儀式
いつ眠ってしまったのかわからないうちに、僕たちは眠ってしまったらしい。
床の間に置かれた電話のベルで目が覚めた。
「はい、ああ、姉ちゃん?母ちゃんが気分が悪いって言ったんで、布団を敷いてもらって、
一緒に横になってたら眠っちゃったんだ。電話が掛かってこなかったらまだ寝て
たとこだよ。」
「ところで、うまくいったの?」
姉ちゃんは興味津々といった感じで尋ねる。
「うん、バッチリだよ。姉ちゃんたちのお陰さ。本当にありがとう。」
「よかったわね。でも、私や母さんのことも忘れちゃだめよ。ちゃんと私たちの分は残し
ておくって約束なんだから。」
そう言って姉ちゃんはおかしそうに笑った。
「ところで、ご飯はまだかな?俺、お腹空いちゃったよ。」
「ああ、そうそう、ご飯ができたから呼んだのよ。下に用意ができてるから。」
「ありがとう。母ちゃん寝てるから、少ししたら行くよ。」
僕が電話を切って母の方に振り向くと、母も目を覚まして布団の上に起き上がっていた。
「和子さん?」
「うん。ご飯ができたって。」
「わたし、ちょっと恥ずかしいわ。」
母は頬に手を当てながら顔を赤らめている。
「そんなこと、関係ないよ。みんな一緒なんだから。」
「それもそうね。開き直っちゃおうかしら?」
「そうだよ。みんな家族みたいなもんなんだから。」
僕たちはもう一度身支度を整えてから部屋を出た。
僕たちが連れ立って広間に入ってゆくと、お膳が2列に並んでいて、もうみんな席に着い
ていた。
「中山、うまくいったみたいだな。」
木村が耳打ちするように声を掛けてきた。
「うん、ありがとう。みんなのお陰だよ。」
僕も小声で返事したが、何となくみんなが聞き耳立てているように感じられた。
「おばさま、ここに座って。」
姉ちゃんがにこにこしながら、母に隣に座るように座をずらして言った。
「遅くなりまして…」
母はみんなに挨拶して姉ちゃんの隣に座った。顔を赤くしている。
「さあ、みんな揃ったから、乾杯しましょう。」
おばさんが言って、それぞれのコップにビールを注ぎ、姉ちゃんの音頭で乾杯した。
お膳の上の料理を突っつきながら当たり障りのない話題で談笑していたが、
「それじゃあ、私が代表してひとこと。」
と言っておばさんが姿勢を改めて話し出した。
「智子さん、今日はびっくりしたでしょうけど、みんな悪気があってしたことではないの。
だから許して欲しいのよ。私たちみんなこういう関係なの。智ちゃんもあなたと親子以
上の関係になりたいと言ってたんで、あなたにないしょで計画したことなの。ごめんな
さいね。」
おばさんは丁寧に頭を下げた。
「どうか、もう堪忍して。わたし、穴があったら入りたいんだから。」
母は顔を真っ赤にして言ったが、幸せそうに僕を見つめた。
「で、どうだったの?智ちゃん。」
姉ちゃんがいたずらっぽい目で言った。
「とてもよかったよね。」
僕が母の顔を見て言うと、
「わたし、知らない。」
と言って母は僕の背中に顔を隠してしまった。
「えー、姉ちゃんは我々の代表としてあなたに質問しているわけですから、具体的にお答
えいただかないと困るんですが。」
木村が囃し立てるように言う。
「わかったよ。具体的に言えばいいんだろう!」
僕はやけ気味に言った。
「そうでーす。」
みんなが一斉に言った。
「俺は母ちゃんと母子相姦しました。すっごくいい気持ちでした。母ちゃんもいい気持ち
よと言ってくれました。それから、母ちゃんのおまんこを舐めました。いい匂いで、味
もよかったです。母ちゃんも俺のちんこを舐めてくれました。俺の精液も飲んでくれま
した。母ちゃんが俺の子どもを産んでくれるって言ったので、俺は嬉しくて母ちゃんの
おまんこに6回と口に1回、合計7回も射精しちゃいました。少し疲れたので姉ちゃん
が電話をくれるまで寝ちゃいました。おわり。」
僕は言い終わってお膳の上のビールを一気に飲み干した。
「ただいまの答弁は具体的とは言いがたいものではありますが、証人は疲労困憊している
もようであり、証人の健康を考えて、この辺で質問を打ち切ります。」
姉ちゃんがにこにこ笑いながら言うと、
「それではここで決意表明をしていただきます。抱き合って口付けしてください。」
木村がカメラを構えながら言った。
僕は背中に顔を隠したままの母を抱き起こした。肩を抱くと母も観念したのか上気した顔
を僕に向けて目をつぶった。僕は母を抱き寄せ、唇を重ねた。
フラッシュランプが光り、カシャッというシャッターの音に続いてみんなが、おめでとう
と言って大きな拍手をしてくれた。
「おばさま、おめでとうございます。」
どこで用意したのか、美由紀さんが大きな花束を母に渡してくれた。
「みなさん、ありがとう。」
母は目に涙をいっぱいためて言った。
「智子さん、よかったわね。智ちゃん、お母さんを大事にしなければだめよ。」
おばさんも目を潤ませて言った。
「うん、俺、母ちゃんを幸せにするよ。」
こうして僕と母と“結婚”し、新郎13歳、新婦35歳の母子夫婦が誕生した。
食事の後、みんなで露天風呂に入ろうということになった。
着替えるために部屋に戻ると木村が、
「中山よ、お前ら新婚なんだから一番いい部屋使えよ。」
と言ってくれたので、僕と木村のおばさんが入れ替わり、僕たちは一番端の部屋を使うこ
とにした。この部屋は川の上に張り出して造られており、三方に窓があってこの旅館で一
番見晴らしがいい部屋なのだ。
しかも一番端にあるため、少々大きな物音をたてても周りに迷惑を掛けないから、遠慮な
く激しい性交ができる。
真ん中の部屋に移った木村たちは、すぐに浴衣に着替えて露天風呂に向かったが、みんな
に祝ってもらったばかりの僕たちはまだ興奮が冷めず、どちらからともなく抱き合って布
団の上に倒れこみ、激しく唇をむさぼりあった。
わずか1時間ほど前にあれほど激しく性交したのに僕の性欲は燃え盛るばかりで、
僕は母の着衣を毟り取り、自分も裸になって身体を重ねた。
「不思議ね。智ちゃんが中に入れてくれるだけですごく幸せなの。もちろん気持ちよくて
たまらないわ。でも、それとは違う安心感があるのよ。すごく充実した気持ち。これは
男にはわからないことかも知れないけど、とにかくいいのよ。」
母はうっとりとした表情で言う。
僕はしばらく挿入したまま母が充実感を堪能するのにまかせたが、快感が高まるにつれて
ゆっくりと腰を使い、次第に激しく動かした。
母も快感の波がどんどん高まってきたようで、しきりに快感を訴える。
「母ちゃん、わかる?子宮口が開き始めたみたいだ。」
母の膣の奥深くから、ちんこの先端を押し戻そうとするかのように、こりこりとした筋肉
質のものが盛り上がってくる。
「ええ、わかるわ。すごくいい気持ちだもの。何か、そうね、すごく貪欲なものがこみ上
げてくるの。もっともっと奥まで入れて欲しいし、もっともっと激しく責めてもらいた
いって。ああ、いいわ。もっとよ。もっと入れて。そうよ。ああ、いい。」
そう言いながら母は絶頂に駆け上って行く。
僕は母の要求どおり腰を強く押し付け、ちんこをさらに深く挿入した。
子宮口がちんこの先をこじ開けるように開きながら、どんどん盛り上がってくる。僕は下
がってくる子宮に押し戻されないよう、子宮口の真ん中に亀頭を据え、グラインドするよ
うに深く押し付けた。しばらく、と言っても時間にすればわずかな間だったが、いきなり
子宮口が開いて亀頭をすっぽりと咥えた。
さっきは亀頭の先端部だけが嵌まり込んだ感じで、姉ちゃんの場合もそうだったが、今回
は亀頭の先端だけでなく、ちんこの半ばまでが子宮の中に入ったみたいだ。
ちんこの根元を締め付ける膣口の蠢きに合わせて熱くぬめる膣壁の微妙な蠕動、そしてち
んこの中ほどを強力に締め付けてしごきながら子宮内に吸い上げようと蠢く子宮口の動き
が、手に取るようにわかる。
ちんこが引っこ抜かれるようなすごい吸引力が加わって、亀頭の先端部にすごい熱さが伝
わってきた。
「母ちゃん、すごいよ。熱いんだ。ちんこが、すごく熱くなってきた。」
「わ、わたしも、熱いわ。子宮が、燃えているみたいに。ああ、いい、すごいわ。」
母も子宮の熱さが自覚できるみたいだ。母の身体全体から汗が噴出し、芳しい匂いが僕た
ちを包む。
「智ちゃん、子どもが出来るわ。わたしたちの子どもが。もうすぐよ。ああ、いいわ。
ああ、あ、いい。」
母は額に玉のような汗を浮かべ、熱に潤んだ眼を開けて僕に唇を突き出した。
僕は母の唇を貪るように吸い、舌を絡めて互いの唾液を吸い合った。
「母ちゃん、出すよ。ああ、いい気持ちだよ。でる。」
「いいわ。いいわよ。出して。うんと出して。ああ、ああ、いいわ。」
僕は堪えに堪えた引き金を力いっぱい引き絞った。
まるで爆発だった。睾丸から搾り出された粘りの濃い多量の精液は、ただ尿道を伝わって
出るのとはわけが違い、膣口や膣壁、子宮口などに堰き止められ、その都度奔流となって
尿道内を激しくほとばしり、亀頭の先端から真空の子宮内に向かって噴射したのだからそ
の快感と言ったらたまったものではない。
とにかく射精なんてものではなかった。10回分くらいの量が一度に放出されたように頭の
中が真っ白になり、宇宙の彼方に猛烈なスピードで吹っ飛んでゆくような加速度を感じた。
そして、その直後に無重力空間に放り出されたような感覚が身体全体を包み、頭の中に金
色の光が渦巻いて流れるような錯覚にとらわれた。
母も子宮内に直接噴射を受けたものだから快感のすごさは言葉では表せないほどだったと
いう。
「すごかったわ。気持ちがいいなんてものではないのよ。宇宙旅行したみたいな、何てい
うのかしら、そう、浮揚感っていうの?ふわふわした感じ。それだけじゃないの。子宮
全体が喜びで震えたのがわかったの。智ちゃんの精液がわたしの身体全体を駆け巡って、
また子宮に戻ってきたの。すっごくたくさんよ。お腹が膨れるくらいたくさんの精液が
子宮に入ったのがわかったわ。お腹の中が熱いの。そしてわたしの卵子と智ちゃんの精
子が結びついたの。わたし、妊娠したわ。間違いない。絶対よ。」
失神から覚めた母が涙を流しながら語った。
母が目覚める直前まで僕のちんこは母の子宮口にとらわれていたのだが、ちんこが抜け落
ちた直後に母の膣から大量の膣液が溢れ出てきた。
僕は慌てて母の膣に口を付けたが、口の中がいっぱいになるほどだった。
僕は母に口移しで半分ほど飲ませ、自分でも残った液を飲んだが、甘くとろっとした膣液
はわずかに栗の花のような匂いを発散し、激しい性交に渇いた喉を癒してくれる。
「智ちゃん、これ、智ちゃんの精液とわたしの子宮内液の混ざったものよ。さっきの分と
今の分。ちゃんと妊娠できたから、余った精液が出てきたんだわ。」
「うん、口に溜める前に少し飲んじゃったから、どうだろう?100cc弱くらいかな?
それにしてもずいぶん溜まっていたもんだね。」
「もともと子宮の中には子宮内液というのが入ってるんだけど、ごくわずかなのよ。人に
よっても違うけど、だいたい5ccくらいって言われてるの。だから、わたしの膣液が多
いといってもせいぜい20ccくらいだから、子宮内液が倍の10ccだったとしても、智ちゃ
んの精液がどれだけすごいかわかるでしょう?わたしの子宮内に直接射精した分だけで
も80ccくらいになるのよ。勘定したわけではないからはっきり覚えていないけど、さっ
きの性交で6回射精しているとして1回あたり5ccくらいだから合計で30ccよね。それ
で、今の性交では連続射精だったから、40ccから50ccくらい出たことになるわ。」
母は興奮気味に一気に言った。
「母ちゃんは愛液も膣液も多いしとてもおいしいから、おまんこを舐めるのが楽しみだけ
ど、子宮内液もこんなにおいしいとは知らなかったよ。」
「わたしだって子宮内液なんて初めて飲んだんだから。でも、智ちゃんの精液もすごくお
いしいのよ。」
「僕も飲んだことがあるから知ってるけど、そんなにおいしいものではないと思うけどね」
「それはそうよ。愛している人の精液だからおいしいって感じるんだから。智ちゃんだっ
てそうでしょう?わたしが自分の愛液を飲んでもそれほどおいしいとは思わないもの。」
「そうだね。僕たちは深く愛し合っているから互いの愛液や精液をおいしいって感じるん
だね。俺は母ちゃんのこと本当に愛してるよ。大好きなんだ。」
「わたしも智ちゃんのこと、心から愛してるわ。」
僕たちは強く抱き合い、互いの性器を舐め清めて浴衣に着替えた。時計を見ると、もうす
ぐ8時になるから40分くらい性交していたことになる。
「だいぶゆっくりしちゃったから、はやくいこうよ。」
「そうね。みんな待ってるわね。」
僕たちは手をつないで裏庭に出た。
露天風呂には前庭から遊歩道を歩いてゆく道と、旅館の裏庭から川の方に下りて川沿いに
上る道とがあるが、僕たちは川に沿った道を歩いた。
ところどころに点った庭園灯の青白い光に照らされた浴衣姿の母は、月の女神のように美
しく、上気した顔をほころばせて僕に優しい笑顔を向けて、
「わたしって本当に幸せね。智ちゃんと性交して妊娠できたんですもの。それもあんなに
激しい、素晴らしい性交なんて、智ちゃん以外とは絶対にあり得ないわ。」と言った。
「俺たちみたいに血の濃い同士が性交してできた子はどんな子ができるんだろうかって考
えると、なんだか恐ろしいような気もするんだけど、その反面、すごく楽しみなんだ。母
ちゃんはどう思う?」
「近親相姦で生まれる子は知能が低かったり身体に障害があったりするって言う人がいる
けど、それはほとんどないのよ。現に智ちゃんだってどこも悪くないでしょう?性欲が
強すぎるかも知れないけど、そんなの誰でもあることでしょう?わたし思うんだけど、
わたしたちの子はきっと賢くて、とても可愛いいと思うわ。男だったら一度に5人や10
人の女と性交してもびくともしないくらい逞しくて、女だったら智ちゃんの言うように
月の女神のように美しくて、スタイルがいいの。そして、いつまでも若々しくて子ども
を何人産んでもぜんぜん変わらないの。そんなスーパーマンみたいな子が生まれたらい
いなあって思うの。ちょっと欲張りかしら?」
母は可愛らしく笑った。
「そうだね。母さんが産んでくれるんだから、きっとそうなると思うよ。それから、僕、
言葉遣いを改めるよ。いい加減な言葉遣いじゃ子どもの教育上良くないもんね。今か
ら“母さん”って言うことにするよ。」
「そうね。その方がいいわ。でも、わたしは“智ちゃん”でいいでしょう?」
「いいよ、母さん。」
(13)へつづく・・・