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小説(転載) 母と息子淫辱相姦_03

近親相姦小説
05 /06 2021
掲載サイト「母と息子 禁断の部屋」は消滅。
(ば、ばか! 何てことを考えるんだ!)
 秀明は心で叫んだ。こんなことを考えた自分が恐ろしい。だが、その思いをふり払うこ
とはどうしてもできなかった。
 考えてみれば、さっき、まくれたスカートから、母の太股がむきだしになっているのを
見たときだって、秀明はズキリと胸の奥を疼かせてしまった。
 すでにあのときから、秀明は母を女として見ていたのかもしれない。
(ああ、こんなときに・・・ぼくはなんて奴なんだ・・・) 
 秀明の胸に、今度はどうしようもない罪悪感がこみ上げてきた。
 だが、志保は秀明の胸の内とは無関係に、必死の表情でワナワナと指を震わせながら、
ブラウスのボタンを全部はずし終えてしまった。
 ブラウスの前が広がり、その下の白いブラジャーがかいま見える。
 志保は少しためらった顔をみせたが、意を決したようにブラウスから腕をぬきとり、パサリと下に落とした。 
「秀明、おまえのお母さんは、すごい巨乳なんだな」
 感心したように津本が声をもらした。
 たしかに母は巨乳である。淵にレースのある真っ白いブラジャーは秀明から見てもかな
り大きめのものとわかるが、それでもボリュームのある乳房は完全にカップの中におさま
りきれず、深い胸の谷間がはちきれんばかりに露出しているのだ。
 志保が、震える手でブラジャーのホックをはずし、豊満な乳房からカップを引きはがす
と、とうとう雪のように白く形のよい乳房がブルン、と重くゆすれながら、津本と秀明の
目の前にさらけ出てしまった。
 秀明は思わず息を飲んでしまった。
 母の乳房は、本当に透き通るように白かった。しかも、写真などで見たどの女のそれよ
りも大きくてまろやかだった。
 秀明は母の乳房に迫力さえ感じ、なんだか眩しくてたまらなかった。
「志保、聞いてなかったが、おまえ年はいくつだい?」
「・・・三六です・・・」
 志保は、二人に乳房を見つめられる恥ずかしさに頬を赤く染めながら、消え入るような
声で答えた。
「ほう・・・三六才にしちゃあ見事なおっぱいだな。形も崩れていないし、張りもある・
・・それに、いかにも子供を一人育ててきた迫力さえ感じるぜ」
 津本も、見事な乳房に心を奪われたらしく、しきりにほめたたえた。
 それがますます恥ずかしいらしく、志保はうつむいて唇をかんだ。
 それにしても、両手に抱えきれないほどの乳房が、たっぷりと水を入れた風船のように
ピンと張りつめ、重そうにプルプルとゆれ動くさまは圧巻だった。
 乳房の先端には、小指ほどの大きさの乳首が、朱色もあざやかにプクンと突き出してい
る。秀明は、その朱色が目にしみるような気がし、また、やはりヌード写真などで見る若
い女の乳首と違って少し肥大しているのが妙に生々しかった。
 たとえ実の母であろうと、その乳房は秀明にとって刺激的すぎた。
 秀明は吸い込まれるように乳房を見ながら、下腹部が熱く疼いてくるのをとめようもな
く、同時に強い罪悪感に胸をしめつけられた。
「さあ、どんどん脱げ!」
 津本にうながされ、ふたたび自分を奮い立たせる表情になりながら、志保はスカートを
脱ぎ落としていった。
 形よくスラリと伸びた両足が、すばらしい脚線美を見せながらあらわになっていく。
 スカートが絨毯の上に落とされ、秀明の目に、パンティ一枚になってしまった母の姿が
飛び込んできた。
 その衝撃に、秀明はまたも息を飲んだ。
 本当に母は、なんと均整のとれた、しかもグラマーな体をしているのだろう。
 ウエストがキュッ、とくびれていて、そのウエストから尻にかけて、見事なくらいふく
よかで丸い曲線が描かれていた。
 むっちりと張だした尻はまろみと重量感に満ち、指で突いたらプリンと弾けそうだ。
 そして、充分に脂の乗った太腿は、透き通るように白くて、搗きたてのお餅のようにム
チムチしている。
 まるで非のうちどころがなかった。そんな母がパンティ一枚で秀明のすぐ目の前に立っ
ているのだ、ドキドキしない方がおかしかった。
 パンティは真っ白で、染み一つなかった。その白さが、秀明には乳房以上に眩しくてた
まらなかった。実に肉感的で刺激的な裸身なのに、パンティの白さは、逆に母の清楚さを
強調している。その対比が、また妙にエロチックに見えるのだ。
 志保は、顔をギュッと引きしめ、すべやかな額にたて皺をよせてパンティに両手をかけ
た。秀明には、成熟した志保の困惑と決意の入りまじった表情がますます美しく、艶っぽ
く見えてしかたなかった。
 志保はパンティを引き下ろした。薄皮のようにむけた白い布の下から、ついに母の白く
なめらかな下腹部と、そこに生えそろった黒々とした陰毛があらわになってしまった。
(お、お母さんのあそこの毛だ!)
 秀明はもう、心臓が口から飛び出してしまいそうだ。
 見てはいけないものだ、興奮してはいけないものだとわかっていても、初めて見る女の
陰毛にカーッ、と全身が熱くなるのをどうすることもできなかった。 
 志保は、全身を激しく震わせながらスルスルとパンティを両足の間をすべらせ、とうと
う足首から引き抜いてしまった。
 母が一糸まとわぬ素っ裸で、わななくような表情でその場に立ちつくしている。
 秀明は母がかわいそうでたまらないくせに、その姿が、まるで以前美術書で見たビーナ
スの彫刻のように美しく見えてしまった。
 裸身そのものも美しいが、自分を守るために裸になった偉大な母性愛が、より母を美し
く感じさせるのだ。しかも、どこか凛々しささえともなって・・・
 同時に秀明は、頭のてっぺんから血が吹き出しそうなほどの興奮を覚えていた。いつも
写真を見て想像していた、本物の女の裸が目の前にあるのだ。母であろうとなんであろう
と、女の裸そのものなのだ。
(だめだ! 見てはいけない、目をそらせるんだ!)
 と、いくら心のなかで怒鳴っても効き目はなかった。秀明の両目は母の裸身に釘付けに
なったままだし、肉棒は、パジャマの中で火のように熱くそそり立って痙攣していた。
 津本の方はもっと露骨に、ねとつくような視線で志保の体をながめまわしていた。
 舌舐めずりをするような顔で、志保を品定めしているのだ。
「秀明、おまえのお母さんて最高だな。こんなに美人で、しかもこんなにいい体をしてい
るとは思いもよらなかったぜ。おっぱいも掘り出しもんだし、このケツの張り具合はどう
だ。まさに熟れきってるってやつだ。この色気の前じゃあ、十七八のしょんべん臭い女ど
もでは、とても勝ち目がねえな」 
 そう言いながら、津本が秀明を見つめてきた。
 秀明は母を前にしてうなずきようもないが、密かに、
(・・・きっと、そのとおりなんだろうな)
 と思い、その思いが顔に出なかったろうかとドキドキした。
 息子の前で体をほめられる羞恥に、志保もおぞましそうに顔をゆがめている。
 津本はそんな二人を楽しそうに眺めやりながら、いま秀明が一番指摘されたくなかった
ことを口にした。
「おい志保、秀明が前をおっ立てるぜ」
「!」
 秀明はショックのあまり声もでず、母に対する申し訳ない気持ちと、恥ずかしさとで、
体中がブルブルと震えだしてしまった。
 秀明は、母がどんな反応をするか、それが怖かった。だが志保は、内心では相当驚いた
ようだが、それを顔にはあらわさなかった。
 ただ、どうしていいかわからず、しばらく絶句していたが・・・
 やがて志保は、小さい子に言い聞かすときのような目で秀明を見つめ、何度も言葉を区
切りながら言った。
「秀明・・・気にしなくていいのよ。あなたはそういう年頃なんだから、本当に気にする
必要はないの・・ね、気にしてはだめよ・・・お母さん、何とも思わないから・・・」
 こわばった表情に精一杯微笑みを浮かべようとする志保を見つめながら、秀明はまたも
強烈に胸を締めつけられた。
 息子が自分の体に興奮しているのだ。母親として、志保がショックを受けていないはず
はない。それなのに、それを押し隠し、息子を傷つけまいとこんなにやさしい言葉をかけ
てくれた志保の心が、秀明にはかえってつらかった。 
 だが津本は、そんな秀明のオロオロする姿が楽しくてしかたがないようだった。
「秀明、おまえ、女の裸を見るの初めてか?」
「・・・」
 秀明が恥ずかしくて真っ赤になりながらもしかたなくうなずくと、津本はニヤリと笑っ
た。
「志保、こんなに恥ずかしがって、秀明がかわいそうじゃねえか。ここはひとつ、お母さ
んの体で性教育をしてやろうじゃないか」
「そんな・・・!」
 はたして志保は、驚きに顔をゆがめ、悲痛な声を噴きあげた。
「や、やめて下さい・・・秀明を、秀明をおもちゃにしないで・・・」
「言ったろう。秀明にも、俺の味わった思いを味わってもらうのさ・・・だがよ、俺とち
がって秀明は喜んでるみたいだぜ」
 これを聞いて、秀明は夢中で首を横にふった。母に喜んでなんかいない、と伝えたかっ
た。しかし本当はたしかに秀明も喜んでいる。いくら首を振ってもどこかむなしかった。
「さあ志保、ソファに座って両足を広げて見せろ。俺にやられる前に、秀明が生まれてき
たところがどうなっているか見せてやろうぜ」
「・・・」
 しばらくの間、志保は途方にくれた表情であえいでいた。
「やるんだ、志保!」
「・・・は、はい・・・」
 津本に語気強くうながされ、志保は仕方なく返事をした。
 それから、勇気を奮い起こすようにキッとした表情になると、志保はゆっくりと、無言
のまま、ソファに尻を下ろしていくのだった。
 そんな母を秀明も無言で見つめている。自分のためなら、どんなにおぞましいことでも
あえて受け入れる母が、秀明には本当に女神様のように思えてならなかった。
 それなのに、ますます期待感をつのらせ、肉棒を痙攣させている自分がたまらない。
 志保が足をそろえてソファに腰かけ、いよいよ苦悶の表情で足を広げようとしたとき、
「ちょっとまて」
 と津本が立ち上がり、秀明に歩みよって、彼の手にかけられている手錠をはずした。
 それからテーブルをずらし、志保の前に広い空間を作ると、そこに秀明を座らせた。
 手錠をはずしても秀明は何もできないだろうと、津本は確信しているようだ。それがく
やしかったが、たしかに秀明には何もできそうにない。
 秀明が、母のぴたりと閉じた両足を見上げる形で絨毯の上に正座すると、津本はその後
ろに立って言った。
「さあて秀明、性教育のはじまりだ・・・志保、秀明にあそこを見せてやれ」
「・・・」
 志保は言葉もなく、唇をわなわなと震わせるばかりだった。恥ずかしさと、おぞましさ
が強烈にこみ上げてくるのだろう。硬直しきった美しい顔が火のように火照り、なよやか
な白い肩は、荒い息をするたびに大きくあえいでいた。
 だがすぐに、志保の顔には再び決意の色が浮かびあがった。一瞬、せつない眼差しを秀
明に向けた志保は、やがて苦渋の表情で少しずつ両足を広げはじめた。
 秀明のすぐ目の前で、母の膝が二つにわれ、さらにその奥のむっちりした太腿が左右に
開いていく。それを無言で見つめる秀明は、胸を締めつけられながらも、期待と興奮で息
がつまりそうになってきた。
 白い太腿の奥から、ついに見てはいけない母のやわ肉が露出したとき、秀明の興奮は頂
点に達した。心臓が破裂しそうなほどだった。
 これは夢ではないだろうか・・・とさえ秀明は思った。あれほど清楚で上品な母が、ま
るでどぎついヌード写真のように白い太腿を押し開き、その深部をむき出しにしているの
だ。何度目をしばたかせても、秀明には到底信じがたい光景だった。
 だが、これは現実だった。
 秀明を守るために、母は本当に両足を広げているのだ。それも目一杯に・・・

小説(転載) 母と息子淫辱相姦_02

近親相姦小説
05 /06 2021
掲載サイト「母と息子 禁断の部屋」は消滅。
「さあて・・・と」
 男は、秀明に向かって言った。
「おまえ、名前は?」
「ひ、秀明・・・です」
「そうか、秀明、おまえもずいぶんタイミングの悪いときに帰ってきたもんだな。だが仕
方がない。こうなったのも運命だと思って、お母さんが俺に犯されるところを見ているが
いい」
「!」
 男がこう言うだろうことは、秀明もなんとなく予想していた。手錠まで用意していたこ
とから考えても、男が計画的に、確信犯的に家にやってきたのはまちがいないのだ。
 だがそれでも、はっきりと男の口から聞かされるのは、秀明にとって戦慄以外のなにも
のでもなかった。志保も大きく体を震わせ、
「そ、そんな!」
 と信じられないような顔で叫んだ。だが男は、そんな志保をジーッと見つめ、
「そんなひどいこと・・・てか? その言葉は、おまえの亭主に言ってやるんだな」
 と、奇妙な薄笑いを見せた。
「ど、どういうことなんです!」
 志保がさらに叫んだ。男の思わぬ言葉に驚き、怒りも覚えている声だった。
「ど、どうして夫がひどいのですか・・・」
 母がむきになるのも当然だった。秀明は、母が父、真一郎のことも深く愛していること
を知っている。そして母は、父が人に憎まれるようなことをする男ではないと信じている
はずだ。もちろん、秀明も信じている。
 だから真一郎のことを悪く言われたら、否定を込めて聞き返すのは当然だった。
 だが、男はますますニタニタしながら、志保を馬鹿にするかのように見つめかえした。
「まあ、おまえ達にとってはいい親父なんだろうな。よかったな、幸せなことで」
 と毒のある言い方をしたあと、男は一瞬だけ顔をゆがめた。が、すぐにもとの薄笑いに
もどって続けた。
「・・・だがな、あいつのせいで俺の家族は崩壊しちまったんだよ」
 どうだ、驚いたか、と言いたげな顔だった。
 志保と秀明が、ますます信じられないという表情を浮かべるのを見て、
「いいだろう、こうなったらあわてても仕方がない。あとで言ってやろうと思っていたが
今教えてやるぜ。それに、わけもわからずやられるのも、納得がいかねえだろうからな」
 そう言って、男はまた薄ら笑い、テーブルをはさんで志保と向き合うように、倒れてい
ないほうの一人がけのソファに腰を下ろした。
 秀明も志保も、開き直ったかのように落ちつきを見せはじめた男を、息を飲んで見つめ
ている。
 時間はたっぷりある・・・そう言っているような男の余裕が不安っだった。
 
 男は話しはじめた。
 要点はこういうことだ。男の名は津本久といい、大学の四年生である。津本の父武久は
五四才で、秀明の父が経営する会社の社員だった。 
 社員といっても、真一郎の父親の代からの古株で、会社のなかでも高い地位にいた。
 営業の実績を買われ、真一郎が社長になる前から営業の責任者をしていたのだという。
 しかし三ヶ月ほど前、突然津本の父はクビになってしまった。
 実は、真一郎が社長を引き継いだ頃はバブルが弾ける直前で、引き継いだ当初は経営も
順調だったのだが、バブル崩壊後はあいつぐ取引先の倒産、銀行の貸ししぶりなどの影響
で「松田建設器械」もじわじわと経営が苦しくなっていったのである。
 そして、今年になって、ついにこのままだと経営が立ち行かなくなるところまできてし
まい、真一郎は会社の幹部達と話し合った結果リストラを行うことを決定したのだ。
 誰をやめさせるか、真一郎も幹部達もそうとう悩んだようだが、結局、会社を若返らせ
る目的もあって、定年間近の者と、それに近い者が対象になり、八人の中堅社員の名があ
がった。全員、真一郎の父の代からの社員だった。そのなかに津本の父の名もあった。
 彼らは、会社の現状をよく理解しており、幹部達の説得に応じてもめることもなく会社
をやめていったという。
 もっとも、真一郎は「会社のためだ・・・すまない、許してくれ・・・」とその八人に
何度も頭を下げたそうだが・・・
 武久は、久と、高校二年生になる妹、それから妻の四人家族だった。
 この四人を養うため、武久は無理にでも元気を出し、毎日再就職先をさがし歩いたが、
どこも経営は苦しいらしく、五四才の中年を雇ってくれるような会社は皆無といってよか
った。
 やがて疲れ果て、再就職の希望もなくした武久は、職さがしにも行かず、毎日朝から酒
を飲むようになってしまった。そうなると後はお決まりのコースである。
 すぐに酒なしではいられなくなってしまった武久は、性格も変わり、怒りっぽくなり、
八つ当たりするように妻に暴力を振るうようになってしまった。
 むずかしい年頃の妹はその影響であっという間にグレてしまった。そして何よりも、い
まここにいる津本久を驚愕させたのは、その母親の美智子が、父に代わってなんとか自分
が家族を支えようと、風俗店で働きだしたことだ。
「俺は、家族とは別のアパートに住んでいたんだが、気になって何日か実家にもどってい
た。そうしたら、おかしいじゃねえか・・・失業保険でもらえる金なんかたかがしれてい
る。親父はみんな飲んじまう。それなのにお袋はちゃんと金をもってやがるんだ。通帳を
見たら残金もないのによ・・・それで親父に殴られ、急にぐれて茶髪になった妹に悪態を
つかれながら、酒を買ったり、けっこう贅沢な飯をくわせてやっているんだ・・・」
 そこまで言ったとき、津本久は無念そうに顔をゆがめた。
「俺はお袋の後をつけた。そうしたら、お袋は昼間からやっているピンクサロンに、裏口
から入っていくじゃねえか。俺は驚いたが客としてなかに入った。そのときの俺の気持ち
がおまえらにわかるか? なかは暗くて、客もかなりいたが、俺にはすぐにわかった。む
こうの席で、四十を過ぎたお袋が、たるんだおっぱいをモロ出しにしながら、どこかの親
父のものをしゃぶっていたんだよ!」
 ここまで話したとき、津本の唇がブルブルと震えていた。
 秀明にとっても、この話しはショックだった。
 ふと、もし自分の母がそんなことになったら・・・と想像してしまった秀明の胸に、言
いようもない感情が込み上げてきた。それは、母がどこか遠くに連れていかれてしまうよ
うな、何とも狂おしいくらいに切ない感情だった。
 志保も、かなり衝撃を受けたらしく、こわばった顔で、瞬きもせずに津本を見つめてい
る。
「おれの家族はもうめちゃくちゃさ。それもおまえらの親父が、まじめに会社のために働
きつづけた俺の親父を、ぼろ雑巾をすてるようにクビを切ったからさ。俺はそれが許せな
い。特にお袋を風俗にまで落としたことは絶対にゆるせない・・・しかし、もっと許せな
いのは、そんな目に合いながら、親父が少しも会社を恨んでいないことだよ。ここまで言
えばもうわかるだろう。俺は親父の代わりに復讐してやろうと思ってここに来たのさ」
 津本は言葉をくぎり、志保を指さして、
「あんたに、俺のお袋と同じ苦しみを味わったもらおうと思ってな」
 どこか、裁判官が刑を宣言するような顔で言った。
「・・・・」
 志保は何か言おうと口を開きかけたが、そのまま凍りついたように目を見開くばかりだ
った。
 それは秀明も同じだった。津本がどれほど家族を愛していたか、そして、崩壊していく
家庭を目の当たりにして、どれほどの心の痛みと怒りを覚えたか、それは秀明にもわかる
ような気がする。
 もし仮に志保がそんなことになって、その場面を見てしまったら、秀明はその場で心臓
が止まってしまうかもしれないと思った。
 だが、だからと言って復讐しようなんて恐ろしいことを普通の人間が考えるだろうか。
 ましてその方法が強姦だなんて・・・
 少なくとも、秀明には考えもつかないことである。
 津本は少し自慢げな声で続けた。
「俺はな、今はまともだが、中学から高校のときは何度も警察に世話になるほどグレてい
たのさ。バイクを乗り回して喧嘩三昧。恐喝、強姦なんかお手の物だったぜ。あのまま行
けば、まずどこかの組に入っていたろうな。その俺がまじめになってちゃんと大学に行け
るようになったのは、お袋のおかげなんだよ。親父がなんと言おうと、お袋だけは俺をか
ばってくれていたからなんだ」 
 いったん言葉をくぎった津本は、こみ上げてきた怒りを抑えるようにスーッ、と息を飲
み、両目を光らせて一気に言った。
「あのお袋を、ピンサロで働かなきゃならなくさせたお前らのオヤジを、俺は絶対に許せ
ない! だから俺は復讐する。ぐれていた頃の、俺流のやり方でな!」
 それから津本は、秀明を正面からにらみすえ、
「さっきはカッとなったが・・・ちょうどよかったのかもしれんな・・・おまえにも、俺
と同じ気持ちを味わってもらえるからな・・・」
 そう言って、何とも意味深そうな、不気味な笑い顔を作るのだった。
「・・・」
 秀明は言葉もでない。どう考えても秀明には逆恨みとしか思えなかった。津本の父、武
久が解雇されたのは会社の方針であり、家庭がめちゃくちゃになったのも、武久がもっと
しっかりしていれば防げたかも知れないことなのだ。
 父ひとりのせいであるわけはない。それなのに津本は、悪いのはすべて父だと思い込ん
で復讐をするという。しかも直接父にではなく、妻である志保を犯すというのだ。これが
逆恨みでなくて、なんであろうか。
 津本が、母親の哀れな姿を見て、ショックのあまり冷静なものの見方ができなくなって
いるのか、あるいはもともと自分勝手にものを考えるタイプなのか、秀明にはわからなか
ったが、ただ、ひとつだけ言えることがあった。
(この男に理屈は通用しそうにない・・・)
 そのことである。志保も秀明と同じことを思ったらしく、さっきは上気していた顔をい
までは真っ青にし、おびえた目で呆然と津本を見つめているばかりだ。驚きのあまり、声
も漏らせなくなっているのだろう。
「さあて、それじゃあ、いよいよ始めようじゃねえか・・・」
 津本のその言葉に、志保も秀明も体を震わせるばかりだった・・・

「まだ、おまえの名前を聞いてなかったな」
 津本は、志保の体をなめまわすように見つめながら聞いた。
「し、志保・・・です・・・」
 美しい顔を蒼白にして震えていた志保が、弱々しい声で答えると、
「よし志保、着ているものを全部脱いで、すっぱだかになるんだ」
「・・・い、いやです」
 志保は引きつった声で答えた。
 志保だって、秀明と同様に津本が怖いはずだ。だが、それでも志保ははっきりと拒絶の
意思を見せた。たとえ脅かされても、息子の前で裸になるのは志保にとってあまりにも辛
く、恥ずかしいことであるに違いない。
「脱げってんだよ」
「い、いやです・・・・」
 そのやりとりを見守りながら、秀明の全身もブルブルと震えていた。心臓は口から飛び
出してしまいそうなほど激しく脈打っている。
 さっきから「やめろ!」と叫びたいのに、怖くて声を出せないのだ。そんな自分が情け
なく、くやしくて堪らなかった。
 だが、どうしても勇気が出てこない。
 と、津本がソファから立ち上がり、秀明に近づいてきた。
「志保、俺を甘く見ないほうがいいぜ。俺はお袋の仕返しをするためならなんだってやる
し、こういうことには慣れているんだぜ」
 そう言ったあと、津本は腰をかがめ、秀明の頬をいきなり拳骨で殴りつけた。
 ガシッ、という鈍い音とともに自分の顔がゆがみ上がり、そのまま、みるみる泣きそう
になるのが秀明は自分でもわかった。
「なっ、なにをするの、やめてえ!」
 志保が、まるで自分が殴られたかのような悲痛な叫び声を噴き上げた。だが津本は、
「やめてほしかったら脱ぐんだな。見なよ、秀明が助けてくれって顔をしているぜ」
 と、さらに二発、続けざまに秀明の顔を殴りつけた。秀明は、あまりの痛さと恐ろしさ
に呻き上げるしかなかった。
「やめて! お願いだからもうやめてえ!」
 とても見ていられなくなったのだろう。志保は声を震わせて叫んだ。それを受けて津本
は殴る手を止め、志保にニヤリと笑って見せた。
「おとなしく裸になるか?」
「そ、それは・・・」
 志保は泣きそうな顔になっていた。追いつめられ、途方にくれた目が悲しげに見開かれ
ている。大事な息子をこれ以上絶対に殴らせたくないが、しかし、その息子の前で裸にな
るのは、母親としてどうしても決心がつかないのだろう。
「なんだ、はっきりしろよ」
 と、津本はまた、大きく拳をふり上げた。
 秀明はひー、と声をあげて顔をふせた自分が悲しかった。本当は「お母さん、言うこと
をきいちゃだめだ!」と志保に叫んでやりたかった。母が辱められるのをなんとしても阻
止したかった。だが、どうしても声がでないのだ。
 と、そのときだ。志保がソファから立ち上がり、
「やめて、もう殴らないで! 言うことを聞きます、裸になりますから!」
 と絶叫に近い声で叫んだのだ。秀明はギョッとした顔で志保を見上げた。津本も秀明を
殴るのをやめて、志保を見つめている。
「裸になります。だから、お願いだから秀明を殴らないで・・・」
 志保はキッとした顔で、もう一度、自分に言い聞かせるようにゆっくりと言った。
 さっきまで怯えていたのが嘘のように、志保はその顔に強い決意の色を宿らせている。
 母がこんな顔をするのは初めてだった。本当に母は、息子を助けるために自分を犠牲に
するつもりなのだ。
(ああ・・・お母さん・・・)
 志保の悲通な表情を見つめながら、秀明は涙がこぼれそうになってきた。
 本当は、自分が何とかしなければならないのに、勇気がなく、何もできない意気地なし
の自分を、逆に母が守ろうとしてくれている・・・
 そのことが強烈に秀明の胸を締めつけたのだ。秀明は、母に対して申し訳ない気持ちで
いっぱいになった。だが津本は、
「やっと決心がついたかい。ふん、もっと早く決心してれば、秀明も痛い目にあわずにす
んだのに・・・なあ秀明」
 と、志保を小馬鹿にしたようなことを言い、秀明にニタニタと笑って見せるのだ。
(ぼくを助けようと、こんな悲痛な顔をしているお母さんを侮辱するなんて!)
 秀明はそれがくやしくて、津本を殺してやりたいとさえ思った。しかし志保は、そんな
ことはどうでもいいらしく、
「は、はい・・・言われたとおりにします。だからお願いです、もう秀明を殴らないって
約束してください・・・・」
 と、声を絞りながら、苦渋に満ちた目を津本に向けた。その全身に、言いようのない悲
壮感がただよっていた。
(お、お母さんがこんなに強かったなんて・・・こんなぼくを助けるために、お母さんは
本気で身を投げ出すつもりなんだ・・・)
 そう思った秀明の胸に、熱いものがこみあげてきた。
「ふっ、おまえさえ素直にしてれば、もう殴ることもないだろうさ」
 それを聞いた志保は、ほーっ、と安堵の溜め息をもらした。そして、目に挑むような強
い光を宿らせながら、津本のつぎの言葉を待った。
「よし、とにかく服を脱げ。息子の前ですっぱだかになるんだ」
 津本はソファに戻り、尻を下ろしながら命令した。志保が裸になっていくところを、じ
っくりと楽しむつもりなのだろう。結局なにもできなかった秀明は、情けなさでいっぱい
になりながら、呆然と志保を見上げるしかなかった。
「秀明、ごめんね・・・でも仕方がないの。お母さんは平気だから、心配しないでね」
 志保は震える声でそう言ってから、秀明をジッと見つめた。
 その顔が、まるで聖母のような母性愛に満ちあふれているのを見て、秀明の胸はまたも
キューと締めつけられた。
 同時にまた、秀明は母の深い愛情をかみしめてもいた。
 こんな意気地なしの自分を助けるために、みずから身を犠牲にしようとしている母の偉
大な愛情が、秀明を泣きそうにさせている。
 志保は秀明から目をそらすと、二人りがけソファと、テーブルの間に立ったまま、その
場でブラウスの前のボタンをはずしはじめた。
 テーブルをはさんだ反対側のソファには、タバコを口にくわえた津本が好色そうな顔に
なって見つめており、志保の足元からは右手をソファの脚にくくられ、絨毯の上に下半身
を投げ出した秀明が、不安げな顔で見上げている。
 そんななかで志保は、自ら裸になろうとしているのだ。
 秀明は、こんなに清楚な母が、これから裸になろうとしている・・・というこの現実が
どうしても信じられない気がした。
 これは夢ではないのか、とさえ思てしまうのだ。
 だが、そのときだ。そんな締めつけられそうな秀明の胸に、
(でも、もしかしたら、本当の女の裸が見られるかもしれないんだ・・・)
 という、期待にも似た思いが突如としてこみ上げてきたのだ。
 母であろうと、女には変わりがない。いつも、狂おしいまでに見たい見たいと思ってい
た、写真ではない現実の女の裸が、もしかしたら見られるかもしれない・・・
 強制的に脱がされている母がかわいそうでたまらないくせに、秀明はそんな期待感を抱
いてしまったのだ。
 実のところ、毎日まじめに受験勉強に打ち込んでいるものの、頭のなかでは、
(ああ、女の人のあそこって、どうなっているんだろう・・・一度でいいから本物を見て
みたい・・・一度でいいからセックスしてみたい・・・) 
 と、こみ上げる性欲に毎日悶々としている秀明なのである。
 ほんの少しの刺激でもすぐに勃起してしまい、一日に数回も自慰をしてしまうこともあ
る。それも十五才という、人生のなかでも最も性欲の強い時期にいるのだから当然のこと
だろう。が、だからといって、母親の裸に期待感をもっていいわけはない。

小説(転載) 母と息子淫辱相姦 _01

近親相姦小説
05 /06 2021
掲載サイト「母と息子 禁断の部屋」は消滅。
 その日、松田秀明は学校を午前中で早退し、自室のベットで横になっていた。
 風邪をひいたわけではないのだが朝から微熱があった。本人は多少体がだるいものの、
微熱くらいたいしたことはないと思っていたが、担任の、感のいい女の教師にみとがめら
れ、無理をせず家に帰るように、と言われてしまったのだ。
 家までは、授業のない男の教師が車で送ってきてくれた。
 秀明は中学三年で、高校受験を半年後に控えたいまは特に大事なときである。
 もっとも、秀明の成績は校内でもトップクラスだし、目指している都内の有名校には、
「合格はまちがいないでしょう」
 と担任も太鼓判を押してくれている。少し寝込んだところで急に成績が下がることもな
いのだが、それでもやはりほんの一時でも勉強から遠ざかるのは不安だった。
 だから、この程度のことで早退はしたくなかったのだが、いざ家に帰ってからは、
(たまには、こういうのもいいもんだな・・・)
 と、うっとりするくらい幸福な気持ちを味わっている。なにしろ母の志保に、いつにも
増してやさしく世話をやいてもらっているからだ。
 秀明が玄関のドアを開けたとき、担任が電話をしておいてくれたらしく、志保は心配そ
うに奥から飛び出してきた。
「どうしたの秀明、ぐあいが悪いんですって」
「ん・・・たいしたことはないよ。ちょっと体がだるいだけ・・・あの担任少しおおげさ
なんだよ」
「だめよ、そんなこと言ったら。あなたのことをちゃんと見ていてくれたから、ぐあいが
悪そうだって気づいてくれたんじゃないの」
 やんわりととがめるように言いながら、志保は右手を秀明の額に押し当てた。微熱があ
るせいか、母のしなやかな手がひんやりと気持よかった。
「そんなに高い熱はなさそうね。でも、とにかくベットで横になりなさい」
「・・・うん」
 母に、後ろから肩を抱かれるようにして、秀明は二階にある自室につながる階段を登っ
ていった。登りながら秀明は、なんだか妙にうれしかった。
(ひさしぶりにお母さんに甘えられる・・・)
 そんな、小さい子供のような期待感がこみあげてきたからである。
 秀明にとって母、志保は小学生のころからの密かな自慢だった。なぜかというと、まず
志保が、息子の秀明から見ても、実に美しい顔立ちをしていたからだ。
 女優のように切れ長ですっきりした目をしていて、眉毛も、鼻も、唇も、丹精に整って
いる。ウエーブのかかった黒髪を首筋で軽くカールさせ、ときどきよそ行きの服で着飾っ
たときなどは、まるでフランス人形のようだった。
 また、スタイルも抜群で何を着てもにあうし、センスよく着こなしてしまう。
 たとえば、いま階段を登っている志保は、膝まである黒いスカートと、真っ白いブラウ
スを身につけている。家のなかなのでストッキングはつけていなかった。こんな一見地味
な服装でも、志保は実に品よく着こなしている。
 どこがどうということではないのだが、上品で、しかも清潔感が漂っているのである。
 しかも清楚さと上品さを漂わせながら、志保はグラマーなことこの上なかった。ブラウ
スの下から、ふくよかな胸がまるで母性愛の象徴のようにたわわに突き出しているし、お
尻だって見事なほど張りと丸みに満ち、スカートのなかではちきれんばかりなのである。
 それなのに、肉感的なものを漂わせてもいない。あくまで清楚さのなかに包み隠してい
るのである。やはりセンスなのだろう。
 志保はいま三六才である。しかし、その美貌は少しもおとろえていなかった。それどこ
ろか美しさに磨きがかかったようにさえ秀明には見える。
 しかし本当に母を自慢に思う理由は、母が少しもその美しさを鼻にかけることはなく、
いつもふくよかな笑みを浮かべ、父や秀明のために、かいがいしく尽くしてくれるところ
にあった。
 まるで、父や秀明に尽くすことが生きがいであるかのに世話をやいてくれるのだ。 
 それと、秀明が志保に対して、
(お母さんは偉いな)
 と思っていることがある。
 実は秀明の父、真一郎は中小ながら会社の社長をしている。「松田建設器械」という、
真一郎の父親が、若いころに興した商社を引き継いでいた。
 この商社は五十人ほどの社員をかかえ、建設に関する器械や工具類をあつかっている。
自社ではほとんど生産せず、おもに仕入れと販売で成り立っている会社だった。 
 大学卒業後、真一郎はこの会社に入り、社員として働きながら、父親から経営について
学んでいた。が、いまから十年前、病気で体調を崩し引退した父親の後をついで、真一郎
は社長になった。当時三八才だった。
 そのままいまに続いており、いわば志保は、中小とはいえ社長婦人なのである。
 よくテレビのドラマなどに出てくるのだが、夫が社長なり、地位の高いとこにいると、
その奥さんまでが自分のことを偉いと思い込み、まわりに鼻持ちならない態度をとること
がある。しかし、志保にはそういうことがいっさいないないのだ。
 社長婦人であることを少しも鼻にかけることがなく、家族に対しても、ときおり真一郎
がつれてくる社員に対しても、また近所の奥さん方にもいつも謙虚に接し、偉そうな顔を
することは一度たりともなかった。
 控えめで、夫の肩書などどうでもよく、本当に家族のために尽くすことを生きがいにし
ているような母に、秀明は尊敬の念さえ抱いているのだった。
 その母に手伝ってもらいながら、秀明はパジャマに着がえ、ベットに横になった。
 志保は秀明の脇の下に体温計を差し込むと、いったん階下に下り、しばらくしてから軽
い昼食を作って持ってきてくれた。秀明がベットの上でそれを食べ終わると、
「さあ、ゆっくり休むといいわ。このところ毎晩遅くまで勉強していたみたいだから、き
っと疲れたのよ。ぐっすり寝れば、すぐによくなるわ」
 と、志保は再び秀明をベットに横にならせ、やさしく毛布をかけてくれた。それからま
た、そっと秀明の額に手をおき、体温計を見ながら、
「だいじょうぶ、熱があるといっても、たいしたことはないわ」
 安心したようにほほえんだ。その母性愛たっぷりの表情と、スベスベとした母の手の感
触にふれながら、秀明の胸はキューッと熱くなってくる。
(帰りたくなかったけど、でもやっぱり、早退してよかったかな・・・)
 秀明はそう思った。何だかこうしていると、幼い頃にもどって母に甘えているような幸
福感がこみあげてくるのだ。
 昔から秀明が病気になると母は心から心配してくれ、まるで秀明を愛情で包みこむよう
に看病してくれた。それは息子が十五才になったいまでもかわらなかった。あの頃と同じ
ように、心配そうな、それでいてしみいるような優しい顔で秀明を見つめてくれている。
 大好きな母に、いまだに甘えたくてしかたがないというマザコン的願望の強い彼にとっ
て、こんなにうれしいことはなかったのである。
 それに、母の甘い体臭がかすかに鼻の奥をくすぐってくる。この匂いを嗅いでいると、
なつかしいような、うっとりするような、とにかく母そのものにやさしく包みこまれてい
るような安心感もこみ上げてくる。
「何かあったら呼んでね、お母さん、下にいるから」
 そう言って志保が部屋から出ていったあとも、秀明は、しばらく幸福感をかみしめてい
た。
(少しの間だろうけど、ひさしぶりに母の愛情にたっぷりと甘えることができそうだ)
 そんなふうに思いながら、日頃の勉強の疲れがでたのか、秀明はウトウトとまどろみは
じめた。

 どれくらい時間が経ったのだろう。
 秀明はかすかに聞こえてきたチャイムの音で目をさました。続けて志保が玄関に向かう
足音と、ドアを開ける音が聞こえてきた。何やら応対していたが、来客は志保に案内され
て客間に入ったようだ。
(近所の仲のいい奥さんでもきたらしいな・・・)
 ぼんやりと思いながら秀明は目を開けた。窓から入ってくる日差しは、まだ夕方のもの
ではなかった。秀明がふたたび目を閉じ、深い眠りに落ちかけようとしたそのときだ。階
下でガタンと大きな音がしたので、秀明はハッとして布団をはねのけた。
(な、何だろう・・・)
 秀明が耳をすませると、つぎに、ガチャンと食器が床に落ちる音まで聞こえてきた。
 秀明はあわててベットから下り、パジャマのまま階段をかけおりた。
 胸がドキドキしていた。客間に通された客が、母に危害をくわえようとしている! そ
うしかとしか思えなかった。秀明は階段を下り、廊下を走って客間にむかった。
「お母さん!」
 と、叫びながら客間のドアを開けた秀明は、一瞬、ガンと後頭部を殴られたようなショ
ックをうけ、その場に棒立ちになってしまった。客間のなかで、信じられないような光景
が展開していたのだ。
 客間は八畳ほどの広さがあり、床張りで、その上にジュータンが敷かれ、テーブルとソ
ファの応接セットが置いてある。
 その応接セットの二人がけのソファーの上に、身を横たえた母が若い男に組みしかれ、
必死に抵抗していたのである。
 見たこともない男だった。
 やせ型だが、身長は百八十近くありそうだ。
 上半身は薄い紺色のYシャツを身につけ、たけの長い黒っぽいズボンをはいていた。
 服装自体はサラリーマンか大学生を思わせるなんの変哲のないものである。だが、短く
刈り込んだ頭髪や、そぎおとしたかのような両頬はまるでヤクザのような風貌だった。
 しかもつり上がった太い眉毛の下でカッ、と見開かれた両目には、獲物をねらう鷲のよ
うに鋭い光が宿っていた。
 こんな男と、母が知り合いのはずはない。
(いっ、いったいなぜこんな男が・・・!)
 一瞬そう思ったが、そんなことはとりあえずどうでもよかった。なにしろ男は、母の上
に体重をのせ、両手で母のブラウスの前を、ボタンごと引きちぎって広げようとしている
ところなのだ。
 母はそれに抵抗し、美しい顔を真っ赤に上気させ、すべやかな頬をゆがめながら、渾身
の力で男をはねのけようとしていた。
 秀明があれほど大きな音をたてて階段をかけおり、廊下をかけてきたのに、母も男もま
ったく気がつかなかったようだ。それだけ二人とも必死だということだ。
 男は母を組みしくことに、母の方は男から逃れようとすることに夢中で、秀明の足音に
さえ耳にはいらなかったのだ。
 二人の荒い吐息が交差し、母は押しつぶしたような呻き声をもらしている。その呻き声
が部屋の空気を異様なほど緊迫したものにしていた。
 大きくまくりあげられたスカートのはしから、母の右足が白くむっちりした太腿ごとむ
きだしにして伸ばされ、その爪先がブルブルと激しく震えていた。
 こんなことが、現実にありえるのだろうか。家のなかで、秀明の大事な母が、この見も
知らぬ男に強姦されそうになっているなんて・・・
 秀明は全身の血が凍りつくような気がした。
 微熱があって、体がだるいことなど、一瞬にしてどこかに吹き飛んでしまった。
 よく見ると、一人がけのソファの一つが後ろに倒れ、絨毯の上でコーヒーカップが二つ
割れている。
 どうやら男は、母が家に上げなければならないような理由を告げて訪問し、志保以外に
は誰もいないと見て取り、突然襲いかかったようだ。
 だが、それもどうでもいい。とにかく秀明の目の前で、母が男に襲われているのだ。
 秀明は両目を皿のように見開いたまま、
「お、お母さん!」
 と絶叫していた。
 その声に、母も男もハッ、として振り向いた。
 そのときの母の驚愕の表情といったら、秀明以上だったかもしれない。こんな姿を息子
に見られてしまったショックと恥ずかしさからか、顔全体が硬直したようにゆがみあがっ
た。
 母のこんな驚いた顔を、秀明はかって見たことがない。それだけに、いかにこの場面が
切羽つまったものであったか、秀明は全身の肌で感じざるをえなかった。
「ひ、秀明・・・」
 母が引きつった唇から悲鳴のような声をもらしたが、それをさえぎるように、男のほう
も秀明に向かってどなった。
「なんだ、学校にいってたんじゃないのか、今ごろなんで家にいやがるんだ!」
 その声は、明らかに怒りに満ちていた。
 男は、自分の体で母を押さえつけたまま、胸から上だけを秀明の方に向けてさらにどな
った。
「いいところで邪魔しやがって・・・しょうがねえ、おい、こっちへこい!」
 ただでさえ凄味をおびた鋭い目が、つり上がっている。言葉どおり、秀明に邪魔をされ
たことに激怒しているらしかった。
 秀明は、一瞬どうしていいかわからなかった。
 確かに秀明も、身が震えだしそうなほどの怒りを覚えていた。しかし、それでも見た瞬
間この男が怖いと思った。
 争いごとが嫌いで、ケンカなど一度もしたことのない秀明としては当然の反応ではあっ
たが、たとえ経験があっても、この男には気押されてしまうだろう。それほど凄味のある
目つきをしているのだ。が、だからといって素直に男の言いなりにもなりたくなかった。
(お母さんを、助けなきゃあ!)
 秀明は怖かったが、そう思った。と、そのとき、
「秀明にげて、にげるのよ・・・・」
 志保が、まさに喉からしぼり出すような声を喉から放った。
 秀明に危害が加えられると思ったのだろう。だが、こんなときでも、自分より息子のこ
とを心配する母、志保の愛情を、秀明は感じているひまも余裕もなかった。
 男は「だまれ!」とどなりながら母の頬を平手で叩きつけたのだ。
 バシッ、と乾いた強烈な音が部屋の中にひびきわたり、志保の顔がグリッ、と半回転し
た。相手が女だというのに少しも容赦のない叩き方だった。
 うーんと呻きあげた志保の顔が、苦痛にゆがみあがっている。
 それを見た秀明は、一瞬にして勇気をうばい取られたような気がした。女でさえ簡単に
殴れるこの男に、本当に言いようのない恐怖を覚えてしまったのだ。
 秀明は言葉をもらすこともできず、茫然とその場に立ちつくしてしまった。
「おい、逃げるなよ、逃げたらもっと殴ってやるぞ!」
 そう言われ、秀明はさらに動けなくなった。心の中では必死に勇気を振るいおこそうと
している。何とか母を助けたいと思っている。しかし、どうにもできなかった。
「わかったようだな・・・いいか、動くんじゃないぞ!」
 男がニヤリと笑った。秀明の表情を読み、もう逃げられる心配はないと判断したのだろ
う。しかし、あいかわらず凄味のある目で秀明をにらみつけてくる。
「おい、とにかくこっちへこい」
 と、男は秀明に手招きした。
 秀明は引き寄せられるように足をふみ出すしかなかった。
 不安をたたえた表情で、秀明を見つめている志保の、殴られた頬がうっすらと赤く腫れ
上がっていた。秀明にはそれが痛々しく、胸が締めつけられそうな気がした。
 その志保に、
「おまえも変なまねするんじゃねえぜ」
 と、ドスのある声を浴びせたあと、男はむっくりと起き上がった。
 のしかかっていた母の体から離れたのだが、といってこのまま男が帰ることはありえな
い。不安でたまらない胸を抑えながら、秀明は立ち上がった男の前まできた。 
 母も同じ思いらしく、男が離れても、ソファに横たわったまま動けないようだった。
 ただ、まくれていたスカートをそっともとにもどしている。むき出しになった太腿を息
子に見られることが、相当に恥ずかしかったのだろう。
 そんな母の姿を見るのは、秀明にとってもかなり気恥ずかしいものだった。
 だが、そのとき秀明は、なぜか妙に母の白い足が目に染みるような気がし、しかも胸の
奥でズキッと疼くようなものを感じてしまったのだ。
 秀明はハッとし、あわてて目をそらせた。
 男は、威嚇するような視線を秀明と志保に浴びせながら、ゆっくりと屈みこみ、ソファ
の後ろから黒いショルダーバッグを取り上げた。男が持ってきたものなのだろう。そのチ
ャックを開くと、男は中から手錠をつかみ出した。
 たぶんオモチャだろうが、男がこんなものまで用意していたことに、秀明も志保もあら
ためて衝撃を受けた。
「さあ、手をだせ」
 男は、手錠をかまえながら秀明に命令した。
(言うとおりにしたら、もうぼくはどうすることもできない・・・)
 秀明はそう思い、背筋に冷たいものが走ったが、結局手をさし出すしかなかった。
 男は秀明の右手にガチャリと手錠をはめると、秀明を押したおすようにして片方の輪を
ソファの脚につないだ。
 当然、秀明はもう立ち上がることができなくなり、床に尻をついたまま、上半身だけを
どうにか起こしている姿勢になってしまった。
 そんな秀明を、志保がソファの上から不安そうに見つめている。息子の身が心配でたま
らず、どうにかしてやりたいのに、自分もまた男への恐怖にかられていて何もできない。
そんな切なくて狂おしい母の思いが、美しい顔ににじみでていた。悲しげな目が、
(ごめんなさい、秀明・・・)
 と謝っているようだ。

マンションの「内見」を装い 案内の60代女性に“暴行”

ひとりごと
05 /06 2021
「マンションの内見で部屋を案内していた不動産会社の女性に性的暴行を加えようとしたとして、35歳の男が逮捕されました。
 強制性交傷害の疑いで逮捕されたのは千葉市の自称・無職、林成晃容疑者(35)です。林容疑者は先月15日、千葉県東金市のマンションで60代の女性に性的暴行を加えようとして包丁で胸を切るなどのけがをさせた疑いがもたれています。」60代でも元気で働いているのをみてムラムラする気持ちは解るが、手を出してはいけない。なんでも自分の思い通りになると思ったら大間違いだ。

eroerojiji

小さい頃からエロいことが好き。そのまま大人になってしまったエロジジイです。