、ただ一つなのである。 そして
全身に電流が駆けずり回り始めると、七瀬は両手で顔を覆った。

「おめえら、女の両手をどかして顔が見えるようにしろ!」

 兄貴の言葉に、男二人が待ってましたとばかりに七瀬の背後に回り、一人は
掴んだ七瀬の手を無理矢理押し広げ、もう一人は、髪を鷲掴みにして 顔を伏
せる七瀬の顔を上げさせた。自由なのは両足だけである、その両足をバタバタ
と蹴上げてその場を逃れようとしている七瀬、だが、その両足も兄貴によって
固定されてしまうのである。

「けけけっ、見てみろよこの女、毛が一本も生えていないぜ…しかも、まんこ
はオモチャのせいでビチョビチョになって大洪水だぜ」

 兄貴は七瀬のスカートを剥ぎ取ると、太腿の間に割り込み両足首を掴んで持
ち上げた、そして七瀬を開脚させて今までスカートに隠されていた陰唇を覗き
見したのである。 その視線に七瀬は、とてつもない恐怖と陵辱、そして羞恥
を感じずにはいられないのである。

 その複雑に交わる心境が、七瀬を快楽へと導く。抵抗しようにも己の性癖は
脳を支配し、身体も支配しているのである。すると、七瀬は目頭を潤ませると
髪を振り乱して喘ぎ、身体全体を痙攣させていくのである。

「…うぐっ、い、嫌あぁ…み、見ないで…、ひっ、ひいっ、いいっ!! ……
むむっ、むっぐっ!! うんっぐうぅぅ!! くうぅぅっ、つはああっ!」

 七瀬が、知らぬ男達の前で哀れな格好を曝して果てた瞬間である。
奥歯を噛締めて、昇天する声を聞かせない…それが、せめてもの抵抗であった。
これが、主の命令であればそこまで自分を責める事もなかろう。だが、明らか
に甚振る男達の前で果てたことに七瀬は涙するのである、しかも、獣のような
男達の侮辱した視線に感じてしまった己に叱責しているのだ。

──数分後

 便所の入口で見張りをしている山田が、二度目の喘ぎ声を聞いたのは三本目
の煙草を噴かしている時であった。

「ん? …また逝ったな…へへっ、どれどれ…」

 山田は、煙草をもみ消し、中の様子を覗いて見た。すると、下半身素っ裸の
七瀬が仰向けで上半身を男二人に持ち上げられ、下半身は兄貴という男に抱え
られていた。 そして開かされた太腿に兄貴が腰を沈め、一息ついて余韻を味
わっている様子から、七瀬が逝く瞬間に射精したのだとわかる。

 今度は俺にやらしてくれ…と、ばかりに、七瀬の髪を掴んでいた男が足元に
移動して、七瀬を前屈みにさせると白い尻を持ち上げさせていた。

「バックから挿入させる気だな…」

 山田が想像したとおり、七瀬の後ろに立ち肉棒を剥き出した男が的を目印に
腰を固定している。そして、二度三度と腰を前後させるとゆっくりと腰を突き
出し、真っ白な七瀬の尻へと密着していくのだ。

 七瀬は、男の方を振り向いてダメよと抵抗している。しかし、男が密着して
くると、おお… と、眉を顰めて喘いでみせた。

 暫くして、男のピストン運動が激しさを増してきた。

 パンッパンッ!! と、七瀬の尻肉を叩き付ける音が響くと、時折、苦痛に
満ちた七瀬の淫らな喘ぎ声が流れる。 その声を聞くと思わず下半身を押える
山田なのだ。山田と同様、七瀬の上半身を押えていたもう一人の男も我慢しき
れずズボンを下すと、天に突き出した肉棒を七瀬の口元へ押し出した。

「な、何だよ、俺は一人で扱いているのに、アイツは課長の口で気持ち良くさ
せてもらう気かよ…」

 嫌がる七瀬の口を無理矢理押し開き、硬くなった肉棒を差し込む男のその光
景を、山田は羨ましそうに覗いていた。 口に含んだ男の肉棒を好んで咥えて
いるわけではないが、後ろで突かれている衝撃に、思わず肉棒に舌を絡めてし
まう七瀬に驚いている。チュバチュバ…と、そんな音色が口元から流れ、そし
て、紅い口紅を塗った唇から、恐らく男の透明な汁と混ざり合ったと思われる
涎が垂れ流れ、その姿を見た山田は嫉妬さえ覚えるのである。




 暫くその光景が続くと、後ろから挿入している男の声で山田は七瀬の変化に
気付いた。

「おおうっ凄いぜ! この女、あそこを締付けてきやがる!」

 色白の身体が、何時の間にか赤味を帯びて熟した艶を醸し出していた。それ
が何を意味するのか、何度も七瀬を責めている山田にはわかるのである。

「か、課長、また逝くのかよ… それにしても、強姦されているというのにそ
こまで感じるか? まったく…」

 不機嫌そうに呟きながらも、その情景に興奮する山田は己のイチモツを握る
手に力をこめていくのだ。そして、その視線の先で七瀬が身体を痙攣させると
三度目の絶頂を迎えていくのである。

 まるで死んだように、呆然として汚い床に伏せる七瀬。さすがの山田も不安
に駆られている、だが、獣化している男達の前に足が竦み動けない、すると、
七瀬と目が合ってしまったのだ。 たっ…助けて… 自分の姿に気付いた七瀬
が手を差し伸べて助けを求めている。

「…そ、そんな目で見ないで下さいよ…でも待てよ、ここで僕が助けに入れば
僕の株もあがるかもしれないぞ、そうだ今ここで勇気を出して…」

 日頃の名誉挽回とばかりに自分を覆い立たせる山田、どうせ相手は自分が雇っ
た男達、「止めろ」と声を掛ければ事態を把握して帰るだろう、そう考えた山
田が、大きな一歩を踏み出そうとした、と、その時、兄貴の声が室内に響いた。

「よし! 次はトリプルでいくぜ!」

 その声に山田は、踏込もうとした足を逆に、一歩引いてしまったのである。
 
「ト、トリプル? トリプルって何だ…あいつ等今度は何をしようとしている
んだ?」

 山田は、不安より期待に胸をふくらませ壁の隙間から様子を伺っていた。

 男達は、助けを求めていた七瀬の身体を引きずり戻し、今しがた七瀬の口に
肉棒を差し込んでいた男が床に横になると、その上に七瀬を乗せたのである。
髪を乱して背筋をピンッと張った七瀬の姿に、また挿入されたのだと感じる山
田。次に兄貴が、四つん這いで男と抱き合う七瀬の尻に近づいている。

「お、おいおい…まさか、アナルまで犯すきかよ…」

 正解であった。兄貴は男と繋がった七瀬のアナルに肉棒を宛がうと、ゆっく
り腰を前後させていくのである。七瀬が狂ったように抵抗しているのを見ると
兄貴の肉棒がアナルの括約筋を引き伸ばして体内に埋め込まれているのだとわ
かる。そして、もう一人の男は七瀬の顔の前に立ち、反り立った肉棒を口に押
し込んだのだ。兄貴の合図で、七瀬の穴は男達の硬くなった肉棒で激しく擦ら
れていった。

「す、凄い!! これがトリプルかあ!!」

 山田は、男達に紛れ込んで自分も一緒に七瀬を犯している気分で己のイチモ
ツを扱いていた。
 
 獲物の兎に群がる狼達、その影に隠れているハイエナが一匹…
 
 そして七瀬が、男達の液体を体内に受け入れてしまったのはそれから間もな
くの事であった。
 
──数分後

 静けさを取り戻した便所に、男達の姿は無かった。 しかし、その代わりに
山田の姿が見える。自分の企みに陥り無惨な姿の七瀬を介抱しているのだ。

 可哀想に…と、見せ掛けの言葉を掛ける、しかし、七瀬の怒りの矛先が山田
に向けられるのは当然である。

「弱虫!! どうして助けに来てくれなかったのよ!!」

 二発、三発、そして四発と、怒りに逆上した七瀬は山田の襟首を掴み、往復
ビンタを見舞うのであった。


- 完 -

小説(転載) 『弱者の妖光』 第二部 7/8

官能小説
05 /21 2019
『弱者の妖光』 第二部 (7)

-熟女の強姦陵辱-



「何しているんだよ?!」

 男達の、その言葉に七瀬は背筋を凍らせ、山田の亀頭に唇を吸い付かせたま
ま目を見開き、固まってしまった。

「ああっ?! …ど、どうしましょう、み、見られていたんだわ…ああ、だか
らこんな場所は危ないと言ったのに!!」

 七瀬は身の危険を感じ、その場を動けないのだ。
 
「い…いや、少し休憩を…」
「へえ…兄ちゃん、休憩だったらこの先のネオン街に行く方が正解だな、それ
とも何か、そこまで我慢できなかったって訳かよ、いしししっ」
「そ、そんなんじゃ…ないよ…」

 役に立たない男である。山田は明らかに男達の脅迫に怯えているのだ、隙あ
らば逃げ出してしまうのではないかと思う程弱腰の受け答えなのである。

 と、その時、七瀬の近くにいた男が叫んだ。
 
「おい! このねーちゃん、見てみろよ。まんこにこんなのを打ち込んでいる
ぜ!」

 固まる七瀬に、後から手を差し伸べてスカートを捲り上げた男に、気付く余
裕はなかったのだ。 あっ? と、思った瞬間、何も穿かない下半身が露にな
り、捲った男にローターの存在を知られたのである。

 今おきている状況が夢であって欲しい… 七瀬は必死に願うのである。だが
口を塞がれ、身体を羽交い絞めにされて抱え上げられる恐怖に、現実を突きつ
けられてしまうのだ。

「へへっ、どうやら我慢が出来なかったのは、こっちのねーちゃんの方だった
らしいな! それなら、その望みを俺達が叶えてやるから安心しな!」
「お、おい?! 止めてくれよ…」
「うるせえ! おい、俺はこの男を縛ってくるから、お前らは先にそのねーちゃ
んを連れてそこの便所へ行ってろ!」
「んっうううっ!! んぐうぅぅ!! ぐっ!!」

 口を塞がれた七瀬が、必死に助けを呼ぶ、しかし、その声は空しくも周囲の
雑音に消されて聞こえないのだ。そして、男二人に抱えられると近くの便所へ
と連れ去られてしまったのだ。

 取り残された山田は… 煙草を美味しそうに一服噴かしていた。
 
「山田さんよ…本当に犯っていいのかよ? 面倒な事にならないだろうな」
「なあに、何も心配しなくていいさ…思う存分、甚振ってくれたまえ」
「そうかい? そこまで言うなら愉しませてもらうぜ、へへっ、金を貰って、
あんな綺麗な女を強姦できるなんて、そうある話しじゃねえからな…」

 男と山田は、顔を見合わせて笑っている。そう、これは山田が仕組んだ罠だっ
たのだ。


──公園の男子便所の中

「やっ!! 止めなさい!! 貴方達のやっている事は犯罪よ! 警察を呼ぶ
わよ!」

 照明が薄明るく灯され、思ったより広い空間の汚い便所に連れ込まれ、男達
から解放された七瀬が、壁を背に叫んでいる。
 
「ああ、いいさ…呼びたければ呼べばいいし、訴えたかったらそうすればいい
さ…その時は俺達もありのままを説明してやるぜ、綺麗なお姉さんがパンツも
穿かず、まんこに気味の悪いモノを埋め込んでいたんだ、とな。いししっ」

 山田と会話していた男が、入るなりそう応えた。 

 男三人、仁王立ちで入口を塞ぎ、七瀬を嫌らしい目付きで眺めている。時間
が経っても物音一つしない状況に、山田が助けに来る可能性は薄いと感じ取る
七瀬。 それでも山田に、微かな期待をもつのだが…当の本人は、入口で見張
りをしているのだから、無駄な期待なのである。




「兄貴、早く犯してしまおうぜ!」
「まあ、そう慌てるな…時間は充分あるんだ、少しづつ甚振っていこうぜ」

 兄貴と呼ばれた男、歳は二十五、六にみえる、そして、その後方の二人は、
まだ二十歳前後の若僧だ。皆、百八十センチ近い身長で大柄な体格である。
 
「そ、それ以上近づくと、大声を上げるわよ!!」
「大声…へへっ、大声ね…心配しなくてもそうさせてあげるさ…気持ちいい大
声をな、くっくくくっ」

 兄貴という男が、少しづつ七瀬に迫ってくる。七瀬は後ずさりするが、二歩
下がると背中が壁に張り付いてそれ以上逃れなれないのだ。

「へへっ、それじゃ大声を上げて鳴いてもらうぜ…」
「………な、何? 何を考えているの…」

 男は意味ありげに笑ってみせた。その不気味な笑いに、悪寒を感じる七瀬。
すると七瀬は突然下半身に、恐怖で忘れていた刺激が襲い掛かるのを受けて
内股の股座を押さえ嗚咽を吐きながら序序に腰を曲げていくのである。 そう、
山田に埋め込まれたローターが七瀬の体内で蠢き出したのだ。
 
「んっ?! あ、兄貴、この女どうしちまったんだ?」
「けけっ、これを見ろよ。あの男が持ってた物だ、このねーちゃんのあそこに
埋め込まれているのは遠隔操作のローターだったみたいだぜ、へへっ」

 兄貴が手にしているリモコンを見て若い男が驚いた。そして更に、刺激を強
める男達。

 体内で蠢く異物、それは気持ちの良いものと、とても言える物でない。苦痛
で吐き気がしそうなくらい気色悪く感じる七瀬なのだ。

「うぐっ! …や、山田のバカっ! …こ、こんなのを埋めたままにして!」

 七瀬は、姿無き山田に激怒した。

 取り出そうにも、そう簡単に取れるものでないのだ。それを取り出すには、
両足を開き、己の陰唇に指を差込み抉るようにローターを取り出さないといけ
ないのである。まさかこの状況で、それをやってみせる事など不可能である。
身動きもせず、ただ只管に耐える七瀬である。だが、兄貴と呼ばれる男は、耐
える七瀬を、手にするスイッチ一つで淫楽へと導く術をしっているのだ。

 スイッチを切るとまた入れる、それも強弱を微妙に調整しながらそれを繰り
返す兄貴なのだ。最初はその動きに苦しみさえ感じていた七瀬であったが、そ
の刺激に慣れてくると、本人でさせも信じられない程、心底から刺激を欲しが
るようになってくる。ここにきて、Mとして調教されてきた事が裏目にでてし
まう七瀬である。

「ぐっ! …うぐぅっ!! ……や、止め…て…」
「どうだいねーちゃん、気持ちいいだろ。朝から晩までこんな恥かしいのを入
れてる変態な女が、絶えられるはずがねえだろう…ほれ、切るぞ…」

 カチッ… その音と共に体内の蠢きが静まり、辛うじて崩れていくのを七瀬
は保った。しかし、またいつその異物が動き出すのか、恐怖を覚える。神経も、
身体も崩壊寸前なのだ。だが、兄貴は眉を顰めて熱い息を吐き出している七瀬
のその表情を見逃さなかった。スイッチを入れるぞ… と、わざと七瀬の目の
前で指を動かす兄貴。

「あぁ…お、お願い…もう、許して…」

 懇願する七瀬、しかし、再び下半身に柔らかな刺激が走り回るのである。視
界に映る男の指が、強という文字へ少しづつ移動していく、と、同時に刺激が
増してくるのである。

「どうした? 人を呼ぶのに大声を上げるんじゃなかったのか…ああ?」
「んぐっ! …お、お願い……します… 誰にも、言わないから…あうぅ!」

 七瀬は、迫りつつあるうねりに立っている事もままならない。そして、倒れ
そうな身体を壁で支えて、ズズッ、ズッ…と、膝から崩れ落ちて尻餅をついた。 
頬を染めた顔は、明らかに牝となって感じている証である。 

「はあんっ… ど、どうして…」

 緊迫とした状況に、一歩間違えれば命さえも奪われかねないそんな中、ロー
ターの刺激に下半身を熱く火照らせてしまう自分の精神を疑う七瀬であった。


(8)へつづく・・・

小説(転載) 『弱者の妖光』 第二部 6/8

官能小説
05 /21 2019
『弱者の妖光』 第二部 (6)



 机の上に、力をこめた拳を置くと七瀬は、そこに額を押付けて伏せた。そし
て、太田の視線から開放された安堵から、両脚を思い切り開くとローターの刺
激を受け入れるのである。

 あああ…い、いぃ… そんな喘ぎ声が聞こえそうなくらい七瀬は熱くて甘い
吐息を吐き出し続けるのである。そして、我慢していた分、感じ方も半端では
ないのだ。 も、もっと…もっと刺激して…そう言う気持ちで七瀬は腰を前後
に揺するのである。

「あああっ! んんっ、もうう、もうダメ…はああ、いいい、もう逝っちゃう
わああ、ああ…」

 例えようの無い刺激のよさに、ついに七瀬は、悶えながら喘ぎ声をあげて感
じている姿を曝すのである。そして大きな波が七瀬を襲う、と、その時であっ
た。最後の一刺激で意識を失うほどの快楽を得る筈の七瀬に、何ともやるせな
い悲壮感が流れたのである。 今まで七瀬の体内で蠢いていたローターの刺激
が止んだのだ。

「ううっ…そ、そんな……あぁ、お願い……」
「いししっ、誰がそうやすやすと気持ち良くさせてあげるものか。僕の命令に
歯向かった罰だ。へへへっ、凄く欲しそうな顔をしているよ…課長」

 この時七瀬は、山田の存在を改めて知らされた。この男がいたのだったと…
山田は、七瀬の股座から立ち上がると、びっしょりと濡れたローターを七瀬の
前に見せびらかせるのである。所々、白い液体が付着しているローターに七瀬
は赤面して恥じた。

「そ、そんなに甚振りたいなら、とことんやったらいいでしょ!」
「へへっ、言われなくてもそうしますよ、僕に逆らったらどんな罰が降される
か…へへっ、想像するだけでワクワクしてきますよ…課長、しっかり自分を見
失わないように気をつけるんですよ…へへへっ」
「くっ! あ、貴方って人は……何処まで私を晒し者にする気なの…」

 この男が遠慮などするはずが無いと分かっている七瀬は、一緒に過すこれか
らの時間に不安を抱くのである。


──繁華街の歩道

 夜の店を目指すサラリーマンや、目的も無くさ迷う若者が溢れる繁華街を、
山田と七瀬は歩いていた。だが七瀬は、所々でヨロけて思わず倒れそうになる
のを必死に堪えているのだ。その原因は、山田が隠し持つポケットの中にある。

 ヴィイィ…ヴィイィ…と、七瀬の股座で響く音は、行き交う人の声で掻き消
されている。そう、山田は七瀬の膣口に、遠隔操作のローターを埋め込んで歩
かせているのだ。ポケットの中のスイッチを入れられるたびに、グッと拳を握
り締め足を引きずらせて歩く七瀬を、擦れ違う男達がおかしな視線を浴びせる
時もある。

「あぁ…ま、また…」
「おやおや、課長…そんなに股を押えて歩いていたら明らかに可笑しな人だっ
て知られてしまいますよ。へへっ…」
「ひ、人前で…こんな事をやって…な、何が楽しいのよ!」
「何がって、規律正しい課長が、実は変態課長だというのを皆に知らせる為に
ですよ…ほらあ、そんなに反発すると…刺激が、強くなっていくばかり…」

 ポケットに差し込んだ山田の手が動いた。ローターのスイッチを強にしたの
だ。

「んぐっ!! んんっ、んんっ!! はああ、や、止めなさい…止めて…お、
お願いぃ…ひいい!」

 堪らない刺激に、さすがの七瀬も腰を下してしまったのだ。しかもその場所
が横断歩道のド真中であり、横断する人の視線を集めたのは言うまでも無い。

「どうしたの?! 大丈夫?」

 と、後方から中年の女性が駆け寄り、声を掛けられた七瀬は動揺した。

「え、ええ…足を滑らせて… で、でも…大丈夫です、心配なさらなくても…」

 そう応えるのが精一杯であった。しかし、横断歩道でフラつきながら歩く女
性を誰がほっておけるものだろうか、声を掛けた女性は七瀬の腰に手を当てて
一緒に歩いて行く、まさか手助けをしてあげている女が、膣口にローターを当
てて喘いでいるなど知る由もなく。




「さっきのオバさん、課長の顔を見て不思議そうにしてましたよ、へへっ」

 山田は、途中の公園に七瀬を連れ込み、薄暗い外灯の下にあるベンチに座ら
せた。
 
「……もう、これで充分でしょ?!」
「充分? …へへっ、それが課長…ローターの刺激に課長が狂乱しそうな顔を
見ていたら逆に興奮しちゃってね、もう我慢できなくてここでお願いしようと
思ってさ…へへっ、課長の口でやって下さいよ」
「こ、ここで?! 何をバカな事を言っているのよ、誰かが居たらどうする気
なの! いい加減に帰して頂戴、帰しなっ……ううっ…ま、また…動かしたわ
ね…はああ、ああ…止めて…」

 もう何度この刺激に悩まされただろうか、人前でも構わないからこのまま果
てたい、そんな衝動に何度駆られただろうか。
 熟した体内で蠢くローターに両手を下腹部にあてがい身体を丸めて喘ぐ七瀬
なのだ。

「僕の言うとおりにしたら、止めてあげますが…それともこのまま、また歩道
を歩いて帰りますか? まあ、僕はそれでも愉しませてもらえますけどね」

 七瀬は、この苦しみから逃れるには山田の言う分に従うしかないと考える。
更に、このまま歩いて帰るにしても、ローターで熟された身体では我慢できる
自信もないのだ。観念した七瀬は奥歯を噛締め、キリッとした目付きで山田を
睨みつけながら、山田の股間に手を差し伸べていく。

「ふふっ、その顔その顔、プライド高い普段の顔で行われる卑猥な行為が、何
とも言えないんだよ」

 覚悟を決めたとわかった山田は、ローターのスイッチを切った。
刺激が和らぎ、普段の己を取り戻しつつある七瀬、しかし、平常心に戻ればそ
れだけ屈辱感は増していくのだ。
 
 腰掛けた山田の隣に座る七瀬、既にズボンのチャックを下し、山田のイチモ
ツを取り出していた。 平常心に戻る七瀬、だが、山田のズンッ! っと、突
き出したモノを見て、山田に陥れられて激しく善がって見せた会社での交尾を
思い起こし、あろう事か興奮を昂ぶらせていくのである。

「どうしたんだよ、早くやって下さいよ…課長、ほらあ…」
「わ、分かっているわよ…」

 屋外でのフェラチオは、調教中に何度か経験がある、しかし、それは愛する
主に対しての想いであり、愛情であった。だが、今の相手は憎しみ以上の何者
でもない山田なのだ。悔しくて腹立たしくて仕方の無い七瀬、それでもやらね
ばならない屈辱に涙が零れた。

 辺りを見回し、誰も居ない事を確認すると、七瀬は小さな唇を大きく開いて
山田の亀頭を咥えた。いや、咥えたと言うよりは唇が吸い付いていると言った
ほうがよいだろう。それ程、立派な肉棒を備え付けている山田なのだ。

「くくくっ! いいねいいねー…ローターを動かして興奮させているよりは、
平常な時の課長に、命令を従わせている姿の方が数倍も興奮してくるぜ」

 そう、腹の中で笑う山田の肉棒を、必死に舐めている七瀬。これで、満足さ
せたら開放される…そう願うのである。


 車が直ぐ横を通り過ぎて行く真夜中の公園。どんよりとした雲が広がる空、
遠くでは賑やかな声が聞こえる、そんな公園で、七瀬のむしゃぶりつく音だけ
が響いていた。

 ちゅぱちゅぱ… 早く終わらせたい一心で、山田の肉棒を唾で照からせてい
る七瀬は、後方の人影に気がつかないのである。

「よう、兄ちゃんにねーちゃんよ、こんな所で何してるんだよ?!」

 奉仕し続ける七瀬の前で、突然声を荒げてたのは髪を茶髪にし無精髭を生や
した若い男三人であった。


(7)へつづく・・・

小説(転載) 『弱者の妖光』 第二部 5/8

官能小説
05 /21 2019
『弱者の妖光』 第二部 (5)

-熟女への恥辱-



一週間後

 夜10時、七瀬は残業で、一人会社に残っていた。
いや、これも山田の命令なのである。この一週間、山田は七瀬に指一本触れる
事は無かった。と、言うか前回の卑猥な行いにより化膿した肉棒が不能状態で
は無理もないのだ…
そして、やっと復活した山田は七瀬に居残りを言い渡していたのである。

 照明による明るい室内、窓側の机に一人七瀬の姿が見える。
肘を立て組んだ手を額に当てて目を閉じている七瀬。時折、甘い吐息を吐いて
みせている。

「…ああ…そろそろだわ…」

 時計を気にする七瀬。脈打つ鼓動が聞こえてきそうなのは何故なのか…実際
七瀬の心臓は、時間が経つにつれ高鳴ってくるのだ。

コンコン、と、ドアを叩く音がすると、七瀬は飛び跳ねて驚いた。

「残業、御苦労様です」

 守衛の太田65歳、中年太りの男が七瀬から遠い方の扉を開けて敬礼をした
のだ。前回、何も知らないとはいえ、その存在を暗闇の応接室の恥かしい格好
の七瀬に恐怖を与えた男である。

「何も異常はありませんか… …おや、今日は課長一人で残業ですか」
「え…ええ… あっ、いえ、今は…」
「んっ…ああ、山田さんも一緒なのですね、で、山田さんは?」

 何処となく落ち着かない七瀬を気にしながら太田は、山田の姿を探していた。

「はあ… あ、ああ、山田くんね…今、御手洗いに…」
「御手洗いでしたか、そうですか… …処で課長さん、お顔が赤くなっている
みたいですが、具合でも悪いのでは…」
「ううっ…はあ… えっ? ええ、少し風邪気味…んんっ…な、なの…」
「…? そうですか、それは気をつけなければいけませんね」
「あ…あり…がとう…」

 七瀬の歯切れの悪い応対に頭を傾げる太田、だがそれと同時に潤む瞳に半開
きの口元、まるで女に誘われている錯覚を覚えるのである。
熟女の官能を放流している…そう疑われても仕方がない今の七瀬である。何故
なら七瀬の股座には山田が潜んでいて、下半身素っ裸の七瀬を弄んでいるから
なのだ。丁度今、山田は二本の指を、両足を開いて座っている七瀬の膣口に挿
入したところであった。

「ふううんっ…」
「へへっ、課長。人を前にして弄くられる気持ちはどうですか? こんなに濡
らして、余程、感じているとみえるぜ」
「や、止めなさい…気付かれたら…ど、どうするのよ…はああ」
「気付かれないように平素を保てばいいではないですか、平素を。 ほら、続
きの会話を進めないと余計ここに刺激が走りますよ」

 山田の指が奥深く侵入してくると思わず腰を振って喘ぐ七瀬。このまま果て
たい…しかし、守衛の前で痴態を曝すわけにはいかず必死に耐えるのである。

「あ、あの…守衛さんも、お、遅くまで大変ですわね…んん」
「ええ、しかしこれが仕事ですから仕方ありませんよ」
「でも…毎晩遅いと…お、奥様も不満、なのでは…うっ、ううん…」
「えっ、不満? ですか…」
「え、ええ、その…よ、夜…の、い、営みとかが、無くなるのでは…」
「…あ、ああ、へへっそちらの夜の勤めのことですか…ははっ」

 太田は驚いていた。まさか七瀬の口から猥褻に近い言葉が出るとは信じられ
ないのである。七瀬課長といえば、色気を出さない規律正しい性格で有名であ
るから尚更、太田は興奮を憶えるのだ。 
勿論、七瀬が好きで話をしているのではない、机に隠れている山田が全て言わ
せている言葉なのだ。 更に山田は、猥褻な言葉を並べさせていくのであった。




「いえいえ、私どもも、もう歳なので…そんな営みは年に数回でして…それよ
り課長さんの御主人様が羨ましいですな、こんな綺麗で素敵な女性が相手で」
「…わ、私の所も…そ、そんなに…無いし、相手に…してくれなくて…」
「えええ?! こんなに綺麗なのに…嘘みたいだ」
「そうなの…はああ…だから…わ、私…」
「…だから? ……」

 七瀬は顔を真っ赤にして言葉を詰まらせた。その表情を不思議そうに眺める
太田である。

「くくくくっ、課長、サッさとその続きの言葉を言ってしまうのだ。で、ない
と…このローターが始動しますよ」

 山田は手にしたローターの電源を入れた。微かなモーターの音が響く、が、
どうやらその音は太田にまでは届いていないようだ。

「ほら、早くしないと…こうなっちゃいますよ」

 山田は、指で湿らせた七瀬の割目に、振動を繰り返すローターを押付けた。
 
「…っ!! んっ…っ…くっ!!!!」

 思わず声が漏れそうになった七瀬は、咄嗟に下唇を噛んで耐えた。そして、
ローターを和らげてもらう為に言葉を切り出したのだ。

「わ…わ、私…ふう、ふう…だから私…ひ、一人で…するのが…好き…なの…
うっ、はあ…ああっ」
「……えっ、い、い、今…何と? 課長さん…」

 目を丸くして驚いている守衛。幸いだったのは太田の視力が弱くて、喘いで
いる七瀬の顔がぼんやりとしか見えないことであった。

 何を…私は、何を言ってるの… 逆に七瀬は、驚いている太田の顔を見る事
で、我に返ることが出来た。

「…なんて…くすっ、守衛さん冗談ですよ…」
「冗談? …ああ、冗談ですか、そ、そうですよね、冗談ですよね…ははっ」
「た、たまにはこんな冗談でも言ってないと、やってられませんもの…」

 七瀬は官能の限界に耐えて微笑んでみせた。だが、手足はみるからに震えて
いるのがわかる。

「ちっ! 勝手な真似をしやがって!」

 腑におちないのは山田である。七瀬の羞恥心を擽る計画が破談したことでお
もしろくないのである。  よーし…みてろよ…そう呟いた山田は、七瀬の陰
唇をめくると、ローターを押し込んだのである。

 突然、体内で蠢くローターに反応する七瀬。
 
「んんっ!!」

 細い両脚を真っ直ぐに伸ばすと、足の指先を曲げ、そして背筋を反って震え
始める七瀬。湿った汗が溢れると、体内を流れ落ちていく。

「は、早く…そこから立ち去って頂戴…ああ、そうでないと…私…私…はあ」

 噛締めた下唇に歯形がつく程、身体を硬直させる七瀬。 その噛締める歯を
七瀬が解いた時、即ちその瞬間が痴態を曝す時である。止まない震える拳を強
く握り締め、一瞬の気の緩みに余談を許されない状況なのだ。

 机から見える上半身、平素とはいえないがそれなりに普段の自分を演出して
みせる七瀬。まさか、見えない下半身を、卑猥な責めで苦しめられているなど
誰が思うだろう。
勿論、太田もそこまで思うことはなかった。

「おっと、見回りを続けないと…」

 腕時計を見て、残念な表情の太田。冗談でもいいからもう少し猥褻な話しを
続けたかったのである。

 七瀬が絶頂を意識したのは、太田が敬礼をして部屋を後にした数秒後であっ
た。羞恥と安心が混ざり合った耐え難い快楽…それが、七瀬を覆い包みかけて
いくのであった。


(6)へつづく・・・

eroerojiji

小さい頃からエロいことが好き。そのまま大人になってしまったエロジジイです。