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小説(転載) アルバイト

官能小説
05 /22 2015
 バイトの仕事は温泉旅館の仲居です。家内の友達のピンチヒッターでした。接客は苦手ですが仲居ならばいいと思って引き受けたようです。それに、仕事の後で温泉に入れるのが魅力だったのでしょう。 日帰りでも通える距離なのに、温泉が楽しみで泊まりで出かけました。
 数日後、仕事を終えた家内が帰ってきました。「お帰り」と声を掛けると、泣きながら抱きついてきたのです。私はどうして泣き出したのか尋ねました。


 家内は和服を着てレクチャーされたとおりに仲居の仕事を始めたのですが、マネージャーに呼ばれて「ちょっと他のことをやってもらえないか」といわれたのだそうです。 内容を教えて貰う前に仲居の3倍近い給金を提示されて、家内もおかしいと思ったらしいのですが、曖昧にしているうちにその場で決まってしまったのです。
それで、家内は「お皿」になりました。 温泉旅館だと時々頼まれるそうで、普通は芸者の置屋に人を出して貰うのだそうですが、あいにくその時できる人がいなかったのです。
 家内はまず風呂に入ってから裸のまま少し体を冷まし、畳よりも少し狭いぐらいの檜の板の上に寝かされました。普通の盛り方と違って、肌の上に平らに並べるように刺身が盛られました。女体盛りの時は大根のつまは使わず海草を使うと板長が若手に話していたそうです。でも、その若手は初めてだったらしくそれどころじゃなかったようですが(笑)。 腰が引けててどうしようもない(笑)。先輩たちがおもしろがって笑っていたそうです。
 盛りつけられた家内は担架で運ばれるような形で客室に入りました。お客様は50代ぐらいの男性6人です。お目付役の人がいたので家内は安心していました。客の一人が「おいしそうだな」と言う声に、6人はどっと笑い出しました。『どっちがおいしそうなのか』という意味なのでしょうか。
 最初のうちは箸で刺身をつまんで食べていたのですが、一人が「こうやって食べるんだ」と言って「皿」に直接口を付けて食べ始めました。その一人をきっかけに、全員が家内に口を着け始めました。
家内は口を付けても文句を言わないお目付役に腹がったたようです。まあ、本来口を付けるものだったのでしょうね。それから「皿」は声を出してはいけないそうで、苦労があったと思います。何しろ相手が6人ですから、いろいろなところに口を付けられたのでしょうから。家内は台の上ではずっと目を閉じていました。あくまで「皿」になって、女にならないようにしようと思っていたと話しています。
 刺身がおおかたなくなると、一升瓶がでてきて「わかめ酒ね、わかめ酒」と、始まりました。ここで初めてお目付役に声をかけられたそうです。「足をぴったり閉じて」。お目付役が家内の「わかめ」に酒を注ぎ、客が一人ずつ来て飲んでいきました。 にやにやしながら近づいてきて、ずずっと音を出して吸い込み、「うめぇ」とか「最高だ」など感想をいって交代します。舌を伸ばす輩もいましたが「それは反則」と言って笑いながらたしなめられます。和やかな雰囲気です。
 本来わかめ酒で宴は終わり、「皿」は「人」に戻ります。それから浴衣を羽織り挨拶をして部屋をでるのですが、お目付役が幹事に「夜のことなんですが」と言ったところから話が変わってしまったのです。
 他の客が「夜って何?」と聞いています。お目付役が幹事に何か耳打ちすると幹事は納得したようです。酔っているせいもあるのでしょう。その客はしつこく食い下がります。「夜って一体なんだよ。」。幹事は自分の股間を指さし、「こっちのことだよ」と言っています。
「本当は一番偉い人が夜にお皿も食べられるんだ。でも今日はこの子とは別の子が来るらしい」
「同窓会なのに偉いもなのもないだろう。会費も一緒なのに一人だけがいい思いするなんてなしだ。」
「だからその代金はいい思いする奴が払うんだよ。」
 男はそれには耳を貸さず「それに皿を抱けるからいいんじゃねえか。他の女じゃ意味ねえよ。」他の客は「そうだそうだ」と言って囃し立てます」
 険悪な雰囲気に怖くなってお目付役を見ると、彼は家内を一瞥するとインターホンに向かいました。インターホンにひとこと二言話をしてから幹事に何か耳打ちしました。客たちがこそこそ話をして「そりゃいい」とか「ほう」とかいう声が聞こえます。
 暫くしてふすまが開き、さっきまで一緒に仕事をしていた仲居が二人入って来ました。彼女たちは醤油で汚れた家内の姿を見て息を呑みました。でも、声をかけることなく布団を二組み敷いてでていったんです。 それからお目付役が家内の所にやってきて、「お給金はずむから、ちょっとの間我慢してくださいね」そう言って出ていってしまいました。

 私が知っているのはここまでです。
 後は泣き出してしまって聞くことができませんでした。

小説(転載) 女の岐路

近親相姦小説
05 /22 2015
恵美子は深いため息をついた。
息子・久樹の将来を考えているうちに、ついつい漏らしてしまうのであった。
その昔、若気の至りとはいえ20才で単身アメリカに渡って、あちこちふらついて
いるうちに若いフランス系の男性と知り合って意気投合し、同棲を始めた。
男は小さいながらもスナックを1軒経営していた。
恵美子は、その店を手伝うようになった。


生来の明るさと巧みな話術で、やってくるお客達を楽しませるのが上手かった。
恵美子の美貌も人々の歓心を買った・・当然店は大いに繁盛した。
男は次第に客の興味を大きく惹くような要求を出し始めるようになった。
口を強調するように真っ赤なルージュを引けとか、胸元を強調するように、前が
パックリと開いた服を着ろとか、色気のある足を出す為に目の粗い網タイを履け
とか、その要求は次第にエスカレートして行く様になった。
恵美子は男の為だと思い、意に沿うように頑張ってきたが、次第に2人の思惑が
必ずしも同じ方向に向かっているとは思えなくなっていった。
男が金周りが良くなるに連れて店への投資よりも、ギャンブルと女にせっせと投資
するようになっていった。


美恵子は薄々分かっていたのだけれど、口にするのもみっともないし、金庫の鍵は、
自分がしっかり握っていれば、問題はないだろうと考えていた。
実際上手くヘソクリしていったので、恵美子自身結構お金が貯まっていたのである。
経営の実権は恵美子がしっかりと握るようになっていた。
女の問題に対しても、いずれも場末の飲み屋で男の袖を引いて、男のカネ目当てに
あっさりとパンティーを脱ぐような尻の軽い女ばかりと付き合っていたので、遊び
の一環として仕方の無い所業だわ、と目を瞑っていた。


なぜ、自分から離れてギャンブルや他の女に走ったのかを深く考えなかったのだろうか?
恵美子自身のしっかりした部分が男を次第に息苦しくしていった事や、スパっと竹を割っ
た様な、さっぱりとした気性が、男の遊びを割り切ったものだと捉えてしまい、追求しな
かったのが、男には冷たく醒めた仕打ちに思えたのは言うまでも無かった。
恵美子への要求も、段々と答え難いものへとなっていった。
店に置いている女の子らに、エロを強調するような仕草の演出や、恵美子にもストリップ
まがいの事をするように要求したりした。
当然恵美子は拒絶した・・・しかし男は、そうならばと、店の女の子らに売春を進めるよう
になった・・・もちろん恵美子には内緒で・・
そうなるともはや店の雰囲気も大きく変わっていった。
恵美子が目指した明るく健康的で家庭的な雰囲気の店作りは頓挫してしまった。
客層も様変わりしてしまい、それ目的で来る男たちばかりで、殺伐とした寒々とした店
の雰囲気となってしまった。

恵美子の我慢も限界だった。
しかし、その時恵美子のお腹の中には新しい生命が宿っていたのである。
この子の為にも頑張らねばとの一念で、崖っぷちで耐えていた。
しかし、その頑張りが如何に無意味で、何の男の支えにもなっていなかったという事が
恵美子自身思い知らされた事件が起こった。
子供の妊娠を告げる前に、男は恵美子に新たな要求を出してきた。
街を牛耳っていたマフィアのボスのお世話をしろ、と。
そしてギャンブルで焦げ付いた借金が店の売上の3年分だと告げられた。
お金で自分自身を売ったのだ・・
もはやこれまでと悟った恵美子は迅速に行動した。
密かに溜め込んだお金を持って、次の日には空の上の人となっていた。
お腹の子は私1人で育ててみせる・・・・恵美子は日本へと帰っていった。
その時恵美子は24になっていた。


帰国後直ぐに、溜め込んだお金で小さな店を買ってスナックを始めた。
そして長年に渡って鍛えた英語力を武器に、翻訳の仕事にもありつけた。
子供の為には豊かな経済力が必要だった・・・もう男にはコリゴリだ。
帰国して半年後、男の子を出産した。
名前は久樹と命名した。

それからの日々は、実家に子供を預けながら、恵美子は身を粉にして働いた。
恵美子はアメリカで得た経営のノウハウを日本でも実践し、1年後には軌道に乗せた。
翻訳の仕事も、ギャンブル、エロ、時事・・・何でもこなした。
巧みな表現や、面白いネタを相互に織り交ぜて、着実に信用と実績を積んでいった。
そして直ぐに久樹を迎えに行って親子2人の生活を始めた。


それから12年経った・・・恵美子は37に、久樹は13になっていた。
久樹は父親の血を存分に引き継いだようだった。
眼は青く鼻スジは通って、その高さはまるでスイス山脈のモンテローザの様に高く美しい
顔の輪郭は小さく丸々していて、一見したら女の子そのものの様相だった。
髪は恵美子に似て黒かったが、これが父親同様金色にでていたら、それこそ宗教画から
抜け出てきた天使の姿そのままであっただろう。
それゆえに久樹は何処に行っても注目の的だった。
幼稚園、小学校では、親御さん(特に母親連中)達らの好奇の眼に晒された。
もちろん同級生、在校生らからは圧倒的にモテた。
久樹自身穏やかでのんびりとした性格だったのも幸いした。
誰に対してもやさしく親身な対応をしていたので、彼を取り合うような愚行は皆無だった。

恵美子にとって自慢の息子だった。
そしてこの子の母親という立場は、彼女自身にも幸いした。
美しい子供の母親は、決して老けてはいけない、若さを保たねばならなかった。
久樹に見合う女性で在らねばならなかった・・そのプレッシャーに対峙し続けた。
果てしない努力の結果、恵美子の美貌は、ますます際立つようになっていった。
プロポーションは20才の頃から何1つ変化は無かった。
肌のたるみは無く、シワも無かった・・・20代にある瑞々しい美しさがそこに在った。
子育ての辛い時期はもう過ぎた・・久樹は立派に成りつつある。
恵美子はこれから来るであろう幸せを予感した。


しかし、子育ての難しさは実はこれからだったのである。
今までは単なる肉体的成長だけの時期に過ぎず、精神的成長を促す子育てはこれからだった
のである。
恵美子は我が子とのスキンシップを第一にと考え、性教育の一環も踏まえた上で、13になった
樹と今でも、一緒にお風呂に入っている。
仕事柄、久樹が小さい頃からあまり一緒に居る事が少なかった為だったからだ。
少ない時間でも、裸での付き合いからくる開放感からか、2人は何でも話し合った。
男と女の身体の違いや、声変わりの問題、女の子との付き合い方・・そして久樹の身体の
変化についても・・・・
「ママ、僕のオチンチンの周りに毛が生えてきちゃった。」
「あらあら、ホント。久樹も大人になってきたようね。」
「この前、剛くんのオチンチン見たんだけど、あの子イッパイ生えていたんだ、ビックリ
しちゃった。」
「あの子は人一倍成長が早いのよ、久樹も直ぐにああなるわよ・・」
「何か、嫌だなぁ・・・薄気味悪いよ。」
「何言ってるの、人は大人になれば、誰もかもああなっちゃうのよ。」
「ママはキレイじゃないか。」
「ママはちゃんとお手入れしているからなの、嫌なら久樹も手入れして切れば良いでしょ」
久樹はぶぅーとほっぺたを膨らました。
恵美子は、この話の延長線で、ふと聞いてみたい事柄が生じた。
「ねえ久樹?・・貴方最近さぁ、何か身体が変になった事ってない?」
「いいや別に何も無いよ・・・なぜ?」
恵美子はそのまま口をつぐんだ。
(ふぅーん・・まだ精通も無いみたいね、まだ問題にする必要もないか・・)
「最近好きな子ってできたの?久樹」
キョトンとした顔で久樹が恵美子を見た。
「最近さぁ、同じクラスの京子ちゃんと美夏ちゃんが、やたら僕に話し掛けてくるんだ
好きな食べ物は何?とか好きなアーティストは誰?とか・・色々とね。」
恵美子は毎度の出来事だったので、笑ってしまった。
「貴方は本当にモテるわね・・・ママ感心するわ。」
我が息子は、まだまだ奥手だと今さながらに思うのであった。
中学校に上がっても、久樹には何1つ変化が無いと恵美子は思っていた。
いくら女の子にモテても、彼自身の心境に何1つ変化が無かったからだ。
だけど、中学を2,3ヶ月過ぎた頃から、微妙な変化が彼を襲った。
食事の時でも、お風呂の時でも、何か一瞬うわの空になる時があった。
何か見えないモノをひたすら追っているかのような目の動きをするときがあった。
恵美子はとうとう彼にも思春期が訪れた事を実感した。


「どうしたの久樹・・最近何を聞いてもうわの空だけど、何かあったの?」
一緒にお風呂に入った時に、辛抱しきれず恵美子が尋ねた。
「う・・ん実はねママ、僕さぁ最近何か変なんだよね実は・・・」
久樹はゆっくり喋り始めた。
「美術の本間先生の着替えを見ちゃったんだ僕・・・それで変になっちゃった。」
「本間先生って、あの若い女の先生?」
「そうだよ、今年24になるんだって・・凄くキレイな先生なんだ。」
久樹がほんのチョット赤くなった。
「初恋は年上の女の人かぁ・・・久樹は年上好きかぁ・・・あはは」
久樹は恵美子の笑い声に、なぜか不安顔を見せた。
「ママ、でもね変なのは胸がドキドキしてさぁ、先生の顔を見るのが恥ずかしいんだ。
それになぜか一緒にオチンチンが、おっきくなっちゃってさ、ズボンの中で痛くなってきちゃうんだよ。」
「あはは・・・それが正常なんだよ久樹。男の子はそうだよ。」
恵美子は笑いながら言った。
「へぇーそうなの。これって普通なの。」
感心した顔を恵美子に見せた。
「大人の階段を一歩踏み出したとこかな。」・・恵美子は感傷に浸った。
苦労したかいがあった・・苦しかった時代も今では良い思い出となった。
もうすぐ大人だ・・そろそろ一緒になって風呂に入るのもお終いかもね・・
そろそろ子離れが近づいたようだと恵美子は思った。
「でもねママ、変なのはもう1つあるの、先生の顔を思い浮かべるとさ嬉しくなるんだ
けど、ストッキングを履いているのを思い浮かべたら、ズッキーンとしてね、ズボンの
中が痛くなるの、でね、そのまま息を止めていると、股間が熱くなってきて震えてくる
んだよね、そしたら気持ちの良い振動がオチンチンに来るんだ・・・そして」
久樹はここで一旦息を入れた。
「そうしたら、どうしたの?」・・・恵美子はドキドキした。
「そしたら、オチンチンが気持ちイイと感じた時にオシッコしちゃったんだ僕。
それも、何かネバネバした感触があって白いんだ、それにオシッコと違った臭い
においがしたんだ・・・何か変だよママぁ・・」
「なぜ、今までママに言わなかったの?」
恵美子はドギマギした心を久樹には悟られたくはなかった為、必死に取り繕った。
その為に酷く厳しい口調となったのが久樹を更に不安にさせた。
「今はどうなの?久樹。今も同じにそれが続いているの?」
恵美子は矢継ぎ早に久樹に問い詰めた。
「うん・・・今もこうして先生の事を思い出してくると胸が熱くなって、先生のお尻を
思い出すと、オチンチンが揺れておっきくなっちゃうんだ。」
いきなり久樹は風呂から立ち上がった。
恵美子は息を呑んだ・・・初めて見た息子の勃起。初めて感じた男の息吹。
まだ皮を被ったままだが、何という隆起だろう。
恵美子の緊張は最高潮に達しようとしていた。
久樹は目を閉じてひたすら念じていた・・・隆起した山は左右に揺れていた。
久樹の顔が真っ赤になってきた・・・山は前後に揺れ始めた。
「ああ・・気持ちイイ」
久樹が突然絶叫したと思ったら、白い放物線が勢い良く飛んだ。
(久樹にも精通が来たんだ・・・)
恵美子は久樹の息吹を肌で感じた。


「久樹、おめでとう・・もう大人ね。その白い液は精子といって大人になった男の子が
体内で造るものなのよ・・・これで子供を作るのよ。」
「これが精子かぁ・・・でも僕何回もでちゃったんだけど大丈夫かな?」
久樹の不安に恵美子はゆっくりとした口調で諭した。
「大丈夫、大体精子というのは、このオチンチンの下についている袋の中で作っているの
、出しても8時間単位で元の量に戻すよう生成しているのよ。」
恵美子の講義は続いていった・・・が肝心の事は教えなかった。
>本間先生の事を考えるたびに一生懸命念じて快楽を呼び起こしている一大作業に知恵を
つけるべきかどうか・・で悩んでしまったからだ。
(この場合久樹にオナニーを教えるべきなんだろうか?一々念じて興奮していたら、時間の
無駄だし、第一疲れてしまう・・それに何よりも本間先生に対しての思い込みが偏っちゃう
し・・・だけどオナニーを教えちゃうとあまりの興奮を何度も得る事を知ってしまうと、
1人で没頭してしまって、他の事を放りっぱなしにしてしまうかもしれない。)
恵美子の不安はそれだけでなかった。
1人で没頭し続けて、女性に目覚めて、やがては母親と疎遠になりはしないかという事が
心配だった。
結局、子離れなんて単なるお題目に過ぎなかった。
恵美子は1人になるのが怖かったのだ・・・
ここに来て、父親が不在の母子家庭の弱点が露呈した。


(どうしよう・・・・)
恵美子は2度目のため息をついた。
(オチンチンを擦って快感を得るのを教えるべきか、そのままにしておくか?・・・)
放っておいても、ひょっとしたら、友達からやり方を聞いて実践するかもしれないし、
まずこれが自然ね・・・でもこっそりしちゃうってことになると、何か嫌だわね。)

3度目のため息が出た。
(まずありえないことだけど、あの子が本間先生に告白して、やり方を教わるかも、いやいや・・・
れよりもSEXに発展しちゃうのが当然の成り行きかも)
何ともバカバカしい妄想だけど、久樹の美貌からするとあながち有りうるかもしれない。
なにしろ、あの風貌で迫られたら女の子は誰だってホイホイやっちゃうかもしれない。
恵美子の不安は他のお母様連中には理解できないであろうと思う。
久樹には女の子をトリコにする匂いを持っているのだ。
恵美子の不安はそのまま彼女の独占欲を大いに認識させる結果となった。
次の日の朝、久樹が半ベソをかいた顔で恵美子に寄ってきた。
「どうしたの久樹、何泣いてるの?」
恵美子は久樹に糾した。
「オネショしちゃった・・・精子でオネショしちゃった。」
そう言って持っていたトランクスを恵美子に差し出した。
「夢で本間先生を見ちゃったの?」
「違うよ、誰かは知らないけど、お尻と太ももを突き出されて舐めさされたんだ。
そして手が僕のオチンチンを触ったんだ・・・そしたら」
「気持ち良くなって出しちゃった・・・よね?」
恵美子の合いの手に久樹は頷いた。
恵美子は1つの答えをその時出したのだった。
「分かったわ久樹、この件に関しては今日の夜話し合いましょう。だから早くシャワー
を浴びてさっぱりとしてきなさい・・・そして早く朝食を済まして学校へ行きなさい。」
恵美子に力強い決意をもたらした事を示すように彼女の瞳が爛々と輝いた。
久樹がシャワーを浴びている最中に恵美子は、彼から渡されたトランクスの中を覗いた。
そこには大きなシミがあった・・まだ水気がたっぷりとあった。
(濃いわ・・・ネバネバ感が凄くあるわね。)
恵美子はなぜかウットリとした快感に囚われた・・そしてゆっくり顔を近づけた。
ツーンとした青臭い匂いが鼻にこびりついた。
(とっても臭いわぁ・・・でも懐かしい臭さね、あん・・思い出しちゃう。)
恵美子はパンティーが濡れていくのを感じた。
(このままでも、あの子がオチンチンを弄り始めるのも時間の問題ね・・それなら・・)
恵美子にとって男はコリゴリでも息子は別だった。
そして父親と同じ人生を歩ませたくは無いという気持ちがはっきりと固まった。
もう二度1人になるのはごめんだ・・・久樹は生涯私が見守るのだ。
恵美子はトランクスにある彼の息吹を静かに舐めた。


その夜、恵美子と久樹は一緒にお風呂に入った。
「久樹・・貴方のオネショの件だけど、あれはまったく問題ないわ。オチンチンに溜まっていた
子の量が限界に達したから、身体の外に放出しただけ、まあその点だけならオネショと変わりないけどね。」
「確かに、どっちも出した時の気持ち良さは一緒だけど、精子を出したときの気持ち良さは格別だね」
久樹は朝の時とは一転して、何か余裕があるようだった。
「朝のベソをかいていた時とは別人の様ね。さては誰かに聞いたな?」
「うん、剛ちゃんに聞いたんだ。アイツ結構物知りなんだ。僕感心しちゃった。」
「他に何か剛くんに聞いていない?」
恵美子は焦りを覚えた。
「何か、興奮した時にはオチンチンを触ればイイって言ってたけど、よく分かんなかった」
恵美子は、もう時間の余裕は無いと覚悟した。
「ママが教えてあげる・・・久樹ちょっと立ってみて」
久樹は言われるままに風呂から立ち上がった。
もうすでに半分勃った状態だった。
「右手を棒のところを持って、そのままの状態でゆっくり上げ下げしてごらん。」
久樹は握ったまま上へ下へと手を動かし始めた。
「ママ、あの感覚と一緒が出てきたよ・・・ああ気持ちイイ」
「そのまま動きを早めてごらん・・・ほら皮が剥けてきたわ・・見てごらん。」
恵美子は逸る気持ちを抑えて、ゆっくりとやさしく語り、そして接していた。
「うそ、痛くない・・・でも皮が剥けて大丈夫かな?何か白いものがイッパイ付いているよ」
「それは恥垢といって・・・まあアカね。これちゃんと洗っておかないと病気の元になったり、臭いが
ツイから、将来女の子に嫌われちゃうから注意して洗っておくのよ。」
「でもママ・・・ママは平気なの?・・ここまで臭ってきたよ。臭いなぁ・・・」
恵美子は笑いながら言った。
「私は平気よ、だって久樹のオチンチンだもん・・」
久樹は恐々とした手つきで恥垢を取ろうとした・・・今日初めて外気に晒されたオチンチン
の表面はざらついていて敏感になっていた。
「イタッ・・・」
久樹は思わず手を引いた。
「今はいいから、そのまましごきなさい・・・・どうやら先っぽから何か出てきたわね。」
「ああ気持ちイイ・・・」
恵美子は久樹にもう1つの言葉を教えた。
「これはガマン汁といってオチンチンが気持ち良くなってくると自然と出てくる液体よ。
もう直ぐ出そうなのね久樹?」
久樹の腰が円を描くようにくねってきた。
「う・・ん出そうだよう・・ママ」
その時恵美子は意を決して、そのまま久樹の隆起物を口に含んだ。
ビックリした久樹は思わず叫んでしまった。
「ママ、汚いよ、ゴミが付いているんだし、とっても臭いんだよ、ああ止めて止めて・・」
恵美子は聞く耳持たずの感で、久樹のペニスを上下にスロートした。
「ほら・・恥垢が取れたでしょ。キレイなオチンチンになったでしょ。」
恵美子はそう言って、笑いながら舌を出して久樹の垢を見せた。
「もっと気持ち良くしてあげる・・・」
恵美子の舌が、再び久樹の茎に絡みついた。
ああん・・・久樹の嗚咽が出た・・強烈な快感が襲ってきた。
恵美子はテクニックを駆使して、オナニーの数倍のエクスタシーを久樹に与えようとした。
こうすれば、1人でオナニーするよりも私にして貰う方が良いに違いないと考えるはずだと
確信したからだ。
ズリュズリュ・・・淫音が恵美子の口の周りから出始めた。
もう止まれない・・・恵美子は手を使わずに頭を前後に動かし始めた。
>久樹はあまりの快感に恵美子の頭を掴んで腰を激しく動かした。
「ああ・・気持ちイイ・・ああ出る出る出ちゃぁう・・」
恵美子の喉に熱いものが当たるのを感じた。
(ああ・・とうとうやっちゃった・・・)
恵美子は久樹のほとばしりを全て飲んだ・・・悔いは無かった。


「ママ、サイコーだったよ、凄いよママ。」
久樹は感動の余り早口で捲くし立てた。
「久樹のジューズ美味しかったわ・・・これからもたくさん飲ませてね。」
そこで恵美子は久樹に約束事を提示し、その履行を求めた。
自分でするオナニーは1日1回までとし、その事を報告する事として、もし回数を
ごまかしたりしたら、もう2度とフェラチオはしない事を約束させた。
恵美子には自信があった・・久樹の頭の中には、もはや本間先生の事などなく、ただただ
自分の舌テクの事で頭がいっぱいであろうと思った。
その時の彼女が示した岐路は母親としての独占を目指すものであった。
彼女の思惑はドンピシャに当たった。
次の日から久樹は今まで以上に恵美子に甘えるようになった。
何処でオナニーをやったかを逐一詳しく恵美子に伝えるようになった。
どんな風に、どんな感じ方か、どんな顔でイッタかを・・・
恵美子は満足だった。
久樹から本間先生の話は一切出なくなったし、友達の話も出なくなった。
ひたすらママの舌を一層大きく感じたい為に、どんなにガマンしているかを熱心に語った。
「ねえママ、早くしゃぶって・・・」
この言葉から、いつものように2人だけの世界は始まった。
初めの頃は、ただ単にペニスを恵美子の前に突き出していただけだったが、次第に工夫を
凝らすようになっていた。
久樹はして如何に恵美子を喜ばすかを考えていた様だった。
1日1回だけのオナニーを恵美子の前でしてみたり、恵美子の足に出してみたりもした。
玄関で帰ってくる恵美子を素っ裸で待ってみたりとかもしてみた。
翻訳の仕事中に、いきなり勃起したペニスを顔の前に出してみたりもした。
恵美子はその行為全てを受け入れた・・・・嬉しかった。


3、4ヶ月はあっと言う間に過ぎて行った。
しかしその頃になると、なぜか久樹の行為は次第に行われなくなっていった。
フェラの回数も毎日飽きずにやっていたのに、2日ごとから1週間ごと、遂には1ヶ月
以上も何も要求しないようになっていった。

飽きたのかしら・・・・
恵美子は久樹の心変わりが気になった。
彼に何があったのだろうか?
彼の興味が自分から他の何かに移ったのかを考え始めた。
そして2人で一緒に風呂に入るのを拒否し始めたのもこの頃からだった。
恵美子は事を深刻に受け止めた。
(私の方針が間違っていたのかもしれない)
彼女は久樹の心変わりを淋しく、そして悲しい気持ちで受け止めていた。
(好きな人ができたのだろうか?・・・本間先生?京子ちゃん、美夏ちゃん?誰だろう?)
恵美子自身、心にぽっかりと穴が開いたような感覚を覚えた。
久樹は、すっかり無口になってしまった。
通り一遍の会話をする事があっても、少しでも追求する言葉が出た途端に口は重く閉ざされ
てしまった。


恵美子は過ぎ去りし日々を思い浮かべていた。
思い詰めた顔で私にすがったあの久樹の顔が懐かしく愛しく思えた。
ある土曜日の昼に恵美子は思い立って久樹の部屋に入った。
彼の心の変化の原因を調べる為だった。
部屋に入ると、その整然とした雰囲気に感心した。
男1人住まいにウジが湧くという言葉が、まったくの無縁なものだと思った。
(ホントにきれいに掃除しているわねぇ・・さすが我が子ね。)
これなら探し易いと思った。
そして必死に色々な所を物色したが、何1つ出てはこなかった。

ムダだったかも・・・恵美子は諦め気味になって最後の場所(ベット)に手を掛けた。
きっちりと折畳んだ布団を剥がすと、下から1枚のパンティーが置いてあるのが目に入った
(これは、私のだわ・・・)
恵美子は素早くそれを手に取り広げた。
思わず息を呑込んだ・・・恵美子は恐る恐る一部を手にとって口に運んだ。
久樹のザーメンだった。
これは一体どういう事なんだろうか?
久樹は私との行為に飽きたはずではなかったのか?
では、この私の下着に吐き出した彼の息吹の意味が解せない。
なぜ私の下着に?他の人が好きだったのなら、その人の持ち物の一部を盗んでまでも手元に
置いて、そういう行為に走るはずだ。
嗚呼分からない・・・恵美子の頭はショート寸前になった。
ひょっとしたら、久樹は私との事が忘れないからかもしれない。
でも・・・それなら一言いえば、いつだって気持ち良くしてあげるのに・・・なぜ?
恵美子は当惑した・・そして自分の下着から発散される久樹の臭気に当てられてしまった。
(ああ・・美味しい匂いだわ・・久樹の濃い男の匂いだわ・・臭くてイイ匂い。)
下着についたザーメンが恵美子の顔にベッタリと引っ付いた。
恵美子はそれを顔全体に付くように手で広げていった。
ベットの横でヒザ立ちしながら顔をベットに押し付けて久樹の匂いを嗅いだ。
右手は自分の下着に入れて、湿り始めた花びらを弄り始めた。
クッチュ、クッチュ・・指が湿り気を帯びた花びらの中に入るたびにイヤラシイ音が鳴った
左手でザーメン下着を持って顔に押し付けていた。
久樹の隆起したペニスを思い浮かべてひたすら指が花びらを荒らしていた。
「あっあっ・・」
軽い嗚咽が漏れた。
(嗚呼・・久樹が欲しい・・)
恵美子の頭の中でこの想いが渦巻いた。
指が激しさを増していた、連れて腰が妖しくグランドした。
「ああ・・イキそう・・イッちゃいそうよ・・ひ・・久樹」
快感の波がもう直ぐそこまで来ていた・・・・その時だった。
いきなりグランドしていた腰が何かの手によって止められたのが分かった。
「ひ・・久樹おまえ・・」
久樹が両手で後ろから恵美子の腰をがっちりと押さえつけていたのだった。
(しまったわ・・今日は土曜日・・・昼までだったのを忘れていた・・)
不覚にも、恵美子は剥き出したお尻を息子に向かって突き出すという格好で
対面してしまった。

久樹の学生服姿だった・・・下は何も履いてなかった。
ペニスがいきり立っていた・・・皮は鮮やかに剥けていた。
「ママもうガマンできない・・・入れるよ。」
真っ赤な顔をして早口で捲くし立てたと思ったら、後ろから勢い突っ込んできた。
ズブッ・・・濡れていた花びらから音が漏れ、久樹が入ってきた。
「ああ・・ママ暖かいよ・・・」
泣き出したような、か細い声が漏れた・・天使は泣いていた。
「ああ・・なんてことを・・・いけない・・いけないのよ久樹分かってるの?」
恵美子が絶叫した・・しかし逃げ出す仕草は一つも無かった。
パンパンパン・・・久樹はこれとばかりに激しく恵美子の腰に打ち据えた。
リズムなんてあったものではなく、ただ単に無茶苦茶に打ち込んでいた。
「ママ気持ちいいよ、ママも気持ちイイの?」
恵美子はかすかに残る理性が働いた。
「早くどきなさ・・い。早く、はやくぅ・・」
久樹はもう止まらなかった・・恵美子の言葉など、もう耳に入らないようだ。
「ママも気持ち良くしてあげる。」
久樹はそう言うと、恵美子から離れた・・そして彼女を抱えてベットの上に仰向けにして
置いた。
久樹の唇が恵美子の花びらを荒らした。
ジュルジュル・・・ピチャピチャ・・・淫音が花びらを潤した。
「美味しい、美味しいよママのオマンコ・・ああ」
いつの間に、そんな淫語を覚えたのだろう?・・遠くなる意識の中で恵美子は思った。
久樹は唇でクリトリスの皮を剥け、舌で突っついた。
激しい快感が恵美子の全身を襲った・・仰け反るような刺激。
どこでこんなテクニックを得たのだろうか・・・恵美子には衝撃の連続だった。
だがもう余裕は無かった・・・

「ああもうどうでもいい・・久樹来て・・早く・・私のオマンコをぐちゃぐちゃにして」
「ああママ・・入れるよ。」
久樹は正面から入ってきた。
今までに無い、激しいキスでお互いの舌を貪りあった。
下からは機関銃が音を立てて打ち続けていた。
「もっと・・もっと激しく突いて・・久樹のチンポで突いてぇ・・・」
激しい振動は頂点に達した。
「ママイクよ・・・」
彼は素早く抜いて、それを恵美子の顔の上で激しくしごいた。
彼のうめき声がした途端・・・恵美子の顔が白く汚れた。


「誰に教えてもらったの?久樹・・やっぱり先生でしょ。」
コトを終えた後に訪れた静寂の中で、冷静さを取り戻した恵美子の声が、それを破った。
彼の一連の振る舞いを見てたら大人の女の人が教えたものだと直ぐに分かった。
「うん・・そう・・本間先生。」
彼の話だと、友人の剛くんと一緒に私との事について話している所を本間先生に聞かれたらしいというのだ・・
で先生に呼び出された久樹は、近親相姦は実にいけない事だ・・と、こんこんと説教する先生に対し、
うしても母親の事が諦められないと、話が平行線を辿っていた時に、では私が変わりに大人の女性とは
んなものかを教えてやろうと言い出し、彼を無理やり裸にして、頂いてしまったそうだ。
そしてその時の快感が久樹を虜にしてしまったのだった。
後は先生が久樹に男のテクニックを徐々に教え込んでいったらしい。
恵美子がやられた一連の動きは、そのまま本間先生にしていたのと同じだったという事だ。
彼が無口に、そして恵美子を避けるようになったのもこれで判明したのだった。

「ごめんねママ、僕恥ずかしかったし、ママとは別の女の人に気持ち良くされたことに申し訳なさを感じたんだ。
マには僕しか居ないのに僕は他の人としちゃって、勝手に気持ち良くなっちゃって・・・どうしても言えなかったんだ。
ごめんねママ。」
恵美子は涙がこぼれそうになった。
「久樹ありがとう・・久樹は優しいね・・ママ嬉しいわ。」
「ママこれからは僕がママを守るよ、ママをもっともっと気持ち良くさせるよ。」
恵美子はにっこり笑った。

「本間先生には私から言っておくわ・・2度と久樹には手を出さないようにって・・
それから、こう言ってやるわ・・・貴方のテクは、とってもヘタだって。」
久樹は驚いたような顔で恵美子の顔を見渡した。
「ママ、僕ももう本間先生とはきっぱり止めるけど、だけどママ、あれ以上の快感を得るテクニックってあるの?」
恵美子は艶然として自分の股を大きく開いて花びらを指で広げた。
「ええそうよ、アメリカ仕込みのテクニックを教えてあげるわ・・・さあ来て久樹。」
「うん・・ママ」
久樹はこれから来るだろう未知の快感に胸を躍らせながら、喜び勇んで恵美子の胸に飛び込んだ。
恵美子は本当の意味で久樹を独占したのを実感した。
これからは女として久樹と暮らしていこう・・・彼女の岐路はもう変わらなかった。
                                          (完)



小説(転載) 監視

近親相姦小説
05 /22 2015
見られている・・・
誰かが息を殺して静かにじっと私のことを見ている。
見えない目が、今日も私の胸を射抜いている・・・

美沙が見えない視線を感じてから、早一ヶ月になろうとしていた。
ストーカー?・・・
押し潰されそうになる不安から1つの答えを何とか導き出そうとした。
(私みたいなおばさん相手に、自分では決して解決できない欲望など抱くものだろうか?)
美沙は、あっさり否定した。
ストーカーなら、何らかの示威行為があってもいい筈だが、感じるのは視線だけであって特に目立った行動を
見ることは無かったからだ。
それにその視線は美沙自身が感じているだけであって、特に証拠立てるものは何1つ無かった。

(単なる私の被害妄想かもしれない・・しかし確かに、あの眼が私の周りを取り囲んでいるのを感じる。)
何か1点に集中した劣情が私を見ている。
美沙は言いようの無い不安と恐怖をじんわりと感じていた。

しかしそれが2ヶ月も同じように続くとなると、さすがに美沙も答えを導き出しつつあった。
彼女が外に出て仕事をしている間は、その視線はまったく感じなかった。
むしろ家に居る時に、それは常に感じていたのだった。

彼女が感じた恐怖は次第に薄れていったが、反して不安感は日に日に増していった。
それはそうだろう・・その汗ばんだ視線は家族の誰かのものであろう事は、もはや確定的だったからだ。
では一体誰なのであろうか?


美沙の家庭は5人家族であった。
母・美沙45才 長男・和雄23才 次男・慎二21才 三男・幹夫19才 末っ子長女・由美子17才
父親は3年前に病気で他界していた。
経済的には、父親の保険金と、美沙の保険外交員としての収入と、和雄のサラリーで不自由はしていなかった。
学生の3人も、それぞれバイトをして得た収入で自分自身の身の回りの事に充てた。
大黒柱だった父親が居なくなってからは、一家は力を合わせて、色々な難事に取り組んだ。
何事にも相談し合いコトに当たった・・強い団結力と信頼感が、そこに生まれた。
大声で怒鳴りあい、大喧嘩もあったし、大声で笑い合い、泣き合った事もあった。
ゆえに家族の間に隠し事など微塵も無かった・・・・

しかしながら、そこには、もう1つの顔があったのだ・・いや隠していたと言っていいだろう。
あの笑い顔や泣き顔の裏に、荒い息と共に、どす黒い劣情を隠し持った人が居るのだ。

しかしなぜそれを美沙は、今になって感じ取るようになったのであろうか?
見えざる眼は、美沙に対して、何時からシグナルを発していたのだろうか?・・(早く私に気付け)・・と。

自らをおばさんと称していた美沙だったが、彼女を見る限り、その言葉が如何に偽りの表現であったかが分かる。
さすがに子供を4人産んでいた為に身体の線の崩れは仕方が無かったが、それを補って余りあるのが、肌の艶やかさ
であり、胸の豊かさであった。
目元は、ほんの少し上にキュッと上がっていて自信に満ちているのを知らしめる力強さを秘めていた。
唇は大きく、腫れぼったさを感じる様な厚さが、男から見ると更に欲情的に見えた。
熟女好みの男なら、間違いなく溺れてしまう・・いや、男なら誰でも、1度なら溺れてみたいと思わせるほどの
色気を持っていた。
若い頃から、その美貌は飛びぬけていた・・という話も、まず間違いないだろうと確信できた。
しかし亡くなった旦那というのは、逆に平々凡々を絵に描いたような真面目で凡庸な風貌の持ち主だった。
美女と野獣とまでは言わなくても、絵図的に釣合いがまったく取れない組み合わせに、当時から周囲には不思議がられた。
しかも熱烈なまでの恋愛の末の結婚だったのだから、周囲の男どもの悔しがりようは殊更に大きかった。


(さて・・・どうしたものか?)
美沙は、現状を打破する最良の方法は何か?を模索した。
相手がはっきりとした行動を起こさない限り、こちらから何かをするわけにはいかないのは当然である。
と・・すると、このまま様子を見て、その存在が本当かどうか、またそれは誰なのかをゆっくりと確かめるか、
それとも子供達1人ずつに直接問い糾して、一気にカタをつけるか、のどちらかを選択することになるが・・・・

まず相手の行動が見えないのが薄気味悪かった。
美沙に女を感じて、どうしようもない感情に身を焦がしているような、熱い感情の揺れは耳元まで感じられた。
熱い吐息が面前まで迫ってきているような感覚があった・・明らかに男の視線だ・・でもそれでも動きは無かった。
一体誰が何を思って監視しているのだろうか?
視線は日に日に鋭く尖っていくような感じだった。

(私の、どの行動が原因で、こうなったのか?・・・どの子も、中学校に入る頃には、もう1人でお風呂に入らせてたし、
それ以降、肌をさらけ出すことも極力無かった・・もし覗かれていたのなら、どうしようもないけど・・・
でも誰なのかしら和雄か?慎二か?幹夫か?・・ああ、はっきりさせたい。)

しかし、はっきりとした証拠が無い以上、問い糾しても意味がないだろうと思えた。
それは所詮、美沙の持つ感覚で感じた現象に過ぎず、想像の域を越えるモノではなかったからだ。
「被害妄想」・・この言葉1つで片付けられるのがオチだ。
息子が母親に女を感じているなんて、誰が正直に告白するものか・・
ならば、証拠を掴むしかない・・・しかし黙って様子を伺うのもまどろっこしい。
だが、焦って急ぐと、大きなしっぺ返しを喰うかもしれない・・・相手は1人ではないかもしれないからだ。
もし息子全員なら、それは大変な恐怖だ・・・そうなれば、もはや女1人での抵抗は不可能だ。

しかも誰にも相談できない・・・美沙の困惑は更に広がっていった。
「息子が私に女を感じてしまい、夜な夜な異様な視線にさらされています。如何したら良いでしょう?」
こんな相談誰に出来よう・・・内容は極めて異常だし、事の是非も含めて息子たちの尊厳にも関わる内容だ。
結局美沙は、暫く様子を見るという選択を余儀なくされた。

それからも、その見えざる視線が絶えず美沙の身体を射抜いていった。
1人部屋にいても、お風呂の中でも、それは続いていた。
家族全員での夕食の場でも、楽しく談笑しながら食事していても、何かの拍子に、ちょっとした隙を突いて
あの視線を投げかけてきた・・・しかし美沙には、それが誰のものなのかは判別できなかったのだ。
こうなったら・・・美沙は1つの行動に出る決心をした。
(もう耐えられない、こうなったら、1つモーションを掛けてみよう。果たして私の妄想だったのか、
そうでなく誰かがいやらしい思惑に囚われていたのかが、はっきりするわ。)

美沙は、肌を露骨にも露わにしたのである。
ピッチリミニのスカートに、胸が大きく開いた上着を身に着けて、家の中を派手に動いていった。
手足を大きく振って、お尻を大きく振って、とにかくダイナミックな動きに終始した。
息子達の反応は一応に「母さん、変だよ、何かあったの?」とか、「みっともないから止めなよ」とかいった
呆れた口調での意見が続出しただけだった。
末娘の由美子も、母親の異様な変身に戸惑いを隠せない様子だった。
「お母さん、何か悩みがあるなら、私に言ってよね、兄さん達と違って私、女の子だから多少だけど判るとは思うの」
「何にもないわよ、ちょっとした気分転換よ、心配しないで由美子。」
さすがに娘には、言えない事情だった為、美沙はそう取り繕うだけだった。
美沙は息子達の呆れ顔を見て、やはり自身の妄想だったのかもと思い始めた。
(ばかばかしい・・結局私は息子達をヘンな目で見てしまっただけだったんだ。ああ・・恥ずかしい。自意識過剰にも
程があるなぁ・・・私に女を感じたなんて・・安っぽいドラマの見すぎだ。)
美沙は自己嫌悪に陥ってしまった・・そして、ぴっちりとした服を着た己の姿を改めて見て、その不恰好さに呆れた。
その夜美沙は、なかなか寝付けなかった。

翌日の朝、美沙は洗濯をしようと、風呂場の横に設置していた洗濯機にやって来た。
しかし昨日の分は、既に洗いが終わっていて、洗濯機の中から出すだけだった。
ふと、洗濯籠に目をやると、1枚の下着が放置されていたままだった。
しまった・・・洗い忘れたか? 美沙は自分の不始末にちょっと苛立ってしまった。
よく見ると、自分のパンティーだった。
(あれおかしいな? 籠の中には私の下着は1枚ある。昨日の今日だから、この1枚だけのはずだから、2枚ってのは変だわ
・・一昨日の分かな?)
美沙は籠の中から、それを取り出した・・・その瞬間、異様な感触が手に伝わってきた。
(湿っているわ・・・何かしら?)
パンティーの裏側の生地にシミが出来ていた・・・ツンとした臭いが鼻を突いた。
美沙の顔から血の気が引いた・・・
(な、何、これザーメンだわ、私の下着にザーメンが付いている。)
男の吐息で、美沙の下着が汚されていたのだった。

とうとう実体を現したようだ。
美沙が感じていた視線は、本物だった・・・やはり間違いでは無かったんだ、美沙は意を大きくした。
同時に、生に恐怖をも感じたのであった。
(やはり、息子たちの中の誰かだったんだ・・どうしよう怖いわ。)
美沙は改めて自分が行った行為に愕然としたのだった。

はっきりさせたい、が正直言って怖い・・美沙は次第に追い詰められていく感じがしてならなかった。
その日の行為以降、見えざる者は、関を切った様にエスカレートさせていった。
美沙の下着はもちろん、歯ブラシ、ドライヤー、鏡台、机の上・・等々、次々と男の印を付けていった。
そこまではっきりと感情を露わにしているのに、美沙に近づこうとはしなかった。
まるで猫がネズミを甚振るかのように・・・追い詰めていった。
でも一体誰が・・・あの3人の中の誰なんだろう?・・いや3人全員かもしれない。
美沙は3人に大声で突っかかっていきたい衝動に何度も駆られた・・でも怖い。
そして日々悶々とする美沙に、ある日、由美子が相談があると言ってやって来た。

「お母さん、どうしよう・・これ見て。」
切羽詰った声で由美子は美沙に、あるものを見せた。
由美子のパンティーだった・・・いかにも高校生の女の子らしく可愛らしい無地でシンプルな柄だった。
しかし、中を開けると、残酷なまでに白く濁った獣がべったりと塗りつけられていた。
「私の机の上に置いてあったの、生臭い臭いがきつくて・・見たらコレが・・」
由美子は今にも泣きそうだった。
「由美子、あなた、こんな目に遭うのはこれが初めて?どうなの?」
美沙の恐怖は最高潮に達しようとしていた。
「ウン・・初めて・・・怖いよお母さん。」・・・由美子は泣き出していた。

美沙だけに限らず、由美子にも牙を向けてきたようだ。
2人の女が生贄にされるのか・・・・美沙は憤りを覚えた。
「あの子達もう許さない・・私だけならいざ知らず、妹の由美子まで手を出すとは・・・」
美沙は3人全員が犯人だと確信していた。
1人だけなら、こんなに大胆に行動はできないからだ。
何かに安心しきった心理状態が、あの大胆なマーキング行為に繋がっていたと見るのが自然だ。
男達が皆つるんでいたとしたら、そりゃ気分的に楽だし、自由気ままな行動も執れる。
美沙の推理が結論を導き出した。
しかし、それからどうするのか・・・息子とはいえ、ガタイの大きい男が3人、かなう訳がない。
だけど、このまま指を咥えている訳にもいかなかった。
(ええい・・ままよ)
美沙はいざとなれば、警察の力を頼ればと開き直った。
家の恥を晒す事になるけど、仕方ない・・このままでは娘が心配だからだ。

美沙は、この時重大な見落としをしていたのだった。
息子達が、なぜ,それまでの間に、一気に美沙、由美子らを襲わなかったのかを・・
なぜ、まどろこっしい監視を続けていたのか?
なぜ、ここに来て、一気にザーメンのマーキングをし始めたのか?
そして何よりも、あの射抜くような視線は、いつも同じ奴のモノではなかったのか?

その夜、息子3人全員帰って来るのを待って、美沙は話を切りだした。
「貴方たち、これを見なさい。」
そう言って、美沙は例の汚された下着を2枚テーブルの上に置いた。
3人の視線が一斉に、それに注がれた・・・そしてうなだれた。
次第に重苦しい空気が部屋全体を覆い尽くし始めた。
「こ、これは・・そ、そのう・・・・」
暫くして、重苦しい空気を掻き分けるように和雄が苦しそうに声を絞り出した。
「なあに?はっきりとおっしゃいなさい」
美沙は慎重に、そして毅然と対処しようと、大きな声だが、優しげな語りかけを行った。
逃げ道を無くすような問い詰めは逆ギレの恐れもあったから、高圧的な振る舞いをしないようにも心掛けた。

「あ、あのう母さん、これにはちょっとした訳があって・・さ。なあ?慎二、幹夫。」
「そ、そうだよな・・・うん訳があるんだよね、これには。」
なぜが妙にモジモジし出す3兄弟たち・・・
「ちょっとした訳って、なあに? こんな派手で陰湿な行為をして、何よ、ちょっとした訳って?どうしたのよ?」
美沙は苛立ちを露わにした・・・ 
パンティーだけなら、見つからないように始末しようとして、思わず見つけられてしまった・・というシチュエーション
なら、彼らの弱弱しい態度にも、うなずけれる余地はあるのだけど、その他のドライヤーやら、鏡やら、机やらに撒き散らす
のは、明らかに示威行為なのだから、もっと開き直るのが本当ではないのだろうか?・・・

「ちょっとした訳で、私の部屋の鏡や、ドライヤーやらに、あんな跡を残すものなの? あんたたちは確信犯でやった
のでしょ? それが何よ、そんな態度になるのなら、初めからやらなきゃいいのに。 一体何考えているの?」
相手の意外な弱弱しさに、美沙は勢いを得て彼らを追い詰めていった。

「貴方たちの年頃なら、当然女の子に夢中になるのは判るわ。女の子の裸に興味が湧くも当然でしょう。
オナニーで、願望を凌ぐのは若い男の子では当然の行為よ・・でもはけ口なら、ティッシュなり、トイレなりで出すのが
マナーでしょ。違う? 恥ずかしいという気持ちがあったのなら、隠れてしちゃうはずよ。
でも貴方たちの執った今回の行動は、明らかに私達に判るように行ったのよ・・・貴方たちには羞恥心ってものが無いの?
私や由美子を汚そうとしたのよ・・いや・・もう心が汚されてしまったわ。実の母親や妹を卑しめたのよ・・・
ホント汚らわしい人たち・・」

美沙は自分の言葉によって涙腺が刺激された・・感情が言葉を震わせた。
3人の息子は、ただただうなだれるばかりだった。
しかしながら美沙の頭の中では、もう1人の自分が冷静に問い掛けていた。
〈おかしいわ?・・あの、あの射抜くような視線が、この子らからは感じない。何て悲しい、情け無い顔してるのかしら?
あんな恥ずかしい事をあからさまにやったにしては、この態度は変、変だわ・・・)
美沙は、あのマーキングに暴力的な匂いを感じていた・・そしてあの視線には、凶悪的なまでの憎しみがあると感じていた。
それが、躊躇した一因だったのに・・・この従順な態度は、拍子抜けよりか、ますます不安が大きくなっていった。
(そう・・確かに変だわ。あの眼がここには無い。 あの視線は唯一人のモノだったんだ・・うん、そうだわ。)

美沙は、困惑した。
(あのザーメンは彼らのものであるのは間違いない・・・私や由美子に欲情した意志表明であったのも間違いない。
しかし、彼らの意思が、その時そこには存在していなかったのは、今ここでの彼らを見て確信したわ。
じゃあ・・誰か別の人の意思なのだろうか?・・彼らは単にそそのかされただけなのだろうか?)
美沙は1つの道筋を組み立てていった。
(・・・とすると彼らを簡単に動かす事ができる人物は誰か?という事になるわね。いずれにしても、ここではラチが開かない
わね・・)

そうこう考えていると、横に居た由美子が、いきなり美沙に詰め寄った。
「お母さん・・私もう堪えられないよ。怖いよ・・・お兄ちゃん達、変態だもん。」
「わかったわ、これはお母さんが何とか始末するわ・・貴方たち今から1人ずつ私の部屋に来てくれる? 聞きたいことが
あるの。3人一緒じゃ、言いたい事も言い難くくなっちゃうからね。だから落ち着いて1人ずつ話を聞くわ・・いいでしょ?」
美沙は不安がる由美子の肩をそっと抱いて、落ち着いた口調で息子達に告げた。
「ああ、それが良いかもね・・・1人ずつなら言いたい事も存分に言えるし・・・」
幹夫が、ぼっそりと言ったそのセリフに、兄2人はびっくりして、素早く幹夫の肩を掴んで、彼の言葉を遮らせた。
(やはり、何か裏がありそうね。)
美沙は、彼らの表情に確信を得た。
「判ったわ・・・それじゃ幹夫、貴方から話を聞きましょうか・・。」
美沙は幹夫を連れて2階の自分の部屋に行こうと階段を上がっていった。
「ああ、由美子は、自分の部屋に入ってらっしゃい、怖かったら鍵でもかけてじっとしてなさい・・・いい?」
階段の上がり口から、由美子に声をかけた。
「うん・・判ったわお母さん、そうするわ。」
そう言って、由美子も2階の自分の部屋に行く為に、階段を上がってきた。
美沙は、由美子が部屋に入るのを見送ってから、自分の部屋に向かった。
(さあて・・1人ずつなら、幹夫でも皆をかばう様なことをせずに、本音を言ってくれるはずだわ。)
美沙はドアのノブに手をかけた時、突然あの視線が美沙の背中を刺した。
あの眼だ・・・あの眼が今後ろに居る?
荒い息が凄いスピードで美沙の背後に迫った・・・美沙は対応しようと、振り向こうとした。
瞬間、いきなり背後から2本の腕が伸びて、美沙の口元と、喉元をがっちりと押さえ込んだ。
それから素早くガムテープを引き割く音がした・・・そして美沙の手首を後ろに回し、ぐるぐると巻き込んで
それからもう1回引き割いて、今度は美沙の口元の自由を奪った。
そしてドアを開け、ドンと美沙の背中を突いてベットに倒した。

(しまった・・・やっぱりあの眼は、あの子だったのか・・)
美沙の顔が歪んだ。

「きゃははは・・・」
甲高い笑い声が部屋中に響いた。
「ここまで来たら、もう止まれないよねぇ・・・幹兄ちゃん。」
おろおろする幹夫の横で、仁王立ちの由美子が、目を大きく見開いて美沙を睨みつけていた。
口元は笑っていたが、目は怒りに満ちていて目じりが極端に上に向いていた。
「ああ・・・すっきりしたわぁ・・もう限界だったから余計にそう思うわ。」
美沙はベットの上で、ばたばたと足をばたつかせた・・・勢いスカートが上に捲れ上がってしまい、太ももに食い込む
ストッキングが、艶かしくクネクネと揺らいでいた。
「いい格好よ、お母さん。とってもセクシーよ。きゃははは・・・」
由美子は狂ったように笑い続けた。

「幹兄ちゃん、あんた本当にバカねぇ・・・ 根性がないっつうかぁ、意気地がないっつうかぁ・・・がっついていると
思ったら、直ぐびびっちゃって、みっともないったらありゃしないわ・・・」
そう言いながら由美子は、幹夫の尻に思いっきり蹴りを入れた。
「だって、母さん可哀想になってきちゃってさ、俺、もういいと思ったんだぜ。なあ、もう止めようよ由美子。」
半ベソをかく幹夫は、ただただ泣き出しそうな目で美沙を見ていた。
これでは、どちらが兄か妹か判らない・・・これが由美子の本性か。

「ねえ、お母さん、この男はねぇ、あんたにずぅーと付きまとっていたんだよね、あんたが寝ている時とか、お風呂に
入っている時とか、じーっと見ているのよ。 母親ってより、女としてみてんのよ・・どう可笑しいでしょ?
この間なんか、風呂場の中を見ているだけかと思ったら、そそくさとパンツを下ろして、しこしこ、しごいてんのよ・・
ホントよくやるわ、こんなおばさんのどこが良いのかしら・・」
美沙は愕然とした面持ちだった・・・
こんなズベ公みたいなモノの言い方で悪態をつく由美子が信じられなかった。
「でも、お陰で良い案が浮かんだんだよねぇ・・・ふふふ、おばさんを地獄の底まで陥れる絶好の作戦が・・ずぅーと
ずぅーと、押し込められて鬱積したものを吐き出すチャンスが来たのよ。きゃはは・・」
更に饒舌になっていく・・・目は爛々と輝いていた。

「お母さんは私の自慢よ、本当にキレイだし、優雅だし、私の周りの人達は、みんなお母さんの事大好きだって言ってるし
あんな女性になりたいって言う、女の子もいるからね・・・でも、憎い、憎いわ・・私にはどうしてもなれない。
どうしてもお母さんみたいにはなれないのよ・・・悔しい・・こんな私を産んだお母さんが憎い・・憎いのよ。
ブスな私を殺したい・・・だからお母さん、落としてあげるわ・・死にたくなるぐらいに・・あっははは。」

怒ったり、笑ったり・・感情の起伏が激しくなって、次第に支離滅裂な言葉が並べられていった。
眼は、完全に宙を舞っていた。
もはや病的なまでに偏った性格が、そこにあった。
母親を愛し・・憧れて、でも、母親の様には到底なれない・・絶望。
ブサイクに産んだことへの憎しみ・・2つの反する事象に心のバランスを取れなくなってしまった娘が存在したのだ。
母親を・・美沙を陥れることで自己を保とうとしていたのだ。

「むう・ん、ぐうぐう・・」
美沙は、もどかしくて動かせない口で必死にもがいた。
「あらあら、何か言いたそうね・・こう一方的に喋っても、面白くないしね・・イイワ外してあげる。」
由美子は、そう言って勢い良く美沙の口に貼り付けたガムテープを剥がした。
「ぷはぁ・・」
美沙はいきなり、大きな声を張り上げた。
「お母さん大丈夫?ごめんね、俺、おれ・・」
震える声で、近くに寄っていた幹夫が、美沙を抱きかかえた。
「あんたのお陰で私の計画もおじゃんね。こうなったら前倒しして、やるしかないわね。」
冷徹で甲高い声が、美沙の耳に響いた。
「由美子、やっぱりあんただったんだね、あの視線は・・・最初男かなと思ったけど、あのマーキングが続いた時に、変だと
思ったのよ、蛇のように影から、じっと監視するには、相当の精神力を要するし、維持するにも相当の集中力が要るわ。
そんなの自分の感情をがっちり押さえ込むタイプでないと無理よ・・なのにあのマーキングでしょ。
まったく別人のようだわ、と思うのは当然よ・・・他の2人かとも思ったけど、洗濯物を調べたら、一様にアレがこびりついて
いたわ。」
美沙は一気に捲くし立てた。
「パンティーにつける様に言ったのは私の考えなの、あんたが服を大胆にした時には、やったねと思っちゃったわ。
だって可笑しいじゃない?息子を警戒する母親ってさぁ・・・何、張り切って女見せつけているのかと思ったら、ホント
可笑しくてさ・・・きゃははは。バッカみたい。」

甲高い笑い声は、ますます大きくなっていった。
「そしたら、あのバカ兄貴たち、暴走しちゃってさ、あっちこっちに振り撒いてるじゃないの・・・あれじゃあ、幹兄に代わって
監視し続けていた私の苦労が台無しじゃないのよ・・・これからゆっくりときりきりと追い詰めていこうと思っていたのに・・」
由美子はふくれ面をして、幹夫に軽蔑の眼差しを向けた。

「由美子、あんた今バカ兄貴達って言ったけど、あの2人も含めて貴方、どう言い含めたの?まさか・・?」
美沙は、おそらくそうだろうと考えていたが、やはり問質したかった。
「そうね・・御想像の通りよ。幹兄ちゃんなんて、私が見たって言ってさ、ちょっと股間さわってやったら、いきなりよ・・
がっつくな、ってね・・・・後の2人も一緒ね。みんな溜まってたみたい・・・面白いように吐出したって感じね。」
自慢げに語る由美子に美沙は唖然とした。
「私の何が気に入らないの? 4人兄弟の末っ子で甘やかしたのはあるけど、存外に扱う事って無かったのに?何が不満なの?」
由美子の偏った性格は私の責任なのか?美沙の嘆きが、その過去を一気に脳裏を遡らせた。

「私が好きになった先輩がね、こう言ったの『お前の母さん、綺麗だな、最高だよ、色っぽいよ、うらやましいなぁ・・』って
私の目の前で延々とお母さんへの想いの言葉を並べているの・・17の女の子が、45のおばさんに負けてるのよ信じらんない。
でもさ、くやしいけど、鏡の前に出ると思い知らされるの、私の顔がお父さん似だってことが・・・こんな特徴の無いのっぺら
ぼうの顔、逆立ちしたって色気なんかで勝てやしないじゃない。
もう昔からずーっとそう・・・お母さん綺麗ね、可愛いわね、由美子あなた似てないのね、でも大きくなったら、少しずつ
似てくるわ、めげちゃダメよ、由美ちゃんも可愛いわよ・・・もう、たくさんだわ・・・同情の視線がもう堪えられないの。
あの先輩だって、私と付き合ったのも、みんなお母さんに逢いたいと思ってたのに違いないわ・・・」
由美子が激しく言葉を吐き出した・・感情が再び昂ぶったようだ。
針が右や左へと大きくぶれるように、由美子の感情も大きく揺れていた。

そして、一気に捲くし立てた時、由美子は、やおら笑みを浮かべた。
「でもね、それでもお母さんの血を引いているのも事実よね、私容姿に恵まれなかったけど、1つお母さんから受け継いだものが
あるのよね、ふふふ・・」

由美子は、ゆっくりと幹夫に歩み寄って、彼の胸板をやさしく撫でた・・・そしてベルトに手を掛け、ズボンを脱がした。
白いブリーフが山を立てていた・・・彼女の左手が優しく山を愛撫した。
「さあ・・幹兄ちゃん、大好きな大好きなお母さんの目の前で見てもらいましょ・・おにいちゃんの想いをさ・・・」
幹夫は、ただただ突っ立っていた。
「でも・・もう止めようよ・・俺怖い・・お前が怖くなってきた。」
「それじゃ・・直ぐに逃げなよ、ほら・・早く」
いたずらっぽく笑いながら幹夫を急き立てていった・・・幹夫は、おろおろするばかり・・・ホントに意気地が無い。
「ほぉおら・・ますますおっきくなってきた・・・なんだかんだといって、してもらいたいんでしょ。」
由美子はブリーフの上から、舌を絡ませていった。
「やめて・・はずかしいよ・・・」
幹夫はうめき出していた。
「いっつも、がつがつして私の口に押し込んでるくせに、今日は何よ、カマトトぶるんじゃないの。」
由美子は一気にブリーフをずり落とした。
プルン・・威きりだったペニスが勢い宙を向いた。
フンフン・・ムグムグ・・・ 由美子は激しくそれをほうばった。
ピチャピチャ・・・ズリュズリュ・・唾液が肉棒を洗っていった。
「ああ・・気持ちイイ・・ああ・・お母さんが見てるよぅ・・・ううん。」
幹夫は、由美子の頭を抱えて、腰を動かし始めた。
「さぁ・・もっとおっきくしよっか・・・」
由美子の顎が大きく揺れた。

「もう、もうやめなさい2人共、貴方達わかっているの、2人とも血を分けた兄弟なのよ、やめなさい。そんな事していたら
地獄に落ちるだけよ。」
ムダな説教だと思っていても、おもわず絶叫してしまった。
由美子は止まらなかった・・・幹夫も聞こえていなかった。
「ああ。もうダメだ・・出る・・出ちゃうぞ。」・・・堪らず幹夫が泣き出した。
「うふふ・・それじゃ出して幹にいちゃん。」
由美子はおしゃぶりを止めて、肉棒を扱き出していた。
「嗚呼・・出る出る出る・・・」
幹夫の絶叫が響いた・・・由美子は扱いていた左手を美沙の方へ向けた。
「さあ、出して・・・お母さんの顔に出して・・顔を汚して」
うめき声と共に白い噴射が始まった。
「い、いやぁ・・・」
美沙の絶叫が響いた・・・噴水が美沙の顔を覆った。
目に、鼻に、口の周りに、幹夫の憤りが降り掛けられた。
「お母さん・・イイ顔よ。きゃはは、サイコーよ」
由美子の笑い声が美沙の心を逆立てた。
「由美子、幹夫、早く張り付いているガムテープを剥がして頂戴、もう追求しないから、もう堪忍して。」
「まだまだよ、お母さん、ショーはこれからよ・・さあ和兄ちゃん、慎二兄ちゃんも入っておいでよ。」
するとドアが開いて、兄2人がふらふらした足取りで入ってきた。
「さあ、そのままズボンを脱いで、お母さんにオチンチン見てもらいな。」
由美子は女王の貫禄で兄2人に命令した。
2人は、言われるままズボンを脱いで、大きくなったペニスを曝け出した。
「貴方達、何で由美子の言いなりなの? 止めなさい、早くズボンを履きなさい。」
美沙の言葉は何1つ叶えられなかった。

「ムダよ、この人たちはねぇ・・私の奴隷なの。私のカラダから離れられないの。お母さんからの贈り物はこれなのよ。」
由美子はニヤニヤしながら美沙を見つめた。
「キレて、片っ端から男どもにカラダを売ったら、みんなよがってしょうがないの・・・すっごく名器なんだって由美子の
オマンコ・・ふふふ男ってホント、バカねぇ・・・それに、今回だってお母さんをモノにするって相談をもちかけたら、一も二も
無く賛成したのよね。みーんなお母さんを抱きたくったしょうがないみたい、だって由美子のお母さんでしょ、もっと気持ち
良くなれるかもしれないと思ったんでしょうね。」

美沙はただただ聞くしかなかった。
(何てことだろう、狂っているわ・・でも、それも私が悪いのか、ちゃんと気持ちを判っていなかったのが悪かったのか。)
震えが止まらない・・・美沙は瞬きをするのも忘れ、この髪を振り乱した悪魔から視線を外さなかった・・いや外せなかった。

由美子は美沙に見せ付けるように、和雄と慎二のペニスをしゃぶり始めた。
幹夫は由美子のスカートを外し、パンティーに顔を押し付けていた。
「みんなイイ子ね・・・そうよ私を気持ち良くさせてね。」
由美子は2本同時に口に入れた・・・和雄と慎二は目を瞑って快感に酔いしれていた。
「ほら、幹兄ちゃん、お母さんの足を広げてごらんよ・・きっとさ、良い物が見れるよ。」
由美子の指示に幹夫は直ぐに行動を起こした。
広げられた脚にストッキングが艶かしく食い込んでいた・・・大人の匂いがムゥーっとたち込めた。
「やっぱり敵わないわね、ムッチリした太ももって良いわね・・・でもお母さん、まんざらでも無さそうね。」
美沙のパンティーが、特に花びら付近の部分が、おおきくシミを作っているのを見つけたようだ。
兄3人は一気に興奮のるつぼと化した。

幹夫が勢い美沙の股間に頭を張り付けて、中を舌で弄り始めた。
和雄と慎二の2人は、もうガマンできなかったようで、いきなり由美子に襲い掛かった。
前から和雄が後ろから慎二が飛び込んできた。
「さぁ・・・きもひいいわよぉ。」
しゃぶりながら由美子は喋った。
慎二は高速のメトロノームのようにリズムを由美子の腰に打ち続けた。
幹夫は、ひたすら美沙の花びらを弄っていた。
和雄は由美子の顔にペニスを打ち据えていた。
美沙は狂気の空気に毒されてきたようだ・・・次第に打ち寄せる波に抗うのを止めていった。
もう言葉は出なかった。
「じゃぁ、和兄ちゃんそろそろお願い・・」
由美子は辛抱堪らず和雄似お願いをした。
慎二がその言葉を聞いて、由美子から離れた・・・そして和雄がゆっくり後ろから由美子のアナルを弄繰り回した。
舌でこねて、唾液でたっぷりとそこを潤わせた。
そしてズップリとペニスを差し込んでいった。
「ぬぅうん・・・入っている。和にいちゃんおっきいわ・・・ああ突いて。」
由美子の声も震えてきた・・・
和雄は、アナルに入れたまま、後背位の状態になった・・・そして由美子の胸をもって自分の所に引き寄せた。
由美子は自然とM字開脚状態となった。
花びらは妖しく濡れて全開となっていた。
慎二がゆっくり前に来て、由美子の花びらに差し込んだ。
「由美子、最高だよ、サンドイッチ気持ちいいよ・・・和兄のチンポと擦れているよ・・・ああ」
慎二は思わず大声を出して、快感を捉えた。
「由美子のケツ締まってサイコーだぁ・・・」
和雄も絶叫した。
「2人とも、上手いわ・・・もうどうでもいい・・・もっと突いてェ・・」

美沙も、どうしようもない気持ちになっていた。
由美子のサンドイッチを目の当たりにして、その興奮が最高潮に達していた。
幹夫の舌責めも、感度のスイッチをオンにした。
「ああ・・ああ・・・ああん」
堪らず、美沙は吐息を漏らした。
「お母さんも、もうソノ気よ、幹兄ちゃん、やっちゃいな。」
由美子の命令に敏感に反応した幹夫は、再び勢いを取り戻した。
いきり立ったペニスを、美沙の口元に近づけた。
「お母さん、ごめん。もう・・もう俺ガマンできねぇ・・しゃ・・しゃぶって・・ね?」
幹夫は、その口ぶりとは逆に、問答無用に美沙の口の中に押し込んだ。
「す、すげえ・・・暖かいよお母さん。うう・・・」
無茶苦茶に腰を振り回して美沙の口の中を荒らした。

美沙は、耐え切れず嗚咽した。
「幹兄ちゃん、だからがっつき過ぎだっていうの、もっと優しくやらなきゃダメでしょ・・ただでさえ、おっきいのに、
それじゃ、喉につっかえちゃうだけでしょ。」
由美子は、2人から突かれていたが、余裕の呈で幹夫の行為を眺めていた。

だが、直ぐに幹夫が歓喜の雄たけびを上げた。
とうとう美沙の舌が幹夫のペニスに絡みついてきたのである。
「おお、お母さんサイコーだよ、まるで吸盤が吸い付いてきたようだ・・・ああ吸って・・」
美沙は、ひたすら舌を幹夫のペニスに這わせた。
蒸せた精子の臭いが理性を狂わせる・・・縛られた両腕が硬直していった。
頭を縦に横に振って、刺激を与え続けた・・・ジュボジュボ・・淫音が大きくなっていった。
もう何も考えられなかった・・悪魔のささやきが、美沙の頭を狂わせた。
甘美な背徳意識が、全てを肯定していった。
「ああ・・美味しい・・美味しいわぁ・・もうダメ・・私も地獄に落ちちゃうわぁ・・・」
美沙の搾り出す声に、由美子の目じりが大きく上がった。

由美子は突き刺さっていた肉棒を抜いて、2人の兄に美沙を弄るよう命じた。
4本の腕が美沙の花びらをジュウリンした。
そして和雄が美沙をまんぐり返しした。
2つの秘密の穴が天井に向かって全開となった・・・直ぐに3兄弟の顔がそこに密集した。
「イイ匂いだなぁ・・・慎二、幹夫、お前達もそう思うだろう・・なあ?」
和雄の意見に反対などは無かった、2人も同じ意見だった。
3人は舌で、密林や、洞窟などを探検していった。
ピチャ、ピチャ・・・舌は各々自由に走り回って行った・・・・美沙の身体がよじれた。
3つの舌に這われては、ひとたまりも無かった。
「ああん・・あんあん」
3兄弟が生まれてから、一度も聞いた事が無かった声が流れた・・そしてその快感ボイスは徐々に大きくなっていった。

「母さん・・もうびちゃびちゃだよ・・もうしたいんだよね?」
和雄が美沙に問い掛けた。
美沙は、うつろな瞳で、ただ首を縦に振った。
まんぐり返しした美沙の脚を押さえ付けていた慎二は、そのままペニスを美沙の口に押し入れた。
あぐぅあぐぅ・・・美沙のあえぎ声が、くるしそうに漏れた。
和雄が、振り下ろす様に、真直ぐ上から腰を沈めた。
両腕が利かないまま、身体をくねらす美沙・・・幹夫は、美沙の太ももに舌を這わせていた。
3人のうめき声が部屋中に響いた。
「ねえ・・・お母さん。3人の息子から愛されてイイねぇ・・・最高でしょ?」
魔女が再び歓喜の声を上げた。
慎二が堪らず、美沙のお尻を弄くった。
兄弟は、由美子の時と同様にサンドイッチに美沙を誘った。

激痛が体内に走った・・・
「イ、イターイ・・・イターイ・・・あああ、止めて母さん壊れちゃう・・壊れちゃう。うう・・ん」
上から和雄が、下から慎二が、2つの腰が美沙の腰に擦れ合わさった。
美沙が、身体を仰け反らした。
その時に幹夫が唇から侵入してきた。
兄弟は止まらなかった・・・「だんだん気持ち良くなるから・・・ね、母さん。」
3人は母の身体から離れようとはしなかった。
美沙も迫り来る快感の波を外さないように何時の間にか、その波を受け入れる準備を開始していた。
「母さん・・締まる・・凄いしまりだぁ・・・」
「母さん・・腰つかい上手いよぉ・・・」
「母さん・・舌がねっとりして気持ちイイ・・」
3人が、絶賛した。
美沙は、押し殺していた本能が全開していくのを感じた。
「ああ・・イイワ・・3人とも上手よ・・・和雄、慎二もっと突いて・・突いて・・」
2人は、もう高速ギヤにチェンジしていた。
「幹夫、おっきいわ・・・・もう顎が外れそうよ・・あぅんむん・・・固くて美味しいわ・・ホントよぉ・・」
美沙は、もう吹っ飛んでいた。
「ああ。もうダメだ・・母さん出るよ、出る出る出る・・・」
「アア、ダメェ・・中はダメェ・・外に出してぇ・・・あああん。」
美沙は、堪らず懇願した。
「2人とも、ダメヨ、ちゃんと中に出すのよ・・・さあさあ・・」
由美子が激しい口調で命令した。
「うおおお・・・か、かあさん・・・イクぞぉ・・」
「ダメェ・・・あああん・・・」・・・2つの声が交差した。

2人は尻の中に、花びらの中にと、大量のミルクをぶちまけた。
そして幹夫も、素早く美沙の口から抜いて、勢い美沙の花びらに侵入した。
「サイコーだぁ・・お母さん、おれ・・夢のようだぁ・・」
幹夫は泣きながらも、高速エンジンを吹かした・・・そして美沙の中に帰っていった。

激風は去って、静寂な空気があたりに漂っていた。
美沙は目を見開いたまま・・空を漂っていた。
3人は、うなだれたままで、じっと下を見ていた。
「お母さん、さすがね、3人をあっと言う間に天国に行かせたもんね。」
由美子の言葉に美沙は泣き出してしまった。
「ああ...何てことを・・ああ、どうしよう。」

由美子は、すっきりとした顔で美沙に話し始めた。
「私の計画はね、お母さんに子供を産んでもらいたいの。知っているのよ私。まだ生理があるのを。」
美沙は、狂った様な眼で、由美子を睨み付けた。
「あんた、正気なの?そんな事しておかしいと思わないの? 父親が息子って・・」
狂気の沙汰である・・もはや由美子には鬼が宿っていた。
「どんどん堕て行って貰うわ。お母さんには人並みな事はさせないわ・・私の気持ちが晴れないもの・・
生まれた子供には、わたしが教え込むわ・・いろんなことを・・きゃははは。 」
美沙には、もうどうすることもできなかった。
「人をペットにするなんて・・あんた狂っているわ・・・」
「ええ、狂ってて結構よ。あなたが無茶苦茶になればなるほど、私の気持ちが晴れるの・・・どうせ地獄ならトコトン行くわ」
由美子は、そう言いながら、美沙の胸をやさしく揉み解した。
「ねえ・・お兄さん、まだ1回だけでしょ、もう1回やってあげて・・そしてザーメンを沢山流し込んでいってね。
みんなの子供を産んでもらいましょうよ。 みんなそれ望んでいるんでしょ?」

由美子のささやきに、3人の息子たちは、再び息を吹き返していった。
縛られていた美沙の腕には、もはや力が入らなくなっていた。
                                            (完)



小説(転載) 幻鬼

近親相姦小説
05 /22 2015
その時、伸之は夢にうなされていた。
酷い呻き声が部屋中に響いた。
「ねえ・・如何したの?しっかりして・・ねえ兄さん。」
横で一緒に寝ていた和実が、心配そうに伸之に寄り添った。
「わぁ……」
勢い大きく布団を跳ねて伸之は飛び起きた。
顔中には玉のような汗が吹き出ていて、シーツには、その汗が滴り落ちていた。
「ねえ・・本当にどうしたの?また悪い夢でも見たの?…最近うなされてばかりよ。」
愁いのある瞳が、影を帯びて伸之を見つめていた。
「ま…まただ…また、鬼の顔をした女の生首が、お…俺に向かって飛んで来たんだ・・
大きな口が顔中に広がって『何故…手を出した・・何故だ?』と叫んでいるんだ・・はぁはぁ・・
こ、怖い、怖い…はぁはぁ…。」
焦点の合わない目が和実を見ずに、ずっと宙を彷徨っていた。

「ああ…ごめんなさい兄さん…わ、私がいけないんだわ…きっとお母さんが怒っているんだわ…
でも何故兄さんばかり苦しめるのかしら、私も同罪なのに、何故私には来ないの?」
和実は、はらはらと泣き出した。

「何を言うんだ和実、これは全部俺だ…俺の心の弱さが原因なんだ。お前が気にすることは無いんだよ…いいかい?」
伸之は、汗ばんだ胸に和実の体をぎゅっと包み込んだ。
和実の胸の柔らかさが伸之の気持ちを落ち着かせた。

「私は、後悔しないわ、私…兄さんが好き。死ぬほど好き、兄さんに抱かれて本望よ。
でも兄さんはそうじゃないみたいね。何時も何時も苦しそうな顔ばかり…私を抱いてからは、
何時も悲しそうな顔ばかり…もう私どうしたらいいの?」

和実は、兄、伸之と結ばれた時は、まさに天にも昇る面持ちだった・・・・
なのに、それが単なる独りよがりな幸福だったなんて信じたくはなかった。

「俺もそうだよ、和実。俺もお前と一緒になれてこれほど嬉しい事はないんだ…ホントなんだ…信じてくれ。」
「だったら、なぜそんなにも悲しい顔をするの?どうして、うなされるほど苦しんでいるの?私にはどうかウソは
言わないで…お願いよ兄さん。」
整然とした美貌が、涙と怒りで、脆く崩れていた。

「和実、母さんが死んで、まだ幾日も経ってないんだぞ、俺たちがしでかした事が何であるか判ってるだろう?
まだ魂が彷徨っているかと思うと、俺は申し訳なく思っているんだ
もし母さんがこのベッドでお前と裸で抱き合っているのを見たらどう思う? お・・俺は何て事をしでかしたんだぁ…嗚呼」
伸之は髪をかきむしりながら、夢の続きを思い出しているかのように、カッと見開いた眼には、瞬きなど無かった。

「兄さんの気持ちは判るわ…呵責の念が、兄さんに取り付いている悪魔の心を呼ぶのよ。
確かに禁断の掟を破った罪深い2人だけど、私、兄さんとなら大丈夫よ。
それに、もう後戻りなんて出来ないのよ、このまま未来へ行くだけ…どこか遠くへ行きましょうよ…
誰も知らない土地で2人だけで暮らしましょ・・ね?」
和実の切なる想いが、凍りついた伸之の心に染み渡っていく様であった。

「お前と2人か…そうだよな、もう俺にはお前しか居ないんだよな。」
「そうよ兄さん、私たち2人きりよ、お母さんだって、この事は知らないで死んじゃったんだし、
霊になって彷徨っていたって、私たちの事を認めてくれているかも知れないじゃないの…そう思いましょうよ。」
和実の言葉に徐々に吹っ切れていくのを感じた伸之は、1つ深呼吸をした。

「和実すまなかったな、俺の気の弱さが原因なんだから、どうしようもないな・・ははは」
「ううん…イイのよ、元はと言えば私から強引にアタックしたんだから、本当に罪深いのは私なのよ、
地獄に落ちるのは私一人で充分よ。」
涙で潤んだ瞳が、柔らかく微笑んだ時、一筋の涙が笑顔を作る頬を伝って落ちた。
和実の偽りの無い純愛が、そこに在った。
伸之は、その暖かさに触れながら寝たかった。

透き通る程に白い柔肌は興奮で紅潮し、熱を帯びていた…伸之は朱色に染まった乳房を、
ゆっくりと口に含み、さくらんぼの様な乳首を舌で丁寧に転がした。
遠い昔、母にねだったように…
和実も慈母のように伸之を抱きしめた…打ち震えるような幸せをかみ締めながら…

伸之と和実の母は、生来病弱であった。
生まれつき心臓に欠陥があったのが原因だった。
この場合では大体そうなのだが、こういった病気が小さい頃からあった人というのは、あまり騒がしくなく、
周りとの協調を第一として、決して争いを好まず、自分よりまず他人の事を気にかけるといった性分になるものだが、
彼らの母親も例に漏れず、そうであった。
積極的に前にも出ず、他人を蹴落とすよりも応援するといった性分だった。

心臓の病気であったせいもあり、肌は透き通るように白かったし面差しも、はかなく愁いを帯びた風情があった…
守ってあげたいというかよわさが彼女にはあった。
愁いのある瞳の笑顔は、すぐ溶けて消えてしまいそうなぐらいだった。
幸薄い女…一言でいえばそうなるが…

はかなげな美貌は、男をその気にさせやすい。
彼女の争奪戦は幾十人の男の間で繰り広げられた。
まあ、その後彼女がどのような男と一緒になったかは、この際関係ない。
ただ、幸せな結婚生活であったことだけは間違いなかった。
男との間で、一男一女の子供にも恵まれ、なにも不満なく生活が送れた。
そして25年の間に、男が不慮の事故で死んでしまうといった不幸もあったが、
子供達も、すでに自立していて仕事をそれぞれ持っていたから、生活そのものに深い影響などは出なかった。

確かに主人を亡くす不幸があったとはいえ、子供達も無事独立して、彼女の人生もこれから新しく次の幕に移ろうかとした
矢先に、突然心臓発作に襲われ帰らぬ人となってしまった。
その時、伸之は24、和実は21だった。

伸之の落胆は、それはそれは大きかった。
棺が出る直前まで、傍を片時も離れようとはしなかった…
ずっと、傍らで泣き崩れていたのだった…その姿は、まさに後悔で溢れていたようだった。

話を少し戻そう…
伸之と和実が、その禁断の世界の住人となったのは、母親が亡くなる半年前だった。

兄と妹とかが、互いに男と女を意識するのは、思春期のある時期には、必ずといってあるものなのだそうだ。
それはそうだろう…1つ屋根の下で、それまでは一緒になって、泥んこ遊びや、取っ組み合いのケンカとか、
お風呂に入ったりしていたのが、突然、ある日を境に、一方では肩幅が広くなり、胸板も厚くなり、口元に髭が生えたり、
声変わりが始まり、また一方では、胸が突出しだし、肩や腰の周りに丸みを帯びてきて、肌質がつるつると柔らかいもの
に変わっていったら、否応なしに男は女を、女は男を、当然兄や妹らは感じるだろう。

でも、普通はそこから自然の摂理たる掟が互いに歯止めをかけるのだが、しかし・・・
なぜか2人は、その掟をあっさりと破ってしまったのだった。
意識が強かったのは和実の方だった…いやこの場合、早くから兄、伸之に男性を感じたのは、と言い換えてもいいだろう。
和実は中学2年の時から、ずっとアプローチを仕掛けていた。
何度、愛という言葉を口にしたことか…何度、伸之の前で裸になって抱きつきに来た事か…
でも、伸之は当初、一切相手にしなかったのである。

むしろ、何度も思い直すように説得し、時には引っ叩くこともしばしばだった。
それなのに、なぜか彼が24になった時に、とうとう和実を受け入れてしまったのである。
14,5の子供の時ならいざしらず、それなりの分別もつく20才を超えてからの出来事に、何かしらの違和感を感じても
おかしくないのだが、長年の想いが通じた和実には、喜びの気持ちで一杯で、そこまでの意識など気が付くはずも無かった。

ここまでお読みになった人なら、はた、と気付かれたと思うが、和実は、まさに母の容姿そのものだったのだ。
うしろ姿から、ちょっと横など向いたものなら、あまりのそっくりさに、つい声を出してしまいそうなほどなのである。
20年前、周りの幾人の男どもをやきもきさせた若かりし頃の母が、そこにいたのである。
はかなげな面持ちではあるが、決して何事にも流されない強い意志が感じられる瞳が、美しい色彩をまばゆいほどに放っていた。

和実は己自身を良く知っていた…そして伸之の事も。
兄は母親を慕っている…いや母親としてではなく一人の女性として愛していたはずだと。
兄の母を見る目は、それはそれは優しい眼差しだった。
それは、決して母恋しいと言ったものではなく、時に激しく、時には乞うような視線を絶えず送っていたのを和実は知っていた。
和実の女としての直感は、そう確信していた。
母を見る目がそうならば、私の方もきっと見てくれるはずだ…きっとそうだ。
母よりずっと若い私ならば、兄を長く愛せるし、きっと兄をも満足させられる。
母のような、しっとりとした風情などは出せないが、そんなものは時間が解決してくれよう。
和実の伸之への想いは時と共に隠せえぬものとなっていた。
もう一緒にいても、息が出来ぬほどまでに…

だからこそ、あの夜、伸之が、いきなり和実を抱きしめた時、嬉しかったのだった。
もう地獄など、怖くない・・誰もが私を罵倒しても良いのだ…私の愛は成就したのだ。
道徳観など、くそくらえだ…人ひとり深く愛した事の無い人たちの非難など、なにほどのものか…
愛は貰うものではなく与えるものなのだ。
兄の想いは母にあるのだ、その苦しみを救えるのは私だけなのだ…




次の日も、また次の日も、伸之は眠れなかった。
和実を抱いても、絶えず襲ってくる鬼の首に悩まされていた。
「兄さん、もっと楽にして、もう心配ないわ、私がいつも傍にいるから…ね。」
和実は、伸之の胸板をやさしく愛撫しながら、そう呟いた。
「ごめん・・もう大丈夫だから、さ、寝よう。」
「ううん・・その前に、ちょっとね…」
和実がイタズラっぽい笑顔を伸之に見せて、そのまま布団の中に潜り込んでいった。
「あっ…」
伸之の口から、驚きの声が漏れた。
和実は、伸之のペニスを取り出してしゃぶり始めた。
ゆっくりと、口の中に入れて、手を使わずに頭の動きだけで全方位から刺激を与えた。
舌は、絡みつくように棒を舐めた。
何と、気持ちの良いことだろう…俺の気持ち第一に考えてくれているのが嬉しかった。
和実は伸之に心地よい疲労感を与えたかったのだ。
伸之は妹の一途な愛に感謝した。

次第に力がみなぎって来た…伸之は、元気を取り戻しつつあった。
「さあ…おいで和実。」
伸之は和実を抱え、自分の前に座らせ、キスを交わした。
そして次第にお互いの舌をむさぼり始めたのを機に、伸之は和実を下に寝かせ深く腰を沈めた。
ゆっくり伝わる快感を、和実は全身で捉えた。
決して一人ではない愛の交わり…私たちは2人で1つなのだ。
伸之の舌が和実の豊かな乳房を這った。
和実は伸之の頭を両手で包み込んだ…今1つになる時が来たのだ。
伸之は和実を抱えた…抱っこ状態で2人は再び互いの舌を貪りあった。
「あっああ・・あああん」
和実は幸せの声を高らかに上げた。
伸之の動きも収束に向けて加速し始めた。
「あっああ、か、和実、俺もうイキそうだ、ああ気持ちいい・・」
「お兄ちゃん、一緒にいこう、ね、一緒に・・あああいっちゃう…」
伸之の腰を掴んで和実も動きを合わせた。
もう、イク・・その時だった。


伸之の目の前に再びあの鬼の生首が現れたのだ。
『なぜだ、なぜ手を出したのだぁ…なぜ手を…』
つりあがった眉に、血で染まった目元、悔しげなまでに歪んだ唇…あの鬼がまた来たのだった。
「う、うわぁ…許してくれ、俺を・・俺を、許してくれ…か、母さん俺を許してぇ…」
伸之は、和実をドンと前に突き飛ばし、布団を幾重にも重ねて潜り込んでしまった。

「に、兄さんしっかりして、どうしたのよ?また見たの?ねえ、兄さんたらぁ・・」
和実は、その絶頂の瞬間から地獄の淵まで、叩き落されたようなショックを覚えた。
伸之は、布団の中で、ただガタガタと震えるばかりだった。
「何もいないわ、兄さんしっかりして、なにもいないわよ、だから出てきて、兄さんてば。」
和実は震える伸之の耳に、必死に声を届けた。
「俺が、俺が悪かった…だから許してよう、お母さん・・うっうっ・・」
ひたすら呪文のように、この言葉を繰り返すばかりだった。

「兄さん、よく聞いて、兄さんがお母さんの事が大好きだった事、私知っていたわ。
そして兄さんがお母さんに詰め寄った事も…お母さん泣きながら拒絶した事も。
私を抱いたのも、その痛手から逃れる為だけの思いからってこともね。
でも、私嬉しかった、たとえそれがお母さんの代用だとしても…兄さん、お母さん怒っていないわ、
そうよ、きっとそうよ、だから、もう自分を責めないで・・お願いよ。」
和実の声は、もう涙で震えていた。
伸之の震えは、止まっていた。

ゆっくりと布団から出てきた伸之は、和実の前に顔を出した。
ぼぉっとした、まるで魂の抜け殻のような表情で和実に向かった。
「違う・・違うんだ和実。母さん、知っていたんだ。俺がお前を抱いた事を…」
和実は愕然とした…母が、おぞましい近親相姦の事実を知っていた。

「そうなんだ…母さんはあの時、俺とお前がSEXをしているのを見てしまったんだ。
自分が拒否したのに、直ぐに妹に手を出したって・・俺をさんざんになじったんだ。
おぞましい、おぞましいって、激しく俺をなじったんだ…そしたら。」
伸之の顔がみるみると青ざめていった。
「母さん、突然苦しみ出して、俺の足元に倒れ込んでしまったんだ。」
和実は、震えが止まらなかった。
何ということだ、母を死なせたのは、私たちなのだ・・嗚呼、何てことだ。

「母さんが、許さなかったのは当たり前さ。自分のお腹を痛めて産んだ子同士が、体を貪り合うなんてのは、
鬼畜の所業さ…あははは・・もう最低さ。」
「も、もう言わないでぇ…もう、もうやめてにいさぁん…うっうっ」

和実の固い決心が揺らいでいた…もうバラバラになるぐらいに…
私の愛は何なの?こんな事って…お母さん死なしてまでのモノだったの?
和実は今座っている場所が、本当に自分のいる場所なのか判らなくなっていた。

「泣くな、和実。お前が悪いんじゃない・・全て俺が悪いんだ。全て。」
伸之の顔から血の気が引いていて青くなっていた表情が、さらに白くなっていった。
大きく見開いた目に、狂気ともいえる、青い火が宿っていた。
「俺の罪は、それだけじゃないんだ。俺は、俺は…」
伸之の喉が、ここまで言ったときに、ゴクリと鳴った。
「俺は、倒れた母さんを抱きかかえて、すぐさま確認したんだ、そうしたら、もうその時には、息はもう無かったんだ…。
でも、でも…俺は、病院には連絡しなかったんだ。」

和実は思わず耳を疑った…何言ってるのかしら?、兄さんは・・・
「何故なの?兄さん、何故?もしかしたらお母さん助かったかもしれなかったじゃないの?」
和実の疑問も当然だ。目の前で倒れた母なら、肉親なら誰だって直ぐに病院に連絡だろうに。
少し冷静さを取り戻した和実は、いぶかしそうに伸之を見た。
次の瞬間、和実は腰を抜かさんばかりの衝撃を受けた。

「俺は・・・俺は・・・母さんを抱いたんだ。」
伸之の顔が鬼の表情に変わっていた・・・

死姦・・・そう、まさに鬼畜の所業の最たるものだ。
死体を貪るとは…それも、死に直面した直後に…しかも実の母親の肉体を貪り喰うとは・・
これを鬼畜の所業と言わずして何と言おうか・・・

伸之は地獄の亡者に魂を売ったのだ…己の欲望を満たす為に・・・
「何てことしたの兄さん・・・・どうして母さん見殺しにしたの? 死んでしまったら元も子も無いじゃないの!!
そ、そんなハイエナみたいな事していいと思っているの?これじゃあ、最低の人でなしよ・・兄さん!」
和実は思わず大きな声で怒鳴ってしまった。

「母さんさぁ…すっげぇ綺麗なんだよ。苦痛の顔なんて何処にも無かったんだ・・これ逃したらもう最後だと思ったんだ。
たとえ助かったとしても、どうせ俺を拒絶するに違いないんだ。それに時間も無かった…
だって母さんの温もりが消えていくのを黙って見逃せっていうのか?お前なんかに俺の気持ちなんか判るものか!」
ぼんやりとした、うつろな眼で和実を見つめた。

和実は、今こそ自分たちの罪の深さを思い知った事はなかった。
伸之の言い分は、もはや我欲のかたまりとしか言いようが無かった。
もう2人は、地獄に行くしかないだろう・・・和実の涙は止まらなかった。

「兄さん、も、もう良いわ、もう良いのよ、苦しかったでしょ、もう良いのよ。
私も罰を受けるわ、お互い神が決して許さない罪を背負ったのよ。一人で苦しまないで。」
それでも和実は兄を許そうとしていた・・・しかしながら和実の言葉は、もう伸之には聞こえていなかった。

「うっうわぁ…」
伸之が突然に、和実に覆い被さってきた。
「ど、如何したの?兄さん、い、痛いわ、ああ、いたぁい…」
突然キレた凧みたいに、ぐるぐる急降下するように、和実の身体を急ぎ貪った。
「く、くそう、くそう…」
わめきながら、和実を襲った…あの優しさのかけらもなく、ただ力任せに和実を犯した。
もう、どうにでもなれ…伸之は自暴自棄になって暴れたかった。
自分に覆われた闇を振り払うには、もうこれしかないのだ…
「あっあっ…」
和実は、訳もなく泣いてしまっていた。
伸之は、和実の髪を掴んで、顔を上に向かせ、己のペニスを乱暴に和実の口に突っ込ませた。
激しく腰を動かす伸之…和実の嗚咽が響いた。
そして、後ろを向かせ、バックから花びらへ侵入していった。
激しく打ち据える音が幾重にも鳴り響いた。
「ど、どうだ、あはは、イイぞ、気持ちイイぞ、ああ最高だ、サイコーだ和実、あははは・・」
「ああ、おにいちゃん…」
和実は、もう息も絶え絶えだった。
伸之は今度は前から責めるつもりで、和実の身体を前に向かせた。
その時、伸之の顔が引きつった。


「か、母さん…なんで、母さんが?…」
突然、母の顔が伸之の前に現れたのだ。
『なぜ手を出した・・なぜ手を出した。伸之、苦しいよぉ・・ああ苦しい。』

「わぁあ…許してくれぇ・・母さん、ゆるしてぇ…」
伸之の絶叫が部屋中に響いた。
「兄さん、どうしたの?また鬼が出たの?ねぇ・・・しっかりして、私には何も見えないわ・・・ねえ、にいさぁん・・」
狂わんばかりに暴れ回る伸之に和実が、その動きを止めるために彼の背中にしがみ付いた。
何も見えない自分に腹立しさを覚えた。

「ねえ、母さんいるの?いるんでしょ?どうして兄さんばかり責めるのよ・・・わ、私だって同罪よ、罪深き片割れよ。
お母さん聞いて?・・・私、今幸せなのよ・・・だから兄さんをどうにかしたら、私も死ぬわ・・・それでも良いの?
兄さんのやった事は、確かに酷いわ・・・許せないわ・・・でも、でも許してあげて・・お願いだから。」

和実は、地べたに頭を擦りつけながら懇願し続けた・・・獣以下に成り下がった兄の為に。
それでも和実の耳には、目には何も聞こえず、そして見えなかった。
しかし伸之の絶叫は、ますます大きくなっていった・・・・



『許さん、許さないぞ、伸之、私に飽きたらず、和実にまで手を出すとは、見下げた奴だ、
私は鬼になって呪ってやるぞ・・・一生呪ってやるぞぅ…』
母の顔が、あの鬼の生首の顔に変わっていった。
目が血の涙で一杯になって頬を伝わって滴り落ちていた。唇は怒りで歪んでいた。

「うわぁ・・くそう、もう出るなぁ、俺の目の前に出てくるなぁ・・この野郎、殺してやる」
伸之は、鬼の生首を捕まえて、力任せに、殴りつけた。
そして、首をこれとばかりに思い切り締め上げたのだった。

『ぎゃぁ…苦しい。苦しい、伸之や、やめておくれ、母さん、苦しいよぉ…』
鬼は、またもや母の姿に変えて、哀しく訴えた。
『伸之、お前は私の事を好きだと、あれほど熱く訴えたじゃないの、なのに、この仕打ちは、あんまりじゃないの?…
私だって、あの時はどうして良いか判らなかったのよ。だから、あんなキツイ口調で、あなたを叱り飛ばしちゃったのよ。』

伸之の手が止まった。
「ああ、やっぱり母さんだぁ…母さん…ごめんよ。俺、どうしても母さんが欲しかったんだ。どうしても…」
さめざめと泣き出すと、伸之は、そのままギュっと母を抱きしめた。
『本当はね、私、嬉しかったのよ、お前の告白に、母さんは、思わずお父さんとの出会いを思い出しちゃったしね・・
もう忘れたはずの女を思い出したわ。』
母の笑顔は、実にたおやかであった。
伸之の心が、すっーと軽くなるような心地良さを感じた。
あの時言えなかった謝りの言葉が、今やっと言える。

「母さん、ずっとずっと好きだった…ホントだよ。僕の目は小さい頃から、ずーっと母さんしか追わなかったんだよ。
母さんは僕の自慢、僕の憧れだった・・・このままずっと、僕の腕の中に閉じ込めたいぐらいに・・
どこにも行かないで欲しかった。嗚呼・・嬉しい・・今、僕は嬉しいんだ。もうどこへも行かないで…母さん。」
伸之は母を一層強く抱きしめた。
『あのまま死ななければ、私はお前を受け入れていたかも知れないと思うとね、残念でならないわ。
あなたがあの時、直ぐにでも病院に運んで行ってくれていたら、助かったかもしれなかったのに…』

影を帯びた頬に涙が伝った…
伸之も、ただ泣くだけだった…


『泣かないで伸之、母さん怒ってないわよ…運命だったと諦めているから…。
ただ、和実の事が不憫で仕方ないのよ…私の心残りはそれなの。
分かるでしょ?貴方が彼女にした事を考えると…ね?』
母は物静かに伸之に問うた。
伸之は、それまでうなだれていた頭を、すっと上げて意を決した眼を母に向けた。
「もう、和実には触れないよ…俺が悪かったんだから。ちゃんと説得するよ。
本当だよ。だから、母さん、このまま僕の傍から離れないで、お願いだよ。」
泣きながら伸之は懇願した。

『うふふ…分かったわ。私もあなたの気持ちが分かって今、とても嬉しいのよ。
それに、もう私…どこにも行く所が無くって、ココしか帰る所がないの。
これからは、ずっとあなたの傍にいるわ。』
母の告白に、伸之の表情に赤みが増した。

「ほ、ホント?ホントだね?うわぁ…ウソみたいだ。幽霊でもイイや、母さん帰って来たんだよね。
ハハハ・・ほんと最高だぁ…」

『私も正直になるわ…ねえ伸之?私の事好き?ねえ答えて?』
生前決して見せた事の無いほどの何かにすがる様な表情が凄く欲情的だった。
「も、もちろんだよ、愛してるよ母さん…俺は一生愛しているよ。もう一時も離れやしないよ。」
伸之の声が震えていた…まさに感無量の感があった。
はかなげな色彩の水晶玉に伸之の顔が写った…母の顔が伸之の眼の前に近づいてきた。
直ぐに伸之の唇に、綿菓子を食べた時と同様の柔らかさと甘さを覚えた。
伸之は母の舌を一心不乱に貪った。
「ああ・・母さん愛してるよ…」
伸之の興奮も最高潮に近づきつつあった。

母はふと、その甘美な遊びを停めた。
『あなたを味わいたいわ…ねえ、いいでしょ?』
こんな積極的な母は初めてだった。
母は、右手で伸之のペニスを扱き始めた。
伸之は、すっかり母に身を委ねていた…・大きな乳房を伸之の顔に当てて吸わせた。
伸之は、口を大きく開けて、ほお張った。
『うふふふ…甘えん坊ねぇ…そんなに吸っちゃ嫌よ、もう痛いわ。』
「母さんの手、気持ちイイよ…ああ、もっと扱いて。」
伸之は、すっかり甘え口調になっていた。

『固いわ・・固くなっていくわ…ああ、おっきくなったわねぇ…』
母の感嘆が、ことさら伸之の力を増幅させた。
『今度は母さんを気持ち良くさせて…』
母は、股間を伸之の顔に持っていって、静かに腰を下ろした。
密林に覆われた伸之は、舌を駆使して開拓していった。
「良い匂いだぁ・・母さんのオマンコ美味しいよぉ・・」
「そんな、はしたない言葉使っちゃダメヨ、ああ、でも気持ちイイ、上手いわぁ…」
母は腰をくねらせ、快感に酔いしれたようだった。

「ああ、母さん、もう俺ガマンできない、母さんをちょうだい、ねえ、ちょうだい…」
更なる快感を欲しがる伸之は、母に懇願した。

『お母さんが欲しいの?ねぇ、入れたいのね?』
淫靡な視線を伸之に投げかけ、彼女は花びらを指で押し広げた。
顔の上での痴態に、もう待ったなしの状態になった。
伸之は必死に右手で自らを扱き上げていた。
「うん・・もう入れたい…ぶち込みたいんだ…ああ早く…来て。」

『もうがっつかないで、ね?心配しないで、私はもうどこへも行かないから…もう離れないわ…』
母の腰が、ゆっくりと伸之を呑み込んで行った。
「ああ…締まる…気持ちイイ・・イイよ母さん。」
伸之の興奮は高まる一方だった。
『ふふふ…可愛いわ伸之。イイわよ…もう離れないわよ…』

そう言った瞬間、再び母の顔が鬼の顔に変わった。
たおやかな表情も一瞬にして険しく、眼は大きく吊上がり憎悪の炎で、真っ赤に充血していた。
口は耳まで裂けて、ドロドロと血をにじませていた。

『バカかお前は…私が死んだって事をもう忘れたのか?お前が死んだ私の身体を弄んだものだから、私はこの世に未練が
残ってしまったんだぁ…分かるかぁ?・・死んでもなお、どこへも行けない辛さが分かるかぁ?
天国はもちろん地獄へすら行けないのだ・・一人ぼっちで彷徨う寂しさが、お前に分かるかぁ?何も無い空虚な世界に、
ただ一人だけいる怖さが、分かるかぁ?それなのにお前は和実と抱き合ってやがる、なぜ、それを指咥えて見ていなくっ
ちゃならないんだ?…もうお互いのぬくもりすら感じられなくなった一人ぼっちの冷たい世界に、どうして私が閉じ込めら
れなくてはいけないんだ?もういやだぁ…だからお前も道連れにしてやるわ…二人なら淋しくないからなぁ…ふはははあ。』

裂けた口元から血の沫を飛ばしながら、妖しく笑った。
再び、恐怖が伸之を襲った。
「うわぁああああ…」
伸之は、鬼から離れようとしたが、ペニスを呑込まれたものだから、身動きすらできなかった。
鬼は伸之の喉を締め上げにかかった。

白く細い指が、伸之の首に食込んでいった。
甘美な誘惑は、地獄への誘いへと変わってしまった。
絶望は、再生への渇望を促がした…伸之はまさにその正念場に立たされたのだ。
「ああ、俺は嫌だぁ…死にたくない。もう母さんは死んだんだぁ…か、和実もうお前しかいない、
俺を、俺を助けてくれぇ…」
伸之は鬼の腕を掴み、食い込んだ指を離しにかかった。

『ムダだ、私はお前を連れて行くぞぉ…ふはははあ…』
物凄い力が、更に伸之の首に加えられた。

「くっそう…死にたくない、死にたくない…俺はいやだぁ。」
生への執着心が、信じられない程の力を伸之に与えた。
首に食い込んだ指を、まるで引き千切ったかのように引き離してしまった。
そして、そのまま体勢を上下ひっくり返しての攻防が始まった。
伸之の拳が、雨あられのように鬼の顔に降りかかった。
「この野郎、この野郎…ええい、くっそう…」
闇雲に殴りつけた後、とうとう鬼の首を締め上げていった。

『くううぅんん…く、苦しい…た、助けてくれぇ・・』
鬼が堪らず、音を上げた。
伸之の眼は赤く充血していた…凝視した視線には、もう迷いは無かった。
『あああん…た、助けてぇ・・苦しいよ伸之、て、手を離してぇ・・ねえ』
鬼は再び母親の顔に変わった。
「もう、騙されるもんか、母さんは死んだんだ。母さんは天国に行ったんだ。お前は鬼なんだ、母さんの魂は、
そこにはもう無いんだ。」
食い込む指に力がさらに増した。
『く、苦しい…ねえ、私よ、お願いだから、手を離して…もう堪忍して。』
美しい顔が苦悶で歪んだ。
「もう騙されねぇぞ、早く俺の前から失せろ!・・・失せるんだぁ!!」
そして最後の一撃を加えた。

『うぎゃぁあああああ…』
伸之が恋焦がれた、愁いのある美しい母の顔が醜く歪み、憎悪に塗れた表情には漆黒の闇が広がった。
伸之の目の前から鬼は忽然と消え失せたのだった。


伸之は、肩で息をしていた…精も根も果てた。
「か、和実、和実?…どこにいるんだ?もう終わったよ…出ておいで。」
静まり返った部屋の中を見渡した。
「ごめんな、もうお前だけだ。本当に本当だよ…もう、お前は母さんの代わりじゃないんだ。な?今こそ気付いたんだ。
これからは、ずっと俺の傍を離れないでくれよ。な?かずみぃ・・・どこにいるんだよ・・俺を一人にしないでくれぇ・・」

ふらつく伸之のうつろな眼が、部屋の周りを旋回していた。
しかし、その視線のどこにも和実はいなかった。


ただ、ベットの下から一本の腕が、力無く飛び出ていた。
指は何かを掴んでいたかのように折れ曲がっていて動いてはいなかった。
              
                                  (完)
                             

小説(転載) 妻の媚態 

官能小説
05 /21 2015
こういう日記形式の叙述は珍しい。


1 建三の日記(1)
*月*日
 珍しいことに、妻がアルバイト先で同じ仕事をしている学生の話を楽しいそうにしたので、おやと思った。妻がアルバイトの仕事について話すことはほとんどなかったし、アルバイトの同僚や上司のことを話したことは、たまに帰りに車で送ってくれる、近所に住む日高専務さんのことぐらいで、それ以外にはほとんど皆無だったからだ。
 妻の仕事は小さな雑貨商社の倉庫管理の仕事で、何人かのアルバイトが一緒らしいことは知っていた。主にコンピューターの入力と、データの照合をまかされていて、何人かのアルバイトの班長のような立場らしい。
 今度配属されたアルバイトの補助の学生は、1年生のまだういういしい大学生らしい。
すなおで、仕事ののみこみもよく、最近の子にはめずらしい素直な子らしい。しかも彼女の十歳以上離れた弟の翔とよく似ているという。なんかのひょうしに翔と見間違えるほど極似していて、こころが和むらしい。翔はまだ高校生だが彼女のかわいがり様は並みではないのだから、喜ぶのも無理はない。
 その子がきょう、パソコンの操作の手ほどきをしてくれたのだという。よほど楽しかったのだろう、妻の目がめずらしく生き生きしていて、ちょっと妬けてしまったほどだった。
 これが、悲劇の始まりだとは、楽しげに話している妻にも、いささかやけ気味に相づちをうったぼくにも、知る由もなかったのだ。
 それから数週間がたって、妻のアルバイトも決算のための棚卸しで多忙な時期のことだった。
 妻がきょうは忙しくて泊まり込みになりそうだと電話してきた。こんなことは今までなかったことなので、びっくりして聞くと、この間の学生がしくじってデータを消してしまったので、どうしても今夜中に、打ち込みをしてしまわないと大変なことになるのだという。こうして学生と妻が泊まり込みで打ち込み作業をすることになった。
 妻の責任範囲の仕事と聞いてはなんとかうまくことが運ぶよう祈るしかない。
 妻が若い男と二人で泊まり込むと思うといささか不安な気持ちがわいてくるが、思ってもしかたがないことだと自分にいいきかせて電話を切った。
 私は電話を切ってから言い残したことに気がついた。妻はふだんなりふりかまわない方で、忙しかったり夢中になったりすると、平気で両肌脱いでみたり、惜しげもなく足をむきだしにして、あたりをはばからない。天衣無縫といえば聞こえがいいが、無意識の媚態なのだ。男が勘違いするたぐいのコケットリーなのだ。自分で気づいていないから始末が悪い。男の子が相手なんだから、服装や行儀にきをつけるように、一言言っておくべきだった。
2 一郎の日記(1)
*月*日
  ぼくは大学生のアルバイトの分際で、アルバイト先の業務データベースを任された。
ところが、重大なミスで先月1か月分のデータを消してしまった。頭が真っ白になった。
  ぼくがこのことを報告すると、アルバイト主任の克子さんは、ショックで涙があふれ出た目でぼくをみつめながら、しばらく何も言わなかった。そして、ぼくの手をそっとにぎりしめて、「なんとかしよ」と親が子にさとすように一言いっただけだった。彼女は、ぼくが彼女の弟によく似ているといって、他人とは思えないほど気をつかってくれる。
  一時騒然となった部長席の議論がおさまると、ぼくは克子さんと部長の前に呼ばれて、今晩中にデータを復元しておくように言い渡された。
  仕事のことで頭がいっぱいでその時は気がつかなったけれど、克子さんと今晩ふたりっきりで泊まり込むということは、いったいどういうことなのか。寝られるのだろうか、女の人と同じ部屋で寝ていいのだろうか、実際問題どこにねるのか、寝具はあるのか、克子さんは奥さんで家庭があるのにこんなこといいのだろうか・・・気になり出すと雪だるまのように大きくなる心配だった。しかし、克子さんも、部長も、だれ一人、そんなことを心配したり、言い出したりする人はいなかった。
  はじまってみると横になって寝るどころではなかった。心配はふきとんだ。
  アルバイト仲間の奥さんたちが差し入れてくれたお弁当で腹ごしらえすると、ぼくらは、大車輪でパソコンと取り組んだ。事務室の電気は消して、机の電気スタンドだけのほの暗い部屋でパソコンの画面が2つ、青白くまたたきつづけた。まだ6月だというのに夏日が続き、まだ冷房が入っていない会社は地獄のような暑さだった。おまけにつけっぱなしのパソコンが過熱状態で、ぼくらの回りは熱気でむんむんしていた。フロッピーからデータを次々呼び出しては、ハードディスクに処理をする単純な作業だが、1か月かけて打ち込んだデータを一晩で打ち込むのだから大変だった。なにしろ膨大な量を、一瞬も惜しんでこなしていかなければならない。克子さんに申し訳ない気持ちなど、いつの間にか吹き飛んでしまった。そんな感傷の入るすきなどなかった。深夜、半分ははかどったろうか。ふと気持ちに余裕が生まれてきたのがわかった。
「班長、お茶にしませんか」
「そうね」
克子はそういいながら、着ていたブラウスを脱ぎ捨て、スカートを脱ぎ捨て、とうとうシュミーズも脱いでしまった。汗びっしょりだ。
「ごめんね、汗かきなもんだから」
そういって一郎が差し出した湯飲みを受け取ると、部長席のまえのソファに深々と身をあずけ、テーブルに足を載せて、しばらく死んだように目をつぶっていた。ぼくはあわてて窓でも開けようかと言ったが、克子さんは返事をしなかった。
 ぼくの席からおそるおそるソファーの方を見ると、克子さんの、ブラジャーだけの真っ白な上半身と、ショーツだけの大きな腰とすんなりした足が、ほの白く浮かんで見えた。
男の子の目の前でこんな格好をするなんて、これまでの克子さんから想像もできないことだった。ぼくを弟と思いこんでいる油断なのだろうとは思ってみたが、ただただ驚くばかりだった。そのうちに、男のぼくが全く眼中にないのが少し気になって来た。
と、彼女がテーブルにのせた足、なまめいた白い股をさらに大きく広げて、ソファに頭まで沈めてしまった。ぼくは、広げられた足の中心に目を泳がせないではいられなかった。汗でにじんだ下着が、肌にはりついて、純白のパンティに立て皺ができていて、それはくっきり女性器の割れ目を浮き上がらせていた。ドキンとしたぼくは、彼女の陰部の丘のふくらみや、黒々とした毛を想像しながら、はりついた目を見開いて息をつめた。
  甘酸っぱい気持ちがぼくを満たしていた。ぼくは、彼女への愛欲をはっきり自覚した。克子さんの成熟した女を思わせる胸のふくらみや、はりだした腰や、きれいな長い足のすべてが好ましく思えた。とりわけ、股間のふくらみ加減や、縦の割れ目の陰影は、ふるえるような欲情に火をつけた。その時ぼくは男になった。
「あ、ごめん」
 克子さんは、がばと起きあがると、つかつかやってきて、そんなぼくの心の動揺にはきがつかないように、ぼくの席に立って背中をぼくに向けた。
「すまないけどブラジャーはずしてくれる?あ、そうか、ホックはずしたらちょっと目をつぶっててね」
ぼくのあえわてた表情に気づいて、彼女はさっとブラジャーをうけとると、目をつぶったかどうかなどお構いなしに、隣の席のイスにかけてあったブラウスをはおった。ぼくは、目をつぶったふりをして彼女のオッパイを盗み見た。またドキンとした。美しい乳房だった。乳首が上向きの、乳房の下にたるみがある、張りのある絶品のお乳だった。
「窮屈でしょうがないの。これで能率があがるは。うちではいつもノーブラなのよ。」
もうぼくは完全に心の平衡を失った。隣の席で、パソコンを操作する彼女の胸が気になってしかたがなかった。あの絹のような肌のお乳が、ブラウスのボタンがかけてないあたりから白い肌をのぞかせて、すぐ鼻先で息づいていた。ブラウスから透けて見える乳首の動きは、もう見るだけで快感がこみあげた。時折、香水をつけない彼女は、汗を気にしてタオルで胸をぬぐうしぐさを繰り返すのだ。お腹のところから、ブラウスの中に手を入れて、両の乳房のあいだのみぞおちのあたりをぬぐう仕草は刺激的だった。そのたびに、ぼくは、彼女のお乳を思い、欲情にかられた。
 しかし彼女の仕事の勢いは、ぼくの欲情を越えてすさまじかった。まったく、男であることを無視されたぼくは、唇を噛んで耐えていた。彼女は、ぼくを結果として挑発していることに、全く気がついていなかったのだろうか。あるいは、気がつかないふりをしていたのだろうか。あるいは、自分の媚態に気づかず無邪気な彼女は、本能的にぼくを挑発し、ぼくに愛を告げていたのだろうか。
 朝、出社してくる社員の好奇の目のなかで、克子さんとぼくはまだ最後のチェックをしていた。どろどろの眠気の中でのたうっている感じだった。克子さんは、いつの間にか服装を整え、薄化粧までしていた。隣の席からは、乳房が悩ましかったあの妖艶な彼女は跡形もなく消えていた。でも、ぼくの胸には、彼女の胸や股間のイメージが焼き付き、炎となって燃えつづけていた。ぼくの股間はずくずくに濡れていて、エロ映画を見たあとのように、満たされない疲労感が中心に残っていた。
 「がんばったわね」
 「できましたね」
 思わず周囲の目を忘れて、ぼくたちは手を握りあった。彼女は「弟」の手をやさしく、ぼくは熟女へのあこがれをこめて。そのとき、ぼくは彼女の体臭をむさぼるように吸い込みながら、朝立ちの股間を一層怒張させていた。
 昼間、下宿で熟睡し、夜、彼女の白い胸と、パンティのくっきりした割れ目の陰影を思い出しながら自慰にふけった。なぜかひどく疲労した直後ひと休みした後は、陰茎が実に大きく固くなるものだが、この日はとりわけ長く太かった。しかも我慢しつづけた快感で亀頭は一触即発の状態だった。切迫してそりかえっているセガレを握り何度かしごいてから、ちょっとカリに指を添えただけであっけなく絶頂に達し、はちきれそうに紅潮した先端から大量の白濁がふきだした。夕べからずっとたまっていた欲望の開放、長い時間待ちに待った感覚だった。その快感を彼女のイメージの中心に思いっきりほとばしらせた。そして精も根も尽き果てたぼくは、しばらく彼女の思い出にふけって、こころなし柔らかくなったものの、まだ勃起したままの陰茎から手を離すことができなかった。
 
3 建三の日記(2)
*月*日
 妻に何かが起こったにちがいない。泊まった日から、彼女は学生の話をしなくなった。
学生のミスで大変な思いをさせられて気分を害したのだろうか。それとも、仕事とはいえ、彼と一夜を共にして夫には言えない何かがあったのだろうか。妻はぼくの気持ちに気がついているはずだが、特に説明もいいわけもする気配がない。となると沈黙には何か意味がありそうだ。そんな思いも日常にまぎれて忘れかけたころ、妻はアルバイト先の倉庫の梯子から落ちて骨折してしまった。
 妻がギブスから開放され、病院のリハビリも順調に進んでいたある日、いつものように病院に見舞いにいくと、妻はいつになくおちつきがない表情でぼくを迎えた。
 「どうしたの、気分でも悪いの」
 「いーえ、そんなこともないんだけど・・・」
 説明にならない言葉に、妻はますますあわてていた。
 そのとき、ぼくは病室の窓の花瓶に派手なバラの花束がふつりあいに立てられているのに気がついた。それを見てぼくは胸騒ぎを覚え、直感した。学生だ。花束はまだセロハンが巻き付けられていて、花瓶も小さすぎる。彼はさっきまでいたんだ。いや、まだどこかそのへんで、ぼくが立ち去るのを待っているのかもしれない。妻の固い表情が、そういう事情をものがったっているのではないか。
 ぼくは話題を変え妻から顔をそむけて言った。
「翔が夕べ遊びにきてね。君のこと心配してた。はずかしくて見舞いにこれないけど、よろしくってさ。」
「あら、そんなこといって。きてくれればいいのに。」
 妻の表情を見ると、遠くを見る目になって、なごんできたのが分かった。
「あいつももう年頃だからな、おまえも一応女だから、人目が気になるんだろう」
「まあ失礼ねえ、そんな言い方するなんて、姉と弟じゃありませんか」
 年齢が離れていると、やはり微妙なものがあるにちがいない。しかしめんどくさいのでこれ以上は、やめておいた。
「翔は恋人ができたらしいぞ。メールの交換で大変らしい」
 妻は、一瞬真顔になって、
「そうお?」
と言って、また遠い目になった。
 可愛い弟が自分から離れていくことを、自分に言い聞かせているのだろうか。それから、しばらく妻はだまりこくっていた。ぼくは、バラの花束に揺さぶられ、妻が実弟の代わりにみつけた、新しい「弟」のことで頭がいっぱいだった。もう彼と妻の関係は、姉と弟の関係とはいえないのではないか。気のいい妻の、単純な「弟」(に似たかわいい子)への思いやりが、とっくに学生の誤解を生み、学生を有頂天にさせ、ぬきさしならないところへ来ているにちがいない。おおいにありうることだ。妻の沈黙のなかで、ぼくは自分の推理を確信していった。
 妻が回復してきた。が、しばらくは松葉杖のリハビリ生活だった。
 しかし多忙な会社の事情もあって、病院から会社に通勤することになった。会社は有能なアルバイトの職場復帰を歓迎して、ミニバンで送迎してくれるという、破格の待遇をしてくれた。
 ミニバンの運転手は錠さん、宍戸錠のジョー。いなせな中年のベテランで販売の出張では業務もこなすやりてだった。みんなの信頼もあつく、妻も、日帰りの出張で世話になる関係で、気の置けない仲のようだった。
 ところが送迎がはじまると、従業員と運転手の普通の関係とは思えないことが時々起こるのだった。帰りに下着の買い物に連れていってもらったり、途中で喫茶店に寄ってきたり、関係がなんとなくはみだしているのだ。
 天真爛漫な妻はなんでも報告するが、ぼくは疑惑がふくらむばかりだった。
 ついには、錠さんにつきあわせて帰途立ち寄ったスーパーで、転んで傷口が開いてしまい、あまりのショックに失神している間に失禁してしまい、大騒ぎだったらしい。着替えに帰りたいという妻の望みで、錠さんは病院に帰らず妻を我が家にかつぎこんでくれて、バスルームで大便で汚れた妻のお尻を洗い流し、下着を取り替えていってくれたのだった。
 妻はひたすら恐縮し、感謝するが、ことの経過を聞きぼくは切れてしまった。
 その夜、思わぬ中途退院した久しぶりの妻のからだをむさぼり、不自由なからだに無理なポーズを強要し、彼女がいつもは激しく拒むクリニングスを、今晩挑んだらようやく受け入れたものの、はじめてむしゃぶりついた彼女の割れ目のひだに、他の男性の精液の匂いをかぎあて、ぼくは激しく欲情し、狂ったように嫉妬の炎をもえあがらせたのだった。なぜだ。いつ犯されたのか。
 買い物中に転んで傷口を広げた妻は痛みに耐えかね、頓服の痛み止めや睡眠薬で運転手に見守られながら不用意に自宅のベッドで熟睡してしまった。その悪夢のような結果として、膣内に他の男の陰茎を暴力的に挿入され、知らぬ内に他人の精液を大量に注入されたのだった。妊娠したらと思うとおぞましさに耐えられない日々が続いた。しかし、一番おそれていたことがやがて起こり、ぼくは悪夢のすべてを知ることとなった。
 しかし、そのときはぼくの心配をよそに、妻は自分のからだに起こったことに気がついていなかった。その後も、まったくくったくない毎日だった。
 病院の見舞いはあいかわらず続いた。
 
4 一郎の日記(2)
*月*日
 心臓が止まるかとおもった。病室でご主人と出会うなんて。ぼくは、隣の空きベッドの下で、息をつめていた。四人部屋に患者は二人だけ、ベッドごとカーテンで仕切られた区画なので、覗かれないかぎり安全なことは分かっていたが、息苦しい時間だった。なにより、奥さんがかわいそうになった。心配で緊張しているだろうと思うと、いてもたってもいられなかった。こんな目にあわせてしまい、とりかえしがつかないことをしてしまったとを後悔し、歯をくいしばっていた。
 ドアがしまってご主人が去ってからも、万一を考えてじっとしていた。
「一郎さん、もういいわよ」
 克子さんがつとめて平静にいった。
 おずおずぼくはカーテンから出た。克子さんの目が見られなかった。なぜか、言葉もみつからなかった。ただ、さっきと違って、胸に熱いものがこみあげていた。からだがふるえるのをどうしようもなかった。ぼくは、気がついた。ぼくらはきょう、ここで、共通の秘密を作ったのだ。偶然だけれど、結果は、克子さんにとって、かわいいただの男の子が、秘密の対象になったのだ。そのことに、彼女はあわてているに違いない。
 克子さんも、窓の外に目をやって、なにか決意するように言葉をさがしていた。
 ぼくは、そっとベッドに座っている克子さんのそばに立って、ごく自然に両肩に手をあてて一押しして克子さんをベッドに押しつけると、覆い被さるようにぎこちなく抱きついて、黙って唇にキスをした。軽く。ごく軽く。
 克子さんは、あらがおうとはしなかたっが、こどもをあやすような表情で、ぼくの背中に手を回し、やさしく手で背中をなでながら、ぽつりと言った。
「ごめんね」
 うかつにも、あなたをこんな気持ちにさせてしまった。ごめんなさい。私は、そんなつもりではなかったけれど、結果として、あなにそう思わせてしまってごめんなさい。
彼女はそういっていたのだ。 ぼくは、ごめんね、の意味を正確に理解したとおもう。でも、もうぼくらは、出来ていたのだ。彼女は、天性の媚態で、自分ではきがつかずに、ぼくを求めた。ぼくは、彼女に、そのことを教えてあげなければならない。ぼくは決意した。
 ぼくは、童貞だった。彼女ははじめての女性だった。ぼくは、彼女がぼくを男と認めたことを確かめるように、あらためてキスをした。おずおずと唇全体をくわえ、上唇をくわえ、下唇を吸い、舌をさし入れ、口中深く舌を遊ばせ、わずかな知識の限りをつくして、ディープなキスをつづけた。彼女の唾液を味わい、飲んだ。快感でくいしばった彼女の唇をこじあけ、舌を出し入れして、舌をペニスみたいにして、セックスを意識した刺激もためしてみた。そう、ぼくらはまるでセックスみたいに、夢中で口と口を愛撫しあった。病室でそれ以上に進めることにためらいがあったからだ。
 たっぷり30分はつづけていたろうか、ぼくが固く抱きしめたぎこちないポーズで口を吸いつづけていたとき、突然彼女が体を硬直させ、ぼくの舌をはきだして口をくいしばった。ぼくはなにがなんだかわからず、ネグリジェからのぞいていた彼女の乳房を取り出し、口で乳首を探り、強く吸いつけた。彼女は、ますます快感に耐えられないように、声を押し殺してうめいた。ぼくはお乳が気持ちいいのだと思いこんで、有頂天だった。彼女は、快感にこたえるようにぼくにキスをくりかえし、なおもはーはー息をはずませつづけた。ぼくはやさしく彼女のからだを抱きつづけた。
 でも、それはぼくの大変な誤解だった。取り返しのつかないしくじりだった。
 あとで知ることになるが、その時病室にはもう一人男がいた。運転手の錠だ。他にだれもいないはずの4人部屋の他のコーナーに潜んでいたのだ。ぼくと彼女が、うぶなゲームに夢中になっている隙に、隣のベッドのカーテンの陰に忍び込み、カーテンの裾を使って、克子さんの腰までカーテンをかけ、克子さんのお尻や股間を隣のカーテンの内側でむき出しにしてしまったらしい。彼女は、体が不自由なのでトイレの便利のために、ネグリジェの下は下着をつけていなかった。錠は、そのおかげで気づかれないように、かれの細身の逸物をするりと挿入することができたのだ。彼は陰茎の先だけをスリットにくぐらせ、一切彼女のからだにふれないよう、お腹や腰に触らないよう、最新の注意でことに臨んだらしい。ぼくと彼女の呼吸にあわせて、出し入れをするうちに、克子さんがついに絶頂を迎え、熱い彼女の膣に締め付けられて、たまらなくなった錠は精液を盛大に克子さんの中に放出、克子さんがぼくにきつく抱きついて歓喜のうめきをあげるのだった。彼女も、体が不自由で確かめられないまま、投げ出した股の間にぼくがいるものと、思いこんでいたのではないか。なんの疑問無しに、ぼくを抱きしめて絶頂を迎えていたのだった。
 錠は自分の精液でよごれた彼女の股間をきれいにタオルで拭うと、ぼくの動きにあわせてさっさと体を離し、退散したのだった。
 克子さんは、ぼくの不注意で、とんでもないやりかたで犯されたたのだ。しかも一番忌むべき男に。
 この結末が、とんでもない方向にぼくらを巻き込むことにあるとは、誰もしるよしもなかった。

5 建造の日記(3)
*月*日
  妻が浮かぬ顔をしている。何かあったのか。そういえば元気がない。体が不調なのか、気分がすぐれないようだ。やはり怪我の後がしっかり直っていないのだろうか。
  昨日、入浴の後彼女が気分が悪いと先に寝てしまった。こんばんは、そうはさせない。先にベッドに入って彼女を待った。寝室に入って彼女は一瞬何かを考える表情だったが、あっさりショーツをぬいでベッドに入ってきた。ぼくの手が彼女のすべすべした尻をなでる。いつものあいさつだ。続いて柔らかい毛が豊かなマウンドを揉む。揉みながら中指を立てて、スリットをくじる。「アン!」押し殺した声だ。思わず彼女が腰をひく。これがゲーム開始の合図だ。
  膝を割って割れ目にむしゃぶりつき、乱暴に陰唇を吸う。鼻で膣の入り口をくじると、気のせいか一瞬日向のにおいがした。日向の匂い、はて?それ以上は考えが進まないまま、切迫した陰茎をくりだす。克子が口には出さないが好んでやまない、カリが張ったぼくの亀頭が、きつい彼女の入り口をきしませながら進む。「3浅1深」、3回浅いジャブを繰り返して、4回めはググっと深く。また3回浅く刻み、4回目はズズズっと深く。りちぎに教科書的な送抽を繰り返し、少しづつ根本まで差し込んでいく。彼女は声を出すのは損とばかり、横を向いて無関心を装うが、谷間は正直に滝のように陰水があふれている。 
  もしや、日向のにおいは学生の臭いでは。ふと胸が騒いだ。そうか、日向じゃない、
粟のにおいだ。若い男特有の精液のにおいだ。目の前であえぐ妻の白い下腹部のなまなましい動きをみながら、狂おしい嫉妬の感情がこみあげてきた。
  「あ、あなた、なにするの!ちゃんとスキンをつけてください!」妻のきまり文句だ。ぼくは無視してスキンを取った生身を猛烈な勢いでスラストし続け、一気に上り詰めてしまった。すごい、いままで経験したことがないほど、太く長く固くなったイチモツが、いっこうに衰えず、射精の後も彼女の中でギンギンの状態だった。オスの業か、嫉妬のなせるわざか、彼女が当惑して股を開いてしまっても、根本まで深く突き刺してゆずらない意地を張り通したのだった。入れたまま、彼女の胸に顔をのせ、乳首をもみながら放出感に満たされながら思った、ナマで出したのは本当に久しぶりだったが、なかなかいいもんだ。なぜ、いつからスキンをつけることになったのか。
 それにしても、克子がナマ出しを拒絶し、あらがったのは最初だけだった。いつもの彼女とは違う。あきらめがよすぎるのだ。なんか変だ。妊娠を心配していないようだ。ひょっとして、もう既に妊娠しているのか。そんなはずはない。おれは・・・


6 一郎の日記(3)
*月*日 
 きょうついに克子さんに約束をしてしまった。
 トイレに立った克子さんの後を追い、トイレの前で待っていた。蒼白の克子さんがトイレから出てきた時、異様な彼女の雰囲気に声が出なかった。
 目顔で倉庫の裏へ案内しながら、人の目のない場所で抱きしめた。つわりの症状に違いない。彼女の髪の毛の中に顔を埋めながら、どう切り出すかまだ迷っていた。
 「克子さん、間違ってたらごめんさい。もしかして妊娠されたのですか。」
 克子さんは僕の胸で顔を起こすとじっとぼくの目を見つめた。
 否定も肯定もしないで。
 「やっぱり。その子の父親はぼくです。」
 克子さんをはじめて病院のベッドで抱いた時にできたらしい、と説明した。
 彼女は半信半疑だった。信じられないという風にぼくをまた見た。月数を数えて、てっきりご主人とのセックスで避妊のミスをしたと思っていたというのだという。
 彼女は運転手の錠のことには気づいていないようだ。ぼくは、彼女をこれ以上苦しめないために、克子さんのお腹の子の父親で通す覚悟だ。ぼくは、ご主人に知られないように、早めに下ろすことをすすめた。そして費用はぼくが届けることを念をおした。
ぼくは告白すると、急に彼女が愛おしくなって抱きしめた。
 彼女を大きな段ボールを積み上げた場所へ押し込め、箱の上に腹這いにさせ、後ろ向きに垂れ下がった両足からショーツをはぎとると、バックからはげしく舌を突き入れた。
彼女は激しく抵抗した。ぼくは足で蹴られながら、負けずに口を割れ目にくっつけて吸いつづけた。彼女の陰部をしゃぶりながら、ぼくは泣いていた。泣きながら彼女の股間をなめつづけた。感情が高ぶった彼女を抱き上げると、もう抵抗しなかった。股間はおびただしい下りモノでよごれていた。彼女はそれを見せたくなっかったにちがいない。でも、ぼくはその汚れをきれいになめてあげた。彼女を床におろして股を開かせると、猛りたつ陰茎を生のまま一気に挿入した。そして、狂ったように送抽を繰り返した。彼女はちょっと顔を上げて、股間のぼくの生身に気づいて、緊張の表情になった。多分スキンのことより、夜のご主人のことが気になったのだろう。彼女のダンナは長い時間アソコを嘗め続けるからだ。ひょっとすると今夜あたり、そう思ったかもしれない。ぼくは構わず若いぼくの強烈な精液のにおいを彼女のヴァギナに擦りこみ続けた。
 彼女が「中出しはやめて!」とうめいたようなきがした。
 「どうしたのですか」
 ぼくは、彼女があまりに不機嫌な顔なので途中でやめた。しかし、手遅れだった。彼女のスリットからは、白濁した液が流れ出していた。
 彼女は、そっとぼくのをくわえ、何も言わずに口で始末をしてくれた。彼女の口からあふれるくらい大量の、行き場を失った精液を彼女は必死にのみこんだ。飲み干してからも、余韻を楽しむようにぼくの細長くてまだ堅い陰茎を口でしぼるようにしっかりしごいてくれた。(さっきは中途半端だったからもう一度やり直そ!)彼女の優しい目がそういっていた。そして彼女の暖かい唇に挟まれた先端が快感で一気にふくらんだ。またたくまに再び勃起し、あっという間にまた彼女の口の中に果てた。
 

7 運転手錠の独白

 二度もヤッタんだ。中だしで盛大に。彼女の最近のやつれ方は妊娠に違いない。彼女の腹にはオレの子がいるんだ。
 そう最初は病院から一時退院した日。
 感激したなあ。あのむちむちした太股を思いっきり広げてよ。
 買い物中にお漏らししちゃってよ、あわててあのおばさんのアパートへかつぎ込んでさ、おケツとオマンコを風呂場できれいにしてやった時には、もうがまんきないくらいビンビンになってよ、そりゃー、世話になったんだからお礼くらいしてもらわなきゃな。
 からだを拭くのもそこそこにベッドに運んだ時は痛み止めと睡眠薬が効いてきてよ、もうわけわかんない状態だったから、下着もはかない大股開きじゃな、いただかないわけにいかねえよな、極上の据え膳をさっさといただいたまでよ。白いすべすべのアンヨを肩に担いだときは、もう天にものぼる気分だったね。ぬるぬるの倅をつっこんだら、締まりが良すぎて最初はなかなかはいらねえでよ、ちょっとあせったけどな、ぬるぬるこすっているうちにな、入りやすくなったんで思い切って根本までぐぐーっと、いい気持ちだったねえ!
 それから、おばちゃんの大きなオッパイをくわえてなめながら、激しく腰をつかってんだけどよ、なんせおばちゃんに意識がなかったから、いまいち反応がものたりなかったけれどよ、本能は恐ろしいモンだあ。ちゃんと、あそこは濡れてよ、入れて出してを始めたら、中がしまってきてヨ、おいらの立派なのをニギニギしちゃてよ、思わずはやとちりしてドバットと中に出しちゃったんだ。もっとゆっくり楽しみゃいいもんをヨ、何をあわてて出したのか、もたいないったらありゃしない。でも最高にイイ感じだったよな。あんなに派手に出したことはないねえ、すげー分量だったな。あれで妊娠しないわけねえよな。うーん、思い出しただけで興奮してくら。
 二度目は、病院の入院病棟に忍び込んだ時。びっくりしたねえ。あの学生坊主が入ってきて、あわててカーテンに隠れた時はヨ、心臓が止まるかとおもったよ、本当に。
 でも、悪運が強いたあこのことだね。学生坊主がベッドで奥さんにナニしようとして、彼女と30分もの間口を吸い合って離れねえのよ!おまけにキスに夢中でお留守のオケツが目に前にあってよ、そう、オレが隠れたカーテンのまん前に彼女のおケツがきちゃってよ、坊主がウブで何がなだか分からなかったスキに、カーテンを奥さんのオケツにかぶせて、こちら側からゆっくり挿入させていただいたってわけ。奥さんは気がついていたとしても、てっきり学生坊主のが入ってきたと・・・へ、へ、へ、いやー、いいお味でしたねえ。あんなにスリルのある快感ははじえてだねえ。くせになりそうだったねえ。そんでよ、またいつかみたいに、奥さんのアソコがオレのをニギニギしちゃってよ、なかなか離してくれねえんだよ、まいったねえ。思わずイッテしまったねえ、ギュッときたときによ、出しも出したり大放出だったねえ。なんだか変な気分だぜ。濡れてきたぜ。
 しかし、あの一郎が様子がおかしい。なんで奴が、産婦人科にいたんだ。奴は、もしかすると、自分がひっかぶるつもりじゃねーか。そうだ、奴がおろさせたんだ。この頃のあのなれなれしさは目にあまるとおもったら、やっぱりそうか。おい待て。その子はオレの子だ。お前の勝手にはさせねえ。
 そおうだ、一郎と彼女がおかしいことを、ばらせばいいんだ。そうすりゃあいつは会社にいられなくなる。あとは、彼女に恩を売って、オレのオンナにしてしまえばいいんだ。
 
8 一郎の日記(4)
*月*日
 ぼくの仮性包茎を彼女はおししそうに吸ってくれた。ほんとうに、心からいとおしむように。あのねっとりした舌と、きつくくわえこむ唇の柔らかな感触は忘れられない。
 ああ、思い出しただけで快感がサキッポにこみあげる。
 でももうダメだ。二度と彼女に吸ってもらうわけにはいかないだろう。変なビラがぼくの席においてあったんだ。一目見て気が遠くなっていく感じで、急に耳鳴りがして、いつまでも鳴りやまなかった。
 ビラには、ぼくが班長の入院中にセックスしたため、彼女はおろしたと書いてある。
 もうここにはいられない。
 錠の奴にやられた。彼女の立場を考えるとぼくがしたことにするしかない。もうとっくにそういう覚悟はしてあった。それがぼくの彼女への一番の恩返しなのだから。
 彼女は黙って頭を下げて、部屋を出ていった。出なければいけないのは、ぼくの方だ。
 彼女がうまく職場にもどれるといいのだが。
 
9 建造の日記(4)
*月*日
 妻の克子がすっかり落ち込んでしまった。かわいがっていたアルバイト学生が、彼女とのスキャンダルを書いたビラをばらまかれて辞めてしまったからだ。
 克子はふさぎこんでいたら運転手の錠さんがなぐさめてくれたと喜んでいた。会社のミニバンで営業に回った時に、いろいろ気をつかってくれたというのだ。そういえば、いつか病院から一時退院した帰り道に買い物に立ち寄った店で失禁したときにも、錠さんが親身になって介抱してくれたことがあったっけ。そういう話をする時の彼女の表情には、夫のぼくをおいてきぼりにして自分の世界に入り込んでしまう、ふてぶてしさがある。あの時も、足が立たない不自由なからだで、女性トイレから錠さんに担ぎだされて、我が家の風呂場であられもない姿で洗ってもらい、なにもかも他人の男性にさらしてしまったのに、楽しそうに思いだしては話題にする彼女も彼女だ。直後に痛み止めの薬が効いて記憶がないので、錠さんと二人っきりのベッドルームで何があったかわかったものでないのに、そのことには何の心配もしようとしないのだ。女のこわもての面というか、あれで結構男好きがするのだろう。錠さんが妻に夢中になっていなければいいのだが。
 事実、このところ妻の口からひんぱんに錠さんと一緒だった話がでる。
 と、妻の腰が最近つやつやと妙に張りがいい、なまなましい妄想が、突然頭をよぎった。ぼくは胸苦しい気分をどうしようもなく、嫌な妄想を払うようにテレビをつけた。

10 一郎の日記(5)
*月*日
 畜生!ゆるすもんか。ロッカーを片づけにいったら、倉庫の前で運転手の錠にあった。 にやにやして倉庫の裏の空き地に連れ出して、なんという言いぐさか。「克子はちょうだいした」だと!「おろした赤ん坊はオレの子だ」だと!
 克子さんをさも以前から自分の女にしていたようなことを、くだくだとぬかした。
 絶対ゆるすもんか。必ずあいつの化けの皮をはいでやる。
 彼はぼくが手も足もでないと読んで、言いたい放題だった。
 克子さんが彼のセックスの奴隷になったことだけは間違いないだろう。親切ごかしに
彼女の体をものしたに違いない。克子さんと運転手の錠は営業回りで2人きりのことが多かったし、例の退院騒ぎの時の、彼女の体を洗ったり、寝かせたりの話は、社内で知らないものはいないくらいだ。何があったかしれたものではない。そういえば、あのあとしばらくして克子さんのつわりがはじまったんだ。
 別れ際に錠が言った。「彼女のは狭すぎて入れるのが大変でね、ギシギシ音がするくれえよ。でもな、それがいいと見えて、大きな声でよがるよがる!お前の可愛いペニスじゃもう満足しねえだろうな。」
 ぼくは何も言わずに駆け出した。涙があふれて止まらなかった。

11 建造の日記(5)
*月*日
 妄想はどうやら事実になったようだ。妻が寝室で泣き崩れながらの問わず語りで、おおよそのことが見えてきた。
 つやつやして見えた妻の股は、錠の目にさらされ、錠の舌がはいまわっていたのだ。しかも、妻は、股の間にうずくまって舌で妻の恥部をいたぶりながらの、勝ち誇った錠から、衝撃的な事実を聞かされていた。
 一時退院途上のアクシデントの時、自宅のベッドで妻を介抱した錠は、意識がなくなった妻を犯したと、入院中の病院のベッドで妻が受け入れたペニスは少年のものではなく、錠のものだったと。
 二度ともスキンはしていないばかりか、自分でも経験したことがないくらい大量のスペルマを妻の膣内に射精したこと。
 だから、妻が下ろした子は、錠の子に違いないこと。
 アルバイトの一郎が、克子にまともに挿入したことはないと言っていたので、ますます父親は自分である可能性が高いこと。
 妻は、言い終えると突っ伏して両腕を投げ出して号泣した。
 翌日、克子は身の回りのものを荷造りして我が家を出ていった。
 ほとぼりがさめるまで仕方がないか、とぼくも何も言わずに送り出した。

12 日高専務の日記
*月*日
  克子班長が、ぼくに相談の電話をしてきたときから、こうなるだろうと思っていた。
  彼女の思い詰めた声は多くを語っていたからだ。
  面接で彼女を採用したのもぼくだし、アルバイトの学生と過熱して風評がたったときに、彼女に忠告したのもぼくだ。一人居残っている彼女を、ぼくの車で自宅まで送る習慣も、もう何年続いているだろう。お互いに、内心好意を抱いていたことは事実だ。
  自宅で終端場を演じた彼女は、夜遅く電話をしてきた。会社にすぐ来てくれという。結局その晩は、都心のホテルをとって、彼女の肌をあたためてあげることになった。
  彼女は、肌をぼくに許す代わりに、錠の首を暗に要求した。ぼくは彼女からこれまでの経緯を聞き終わると一も二もなく決断していた。
  目的を達した克子は、じつに晴れ晴れとぼくとのセックスにはげんだ。
  仕事もできるが、女の魅力もなかなかのもだ。決して美人ではないが、はれぼったい唇や、上向きの乳房や、大きなお尻は、男の心をそそる。自分ではきづかないらしい天性の媚態も周囲の男を煽る。
  彼女が、醜聞を乗り越えて、これからも会社のためにがんばってくれるよう、期待しているのはぼくだけではないだろう。
  ぼくも、彼女を独占しようとは思わない。みんなで彼女の生まれながらコケットリーの魅力を分け合っていきたいと心からおもう。もちろんご主人の建造さんとも。
(終)  

小説(転載) 過ち…それから 3/3(未完)

官能小説
05 /21 2015
【3】

「うんっ! ああぁ・・っ」

充分に潤んだ麻耶の線に沿って、ゆっくりと指を上下させる。
その都度声を挙げる麻耶の乳首を口に含み、親先の先でクリトリスを揉んだ。

出そうになる大きな声を我慢するように、麻耶は自分の指を噛んだ。
反対の手は、より激しく僕の股間の塊をこすった。

親指でクリトリスを摩りながら、中指を麻耶の入口からゆっくりと中へ入れた。
中はドロドロになっており、熱く、小さく痙攣している。
僕は指を小刻みに出し入れした。

麻耶は眉間に皺を寄せ、声を我慢しながら顔を左右に振って悶えた。
更に激しく動かす僕の指が、麻耶に挿入を催促させた。

「もう・・・だめ! 挿れて・・・」

麻耶の指で最長まで達していた僕の股間は、先端から透明な雫を多量に出し、
麻耶の指を濡らしていた。

「分かった、僕も我慢できない・・・」

ふやける程に濡れた指を麻耶の中から抜き出し、口元に寄せて舌で舐めた。

「いやだ・・・っ・・」

それを見た麻耶は、恥ずかしそうに言って横を向いた。

「美味しいよ、麻耶の蜜は・・・。ゆっくり舌で味わいたい」
「あんっ・・、それは後で・・・、我慢できないっ!」

麻耶は僕の首の後ろに両手を回すと、強く自分に引き寄せた。

僕は麻耶の膝を左右に割ると、そっと間に身体を滑り込ませた。

「いくよ・・」
「うんっ・・・」

雫のほとばしる先端を麻耶の割れ目にあてがい、穴の位置を確認すると、割り
裂くように一気に押し進めた。

「あああっっ!」

抑えていた大きな声を一瞬発した麻耶は、慌てて指を噛んで声を抑えた!
僕も瞬間動きを止めて、2階の様子に耳を立てた。
2階からは何の音も聞こえてこなかった。

ホッとした僕は、奥近くまで進めた先端をゆっくりと入口付近くまで引き出し
ていった。
エラに絡み付く、麻耶のぬるりとした蜜と締め付けが心地良い・・。

「ゆっくりいくからね・・・」

僕は麻耶の唇を自分の唇で塞ぎ、腰を前へと突き出した。

麻耶の挙げる声が僕の口内に響いた。
舌を激しく絡ませ、自分の内側がもたらす快感に必死に声を我慢している。
僕は少しずつ動きを速め、麻耶の内部の心地良さを味わった。

「あっ・・ ああ・・ うんっ!」

麻耶は懸命に声を抑えようとするが、快感で自然と開いてしまう口からは声が
漏れてしまう。
僕は麻耶の舌を強く吸い、その声を抑えようとした。
僕の動きを止めれば麻耶の声も止まると分かっていても、塊に感じる甘美な酔
いが一層動きを速めてしまう・・・。
腰の動きは次第に強さを増し、クチャクチャと鳴る麻耶の愛液の混じる音と二
人の鼻息が、静かなリビングに流れ続けた。
2階で妻が寝てるという、異常な状況下での麻耶との交わりは、僕の興奮を早
急に高めた。
麻耶も同じらしく、僕の繰り出すペニスに肉ヒダを絡ませ、熱い愛液を止めど
無く噴出して絶頂が近いことを体内で語っていた。

「麻耶さん、イクよ・・・」

僕は麻耶に言った。

「ああ・・ うん、 私も・・イクっ!」

麻耶は長い両足を僕の腰に強く巻き付け、自分も絶頂に近いことを告げた。

僕は麻耶にキスをすると、完全にその口を塞ぐように強く吸い付いた。
そして腰の繰り出しを最大にして、麻耶の奥から入口までを長いストロークで
強く摩擦した。

「ううんぐっ!・・  うあんんぁぁぁっ!」

麻耶の叫びが僕の唇と舌を震わせる!

「くうっ・・ 出る!」
「っぐうううっ! あああぁぁぁっっ!」

お互いの舌を激しく吸い合い、同時にクライマックスへ駆け登っていく!

(抜かなきゃ!)

中で出すわけには行かないと考え、ギリギリのタイミングでペニスを麻耶の中
から抜こうとした。
しかし麻耶は僕に絡めた両足をギュッと引き寄せ、繋がった部分を深く密着さ
せた。

(ダメだっ!・・・)

ギリギリまで麻耶の感触を味わっていた僕は、麻耶のその行為でペニスを抜く
ことが出来ずに、麻耶の中へ果ててしまった。
ドクっ! ドクリっ!と僕の先端から麻耶の奥へと注ぎ込まれる精子・・・。
その何とも言えぬ痺れに、僕は背中を反らせて唸った・・・。

ハア・・、ハア・・・、ハア・・・・。

僕と麻耶は荒れた呼吸を繰り返しながら、暫くその状態で重なっていた。

「こんな事になっちゃって、良かったの麻耶さん・・・」

息が整った僕は、麻耶に言った。

「嬉しかった、雅貴さんの方こそ・・・良かったのかな・・」

麻耶は大きな二重瞼の瞳をそっと開いて、僕の顔を見た。

「うん・・・」

僕はゆっくりと麻耶の中から少し萎えたペニスを抜くと、小さく答えた。

「瑞希の事、裏切っちゃったわ・・・」

麻耶は上半身を起こし、俯き呟いた・・・。
割れ目からは、僕の白い精子が少し流れ出していた。

「それは僕も同じだよ。妻を裏切り、麻耶さんと浮気した・・」

右手で麻耶の黒いセミロングの髪を優しく撫ぜた。

「でも僕は後悔してないよ。麻耶さんのこと、前からイイと思ってたから」
「ほんとに?・・・」
「本当さ、最初に麻耶さんを見たときから、いつも気になっていた」
「嬉しい・・・」

麻耶は僕の胸に顔を埋め、本当に嬉しそうな声で言った。


(4)へつづく・・・

小説(転載) 過ち…それから 2/3(未完)

官能小説
05 /21 2015
【2】

「うっ、う~ん・・・」

妻の瑞希が目を擦りながら身体を起こした。

「瑞希、私そろそろ帰るわ」

麻耶はまだ半分眠りの中の瑞希に言った。

「え~・・泊まって行きなさいよ! もう遅いし」

時刻は深夜1時を少し回っていた。

「そんな、悪いわ」
「いいのよ! 明日は休みでしょ? 明日一緒に買い物に行こうよ」
「でも・・・・」
「そうですよ麻耶さん、遠慮しないで泊まっていってください」

僕は麻耶を帰したくなかった。麻耶は僕の顔をチラリと見ると、

「じゃあそうさせて貰おうかしら・・・いいの? 瑞希」
「いいに決まってるでしょ。さあ寝ましょう」

そう言うと妻は、麻耶の手を引いた。

「麻耶は私と一緒に寝室で寝ましょっ! アナタは適当に寝てね」

酔ってロレツの回らない口で瑞希は言った。

「それじゃあ悪いわ! 私がソファーででも寝るから」
「いいのいいの! 女二人で昔話の続きでもしましょっ」
「いいですよ麻耶さん、瑞希に付合ってやってください」

麻耶が返事をする間も無く、瑞希は手を引いたまま階段を上がっていった。

「ふう~・・・!」

僕はタバコに火を付け、グラスに残ったワインを飲んだ。
さっきまでの麻耶との少し危ないやり取りが頭から離れなかった・・。

30分程一人で飲んだ僕は、尿意をもよおしトイレへ入った。
右手でナニを支えながら、勢い良く出る尿で便器を汚さないように気を付けた。
チョロリチョロリと残尿が出切ってしまうと、暫くその状態で麻耶の事を考え
ていた。

「麻耶さんか・・・さっきはビックリしたな・・・。でも、あんな綺麗な女性
に想われてたなんて、ちょっと感激だな!」

僕の頭の中には、麻耶の綺麗な首筋や、服越しの胸の膨らみが思い浮かんだ。
右手で支えたナニが堅さをおびて、僕は焦った。
半分まで膨れてしまったナニを強引に中へしまい、僕はトイレから出た。

「あっ!・・」

トイレのドアの先に、麻耶が立っていた。

「ま、麻耶さん・・、どうしたんですか?!」
「瑞希が寝ちゃって、私はなんだか寝つけなくて・・・」
「瑞希、寝たんですか・・・」
「はい・・・」

僕は無意識に半歩麻耶に近付いていた。

「完全に寝てますか・・・?」
「たぶん・・・・」

麻耶の脚が少し僕の方へ進んだ・・。

「起きそうにないですかね?・・・」

僕は今度は意識して、麻耶に少し近付いた。

「あの様子なら、起きないと思います・・・」

麻耶が更に脚を進めた為、僕と麻耶の距離は50センチほどになった。

「そうですか・・起きませんか」

僕の息が麻耶に掛かる程の距離・・・。
身長175の僕のアゴの辺りに、麻耶のオデコが有る。

「起きない・・・・」

そう麻耶が呟いたとき、二人の唇が合わさった。

僕は麻耶を強く抱き締めながら、舌を口の中へ進ませた。
麻耶の舌が僕の舌にからみ、二人の唾液が混ざった。

立ったままお互い身体に腕を絡ませ、口付けが一層強まる。
ぎこちなく歩き出した二人は、舌を激しく絡ませながら、リビングの中へ入っ
た。
僕は左手でドアを閉めた。

身体を弄るお互いの手の動きが速くなり、僕はきつく合わさった身体の間に右
手を差し入れ、麻耶の胸を柔らかく揉んだ。

「ああ・・・」

麻耶が小さく声を挙げたとき、僕は麻耶をカーペットの上に横たえた。

二人に言葉は必要なかった。
上着を捲くった下から現れた麻耶の胸に、僕は顔を埋めた。
刺繍を施したブラのザラザラとした感触を頬に感じ、額では麻耶の素の胸の柔
らかさを感じた。

背中に回した腕でブラのホックを外し、露わになった綺麗で形良い胸に舌を這
わせた。
25歳の独身の麻耶の乳首は薄いピンク色をし、すでに堅くなって僕の舌を弾
いた。

小さく声を挙げ続ける麻耶は、腕を下へと伸ばし、ズボンのベルトを緩める。
僕も負けじと麻耶の膝丈のスカートの中に手を差し込み、下着の上から秘部に
指をあてた。

「麻耶さん、ガーターなんだね・・」

ストッキングの感触を感じない指先に、僕は感動した。

返事をする変わりに麻耶は、僕のズボンを少し降ろすと、トランクスを大きく
持ち上げる股間を強く摩った。

「ああっ・・、堅い・・」

麻耶の5本の指が、僕の股間を下から上へ何度も往復する。時折強く握り、そ
して先端を優しくさっすった・・・。
僕は足先からズボンを脱ぎ捨て、上着を頭から抜いてトランクス一枚になった。
そして麻耶の上半身を優しく起こすと、麻耶の上着を脱がせ、綺麗な胸を直視
した。

「恥ずかしい・・・」

息を少し荒げ呟く麻耶の唇を塞いだ。
そして両手で左右の胸を揉み、親指で乳首を転がした。

「あぁっ あっ!・・」

2本の指で乳首を摘むと、麻耶は途切れた甘い声で応えた。
トランクスの上で動いていた麻耶の指は、僕のトランクスのウエストから中へ
進入し、直の掌で強く握り締めていた。

麻耶をそっと床に寝かせ、僕は全裸になった。
そっと両手をスカートの裾から潜らせ、麻耶の下着を細い足首から抜き取り、
ゆっくりとスカートの裾を両手で太腿を摩りながら巻き上げていく。
綺麗に生え揃った麻耶の黒毛に指を絡ませ、左の人差し指をそっと割れ目に這
わせた・・・。


(3)へつづく・・・

eroerojiji

小さい頃からエロいことが好き。そのまま大人になってしまったエロジジイです。