小説(転載) 母で筆おろし 1/2
近親相姦小説
いつ童貞を捨てるのかではなく誰とかが問題だ。
「おーい雅弘、姫始めに行くぞ!」
友人の康司と幸春が、新年早々呼びに来た。姫始めとは、もちろん新年最初のソープランドのことである。
「俺はやめておくよ。お金もお年玉とかに使っちゃったし、二人で楽しんできてよ」
雅弘はさりげなく断った。
二人はやや不機嫌そうに、それでいてどこか楽しそうに車に乗り込むと、雅弘のアパートの前を発車していった。
部屋の机の上に財布が置いてある。中には年末調整のお金などで4~5万円はあった。十分にソープへは行けたのである。
なぜ断ったのか?
それは27歳の雅弘がまだ童貞であり、風俗店の女性などに対して強い嫌悪感を持っているからである。そう、コンプレックスである。
友人知人などは、27歳の童貞など考えてもいないのか特に聞かれた事もなく、ほとんどの人には知られていない事実であった。
知っているのは、雅弘本人と、雅弘の母である喜久子の二人位である。
喜久子がその事実を知ったのは、ほんの少し前の12月27日の事だった。
前日で勤務先の仕事も正月休みに入った喜久子であるが、4人家族の誰もが仕事であったため、朝から暇を持て余していた。
「そうだわ、まぁちゃんのアパートを綺麗にしないと。どうせ、あの子一人じゃ絶対に掃除なんてするはずないわ」
そう決めると、愛車の軽自動車で30分ほど走り、雅弘のアパートへ向かった。
雅弘は兄の縁談が持ち上がった去年から勤務先に近いアパートで一人暮らしをしていたのである。
喜久子は、合い鍵で部屋に入ると2LDKの部屋の窓を総て開けた。
「まずは、台所ね」
コンビニ弁当が多い雅弘の台所は、大したヨゴレも無くすぐに終わった。その後、浴室・トイレ・玄関・居間と手際よく掃除をしていった。
「よし。後は寝室だけね」
寝室に入った喜久子は、ベッドの周りに散らばった雑誌を積み重ねる。何冊か混じっているHな本を時折見ながら
「一人でこんなの見てるのね。ま、男だしそんなの当然か」
と言いながら、さほど気にも止めずに、今度はテレビの周りに散らばったビデオテープの整理に移った。
「あの子もエロビデオなんて見るのかしら?」
そう言いながらビデオデッキの横に並べたテープの山を調べるが、1本も見あたらない。
「絶対に、持ってるはずよ」
いけない事と思いながらも押入れの戸を開けた。
「やっぱりココね。甘いわよ、まぁちゃん」
と、得意げに言いながら 、紙袋に入ったテープを出した。
それを見て喜久子は驚いた。「筆おろし...」「童貞喪失...」「・・・がしてあげる」
そう童貞の雅弘は童貞役の男優を自分に見立てることで、筆おろしを体験していたのであった。
タイトルで大筋の内容は判るものの、未知の分野である内容が気になってテープをビデオに入れ、テレビのスイッチを入れてみた。
先程まで開いていた窓もカーテンも、既に閉めてある。
差し替え、取り替えで3本を見終わった頃、喜久子の右手は濡れきったアソコに。
左手はだいぶ垂れてきた決して豊満とは言えない小さなバストに。
ショックと絶頂でボーッとしながら
「あの子、もしかしたら...だって27よ」「でも、生まれて27年間一度だって彼女を連れてきた事もないし、電話が掛かった事すら無いのよ」「やっぱり...まぁちゃん...童貞...」
自問自答を繰り返しながら時計を見ると、すっかり夕方になっている事に気づいて、逃げ出すようにアパートを後にしたのだった。
それから、1ヶ月余りたった。
アパートでの事の直後は、雅弘の顔を見る度に、いろいろな思いが駆けめぐった喜久子も、仕事や家事の毎日でほとんど気にならなくなっていた。
「そんな子もいるわ。別に異常に遅い訳でもないし、康司くんや幸春くんだってきっと。」「それに、変な女に奪われるより、よほどマシだわ」
そう思うようになってからは、以前と変わらない親子関係に戻っていた。
そんなある日の事。
会社の飲み会があった喜久子は、久しぶりのアルコールで珍しく酔っていた。
家に帰る事をあきらめた喜久子は、居酒屋に近い雅弘のアパートで泊まる事にした。
近くの電話BOXから電話してみるが、雅弘は出ない。取り敢えず帰れない喜久子は雅弘のアパートまで来た。
やはり、中は真っ暗である。
「まだ、帰ってきてないのかしら。じゃ、御飯でも作ってやるか」
と、鍵を開けて中に入った。電気のスイッチをつけようとした時、寝室から声がする。光も薄暗いが漏れている。
「まぁちゃん...」2ヶ月前の事がハッキリと思い浮かんだ。酔いも醒めている。
そっと、寝室に近づくにつれビデオの声がハッキリと聞こえてくる。
喜久子の全身が一瞬凍った。
「母さん、いいだろ。俺、初めてなんだよ」「母さんが筆おろし、してあげる」
そんなビデオの声に混じってはいるが、しっかりと区別した雅弘の声で
「母さん、好きだ、好きだよ、母さん。う~ん、あ~っ」
その瞬間手に持っていた合い鍵を落としてしまった。拾おうとした頭が戸にぶつかり、完全に雅弘に気付かれてしまった。
「だ、誰!」
素早い動作でテレビを消してズボンを上げた雅弘が戸を開けた。
「か、母さん!な、何で居るんだよ!」
弱々しい雅弘の声に、声も出ない喜久子が寝室に入りテレビの前へ行く。
スイッチを入れたテレビには、先程までの母子相姦の映像がクッキリと映る。
20歳位の男優の上にのしかかる40過ぎの女優。
喜久子が部屋の電気をつけてあたりを見回すと、2ヶ月前のテープとは違った4本のテープが散らばっていた。
一つ一つ、無言のまま手に取ったそれには「近親相姦...」「息子と義母の...」「禁断の愛...」などであった。
気まずい雰囲気の中で、ついに喜久子が言った。
「まぁちゃん。少し話そう」
喜久子は居間へ行き部屋の電気をつけた。雅弘も黙ったまま寝室のビデオを消すと居間へ移った。
二人は座り、しばらくの沈黙の後、まず喜久子が話す。
「まぁちゃん。どうして、あんな変態みたいのばかりなの」「まぁちゃんも男だし大人だし別にHなビデオを見るのはいいの。」「母さんだって見た事あるし、父さんも克信も見てると思うし、持っているはずよ」
「うん。」
雅弘は声にならない声でうなずくだけである。喜久子は続ける。
「だけど、どうしてなの?そんな、そんな親子でするなんて変態だしそれに...それにオバンばかりじゃない」「まぁちゃんも、もっと普通の見てよ。かわいい娘とか、女学生のとか、普通のがあるでしょ」
「べ、別に、変な事じゃないよ!」沈黙していた雅弘の口が開いた。
「どうして、変よ変。絶対変よ!!」怒鳴るように返す喜久子。
「だって、世の中には結構ある話だし、熟女が好きな男だっていっぱいいるよ」
「それに...若い娘は嫌なんだよ!」雅弘も開き直りからか、堂々と言い返した。
「熟女って何よ!だいたいそんな、そんな母さんくらいのオバンとHしたって、嬉しくないでしょ。何で若い娘はダメなの?何で!」
「だったら、言うよ!俺まだ、した事無いんだよ。27歳なのにまだ無いんだよ」
「康司も、幸春もソープランドなんか行ってるのに。」
吐き捨てるように言った。
「そんなの、人はいいじゃない。そんなに嫌だったら、みんなとソープランドに行けばいいじゃない。母さん知らなかった事にするわよ」
雅弘の顔色が変わった。
「ソープ行けって、母親なんだろ!そんな事言うなよ!」
「だいたい27歳にもなってソープでヤッて、初めて?とか、幾つ?とか言われてそんなの嫌だよ。そう言う娘も年下ばかりだし」
必死に理由を言う雅弘を見てると、何だか「ソープへ行け」と言った自分に腹が立ってきた。それと同時に必死な息子が可哀想にも思えてきた。
「ごめんね。何も知らなかったから、それで...」
自分の息子が童貞なのは知っていた喜久子だったが、敢えて知らないふりで通した。
「でもね、そんなの早いとか遅いとかじゃないわよ。彼女が出来たときに好きな娘とするのが普通だよ。まぁちゃんだって好きな娘とか、彼女とかいるんでしょ? 会社の人だっているじゃない。そうゆう同年代の女の子とするの。
それに女の子だってヴァージンの子ばかりだよ。そんなもんだよ。」
母の、息子に対する性教育であった。かなり遅めのではあるが。
雅弘もだいぶ落ち着きを取り戻した。そしてはっきりと言った。
「馬鹿な事言わないでよ。だいたい周りの女で27で処女なんていないよ。」
「みんな結婚して子供もいる歳だよ。事務の娘だって23歳なのに2,3人も彼氏がいるし、絶対にヤッてるよ。
だから、僕、僕、年上のそれもすごく上の女の人とヤリたいんだよ。でも、知らないおばさんに頼むのも変な話だし。
そう思っているうちに、母さんでも...母さんとSEXしたくなってきたんだ。母さんだったら馬鹿にせず教えてくれそうだし」
「でもね、まぁちゃんとは親子なのよ。母さんの実の息子なのよ。そんな事しちゃ駄目な事なの。まぁちゃんも大人だから判るでしょ」
「判るよ、判るけど、もうどうしようもないんだよ。このままずっと童貞でいるの?
このままじゃ結婚どころか彼女だって出来ないよ。ソープだって絶対に行かないし、ずっと童貞なの?死ぬまでずっと...」
15年ぶりに母に見せた雅弘の涙であった。
「そんな事言っても...母さんが誰か探してあげるわ。まぁちゃんに教えてくれるおばさんを」
と、言いながら喜久子の頭の中には喜久子の友人・知人・同僚などの顔が浮かんだ。
その中には何人か、言えそうな女性が浮かんだが、逆に「彼女らにこの子の童貞を奪われるなんて...イヤ。イヤよ絶対に許さない。」
ついに、母と息子の考えが一致したのであった。二人は、ハッキリとは口にはしなかったが、お互いに決心したのが手に取るように判った。
そして、喜久子が言った。
「判ったわ。母さんがしてあげるわ。でも1回だけよ。絶対に1回だけ。初めての時だけだからね。判った?」
うつむいていた雅弘が顔を上げた。
「母さん。」
「だけど、その前に母さん聞きたい事があるの。じゃないと絶対にSEX出来ないから。」
「何?何なの。もう全部話すよ。何でも聞いてよ」
雅弘がせかすように聞く。
「まぁちゃん。本当に彼女はいないの?好きな娘は?もし、いるのなら、その娘としなさいよ。いつになってでも」
すぐに答える。
「いないよ。絶対にいないよ。母さんだって判るだろ?雰囲気とかで」
「そうね、それならいいわ。それともう一つ。本当に母さんでいいの?後悔しないの?
きっと母さんビデオのおばさんよりも、オバンでブスで裸だって汚いわよ。いいの?それでも?」
「いいも何も、僕から頼んだ事だよ。いいに決まってるよ。それに母さんって僕のタイプだよ」
少し照れながら喜久子も返す。
「何、馬鹿な事言ってるの。でも、嬉しいわ。母さんみたいな年になって、まぁちゃんみたいな若い子とSEX出来るなんて。
でも、上手に教えてあげられるかしら?」
二人とも、すっかり笑顔になっている。既に恋人同士になっているとでも言えよう。50歳と27歳の。
そんな雰囲気に水を差すように喜久子が言った。
「今日は、よそうね。母さん酔ってるし、準備もしてないし」
焦ったように雅弘が言う。
「準備なんていらないよ。今、やろうよ今。」
「ダメ。SEXって、気分が大事なの。特に女はね。気持ちの準備とか必要なの。童貞くんは、言う事を聞きなさい」
「そうなの?判ったよ。」がっくりする雅弘に、元気づけるように喜久子が言った。
「来週の火曜日って、確かバレンタインデーだったわよね。その時にプレゼントしてあげるわ。って言うかプレゼントしてね。うん。決まりね、これで」
勝手に段取りを決められた雅弘が「そんなの変だよ。ま、でもいいか。母さんと出来るんだね」
「そうよ、でもまさか彼女なんて来ないわよね?」
「まさか。」
二人は笑いながら、別々の部屋に別れて眠りに着いた。
翌朝、まだ真っ暗のうちに喜久子は帰った。雅弘の朝食を作って。
(続く)
「おーい雅弘、姫始めに行くぞ!」
友人の康司と幸春が、新年早々呼びに来た。姫始めとは、もちろん新年最初のソープランドのことである。
「俺はやめておくよ。お金もお年玉とかに使っちゃったし、二人で楽しんできてよ」
雅弘はさりげなく断った。
二人はやや不機嫌そうに、それでいてどこか楽しそうに車に乗り込むと、雅弘のアパートの前を発車していった。
部屋の机の上に財布が置いてある。中には年末調整のお金などで4~5万円はあった。十分にソープへは行けたのである。
なぜ断ったのか?
それは27歳の雅弘がまだ童貞であり、風俗店の女性などに対して強い嫌悪感を持っているからである。そう、コンプレックスである。
友人知人などは、27歳の童貞など考えてもいないのか特に聞かれた事もなく、ほとんどの人には知られていない事実であった。
知っているのは、雅弘本人と、雅弘の母である喜久子の二人位である。
喜久子がその事実を知ったのは、ほんの少し前の12月27日の事だった。
前日で勤務先の仕事も正月休みに入った喜久子であるが、4人家族の誰もが仕事であったため、朝から暇を持て余していた。
「そうだわ、まぁちゃんのアパートを綺麗にしないと。どうせ、あの子一人じゃ絶対に掃除なんてするはずないわ」
そう決めると、愛車の軽自動車で30分ほど走り、雅弘のアパートへ向かった。
雅弘は兄の縁談が持ち上がった去年から勤務先に近いアパートで一人暮らしをしていたのである。
喜久子は、合い鍵で部屋に入ると2LDKの部屋の窓を総て開けた。
「まずは、台所ね」
コンビニ弁当が多い雅弘の台所は、大したヨゴレも無くすぐに終わった。その後、浴室・トイレ・玄関・居間と手際よく掃除をしていった。
「よし。後は寝室だけね」
寝室に入った喜久子は、ベッドの周りに散らばった雑誌を積み重ねる。何冊か混じっているHな本を時折見ながら
「一人でこんなの見てるのね。ま、男だしそんなの当然か」
と言いながら、さほど気にも止めずに、今度はテレビの周りに散らばったビデオテープの整理に移った。
「あの子もエロビデオなんて見るのかしら?」
そう言いながらビデオデッキの横に並べたテープの山を調べるが、1本も見あたらない。
「絶対に、持ってるはずよ」
いけない事と思いながらも押入れの戸を開けた。
「やっぱりココね。甘いわよ、まぁちゃん」
と、得意げに言いながら 、紙袋に入ったテープを出した。
それを見て喜久子は驚いた。「筆おろし...」「童貞喪失...」「・・・がしてあげる」
そう童貞の雅弘は童貞役の男優を自分に見立てることで、筆おろしを体験していたのであった。
タイトルで大筋の内容は判るものの、未知の分野である内容が気になってテープをビデオに入れ、テレビのスイッチを入れてみた。
先程まで開いていた窓もカーテンも、既に閉めてある。
差し替え、取り替えで3本を見終わった頃、喜久子の右手は濡れきったアソコに。
左手はだいぶ垂れてきた決して豊満とは言えない小さなバストに。
ショックと絶頂でボーッとしながら
「あの子、もしかしたら...だって27よ」「でも、生まれて27年間一度だって彼女を連れてきた事もないし、電話が掛かった事すら無いのよ」「やっぱり...まぁちゃん...童貞...」
自問自答を繰り返しながら時計を見ると、すっかり夕方になっている事に気づいて、逃げ出すようにアパートを後にしたのだった。
それから、1ヶ月余りたった。
アパートでの事の直後は、雅弘の顔を見る度に、いろいろな思いが駆けめぐった喜久子も、仕事や家事の毎日でほとんど気にならなくなっていた。
「そんな子もいるわ。別に異常に遅い訳でもないし、康司くんや幸春くんだってきっと。」「それに、変な女に奪われるより、よほどマシだわ」
そう思うようになってからは、以前と変わらない親子関係に戻っていた。
そんなある日の事。
会社の飲み会があった喜久子は、久しぶりのアルコールで珍しく酔っていた。
家に帰る事をあきらめた喜久子は、居酒屋に近い雅弘のアパートで泊まる事にした。
近くの電話BOXから電話してみるが、雅弘は出ない。取り敢えず帰れない喜久子は雅弘のアパートまで来た。
やはり、中は真っ暗である。
「まだ、帰ってきてないのかしら。じゃ、御飯でも作ってやるか」
と、鍵を開けて中に入った。電気のスイッチをつけようとした時、寝室から声がする。光も薄暗いが漏れている。
「まぁちゃん...」2ヶ月前の事がハッキリと思い浮かんだ。酔いも醒めている。
そっと、寝室に近づくにつれビデオの声がハッキリと聞こえてくる。
喜久子の全身が一瞬凍った。
「母さん、いいだろ。俺、初めてなんだよ」「母さんが筆おろし、してあげる」
そんなビデオの声に混じってはいるが、しっかりと区別した雅弘の声で
「母さん、好きだ、好きだよ、母さん。う~ん、あ~っ」
その瞬間手に持っていた合い鍵を落としてしまった。拾おうとした頭が戸にぶつかり、完全に雅弘に気付かれてしまった。
「だ、誰!」
素早い動作でテレビを消してズボンを上げた雅弘が戸を開けた。
「か、母さん!な、何で居るんだよ!」
弱々しい雅弘の声に、声も出ない喜久子が寝室に入りテレビの前へ行く。
スイッチを入れたテレビには、先程までの母子相姦の映像がクッキリと映る。
20歳位の男優の上にのしかかる40過ぎの女優。
喜久子が部屋の電気をつけてあたりを見回すと、2ヶ月前のテープとは違った4本のテープが散らばっていた。
一つ一つ、無言のまま手に取ったそれには「近親相姦...」「息子と義母の...」「禁断の愛...」などであった。
気まずい雰囲気の中で、ついに喜久子が言った。
「まぁちゃん。少し話そう」
喜久子は居間へ行き部屋の電気をつけた。雅弘も黙ったまま寝室のビデオを消すと居間へ移った。
二人は座り、しばらくの沈黙の後、まず喜久子が話す。
「まぁちゃん。どうして、あんな変態みたいのばかりなの」「まぁちゃんも男だし大人だし別にHなビデオを見るのはいいの。」「母さんだって見た事あるし、父さんも克信も見てると思うし、持っているはずよ」
「うん。」
雅弘は声にならない声でうなずくだけである。喜久子は続ける。
「だけど、どうしてなの?そんな、そんな親子でするなんて変態だしそれに...それにオバンばかりじゃない」「まぁちゃんも、もっと普通の見てよ。かわいい娘とか、女学生のとか、普通のがあるでしょ」
「べ、別に、変な事じゃないよ!」沈黙していた雅弘の口が開いた。
「どうして、変よ変。絶対変よ!!」怒鳴るように返す喜久子。
「だって、世の中には結構ある話だし、熟女が好きな男だっていっぱいいるよ」
「それに...若い娘は嫌なんだよ!」雅弘も開き直りからか、堂々と言い返した。
「熟女って何よ!だいたいそんな、そんな母さんくらいのオバンとHしたって、嬉しくないでしょ。何で若い娘はダメなの?何で!」
「だったら、言うよ!俺まだ、した事無いんだよ。27歳なのにまだ無いんだよ」
「康司も、幸春もソープランドなんか行ってるのに。」
吐き捨てるように言った。
「そんなの、人はいいじゃない。そんなに嫌だったら、みんなとソープランドに行けばいいじゃない。母さん知らなかった事にするわよ」
雅弘の顔色が変わった。
「ソープ行けって、母親なんだろ!そんな事言うなよ!」
「だいたい27歳にもなってソープでヤッて、初めて?とか、幾つ?とか言われてそんなの嫌だよ。そう言う娘も年下ばかりだし」
必死に理由を言う雅弘を見てると、何だか「ソープへ行け」と言った自分に腹が立ってきた。それと同時に必死な息子が可哀想にも思えてきた。
「ごめんね。何も知らなかったから、それで...」
自分の息子が童貞なのは知っていた喜久子だったが、敢えて知らないふりで通した。
「でもね、そんなの早いとか遅いとかじゃないわよ。彼女が出来たときに好きな娘とするのが普通だよ。まぁちゃんだって好きな娘とか、彼女とかいるんでしょ? 会社の人だっているじゃない。そうゆう同年代の女の子とするの。
それに女の子だってヴァージンの子ばかりだよ。そんなもんだよ。」
母の、息子に対する性教育であった。かなり遅めのではあるが。
雅弘もだいぶ落ち着きを取り戻した。そしてはっきりと言った。
「馬鹿な事言わないでよ。だいたい周りの女で27で処女なんていないよ。」
「みんな結婚して子供もいる歳だよ。事務の娘だって23歳なのに2,3人も彼氏がいるし、絶対にヤッてるよ。
だから、僕、僕、年上のそれもすごく上の女の人とヤリたいんだよ。でも、知らないおばさんに頼むのも変な話だし。
そう思っているうちに、母さんでも...母さんとSEXしたくなってきたんだ。母さんだったら馬鹿にせず教えてくれそうだし」
「でもね、まぁちゃんとは親子なのよ。母さんの実の息子なのよ。そんな事しちゃ駄目な事なの。まぁちゃんも大人だから判るでしょ」
「判るよ、判るけど、もうどうしようもないんだよ。このままずっと童貞でいるの?
このままじゃ結婚どころか彼女だって出来ないよ。ソープだって絶対に行かないし、ずっと童貞なの?死ぬまでずっと...」
15年ぶりに母に見せた雅弘の涙であった。
「そんな事言っても...母さんが誰か探してあげるわ。まぁちゃんに教えてくれるおばさんを」
と、言いながら喜久子の頭の中には喜久子の友人・知人・同僚などの顔が浮かんだ。
その中には何人か、言えそうな女性が浮かんだが、逆に「彼女らにこの子の童貞を奪われるなんて...イヤ。イヤよ絶対に許さない。」
ついに、母と息子の考えが一致したのであった。二人は、ハッキリとは口にはしなかったが、お互いに決心したのが手に取るように判った。
そして、喜久子が言った。
「判ったわ。母さんがしてあげるわ。でも1回だけよ。絶対に1回だけ。初めての時だけだからね。判った?」
うつむいていた雅弘が顔を上げた。
「母さん。」
「だけど、その前に母さん聞きたい事があるの。じゃないと絶対にSEX出来ないから。」
「何?何なの。もう全部話すよ。何でも聞いてよ」
雅弘がせかすように聞く。
「まぁちゃん。本当に彼女はいないの?好きな娘は?もし、いるのなら、その娘としなさいよ。いつになってでも」
すぐに答える。
「いないよ。絶対にいないよ。母さんだって判るだろ?雰囲気とかで」
「そうね、それならいいわ。それともう一つ。本当に母さんでいいの?後悔しないの?
きっと母さんビデオのおばさんよりも、オバンでブスで裸だって汚いわよ。いいの?それでも?」
「いいも何も、僕から頼んだ事だよ。いいに決まってるよ。それに母さんって僕のタイプだよ」
少し照れながら喜久子も返す。
「何、馬鹿な事言ってるの。でも、嬉しいわ。母さんみたいな年になって、まぁちゃんみたいな若い子とSEX出来るなんて。
でも、上手に教えてあげられるかしら?」
二人とも、すっかり笑顔になっている。既に恋人同士になっているとでも言えよう。50歳と27歳の。
そんな雰囲気に水を差すように喜久子が言った。
「今日は、よそうね。母さん酔ってるし、準備もしてないし」
焦ったように雅弘が言う。
「準備なんていらないよ。今、やろうよ今。」
「ダメ。SEXって、気分が大事なの。特に女はね。気持ちの準備とか必要なの。童貞くんは、言う事を聞きなさい」
「そうなの?判ったよ。」がっくりする雅弘に、元気づけるように喜久子が言った。
「来週の火曜日って、確かバレンタインデーだったわよね。その時にプレゼントしてあげるわ。って言うかプレゼントしてね。うん。決まりね、これで」
勝手に段取りを決められた雅弘が「そんなの変だよ。ま、でもいいか。母さんと出来るんだね」
「そうよ、でもまさか彼女なんて来ないわよね?」
「まさか。」
二人は笑いながら、別々の部屋に別れて眠りに着いた。
翌朝、まだ真っ暗のうちに喜久子は帰った。雅弘の朝食を作って。
(続く)