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小説(転載) 南風が吹き抜けるとき

官能小説
05 /17 2018
HDDを整理してして発見、保存(ダウンロード)したままになっていた。読みやすい短編の作品だ。

 「福島三歳新馬戦も大詰め、残り二百メートル。先頭を行きますのは、五番、ダイヤモンドアロー。二番手、サザンウィンドとの差をもう五、いや六馬身差と広げていきます。これは強い……」

 歓声にまじってかすかに聞こえる場内アナウンスの声。確かに相手は強敵だが、まだ勝負は決まっちゃいない!
 「いくぞ、サザンウィンド!」
 気合いの声を上げ、強く鞭を入れようとした瞬間、僕の脳裏に一人の少女の姿、声が不意に浮かぶ。

 (お兄ちゃん。馬はね、乗ってる人の心がわかるの。だから、騎手も馬の気持ちがわからないとだめなんだよ……馬と騎手の心が一つになってはじめて、最高の走りができるんだから)

 「風子……そうか、そうだよな」
 俺は一人で戦ってるつもりだった。でも、それは違う……
 「サザンウィンド、お前も負けたくないだろ! 俺とお前と二人、いや風子と三人で、この勝負、なにがなんでも勝ってみせるんだ!」
 俺の言葉に、サザンウィンドも体を奮わせて答えてくれる。大丈夫、こいつも気持ちは俺と同じ、風子のために走ってるんだ……
 俺は、もう必要無くなった右手の鞭を投げ捨てていた。

* * *

 「あーあ、かったるいよなあ……」
 俺は背伸びをしてこわばった体をほぐす。それもそのはず、しゃがんだ無理な格好のまま、一時間も馬の手入れをさせられていたのだから。
 「全く、ちょっとさぼったぐらいでこんな罰掃除をさせやがって……」
 ぶつぶつ悪態をついてはみるものの、自分のせいだから仕方がない。全部終わらないと夕飯も食べさせてもらえないのだから、さっさと終わらせようとまた仕事に戻ろうとしたその時……

 「あれ、あの子は……?」
 厩舎の入り口の、一人の女の子に目が止まった。夕日にはえる白いワンピース、そよ風におかっぱの髪がさらさら揺れる少女の可憐な姿に、思わず見入ってしまった自分に気づいて、あわてて目をそらす。
 (でも、なんで女の子が、競馬学校にいるんだ? 近くの子なのかな……)
 そう不思議に思っていると、その少女はタッタッと近づいてきて、
 「おにいちゃん、なにしてるの?」
 と首をちょっとかしげて問いかけてくる。俺は、内心気まずい思いを隠しながら答えた。
 「えっ、ああ、ここは競馬学校だから、俺も騎手になるためのお勉強」
 「嘘ばっかり~、罰で掃除されられてるんでしょ?」
 
 (うっ、するどいなあ……やっぱりここに詳しいのかな)
 ちょっと含み笑いの少女に苦笑しながら、俺は自己紹介した。
 「俺は、見ての通りこの競馬学校の生徒で、沢崎望っていうんだ」
 「わたしは、南風子」
 「ふーん、風子ちゃんか。近くにすんでるの?」
 僕の言葉に、風子はかわいらしくコクリとうなづく。
 「ほらほら、そんなことより、早く仕事終わらせないとご飯抜きになっちゃうよ、おにいちゃん」
 
 それもそうだ。口を動かしながらも手も動かさなきゃ……。横の馬に向き直って体を洗いはじめた。そんな俺の隣で、彼女も作業を手伝ってくれる。
 「へ~、風子ちゃん、手慣れてるんだね」
 「うん、家にもいっぱいいるからね、お馬さん」
 そんなことを話しながら、二人でてきぱきと仕事をこなしていった。
 
 「あ~、終わった、終わった。いや、風子ちゃんが手伝ってくれたおかげで、思ったよりずいぶん早かったよ。でも、付き合わせちゃって悪かったね」
 体をコキコキほぐしながら、風子に向かって笑いかける。
 「ううん、別にいいよ。でも、そうだ……もしよかったら、今度の休みに付き合ってくれるとうれしいな。どこか遊びにいくとか、ね?」
 「そんなことなら、おやすいごようさ」
 「じゃ、約束だからねっ!」
 風子はそういうと、外に駆け出していった。

* * *

 「うん、こんなもんかな……」
 待ち合わせ場所の、駅前ロータリー。俺は、約束の時間の十分も前に着いて、自分の服装チェックに余念が無かった。それもそのはず、
 (なんたって競馬学校に入ってからというもの、もう丸二年以上、女の子と縁の薄い所にいたからなあ……)
 
 「……ごめん、待った、おにいちゃん?」
 いきなりぽんっと肩を叩かれた俺は、驚いて後ろを振り返る。しまった、ぼーと考え事してたから風子が来たことに気づかなかったんだ。
 俺のびっくりした顔にちょっと目を丸くしながら、少女はにこっと微笑み返してくれる。
 「でも、おにいちゃんって、結構きっちりしてるんだね。絶対、風子のほうが早く着くって思ってたのにっ」
 「そ、そっかなあ……たまたまだよ」
 そんな言葉を上の空で返しながらも、俺の心臓の鼓動は一段高く跳ね上がる。
 
 (か、かわいい……)
 目の前の少女の姿に、思わず目が釘付けになってしまった。
 まだ小学生か中学に入ったぐらいの小柄な体を包む、ピンクのブラウスとおそろいのスカートは、ふりふりのフリルがまた少女の愛らしさをかもし出している。それも、とびきりの美少女だからこそ……にっこり笑う彼女のさらさらの髪、ぱっちりした目、そして何もつけていないはずなのにつやつやなピンクの唇……全てが今はやりのチャイドルなんて目じゃないくらいに輝いて見えた。

 「どうしたの、おにいちゃん? さっきからぼーっとして?」
 「う、うん……な、なんでもない」
 「さ、それじゃあ、早くどこかいこう? 時間がもったいないよ!」
 少女の姿にしばし見とれていた俺は、その言葉に急にはっとする。そうだ、それを考えなきゃいけなかったんだ。まあ、セオリー通りなら遊園地とか。でも、日曜は混雑するし。

 ……って、日曜? そういえば……
 「十月最後の日曜……今日は、天皇賞の日だ、って、今は関係ないかな」
 ふと思いついた言葉が口にでる。まあ、デートの時に言い出すことでもないけど。
 「それっ! ねっ、それ見にいこうよ、おにいちゃん」
 しかし、風子の口からは思いがけない言葉が飛び出した。

 俺は、ちょっと意表をつかれながらも、
 「でも、ちょっと雰囲気違うんじゃない?」
 「ううん、私ならいいよ。おにいちゃんも、生で見てみたいでしょ」
 もちろん、それは願ったりかなったり。そうか、風子ちゃんも競争馬好きそうだったし、考えてみればそれも一風変わってていいかもな。

 「うわあ、しかしめちゃめちゃ混んでるなあ……」
 さすがに天皇賞……なんとか競馬場には入れたものの、周りを見ると人、人、人。それでも風子ちゃんを守りながら、かきわけかきわけ前に進んでいく。

 「でも、ほんとにすごいね。風子、GⅠレース見るのは初めてだから、びっくりしちゃった」
 「あれ、風子ちゃんって、競馬場なんて来たことあるの?」
 「うん。家の馬がレースに出たときに、見に連れていってもらったことがあるから。こんな大きなレースじゃないけどねっ」
 「じゃあ、風子ちゃんの家って、競争馬の牧場だったんだ?」
 俺の納得したような声に、コクリとうなづく風子ちゃん。

 「うん、それでね、いつかは風子の家の馬も、こんな大舞台に立てると信じてるんだ~」
 「そっかぁ……あっ、レースがはじまるみたい!」
 そしてわき上がる歓声……

 「すごかったね、おにいちゃん?」
 「うん……」
 そして帰り道、もう暗くなってしまった街を肩を並べて歩く二人。
 GⅠの凄さにあらためて圧倒されていた俺に、風子が話しかけてくる。

 「でも、何年後かには俺もあの舞台に立ってるさ!」
 「……その時には、風子の馬に乗ってるといいな」
 ちょっと冗談めかした俺の言葉に、風子は一瞬真剣な瞳をしたかと思うと、にっこり笑いかける。
 そんな少女の言葉にうなづいた俺は、ふと風子の体が小刻みに震えているのに気づいた。
 (そうか、もう冬も近いもんな。こんな時間じゃだいぶ冷え込んでくる……俺って、自分のことばっかり考えてたのか)

 反省しつつ、脱いだ上着を彼女の肩にそっとかけてあげる。
 そんな俺の仕草にちょっと驚いた顔を向けた風子に、俺はぱたぱたと手を振って答える。
 「寒いんだろ? いいの、いいの、俺は。あんなレースを見たあとじゃ、興奮で体が火照ってるから」
 「……うん、ありがとっ」
 「そのかわり、また今度会ってくれるかな?」
 風子は、そんな俺の言葉に力強くうなづいてくれた。

* * *

 それから、卒業までの約半年、俺と風子の間は順調だった。ま、といっても、競馬学校で忙しい身だし、そんなにいつも会えるわけじゃないのは残念だけど。そして三月、卒業の季節……

 「ここ、ここっ、おにいちゃん!」
 ぴょんぴょん飛び跳ねる風子の姿に、俺は少し吹き出しつつも手を振って答える。
 「ごめん、ちょっと待たせちゃったかな?」
 「ううん。それより、どうだったの?」
 風子の問いかけに、俺はぴっと誇らしげに親指を立てて、
 「もち、合格合格」
 
 そう、今日は競馬学校の卒業の合格発表の日。これで、俺も晴れてプロの騎手ってわけだ。というわけで、風子とお祝いするための待ち合わせだったのだ。ま、もし落ちてたら、残念会という情けないことになってたけど。
 「やったね! おめでとう、おにいちゃんっ」
 風子も、満面の笑みで、
 「さ、それじゃあ、お祝い、ぱっといかなくちゃね!」
 
 ま、お祝いといっても未成年の二人。せいぜい、ちょっと洒落たレストランで食事するぐらい。それでも、ついつい話も弾み、ずいぶん夜もふけてくる。
 レストランを出た俺は、すっかり夜の闇に包まれたあたりを見回した。

 「もう、遅くなっちゃったね、風子ちゃん。そろそろ……」
 帰ろうか、そんな僕の言葉を遮るように、風子がひしと俺の体にしがみついてくる。
 うるんだ瞳で俺を見つめる風子。そしてかすかに震える少女のピンク色の唇に、俺は思わず自分の唇を重ね合わせていた。

 一瞬、驚いた表情をする彼女、でもすぐに目をつぶって、積極的に唇を俺に預けてくる。
 「風子ちゃん……」
 長いような、でも一瞬の口づけ。わずかにとまどった声をもらした俺の体を、ぎゅっと抱きしめながら、風子が恥ずかしそうに言葉を続ける。
 「あのねっ、おにいちゃんにプレゼントがあるの……風子を……風子をおにいちゃんにあげる……」
 消え入りそうな少女の声。恥ずかしさに真っ赤に染まった顔を伏せる風子。
 そんな彼女が愛おしくてたまらない、でも、

 「ありがと……でも、風子ちゃん、まだ小さいしそんなことできないよ……」
 「ううんっ、風子はおにいちゃんにしてほしいの……それとも、風子のこと嫌い?」
 今にも泣き出しそうな少女の瞳。俺の胸板には、彼女の薄い胸が自然と押しつけられてくる。自分の腕の中に感じる風子のほっそりした、でも柔らかな肢体に、俺は自分の理性が次第に消え失せていくのを感じていた。

* * *

 「いいの、ほんとうに?」
 俺の言葉にコクリとうなづく風子を、俺はやさしく抱きしめる。
 ラブホテルの一室に俺たち二人の姿はあった。最近は入り口が無人なので、あっさり入れてしまったのだ。
 しかし、まさかこういうことになるなんて……興奮と期待と不安の入りまじったドキドキに自分の鼓動が早まっているのがわかる。
 それは彼女も同じ。俺とぴったり触れあった風子の胸を通じて、彼女の鼓動がはっきり感じ取れる。
 
 そんな少女の体を包む衣服をゆっくり剥ぎ取っていく……初めて会った時と同じ白いワンピースの背中のファスナーを、静かに下に降ろしていく。なめらかな肌をするりと滑り落ちた服が足下にくしゃくしゃっとまとまり、俺の目の前には、少女の冴え冴えとした半裸体があらわになる。
 「うっ……」
 「風子ちゃん、怖いの?」
 俺の指が白い下着に触れた瞬間、風子の口から小さな吐息が漏れた。それでも俺の問いに、彼女はぷるぷると首を横に振って答える。

 ぷちっという音とともに、小さなブラのホックをはずす。はらりと落ちた下着に隠れていた白い胸に自然と目が、そして手が引きつけられる。
 「あんっ、だめ……そんなに強くしちゃっ……」
 自分では感じなかったが、思わず力を入れすぎたみたい。少女の薄い乳房を揉みあげる手の力をいくぶん緩め、軽くぶるぶると震わせるように刺激した。
 「うんっ……あ……あっ……」
 そんな静かなバイブレーションでも、未体験の刺激に風子は体をよじらせて小さな吐息をもらす。

 幼い乳房特有の芯のある揉み心地、まだ誰にも触れられたことのない清らかさをかもしだしている胸をいじくることに、俺は思わず夢中になってしまう。
 そのうちに、ピンク色の小さな乳首が、少女の心の高鳴りを示すようにぷっくりとせり出してくる。白い山の頂点の、サクランボのような乳首を俺の指がコリコリと弄ぶ。小さいが感度良好のニプルをいじられる感触が、風子の体中に未知の快感を引きだしていく。

 「あんっ……そんなこと……もうっ……」
 全身の力が抜けたように、風子の体がくたりと崩れおちる。ぱさっという音とともに、ふわふわのベットに横たわった少女の体を、俺は視線を這わせるように見つめた。
 「いやっ……おにいちゃんの目、なんかいやらしいよぅ……」
 「それは、風子ちゃんの体がとっても魅力的だからだよ」
 俺の言葉に、顔はもちろん体中を赤く染める風子ちゃん。
 そんな彼女の体を、俺の視線が滑り降りていく。成長途上の幼いバスト、白く細い腰のラインを通り過ぎて、目は彼女のもっとも大事なとこ、薄い布地に包まれたデルタゾーンに釘付けになった。

 うっすらと濡れて透けて見えそうなパンティを、恥ずかしげに隠そうとする風子。その手をそっと押しのけて、指でぴたりとアソコに触れる。
 「や、やだっ……そんなとこ、はずかしいよぅ」
 「だ~め。それに、こうすると、風子ちゃんも気持ちいいでしょ」
 俺は、秘処を隠す薄いパンティを横にずらしてしまう。生まれて初めて目にした乙女の部分に、俺の興奮は最高潮に達する。

 むき出しの秘所に、ふっと軽く息を吹きかける。そんな俺の仕草にも、鋭敏すぎる性感体は、少女の体中に快感を伝達してしまう。俺の息を感じるたびに、体をぴくぴく震わせて悶える風子。そんな彼女の淫らな姿態を見て、俺はさらに夢中になって彼女を感じさせようとする。

 くちゅっ……

 白くふっくらとした下腹部に刻まれた一本のスリット。少女の聖なる割れ目に指が触れると、湿った音とともにとろとろと透明な愛液が漏れ出す。
 軽く指に力を加えて、細いスリットを左右に開いていく。指に感じる少しの抵抗感、そして、目の前で露わになっていくサーモンピンクの鮮やかな秘肉は、愛蜜に濡れてきらきら輝いている。その美しい眺めに、思わず俺は唇を近づけてキスしていた。

 「あんっ、だめ、だめだよぅ……そんなとこ、きたないもんっ」
 「ううん、風子ちゃんの体のなかで、きたないところなんて一つもないよ」
 一旦、口を離してそんなことをささやいた俺は、再び少女の薄い隠唇にディープキスする。くちゅくちゅという淫音を立てながら、風子のアソコに舌を差し込んでいく。
 「くっ……あっ……なんか入ってくるよぅ」
 胎内に感じた初めての異物の感触に、風子は思わず声をあげる。でも、その中にいくらかの快感の喘ぎが混じっているのに気づいた。

 (そうか、風子ちゃん、とっても気持ちいいんだ……)
 そんな思いが、少女を愛撫する動きをエスカレートさせた。舌をさらに奥まで突き入れ、激しく出し入れする。まだ幼い風子の性器は、細い舌の挿入さえ辛そうにぎゅうぎゅう締め付けてくる。差し入れた舌を動かし、膣壁を舐めとるように丹念に愛撫していく。
 自分のもっとも敏感なとこをいじられる感触に、風子は身をよじらせて腰を引こうとした。

 俺は華奢な太股を抱え込むと、逃げようとする少女の体を引き寄せて、さらに舌をうごめかす。膣から引き抜いた舌先で、そのすぐ上にある小さなボタンを刺激した。包皮に包まれたクリトリスを、ちょんちょんっと弾き、舐めあげる……
 まだ自分でいじくったことさえ無さそうな、小さな真珠の粒を弄ばれる悦楽に、少女は幼い体をぶるぶる震わせて、さらに体の中から愛液があふれ出す。

 ぐしゅ、ぐしゅ……じゅるっ……

 そんな風子の愛蜜を、俺は卑猥な音を立てて舐めとり吸い上げる。とろとろと透明な液が次から次へと漏れだし、俺の喉をうるおしていく。
 「風子ちゃんのアソコ、もうぐしょぐしょだよっ」
 「もう、おにいちゃん、いじわるなんだから……」
 俺のちょっと意地悪な言葉に、風子は耳まで赤く染めながら非難の声を上げる。

 「ね、こんなにべたべたしてたら気持ち悪いでしょ、脱がしてあげるよ」
 「あん……そんなっ……はずかしいよぅ」
 そんな少女の言葉を無視して、俺の手がもうぐしょぐしょのパンティを脱がし、いや剥がしていく。分泌した愛液に濡れたパンティを無理やり引き剥がすと、布地と割れ目の間を蜜が糸を引くように垂れていく。

 目の前に完全に露わになった彼女のスリット……先ほどからの愛撫ですっかり充血しきった大隠唇をゆっくり開くと、愛蜜に濡れて光るピンク色の谷間、その真ん中の小さな膣口までが目に飛び込んでくる。そんな少女の清楚な割れ目をぺろりと舐めあげるたびに、風子の細い喉が耐えがたい悦楽の吐息を奏でていく。

 「あっ!……うんっ、だめっ……あうぅぅ」
 自分の口から漏れる恥ずかしい嬌声に、風子は真っ赤に染めた顔を背けてしまった。
 そんな彼女の頬をやさしく撫でてあげながら、俺はさらなる高みへと風子を誘う。クリトリスをなぶる舌の動きをさらに速めながら、人差し指をゆっくりとぴくぴく震える膣口に押しあてた。

 くちゅ、くちゃっ……

 ちょっと指先に力を入れただけで、少女の胎内からは溢れた愛蜜が漏れだしてくる。透明なだけでなく、少し白濁した愛液まで分泌しながら悶える美少女。
 そんな彼女が愛おしくてたまらない、もっと気持ちよくしてあげたい。そういう思いを抱きながら、指先をずぶずぶと潜り込ませる。

 「あ……だめっ、なんか中にっ……あん!」
 まだ未成熟の性器をえぐられる痛みと違和感に、風子はかすれた吐息をもらす。それでもすっかり濡れそぼった膣穴は、細い指ぐらいならそれほど抵抗無く飲み込んでいく。
 湿った音をたてながら、俺は指を軽く前後にスライドさせる。締め付けのきつい風子のヴァギナの感触を楽しみながら、幼い膣壁を擦るように愛撫する。胎内から激しくわき上がる快楽の奔流に、風子は激しく体をよじらせて声をあげる。

 「風子のからだ、なにかへんっ……へんだよぅ……でも、気持ちいい・・」
 左右に身悶えする少女の体、その動きで突きこまれる指の角度が微妙に変わり、ますます彼女の性感を高めていく。
 そろそろかなっ、そう感じた俺は、スライドさせる指の動きを速めながら、小さな真珠色のクリトリスをぎゅうっとつまみ上げた。

 「あんっ……だめ、そこっ、いいのっ……あんぅ!」
 とうとう甲高い悲鳴をあげた風子は、体をぴんっと弓反らせて絶頂を迎える。大きく肩で息をしながら、エクスタシーの余韻に体を震わせる少女の体に、俺はところかまわずキスの雨を降らせていった。
 
 「かわいかったよ。風子ちゃん」
 「やだ、もう、恥ずかしいな」
 まだ体のところどころをぴくぴく痙攣させながらも、風子ははにかんだ笑みを漏らした。そんな彼女の瞳が、俺の体の一点に止まる。

 「おにいちゃんだって、そんなにして! もう、エッチなんだから~」
 「あ、こ、これは。だってね~」
 そう、風子の視線はまっすぐ俺のアソコを見つめていたのだ。
 先ほどまでの風子の乱れ具合は、俺の息子を元気にさせるのに十分だった。いきり立ったモノは、少女の視線を感じてさらに興奮を増していく。
 
 「こんどは、風子が気持ちよくしてあげよっか?」
 「えっ……でも、そんな……わるいよ」
 「ううんっ、いいの。それに、わたしばっかりなんてずるいもんっ」
 風子は、そんなことを言いながら、俺の下半身に小さな手を伸ばす。ズボンと下着を一緒に引き下ろた瞬間、ぴょんという感じに飛び出した肉棒に、彼女はちょっとびっくりした表情を浮かべた。
 「はじめて見ておどろいたんでしょ、風子ちゃん?」
 「ふんっ、お馬さんのモノならみたことあるもんっ……て、わたし、何言ってるんだろっ」
 
 自分自身の恥ずかしい言葉にちょっとどぎまぎしながらも、風子はおずおずと両手で目の前のペニスに触れる。
 しっとりとした少女の肌ざわりが、火照る肉棒を通して俺の全身に広がっていく。女の子に触ってもらうだけでもこんなに気持ちいいなんて……
 俺の表情を上目遣いに見ながら、風子は小さな口を静かに近づけていく。ちょんちょんと亀頭に軽いバードキス。それだけでも十分なのに、風子ちゃんは、肉棒の先端にもう滲みでてきた液体をすくうように舌で舐め取ってくれる。少女のなめらかの舌の感触を感じて、俺の肉棒はますます激しくいきり立っていく。
 
 「ね、きもちいいでしょ?」
 俺の様子に満足げな笑みを浮かべながら、風子はぴくぴく震えるペニスをぱくりとくわえてしまう。ピンク色の唇で熱い肉棒を包み込みながら、少女は頭を上下させる。風子の口内の暖かさ、なめらかさに、俺の性感は頂点を目指して突っ走っていく。
 「もう、もうだめだ~」
 脊髄を駆け抜けた悦楽が、俺の分身からほとばしる。白濁した精液を風子の口の中に激しく注ぎ込む。
 「う、うんっ、うんっ」
 突然の暴発にちょっと目を見開いた風子ちゃんは、それでもごくごくと喉を鳴らして、口の中のねばねばする液体を飲み込んでゆく。
 「ごほ、ごほぅ……ね、よかったでしょ」
 唇の端から残りを下垂らせつつ、あどけなく微笑む風子ちゃん。そのアンバランスさが、一層、俺の体を高ぶらせる。そんな思いに後押しされるように、俺は彼女を押し倒していた。

 「それじゃあ、いくよ。いいかな?」
 俺の体の下で、風子は全身をピンク色に染めながらコクリとうなづく。俺は、手をゆっくり下腹部に伸ばしていく。さわさわとした薄いデルタゾーンの感触を楽しみながら、指は包皮から飛び出した真珠の粒に到達する。
 「はんっ……いいよ、いいの、そこっ」
 クリトリスをトントンと軽く叩くたび、風子は体を跳ね上げてよがる。少女のアソコが十分に濡れそぼっているのを確認すると、俺は静かに体を風子の股の間に滑り込ませた。
 その瞬間が来たのを感じて、風子は軽く目を閉じる。その震えるまぶたに軽くキスしながら、俺は自分の肉棒を割れ目の入り口に押し当てた。
 
 くちゃ、ぐしゅ……
 ペニスの先端が、湿った音を立てながら少女の小さな膣口に沈んでいく。ヌメヌメした粘膜が肉棒にまとわりつくような感覚。そして、幼い少女のヴァギナは、挿入しつつある異物をきちきちと締め付けてくる。
 「あ……ひゃふっ……」
 狭い膣穴を無理やり引き裂かれていくのを、唇をぎゅっと噛みしめて耐える風子ちゃん。そんな彼女の頬をやさしく撫でながら、俺はさらに腰に力を込める。
 
 ぷちっという軽い感触を肉棒の先端に感じた瞬間、風子は声にならない悲鳴をあげて目を見開いた。
 「い、痛い? 風子ちゃん……」
 処女膜を引き裂かれた痛みに、少女の瞳からぽろりと光る滴が流れ落ちた。その痛々しい表情に、俺は思わず動きを止める。
 
 「だ、大丈夫っ、だから……」
 それでも風子ちゃんは、健気な言葉を返してくれる。そんな彼女をいたわるように、やさしく、ゆっくりと肉棒をスライドさせる。
 暖かくてしっとりした風子の内部……静かな動きがかえってそんな胎内の感触を伝えてくれる。柔らかく、でもきつく締め上げてくる少女の秘孔の中で、俺は限界がどんどん近づいてくるのを感じた。
 
 「だ、だめっ……風子、もう、い、いっちゃうよぅ」
 ひときわ奥まで突き入れた瞬間、高い悲鳴をあげた少女の細い体が、ぎゅんと緊張する。ぴくぴく痙攣する膣壁に包まれて、俺は全てを注ぎ込むように、少女の中にぶちまけていた。

 朝、鳥のさえずりがどこからか聞こえてくるような爽やかな朝の街。
 「ほんとに、よかったのかな?」
 「うんっ。わたし、うれしかったよ、おにいちゃんと一つになれて」
 少し後悔まじりの俺の言葉に、風子はまっすぐな瞳を返す。そんな少女の様子に、俺もようやく笑みをこぼした。

 「あのね、おにいちゃん……ううん、いいの。それじゃあ、さよなら」
 何か言いたげに揺れる瞳、しかし別れの言葉とともに、風子は振り向いて駆け出していく。角を曲がるとき、こっちにちょっと手を振る彼女、そしてその姿はすぐに見えなくなった。

 (さよなら? まさか!)
 体の中を走り抜ける悪い予感。あわてて後を追ったが、もう彼女の姿はどこにも見えない。そして、それが風子に会った最後だった……

* * *

 競馬学校を卒業した俺は、がむしゃらに頑張った。その姿を見れば、風子が会いに来てくれるかもしれない、そう思ったからだ。
 そんな願いは通じなかったものの、皮肉にもその頑張りのせいで、俺は見込みある新人騎手として注目されるようになっていた。乗馬の依頼も順調に舞い込み、順風満帆に見える中でも、俺は心のどこかにぽっかり空いたものを感じていた。

 そんなある日、
 「おい、そういえばこんな依頼も来ているけど、どうする?」
 見ると、冬の福島新馬戦。寒いのは苦手だし、なにより遠い。これは敬遠するかな。
 
 そう思った瞬間、ふとその馬の所属牧場の名前が目に入った。
 「南牧場……まさかね」
 それでも興味を引かれた俺は、馬の資料に目を通す。そしてその中の一枚の写真。
 サザンウィンドという名の、その馬を中心にした何人かの人物。そして馬の隣で笑う一人の少女。見間違うはずのないその姿……

 「風子!」
 思わず高い声をあげてしまった。俺の驚いた声に、近くにいた同僚の調教師もびっくりした表情を見せる。
 「突然どうしたんだ……その子か……」
 「もしかして知ってるのか?」
 「ああ、その牧場には何度か調教に行ったことがあるから。確かもう一年ぐらい前かな、交通事故だという話で、可哀想だったけど」
 「死んだっていうのか! まさかそんな!」
 「本当さ……その写真は確か、馬が二歳になったときの記念の写真だろ。その馬のこと、すごくかわいがってたからなあ、あの子。でも、そのあとしばらくして……」

 (馬鹿な。俺が会ったのはちょうど一年前、その時にはもう亡くなってた……それじゃあ、風子は、俺の風子は幻だったっていうのか!)
 写真の中の風子を見つめる俺の瞳から涙があふれ出す……そんな俺の脳裏に、あの別れの時に言えなかった彼女の声が響いたような気がした。

 (おにいちゃん……サザンを守って……私の代わりに)
 そうだ、泣いてなんかいられない。風子の願いに答えるために、俺にはやらなきゃいけないことがあるんだ!
 「この乗馬依頼、受けるよ……必ず勝ってみせるさ」
 涙をぬぐった俺は、そう強く宣言していた。

* * *

 この一年間が、一瞬、走馬燈の様によぎった。俺の風子への思い、サザンの思い、そして風子の思い。全てを、この勝負にたくす!
 鞭を投げ捨てた俺は、サザンの首根っこを掴むと、ぎゅっと前に押し出すように力を入れる。そう、俺の力で少しでもスピードをあげるために……

 「こ、これはすごい! サザンウィンド、猛烈な追い上げです。さきほどまでの差がぐんぐん縮まっていく……しかし、残りは百メートル、果たして届くのか、沢崎騎手!」
 ゴールまであと少し、もう前の馬なんて関係ない。一秒でも早くゴールに飛び込むために、全力を尽くすのみ。しびれた腕の力を振り絞って、サザンの体を思いっきり前に押してやる……

 「さあ、並んだ、並んだぞ。ダイヤモンドアロー、サザンウィンド両者全く並んだ……どっちだ……今、ゴール~、わずかに外、サザンウィンド号か!」
 わき上がる歓声。そして疲れ果てた俺の目に、電光掲示板が映る。

 「やりました、サザンウィンド! 驚異の末足、人馬一体の走りで新馬戦を見事に勝利。この冬の福島に、鮮やかに南風が吹き抜けました……」
 アナウンス、そして場内の歓声。ようやく、自分たちの勝利が実感できるようになる。
 (風子! 勝ったよ。俺たち、勝ったんだ!)
 ウィニングラン、そして俺は高々と拳を天に突き上げた……天国の風子にも届くように……

終わり

小説(転載) 縁結びのお守り

官能小説
05 /17 2018
HDDを整理してして発見、保存(ダウンロード)したままになっていた。読みやすい短編の作品だ。

 「あのう、これ一つお願いします・・・」
 「えっ、あっ、すいません・・・」
 
 天気のいい土曜日、退屈な午後の一刻。うとうとしてたところに突然声をかけられた葉琉奈は、欠伸をかみころしながら、慌てて受け答えた。
 「はい、縁結びのお守りですね。五百円になります・・・って、あれ、岡村くんじゃない?」
 「も、もしかして、丞静院さん。どうしたの、巫女さんの格好なんかして・・・」
 
 声をかけてきた相手が同じ中学の同級生である岡村隆史なのに気づき、葉琉奈はちょっとびっくりしてしまった。
 でも、それは相手の男の子も同じらしい。まさかこんなところで、といった感じの驚いた表情がおかしくて、葉琉奈はくすっと吹き出してしまう。
 
 「ふふふ、驚いたの。ここは、おじいちゃんの神社なのよ。それで、二、三日ほど留守する間の番を頼まれてたの。まあ、岡村くんが来るとは思わなかったけどね。」
 「で、でも、まさか、丞静院さんがこんなところにいるなんて・・・あ、でも、名字とか確かにそれっぽいなって気もするか・・・って、何を言っているだろ・・・」
 「しどろもどろの受け答えしちゃって、一体どうしたの? そうか、このお守りね。」 
 葉琉奈はそう言って、ちょっといたづらっぽく笑いかけた。
 
 その言葉に、隆史はあわてて言い訳を始める。
 「あ、そ、それは・・・そう、そうだ! 姉貴に頼まれちゃって・・・」
 「何がそうだ、よ。そんなのまるっきり嘘ってわかるわよ・・・ま、せっかく来てくれたんだし、奥でお茶でも飲んでいかない?」
 「でも、ここはどうするの?」
 「大丈夫、ちょっとの時間なら人も来ないだろうし。それより、ささ、はやくはやく!」

 「でも、岡村くんが縁結びのお守りなんてねえ・・・」
 神社の建物のちょっと奥、ちょうど巫女さんの休憩部屋みたいなところに通された岡村くんは少し緊張してるみたい。そんな感想を抱きながら、葉琉奈は入れたばかりの緑茶をすすめて、早速切り出した。
 
 「悪いことじゃ全然無いけどね。でも、ちょっと意外だったかな。だって、すっごくもてるじゃない、岡村くんって。」
 生徒会副会長にしてバスケ部の部長、成績も優秀でルックスもまあまあ。同級生の女子のなかでも人気の高い岡村くんが、わざわざ女の子の事で神頼みなんてちょっと信じられなかったのだ。
 
 「だから、それは・・・そうだよ、俺のだよ。でも、そんなにもてるわけじゃないさ。」
 葉琉奈の言葉に、隆史は観念したようにぷいと横を向いてしまう。いつもとは感じの違うそんな隆史の態度に、葉琉奈はかすかに笑みをこぼす。
 「ふーん、そんなことはないと思うけど。だけど、誰なのかな、岡村くんにそんなふうに想われてる人って。」
 「・・・いいだろ、誰だって・・・それよりこのことは・・・」
 「わかってるって。別に誰にも言ったりはしないわよ。」
 そう言ってにっこり笑う葉琉奈の姿に、隆史はひそかに溜息をついていた。

* * *


 「あーあ、まったく脈なしかな・・・」
 神社からの帰り道、隆史はそんなことをぼやきながら歩いていた。
 「それにしてもあの神社の巫女を、よりによって彼女がやってるとはなあ。全く誰だよ、あそこのお守りが恋愛にばっちり効くって言ったのは・・・」
 
 そう、隆史の想い人というのは、葉琉奈その人だったのだ。初めて彼女を見た時に受けた、物静かで触れば壊れそうな印象が忘れられなかったのだ。
 
 (あれは確か五年前だったかなあ)
 隆史がいつものように友人の家に遊びに行った時、そこで出会った少女・・・それが友人のいとこである葉琉奈だった。庭の池のほとりで小鳥達とたわむれる姿、そしてこちらに向けてくれた涼しげな微笑み。そのたった一度の出会いが隆史の初恋だった。
 
 (そして中学に入学した時、彼女と再会できたんだよな・・・もっとも相手は全然覚えてなかったみたいだけど。それに一年の時はクラスも違ったせいで、いまいち親しくなれなかったし。二年になってようやく同じクラスになれたんだけど、まだまだ友達の段階だからなあ・・・)
 
 そんなときにたまたま聞きつけたのが、あの縁結びのお守りの噂だったのだ。部活の女子マネージャーたちがかしましく話してたのを聞き、こっそり買いに来たつもりだったのだが・・・
 (あー、これじゃあ、まるっきり逆効果だよ。それに、彼女あんまり気にした感じも見せなかったし・・・これで、少し気にした様子でもあれば期待が持てたんだけど。どちらかというと、いつもよりかえって元気よすぎる感じだったよなあ・・・)
 
 「・・・あれは・・・」
 そんなことを考えながら歩いていた隆史の目にふと止まったのが、脇の店のショーウィンドウに飾られた一枚の手鏡、手の中にすっぽりと入ってしまうほどの小さな鏡だった。
 
 「・・・ふーん、こんなところにアンティークショップなんてあったかなあ・・・まあ、いいや」
 興味を引かれた隆史は、薄暗い店内の中に入っていった。二十坪ほどの店内には様々な国のものと思われる骨董品や貴重品が並べられ、この空間だけが現世から遊離してるかのような印象を受ける。
 
 「何をお探しでしょうか?」
 この不思議な雰囲気からそのまま浮き出したような女性・・・どうやらこの店のオーナーなのかな・・・がそう声をかけてきた。少し茶色がかったつやのある髪、ともすれば冷ややかな印象さえ受けそうなほど整った顔立ちに隆史は少し圧倒されるものを感じた。
 「・・・あ、いや・・・あの鏡なんですけど。」
 「あの品物ですか・・・あれは・・・」
 隆史の言葉に、その女性はちょっと首をかしげる。
 
 「何か問題でもあるんですか?」
 「いえ、そんなわけではありません・・・この鏡は持ち主の願いをかなえると言い伝えられてるものなんです・・・」
 「本当ですか? なんだか信じられないけど。」
 疑わしそうな隆史の問いに、女性はゆっくりと首を横に振って答える。
 「わかりません、私はこれに願いを託したことはございませんので・・・」
 
 「まあ、いいか。それでは、これ頂きます。」
 鏡に不可思議な魅力を感じた隆史は、店主の言葉を途中で遮って、買ってしまうことにした。鏡を購入して店を出ていく隆史と、それを見送る女性。
 「・・・ただ、持ち主の想いと少しずれた形で願いはかなえられるそうです・・・」
 彼女は、隆史の後ろ姿に向けてそうつぶやいていた。

* * *


 「まあ、こんなもので願いがかなえば世話はないけどな・・・」
 その日の夜、自室で買ったばかりの手鏡をもてあそびながら、隆史はそうつぶやいていた。
 「あーあ、せめて、こっちの気持ちに少しぐらいは気づいてくれたらなあ。」
 鏡にうつる自分の顔を眺めながら、先ほどの葉琉奈との会話を思い出す隆史。その瞳には、自分の想いを全く知りもしない葉琉奈と、想いを伝えることのできない自分自身への歯がゆさが浮かんでいる。
 
 (自分の気持ちが伝わるだけでいい? そんなことはないだろう・・・)
 瞬間、隆史の頭の中にそんな台詞が響く。その言葉にはっとした隆史は、鏡に写った自分の表情が微妙に変化しているのに気づく。そう、まるで自分のはずなのに自分でないような・・・
 
 「そんなことはない! 俺は・・・」
 (俺は、彼女が欲しい・・・そうだろう?)
 「・・・誰だ、お前は! さんざん勝手なことを!」
 (俺は、お前自身・・・お前の中に眠る本当のお前さ。お前は、彼女を自分のものにしたがってる。彼女と一つになりたい、彼女をめちゃめちゃにしたい・・・)
 「そんなことは・・・」
 
 ない、と言うつもりだった隆史の脳裏に、今日の神社でのシーンが浮かび上がる。自分にお茶を入れてくれた時、ちょっと前かがみになった葉琉奈の胸元・・・巫女装束からのぞく白い胸の谷間が。
 「そう、俺は葉琉奈が欲しい・・・それが俺の願い・・・」
 心ここにあらずといった感じでつぶやく隆史。自分の意識とは違う別の存在が表にでてくるような感覚、そして、鏡に写った隆史は微かな笑いを浮かべていた・・・

* * *


 「あーあ・・・こんなお日様ぽかぽかの気持ちいい日に何やってるんだろぅ・・・」
 日曜日の午後、神社の留守番で暇を持て余した葉琉奈は、お守り売場の机につっぷしたまま、そうつぶやいていた。
 「デートとかしてる友達もいるんだろうに。まあ、そもそも相手がいないって話もあるけど・・・」
 
 そんな葉琉奈の脳裏に、昨日の隆史の姿が思い出される。「そんなにもてるわけじゃない」と言った時の彼の瞳の真剣さが・・・
 「岡村くん・・・やっぱり好きな人いるんだろうな。なんだかちょっとショック受けちゃった・・・」
 
 どちらかというとおとなしい彼女にとって、いとこの友人でもある隆史は数少ない男の子の友達だった。その隆史に好きな人がいる・・・彼が遠くに行ってしまったようで少し寂しかったのだ。
 「・・・別に何か期待してたわけでもないけど・・・はあぁ」
 
 無理にはしゃいでみせた昨日の自分が恨めしい。落ち込む心で溜息をついた葉琉奈は、不意に机に影がさしたことに・・・誰か近づいてきたのに気づき、はっと顔を上げる。
 
 「何かご用でしょうか・・・あ、岡村くん。今日はどうしたの?」
 「うん・・・あっ、いや、ちょっと話があって・・・」
 (あれ? ちょっといつもより元気ないみたい・・・どうしたんだろう?)
 目の前に立つ隆史の様子に少し疑問を感じた葉琉奈は、軽く首をかしげる。しかし、すぐに気をとりなおして立ち上がった。
 「・・・話、私に? まあ、ここじゃあなんだし、奥の部屋でお茶でも飲みながら話しましょ。」

 「じゃあ、そのあたりに座って待っててね、私は、何かお茶菓子でも取ってくるから・・・えっ!」
 隆史を部屋に案内した葉琉奈は、お茶の用意でも、と台所の方に向かおうとする。その彼女が、急にびっくりした声をだして振り返った・・・突然、後ろから腕をぐっと引っ張られたからだ。
 
 「えっ。な、何、どうしたの?」
 「どうもしてないよ・・・これが話の内容ってこと・・・」
 そう言ったかと思うと、隆史の唇がさっと葉琉奈の唇を奪う。
 
 (えっ!・・・えー・・・お、岡村くんとキスしちゃったよー)
 あまりといえば、あまりに突然の出来事に混乱した葉琉奈の頬が、見る見るうちに朱に染まっていく。それでも必死に抗議の声を上げようとするが、唇を塞がれてるために全然声が出せないのがもどかしい。
 
 (で、でも、避けられなかった。逃れようと思えば逃れられたはずなのに・・・私、岡村くんのことが好きだったのかな。あーん、わかんないよう・・・)
 頭の中が完全にこんがらがってしまい、葉琉奈は体中の力が抜けたようにぺたんとしゃがみ込んでしまった。
 そんな葉琉奈の桜色の唇をようやく解放した隆史は、そのまま肩をつかんで畳敷きの床に葉琉奈の体を押し倒す。
 
 「君が・・・君の全てが欲しいんだ・・・」
 「ちょ、ちょっと待ってよ。そんなこと急に言われても・・・きゃんっ」
 覆い被さるようにしてくる隆史の体を細い両腕で必死に押し返そうとしながら、葉琉奈は制止の言葉をかける。
 そんな様子を全く意に介さず、隆史の手が葉琉奈の薄い胸をさわさわとまさぐる。
 
 (あーん、岡村くんがこんなことするなんて・・・でも、なんだか変な気分・・・って、だめ、だめ)
 初めて男の手で揉みあげられる胸からは、切ない感覚(かいかん)があふれ出す。押し流されそうになった葉琉奈は、ぷるぷると首を横に振って、そんな思いを吹き飛ばそうとする。
 
 彼女の思いを知ってか知らずか、隆史の手の動きはさらに激しさを増す。乳首をコリコリとつまみ上げると、白い薄地の布越しにもはっきりわかるほど尖り始める。
 「・・・あん、だ、だめっ・・・あーん」
 隆史は、勃起したピンク色の乳首を口に含み軽く噛む。その刺激に、葉琉奈はたまらず甲高い声をあげた。体中を走る熱い想いに、隆史の体を押し戻そうとする葉琉奈の両腕から力が抜けていくのがわかる。
 
 (だ、だめよ、こんなことしちゃだめなんだから・・・でも、なぜか体中に力が入らない・・・ど、どうして・・・)
 抵抗できない葉琉奈の様子に促されるように、隆史の手がするりと葉琉奈の袴の裾の下に入りこんだ。初めて太股に感じる男の手の感触に、葉琉奈はぴくっと身を震わせる。そのまま隆史の指はパンティの下にもぐり込み、ついに少女の秘所に到達する。
 乙女にとって最も恥ずかしい部分を男の子の触られている・・・そんな状況に葉琉奈は羞恥に頬を赤らめながら唇を強く噛みしめた。柔らかな媚肉を丹念に撫でまわす隆史の手の動きに合わせるように、葉琉奈の体がぴくぴくと痙攣する。
 
 (あんっ・・・こ、こんなことって・・・でも体がだんだん熱くなってきちゃう)
 まだ包皮に包まれたクリトリスをくりくりとつまむような指の動きに、葉琉奈の割れ目の中心からは、とろとろと透明な愛蜜が漏れ出した。くちゅくちゅとアソコからもれる淫音に、葉琉奈は耳たぶまで真っ赤に染めながら、切ない悲鳴を洩らす。
 「きゃふっ・・・あんっ・・・もう・・・あうっ・・・」
 
さらにエスカレートする隆史の指の動き・・・興奮にぷっくりと膨らみはじめた柔らかな処女肉を人差し指と薬指で押し開き、中指でスリットの中心を擦り上げる。むき出しにされたヴァギナの入り口を、愛液で濡れたくった指がなぶるように揉みしだく。熱く火照る秘所から体中に広がる快感に、葉琉奈は海老反るように体をくねらせる。
 
 「あん・・・それはだめっ!・・・あうぅ・・・」
 突然、葉琉奈は甲高い悲鳴をあげたかと思うと、切ない溜息を洩らしはじめた。隆史の指が、とうとうまだ男を知らない膣口の中に侵入しはじめたのだ。ずぶずぶという音を立ててゆっくりともぐり込んでくる指、生まれてはじめて胎内で感じる指の感覚に、葉琉奈は身悶えしながら、喘ぎ声をあげる。

 「くっ・・・いやっ・・・あん・・・あうっ!」
 堅く尖り始めたクリトリスを揉むように親指の腹で刺激する。瑞々しい柔肉は充血して赤く腫れ上がり、クレバスの中心からは透明な淫蜜が次から次にあふれ出す。自分の恥ずかしい部分を好き放題になぶる動きに、たまらず葉琉奈は隆史の手を抑えようとする。

 そんな葉琉奈の思いを見透かしたように、隆史はもう一方の手をするりと葉琉奈の胸元に滑り込ませた。まんまとブラジャーの下のもぐり込んだ指が、葉琉奈の成長途上の柔胸を痛いほど揉みしだく。直に乳房に触れる男の手の感触に翻弄される葉琉奈・・・股間にもぐり込んだ腕を押さえる彼女の力が緩んだ隙に、隆史は未成熟な膣の奥までずぶりと指を差し入れた。

 「ねえ・・・も、もうこんなことやめようっ・・・お願い・・・あんっ」
 指が完全に沈みきった瞬間、葉琉奈の半開きの瞳から一筋の涙が流れ落ちる。その光る滴を見た隆史の体がぴくりと震えるのに、葉琉奈は気づいた。

 (ち、違う・・・これは、岡村くんじゃない!)
 隆史の瞳に翳る苦悩の思いを見た瞬間、葉琉奈は反射的にそう感じとった。巫女としての直感が、隆史の中にひそむ別の存在への警鐘を鳴らす。
 「お・・・岡村くんっ・・・も、もう、やめてっ・・・きゃふっ・・・」

 (だ、だめだっ!・・・こんなこと、だめなんだ!)
 喘ぎ喘ぎながら必死に制止の言葉をかける葉琉奈の耳に、そんな隆史の声が聞こえたような気がした。その瞬間、少女の華奢な体を押さえつけていた力がふっとゆるむ。

 (隆史くんの声・・・今だわ!)
 体中を駆け巡る快感に力のはいらない両腕、まるで自分のものじゃないみたいな両腕に必死に力を込めて、隆史の体を振り払う葉琉奈。ようやく解放され荒い息をつく彼女の目に、突き飛ばされた拍子に隆史の胸元からこぼれ落ちたもの・・・小さな手鏡だ・・・がうつる。

 (あのまがまがしい気配!・・・これだわ、このせいで隆史くんは!)
 転がる物体にせいいっぱい腕を伸ばす。タッチの差で鏡を手にした葉琉奈は、おもいっきりの力をこめて壁に向かって叩きつけた・・・

* * *


 ぱりんっ!

 静かな室内に乾いた音が響く。その音で自分を取り戻した隆史は、朦朧とした頭であたりを見まわす。

 「た、隆史くん・・・?」
 ぺたんとしゃがみ込んでいた葉琉奈が、心配そうな瞳で問いかける。目があった瞬間、隆史の脳裏につい今しがたまでの出来事が思い出された。

 「ごめん! 俺、なんてことしてしまったんだ・・・」
 顔を伏せて、血がにじむほど唇をかみしめる隆史。自分はこんなことを望んでいたのか・・・そんな激しい自己嫌悪に襲われる。
 「う、ううん、いいの。それより、隆史くんが無事でよかった・・・」
 葉琉奈はあふれでる涙を指でぬぐいながら、そう隆史を慰めた。
 
 はだけた斎衣からのぞく胸元、乱れた袴の裾からは細いすべすべした太股が露になっている・・・やっと顔をあげた隆史の目に飛び込んできたのは、そんな葉琉奈の姿態だった。そして、下半身を覆う袴の中心、ちょうど葉琉奈の股間に当たる部分がじっとりと湿っているのに気づき、隆史は顔を赤らめる。
 
 「・・・あっ!・・・い、嫌・・・見ないで・・・」
 隆史の視線でようやく自分の様子に気づいた葉琉奈が悲鳴をあげた。見られているのを隠すように、慌てて股間を手で押さえる・・・皮肉にも、その動作がアソコに溜まっていた愛液をぷしゅっと押し出す役割を果たす。衣を、そして太股を蜜がじっとりと濡らしていく。そんなあまりの羞恥に、葉琉奈は首筋まで真っ赤に染めてうつむいてしまう。
 
 葉琉奈の言葉にあわてて背を向けた隆史が、ぽつりとつぶやいた。
 「・・・ごめん・・・君にそんな思いをさせるつもりじゃなかったのに・・・」
 「ちがうの! 隆史くんは悪くない・・・悪いのは私なの。様子がおかしいこと、もっと早くに気づけたはずだったのに。本当に隆史・・・ううん、岡村くんが私のことを求めてるんじゃないかって思っちゃったのかな。そんなことあるはずないのに。」
 「は、葉琉奈ちゃん・・・」
 「岡村くんの気持ち、勘違いしちゃって。馬鹿ね、私ったら。こんないやらしい姿まで見られて・・・もう、ほんとに自分で自分が嫌になるわ・・・」
 
 「ち、違う! 違うんだ・・・本当に、俺は君を・・・」
 うつむいたままぽつりとつぶやく葉琉奈の言葉に、隆史は弾かれるように彼女の側に近寄った。がしっと両肩をつかまれた葉琉奈がゆっくりと顔を上げる。上気して赤く染まった頬、涙に濡れる瞳を間近に見て、隆史は思わず言葉を途中で切って、葉琉奈の唇にキスする。
 「お、岡村くん・・・慰めてるつもりなら・・・」
 「前から、ずっと前から君のことが好きだったんだ・・・だから、だからそんなこと言わないで。」
 葉琉奈の柔らかな体をぎゅっと抱きしめる隆史。その腕の中で、葉琉奈は自分の体から自然と力が抜けていくのを感じた・・・

* * *


 「だめ・・・よ・・・隆史くん・・・わたし・・・」
 ようやく隆史の腕の中から解放された葉琉奈は、さっと背を向けるように後ろを向いてしまう。
 「俺は本気なんだ。それとも、葉琉奈ちゃんにはもう誰か好きな人が?」
 「ううん・・・でも、こんな恥ずかしい格好まで見せてるのに・・・こうして隆史くんの前にいるだけで情けない・・・」
 「そんなことないよ。今の葉琉奈ちゃん、とっても魅力的だよ・・・首筋だってこんなにすべすべしていて・・・」
 
 隆史は耳元にささやいて、葉琉奈の白いうなじに舌をはわせる。先ほどまでの行為で敏感になっていた葉琉奈は、そんな軽い刺激にも甘い吐息をもらす。
 「あ、あん・・・そ、そんなこと・・・あうっ!」
 「葉琉奈ちゃん、嫌なの?・・・それなら止めるけど。」
 
 (隆史君って、こんなにまで真剣なんだ。私は・・・)
 自分を真っ直ぐに見つめる隆史の瞳、そして体全体を支配する熱情に、葉琉奈はゆっくり首を横に振る。彼女の同意に勇気づけられた隆史の左手が、少女の胸元に滑りこむ。堅くしこった乳首をいじり回す指の動きに、葉琉奈の口からかすかな喘ぎ声がもれる。
 
 そんな葉琉奈の体が、突然ぴくんっと弓ぞるように反り返った。隆史の右手がするりと内股の間に入り込み、愛液にししどに濡れた割れ目に侵入してきたのだ。胸とアソコの二段攻撃に、葉琉奈は肩まで伸ばした長い髪をばさばさと左右に振り乱して悶える。
 
 「もう、服脱がしちゃうね。」
 隆史はそうささやいたかと思うと、さっと葉琉奈の衣と袴をはぎ取ってしまう。ブラジャーとパンティだけの姿を見られている、そんな恥ずかしさで葉琉奈の頬がみるみる真っ赤に染まっていく。彼女のそういう反応を楽しむように、後ろから少女の体を抱え込んだ隆史の両腕が、まだふくらみきれない胸に指をはわせる。
 体をまさぐる指は、だんだん下半身へと降りていく。ぴくぴくと震えるお腹を滑りおりた指先が、薄く産毛の生えたデルタゾーン、そしてピンクに色づいた秘所に到達した。尖りかけの肉芽を薄い包皮から剥きだし、くりくりとつまみ上げる。女の子にとって最も感じやすい性感体から発する快感・・・それに耐えられなくなった葉琉奈は、前のめりに倒れ込んで荒い息をつく。
 
 「・・・はぁ、はぁ・・・あ・・・こ、こんな格好、恥ずかしいぃ・・・」
 四つん這いになった格好で喘ぎ声をもらす葉琉奈を背後から見つめる隆史・・・興奮に桜色に色づいた背中には、葉琉奈がいつも自慢していた長く細い絹のような黒髪が汗で張りついている。そんななまめかしいコントラストにも、隆史の心は高ぶっていく。
 
 (と、とうとう・・・これが葉琉奈ちゃんのアソコ・・・)
 たまらなくなった隆史は、もう愛蜜でぐっしょり濡れたパンティに手をかけると、一気に引き下ろした。その瞬間、隆史の目の前に、外気に触れてぴくぴく蠢く葉琉奈のアソコがさらけだされる。興奮に左右に広がり始めた大陰唇の間から覗く処女穴・・・止めどなく流れ出す愛蜜の泉に、隆史はたまらず飲み干すように吸い付いていく。
 「はんっ・・・な、なんか入ってくるの・・・」
 隆史の舌が胎内に侵入してくるのを感じとった葉琉奈は、お尻を左右に振って身悶える。柔らかな舌の感触は、まだ異物に慣れていない未成熟な膣壁を優しく刺激し、少女の体に未知の快感を引き出していく。
 
 (あんっ・・・こんなとこ舐められてるのに・・・で、でも、気持ちいいようっ)
 更なる快感を求めて、葉琉奈の腰がアソコを強く押しつけるように自然と動く。そんな彼女の淫らな動作に、隆史の行為はますますエスカレートする。舌を引き抜いた隆史の目が、スリットの上の小さなすぼまりに引きつけられた。ぴくぴく収縮している菫色のアヌスを、じっとりと愛液で濡れた指先で揉みほぐす。今まで体験したことのない感覚・・・嫌悪感とそしてムズ痒いような快感に混乱した葉琉奈の下半身が小さく痙攣してるのがわかる。
 
 「そ、そんなとこ・・・汚いよっ・・・だめっ・・・あん!」
 「ううん、全然汚くなんかない・・・それに、葉琉奈ちゃんだってこんなに欲しがってるよ」
 隆史の指が、とうとう葉琉奈の腸内にずぶずぶと侵入してくる。菊の花びらにも似た肛門が指を食べてしまったような眺めに刺激され、隆史は奥まで挿入した指をぐりぐりかきまわす。排泄器官を縫われる、そんな予想もしなかった出来事に、葉琉奈の口から苦しげな吐息がもれる。
 
 (くふっ・・・こんな恥ずかしいところで感じちゃうなんて・・・私、どうかしちゃってる・・・で、でも、がまんできないようぅ)
 アヌスを弄ばれて感じている・・・そんな淫らな姿は見られたくない。そう思った葉琉奈は、血が滲むほど唇を噛みしめて、もれそうな喘ぎ声を必死にこらえる。
 
 でも、それは無駄な努力だった。アヌスをほじくりまわす指に加えて、濡れそぼったヴァギナにも指が侵入してきたのだ。ぐしゅぐしゅという音を立てて、隆史の指が葉琉奈の大事な部分を犯していく。肛門と膣口・・・二つのヴァージンホールを同時に奥まで抉られる感触は、あっさりと葉琉奈の理性を吹き飛ばした。
 
 「きゃふっ・・・それっ・・・と、とっても気持ちいいよう・・・ああぁんっ!」
 ひときわ甲高い声が室内に響いたかと思うと、跳ね上がった葉琉奈の体がぐったりと床に崩れ落ちてしまう。顔をつっぷしたまま肩で息をしている少女。そう、神に仕える巫女の淫らな姿態に、隆史の心臓の鼓動が一段と跳ね上がる。
 (そうだ、葉琉奈ちゃんって巫女なんだ。だけど、もう止められないよっ)
 神聖なはずの存在を、清らかな神社の中で汚す・・・そんな罪の思いさえ、今の隆史にはアクセルにしかならない。
 
 「ねえ・・・いいかな?」
 (・・・とうとう、この時なんだわ・・・でも、後悔はしない・・・)
 ささやくような言葉に隆史の本意を感じとった葉琉奈は、苦しげな瞳を向けてうなずいた。隆史の両手が、葉琉奈のきゅっと締まったお尻をつかんで高く持ち上げる。隆史の目が、湯気がたちそうなほど濡れそぼったクレバス、そしてその中心、待ちわびるようにぴくぴく蠢いている膣口に引きつけられる。
 くちゅっという湿った音とともに、乙女の部分に自分の肉棒を押しつける。きれいなサーモンピンクの柔肉が包み込むように、隆史の亀頭を飲み込んでいく。
 
 (あ・・・入ってくる、入ってくるよ・・・)
 隆史自身を胎内に感じたのと同時に、ぴきっという響きと激痛が葉琉奈の体を駆け巡った。純潔のあかし、処女膜が引き裂かれた時の想像以上の衝撃に、半開きになった葉琉奈の口からはか細い声がもれる。
 
 「あふっ・・・あああぁ・・・」
 苦痛に必死に耐えている葉琉奈の瞳から、再びきらめく涙が流れ落ちた。そんな彼女の様子を気遣ってか、隆史はいたわるようにゆっくりと自分のモノを出し入れする。
 
 ぐしゅ・・・ぐしゅ・・・
 
 稚拙な、しかし優しさのこもった隆史の動きが、傷ついた葉琉奈の膣壁に徐々に快感をもたらしていく。アソコから浸透してくる熱い奔流に、悲痛だった葉琉奈の声がだんだんとつやっぽいものに変化していく。
 「あん・・・いいようっ・・・なんで、こんな・・・でも・・・い、いっちゃう!」
 「お、俺も、一緒に・・・・」
 ひときわ高い喘ぎ声ともに、葉琉奈は体全体をぴくぴく痙攣させて悶える。その瞬間、彼女のアソコがぎゅっと締めつける感触に、隆史も自分の全てを彼女の中にそそぎ込んでいた・・・

* * *


 騒がしい月曜日の教室。週末の出来事を伝え合うクラスメートを横目で見ながら、葉琉奈は、昨日のことに思いをはせていた。
 
 隆史の正気を奪っていた鏡の破片・・・帰宅した祖父に見せた時の驚きの顔が思い出される。祖父の話によれば、どうやら古代に作られた呪いの鏡らしい。持ち主の中にひそむ欲望を増大させ、何が何でも自分の願いを実現させようとする・・・そんな呪力が込められていたそうだ。
 
 (なんで隆史くんがあんなものを・・・でも、呪いの鏡が縁結びしたってわけね。なんだか複雑な気分かも。)
 
 隆史との行為を思い出した葉琉奈が、少し恥ずかしげに苦笑いを浮かべる。そんな彼女に、隣でかしましくおしゃべりしていた友人達が声をかけてくる。
 「ねえ、ねえ。葉琉奈のところの神社のお守りって、本当ににばっちりの効き目なの? 最近ちょっと噂聞いたんだけど。」
 (そうだ! そういえば隆史くんもあのお守りを買っていったんだ・・・)
 友人の言葉に、葉琉奈はくすくす笑いをもらしながら答えていた。
 「ふふふ。それはもう、ばっちりの効き目なんだから・・・私が保証するわよ!」

(おわり)

小説(転載) 家庭教師は11歳

官能小説
05 /17 2018
HDDを整理してして発見、保存(ダウンロード)したままになっていた。読みやすい短編の作品だ。

 「ほら、ここの問題、答えが違うじゃないの。この前教えたばかりなのに・・・」
 「あ、そうだっけ・・・だって、こんな難しい問題なんてわかんないよ」
 八畳ほどの自室、その真ん中にあるテーブルで、僕は家庭教師の先生と一緒に勉強中だった。エアコンの程良くきいた涼しい部屋の中、これで前にいるのが美人の女子大生とかだったら最高なんだけど・・・・・

 「・・・何か別のこと考えてるでしょ! 集中しないからいつまでたっても問題が解けるようにならないのよ」
 ジト目でこちらを見つめる女の子、そうまだ十一歳の幼い顔を眺めて、僕は溜息をついた。
 「だって、砂莉那ちゃん・・・これって、有名私立高の入試問題だよ・・・」
 「言い訳無用よ。全く、小学生のわたしだってできるんだし、中二のおにいちゃんにできない訳はないんだから。」

 今度は、僕がジト目で見つめる番だった。目の前の小学生が普通の子ならともかく、IQ200を誇る天才少女がそんなことを言っても、全然説得力がない。そういう意味の視線を向けるが、当の砂莉那ちゃんはまったく意に介してない様子。
 「はあ・・・・」
 僕は、また溜息をつくしかなかった。

 僕の名前は、霧宮伸介。現在、青城学園中等部の二年生。
 いままで特に何の不自由もなく育ってきた僕の最近の悩みが、この家庭教師の存在だった。このごろ少しばかり成績が落ちてきたのを見て、心配した両親が探してきたのが、いとこの砂莉那ちゃんだったのだ。天才少女の名前を欲しいままし、既に高校、大学レベルの数学、物理学を操る彼女は、身内でもあり家庭教師にはうってつけって言うんだけど・・・

 (ありがた迷惑もいいとこだよなあ・・・)
 確かに、教え方は非常に的確でわかりやすい。そういう意味では、普通の大学生とかの家庭教師と比べても申し分無いんだけど。

 (さすがに小学生に勉強を教えてもらってるってのは、まずいよ)
 こんなことを他の友達に知られたら、いったいなんて言われるだろう。それを考えるたびに、ほんとに頭が痛かった。

* * *
 そして、今日も家庭教師の日。少し憂鬱な気持ちで待っていると、がらっと音がして、ドアが開いた。

 「こんにちは・・・あれ、砂莉那ちゃん、今日はなんだか元気ないね」
 そう、いつもは元気いっぱいの笑顔を浮かべている砂莉那ちゃんなのに、今日の瞳には少しかげりが見える。
 「・・・う、ううん、別に。そんなことないよっ・・・ささっ、早く勉強しなくちゃ。」
 いつものように、ピンク色のかわいらしいカバンから何冊もの問題集を広げる砂莉那ちゃん。なんだ、気のせいだったのかな・・・
 
 ところが、いざ勉強がはじまってからも、砂莉那ちゃんの心はここにあらずという感じで、ぼんやりしている。いつもは、考え事をしている僕が注意されているのに、今日は逆みたい。

 「・・・ねえ、この問題なんだけど、この解き方でいいのかなあ?」
 「・・・えっ、あ、ごめんっ・・・えっと、それは・・・」
 急に声をかけられて、あわてて問題集に目を向ける砂莉那ちゃん。やっぱり様子が絶対に変だ。
 「あのさ、やっぱりどこか体の調子がおかしいんじゃないの? 病気とかだったら大変だし。」
 「えっ・・・う、うん、そうじゃないんだけど・・・」

 砂莉那ちゃんは、そう言いながらも何か言いたげに口ごもる。こりゃ本格的におかしいぞ。いつもならはきはきしている彼女が、まるで今日は別人だもんなあ。
 「もしかしたら、話したいことでもあるんじゃないの。僕で役に立つことだったらなんでもするけど。」
 「・・・うん、実はね・・・」

 重たい口を開く砂莉那ちゃん。なんだ、何か悩み事でもあったのかな。ちょっと安心して、横においてあるコップに口をつけたんだけど・・・
 「オナニーって知ってるぅ、おにいちゃん?」
 
 ごほっ、ごほっ。あまりといえばあまりに唐突な言葉に、吹き出しそうになるジュースを必死でこらえて、せき込む僕。

 「あ、あのさ。いきなりなんでそんなこと?」
 「・・・今日ね、友達に学校で聞かれたの、「オナニーしたことある?」って。それでね、「ううん、知らない、何それ?」って聞いたら、みんな何て言ったと思う?」
 その時の事を思い出しているのか、少し声を震わせるような感じで砂莉那ちゃんは話し始める。僕は、だいたい友達の答えは想像できるような気もしたが、お約束だしあえてわからないと答えた。

 「みんなひどいのよ・・・「えっ、ほんとに知らないの?」とか、「ほら、砂莉那ちゃんってまだまだ子供だしぃ」とか、「男の子とつきあった事もないんだし、砂莉那ちゃんにはちょっと早いよね」みたいなこと、口々に言われて・・・」
 なるほど。最近の小学生だと、そういう事はすでに常識って感じなのか。現代の情報多過ってのもなんだかなあ・・・みたいな感想を抱きつつ、僕は砂莉那ちゃんを慰める。

 「・・・でもさ、そんな、大したことじゃないよ。気にすること無いって」
 「大したことない? おにいちゃん、全然わたしの気持ちなんてわかってない! みんな、自分たちは大人ですみたいな顔しちゃって・・・」
 よほど悔しかったのか、くちびるをかみしめた砂莉那ちゃんの瞳には少し涙までにじんでいる。そう、小さい頃から負けず嫌いの砂莉那ちゃんにとって、友達みんな知ってることを自分が知らないってことがよっぽど許せなかったんだろうなあ・・・

 「ま、まあさ・・・それで僕に何を・・・」
 「教えてほしいのっ、全部。ぜん~ぶね」
 「ぜんぶ・・・全部って何を?」

 身をのり出さんばかりの砂莉那ちゃんの勢いに、少しばかり気圧されながらも、おずおずと僕は尋ねる。まあ、なんとか音便にごまかすことができればいいけど。しかし、砂莉那ちゃんの答えは、あっさりとそんな僕の考えを吹き飛ばした。

 「だから全部よ! オナニーのことも男の子のことも・・・とりあえず、オナニーするとこ、みせてっ」
 「は・・・そ、それは、ちょっち・・・」
 「だめよ。いつもわたしの方が勉強を教えてるんだから、たまには、おにいちゃんの方が何か教えてくれてもいいでしょ。友達が誰も知らないようなこと覚えて、絶対見返してやるんだからっ」

 砂莉那ちゃんの目に浮かぶ強い意志の光を見て、僕はそれ以上の拒絶が無駄なことを悟った。気立てのよくしっかりものの砂莉那ちゃんであるが、同時に一度こうと決めたら絶対自分からは引かない頑固さも合わせ持っている。小さい頃からの付き合いで思い知っている僕にとって、これはもう観念するしかない。

 (はあ・・・なんでこんなことになっちゃったんだろう)

* * *
 おずおずと服を脱ぎはじめるのをじっと見つめる視線に、僕は少し身を引いてしまう。 (はあ、こんなんじゃ立つのも立たないよ)
 さすがに、こんな状況じゃ僕の分身もなんだか元気が無いだろう・・・そう思っていた僕だったが、意に反してあの部分に体中の血が充血していくのを感じる。

 (ありゃりゃ、まあこんなかわいい子に見られてるんだもん、しょうがないか)
 そう、いとこの僕の目から見ても、砂莉那ちゃんはとびきりの美少女だった。短くそろえられたつやつやストレートの髪、すっと整った華奢な顎のライン、そして僕を見つめるくりくりっとした大きめの瞳。じっと注がれる砂莉那ちゃんの視線、その瞳には生まれて初めてのモノを見つめる科学的好奇心と、ちょっぴりの性的興味が浮かんでいる。

 「ふ~ん、これが男性器ってやつなのね~」
 「だ、男性器って・・・」
 「うん、保健体育の樹業で習ったことがあるのっ・・・ささっ、続けて続けて」

 しょうがないなあ、そう思いながらも、僕は自分の肉棒をそっと握りしめるとゆっくり動かしはじめる。行為的にはいつものオナニーと何も変わることは無い。しかし、まだあどけない少女に見られているという、羞恥心をはらんだ何とも言えない感覚が、僕の性感をどんどん高めていく。
 「へー、オナニーってこんなふうにやるんだぁ・・・」
 いっぱいに見開いた瞳を好奇心にきらきらと輝かせながら、砂莉那ちゃんは僕の股間を覗き込むように身をのり出してくる。

 「あっ、先っぽのほうがなんだか濡れてきたよ、おにいちゃん」
 砂莉那ちゃんの言葉通り、包皮からちょっと顔をのぞかせた亀頭の割れ目にじわっと白っぽい液がにじみ出てくる。わくわくするような興奮に、桜色の唇を半開きにした砂莉那ちゃんが、たまらずふうと息をもらす。

 「あっ! も、もう、だめだ~」
 「・・・きゃあ! おにいちゃんたら、ひど~い」
 まさに天使の息吹と言った感じの砂莉那ちゃんの吐息を肉棒の先端に感じた瞬間、思わず僕はたまりにたまったモノを放出してしまっていた。もちろん、その目の前には、砂莉那ちゃんの顔が・・・

 「あーん、顔がべとべとして気持ちわるいよぅ」
 僕が噴出した大量のザーメンを正面で受け止めてしまい、まぶたから唇から顔中を白濁した液で滴らせながら、砂莉那ちゃんがつぶやく。幼い顔とドロドロの精液の組み合わせがなんともエロチック・・・ってそんなことを考えてる場合じゃない。

 (し、しまった~。思わず抑制きかなくなっちゃったからなあ)
 あわてて押入からタオルを取り出して、砂莉那ちゃんの顔をふいてあげる僕。
 「ご、ごめん、つい、がまんできなくて」
 「もう、なにも顔にかけなくってもいいじゃない~。でも男の人って、おしっこだけじゃなくって、こんなものまで出しちゃうのね、何か変なのっ」

 前髪にかかった精液を指ですくいとってまじまじと眺めながら、砂莉那ちゃんが興味深そうに話す。
 「でも男の人の精子って、こんな液の中に混じってるんだあ。ふーん・・・」
 「なあんだ。教えてって言うわりには、結構知ってるじゃない」
 「まあ、生物学で勉強したからね。父親の始源生殖細胞が体細胞分裂(mitosis)して増えて、それが減数分裂(meiosis)して精子になるの。それが、同じようにしてできた卵子と一緒になると子供ができるの。よく知ってるでしょ」

 得意げに話す砂莉那ちゃんの口からは、小学生に不似合いな生物用語がぽんぽん飛び出す。僕は、その柔らかな唇をそっと指で制して、
 「でもね、砂莉那ちゃん。子供ができるにはもっと重要なこともあるんだよ」
 「おにいちゃん、うそばっかり」
 「ほんとだって。それに、男の人ばっかりじゃなくて女の子からも、おしっこ以外の液体がでてくるんだよ」
 「えっ・・・あ、そんな、う~ん・・・」

 一発抜いたばかりだというのに、僕の体はちっとも落ちつこうとしない。熱く火照る肉棒から伝わる感覚に押されるように、僕は、砂莉那ちゃんのくちびるにむしゃぶりつくようにキスしていた。まるでさっきのザーメンといっしょに、いとこ同士という罪悪感も洗い出してしまったみたいだ。

 「・・・もうっ、こんなことまでしてって言ってないもん・・・」
 ようやく僕から逃れた砂莉那ちゃんが、ちょっと息を詰まらせながら悪態をつく。ちょっと唇を尖らせるようなしぐさが、とってもかわいい。
 「でも、ここでやめて欲しいわけでもないんでしょ。大丈夫、やさしく教えてあげるからさ。」
 完全にブレーキが利かなくなった僕は、そう耳元にささやくながら、砂莉那ちゃんの背中に手を伸ばし、ゆっくりファスナーを下げていく。ちょうど腰のところまで下ろすと、砂莉那ちゃんの体がぴくっと震えるのを感じた。

 「こわい? もしそうなら・・・」
 「う、ううん。こわくなんかないもん」
 首をぷるぷる振って、つよがる砂莉那ちゃん。でも、その瞳にはこれから起こる未知のものへの恐怖と、ちょっぴりの好奇心が浮かぶ。こんなやりとりの中にも、僕の手は確実に砂莉那ちゃんの服をはぎとっていく。夏に似合った真っ白のワンピースを脱がせると、砂莉那ちゃんはキャミソールとかわいらしいピンク色のパンティ姿で、恥ずかしそうにうずくまってしまった。

 「か、かわいいよ・・・砂莉那ちゃん・・・」
 薄地のシルクのキャミソールから透けて見える砂莉那ちゃんの胸。乳房の盛り上がり方はまだまだだけど、その先端、本当にバージンピンクといった感じの可愛らしい乳首を下着越しとはいえ初めてまのあたりにし、思わず僕はのしかかるように砂莉那ちゃんの胸に手を伸ばしていた。
 「・・・・きゃっ!・・・お、おにいちゃん・・・」
 僕の勢いに、砂莉那ちゃんはたまらず床の上にぱたんと倒れ込んでしまう。完全におおいかぶさる形になってしまった僕の真下で、砂莉那ちゃんの瞳が不安げに揺れている。そして、赤くなるほどぎゅっと噛みしめられた唇。その一つ一つが、今の僕にはたまらなく愛しかった。

 「・・・くふっ・・・な、なんか変な感じがするよぅ・・・」
 まだ膨らみきれない砂莉那ちゃんのバストをやさしく、やさしく揉みしだく僕の右手。サイズぴったりといった感じの小さな乳首を、キャミソール越しに弾くように刺激するたびに、砂莉那ちゃんの口からは苦しげな吐息が漏れる。尖りはじめた乳首をなぶる指先の動きに砂莉那ちゃんの注意が向いているのをいいことに、僕は左手をするりとパンティの中に煎り込ませた。

 「・・・あっ! だ、だめ~・・・・そ、そんなとこ触っちゃ・・・あーん」
 「だめだよ。ここをいじってはじめてオナニーのことがわかるんだから・・・それに、だんだん気持ちよくなってきてない?」
 「・・・そ、そんなことないもん・・・・た、たぶん・・・あっ・・・きゃんっ」
 指先が砂莉那ちゃんのアソコ、完璧に処女のスリットに触れた。その瞬間、体の中心から沸き上がる未体験の感覚に、砂莉那ちゃんはたまらず叫び声にも似たあえぎを洩らす。

 (こ、これが砂莉那ちゃんの・・・)

 砂莉那ちゃんの柔らかい花びらを指先に感じて、僕の心臓は鼓動が一段と高く跳ね上げる。人差し指と薬指で割れ目の両側の秘肉を押し広げ、ちょうど真ん中に位置するクリトリス・・・もっとも砂莉那ちゃんが感じる場所に違いない・・・を軽く弾くように中指を動かす。

 「きゃふっ・・・いやっ・・・ああ・・・あーんっ・・・」
 僕の指がかわいらしい肉芽を刺激するたびに、砂莉那ちゃんの体は弓ぞるように跳ね上がり、細い喉からは切なそうなあえぎ声がもれる。
 「あ・・・砂莉那ちゃんのアソコ、なんだか濡れてきたよ」
 砂莉那ちゃんの敏感すぎる反応に夢中になった僕は、胸を揉み上げる右手、秘所を撫でまわす左手をますます激しく動かす。そのうちに、砂莉那ちゃんの大事な場所を隠すパンティがじっとりと湿ってくるのに気づき、耳元でそうささやく。

 「そ、そんなことないもんっ・・・砂莉那、お漏らししたりしないもん!」
 「だから、お漏らしじゃなくて、これが女性の出す愛液ってものなんだよ。女の子がとっても気持ちよくなると、アソコからこういう液体がにじみ出てくるの」
 「・・・そ、そんなの、わたし知らないもん・・・あ、あふっ」
 「ね、このままだと下着が濡れちゃうから、全部脱がしちゃうよ」

 僕はそう言うと、同意の言葉を待つ余裕もなく砂莉那ちゃんのキャミソールとパンティをはぎ取るように脱がせてしまう。素肌を隠すものが何も無くなって、恥ずかしさのためか砂莉那ちゃんの瞳は所在なげにきょろきょろと動く。そんな砂莉那ちゃんが仕草がたまらなく愛しく感じられて、僕は両手で彼女の体をぎゅっと抱きしめていた。

* * *
 「・・・い、いたいよっ、おにいちゃん・・・」
 「あっ、ご、ごめんね・・・」

 あわてて両手を放す僕。しかし、こうしてあらためて砂莉那ちゃんを見ると、その冴え冴えとした白い素肌に、僕はなんだか圧倒されるものを感じた。
 まだ成長途中といった感じの幼児体型、しかし胸のかすかな膨らみが、かえって砂莉那ちゃんにぴったりだった。

 そして僕の視線は、砂莉那ちゃんの下腹部に移る。まだ誰の目にも触れたことの無かったデルタゾーン、まだうぶげ締度の恥毛しか生えていないため、かすかに震える大陰唇や尖り始めた肉芽がはっきりと見える。たまらなくなった僕は、砂莉那ちゃんの秘裂にむしゃぶりついた。

 ぐしゅ・・・じゅ・・・じゅる・・・・
 「あ・・・そ、そんなとこ・・・汚いよっ・・・・」
 舌先でクリトリスを叩くように刺激する。その動作だけで、体をしならせてあえぐ砂莉那ちゃん。ピンク色のスリットからは溢れ出すように蜜が流れ出している。まるで泉から清水が湧き出すような眺めに、僕は愛液を飲み干すように淫裂に吸い付いていく。秘所からもれるいやらしい音に、砂莉那ちゃんの頬が真っ赤に染まっていくのがわかる。

 「ほら、だめだよ。もっと気持ちよくしてあげるから」
 「あっ!・・・あふっ・・・あん・・・くふっ・・・」
 僕の顔が離れたすきに、アソコを両手で隠そうとする砂莉那ちゃん。その手を左手で軽く握りしめておいて、右手の指は砂莉那ちゃんの恥ずかしい部分をまさぐり、快感を引き出していく。まだ包皮に包まれた真珠色の豆粒をむき出しにして軽く撫でてやると、その瞬間、砂莉那ちゃんの体がぴくっと震える。

 僕の指はそのまま砂莉那ちゃんの秘裂を軽く押し広げると、まだぴたっと閉じたままの膣口を軽く揉みしだいた。
 「あ、あん・・・お、おにいちゃん・・・へ、へんなとこ触ってるぅ・・・」
 まだ自分でイタズラしたこともない、本物の処女穴。その入り口を触られる未体験の感覚に砂莉那ちゃんはこらえるような吐息をもらす。そんな砂莉那ちゃんの唇をキスで塞ぎながら、僕は右手の指を静かに沈めていく。

 ず、ずぶっ・・・ぐしゅっ・・・

 差し込んだ指に押し出されるように、砂莉那ちゃんのヴァギナからは白濁した愛液があふれ出てくる。親指の腹で砂莉那ちゃんのクリトリスを撫でながら、中指をゆっくりと出し入れする。そんな僕の指の動きに、砂莉那ちゃんは体全体を海老ぞらせて快感に打ち震える。

 「・・・お、おにいちゃん・・・砂莉那、なんか変なの・・・からだが熱っぽくて・・・だ、だめぇ・・・」
 体の深奥からわき起こる電流のような快感の奔流に、砂莉那ちゃんは頬を赤く染めながら、やっとの思いで途切れ途切れの声を上げる。その瞳は熱っぽく潤み、小鼻がぴくぴくとひくついている。

 そんな砂莉那ちゃんの様子に、僕の行為はますますエスカレートしていく。さっきまでさんざん指で弄んだ小さな乳首を軽く噛む、そのままちゅうちゅうとおっぱいを吸う音に、砂莉那ちゃんは恥ずかしそうに顔を背ける。そんな彼女の体が突然ひときわ高く跳ね上がり、細い喉からはかすれるようなあえぎ声がもれた。

 「あ!あんっ・・・も、もうだめっ・・・・・あんんん・・」
 砂莉那ちゃんの細い膣の中にさらに人差し指と薬指を差し込んだ瞬間だった。今まで何も挿入したことのない割れ目に三本もの指を突っ込まれて、砂莉那ちゃんは息もたえだえと言った感じで悶えるしかない。
 
 ずぼずぼと出し入れする僕の指の動きに溢れ出た愛蜜が糸を引くように白く細い太股を流れ落ち、フローリングの床をじっとりと濡らしていく。完全に包皮からむき出しになった肉芽は痛いほど赤く腫れ上がり、ぷっくりと左右に広がった大陰唇のせいで、きれいなサーモンピンクの小陰唇がぴくぴくと震えているのが露になる。
 そんな砂莉那ちゃんの秘所の淫らさに、僕の自制心は跡形もなく消し飛んでいく。

 「ね、ねえ、砂莉那ちゃん、僕もうっ・・・」
 砂莉那ちゃんの柔らかな太股を軽く両手で押し広げると、内股の間にするりと体を滑り込ませる。僕の肉棒と砂莉那ちゃんの割れ目が軽く触れ合う、熱く火照った粘膜同士が絡み合う感覚に、僕は心の底から、キモチイイと思った。

 「・・・あ、あふっ・・・・だ、だめぇ・・・ちょっと待って・・・」
 アソコからわき上がる快感に頬から耳の先から真っ赤に染めた砂莉那ちゃんが、息も絶え絶えといった感じで声を絞り出す。
 「・・・ま、まだ、わたし答え聞いてないもん・・・子供ができるのにもっと大切なことって・・・いったい何?」
 「それはね・・・ほんとに愛し合った男性と女性が一つに結ばれることが重要なんだよ・・・今みたいにね」
 そう言いながら僕は、ゆっくりと砂莉那ちゃんの中に体を沈めていく。亀頭が濡れた花びらを割り開き、狭い膣穴の中にずぶずぶともぐり込む。

 「や、やんっ・・・そ、そんなこと、教科書見たって書いてないもん・・・あ、あふっ・・・子供ができるのは精子と卵子が受精するからで・・・愛なんて関係ないもん・・・あんっ」
 体を割り裂かれる痛みに唇を噛みしめながら耐える砂莉那ちゃん。そんな砂莉那ちゃんの頬を手でやさしく撫でながら、僕はさらに奥に侵入するために力を込める。

 (・・・で、でも・・・なんとなくわかる気がする・・・)

 己の分身を狭い花弁の中に沈めきった瞬間、僕はそんな砂莉那ちゃんのつぶやきが聞こえた気がした。僕は、そのままゆっくり肉棒を引き抜こうとする・・・
 「ひっ! きゃふっ!」
 砂莉那ちゃんが甲高い悲鳴とともに、激しく体を震わせる。僕の分身がぷちっという音をたてて砂莉那ちゃんの処女膜を引き裂いたのだ。白い精液に混じった赤い鮮血が、砂莉那ちゃんの膣穴から溢れ出て白い太股を汚していく。

 「・・・あん・・・くっ・・・痛いよぅ・・・」
今僕が感じる、熱くたぎった肉棒を締め付ける力の強さ、その何倍もの痛みを砂莉那ちゃんは感じているのだ。僕のモノをくわえ込んで限界まで引き伸ばされたピンク色の肉唇、そして砂莉那ちゃんの瞳から流れ落ちる涙を見て、僕は激しい自己嫌悪におちいる。

 「い、痛い? ご、ごめん、砂莉那ちゃん・・・」
 「うっ・・・い、いいの・・・おにいちゃんなら・・・あふっ」
 (か、かわいい・・・)
 砂莉那ちゃんは、必死で痛みをこらえながら、首を振って僕に笑いかけてくれる。僕は、そんな砂莉那ちゃんの瑞々しい唇にキスしながら、ゆっくりと体を動かす。なるべく痛みを与えないように・・・

 「きゃふっ・・・あんっ・・・砂莉那なんか変っ・・・あん、あああ・・・」
 そんな静かな動きでも、砂莉那ちゃんの中に僕がいる、その感覚だけで僕の性感はぐんぐん高まっていく。そしてそれは砂莉那ちゃんも同じ・・・
 「あ、あん、砂莉那、もうだめぇぇ・・・・」
 ひときわ高いあえぎ声が響きわたり、僕は自分の全てを砂莉那ちゃんの中にそそぎ込んでいた。

* * *
 今日は家庭教師の日。僕が少し憂鬱な気持ちで待っていると、がらがらと音がして先生の姿が現れる。

 「ねえっ! この前のテストの結果はどうだった?」
 部屋に入ってくるなり、砂莉那ちゃんはいきなり聞かれたくなかったことを口にする。 「・・・あ、あれね・・・いやー、今回は体の調子悪くって・・・」
 「そんな言い訳なんて通用しないんだからっ、ほら、早くっ!・・・あーあ、こんな問題を間違えて・・・この問題だって、最近教えたものと同じじゃないの!」

 僕が差し出したテスト用紙を受け取って、砂莉那ちゃんは早速目を通し始める。採点された結果を読み進めていくに従って、砂莉那ちゃんのまんまるい大きな目がだんだんとつり上がっていくのがおっかない・・・

 「・・・ほら、でもさ。これでも、以前よりははるかに成績上がってるんだよ。最近はコンスタントに学年十位以内に入れるようになったし」
 「だめよ! この締度で満足してちゃ、絶対ダメなんだからっ」
 僕の言葉に、いきなり砂莉那ちゃんは身を乗り出してくる。息が触れ合うぐらい近づいてきた砂莉那ちゃんが、念を押すように言う。

 「だってね。わたし心に決めてるのっ・・・彼を作るときは、自分より頭のいい人を絶対えらぶって。だから、おにいちゃんには、もっと、もっ~とがんばってもらって、砂莉那より頭よくなってもらいたいの」
 そんな無茶苦茶な要求を、それが正直な気持ちだった。僕のそんな表情を読みとったのか、砂莉那ちゃんはさらにつけ加える。

 「じょぶ、じょぶ、大丈夫だって。がんばればきっとできるよ、おにいちゃんなら。それに・・・」
 そう言うと、砂莉那ちゃんはちょっといたづらっぽく笑って、
 「もし手を抜くようなことがあれば、あのことをおじさん、おばさんに言いつけちゃうんだから!」

 「ちょ、ちょっとそれは・・・しょうがないなあ、わかったよ」
 「ほんと! だから、おにいちゃんって、だ~い好き」
 そう言って、僕に飛びつく様に抱きついてくる砂莉那ちゃん。その愛くるしい笑顔を間近で見た僕は、自分の中に一つの想いが浮かび上がるのを感じた。
 (そう、この笑顔のためならなんだってできる、なんだってがんばれるさ)

おわり

小説(転載) 月の涙のペンダント

官能小説
05 /17 2018
HDDを整理してして発見、保存(ダウンロード)したままになっていた。読みやすい短編の作品だ。

  ここは、青城学園中等部。1-Aとかかれたプレートの掛かる、いつもどおりの騒がしい教室の朝、ひときわ甲高い声が響いた。

「えっ、誕生日のプレゼント! いったいどういう風のふきまわしなの?真紀、祐子」 
「まあね。私だってもらっちゃったんだから、その分ぐらいは返さなきゃなんないでしょ」
 祐子が、少し顔をあさっての方向に向けてそう受け流す。全く祐子はいつも素直な言いかたができないんだからと思いつつ、真紀はきれいに包装された小箱を取り出して、

 「とにかく、誕生日おめでとう! のり子」
 「うん、ありがとう。ねえ、これ開けてもいい?」
 のり子は、そう言いながらもう包みを開けて中身を取り出し始めている。
 「わー、きれいなペンダント! これ、琥珀かしら。どう、私に似合ってる?」
 「うんうん、とっても似合ってるわよ」
 「ねえ、どこで買ったの? 結構高そうにみえるけど」
 「三丁目の角のところのアンティークショップよ。心配しなくても掘り出し物だったのよ、それ。表面にちょっとした傷があるでしょ。それで安くなってるのよ。それにのり子は科学部の会計やってて、私も祐子もいつも迷惑かけっぱなしだしね。なにせ、金遣いの荒い副部長がいると大変だから・・・」
 「何いってんのよ、真紀だって・・・って、そんな話じゃなくて。なかなか趣味がいいでしょ。なんたって私が見繕ってあげたんだから・・・」

 祐子が、ちょっと自慢げにそう話はじめるのと同時に、教室の扉が開いて先生が中に入ってくる。
 「まったく朝のホームルームの前は自習ってことになってるだろ! 早く席につかんか。」
 途端に席を離れていた生徒が机に戻って、ざわついていた雰囲気が静まり、いつもどおりの授業が始まった。

* * *
 手足が重く、頭ががんがんする・・・意識がだんだんはっきりしてくるにつれ、のり子は自分がおかれた状況に気がついた。

 「なにこれ、何で、私こんな格好して・・・うっ」
 生まれたばかりの姿をしたのり子は、まだ膨らみきれない胸を強く揉みしだかれ、思わず声をもらした。
 「なにこれ、どうして・・・はっ・・・ん!」
 誰ともしれない手から逃れようとしたのり子は、自分の手足がまるで鉛でも詰まっているかのように動かないのに気づく。
 左の乳首をコリコリと指で撫で回されるだけでも、胸がきゅんと苦しくなるのに、まだ尖りきっていない右の乳首を軽く噛まれ、のり子は背筋をぴんと弓ぞらせて悲鳴をあげた。

 男の手の動きはさらにエスカレートする。胸を這い回る左手は、のり子の薄いが弾力のある柔らかな乳房を執拗にもみ、興奮で硬く飛び出してきたピンクの蕾をはじくように刺激する。

 「そ、そんなとこ・・許して・・・・うっ!」
 許しを乞うように涙で潤んだ瞳で見つめるのり子を無視し、男の右手は、のり子の白く太股を撫でるようにすべる。まだ誰にも触れられたことのない秘芯に近づく指から逃れるため、
 のり子は大きく割り広げられた足を必死に閉じようと力を込める。しかし、内股が少し痙攣するだけで、肝心の足はぴくりともしない。

 「・・・んんっ・・きゃふぅっ・・・くうっ!」
 哀しみと欲情の奇妙なバランスに彩られた目をいっぱいに見開き、のり子が悲鳴を上げる。男を知らないのり子の秘所、そのもっとも敏感なとこに指が達した瞬間だった。
 まだ柔らかな包皮にくるまれ保護された淫核を強く上下に擦るような男の指の動き、むき出しの神経繊維を直に刺激される感覚に、たまらずのり子は体をぴくと痙攣わせて、一瞬息を止める。敏感すぎるクリトリスからの電流のような感覚、それがのり子の背筋を走り抜け脳天に到達する。
 瞬間、淫部から徐々に感じられるようになった悪寒とも嫌悪感とも違う、今までに感じたことのない感情・・・快感?・・・がのり子の全身に広がり浸透していく。

 「どうして、どうして、こんな・・・・・・・あああぁ」
 完全に包皮をはぎとられた上にくりくりと揉みほぐされ、のり子のクリトリスはまさに肉芽といった感じで硬く尖りきっていく。優しさのかけらも感じられない男の指の動き、それが逆にのり子の体、そして心を熱く、熱く火照らせる。

 「・・・・あ・・・あ・・・そんなとこ・・・」
クリトリスを擦る右手の動きに加えて、左手の指がのり子の瑞々しいピンク色の花びらを撫でるようにうごめきだした。興奮に充血し始めたスリットを強く擦られた瞬間、のり子の体内をじゅんとしたものが駆けめぐり、まだ処女の花びらから透明な蜜がとろとろと流れ出す。

 「やん・・・・・あそこが、あそこがとろけちゃう・・・」
 あふれだした愛液はとどまることなく、のり子のお尻から太股からぐしょぐしょに濡らしていく。男の指が大隠唇を広げ、まだ自分でいじくったこともない本物の処女の膣口が目の前にさらけ出される。
 (・・・は、恥ずかしいぃぃ・・・・・)
 男を知らないピンク色の入り口が、冷たい外気にさらされてひくひくと蠢動している。それに合わせるように体をぴくぴくふるわせていたのり子が、突然海老ぞるように体をしならせて叫び声を上げた。

 「きゃふっ・・・・・あ、うーん・・・」
 男の指が、のり子のヴァギナに深々と侵入してきたのだ。きつい狭穴にむりやり指を埋め込まれて、のり子の瞳からは一筋の涙が流れ落ちる。ぎゅっと締め付けてくる感覚を楽しむように動きを止めていた男の指が、ついに前後のストロークを開始してのり子の秘所を犯しはじめる。

 「うーん・・・・あん、ふぁぁ・・・・」
 ずぼずぼと卑猥な音をたてて、のり子の膣内をかきまわす。そんな指の動きに合わせるように、のり子は体を震わせてあえぎ声を上げる。アソコからわき上がる耐え難い快感に、のり子の瞳がぼんやりと霞みはじめる。
 「・・・・きゃあぁ・・・・そんな・・・」
 興奮にぴくぴくと振動する唇に、突然、男の熱くたぎりたった怒張が押し当てられ、のり子はたまらず悲鳴を上げる。

 (こんな、こんなこと絶対嫌~~)

 がばっ!

 肉棒が唇を割り裂こうというまさにその瞬間、のり子は口を手で押さえた格好で飛び起きた。
 「ゆ、夢・・・・何なの、今の・・・」
 暗闇の中、自分の体を思うがままに陵辱する男、よく顔もわからなかったその姿が脳裏によぎり、のり子はあわてて頭をぶるっと振って、その考えを打ち消した。寝汗でびっしょりと濡れた下着と寝間着が体に張り付き、とても気持ち悪い。しかし、それもさっきまでの夢の気持ち悪さとは、とても比べものにならない。そのとき、のり子は、自分のパンティが汗じゃない液・・・愛液でじっとりと湿っているのに気づいて顔を赤らめた。

 (私ったら、なんてはしたないことを・・・・・)
 階下の方から、お手伝いさんが朝御飯の支度ができたことを伝える声が聞こえる。のり子は、恥ずかしさとくやしさで混乱する気持ちを必死で押さえつけながら、学校に行くための身繕いを始めた。

* * *
  
 (どうしてあんな夢を見たんだろう・・・・)
 いつもの教室、いつものように騒がしいクラスメイト。その喧噪の中で一人、先ほどの奇妙な夢について考え込んでいたのり子は、細い肩をぽんと叩かれ振り返った。祐子と真紀だ。

 「どうしたの? 朝からブルーな感じに浸っちゃってさ?」
 と真紀が声をかける。
 「うん、別になんでもないわよ」
 「さては、あの日だなあ・・・・って冗談よ、冗談」
 いたずらっぽい問いかけをした祐子は、のり子に睨まれて、あわててそういう言い訳をする。そんな会話の途中で、先生が入ってくるのを見て、みんな急いで席に戻る。真紀は、ふと担任の冴島の後ろから見慣れない青年が入ってくるのに気付いた。

 黒板の前に立った冴島が隣の青年を紹介しながら、
 「みんなよく聴けよ! こちらは、今日からこのクラスで教育実習を行うことになった広永君だ」
 「皆さんはじめまして、広永啓介といいます。二週間ほどの短い付き合いになると思いますが、どうかよろしくお願いします」
 ぺこりとおじぎをしながら、紹介された青年が自己紹介する。その途端に、教室のあちこちで品定めが始まり、慌てて先生が静かにさせようとしているのが見える。

 興味津々といった感じの祐子は、
 「へー、なかなかいい男じゃない? そう思うでしょ、真紀」
 「そうかなあ・・・のり子はどう思う?」

 真紀からそう話をふられたのり子であったが、それに答えることが出来なかった。広永と名乗った青年に目が釘付になってたからである。

 「誰なの。見たこと無いはずなのにどこかで会ったことあるような・・・嫌な感じがする・・・」
 頭の中に自分とは別の誰かが住み着いたようなそんな感触を覚えた途端、意識がブラックアウトする・・・

 「のり子!」

 急に椅子ごと倒れてしまったのり子を見て真紀が悲鳴をあげた。ざわついていた教室がさらに混乱の極みに達し、その中を冴島と広永があわててそばに駆け寄ってくる。

 「おい、大丈夫か、高橋!・・・だめだ完全に気を失ってる。おい、はやく高橋を保健室につれていくんだ」
 のり子を助け起こして頬を少したたいたりしていた先生も、あきらめたのか保健委員にそう告げる。呼ばれた生徒が運ぶためにのり子を起こして肩にもたれ立たせた拍子に、あの誕生日プレゼントのペンダントが胸元からちらりと顔をのぞかせる。

 「どうしたんですか、広永先生? 顔色が優れないようですけど?」

 真紀は、広永がペンダントを見て顔色を変えたのに目ざとく気付いて、そう尋ねる。
 「いや・・・べ、別にたいしたことじゃないんだ。ただ、見たことあるペンダントに似てるかなって思って・・・気のせいかな、たぶん」
 真紀は、苦し紛れにも似た笑いをうかべる広永をじっと見つめていた。

* * *
 「ほらほら、祐子。ぐずぐずしないで! あいつを取り逃がしちゃうじゃない」
 「大丈夫だって、そんなにあせらなくても」

 あれから小一時間。真紀と祐子の姿は、学校から電車で二駅ほどの繁華街の中に会った。あの実習生、広永の後をつけてきたのである。

 「真紀、真紀ってば! なんであいつの後なんかつけなきゃなんないのよ?」
 「のり子が倒れたのは、あの男を見たからなのよ。絶対何か関係あるわよ。広永の方の様子だって普通じゃなかったもの。」
 「あいつとのり子が知り合いだっていうの?」
 「うーん、そこまでは言い切れないけど・・・ほら! あいつ、あの店の中に入っていくよ!」

 レストランに入っていく広永を見て、二人も慌てて後を追いかける。
 「いるいる」
 入り口近くの席に陣取った二人は、カウンターに座っている広永を見つけてそうつぶやく。
 「どう、あいつの様子は?」
 広永がいる方に背を向ける形で座った祐子が、後ろを振り向きたいのを我慢できないようにそう尋ねる。
 「うーん、なんだか人を待ってるみたいね・・・ただ、相手の人がちっとも来ないのでいらいらしているみたい・・・・あ、こっちに来る!」

 ちらちらと広永の方をうかがっていた真紀がそう言うのを合図に、二人は慌てて見つからないように顔を下げる。

 「な、なに、もしかして見つかったの?」
 「しっ! 違うみたい・・・電話かな?」

 レジの方向に歩いていく広永を横目で追いながら、真紀がそう答える。広永は、どうやら待ち合わせの相手に電話をしているらしく、少し怒ったような声で話している。
 「・・・おい、なんだよ・・・なに・・・ああ、わかった・・・」
 何かメモを取りながら電話をしていた広永は、そう言って電話を切る。レジで会計をすませ店を出ていくのを目で見送りながら、真紀が慌てて席を立つ。

 「どうしたのよ、急に?」
 小走りに電話のところに行って戻ってきた真紀に向かい、祐子がそう声をかける。
 「うん、これよこれ。広永の奴、何かメモを取ってたでしょ。その跡が次のメモ用紙に残ってないかと思ってね・・・もう、ばっちり! どうやら、どこかの住所みたいね」
 「それでどうするの?」
 「何言ってるのよ! もちろん、追いかけるのよ」


* * *
 
 「・・・はあ・・・どうしたんだろう・・・」
 学校を早引けしたのり子は、帰宅早々自室のベットに横になった。
 (やっぱりあの実習生の人を見てから、何か変だわ。頭がチリチリしてなんだか自分じゃないみたい・・・・)
 強烈な睡魔に誘われ、のり子は深い眠りの中に落ちていく。あの快楽夢(あくむ)の中に・・・・

 「うっ・・・くううう・・・」
 まだキスの経験すらもない唇に男の熱くたぎったものを感じ、のり子はたまらずうめき声を上げた。そのままのり子の唇を割るように突きこまれる肉棒に小さな口をふさがれ、のり子はたまらず息を詰まらせる。喉の奥まで押し込まれる息苦しさで、含んだモノを吐き出すように動かす舌の動き、それが皮肉にも男の快感を増大させる。
 (・・・くっう・・・なんで・・・こんな・・・)
 口内を往復運動する肉棒の動きが速まったのを感じ、のり子は本能的な恐怖を覚えた。男のモノがひときわ奥に押し込まれた瞬間、びくっという震えとともに喉の中に熱い液体がそそぎ込まれる。

 「・・・ごほっ・・・ごほっぅ・・・」
 白く糸を引く精液をくちびるの端からしたたらせつつ、せき込むのり子。そんなのり子の様子にお構いなしに、凌辱はさらに続く。つい今しがたあれほどいじくり回されたクリトリスを強く擦られて、のり子の体がぴくんと跳ねる。その拍子に、のり子のクレバスからはまたあの液体がにじみ出る。清純そのものといった聖液を塗りたくった男の指がずぼっという感じでのり子の体内に突きいれられる。

 「ううう・・・あ・・・あ・・・ああああ」
 ぐりぐりと膣内をかき混ぜられるたびに、じゅるじゅるとのり子の愛蜜が音を立て、喉が快感のスタッカートを奏でる。まだ幼い狭穴を出し入れする右手の動きに合わせて、左手の指が、快感に勃起しきったのり子のクリトリスをとんとんとリズミカルにはじく。そのたびに、あそこから体全体にじわっと快感が広がっていき、喉からは恥ずかしげなあえぎ声がもれる。

 「やあぁ・・・・ふあぁぁぁ・・・」
 突然、今まで執拗にのり子のヴァギナを犯していた指がすぽっと抜かれる。のり子は、ほっとした感覚とともに、なんだか物足りなさも覚える自分に気づき頬を赤らめる。
 だが、それも一瞬のことだった。抜かれた指が、のり子のもっとも恥ずかしい部分、バラ色のアヌスに侵入してきたのだ。濡れるだけ濡れそぼった愛液が潤滑油になり、男の指はずぶずぶと思ったほどの抵抗もなくのり子の菊の華の中に埋没していく。
 「・・・・きゃふ・・・・くーん・・・・」
 ずっぽりとアヌスに埋まった人差し指の圧迫感に、声を詰まらせるのり子。さらに辱めるように、親指がずぶずぶとのり子の膣口に突っ込まれる。二つの狭穴を同時に刺激される(いじくられる)感覚に、のり子の体内からはさらに大量の愛液が吹き出す。ねっとりとした性液まみれのアソコとお尻の穴、その間の薄い粘膜を二本の指で挟むように揉みほぐされて、快感に踊るようにのり子の体が跳ね上がる。

 「・・・あああぁ・・・・・・」
 2本の指がひときわ深く差し込まれた瞬間、のり子の口からは感極まったあえぎ声がもれ、体がぴんと緊張したかと思うと全身の力が抜けたようにぐったりとなる。いわゆる、「いった」という状態だ。男の指がゆっくり引き抜かれ、愛液が指とあそこのあいだで糸を引くのが見える。

 (・・・・あれ・・・何かおかしい・・・)

 快感の余韻に浸りながら、のり子は何か違和感を感じた。自分が自分で無いような感覚。
 (・・・私、こんなに髪長くない・・・それに胸ももっと小さかったし・・・えっ、私どうしちゃったの?)
 男に凌辱されているのがいつのまにか自分じゃなくなっている、そんな感覚を覚えたそのときに、のり子の頭の中に知らない女の子の声が響く。
 「私は、黒崎玲子・・・・あなたの体を借りるわ・・・」
 「えっ!」
 のり子が驚きの声をあげる。ちょうどその瞬間、さきほど口の中に精を放ったばっかりの肉棒が、ヒクヒクと震えるのり子の膣口に当てられる。ぐしゅ、ずぶっという音をたてて中に侵入してくる圧迫感に、のり子はさきほどの奇妙な声のことも忘れ、切迫したあえぎ声を上げる。

 「・・・・きゃふ・・・くっ・・・・あーんっ!」
 柔らかな媚肉の壁面を削り取るような怒張の激しい一突き一突きに、のり子は体をよじらせてもだえる。はじめて男のモノを受け入れた細いスリットから全身に走る痛みに、少しピンクがかった頬を一筋の涙がこぼれ落ちる。
 「あっ!・・・・だ、だめ・・・」
 快感にぶるぶると内股が痙攣し、アソコの締め付ける力がぎゅっと強まる。大量の白濁した液がのり子の体内にそそぎ込まれ、その熱い、熱い精を子宮で受け止めた瞬間、のり子は自分の意識が暗い闇の中に沈んでいくのを感じた。

* * *
 「ここよ、ここ」
 繁華街から、電車で一時間。もうあたりがすっかり暗やみに包まれた頃に、真紀と祐子はようやくあのメモ用紙に残されていた住所の場所に到着していた。そこは、どうやら倉庫街の一角らしく、見るとその倉庫の一つからうっすらと明かりが漏れだしていた。

 「どうやら、あの建物みたいね。」
 「でも、広永先生ったらこんなところで一体何の用かしら?」
 「そんなこと私に聞かれてもわかんないわよ。誰かとの待ち合わせだと思うけど・・・とりあえず中に入ってみましょ!」
 祐子の問いにちょっと口をとがらせて答えた真紀は、そのまま倉庫の裏の方に回り込んでいく。
 「ちょっと、ちょっとどこ行くのよ?」
 「まさか正面から入るわけにはいかないでしょ。裏口の方に回るのよ。」
 目論見通り裏口を見つけて、真紀はしてやったりといった表情を浮かべながら、そっとドアを開ける。
 「あそこの荷物の陰に隠れましょう。それで中の様子がわかると思うわ」
 真紀はそう声をかけて、そろりそろりと音を立てないよう注意しながら中に入っていく。祐子もその後を追いながら、
 「どう、広永先生は・・・」
 「しっ! なにか聞こえる」
 真紀が祐子の唇に指をぴたとあててそう諭す。その言葉通り、倉庫の奥の方から男の話し声が聞こえてきた。
 
 「・・・あのことがばれたかもしれないだと! 何を証拠に、そんな馬鹿なことを言ってるんだ?」
 「ペンダントさ! あの時の娘、黒崎玲子が身につけていたペンダントを見つけたんだ。今日行った中学の生徒がしていたんだよ!」
 「ペンダントなんて同じようなものなどいくらでもあるさ。そんなことでいちいちびくびくするなよ」
 「いや、間違いない。見覚えある傷があったし・・・」
 「心配するなよ。あの女はもうこの世にはいないんだ。俺たちが始末したじゃないか。ただの偶然さ」
 「・・・しかし、やっぱり俺は・・・」

 がたがたっ。突然の物音に広永ともう一人の男がこっちを振り返る。

 「やばっ! 見つかっちゃったじゃないの、祐子」
 「だって急にあんなこと言われて・・・とにかく逃げましょ」

 あわてて逃げ出す真紀と祐子だったが、大の男の足にかなうはずもない。
 後ろ手に縛られて倉庫の床に転がされた真紀と祐子。それでも、祐子は気丈に二人をにらみつける。
 「あんたたち! こんなことしてただですむと思ってるんでしょうね!」
 そんな祐子の言葉を、小馬鹿にしたような笑いで受け流し、
 「ただですませるつもりはないさ。いろいろ都合の悪いことも聞かれてしまったみたいだしな・・・俺と広永は高校時代からのいわゆる悪友でね。いろんな悪事もやってきたんだ。黒崎玲子とかいった女をさらってきたときには、ずいぶん楽しませてもらったな・・・」
 「そんなことぺらぺらとしゃべって・・・絶対、警察送りにしてやるわ!」
 「無駄だよ。彼女は絶対見つかりっこ無いところに埋めちまったからな。後はおまえたちの始末だけ・・・」
 「三崎! 彼女たちは・・・」
 「関係ないか? そんなことはないだろ、広永。こいつらをこのまま逃がしちまったら、俺もお前も終わりなんだ・・・まあ、始末する前にじっくり楽しませてもらうがな。俺はこっちの気の強そうな娘が気に入ったぜ。お前はそっちの子でいいだろ」

 そう言っていやらしい笑いを浮かべた三崎が、ゆっくり祐子に近づいていく。恐怖に瞳を曇らせながらも体を揺らして、はかない抵抗を試みる祐子の胸元をつかんだ三崎は、そのまま乱暴に祐子のセーラー服を引き裂く。びりびりという音が倉庫の中に響き、ブラジャーに包まれた祐子の乳房がぷるんと露出する。

 「きゃあ!」

 今まで我慢に我慢を重ねていた祐子がとうとう悲鳴を上げたまさにその時に、がらがらという音とともに、倉庫の扉が開いていく。

 「のり子! どうしてここに!・・・・」
 倉庫の入り口に浮かび上がったのり子の姿を見て、真紀が声をかける。しかし、のり子の様子がいつもと違う・・・そして、右手に握られた鈍く光るナイフに気づいて絶句してしまう。
 「お仲間の登場って訳か。しかし、そのままじっとしていてもらおうか。でないと、このお友達のかわいい首がへし折れることになるぞ!」
 真紀の声に振り返った三崎は、祐子の華奢な首を右手で握りしめて凄んだ声を張り上げた。
 だが、のり子の歩みは止まらない。ナイフをしっかりと構えたまま、一歩また一歩三崎達に近づいてくる。
 「のり子? 違うわ。私の名前は黒崎玲子。そう、あなた達が殺したね。そして・・・」
 のり子はそう言って、壮絶な笑みを唇に浮かべる。

 「・・・今度は、あなた達が死ぬ番だわ」

 「・・・ふっ、はったりもいいかげんにしないと・・・」
 三崎は、青ざめた表情を必死で隠しながら、右手の筋肉に力を込める。
 「・・・・くうぅぅぅ・・・」
 細い首筋にかかる強烈な圧力に、たまらず祐子の喉から苦しげなうめき声が漏れた。痛みに耐えかねたのか、その目からぽろぽろと涙がこぼれ落ちる。
 
(・・・だ、だめっ!・・・)

 光る涙を見た瞬間、今まで暗闇のなかに閉ざされていたのり子の意識が急速に戻ってきた。ようやく体の自由を取り戻したのり子の右手からナイフが滑り落ち、からんと床に落ちた。それを見た広永が急いでナイフを拾い上げる。

 「くくくっ。また、かわいいお嬢さんが楽しませてくれる。まあ、まずはこの子からだ」
 そう言って、三崎は祐子のブラジャーを引きちぎったかと思うと、両手であらわになったピンク色の胸を揉み上げる。十三歳のぴちぴちと張りのある乳房を強く刺激され、祐子の口からは、悲鳴にも似た嬌声が上がる。
 「ほら、もっといい声で鳴かせてやろうか・・・ぐっ・・・何を・・・・」

 さらにエスカレートする手の動き、それが祐子のパンティにまで伸びてきたその瞬間、三崎の口から苦しげな声がしたかと思うと、そのまま床に庖れ落ちる。
 何がなんだかわからない祐子の目に映ったのは、呆然として立ち尽くす広永の姿だった。その手には、血に赤く染まったナイフが握られている。

 「・・・ごほっ、ごほっ・・・広永先生。先生が助けてくれたんですか。でも、どうして・・・?」
 「・・・もう耐えられなかったんだ。そう、自分の犯した罪は自分で償わなければいけないんだ・・・」
 祐子の問いにそうつぶやいた広永は、ゆっくりと右手のナイフを自分の胸に当てる。そのままナイフが心臓に向かって突き刺さる、それを止めたのは駆け出してきたのり子の両腕だった。
 「先生! そんなことをして本当に彼女が慰められると思っているんですか! もし、本当に罪を反省しているのならば、生きるべきです。生きて彼女にしたことを償うべきです。」
 すべてを知っているようなのり子の瞳を見て、広永は静かにナイフを下ろした。

* * *
 その後が大変だった。3人の連絡で駆けつけたパトカーと救急車。真紀、祐子、のり子の3人もそれぞれ事情徴集とかで拘束され、やっと解放されたのは、もう月も高く上った夜半すぎだった。

 「・・・・結局、全然わからなかったんだけど、なんでのり子がこんな所にいるわけ?」
 納得できないという感じで真紀が問いかける。祐子も同じ疑問を抱いていたらしく、うんうんとうなづいている。のり子は、ちょっと迷ったものの、あの奇妙な夢から話し始めた。
 
 「・・・それってただの欲求不満じゃないの?」
 「違うってば! だって夢に出てくるのが私じゃないんだもの。たぶんあいつらが彼女にしたことを追体験してたんだと思う、夢の中でね。そして、その後、彼女に操られてここまできたんだと思うわ」
 じと目でつぶやく祐子に、ちょっと怒ったような調子でのり子が答える。
 「・・・もしかしてそのペンダントのせい?」
 「たぶんね。そのペンダントはあの子のものだって言ってたもの。おそらく・・・」
 祐子と真紀の言葉に、のり子ははずしたペンダントを手の平で踊らせながら答える。
 「このペンダントに込められているあの子の記憶、感情に飲み込まれて操られてたんでしょうね。おそらく復讐のために・・・」
 「これで安らかに眠れるのかな、彼女・・・」
 「わかんない・・・でも・・・・」

 (そうあって欲しい)、のり子が思った瞬間、手の平にのせたペンダントが月の光に煌めいたかと思うと溶けるように手の平からこぼれ落ちる。

 「な、なに今の・・・・」
 「もともとここに存在するはずのなかった物だったってこと・・・」
 「彼女の想いをうけて現れ、そして消えたのね」

 まるで涙が流れ落ちるように消えてしまったペンダントを見て、3人とも目を丸くする。驚きの中で、それでものり子には一つだけ自信をもって言えることがあった。それは・・・

 「・・・でも、これで彼女の思いも遂げられた。安らかな気持ちで眠れるはずだわ・・・」
 

(おわり)

小説(転載) 保健室の放課後

近親相姦小説
05 /17 2018
HDDを整理してして発見、保存(ダウンロード)したままになっていた。読みやすい短編の作品だ。 

 (う~ん、しかし最近の子はほんとに発育いいなあ……)
 きゃぴきゃぴとさえずっている下着姿の女の子たちを目の前に、俺、名川孝志は目のやり場に困ってしまった。

 (ったく、先輩もよりによってこんなバイトを紹介してくれるんだから……医局に戻ったら、絶対文句言ってやるっ!)
 ここ小学校の保健室では、健康診断の真っ最中。ところが、大学病院の先輩医師が校医をやっていたんだけど、今日たまたま用事があるというので、俺がバイト代わりのピンチヒッターを引き受けたわけ。

 (まあ、医者といっても研修医の身じゃ、貧乏学生とあんまり変わらないし。最近もの入りだったからちょうどよかったんだけど)
 それでも場所がこの小学校だと知ってたら、絶対引き受けなかったのに……
 と舌打ち一つ。その拍子に、聴診器を持つ手に思わず力がこもってしまう。

 「あっ……あんぅ……い、いたいよ」
 「あ、ああ、ごめんごめん」
 成長期特有の感じやすいバストを強く刺激されて、たまらず目の前の少女が非難の声をあげた。
 「んもう……先生ったら、意外とHなんだから~」
 「……違う、違う、そんなんじゃ無いって」

 ぷるぷると首を振り慌てて否定する俺の姿に、どっと笑い声があがる……ったく、年下の女の子たちに完璧におもちゃにされてる俺っていったい……
 しかし、やっぱり小学生相手というのは、ほんとやりにくいなあ。ったく、子供子供した体型なのに、目にするとどうしてもドキドキしてしまう。これなら逆に、成人の女性だったりした方が、診察とかで見慣れてるぶん楽なんだけど。
 どっちにしても問題はそれだけじゃない。もっと大きな難問があるんだよ。それは……

 「はい、では次は六年二組になります」
 補助についてもらっている保健の先生の合図で、次の順番のクラスがぞろぞろと保健室の中に入ってきた。
 「ねえねえ、さっきの小テストどうだった~?」
 「もう全然だめっ……ったく、抜き打ちテストなんてほんと陰険よね……」
 「ほら、そこっ! おしゃべりしないできちんと並ぶ!」
 担任の女の先生の一声で、女の子たちのさえずりがぴたりと静まる。名前順にきちんと整列した少女の列……ところがその真ん中から突然大きな声があがった。

 「……た、孝志お兄ちゃん! なんでここに!」
 呆然とした顔でこちらを見つめる女の子。白い花柄のブラウスが、肩までかかった長い黒髪のつややかさを一層強調している。ぱっちりとした大きめの瞳が魅力的な、もう十年もすればとびきり美人になるだろう少女、それがちょうど一回り歳の離れた妹の綾乃だった。
 (あちゃあ……やっぱりなあ……)
 怖れていた現実に心の中で舌打ちする俺。

 「え、え~、先生って、綾乃ちゃんのお兄さんなの?」
 「へ~、お医者さんなんだ~、すごいすごい……」
 さっそく回りの女の子たちが騒ぎ出す。まあ、同級生の兄がこんな形で目の前に現れれば、こうなることは想像できたけど。
 「と、とにかく……早速、診察を始めるから。さあ、一番の人……」
 「はい、わたしっ! でも、孝志さんって、結構格好いいんだあ……」
 きゃぴきゃぴした少女の話し声に囲まれながら、なんとか平静のふりで健康診断をこなしていく。しかし……

 じとぉ……そんな綾乃の冷たい視線が突き刺さってきた。ふと顔を上げた瞬間、正面から目があってしまう。
 た、たっっ!
 「お、おい、綾乃っ!」
 「名川さんっ、待ちなさい!」
 突然、綾乃が後ろを振り返ったかと思うと、保健室の外へと駆け出していったのだ。慌てて担任の先生が追いかけてゆく。

 (なっ……い、いきなり逃げるかぁ……」
 騒然とした空気につつまれた保健室で、俺は一人頭をかかえていた。

* * *


 「綾乃のやつ、とうとう戻ってこなかったか……」
 あのまま飛び出したっきり。結局、健康診断が終わるまで妹は姿を見せなかった。もちろん担任の先生とかも探していたんだけど、どうやら見つからなかったらしい。
 保健の先生が用事で先に帰るということで保健室の戸締まりも頼まれていた俺は、書類をまとめたりと後かたづけをこなしながら、さっきの出来事を思いだしていた。

 「う~ん、こりゃ家に帰ってからも、機嫌が直るまでは大変……それにしても、エスケープしたままとは、よっぱど診断を受けるのが嫌だったんだなあ」
 それもしょうがないかも……
 昔は俺によくなついていた綾乃。その頃はまだまだ胸ぺったんで寸胴の幼児体型だったけど、小学校に入学してからは背もすくすく伸びて手足もほっそり。
 だんだんと成長していくのに反比例して、よそよそしくなっていく綾乃の態度……

 俺自身も大学に入学した頃から急に忙しくなったせいもあって、最近ではゆっくり話をすることも無くなってしまった。
 「それが、いきなり兄が健康診断だから診察しますっていう話になれば、怒るのも当たり前か……しかもクラスメートの前で」
 だから、このバイトは断りたかったんだ……といっても、場所がこの小学校というのが、ほんと直前にしかわからなかったってのが運の尽き。


 とにかく後で謝るしかないかな……そう観念した俺は大きくため息をついた。ちょうどその時、
 がらがらがら
 「えっ……あ、綾乃!」
 「おにいちゃん……」
 扉の開く音でふと顔を上げた俺の目に、ほつんと立った綾乃の姿が飛び込んできた。

 「いったいどこに隠れてたんだ? 先生たちも心配してたんだからな」
 それに俺だって心配してたんだぞ……そんな内心の思いを押し隠した言葉は、姿を見せたことの安心感もあって、ついぶっきらぼうな調子になってしまう。

 ぽつり……
 伏し目がちの綾乃の瞳が見る見るうちに潤んでいったかと思うと、透明な涙が次々と床にこぼれ落ちていった。
 (お、おい、何も泣くことは……)
 てっきり綾乃がかんかんに怒ってると思っていた俺は、予想もしなかった態度に内心慌てふためきながら、あわてて慰めはじめた。

 「あ、ご、ごめん……まあ、確かに前もって言っておかなかったのは悪かった……いきなり友達の目の前で兄から健康診断を受けるっていうのは、嫌で当然だもんな……」
 「ちがう……ちがうの!」
 そんな俺の言葉に、はっと顔を上げた綾乃がぶるぶると激しく首を横に振った。真っ赤にはらした瞳でこっちを見つめてるのが、とても痛々しい。

 「……だ、だって……孝志お兄ちゃんたら、友達の子の裸見てでれでれしちゃって……最近、わたしとは全然話とかもしてくれないのにっ!」
 今まで溜まっていたものをはきだすような言葉。そしてそんな想いとともに、駆け出してきた綾乃が体ごとぶつかってきた。
 「おおっ……いきなり、なに……お、おいっ……」
 勢いにおされて、よろけた俺は後ろの椅子に尻餅をつくようにして座り込んだ。それでも何とか綾乃の体を胸で受け止める。

 ぽかぽかぽか……
 そんな俺の胸板を、ぎゅっと握りしめられた手が何度も叩く。決して強くない綾乃の力……それでも一生懸命な態度が、よけいに痛みを感じさせた。
 「昔はよく一緒に遊んでくれたりしたのに……でも、近頃は全然……だから、お兄ちゃん、わたしのこと嫌いになっちゃったんだと思って……」
 「そんな……嫌いになるなんてことないよ。綾乃の方こそ態度がよそよそしくなって……」
 「だって、それは……」

 俺の言葉に何か言いかけた妹が、はっとしたように慌てて口をつぐむ。
 「なんだよ……急に話を止めたりして?」
 「……だって、おにいちゃん、大学に入ってすぐに女の人とつきあうようになったでしょ? 街で何回か一緒のところを見かけたことあったもん……それを見たらなんだかお兄ちゃんが綾乃から遠く離れてちゃった気がして、お兄ちゃんになんて言ったらいいのかわかんなくて……それで……」

 (それで、つい話とかしなくなったっていうのかぁ)
 こっちを見つめる思い詰めた瞳が、とってもいじらしい。そんな綾乃を慰めるように頭を軽く撫でてあげた。
 「俺が誰とつきあおうと、お前の兄であることに変わりはないじゃないか」
 「……でも、だって……」
 「それに、もうその娘とは別れたよ……だから今はフリーってわけ」
 そんな俺の言葉に、今まで難しい顔をしていた妹の表情がぱっと晴れわたる。
 「ったく、そんな嬉しそうな顔をすることじゃないだろっ」
 おでこをぴんっとはじくと、てへへっと照れ笑いを浮かべる綾乃だった。

* * *


 まあなんとか綾乃とも仲直りし、ちょっとほっとしながら俺は残ってる仕事を終えていった。
 もう外は日が沈んで暗くなりかけている。校庭から聞こえていた生徒たちの遊び声もだんだん小さくなってきた。

 「よし、これで全部終わりっと。さあ……」
 ぽんと机を叩いて立ち上がった瞬間、今までじっとこっちを見つめていた綾乃が口を開いた。
 「そうだ、お兄ちゃん……わたしのことも、診察してよっ!」
 「えっ?……まあ、今日のことは心配しなくてもいいって。他にも学校休んでる子がいたし、また後日にまとめてやるんじゃないかな」

  そんな俺の言葉に、じれったそうな顔をした綾乃は、
 「そうじゃなくって……お兄ちゃんに診てもらいたいのっ。それとも、綾乃のこと診るの嫌い?」
 と、ちょっと不安げな表情に変わっていく。
 「う~ん……わかったよ。だけど、やるからにはきちんと診るからな……まず、上から脱いで」
 ったく、綾乃の気まぐれもしょうがないなあ……俺はわざと無機質な声で命じた。どうせ、すぐにあきるだろう、そう考えながら。

 「……はい、これでいいでしょっ?」
 しかし、キャミソールだけの上半身下着姿になった綾乃を見た瞬間、そんな思いも吹き飛んでしまった。
 お風呂に一緒に入っていたのは、もう遠い昔のこと。久しぶりに目にした妹の肌に、思わず釘付けになってしまう。ほっそりとした肩から流れるライン、発育途上の瑞々しさにあふれた胸、幼女から少女への変化を示すようにくびれはじめた腰……

 「どうしたの、お兄ちゃん?」
 そんな俺のドキドキを知ってか知らずか、綾乃はちょっと首をかしげて問いかけてきた。
 「う、うん……ま、まあ、それじゃあ始めるか」
 咳払い一つ。内心の動揺を押さえ込みながら診察をはじめた。いつもどおりに……そう自分に言い聞かせて。

 「目は……少し充血してるけど異常はなし。喉は……ちょっと大きく口を開けてみて」
 口内鏡を右手に持ちながら、閉じないように左の指で妹の口を抑えてあげた。
 ぷりっ
 ぷよぷよと弾力で押し返してくる唇。その瑞々しさにドキリとしてしまう。そして、はじめてまじまじと目にする綾乃の口の中、艶めかしいほどピンク色に蠢く舌先……う~ん、なんだか無茶苦茶いろっぽいぞ。

 「ひぃゃ……お、おにひぃしゃん……まぁだ、おわぁんにゃいのっ……」
 そんなことを考えていたせいか、ついつい診ている時間が長くなっていたらしい。
 「あっ、ごめんごめん。別に炎症や虫歯とかも無いし、きれいなもんだな」
 「だって、毎日歯磨きをかかしてないんだもん」
 「そっか、じゃあ次は……」

 そんな俺の視線が綾乃の胸へと引き寄せられる。もちろん、聴診器で診察するためなんだけど……薄い綿の下着を透して見えるすべすべの肌は、あまりにも魅力的だった。
 「どうしたの、お兄ちゃん?」
 動きの止まったのをいぶかしがった妹の問いかけに、あわてて俺は聴診器をキャミソールの下に潜り込ませた。
 「きゃっ……もう、くすぐったいよぅ」
 「んなこといっても、こうしなきゃ診察できないだろ……ほら、そんなに動くなって」

 心音を聴いて異常がないかどうか確かめる、そのために下着と綾乃の肌に差し込まれた手なんだけど、どうやらそれが妙にくすぐったいらしい。手の動きから逃れようと体を左右に揺らせるおかげで、こっちは診察しにくくてしょうがない。
 「もうっ……そんな狭いところでごそごそやるからくすぐったいんだよぅ。これ脱いじゃうからちょっと待ってて」

 耐えられなくなったのか、綾乃はそう言ってごそごそと下着を脱ぎ始めた。
 お、おい、ちょっと待てよ……喉まででかかった制止の言葉。だけどそんなもの吹き飛ばしてしまうくらい、綾乃の肌は瑞々しく輝いていた。
 寒さのせいかはたまた緊張のせいか、微かに震える細い肩。そこに流れるストレートの黒髪が肌の白さを一層引き立てていた。そして、ようやく膨らみ始めた幼いバスト……その頂点にはちょこんという感じにピンク色の乳首がのっかっている。
 (ったく……たかが小学生、それも実の妹じゃないか……落ち着け落ち着け)
 必死に自分に言い聞かせる。そうさ、女の裸なんて診察で見慣れてるんだし……なるだけ無表情を装いながら、綾乃の薄い胸にぴたりと聴診器をあてた。

 ぷにゅっ
 スポンジとゴムの中間のような微妙な堅さ……少女特有の張りのあるそれでいて無茶苦茶な柔らかさで、綾乃の乳房が聴診器を押し返してきた。直に触れていない、そのことがよけいにバストの柔らかさを想像させてしまう。
 (だめだだめだ、ちゃんと診察に集中しなきゃ)
 トクトクトクトク……
 目を閉じて集中した俺の耳の中に、細い管を通して妹の心音が広がっていく。心地よくなるほど規則正しいリズムで……

 トクンッ!
 突然、そんなリズムをかき乱すように鼓動が跳ね上がった。そして軽い悲鳴。
 「きゃんっ……もう、お兄ちゃんたらっ!」
 綾乃の声に、慌てて顔をあげた。何が原因かは一目瞭然、綾乃の胸に押し当てた聴診器が、ちっちゃな乳首を刺激していたのだ。
 「あっ、わるいっ……でも、なんだか綾乃の乳首、尖ってきてるみたいだぞ?」
 と、半分照れ隠しでそんな意地悪な言葉を投げかける。

 「そ、そんなことないよっ! だいたい、お兄ちゃんが変なとこ触るせいだよぅ」
 「そうかなぁ……普通ちょっと触ったぐらいじゃ、こんなにはならないけど……綾乃って意外とHなんじゃないか?」
 「もうぅ、お兄ちゃんの意地悪……だったら確かめてみたら? 私、全然そんなことないもんっ!」
 ぷぃっと横を向いてふくれっ面をする姿に、思わず吹き出したくなるのを必死にこらえた。ったく、意地っ張りだなあ……

 「じゃあ、こんなことしたらどうなるのかなぁ?」
 そんな妹の態度に、よけいにわざといたずらしたくなってしまう。ぴんっと突き出た胸の突起をちょんちょんと聴診器で刺激してやった。ころころと平たい面で転がしたり、くきっと押しつぶしたり。

 「……くんっ……んっ……」
 硬軟折り混ぜた指使いに、干しぶどうほどの大きさのニプルがますますかたく尖りきっていく。薄い胸から全身に伝わる未体験の感覚に翻弄されながら、綾乃は必死に漏れようとする声をこらえてる。
 噛みしめた唇は、うっすらと血がにじんでいるほど。ぎゅっと瞳を閉じた切なげな表情を見た瞬間、俺は思わずそのピンク色の唇に自分の唇を押し当てていた。
 びっくりした顔でこちらを見つめる綾乃……でも、その瞳はまた静かに閉じられた。十秒ほどの軽いキス。そしてゆっくりと唇を離していく。

 「……はあぁ……もう、いきなりなんだもんっ。Hなのは、お兄ちゃんの方じゃない」
 解放された安堵感からか、綾乃の口からはそんな憎まれ口が飛び出した。さっきからの刺激でピンク色に染まった乳房、首筋、そして頬まで……口先とは裏腹にもっと快感を求めているように見える少女の表情に引き寄せられるように、俺は再び桜色の唇にむしゃぶりついていた。

 「んんぅ……んんっ」
 二度目のキス……今度は余裕もでてきたのか、少し苦しい息を漏らしながらも綾乃の体からしだいに力が抜けていくのがわかる。ふっと歯と歯の間が緩んだ隙に、俺はするりと舌を滑りこませた。
 あっとびっくりしたように体を震わせた綾乃。でもすぐに、おそるおそるといった感じに舌を絡ませてきた。

 ついさっき目に焼き付けたばかりのピンク色の舌をくちゅくちゅと絡ませ、唾液を流し込む……二人の間からあがる恥ずかしい音のせいか、目の前の妹の顔がみるみる真っ赤に染まってしまう。
 もっと、もっと綾乃の恥ずかしがる表情を見ていたい、そんな風に嗜虐心を刺激された俺の手が、徐々に妹の胸元に伸びていった。聴診器で触れていた時の想像どおりの柔らかさの感じられる胸、まだ成長途中の少女らしくつつましげな乳房を覆うように、ゆっくりと手の平で揉み始めた。

 「あ……あっああんぅ……」
 ほとんど力を込めない緩やかな愛撫……それでも、もちろん他人に触られるのは初めての妹にとって充分すぎる刺激だったらしい。ようやく離れた唇からは苦しげな、それでいて熱っぽい吐息が漏れだした。ピンク色に上気した頬、そしてぎゅっと閉じられた両のまぶたがぴくぴくと小刻みに震えてる。

 「気持ちいいんだろ、綾乃? それなら、我慢しなくてもいいんだぞ?」
 体の芯からわき上がってくる何かに必死に耐えている少女……そっぽを向いたその横顔に、俺はわざと恥ずかしさを煽るような言葉を投げかけた。小学校のころとか好きな子についいじわるしてしまうのと同じだな、そんなことを考えながら。
 「……だって、お兄ちゃんの手が変なとこ触るんだもん……あんっ!」
 そんな俺の言葉に強気な台詞を返す綾乃……でも抱き寄せた背中の震えが少女の本心を物語っている。敏感すぎる綾乃の反応に満足しながら、俺は胸をまさぐっていた右手で、乳房の頂点を軽く摘みあげた。

 「あっ……や、やだ、おにいちゃんっ……そ、そんなとこ触っちゃぁ……」
 さきほどからの愛撫でもうコリコリに堅くなっている少女の乳首を、親指と人差し指で軽く引っ張ったりはじいたり。そんな生まれてはじめて与えられる快感に、たまらず綾乃の口から溜め息がもれた。初めて直に愛撫を受けた乳房から全身に広がっていく快感に耐えるようにぎゅっと手を握りしめている綾乃……こめられた力で指が白くなりかけてるほど。
 そんな綾乃の握りこぶしを俺はゆっくりとほどいていった。まるで綾乃の全身の緊張をほぐしていくかのように。
 「……お、おにいちゃん……す、好きっ……」
 切なげにこちらを見つめる綾乃の瞳。指を絡めたままで額に軽くキス、そしてこう耳元にささやいていた。
 「俺も大好きだよ、綾乃……」

* * *


 「……綾乃って、意外と重いんだな。少しはダイエットした方がいいんじゃないか?」
 両腕で細い綾乃の体を抱え込んだ俺の言葉に、ぷうぅっとふくれっ面の表情。まったく予想どおりの反応に、思わず吹き出してしまった。
 「冗談、冗談だよ。ほんとは、もっと体重増えたほうがいいぐらいだよ」
 これは本当。もう小学校の高学年にもなれば太股やお尻とかふっくらしてくる子も多いのに、手に触れてる綾乃の体はほっそりとしたままだった。まだ少女から女への変化のきざしも見えない少女の体をゆっくりと保健室のベットに横たえながら、俺はこれからの行為への罪悪感を感じはじめていた。

 「ねえ、どうしたの、おにいちゃん?」
 俺の逡巡した瞳を感じ取ったのか、綾乃が不安げに問いかけてきた。露わになった胸の前で、両手をぎゅっと握りしめて。
 「綾乃は……綾乃は、いいよ……おにいちゃんのこと好きだから……」
 決意をたたえた大きな瞳……俺は吸い寄せられるようにキスした。女の子に、妹にここまで言わせて放っておくことなんてできない、そう自分に言い聞かせながら。
 「……あんっ……あ、あふっ……」
 額、まぶた、ほっぺ、首筋……キスの雨をいたるところに降らせながら、手を下腹部の方へと滑らせていく。めくれ上がったスカートの下にもぐり込ませた手の平で、細い太股をゆっくり撫であげると、途端に綾乃の口から熱い吐息が漏れだした。

 そして目の前で揺れている少女の可愛らしい乳首……かすかに膨らみはじめた乳房のてっぺんで、これ以上ないほど赤く色づいたニプルに舌を這わせる。唇で挟み込んだ乳首を舌の先でコロコロと転がしながら、時折軽く歯を立てて刺激した。
 「……あっ……ふうぅ……あっ……」
 胸から強い刺激が伝わる度に、喉をのけぞらせて喘ぎ声をあげる綾乃。そのリズミカルな動きに、俺は思わず夢中になりながら少女の胸にむしゃぶりついていた。

 とはいうものの、太股に這わせた手の動きも忘れていない。ゆっくりと綾乃の中心へと滑らせた指が、大事なところを覆った薄いパンティに触れた。
 しっとり……布越しにも指先を濡らすほどに湿りきった綾乃のアソコ……それを俺に知られた恥ずかしさのせいか、少女の顔がみるみる真っ赤に染まっていく。

 「……お、おにいちゃん……そんなとこ、さわっちゃ、やだぁ……」
 「ふふふ、可愛いよ、綾乃」
 薄い下着の上から割れ目を上下に擦りあげ、クリトリスのあたりをつんつんと突っついてやる。生まれてはじめてそんなところを刺激される綾乃は、布越しの優しいようなじれったいような愛撫に、首を激しく左右にふって悶えまくった。
 少女の秘めやかな花芯からわき出てくる愛液は、もうスカートまでじっとりと濡らしてしまうほど。
 (うっ、ベットに跡が残っちゃうのは、さすがにまずいかな)
 そんな思いが一瞬頭をよぎるが、かといって途中で止められるはずもない。

 「それじゃあ、下も脱がせちゃうよ」
 と耳元にささやきかけると、綾乃の返事も待たずにスカートのホックに手をかけた。
 ぷちっ、そんな軽い音とともにホックをはずし、するりと両脚から引き抜く。じっとりと湿ったパンティを見られるのが恥ずかしいのか、両の手の平で必死に隠している綾乃……俺は妹の細い手首をつかみ、下着から引き剥がした。
 「や、やだぁ……はずかしいよぅ……」
 顔を背ける綾乃……羞恥のせいで真っ赤に染まった耳たぶに軽くキスをしながら、パンティにかけた手をぐいっと下に引き下ろす。

 (……こ、これが綾乃のアソコ……こんな小さなところから、びしょびしょになるほどの蜜があふれ出してるなんて……)
 生まれてはじめてじっくりと目にする妹のスリット……邪魔な毛一つないつるつるの股間、そして先ほどまでの愛撫で少しほころびかけた割れ目からは、つやつやしたピンク色の柔肉がわずかに顔をのぞかせていた。
 引き寄せられるように顔を近づけた俺は、ねだるように小さく震えている秘唇を舐めあげるように愛撫する。ディープキスのように割れ目の肉を吸いたて、堅く尖りはじめてるクリトリスを舌先で弾くように刺激した。

 「あっ、あふぅ……そ、そこっ……そこが、へんなのっ・…あやの、どうにかなっちゃうぅ……」
 その瞬間、乙女の急所から背筋を走り抜ける電流のような快感に、少女の細い腰が海老反るように持ち上がった。体中を駆けめぐるどうしようもない感触に、体を激しく振って悶えまくる綾乃の太股をしっかり抱え込んで、俺はさらに愛撫を加え続ける。
 真珠色の粒を包む包皮を舌先で剥き出しにし、唇で音を立てて吸い上げた。ときおり変化をつけるように強くバイブレーションを加えるたびに綾乃の腰が跳ね上がり、すっかり色づいた小隠唇の奥の膣口からはトロトロと透明な愛蜜があふれ出してくる。

 「……こんなにびしょびしょに濡らして。綾乃ってやっぱりHな子だなぁ……」
 アソコに溜まった愛液を指先ですくい少女の目の前にかざしながら、わざといじわるな言葉を投げかけた。指と指の間で糸を引いた粘っこい蜜が、つつっと一筋垂れて綾乃の上気した頬を濡らす。
 だけど、そんなことも気づかないほどの快感に支配された綾乃の口からもれるのは、何かに耐えるような喘ぎ声だけ。そしてせがむような潤んだ瞳でこっちを見つめてる。

 「それじゃあ、いくよ。いいね……」
 いまさらながらの確認の言葉。目をぎゅっとつぶってコクリと頷いた妹の頬を優しく撫でてあげながら、俺はあてがった自分の分身をゆっくり沈めていった。
 くちゅくちゅっ……そんななんとも言えない音をたてながら、亀頭が綾乃の花びらに飲み込まれていく。
 「あっ……あうぅ……んんんっ……」
 今まで堅く閉ざされていた未発達の蕾……俺の大人サイズの肉棒を受け入れるにはあまりにも小さすぎるそれは、くわえ込んだ亀頭のせいで限界まで引き延ばされていた。体を真っ二つに引き裂かれるような痛みに、綾乃の口からは声にならない悲鳴があがった。

 「あ、綾乃……大丈夫か?」
 つぶった瞳からうっすらと涙を流して全身に走る激痛に耐えている妹は、それでも俺の言葉に健気に微笑みかえしてくれる。
 そんな綾乃のいじらしさが思わず心にぐっとこみあげた俺は、ぎゅっと細い体を抱きしめた。少女の秘処に埋め込んだ怒張を、なるべく痛みがないようにゆっくりと上下させる。
 妹の成長途上の割れ目では、俺のモノは半分も受け入れることができない。でも、きついながらもしっとりと締め上げてくる綾乃の膣内は、たまらないほどの快感を与えてくれた。

 「……あっ……あんんっ……くふぅ……」
 俺の緩やかな動きにあわせるように、だんだんと綾乃の口から今までとは違う嬌声がもれはじめた。膣の奥から次々に溢れでてくる愛蜜のせいで、ようやく傷口をなぶられるような激痛がやわらいできたみたい。
 そんな妹の様子に、俺は腰の動きのピッチをあげた。必要以上に負担を与えないように注意しながら、肉棒をスライドさせ秘めやかな花びらをかき回す。

 「お、おにいちゃん……あやの、も、もう、だめぇ~……」
 「おれも、おれも、いっしょに……」
 ぐちょぐちょと湿った音を立てて出し入れする怒張をひときわ奥まで突っ込んだ瞬間、綾乃は歓喜の悲鳴とともに絶頂まで登りつめていく。痙攣するヴァギナにぎゅっと締め上げられ、俺も綾乃の体内に全てを吐き出していた。

* * *


 「……ごめん、痛かっただろぅ?」
 「うん……でも、おにいちゃんとできて、綾乃うれしかったよ」
 血のつながった妹を犯してしまった……自分のしたことの重大さに落ち込みそうになる。綾乃の屈託のない笑顔だけが唯一の救いだな、そんなことを考えていた俺は、ふとあることを思い出した。。

 「そうだ……もうすぐ、綾乃の誕生日だろ。ちょっと早いけど、ほらプレゼント」
 「えっ、開けてもいい?……ああ、これ、綾乃が前から欲しがってた電子手帳でしょ……おにいちゃん、知ってだぁ……でも、高かったんじゃないの?」
 「うん、まあたいしたことないよ……」
 (そのためのバイトがこういうことになったんだけど)
 とはいえ無邪気に喜ぶ妹の姿に、こいつだけは俺が全力で守ってやる……そう心に誓うのだった。


 終わり

小説(転載) 占いは恋の香り

官能小説
05 /17 2018
HDDを整理してして発見、保存(ダウンロード)したままになっていた。読みやすい短編の作品だ。

 「あーあ、全くついてないな……」
 そんな溜息をつきながら、僕は道ばたの石を蹴り蹴り歩いていた。せっかくのデートの約束を反古にされてぶつぶつとつぶやきながら、もうすっかり遅くなった街中を見回していた僕の目に、ふとある光景が飛び込んでくる。

 「なんだと! ふ、ふざけやがって!」
 「や、やめてください……」
 声のしたほうに目を向けると、明らかに酔っぱらった男が、女の子の首根っこを掴んでいる様子がわかる。

 (ったく、大の大人が何やってるんだ!)
 いつもならそんなことには首を突っ込まなかったかもしれないが、さっきからいらいらしていた今は違う。相手の男が完全に酔っぱらっていたこともあり、僕はすたすたと二人の所に近づいていった。

 「おい、そんなことは止めろ!」
 「だ、誰だ! 俺はこいつに用があるんだ……」
 こっちにまでからんでくる酔っぱらいを、じろりと睨みつける。さすがに分が悪いと思ったのか、相手の男はすごすごと立ち去っていった。
 
 「ごほ、ごほっ……あ、ありがとうございます」
 男に抑えられていた首もとを押さえ、苦しげに息を洩らす女の子。おかっぱ頭の髪が、咳をするたびにさらさらゆれる。
 (まだ小学生ぐらいかな……でもちょっと可愛いかも)
 うつむいた彼女の白いうなじに、なぜか僕は少しどきどきしながら声をかける。

 「大丈夫? でも、なんであんな酔っぱらいに関わってたりしたんだ。だいたい、君みたいな小学生がこんな時間に街をうろうろするのは……」
 ちらりと向けた彼女の視線の先……道の角におかれた小さな机、広げられたタロットカード、そして「占い」という小さな看板。

 「占いのお店……君が?」
 僕のいぶかしげな言葉に、女の子はこくりとうなづいた。
 「はい、私の店です……でも、小学生じゃありません」
 くりくりとした可愛らしい瞳をちょっとつり上げた、むっとした表情で答える彼女に、僕は慌てて謝る。

 「あ、ご、ごめん……僕は、三上優也、大学生なんだ」
 そんな僕の申し訳なさそうな声に、その子はくすりと笑って、
 「わたし、水無川清香っていいます。これでも、一応、中学生なんですよ」
 「だから、それは謝るって……君が占いをやってて、それでもめてたの?」
 「ええ。あの人の会社で、今、リストラとかが進んでるって話で、それで自分がどうなるか占ってほしいと……」
 「で、占いの結果は?」
 「今までとは違う新しい道が開けるって」
 「で、その結果をそのまま伝えたとか……」
 うなづく彼女の仕草に、僕を少し頭をかかえる。
 それは怒るかもなあ……それでも、こんな少女につかみかかる方が悪い。

 そんなことを考えていた僕に、彼女が話しかけてきた。
 「あの、もしかして、今、時間ってあります?」
 「うん……あっ、いや暇だった訳じゃないんだ。ただ、彼女とのデートの約束を、忙しいってドタキャンされちゃってね」
 「それじゃあ、占いなんていかがですか? 先ほどのお礼に、ぜひ……」
 どうせ、やることも無いしな。
 興味をひかれて椅子に座った僕の前で、清香がタロットカードを切り始めた。細い指で巧みにカードを操る彼女の動き。
 そんな少女の姿に思わず見とれている間に占いは終わったらしく、彼女は難しい表情を浮かべてる。

 「清香ちゃん、どうしたの。結果は?」
 あまりいい結果じゃなかったのかな。逡巡しながらも、ようやく彼女は口を開いて、
 「あの、その……実は、水難の相が出てるんです」
 「水難の相? でも、ここは別に川辺でも海でもないし。雨も降りそうにないし……大丈夫だよ」
 心配そうな顔をする少女に、安心させるように笑顔を見せたその時……

 そんな僕の耳に、突然鋭いブレーキ音が突き刺さった。
 「危ない!」
 慌てて、かばうように清香の上に倒れ伏したすぐ側を、スピードの出しすぎでハンドル操作をあやまったらしい自動車が通り過ぎる。そのまま歩道の消火栓に激突して止まる車に、僕はほっと胸をなで下ろした。

 「あーあ、これじゃあ水難の相じゃなくて、自動車難っていったとこかな」
 そんなふうに笑いかける僕。でも、それが目に入っていないかのように、清香は僕の後ろを見つめている。そんな彼女の視線に、僕も背後を振り返った。
 
 ぶ、ぶしゅーーーー

 派手な音を立てて破裂する消火栓。吹き出した大量の水は、まるで大雨のように回りに降りそそぐ。もちろん、僕たち二人にも……

* * *

 すっかりずぶ濡れになってしまった僕と清香……まいったなあ、これで混んだ電車に乗るのはちょっと気が引ける。そんな僕の表情を察したのか、
 「あの……わたしの家って、この近くなんです。もしよろしければ……」
 「でも、こんな時間に女の子の家に行くのはちょっとまずいよ」
 「だいじょうぶです。いま、家、私一人なんです」
 考えてみれば、この夜道を彼女だけで家まで帰すわけにもいかない。願ってもいない申し出を僕は快く受け入れることにした。

 「ここ。ここが、私の家のあるマンションよ」
 見慣れた建物、なんだ、里美の部屋のあるマンションじゃないか……デートし損なった恋人のことを思い出しながら、もう何度も使ったことのあるエレベーターに向かう。
 「でも、なんで清香ちゃん一人なの? 両親はどうしたの?」
 「うん……父が病気で長いこと入院してて……母もその看病疲れで……」
 うつむいた清香ちゃんの瞳から、ひとしずくの涙が流れ落ちてく……

 「数年前に父が亡くなって、母もまだ入院したまま状態もよくないって……」
 「それで、あんなところで占いの店とかやってた訳か……」
 目の前の不敏な少女の頭を優しく撫でながら、僕は何て言ったらいいのか迷っていた。すると……

 「……うそだよっ」
 不意にはっと顔をあげた清香が、笑顔を見せる。うそ泣きとは……全く、あっさりと引っかかってしまう自分が情けない。
 「こらっ、だめだぞ、大の大人をからかったりしちゃ!」
 「あはっ、ごめんなさぁい……」
 てへっ、という感じのテレ笑いを浮かべる清香に、僕も思わず笑みを返していた。
 
 「チンッ」と軽い音がして、エレベーターが六階に止まる。清香の家は七階ということなので、どうやら他に乗ってた住人が降りるらしい。
 (六階か、里美の部屋のある階だ)
 エレベーターのすぐわきの601号室、見慣れた部屋のドアが、開きかけたエレベーターの扉越しに見える。そして、今まさに部屋に入ろうとしている男女も……

 (あ、あれは……)
 顔がさっと青ざめるのが、自分でもはっきりわかった。
 扉が開閉する一瞬の間、でも見間違えるはずがない。里美と、確かあれは同じ大学の奴だ。
 (何が「今夜は急用ができたの」だよ。ただ単に他の男と会ってただけじゃないか)
 動き出したエレベーターの中。ショックから立ち直れない僕を、清香が心配そうに見つめているのがわかる。

 「ああ、ごめんごめん。ちょっとぼんやりしてしまって」
 「あの人、優也さんの彼女ですか?」
 ぱっちりとした大きな瞳をすこし曇らせながら、清香が問いかけてきた。いきなりの、でも的を得た言葉に、おもわず僕は絶句してしまう。

 「……さっきの占い、もう一つあったんです。優也さん、近いうちに最も親密な誰かに傷つけられるって。それが彼女のことだったんですね……ごめんなさいっ、わたしがあんな不吉な占いしたから……」
 (そうか、だから占いの後にあんな表情してたのか。ほんとのことを言うべきかどうか、迷って苦しんでたんだ)
 ほんとは謝る必要のない彼女が、瞳をうるませて、申し訳なさそうにこちらを見つめている。そんな彼女がたまらなく愛しく感じられて、僕はたまらずその細い体を抱きしめていた。

* * *

 「へー、結構、広いんだ……」
 清香の部屋に入った僕の初めての言葉がそれだった。さっきエレベーターの中で思わず抱きついてしまったこと……幸い怒った様子は見せなかったものの、部屋に入るまで清香は、一言も口を開いていない。やっぱりまずかったなあ……

 「……うん、母と二人ぐらしだし、ちょっと広すぎるぐらいかな」
 だけどそんな心配とは裏腹に、清香の返してくれた笑顔は、さっきまでと少しも変わらない。
 ようやく気まずい雰囲気がはれたことで、僕もやっと肩から力が抜けた。

 「あれ、お父さんは?」
 「わたしが小さいときに離婚しちゃったの。だからもう何年も会ってない。今は、ちょうど母さんも旅行中だから……わたしの母って、結構有名な占い師なのよ。それで、時々研究のためとかで、海外に行っちゃうの」
 僕を居間に通して、清香はそのまま奥の部屋に入っていく。どうやら着替えでも探しているらしく、ごそごそという音に混じって、声だけが返ってきた。

 「それじゃあ、その間はずっと一人きりなんだ。寂しくない?」
 「うん……でも、夕方まではお手伝いさんがいるしね。はい、これ」
 ようやく戻ってきた彼女が、ぱさっと僕にバスタオルを投げてくれる。洗濯したての心地よい香りを感じながら、冷たくなりはじめた濡れた髪とかを拭くことができて、僕はほっとした息をもらした。

 「わたしも着替えるんから、そっち向いててね」
 自分のタオルや着替えを持った清香が、僕の背中を押して反対方向を向けた。
 「なんだ、自分の部屋で着替えるんじゃないの?」
 そんな僕の言葉に、彼女は、「まあまあ」となだめるような笑みをもらす。やっぱり、なんだかんだいっても一人になるのは嫌なのかな……僕は、言うとおりに後ろを向くことにした。

 「あーあ。さすがにこんな季節に水浴びっていうのは、結構寒かったよね~」
 そんな舌打ちといっしょに、着ているものを脱ぎはじめたらしい、ごそごそという音が背後から聞こえてきた。
 中学生の着替えシーンなんて……そう自分に言い聞かせる。でも、女の子が自分の後ろで裸になっている、そのことに興味がわかないはずもない。

 そんな僕の心臓の鼓動が、一瞬高く跳ね上がった。
 気分を変えようとふと視線を移した目の前の大きな棚……そのガラス扉の表面に鏡のように自分の姿がうつっているのに気づいたのだ。もちろん後ろの清香の姿も……
 まだまだ子供だと思っていた清香の体。でも、下着姿の少女は、僕の目を釘付けにするぐらい魅力的だった。ほっそりとした手足はまるで人形のよう。
 まだ腰のくびれもないまるっきり幼児体型……でも、濡れた下着から透けてみえる女の子らしい乳首に、僕の視線は自然と引きつけられてしまう。

 「あ……」
 思わず見入ってしまった僕の目が、顔を上げた彼女の目とばっちり合ってしまった。
 鏡越しとはいえ、今までセミヌードの姿をしげしげと見られていた……そのことに気づき、軽く悲鳴をあげてしゃがみ込んでしまう清香。
 「もう! ずっとそうやって見てたんでしょ。ったく、Hなんだからっ」
 そんな台詞とともに、清香は頬をぷっと膨らませる。

 (ま、まずった。つい、夢中になっちゃうなんて……)
 「ご、ごめん……や、やっぱり、こんな時間に女の子が他人の男と一緒にいるっていうのはまずいよな……僕も、そろそろ失礼するよ」
 ちょっとしどろもどろになりながらも、僕は玄関のほうに向かった。
 靴をはいてドアのノブに手をかけたその時、ぱたぱたという音とともに清香が僕の背中に抱きついてくる。

 「だ、だめ、帰っちゃだめ。さっきのことは、もういいから……」
 まるで泣いてるような彼女の声。それでも僕は帰る決心を変えない。正直、自分が怖かったのだ……このままここにいると、自分が抑えられなくなりそうで。
 「お願い……清香、大人の男の人にやさしくされたの、優也さんがはじめてなの。だから、もし清香の事、嫌いじゃなかったら、もっと側にいて」
 僕の前に回り込んだ清香は、自分の想いを吐き出すように一気にまくしたてる。
 見上げる彼女のうるんだ瞳、今度は嘘泣きじゃないほんとの涙。僕は、さっきまでの決心が情けないほど簡単に崩れさるのを感じながら、少女の唇を奪っていた。

* * *

 「あ、やったな~。ほら、今度はこっちがお返しだ!」
 「あんっ、や、やだ、もうっ……それ、これならどうっ!」
 
 すっかり冷えきってしまった二人の体。清香の「いっしょにお風呂に入ろう」っていう申し出に、僕も素直に同意してた。
 ファミリータイプの浴室。広くない浴槽は二人で入ると、体も自然と密着してしまう。妙にはしゃいでいた感じの彼女が、いたづらっぽくお湯を僕の顔にかけるものだから、こっちもお返しのシャワー攻撃。
 ひときしりの水合戦、でも途中で急に清香は黙り込んでしまう。

 「どうしたの、清香ちゃん?」
 「うん、なんでもないよっ……ただ……ただ、ちょっとうれしかったの。他の子なら、父親がいるからそんなこと感じないかもしれないけど。私はこういうことはじめてだから……」
 ぽつりとつぶやく清香……ようやく静まった水面を通して、彼女の可憐な裸体がはっきり見てとれる。中学生にしても小柄な体つき。でも清香の体は少女らしい魅力でいっぱいだった。
 小ぶりな胸のラインは微妙な曲線を描き、乳房の柔らかさを感じさせ、先端の乳首はまるでさくらんぼのように赤く色づいてる。

 「もう、またHなところ見てるんでしょ!」
 ちょっと膨れっ面で見つめる清香、でも冴え冴えとした肌を隠そうとはしない。生まれてはじめて男の人に自分の裸をさらしている、そんな恥ずかしさでぴくぴく震えるニプルが、だんだんと尖り始めた。
 僕の視線は、下半身に移っていく。揺れる水面から透けて見える少女の秘密の部分……まばらに生えた産毛がゆらゆらと水に揺れて、妙にエロチックさをかもしだす。
 そして真っ直ぐなスリット……処女らしくぴったりと口を閉じた禁断の蕾を僕の指で押し開きたい、そんな思いに胸はどきどき高鳴ってきた。

 「や、やだ、なにかごつごつあたってる~……」
 興奮にたまらず勃起してきた僕の息子が、密着してた清香の太股にあたっているのだ。すべすべした皮膚にあたる異物の感触に、彼女が驚いた声をあげる。
 「あ、ごめん、ごめん……」
 「全くぅ……わたし、知ってるのよ。男の人がHなこと考えたりするとこうなっちゃうんでしょ。さては、わたしの裸を見て興奮したな~」
 十年後にはさぞ美人になるだろうと想像できる容姿の清香、そんな彼女がいたづらっぽくこっちに微笑んでいる。

 「あ、もしかしたら、清香ちゃん、そういうことに興味があったんだ。だったら、触ってみたら?」
 僕は、わざと清香を誘うような言葉をかけた、ま、からかい半分に。でも、その言葉を待ってたみたいに、少女はおずおずと僕の肉棒に手を伸ばした。
 「ふんっ、別にそんなことないよ……でも、優也さんがそうして欲しいなら、ね」
 そんな憎まれ口を叩きつつ、清香の小さな手がいきり立った僕の肉棒を握りしめた。普通なら強すぎる彼女の手の力、でもお湯の抵抗のおかげでほどよい刺激に変わっていく。
 
 さらなる快感を求めて、僕はさらにおねだりするように、
 「ね、ここをなめてごらん。そうすると……」
 「……優也さんが、もっと気持ちよくなるって? もうHなんだから」
 僕は、腰を水に浮かせる感じで、亀頭を水面の上にひょっこり覗かせた。
 清香は、恥ずかしげにちょっと頬を赤らめながらも、現れた肉棒の先端に舌をぺろぺろと這わせる。柔らかな彼女の舌先が、偶然、亀頭の割れ目にちょんちょんと触れるたびに、僕はずきずきとした快感を感じる。

 「やだっ、なんか先っぽのほうがぬるぬるしてきたよぅ~」
 「それは、清香ちゃんがとっても上手だからだよ」
 そんな僕の言葉に、清香はくすりと笑いながら、ぱくりと亀頭を頬張った。
 僕のもっとも敏感な器官を包む暖かい粘膜の感触。清香のヴァージンリップのとろけるような心地よさに僕は体中を震わせる。
 そんな僕の表情を上目づかいに盗み見ながら、清香はさらに肉棒を飲み込もうとした。

 「んっ、んっ~」
 「くっ、も、もう、だめだ~……」
 喉の奥まで突かれる息苦しさにたまらず苦しげな息をもらす清香、そのけなげな様子に、僕の性感はウナギ昇りに高まっていく。肉棒を引き抜く暇もあらばこそ、僕は溜まりに溜まった精液を清香の口の中に思いっきり放出していた。

 「ご、ごほっ、ごほっ……優也さんったら、ひどいんだから……急にしちゃうんだもん、びっくりしちゃった……」
 心の準備もなく喉奥に精をそそぎ込まれた清香は、ちょっと目を白黒させながらも、細い喉を鳴らして全部飲み干そうとする。ようやく小さくなった怒張から解放された彼女は、ピンク色の可愛らしい唇のはしから白い液を滴らせつつ、こっちを軽く睨んだ。

 「ごめん、ごめん。怒った?」
 「うん……でも、いいよ、だって優也さん、気持ちよかったんでしょ」
 さすがにこれはやりすぎだったかな、ちょっと反省しつつ謝る僕に、清香はぱたぱたと手を振って答えてくれる。
 「じゃあ、お返しに今度は僕が清香ちゃんを気持ちよくしてあげるよ?」

 我ながら都合のいい言葉、でもさっきからのいたづらですっかりその気になった彼女はこくりとうなづいて、
 「でも、やっぱりここじゃちょっとね……だって、このままじゃ、からだふやけちゃうよ」
 そんな彼女の照れ隠しのおどけた言葉に、僕も思わずふきだしていた。

* * *

 清香の部屋の小さなベットの上、横たわった少女の一糸まとわぬ姿に、僕はなんだか圧倒されるものを感じていた。
 薄い胸板とアソコを両手で隠し、照れ笑いする彼女。
 それでも、柔らかな彼女の体のラインは隠しようもない。白い首筋からつながる細い肩の線は、どんな画家でも描くのをためらうほど絶妙に美しかった。そこから流れる腰のくびれは、まだそれほど女性らしく完成されていない。かえってそんな中性的な体つきが、神聖無垢な感じをかもしだしていた。

 すっと整った細い脚に柔らかく手を滑らせると、清香は体をぴくんと反応させる。
 「ほらほら、だめだよ。そんなところを隠していたら、ちっとも清香ちゃんを気持ちよくしてあげられないんだから」
 「だって、こんな明るいところじゃ……せめて電気だけでも……」
 「だ~め。だって、こんなきれいな体を独り占めにするなんてずるいよ」
 そんな言葉といっしょに、清香の額を軽くこづく。僕のそんな仕草に、彼女は頬を赤らめながらも、おずおずと胸を隠していた手をはずした。

 (これが清香ちゃんの裸……中学生に興奮するとは今日まで思ってなかったけど……でも……)
 露になった柔らかそうな乳房、手のひらの中にすっぽりと収まりそうな大きさながら、きちんと存在感を誇示してる。
 そしてその突端に小さく突き出た乳首……ヴァージンピンクのニプルは、先ほどのいたづらのせいかすでに堅く尖りきろうとしていた。

 成人の女性よりもはるかにいいかも……今までの自分の価値観をくつがえす眺めに、自分の感情がどんどん高ぶっていく。
 「あ……やだっ……そんなに強くしたら……あんっ!」
 たまらず僕は、清香の薄い胸にむしゃぶりついた。
 ぴんっと突き出た右の乳首を口に含み、舌先でちょんちょんと刺激したり軽く噛んだりする。左の乳房をすっぽり覆った僕の手は、柔らかいながらもすこし芯の硬さを持った少女特有のバストのさわり心地をぞんぶんに堪能していた。

 ぶるぶると手を震わせ胸を揉みあげるたびに、清香の口から抑えきれない嬌声があがる。
 「ほら、気持ちよかったら、もっと声だしていいんだよ……」
 「だって、こんな姿を優也さんに見られるの、恥ずかしいんだもん……清香、すごくHな子だって思われちゃう」
 「いいんだよっ……女の子は、素直なのが一番なんだから……」

 清香の耳元でささやきながら、清香の白い体の上を指を滑らせた。
 右手は、ほしぶどうほどの小さな乳首をくりくりとつまみあげながら、少女の背中にまわしていた左手は滑らかな腰のラインを通りすぎ、きゅっと締まったお尻の割れ目に触れる。
 女性らしいふっくらした肉つきとは違う、すっと整った清香のヒップ。少年のような小さなお尻を優しく揉んであげると、彼女はくすぐったいような、でも気持ちいいようなそんな溜息をもらす。

 「や、やだもう……あん、そ、そこ……それ、きもちいいよぅ」
 指先が、清香のお尻の中心、きゅっとすぼまったアヌスに触れた。しわの一本まで丹念に伸ばすような僕の指の動きに、少女の体が快感に大きく揺れる。
 その拍子に、今まで秘密の部分を隠すように強くすりあわせていた清香の太股が、だんだん緩んでいく。目の前で露になっていく少女の聖なる部分、うっすらと産毛の生えそろったデルタゾーン。そして、さっきまでは口をしっかり閉じていたに違いないスリットは、今は左右にほころび、内部の秘肉を覗かせていた。

 「そ、そんなとこ舐めちゃうなんて、だめ、きたないよぅ……おしっこするとこなんだよっ……あんっ、だめ~」
 彼女のアソコにゆっくりと僕は顔を近づけた。
 自分の秘所を舐められる恥ずかしさに、顔をそむける清香。それでも、ヴァージンピンクの陰唇にキスした瞬間、彼女は腰をぴくんと跳ね上げて悶え声をあげる。

 僕の舌が、ラヴィアからクリトリスから一緒に舐めあげた。指で剥きだしにした肉芽を舌先で強く擦りあげるたび、清香は頭も左右に振って体の中を走る電流みたいな快感に耐えようとする。
 ばさばさと打ち振られる髪からただようシャンプーの香り、少女の甘いにおいが僕の理性を跡形もなく吹き散らしていく。

 くちゅっ、くちゅ……
 いやらしい音をたてながら、指で少女のラヴィアを左右に広げた。きれいなサーモンピンクの処女肉の間でぴくぴく震える膣口をそっと指の腹で揉みしだくと、透明な愛蜜がだらだらとあふれ出していく。

 「ほら、清香ちゃんたら、こんなに濡らして……」
 「もうっ! 優也さん、いじわるなんだから……」
 粘りけのある聖液でべとべとになった指を清香の目の前にちらつかせると、彼女は羞恥に顔を染めた。
 少女のちょっと赤くなった頬に軽くキスしながら、指をゆっくり胎内に沈めていく。ずぶずぶ……そんな淫音をたてながら、処女の膣内にもぐりこんでいく僕の指。
 押し出されるように、穴からはとろとろと白濁した愛蜜が漏れだし、少女の白い太股だけでなくシーツまでびしょびそに濡らししまう。
 あふれる愛液の量に比例するように、清香の喉からもれる喘ぎ声のトーンも上昇していった。

 「あんっ……あ……あうっ、あ……いや……そこ……気持ちいいようっ」
 美少女の口が奏でる快感のスタッカート……拍子を合わせるように僕も指を前後にスライドさせる。
 ぐしゅっ、ぐしゅ……
 湿った音をたてながら、処女の狭いヴァギナの中をかきまわした。
 ぎゅっと強く締め付けてくる清香の膣……内部の襞のうねるような動きに、僕も挿入する指の動きを速めていく。

 「あん、だめっ……そんなに強くしたら……いっちゃうっ」
 ひときわ強く押し込まれ、子宮の入り口まで到達する僕の指。
 その瞬間、清香の体がぴんっ弓ぞるように跳ね上がった。体をぶるぶる震わせて、絶頂の余韻に浸っている少女の姿態に、僕は自分の欲棒が抑えきれないほど高まっていくのを感じる。

 「清香ちゃん……いいかな?」
 僕の問いに、何を意味するのか感じとった清香は、ちょっと恥ずかしげにうつむきながら、こくりと頷いて、
 「うん……優也さんは、私の運命の人だから……今日、会えるはずの……」
 「それも占いで?」
 「はい……でも、占いなんてどうでもいいの。あなたを運命だと思った、その私の気持ちは真実だから……」
 「清香ちゃん……」

 目を伏せた彼女の唇をキスで塞ぎながら、僕は自分のモノを静かに少女の秘所に押し当てた。
 くちゅ、くちゅと淫らな音をたてる清香の柔肉……赤く充血した陰唇が包み込むように僕の亀頭を飲み込んでいく。さらに奥に侵入するために力を込めるたび、清香の口から苦しげな吐息が洩れ、そして……

 「ぴきっ」という感触。
 押し出されるように溢れ出る白濁した愛液に混じって、赤い鮮血が彼女の肌を染めていった。
 声も出せずに血が滲むほど唇を噛みしめていた清香の瞳から、ぶわっと涙がこぼれ落ちる。

 「ご、ごめん……痛い?」
 「……だ、大丈夫……優也さんのなら我慢できるから……」
 健気にこっちに微笑みを返してくれる清香。その涙を全部舐め取ってあげながら、僕はゆっくりと体を動かした。少女の細い膣に無理に挿入した肉棒が、痛いほど強く締め上げられる。
 「あん……そこ、それ、すごく、いいの~」
 異物を受け入れ、いっぱいにまで広げられた処女の膣孔……その上で揺れている真珠色の肉芽を指でとんとんと刺激した。
 敏感すぎるクリトリスからの快感が体の中を走り抜け、アソコからの強烈な痛みと交わり、さらなる高みへと少女を押し上げていく。

 ぴくぴく痙攣する清香の膣壁、その微妙な動きが僕をさらに興奮させてしまう。絶頂が近いことを知った僕は、少女の細い体をぎゅっと抱きしめた。
 「あんぅ……優也さん……清香、また、いっちゃうっ!」
 清香の細い体が限界まで海老ぞる……ぎゅっと締め付けてくる処女の胎内に、僕は白濁した液をあふれるほど放出していた……

* * *

 痛々しいような行為の印……僕の精液と自身の鮮血に汚れた清香の秘所の様子に、僕は後悔の念を感じていた。まだ、中学生の女の子に……
 すまなそうに後始末をする僕の様子を感じとったのか、彼女が僕の顔を真正面から見つめてつぶやく。
 「わたし、後悔してないよ……それとも、優也さんは後悔してる?」
 今にも泣き出しそうな彼女の顔。その瞬間、僕の脳裏にある決意が浮かんでいた。
 (そう、僕も彼女を愛してる。この先、何が起ころうとも二人で歩いていく。それが、二人の運命……)

おわり

小説(転載) 紅茶(アールグレイ)は一杯いかが?

官能小説
05 /17 2018
HDDを整理してして発見、保存(ダウンロード)したままになっていた。読みやすい短編の作品だ。

 「あれ、あの教室は確か……」
 塾からの帰り。通り道の横にある、自分の中学校の校舎を見上げた智行は、ちょっと首を傾げてそうつぶやいていた。
 
 それは、自分の教室の明かりがついていたから。もう、夜の十時過ぎ……いくら明日が文化祭だからといっても、誰かいるとは思えないんだけど。
 それでも少し興味をひかれて、智行は校舎内に入ってみた。鍵が壊れたまま放置されてる(このあたりが、のんきな校風というところかな)西校舎の裏口を通り、夜のしんと沈みかえった廊下を、月明かりを頼りに進んでいく。

 (ううっ。誰もいない学校っていうのも、気味が悪いものだなあ……)
 体が、小刻みに震えているのは何も寒さばかりじゃない。かつん、かつんと響く自分の足音にちょっとびくびくしてしまうのが情けないような……

 三階に上がったところで明かりが見えるのに、智行はほっとした息をもらした。
 (やっぱり明かりがついてるのは、うちのクラスだ……誰か、残ってるのかな?)
 一-Aとかかれた教室の前……そっと開けたつもりだったのに、立て付けの悪い扉は予想以上の音を立ててしまう。

 ガラガラ……きゃっ!……パリ~ン!
 開けた瞬間、女の子の軽い悲鳴、そして何かの割れる乾いた音が教室内に響いた。

 「……なんだ、佐野くんかあ……もう、びっくりしちゃったっ」
 セーラー服に白いエプロン姿の女の子が、ポニーテールの髪をぴょんと振りながら、こっちに顔を向けた。くりくりした可愛らしい瞳をまん丸く見開いた、びっくりした表情を浮かべて。

 「岡島さんかあ、ったく、びっくりしたのはこっちだよ。こんな夜中にどうしたの?」
 そんな智行の言葉に、彼女……岡島祐香は、少し胸をなで下ろしながら答える。
 「うん、明日、文化祭でしょ。でも、まだ準備が全部できてないの。みんなが持ってきた皿とかも洗っておかないといけないし、まだ下ごしらえできてないものも……」
 (そっかあ。明日のクラスの出し物って、確か喫茶店だったっけ。)
 男子の方は、教室の飾り付けってことでさっさと終わらせてしまったけど、女子の方は大変みたいだな……

 「夜までやってたんだけど、みんな塾とか忙しいって、帰らなくちゃいけない人も多くて。終わらないうちに、閉校の時間だって追い出されちゃったの。明日の朝に、集まってってことだったんだけど、それじゃ、心配で……」
 「それで、夜中に忍び込んで準備してたっていうの?」
 「うん。そしたら、いきなりがらがらって音がするものだから、びっくりしちゃって……でも、佐野君こそどうしたの」
 「だって、学校の横を通ったら、うちのクラスだけ明かりがついてるだろ。それで、どうしたんだろうって感じかな……」
 「でも、先生じゃなくてよかった。叱られちゃうって思って……そうだ、割れた皿を片づけないと」

 祐香は、散らばった破片を拾おうとしゃがみ込んだ。
 「危ないって、素手じゃ……怪我しちゃうよ!」
 そんな忠告の言葉も時すでに遅し。大きな破片だけでも、と拾っていた祐香だったけど……
 「痛っ!」
 と、軽い悲鳴をあげて、手を引っ込める。
 「ほらっ!  だから言ったのに……ドジなところは変わってないな」
 「ふんっ。別にこんなの、なんてことないもん」
 と強がりながら、祐香はちょっと切った右手の人差し指をぺろぺろと舐めてる。

 すっと整った横顔、ゆらゆらと揺れるポニーテール……彼女のあどけない、でも少し色っぽさも混じった仕草に、智行は思わずどきどきしてしまった。
 「さっ、これで血を止めて!……まったく、昔からこうだからなあ。手伝ってやるから、さっさと終わらせて帰ろうぜ!」
 そんな自分の胸の内を隠すようにわざとぞんざいな言葉をかけながら、智行は自分のハンカチを祐香に投げてよこした。
 「うん、ありがと……」

* * *

 (まいった……こんなにきついとは思わなかったな……)
 成り行きで手伝うことになったものの、これが半端じゃない大変さ。思わず、智行はため息をついていた。

 教室内には水道が無いために、廊下の手洗い場を使うしかない。洗った皿や、祐香が刻んだサラダやデザート用の野菜、フルーツを、両手に抱えて教室まで運ぶ。手洗い場と教室の間を何往復したかわからないぐらいになって、ようやくだいたい一段落した……

 「うん、後は、明日の朝にちゃっちゃってやってしまえばいいよね」
 椅子に座り込んで一息ついていた智行。そこにやって来た祐香が、教室内を見回す仕草をしながら言葉をかけた。
 「でも、付き合わせちゃって、ごめんね……そうだ、お茶でも入れて一服しよっか?」
 教室内に作られた即席のカウンター……小さい缶を取り出した祐香が、こぽこぽとポットからお湯を入れているのが見える。

 「ふふっ、わざわざ家から持ってきたいい紅茶があるんだ……フォーションのスペシャルアールグレイなんだよ」
 大きめの瞳に自慢げな光りを浮かべながら、湯気のたつ二つのティーカップを両手に持ってやってくる少女。エプロンをかけたその姿は、まるで本物の喫茶店のウェイトレスみたい、そんな感想を智行は抱いた。
 
 ただよってくるかぐわしい紅茶の香り……カップを受け取った智行は早速口をつけてみると、
 「……うん、確かにこれはおいしい!」
 「でしょ? 私もいろんなメーカーのものを試してみたんでけど、やっぱりここのが一番かなって思って」
 「でも、よく考えてみたら、祐香にこうしてお茶いれてもらうのって久しぶりだっけ……あ、ごめん」
 「いいよ、呼び捨てでも。だって、幼なじみじゃない、ね、智ちゃん?」
 「だから、その言い方はやめてくれよぅ……」

 祐香のちょっといたづらっぽい呼びかけに、智行は照れたような苦笑いを浮かべる。それでも、本心では悪い気はしない。
 幼い頃からのつきあい……でも中学に入ってからは、お互いなんとなく疎遠な感じがしてた、それが……
 「ふふっ。智ちゃんとこうして二人っきりなのって、すごく懐かしいんだもんっ。もう何年になるのかなあ」
 同じことを感じていたのか、彼女もそんな言葉をもらした。
 「そのわりに、祐香のドジなところは全然変わってないけどな」
 「もうっ! 智ちゃんのそういういじわるなところも全然変わってない!」
 そして、二人で顔を見合わせてくすりと笑う。

 (うん、この雰囲気。昔と全く同じだなあ)
 このひとときを楽しむように、手にした紅茶をゆっくり味わう智行。
 同じようにティーカップを持った祐香が、正面の椅子に腰掛けながら声をかけてくる。
 「ねっ、何か体がぽかぽかしてきたりしない?」
 「そういえば……こんな季節の夜だし、さすがに冷えるよなあって、さっきまでは思ってたんだけど」
 「あのね、ちょっと紅茶にブランデーを混ぜてみたの。わりとおいしいでしょ。香りもよくなるし」
 「ブランデー……そっか、この甘い香りがね。でも、よくそんなのあったなあ」
 「うん、パパの書斎からこっそり拝借してきたんだ。前に、紅茶に入れるとうまいんだって教えてもらってね……それに……」

 含み笑いをもらしながら、祐香が声を少しひそめる。
 「そのまま飲んでもいけるんだよね、これがさ」
 「あ、あ~。祐香ってば、こっそりお酒飲んでるんだな、さては!」
 その様子から察した智行の言葉に、彼女はちょっと苦笑いを浮かべながら答えた。
 「ま、まあ、いいじゃない。一回、試しに飲んだだけなんだもん。それより、智ちゃんも飲んでみる?」

 「こ、これを……よし、そのかわり、祐香も飲むんだぞ」
 好奇心につられて、智行は彼女の提案にのってみる。それに、自分よりちょっぴり大人になっていた祐香への対抗意識もあった。
 (そうさ、祐香に負けてる訳にはいかないもんな)

* * *

 ひょんなことで始まってしまった深夜の飲み会。手の内のコップに半分注がれたブランデーを前にして、智行はごくりとつばを飲み込んだ。アルコールを飲むのは、お正月のおとそを除けば、全く初めてなのだ。

 ゴクッ……
 意を決っして、口に付けたコップからブランデーを喉に流し込んだ。その瞬間、体の中を焼ける様な感覚が突き抜ける。
 「ごほっ……ごほっ……こ、これは効くなあ……」
 「ふふふっ。だめだよ、そんなに一気に飲んじゃあ」
 むせてしまった智行の様子に、祐香は思わず吹き出してしまった。見ると、彼女の方は、ちびちびとゆっくりしたペースでしかない。

 「ったく、自分だけずるいよなあ……」
 そんな悪態をつきながら、智行も真似して飲んでみた。舌先からじんわりと浸み込むような感覚、そして体中がぽかぽかと暖まってくる。
 「うん、なんかおいしいっていうか、不思議な感じ」
 「でしょ。体がふんわりしてきて、変な気分になるの……」

 いままで味わったことのない感覚に、思わず夢中になってしまう智行。ようやく慣れてきた喉に、コクコクとブランデーを流し込んでいく。そんな彼の様子につられるように、祐香のペースもアップしてしまう。
 「ぷはぁ~。うん、いける!」
 「智ちゃん、なんか、おっさんくさいの、へんだよぅ……」
 とかなんとかいいつつ、ちゃっかりコップを空けてしまう二人。目の回りを赤くしながら、お互いに顔を見合わせた。
 「……ねっ! もう一杯いこうぜ」
 「えっ……でも……ま、一杯だけならいいかな……」
 そして……

* * *

 「ひっく……さ、さすがに三杯めになると、ちょっときついやっ……」
 「きゃははははぁ……智ちゃんの顔、真っ赤だよぉ」
 「なんだよ、そう言う祐香だって、酔っぱらった顔してるじゃん!」

 どっちもどっちといった感じの二人の様子。あれから結局、三杯目まで飲み干してしまってた智行も祐香も、すっかり赤い顔。
 「う~、しかし、もう帰らないとさすがにまずいな……」
 「うん、ちょっと長居しちゃったもんね」
 「しかし、こんなんで帰って、祐香、大丈夫なのかぁ?」
 「だいじょうぶっ……今夜は、パパもママもお出かけで私一人なの……だから、こんな夜に抜け出せたんだけど」
 「そっかぁ、うちはまずいや。まあ、こっそりもぐり込むしかないかなぁ」
 そんな言葉とともに頭を少しかきながら、立ち上がった智行。つられて祐香も腰を上げる。

 「ごめんね、なんか付き合わせちゃって……」
 「いいって、いいって……さ、帰ろうぜ……って、あっ!」
 「……きゃあっ!」
 おぼつかない足元の智行が、思わず足を滑らせたのだ。
 手を伸ばした祐香の体も巻き込んで、派手に教室の床に倒れ込んでしまう。

 「ご、ごめん。やっぱり、酔っぱらってるのかなあ……」
 「そ、それはいいんだけど……」
 覆い被さる格好になった智行のあわてた言葉に、少女はなにか言いにくそうな表情が浮かべた。
 その視線を追っていった智行は、自分の手が彼女の胸の上に置かれているのに気づき、ぱっと体を離して、
 「あ、いや、その……わざとじゃなくて……」
 しどろもどろな彼の様子に、祐香はくすっと笑みをこぼす。
 「ううん。気にしてないよ……でも、不思議よね。子供のときなんて、いつもこんなだったのに」
 「そうそう。いつかなんて、いっしょにお風呂に入ったときに、祐香が派手に足を滑らせて……」

 「あ~、まったく、智ちゃんってHなんだからっ! あの時のことを思い出してるんでしょ!」
 言葉の途中でちょっと顔を赤らめてしまった彼の表情を見て、祐香は少しいたづらっぽい笑いをもらしながら、
 「そういえば、お医者さんごっことかもしたことあったわよね~。あの時のこと思いだして、智ちゃん、興奮したりしてるんじゃないの?」
 「そ、そんなことない! だいたい、子供の裸を思い出したって、何も感じないよ」
 「あっ、言ってくれるわねっ……それなら、今だったらどうなのよぉ」
 「だって実際に見てないんだから、わからないさ。まあ服の上からの感じじゃ、胸の大きさもそんなに変わってないみたいだけど」
 からかうような智行の言葉に、祐香は頬をぷうっと膨らませてしまう。

 「じゃ……じゃあ、見せてあげる。智ちゃんが思ってるより、絶対色っぽいんだから!」
 そんなことを言ったかと思うと、祐香はセーラー服の胸のリボンをするりと引き抜いた。
 「おい、なんだよいきなり……酔ってるだろ、祐香!」
 口では制止の言葉をかけながらも、少女の胸元に釘つけになってしまう智行の瞳。アルコールに火照った体が、ますます熱くなっていくのがわかった。

 「別に、酔ってなんかないもん……ほら、あの頃より、ずいぶん成長してるでしょ」
 お酒のせい、そして羞恥に顔をほんのりと赤く染める祐香。それでも、ぷちぷちとホックをはずして、上着とシャツをまとめて脱いでいく。
 上半身ブラだけの半裸体……はじめて目にする女の子のそんな姿に、彼の胸の鼓動が一段高く跳ね上がる。何かが心の中でエスカレートしていくのを感じながら、智行はさらに挑発的な言葉を投げかけた。

 「やっぱり、直に触ってみないとなあ……外側からみただけじゃね」
 「さっき触ったばかりのくせに……いいわよ、そんなこと言うなら、好きなだけ触らせてあげるっ!」
 ここまできたら後には引けないという感じの祐香の言葉。先ほどのブランデーで気が大きくなってることもあって、そんな強気な態度に出てしまう。
 少女の思い切った台詞に、智行はゴクリと唾を飲み込んだ。かすかに腕を震わせながら、ちょっと胸をそらせた少女の乳房に手を伸ばしていく。

 「あ、あんっ・・・」
 下着越しとはいえ、他人の指が初めて胸に触れる感触に、祐香はかすかに声をあげた。
 彼女のそんな様子に、さらにエスカレートする智行の指の動き。小さなブラの下にすべりこませた手の平で、柔らかな乳房を揉みしだく。
 手の中にすっぽりと収まるぐらいの小さなバストの、吸いつくようなしっとりとした肌触りに、智行は思わずため息をもらした。

 「……も、もう、いいでしょ、智ちゃん……あ、やだ、なんか、へんっ」
 「まだ、だ~め。ね、これも、もう取っちゃうよ」
 祐香の返事も待たずに、白いブラを剥ぎ取ってしまう。露わになった真っ白の乳房に、智行は舐めるような視線を這わせながら。
 初めて男の人に見られる恥ずかしさに、唇を噛みしめて耐える少女のいじらしさ……思わず背中を押されるように、智行は少女の体を教室の床に押し倒していた。

 「えっ……と、智ちゃん?」
 自分の体の上に覆いかぶさった智行を、祐香はとまどった瞳で見上げた。
 そんな彼女に、智行は自分の心の内を正直に吐露する。
 「ほんと、今の祐香って、すごく魅力的だよ……でも、だから、止められないんだ」
 「……うん、いいよ……智ちゃんなら……」
 そんな、せつなそうな彼の表情に、祐香はコクリとうなづいていた。

 再び少女の胸に、智行の手が伸びていく。乳房の頂点で小刻みに震える乳首を、そっと指でつまみ上げ、コリコリと揉み始めると、
 「あんっ……あっ……」
 その途端に、祐香の口からかすかな喘ぎが漏れだした。陥没気味だったニプルは、指の刺激で固さをまし、ぴんっと尖りはじめる。
 まだ膨らみかけのバストによく似合った、ヴァージンピンクの小さな乳輪と乳首の眺めに、智行は引き寄せられるようにぱくっと口に含む。舌先で転がすようになぶり、音を立てて吸い上げた。

 「きゃふっ……だ、だめ、恥ずかしいよぅ……」
 敏感なところを刺激される初めての体験、そして耳に飛び込んでくる、ぴちゃぴちゃと胸を舐められる音に、少女は頬をピンクに染めながら弱々しい声をあげた。
 唇を噛みしめて快感に耐える彼女の表情を見て、智行は胸を高鳴らせながらさらに手を滑らせる。
 紺の制服のスカートの中に、するりと左手を潜り込ませた。すべすべした太股の感触を味わいながら、ゆっくりと奥のほう……少女の秘密の部分へと近づいていく。

 「あっ、と、智ちゃん……くぅ……変なとこ、触ってる……でしょ」
 絞り出すような、とぎれとぎれの声。
 少女は太股をぎゅっと閉じて、これ以上の侵入を阻止しようとする。
 それならば……そういう感じに、智行は胸を愛撫する動きを早めた。まだ未成熟な胸をすみずみまで舐めまわし、痛いほど尖りきったニプルをぐにゅぐにゅと揉みたてる。
 敏感すぎるバストからわき上がる快感……思わず気を取られた祐香の脚の力が緩んだ隙に、智行はさっと指を股間に滑りこませた。

 「きゃふぅ……だ、だめ、そこは……あんっ!」
 薄いパンティ越しに、少女の秘密の部分を擦りあげる。木綿のさらさらとした肌触りを楽しみながら、割れ目の中心を揉むように刺激した。
 そんな指使いに、あっけないほど翻弄されてしまう少女の体……左右に激しく身悶えするたびに、むき出しの小さな乳房が小さくぷるぷると揺れる。

 「あ……なんだか、祐香のあそこ、濡れてきたみたい……」
 「や、やだっ……恥ずかしい言い方……しないで……くぅ」
 潤みだした少女の秘処……しっとりと下着が湿ってきたのを感じ取った智行のそんな言葉に、頬だけでなく耳まで真っ赤に染めて恥ずかしさに顔を背ける祐香。全身を小刻みに震わせながら、制止と快感の喘ぎを交互に漏らしてしまう。
 少女のそんな姿態に、智行は感極まった感じの声でささやいていた。
 「ねっ……祐香の全てが見たいんだ……」
 「ま、待って……明かり、ついたままじゃ。誰か来ちゃう……」

* * *
 
 確かに、祐香の言うとおりだ。智行もいったん体を離して、教室の電気を完全に落とした。
 それでも、窓から差し込む月明かりが、白く冴え冴えと少女の体を照らし出す。
 「ほんと、ほんとに、きれいだよ……」
 脇によけられていた教卓の上に、祐香の裸体をゆっくりと横たえた智行は、心底からそうつぶやいた。

 「……うん、智ちゃんが、そう言ってくれて嬉しいよ……あんっ」
 彼の言葉に、祐香も目を伏せたままコクリとうなづいた。
 そんな少女の小さな唇を塞ぐように、智行が唇を合わせる。
 一瞬、触れるだけの口づけ……でも、それはすぐにディープキスに変わる。挿入された舌を絡ませ合い、お互いの唾液を飲み込むように吸いあった。
 口の中いっぱいに広がる少女の甘い香りが、まるで麻薬のように智行の中に浸透していく。成分は自分と同じはずなのに……

 「はぁ……ね、これで智ちゃんとキスするのって、二回目だね……それとも、忘れてるかな?」
 「……ううん、忘れるわけないよ……幼稚園の時だろ……:
 友達とけんかして泣いてた彼女をなぐさめるためにキスした思い出、それが二人の脳裏によぎる。
 「でも、今日のことも絶対忘れないね……」
 祐香の言葉に首を縦に振りながら、智行はあらためてという感じに、少女の下半身に手を伸ばしていく。

 ホックを外すと、細い脚をスカートがするりと滑り落ちた。露わにされた真っ白の太股、そして薄い布地でかろうじて隠されたデルタゾーンに、自然と智行の目は引きつけられてしまった。
 異性の視線を熱いほど感じて、羞恥に赤く染まっていく祐香の体。濡れた下着を見られている……全裸よりも、ある意味でもっと恥ずかしいものを彼の目にさらしている……その感覚が、逆に少女の内部をとろけさせてしまう。
 じゅんっ……そんな感じに分泌される愛液に、ますます湿りをます少女のパンティ。中心は、もう透けて見えそうなほど。

 「あんっ……そこ……なんでっ……すごいよぅ……」
 ぷっくりと尖り始めたのがわかる少女の肉芽に、智行はゆっくりと指を伸ばした。つんつんと軽くつつくだけでも、祐香の体はぴくんと跳ね上がる。
 彼女のそんな様子がもっと見たい。智行は、布越しにクリトリスをつまみ上げ、さらに激しく揉みしだいた。
 体中でもっとも感じる部分をいじくられ、祐香はたまらず高い嬌声をあげて全身をぴくぴく震わせる。

 「それじゃあ、これも脱がせちゃうよ……」
 智行の言葉に、反射的にイヤイヤと首を振る少女。でも、ぐっしょり濡れた下着を剥がしながら脱がせる智行を手伝うように、つい腰をあげてしまった。自分のそんな淫らな動作に気づいて、ますます羞恥の色が祐香の頬に浮かぶ。

 すぐ目の前で露わになった祐香のアソコ……ほとんど産毛程度の恥毛しかないために、きらきらと濡れて光る一本のスリットがはっきりと見えてるのが、ますます愛おしい。
 そんな眺めにドキドキと胸を高鳴らせて、もっとよく見ようと顔を近づけていく。
 鼻孔に飛び込んでくる、シャボンの香りに混じった甘酸っぱいような少女の体臭を、胸の中いっぱいに感じながら。
 
 (これが、祐香の……中はどうなってるんだろぅ……)
 引き寄せられるように触れた指が、くちゅっと湿った音をたてる。秘肉の柔らかさに驚きながらも、割れ目を左右に押し開いていった。
 「きれいだよ、祐香のアソコ……小さくて。でも、すっごく、濡れてる……」
 「もう、恥ずかしいこと知ってて……智ちゃんのいじわる……」
 潤ませた瞳でちょっとにらむ祐香。そんな彼女のスリットの間から、鮮やかなサーモンピンクの柔肉が顔を覗かせる。

 外気に触れてぴくぴく震える膣口の眺め。たまらなくなった智行は、キスするように割れ目に口を押しつけると、膣の中に舌を差し入れた。
 「ひぁ……だめ!……あんっ……」
 初めての異物……まだ、自分でするいたずらの経験もない秘所へのいきなりの挿入に、
 「や、やだ、やだ……なんか、へんぅ」
 と、祐香はたまらず裏返った悲鳴をあげてしまう。
 自分の中でぐにゅぐにゅと蠢く舌の動き。それが、少女の繊細な神経を刺激し、全身を甘美な電流がつらぬいていく。
 頭を左右に打ち振って悶えてる、その口からもれる制止の言葉と裏腹に、赤みのました表情や全身の動きが、少女の本心を物語っている。

 (あんっ……この感じ……体の中が溶けちゃいそう……)
 とろとろと体の奥からあふれ出す愛液……それを全て飲み干すように、智行は喉に流し込んでいった。
 差し入れた舌のざらざらした部分で、やわらかな膣壁を擦りとるように舐める……少女の胎内の襞の複雑さに驚きながら、夢中になって舌を出し入れさせた。
 「……くふっ……ひっ……だ、だめ……もう、これ以上は……」
 体の奥をかき回されて、祐香は絶え絶えの息を吐き出すのがもうやっと。

 彼女の股間からやっと顔を離した智行が、耳元にそっとささやいた
 「祐香の体、全身ピンクになってる。でも、すごっく色っぽいよ……」
 「へ、変なの、体が……で、でも、もっと……」
 身も心もすっかり濡れそぼったような祐香の言葉に、さらに先に進もうとしたその瞬間……
 
 がたっ
 教室の外で突然上がった物音。ここが学校であることをいやがおうにも思い出し、二人の体が一瞬硬直する。

 「……ふぅ……なんだ、風の音か……」
 「もう、心臓が止まるかもって、思っちゃった……」
 「でも、スリル感がかえって気持ちよかったんじゃないの?……ほら、ここなんて、もうぐっしょりだよっ……」
 「ち、違うの……そんなことないんだからぁ……」

 口先だけの言葉と裏腹に、誰かに見つかるかもという緊張感が、ますます少女の体を熱く火照らせていく。胎内からあふれ出た愛蜜が、アソコだけでなくお尻から太股からべとべとにしてしまうぐらいに……
 「ね、ゆ、祐香……俺、もう……」
 「う、うん……でも、その前に、もう一度……」
 体を起こした祐香の、ちょっと唇を突き出す仕草。
 智行は、少女の細い体を抱きしめると、ゆっくり唇を重ね合わせた。

 「あっ……あんっ……」
 立ち上がった祐香の両手を黒板につかせ、突き出す格好になった少女のお尻を、背後から掴んだ。
 手を少女の濡れた花びらにそっと這わせると、
 「くふっ……も、もう……私……だめになっちゃうよぅ」
 尖りきった肉芽を、むき出しにされた上にぐにょぐにょと揉まれて、少女はぴくぴくと体を弓反らせて身悶えしてしまう。

 「じ、じらさないで……と、ともちゃん……」
 潤んだ瞳でこちらを振りかえる祐香……智行は、心臓の鼓動が最高潮に達するのを感じながら、慌ててズボンをずり下げて、バックからビンビンの肉棒を押し当てた。

 くちゅ……
 湿った音を立てて、少女の粘膜が飲み込むように亀頭の先端にまとわりつく。
 「いくよ……祐香」
 こくりと頷く彼女の様子に励まされて、腰に力を徐々に込める……小さな膣孔を限界まで広げながら、ずぶずぶと肉棒を沈ませた。
 おし出されるように、後から後から溢れでてくる愛蜜、そして……

 「ひぃぁ……あぅ……」
 一瞬、裏返った悲鳴をあげた祐香の太股を、透明な愛液に混じって赤い鮮血が流れ落ちていく。
 破瓜のショックで全身をぴんっと硬直させた彼女の様子に、智行も半ばまで挿入した中途半端な状態でとどまるしかない。
 「だ、だいじょうぶだから……も、もう動いてもいいよ……」
 涙をぼろぼろこぼしながら、それでも健気な言葉をもらす祐香。

 智行は、彼女ともっと一つになりたい……そんな想いを込めながら、限界まで少女の体を割り裂いていった。
 「あんっ……かんじるよ……ともちゃんのが、奥にあたってるの……」
 前にまわした手で少女の薄い乳房を揉みしだきながら、ゆっくり、ゆっくりと出し入れする。

 できたばかりの傷口をなぶられる痛みが、敏感な胸への愛撫と膣の奥からあふれる甘美な快楽の奔流でかき消され、少女の頭は混乱しながらも高みへと登りつめていく
 「きゃふ……す、すごいよぉ……こんなの……」
 腰を動かすスピードを増した智行の怒張が、ぐちゅぐちゅと少女の胎内をかき回す。もう立っていられないという感じの少女の腰を、しっかり支えてあげながら……

 一際、奥まで強く貫いた瞬間。祐香の喉から、糸を引くような喘ぎ声が漏れる。
 ぴんっと硬直させた身体全体に絶頂を感じて、
 「も、もう……い、いっちゃうぅ……」
 「ゆ、祐香……」
 ぎゅっと締めつけてくる少女の膣壁。その柔らかな圧力に包まれて、たまらず、智行はドクドクと射精していた……

* * *

 「おはよう、祐香! あれ、佐野くんもいるの? 二人とも早い~」
 がやがやとにぎやかになる朝の教室……文化祭の準備にとやってきたクラスメイトたちは、もう二人が学校に来てるを見て、感心したような声を漏らした。

 「あ、準備もかなり進んでるじゃない~。祐香一人で、これやったの?」
 「うん、ま、まあね。それに、と……佐野くんも、たまたま手伝ってくれたし」
 「ふ~ん。でも、祐香って朝早いんだね~、すごいなあ」
 「そ、そんなことないよ……今日だけ」

 そんなふうに答えながら、苦笑いをもらす祐香。
 (だって、あの後寝入ってしまって、みんなが来ることに気づいて慌ててた……なんて、絶対言えないもんね!)

 終わり

eroerojiji

小さい頃からエロいことが好き。そのまま大人になってしまったエロジジイです。