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小説(転載)  「深層求愛」

近親相姦小説
11 /27 2018
題名     「深層求愛」

朝、俺が眠い眼を擦りながら階段を下りていくと、既に親父が広くなった額を
テカらせながら食卓にでんと座って美味そうにバクバクとせっかちに食べていた。
そして俺と顔を合わすと即座に
”今頃起きたのか、ちょっと遅いんじゃないのか?”と説教をしてきた。

”ちぇ!またか”
と、内心舌打ちをしたが、顔には出さずに素直に型通りの挨拶をした。
眠いってこともあったのだが、俺はこの親父があまり好きではなかった。

親父は勤勉実直を絵に描いたような真面目人間なのだ。
ギャンブルは一切やらず煙草もやらない。酒は飲むがいつもほどほど量で収めている。
規律を常に重んじ一途に仕事に打ち込んでいてあまり家庭を顧みない。
その家庭の中でも家族に冗談1つ言うわけでもなく無駄口を言わない。
開く口先からは、いつも説教じみた言葉しか言わなかった。
女から見ればこれ以上ない程に面白みに欠けるつまらない人間に見える男そのものだった。

そんな親父だから俺の家にはほがらかで明るい雰囲気など1つもなかった。
だから俺はいつも母さんがよくこんな堅物の男と結婚したもんだと思っていた。

母さんは親父とは正反対にいつも明るく冗談を言うのが好きな女性なんだ。
親父とは6つも年下だったが見た目はそれ以上開いているのではと思える程若く見える。
まあ親父が年齢以上に老けていたせいもあるが、母さんが実年齢より若く見えたのは
事実なんだ。近所の人たちも、その年齢を聞くと皆一様に驚いていたんだから。

それはさておき、俺はそんな親父の小言を聞き流しながら洗面所で顔を洗って
戻ってくると親父はあっという間に食べ終えていて、席を立って上着を着て出かける
ところだった。

「出版社ってのはそんなにのんびりしながら出社出来るところなんだな。羨ましいよ」

くそっ!勝手なことを言いやがる。
俺は今日は別の用があって遅出なんだよ、と言いそうになったが止めた。
朝っぱらから口ゲンカで無駄なエネルギーを使いたくないからな。
逆にいつも時間に追われるように、せっかちにせかせかと働いて楽しいのかよ、と
玄関に向かう親父の背中に向かって頭の中で大声で叫んでやっとのことで自分なりに
気持ちの整理を着けて落ち着けたんだ。

「さああなたもそんなにのんびり出来ないんでしょ?早く食事を済ませてちょうだい」

母さんの穏やかな声に俺は黙って席に座って食事を始めた。
そして俺が食べ始めると母さんは俺の席の前に座って一緒に食事を食べ始めた。
この形は俺が小さい頃から変わらず行われていたんだ。
親父はさっきのようにいつもせっかちに食っては家を飛び出るもんだから、母さんも
俺も追いつけずにいたせいでいつの間にか2人でゆっくり食事をするようになっていたんだ。

そんなのだから食事の時の会話はいつも母さんとだけだった。
親父は完全仕事人間だから当然夜も遅かった。だから親父と食卓を一緒にするなんて
事はあまり無かった。
今朝も俺の仕事の話から始まった。

「今日は原稿取りしてから会社に行く予定になっているんだ」
「あなたの担当って・・・確か・・?」
「村西英子だよ。あの恋愛小説の第一人者だよ」
「ああ、あの村西英子ね・・・へえ~スゴイじゃない。うふふふ」

いつものように母さんが俺に向けて微笑んでくれた。
小さい頃からそうだったように母さんは俺と話す時はいつもニコニコと笑みを絶やさずに
ちゃんと聞いてくれてたんだ。
どんなつまんない話題でもね・・

「担当になってちょうど3ヶ月目だけど、最近はやっと緊張も解けたみたいなんだ」
「大御所なんでしょ?」
「でもそんなに年は取ってないよ。確か先月あった誕生日で40・・5か6のはずだよ」
「へええ・・結構若いんだ。だったらお母さんと2つ違いかな」
「スゴイ美人な先生なんだな、これが。色んなグラビア雑誌に出るぐらいだから」
「雑誌見てたら、この人目力があるよね。魅力のある表情してるわ」

母さんが身を乗り出してこの話題に喰い付いてきた。
いつも俺の話をしっかり聞いててくれるけど、こんなに自分から興味を持って聞いて
くるなんてことは随分珍しいことだったんだ。

「そんな大作家の担当を任されるなんてあなたも偉くなったんだね」
「偉くなったっかどうかは分かんないけど、俺が担当に指名されたのは、何か先生の
意向があったからって聞いたんだ」
「まあァ・・あなた村西先生に見初められたの?」
「さあね・・最初に会ったのは、俺の会社から出た本の出版記念パーティでの席なんだ
けど、いきなり先輩に呼ばれて挨拶したのがきっかけなんだ」
「あなたハンサムだからね・・お母さんの自慢ね」

食べ終えた母さんは、そのまま食卓の上に左肘を立てて顔を乗せた姿勢で俺の話
を聞いていた。
それはいつもと違って随分とのどかなひと時だったんだ。

「それに男の担当って俺が初めてだったって聞いて余計緊張しちゃってさ・・」
「やっぱりそうなんだ。確かあの先生は独身だったけ・・?」
「いや結婚していたよ。確か息子さんが1人いるって」
「していた・・って?」
「死別したんだって。もう10年になるって、これ先生が言ってくれたんだけど、
今は息子さんと2人暮らし。でも最近は独り暮らしかな・・・今アメリカに出張中
なんだってさ」
「ふ~んそうなんだ。だったら今は恋愛を自由にしてるんだね」
「そうなんだろうかなあ・・でなきゃあれだけの小説なんて書けないもんな」
「そうねえ・・だからかな、あなたが選ばれたのは?」
「まさか・・母さんと同じ年の女性はさすがにカンベンしてほしいよ。俺は若い女の子が
いいよ」
「やっぱり、そうよね・・・あははは」

母さんは俺の口をひん曲げた顔を見て愉快に大きな声で笑った。
そして俺が食事を終えたのを見てすぐに食べ終えた全員の食器類を流し台に集めて
洗い始めた。
俺は棚に置いてある時計を眼をやってから、上着を着て家を出る準備を始めた。

「今度の日曜なんだけど、杏子が家に遊びに来たいって言ってたんだけどいいかな?」
「杏子ちゃんが?ええいいわよ。お母さんはいつでも歓迎よ」
「親父と一緒ってのはちょっとどうかなとは思うんだけどな・・しょうがないっか」
「あまりそんな口きいてちゃお父さんが可哀相じゃないの。普段無愛想だけど内心娘が
出来たってすごく嬉しいって思ってるのよ」
「母さんは杏子が来ると家が明るくなるからそれが嬉しいんだろう?そうなんだろう?」
「ま、まあまあ、そんな事は・・・あるかな・・あははは」

俺には杏子っていうガールフレンドがいるんだが、もうちゃんと両親には紹介してあるんだ。
俺と同じ年の25。丁度適齢期ってやつで、付き合ってもう5年になるかな。
大学時代からの恋人なんだ。勿論結婚を前提に付き合っている。
凄く可愛い顔をしてるんだぜ。横顔がちょっとばかり母さんに似ている。
少しばかりのんびり屋なとこも似ていて、母さんとはソリがあっているらしく、
会うとまるでホントの母娘みたいに仲が良いんだ。お陰で俺も一安心なんだよね。

そろそろ良い頃合かなと思って、もう一度振り返って時計を見たら、時計の針
が予想以上に進んでいた。
しまったあ!遅れそうだ。
俺は慌ててカバンを持つと急いで玄関に向かった。

「今日は早く帰れそうだから夕飯よろしくね」
「分かったわ。いってらっしゃい」

母さんは背を向けたまま食器を洗いつつ声を掛けてくれた。
その声を聞きつつも焦ってる俺はそのまま駅まで猛ダッシュして駆け出したのだった。


いつもの出勤とは違い、乗り換えを3度繰り返し、着いた駅から更にバスで30分
かけて乗った先には、それまで当たり前のようにあった喧騒な雰囲気がすっかりと
消えて辺り一面のどかな山々が広がる風景が目に入ってきた。
随分と田舎に住んでいたので会いに行くのも一苦労なんだよね。

そしてバスを降りて少し歩くと、小さな住宅街が目の前に見えてきた。
その中で遠目でもすぐ分かるほどに一番の広さで囲われた敷地が目に入った。
勿論その中に圧倒的な存在感で聳え立つ屋敷も併せて見えたのは言うまでも無いこと
だった。

大きな門に備えられたインターフォンを押すと、すぐに村西先生と判る女性の声が
応対してくれた。
そしていつものように俺が挨拶すると、オートロックが外れる音がした。

中に入ると、俺はそのまま1階の応接間に向かった。
先生の仕事場はその隣に併設された小部屋で、俺がノックをすると中から”どうぞ”と
俺の母と同じように穏やかな声が聞こえてきた。
まあ俺はこの声を聞くと、少しは緊張が解けるんだよね。

それで中に入ると既に注文の原稿は出来ていて机の上にきちんと整理して置かれていた。
これもいつもの事。先生が原稿を遅らすということは俺が担当を引き継いでからという
もの一度も無かった。無論以前からもそうだったようで、仕事はいつも一貫して予定通り
にカッチリとし終える人であった。

「いらっしゃい。いつも時間通りね、関心関心」
「どうもです。先生お願いしていた原稿はこの通り受け取らせて頂きました。
いつもいつもありがとうございます」

村西先生は俺が入ると座っていた椅子をクルリと回して、立っている俺の方に向いて
くれた。
俺を見るそのはっきりとした大きな瞳が印象的だった。
母さんが言ってた通り目力があって、見つめられると何か心の中を全て見透かされた
ような気になってしまうんだ。だからそんな思いがあってか俺自身今まで先生に対して
ずっと緊張感が取りきれないようになっていたかもしれない。

「あなた私の担当になってどれぐらいになるのかしら?」
「丁度3ヶ月です」
「そう・・早いわねえ。あなたはいつもきっちりと時間通りに動いてくれるから、私も
仕事がし易くて助かるわ」
「ありがとうございます。先生にそう言って貰えるとこれからも頑張れます」
「うふふ・・いつもそんな喋り方なの。仕事同様固いわねえ」

ずっと俺から視線を外さずに話すもんだから、俺もそのまま睨むような感じで話を
してしまった。
凄く魅力的な表情。まさに大人の魅力に溢れた美人とはこのような人なんだと思った。
ふと思い浮かべた恋人杏子と比べたら、まだまだあいつは子供だなと思ってしまった。

「あなた恋人がいるって言ってたわね」
「あっ、はいいますが・・」
「どう、最近、ちゃんと付き合ってる?」
「え、ええ、まあ・・それなりに・・」

いきなりのプライベートな話に俺は恐縮してしまった。
以前初めて打ち合わせをした時に聞かれた事を先生はちゃんと覚えていたようだ。
俺は先生から家の事をもあれこれ聞かれたので、正直にあれこれと話をしたんだ。
母親との暮らし方とか、つまんない親父の事とかをね。

先生にとって俺は初めての男性担当者だった。
それまではこちらが用意していた男性担当者は全て断って女性担当を置いていたんだ。
理由はよく分からなかった。息子の嫁探しの為だとか、おっさんはアウトだとか、色ん
な噂が社内で出ていたが、今ひとつはっきりとした事は分かっていない。

ただそんな中、初めて俺が担当を命じられた時は、ああやっぱり若くてハンサムな男が
趣味だったんだとかを云われた。なにしろ先生の指名だったんだから尚更そう思われて
しまった
んだけど、本当にそうならば、もう1回や2回誘われてもいいはずなんだけど、その素
振りもまったく無く3ヶ月があっという間に過ぎてしまっていたんだ。

「それなりって・・・SEXもそれなりにかな?」
「は、はああ?」

更に驚きの質問内容に俺は恐縮を越えて失礼なまでに大きな声を上げてしまった。
目の前を見ると、笑みを浮かべてはいるが先生は真剣なまなざしで俺を見ていた。

「は、はい・・・それなりに・・して・・ます」

ええい、しょうがないとばかりに俺は正直に答えた。

「それっておざなりでしてない?」

うひゃあ当たりだ・・確かに最近俺は、ちゃんとやってない。
でもさすがにそれに関してだけは正直はっきりと答えは言いにくいよなあ・・

「声が出ないって事は当たり・・ね?」

俺は仕方なく首を縦に振るしかなかった。
しかし、突然そうしてこんな質問をするのだろうか?
ま、まさか・・・とうとう、そうなのか?

「私はね、こう見えて意外と人を見る目はあるのよ」

そりゃそうだろう。でなきゃ小説家なんてやってられないよな。
ましてやこの人は売れっ子恋愛小説の大家なんだから、こういうネタはお手のモンだろ?

「あなたは今の恋人に満足はしてるし、愛してもいる。でも何かが足りないっていつも
思っているけど、はっきりと意識したことはない・・と私には見えるのよ」
「は、はあ・・・そうなんですか?」
「SEXは最近おざなりなのがその証拠ね。本当に満足させてくれる人が他にいるのに
それが出来ないことに不満を持っているからだと思うの」

よく言ってる事が分からない。俺が杏子に満足していない?
他に満足させてくれる人を求めている?
まさか・・そんなこと考えた事も無いぜ。

ふっと宙に視線を向けて考えていたのを我に返って再び目の前に視線を向けると、
村西先生がじっと大きな瞳で俺を見ていたんだ。

あっ、これって俺への告白なのか?
いや、そりゃまずいよ・・・先生と担当者って・・
それに俺は熟女には興味が・・・無い・・はずだけど・・・
あれ、ちょっと変な気分になってきちゃったぞ・・これは何だ?
先生の香水がやけにキツイって思ってたけど、やっぱりそうなのかなあ?

「あなたの目を見るとね・・・思い出しちゃうのよ」
「だ、誰をですか?」
「まあ誰でもいいじゃない。で、その人はね、凄く私のことが好きなのにそれが言えない
もどかしくて、苦しくて、目を見ると凄く潤んで私に訴えているのよ」
「そ、その人の目が私に似ているんですか?」
「ええそうよ。あなたをパ-ティで初めて見た時に直ぐにそう思ったの・・似てるって。
あなたも同様に言えないような思いでいっぱいになっている・・と」

言われのは初めてだった。
俺が苦しい恋愛をしているって?
ちょっとびっくりした。だってそんな気持ち今まで持ったことないからね。
勘違いでしょ・・・
確かにマンネリとした恋愛ではあるけど、杏子には不満はない。

「でも気づいてはいないようね・・・あなた自身は」
「気づいていない?」
「ええ気づいていない。私があなたを担当者に希望したのはお節介なことかもしれない
けど、それに気づかせたいと思ったからなの・・同じ思いを持つ人を好きになった私か
らのプレゼントのつもり・・」
「先生・・その人と今付き合っているんですか?」
「ええ、もうかなりの月日が経ってるけど・・今でもラブラブなのよ」

その時、突然卓上に置いてある電話が鳴り響いた。
村西先生は、まるで予期していたような感じで素早い手の動きで受話器を取った。

「ああ、着いたの?そう・・・分かったわ」

短い会話だったが、その時先生の表情はいつになく喜びに満ちていて、まるで少女の
ような恥じらいを見せていた。
俺はピンときた。
さっきまで言ってた恋人が帰ってきたんだ。

だからか・・いつになくお喋りするのも、あの変な質問をしたも・・

だけど担当になってから3ヶ月だが、あんなにしっかりとした先生がこんなにまで
女っぽく変わせてしまう程の男性って一体誰なんだろう?
いつも真剣に机に向かっていたし、迫力のある美しさはあっても男の影を感じさす
ような素振りまど一度も見せた事がなかった人なんだから。

いつもどのようにしてあんな素晴らしい恋愛小説を書くんだろうと不思議に思っていた
ぐらいだったんだ。
まあ亡くなった旦那さんのことを題材にしていたぐらいにしか思ってなかったんだけどね
でもこれで判明したんだ。
先生には今でも自身の小説の本源となる恋愛を続けていたんだということを・・

受話器を置いた先生は、直ぐに椅子から立ち上がると、そのまま足早に俺の前を通って
部屋を出て行った。
その足音で玄関先へと向かっているのが分かったのだが、行ったと思ったら直ぐに引き
返して来た。
そして戻ってきた先生の右手には何故か俺の靴を持っていたんだ。
すぐに帰ってちょうだいって事かと思ったが・・・そうではなかった。

「これ持ってちょっとこっちに来てくれるかしら?」

そう言われて俺は差し出された靴を持つと、言われるままに従った。
外に出るのかと思って玄関の方に行こうとしたら、背広の肘の所を持たれて止められた。
こっちだと指示されたのは、その逆で仕事場の出口の反対側に設置されている人一人を
すっぽりと入れる程の大きな黒のウォーリングクローゼットの方向に指を指した。

「このクローゼットの中に入ってちょうだい」
「ええ?でも誰か来るんだったら、私お邪魔だから帰りますよ。この原稿を早く
印刷所に持って行きたいですし・・」
「そんなのは後でいいの・・・まずはあなたに見て貰いたいのよ」
「な、何をですか?」
「私の恋人よ」「ええ?!そんなあマズイですよ、私帰ります」

俺は正直驚いた。
こんなトコに隠れて恋人を見てくれって事は・・アレをも見ろって事にもなる訳で・・
どうしてこんなことになるんだ?

「いいからここにいてちょうだい。あなたに気づかせたいの・・・どうしても」
「そんなあ・・私、今いる女の子で十分なんですから、いいですよう」
「本当の自分に気づきたいとは思わないの?」

迫力のある声、こんな真剣な声は初めて聞いた。
大きな瞳がじっと俺を見つめていた。思わず俺はたじろいでしまった。

一体俺の何を気づかせたいというのか?俺は先生の美しい迫力に負けて、そのクロー
ゼットの中に入ったのだった。
狭い空間に腰を下ろしてから顔を上げると、目の前には小さい鍵穴から明るい日差しが
差し込んで来た。
さて、一体これから何が起ころうというのだろうか?
ここに来て突然の出来事の連続に俺は緊張のしっ放しだった。

俺がその中に入ってから直ぐに玄関の方向から大きな音が聞こえてきた。
誰か来た様だ。遂に恋人が登場か、これはスクープだぞ、と思ってるうちに
足音が次第に大きなって耳に入ってきた。

「ただいま」「お帰り、随分と早かったようね」

その会話を聞いた瞬間俺は耳を己の耳を疑った。
てっきり恋人かと身を構えていたのに、帰ってきたのは長いことアメリカに
出張で行っていた先生の息子だったんだ。

俺は鍵穴に目を押し付けた。
小さな鍵穴から見えたのは、丁度俺ぐらいの年齢の男だった。
その時妙な緊張が俺の全身を覆った。

「早く母さんに逢いたくて急いで帰ってきたんだよ」
「まあ!甘えん坊さんねえ、ずっとホームシックだったの?」
「3ヶ月は長かったよ。俺あっちでは、ずっと母さんのことばかり考えていたんだ」

甘えた口調。いつもより高めの声。いつも大きくて凛とした目元がユルユルと垂れて
いた。こんな先生を見るのは初めてだった。
息子は先生を抱きしめたまま一向に放そうとする気配など無かった。

なんだあ・・・普通のマザコン親子かよ。
どうせこんなところなんだろうよ、と少しほっとしたような、がっかりしたような
気持ちになっていた。
俺はこんなに母親に甘えようとは思わないけどな・・と鼻で笑ったのだが次の瞬間
事態は俺の予想を大きく超えて目の前で展開されていったんだ。

「母さん、俺もう・・ガマンできないよ」

息子がそう呟くと、何と息子の唇が母親である先生の唇を覆ったのである。
強く抱きしめる息子の両腕。先生の背中を折らんばかりに力を込めた。
次第に先生の背中が大きく湾曲していった。

それでも2人の合わさった唇は離れようとはしなかった。
荒い鼻息。息子の興奮は高まる一方だった。
俺はもう瞬きをするのも忘れて2人の姿を見つめていた。

すると背中を抱いていた先生の右手が息子の股間に下りていった。
指の動きを見るとかなりのでかさが見て取れた。

「凄いわ・・もうこんなに硬くなってるのね」
「母さんとする為に、ここ何日もしてなかったから・・ね」
「オナニーをガマンしたの?お母さんを思ってガマンしたの?」
「うん・・いつも1人でしてた時でも母さんとしてた時の事を思い出してやってたよ」
「まああ・・可愛い子ね。お母さん嬉しいわ。だったら今日はガマンしてた分いっぱい
出してちょうだいね」
「ああそのつもりだよ・・・明日の朝まで可愛がってあげるよ」

息子は先生の指をどけると、自分の手でズボンのチェックを下ろして中からギンギンに
なったペニスを取り出した。
それは興奮しきっていて剥けた先っぽが濡れていた。

先生はすっと腰を下ろすと、すぐさま大きくなったペニスを頬張った。
いやらしい音が部屋中に響き渡った。
先生の両頬が大きく膨らんだり萎んだりとを繰り返した。
本当に愛しそうな表情、そして息子の快楽に歪んだ顔との2つを見て俺はもう驚愕の
極みに達していた。
まさかの驚きの近親姦が今、目の前で展開されようとしていたんだから。

でも、でも、どうして俺はこうも興奮が抑えられないんだろう?
心のどこかで期待していた俺が恐くなってきた。

「ああ、母さん、もう・・俺、いいだろ?」
「ええ、いいわよ。今すぐに母さんを食べてちょうだい」

先生はすっと起き上がると机の上に両腕を置いて、ぐいっと尻を息子の方に突き出した。
そして息子は慌てた手付きで先生のスカートを捲り上げた。
その時俺は思わず声を出しそうになったんだ。

捲りあがった中からは綺麗なお尻が姿を現したんだ。
真っ白で綺麗な肌。それを更に強調させてくれたのは黒いガータストッキングに覆われて
いたせいだったんだが、驚いたのはその時先生の尻が全開で俺の目の中に飛び込んできた
からだったんだ。何1つ生地で覆われていないそのままの素肌が全開なんだ。
そう・・先生は何も穿いてなかったんだ。俺はその時先生は初めから今日はそのつもりで
いたんだって事を理解したのだった。

あっという間に先生の後ろからズブリと息子のいきり立ったペニスが突き刺さった。
そして後はもう・・・2人の興奮した言葉の応酬が続いたのだった。

1回目の終わりは直ぐに来た。
背後から突きまくった挙句に、たっぷりと精子を先生の中にぶちまけたのだった。
息子が離れると、すぐに太腿を伝わってその濃い液体が筋を作って下へと流れ落ちて
いった。

そして間髪置かずに続けざまに2度目が始まった。
息子は先生が座っていた椅子に座って、その上に先生を乗せて器用に腰をくねらせては
突き上げていた。
可愛い声を上げ始めた先生。その表情には俺の存在などすっかり忘れているかのように
陶酔しきっていた。
息子は自分勝手に身体の位置を変えて、前から後ろからと思いっきり突き上げていった。
そして最後とばかりに、乱暴な手付きで先生の髪の毛を持ち上げると、そのまま座らせて
今度は濡れそぼったペニスを口の中に押し込めると、荒っぽく掴んだ髪の毛を前へ後ろへ
と引っ張り始めたんだ。
まさに強引極まりないイマラチオが始まったんだ。
その姿は、あの威厳に満ちた態度とは一変して、まるで奴隷のような扱われ方でおもちゃ
のように振り回されていた。
でも先生は、嬉しそうに息子の名前を何度も何度も、あの甘い音色で連呼していたんだ。

「あああ・・お母さん・・・イクよ」
「そのまま、濃いザーメンをちょうだああああい!!」

先生の身もふたも無い恥かしい言葉に、息子は絶頂を感じたみたいで顔を歪めた。
引き千切らんばかりに激しく扱きあげると、そのまま濃い精子を先生の顔いっぱい
にぶちまけたのだった。

荒々しい呼吸が重なり合う2人。
暫くの余韻の後、息子は汗ばんだYシャツとクシャクシャになったネクタイを外して
全裸になるとそのまま奥の風呂場へスタスタと歩いていった。

今ならクローゼットから出て行くチャンスだったのだが、俺は硬直してしまっていて
動けなくなっていたんだ。どうにも足が前へと出ないんだ。
そうこうもがくようにしていると突然目の前がさああっと開けたんだ。
そう・・先生が扉を開けてくれたからだった。

「どう・・だった?見ててくれたよね?」
「・・・・」

俺の硬直は顎にまで達していた。唇が震えて開かなかったんだ。
それでも目の前の先生の顔は、しっかりと見れた。

濃い白濁水の筋が幾重にも顔を覆っていたしキツイ臭いも漂っていた。
だけど、先生の表情は、俺が担当になってから、いや、今まで色々な雑誌等で見せて
いた構えていた表情とは明らかに違っていて、初めて見る・・そう、満たされた悦び
が溢れた笑みに包まれていたのがはっきりと見て取れたんだ。

「こういうのを見せるのは正直死ぬほど恥かしかったけど、今は何か満たされたって
感じかな・・これが私の誰にも言えない秘密なの」
「だったら、ど、どうして・・私に?」
「だから言ったじゃない・・似てるって、あの子が見せたのと同じなのよあなたのその
凄く切なく何かを訴えているような目が・・」

俺を正面から見据える先生の大きな瞳。
その時、奥からシャワーが勢いよく流れる音が聞こえてきた。

「そろそろ出て行った方がいいわね」
「は・・い・・・そうします」

差し出された先生の手を掴むと俺は気合をつけて腰を上げた。
その時、あら?っと首を傾げる先生。

「あなた、今日これから仕事が続くよね?」
「え、ええ、まあ、一応、これから印刷所を回ってから社に戻りますが・・」

だが俺の説明を聞くともなしに先生の視線は下に向いていた。
俺も何となくその視線を追ってうつむいたんだ。そうしたら・・

俺は穿いているズボンの前に大きな山が築かれているのを発見したんだ。
その時には恥かしいという気持ちはなかったが、それを見た瞬間から、やけに
息苦しさを感じ始めたのは何故なんだろうか?

「このまま仕事を続けるのは難しそうねえ・・」

そう呟きながら先生の右手の指が俺の盛り上がった先を丁寧にゆっくりと
捏ね繰り始めたんだ。
俺はその仕草をただ黙って突っ立ったままで見ていた。

「今見たことは永遠の秘密。誰にも言ってはダメ・・だからここで契約しましょう」
「はい・・もちろんです」
「だからあなたにも秘密を持って貰おうかな」

先生の言う意味は大凡理解できた。
すると山の頂を楽しむようになぞっていた指先が、ゆっくりとチャックを下ろして
いった。
次に両手でベルトを外してフォックを外し、そのまますぐにズボンを下ろしてしまった。

「あの子よりも大きいわ。彼女も満足でしょうね」

色っぽい笑みを浮かべながら、いやらしく舌で上唇を舐める仕草に俺は生唾を飲んだ。
先生はすっと腰を下ろして、俺の膨らみの前に顔を近づけていった。
そして両手で覆っている最後の砦を下ろした。
窮屈な場所から一気に開放された俺のペニスが先生の目の前で勢いよく姿を現した。

「イイわ・・すっごく臭いわ・・・あなたもずっとガマンしてたのね・・可愛い。うふふ」

先生はそのまま勢いよくいきり立ったペニスを頬ばると顔を前へ後ろへと動かして
いった。
生暖かい舌の感触がペニスを通じて俺の全身へと伝わっていく・・・おお気持ちいい。

「硬いわ・・すっごく大きいわ・・顎が外れちゃいそうよ」

淫らな言葉が俺の興奮を高めていった。
今俺の目の前で、あの美しい恋愛小説の大家が四つんばになって俺の股間に顔を埋めて
いる・・何て素晴らしい光景だ。
初めて知る熟した女性の妖しい魅力に俺は久しぶりに感じる興奮に驚き酔いしれていた。
何て丁寧な舌の動きなんだ。若い女の子じゃこんなのは無理だ。
ああ・・イキそうだ。このまま先生の口の中にぶちまけちゃいたいぞ!

「もうそろそろイキそうじゃない・・うふふ」

さすが百戦錬磨の熟女先生。全てお見通しだ。
済みません先生。このままイカせてもらいますう!!

「でも、このままじゃあ、秘密共有って訳にはいかないわね・・」

頃合だと思っていた瞬間、先生の動きはピタっと止まって、そのまま立ち上がったんだ。
そんなあ・・・これじゃあ生殺しだよう。
と思った時、先生がすっと後ろを向いたんだ。

「来なさい・・・これで秘密共有よ」

驚きの一言に、再び俺は硬直してしまったんだ。
ぐいっと突き出された尻。そして勢いよくスカートを捲り上げ腰を左右に振ったんだ。
だけど俺は動けなかった。
すると先生の右手が伸びてきて、俺のペニスの根っこを掴んでぐいっと引き付けた。

だがなぜか濡れてパックリと大きく開いたところではなく、その上の小さな蕾のような
ところへと右手は誘導していった。

「ここはダメなの。あの子の為だけにしかここは使えないからね。だから・・ここ」

先生は甘ったるい声で俺にそう説明すると、ぐいっと腰を押し付けてきたんだ。
すると俺の太くて大きなペニスが、ゆっくりと窮屈そうにその小さな穴の中に入って行った。

「はああ・・入ってくるわあ・・硬いのが入ってくるうう」

今にも泣き出しそうな、か細い声が俺の中にあるSの部分が刺激した。
そうしたら突然だけど全身を覆っていた硬直が解けたんだ。

「あああ先生!凄くイイですううう!!」

俺は両手で先生の腰をがっしりと掴むと、渾身の力で腰を突き上げ始めたんだ。
もう、猛烈に過激に壊れよとばかりに・・・先生の尻の穴を!

「おおおスゴイスゴイわあ・・・気持ちイイわ!!」
「先生、先生、先生!!このことは誰のも言いません!!」
「お願いよ、お願いよ!!あああ、もうイク、イッちゃいそう!」

俺はもう夢中に腰を動かした。
もう堪らないとばかりに声も大きく出ちまったんだ。

「さ、さあ、今なら言えるでしょ、あなたの本当の気持ちが・・ねえ言いなさい
私に聞かせてちょうだい。さあ早く!」

その時奥のシャワーの音がひときわ大きく俺の耳の中に入ってきた。
そして俺は先生の声に誘われた俺はその時、突然その人の顔が浮かんできたんだ。
自分でも驚いた。でもその顔は頭の中から消えなかった。
俺は思わずその人の名前を何度も何度も大きな声でわめき散らすように言ってしま
ったんだ。
そして・・・



その後のことはよく覚えていなかった。
どのようにして先生のお宅から出てきたのかも記憶に無かった。
恐らく何事もなく出てきたのだから息子には気づかれてはいないだろう。

俺がぼんやりと我に帰ったのは、身体を揺らされ続けていた帰りのバスの中だった。
ああよかったなあ・・・俺は全身の痺れを心地よくバスの揺れと共に感じていた。

先生とのSEXは特に凄かった。
熟した女性の肉体は素晴らしいと正直思った。
もちろん俺が目撃した母子SEXも衝撃だった。あんなに興奮したのは初めてだ。
だが俺が一番驚いたのは俺が口にした女性のことだった。

『やっぱり、思ったとおりだったわね。あなたがずっと満たされない思いでいたのは
これで明白になったわね。じゃあこれからどうしたらいいかはもう分かるわね?
これでもう大丈夫。自分の気持ちに気づいたのだから、あなたが行く道も決まったわね』

俺は別れ際に言っていた先生の言葉を思い出した。
そうかあ・・俺が杏子との結婚に踏み切れなかったのもこのせいだったのかもしれない。
俺はぼんやりと流れていくバスの外の景色に目をやった。
澄み渡った空が何故かやけに綺麗に俺の目に映ったのだった。

そして俺は残っていた仕事を段取りよく終えると、同僚の誘いを断って足早に帰路に
着いた。
その時陽は大きく傾いていて辺り一面綺麗な夕日が広がっていた。




家に戻ると既に親父が顔を赤らめながら食卓でビールを飲んでいた。
ああそうか、今日は金曜日だったんだ。
普段あまり酒を飲まない親父だったが、休みの前日、つまり金曜土曜になると呑む
習慣となっていたのだ。
つまり明日を気にしなくていいから、それがそのまま親父の楽しみになっていたんだ。

「おおう、お帰りイ~今日もしっかり働いたかあ?ふふ~ん。俺はちゃんと働いたぞ。
だから今日は呑む。明日も呑む。ああ~気持ちいいなあ、なあ母さん?」

座っている親父の傍らには、空になった缶ビールが3,4本並んでいた。
かなり呑んでいたせいか、広くなった額も真っ赤になっていた。

食卓の上には既に終わった食器があった。
いつものことだが1人で勝手にさっさと食事を終わらせていた。
当然母さんはまだみたいだった。まったくいい気なもんだ。

「なんだ、その目は?俺がこんなに早く食事して悪いか?え、言ってみろよ」
「まあまあもういいじゃないですかお父さん。もう酔っ払っちゃったんですか?呑みすぎ
ですよ」
「うるさいなあ母さんは。いいじゃないか俺はいつも遅くまで働いているんだ。
早く帰れる金曜日ぐらいは俺の好きなようにしたっていいじゃないか」
「いつだって好きにしてるじゃないか親父はさあ・・」
「なんだとお前もういっぺん言ってみろ!」
「もう、やめなさい2人とも・・」

母さんが睨みあう俺たちの中に入ってケンカを止めた。
すると親父は何事もなかったようにビール缶に口をつけたのだった。

「あなたたちは顔を合わすと直ぐケンカするんだから・・」
「しょうがないじゃんか。親父が悪いんだ」
「もう、そんな事言わないの」

その時、母さんは俺の顔を見て、あらっと何かに気づいたような表情を浮かべた。

「今、ご飯用意するから、あなた先にお風呂に入ったらどう?」
「ああ、そうするよ。今日はちょっと仕事が大変で汗かいちゃったからな」
「さっきお父さんが入ったばかりだから、お湯加減はちょっと熱いかもしれないけど」
「それもいつもの事だな。ホント自分勝手にして後のこと考えて無いからなこの人は」

俺はいい気に呑んだくれている親父の横顔を見てから二階の自分の部屋に戻った。
そしてそこで着ていたものを下着を除いて全部脱ぐと、新しい上下の下着と短パンとをを
持ってそのままの格好のまま急いで階下にある風呂場へと急いだ。

湯は案の定かなり熱かった。
俺は大量の水を出しながら浴槽の中へと浸かった。

ああ~いい気持ちだ。
俺はさっぱりとした気持ちの中、今日一日の出来事を思い起こしていた。
そして、その中で気づいた自分の気持ちと、それについてのこれからのことを
あれこれ考えていた。

さて、どうしたもんか?
俺の気持ちは分かった。だけど相手は本当にそう思っているのかと俺は思いあぐねて
いた。
そして今までのことを1つ1つ思い出しては、それがどうだったかを検証するように、
思い起こしていた。
その時、風呂場の外で母さんの声がした。

「どう湯加減は?」
「やっぱり熱かったよ。しょうがないよな親父の奴」
「そう、ホントしょうがないお父さんねえ。あっ、じゃあ、ここにバスタオルの代え
を置いて置くからね。お父さんの後はいつもタオルもびしょびしょになってるから」
「ありがとう、お母さん」
「じゃあね、ゆっくり入ってなさい」

俺はその時擦りガラスに映る母さんの姿を目で追った。
するとその姿はしばらくの間ごそごそと動いてから、すっと外へと出て行った。
それを見届けた俺は1つ大きく息を吐てからお湯で顔を何度も何度も拭ったのだった。

長い風呂から上がってみんながいる食卓に顔を出すと、親父が隣のリビングにある
ソファーの上で横になりながらビールを飲みながらテレビのニュースを見ていた。
食卓の上を見ると、ちゃんと用意してあった。
その時母さんも食事を終えたらしく洗面台で終えた2人分の食器を洗っていた。

俺は1人でパクパクと食事を始めた。
そしてものの10分程で食事を終えた俺は、冷蔵庫から缶ビールを1つ出してそれを
呑んだ。
目の前には洗い物をする母さんの背中があった。
いつもの、本当にいつもの光景だった。

暫く呑んでいたが俺はリビングにいる親父に声を掛けた。
親父は眠そうな声で応対してくれた。

「ねえ父さん、たまには母さん誘ってどこか旅行でもしたらどうだい?」
「いいよう、そんな面倒くさい事。たまの休みぐらいゆっくり寝かせて欲しいよ」
「まったく、よくそれで今まできたもんだな。そんないい加減な対応ばっかだと
終いには愛想尽かされて離婚ってことになるぜ、そうなったらどうすんだよ?」
「バッカ言え、母さんはそんなことはしないよ・・俺には・・よく・・分かって・・」

次第にゆっくりと途切れ途切れに切れ始める言葉・・・どうやら眠くなってきたらしい。

「ったく・・釣った魚には餌やんないってか?」
「もういいわよ。お父さんはこういう人だから・・」

母さんは洗い物をしている背中越しから、そう俺に言った。
俺はじっとその背中を見た。

「俺だったら、ちゃんと餌を上げるけどな・・・」

その言葉を言った瞬間、母さんの両肩がピクリと揺れるのを俺は見逃さなかった。
だが、母さんは黙って洗い物を続けていた。

「ねえ母さん、ちょっとお願い事があるんだけどいいかなあ?」
「なあにいったい?」
「俺とSEXしない?」

その瞬間、し~んと辺りが静まり返った。
水道から小さく流れる水の音だけがやけにうるさく聞こえた。
ところが母さんは、何事も無かったようにそのまま洗い物を続けていた。

聞こえてなかったのか?
俺がそう思った時、母さんは蛇口を閉めて手を拭いた。
そしてそのままそこからゆっくりとした足取りで隣の部屋に入っていった。
しばらくしてから大きな毛布を抱えて出て来た。

母さんはそれを広げると、ソファーの上で大の字になっている親父にそれを掛けていた。
そして、再びこっち入ってきたと思ったら、俺が食べ終えた食器類を手にとって洗い場
の方に持って行くと、その手で再び蛇口を開いたのだった。

「ねえ、母さん」

聞こえてないと思った俺がもう一度声を掛けた。
すると、間髪置かずに母さんの声が重なり合った。

「お父さん・・・もう寝てたわ」

その声は、今まで聴いたことの無いぐらいに声が震えていた。
お陰で俺はちょっと緊張しちゃったんだ。

「自分で何言ってるか、分かってるの?」
「あ、ああ、まあね・・」
「そ、そう・・」

母さんは黙って洗い物を続けていた。

「俺は気づいたんだよね。俺が今まで足んなかった気持ちが何かを、それと母さんが
ずっと機会を待っていた事を・・・さ」
「どうして?」
「さっき、風呂場で何していたんだよ?あれって俺のパンツの確認してたんだろ?」

俺の質問に母さんの手が止まった。
そして手を拭き始めた。

「今までの事を思い起こしてたら、俺が杏子とSEXして帰った日はいつも必ず最初に
お風呂を勧めてたことに気づいたんだ。あれって女ものの香水の匂いで気づいていたんだな」
「当たりよ・・でも今日はいつもと違う香水がしたけどね」
「まあそれはいいじゃん。で、俺は風呂上りで確認したんだ。そうしたら脱衣箱に入れて
あったパンツの位置が上下入れ替わっていたのを見て確信したんだよな。ねえ母さん、その
パンツでなにしていたのさ?」

俺は分かりきった質問を敢えて母さんにぶつけてみたんだ。
どうしても母さんの口から聞きたくてね・・・

「もうそれはいいじゃない」。あなただって分かってるんでしょ?」
「よくないよ。俺はどうして母さんの口から知りたいんだ」

俺のはっきりとした口調で観念したのか、暫くの時間を置いてから・・

「あなたのしたことを確認したかったの」
「俺の何を?」
「あなたの出したザーメンを・・」

俺は母さんの口から出たいやらしい言葉に背中からゾクゾクする快感を覚えた。

「舐めたんだね?」
「そう・・よ。パンツにこびりついた臭いザーメンを舐めたの・・ああ恥かしいわ」
「母さん。すごいよ・・俺、すっげえ興奮してきた」

俺はそう言いながら、ゆっくりと母さんの下へと歩を進めて行った。
母さんは、ただ何もせずに突っ立っていただけだった。

「あっ!」

俺は母さんの息遣いが大きく聞こえるところまで接近した時、母さんが何かに気づいた
みたいで小さな声を上げた。
俺の硬くなった股間が母さんの尻に当たったからだった。
短パンの上からの盛り上がりは半端でなく大きかった。俺の興奮した息遣いを聞いていた
母さんの耳たぶも真っ赤になっていた。

後ろを向いたままに、母さんの右手が俺の盛り上がった所を握ってきた。
そして、そのまま激しく指先が俺の股間の先を弄り始めたのだった。
俺は母さんの興奮が手に取るように分かった。ああ本当に待っていたんだなと・・

堪らなくなった俺は、左手で母さんのスカートの裾を持つと、ゆっくりと上へ上へと捲り
上げていった。
そしてその全てを捲り上げた時、俺は即座に村西英子先生の眼力に恐れ入ったのだった。

「か、母さん、何も穿いてないんだね・・・」
「そ、そうよ、いつもあなたと一緒の時は、何も着けずにいたの」
「いつから?」
「も・・う・・・10年になるかしら・・ね」
「どうして息子の俺を・・なの?」
「あなたの目よ・・お母さんに向かって凄く求めてくるような表情が堪らなかったの・・」
「俺ってそんな顔してた?」
「そうよ・・ず~っとよ うふふふ・・」

川西先生と母さんはきっと同じ気持ちを共有する友人になれるだろう。
俺はその時素直にそう思った。

「でも、俺が一生気付かなかったらどうしてたんだよ?」
「何も、無いわ。それでもよかったのよ・・だってあなたは私が産んだ子供なのよ。
私の気持ちだけであなたを巻き込みたくなかったの・・・でも今は凄く嬉しいわ」

母さんのその言葉に俺の興奮は極みに達した。
俺は一気に短パンを下ろすと、そのまま勢いよく母さんの後ろから中にいきり立った
ペニスを突き立てたんだ。

激しく腰を前後に打ち下ろした。
だけど声は何1つ上げなかった。
小さな声で母さん、母さんと呟く俺。母さんははっはっと息遣いするだけだった。

それから十数回腰を動かしていたら、突然母さんが止めてと言ってきた。
なかなかイカない俺に痺れを切らしたのかと思ったが、どうやら違っていた。
母さんは俺から離れると、急いで捲り上がっていたスカートのフォックの留め金を外して
脱ぎ捨てて、俺の方に向き直ったんだ。
俺も膝まで下ろしていた短パンを勢いよく脱ぎ捨てたんだ。

母さんと俺は互いに下半身素っ裸になって向き合う形になった。
綺麗な白い肌と、がっちりとした下半身に薄く整えられた三角形地帯が正面に位置して
凄く艶かしく俺の目に映った。

俺は母さんを正面から抱きしめながら顔を近づけた。
柔らかい唇の感触が俺の口の中に広がった。
激しく絡み合う舌から柔らかくしなやかな感触をもたらしてくれた。

その時俺の耳に親父の寝息が聞こえてきた。
親父の顔を見ると、実に幸せそうな表情で寝ていた。
するとその時母さんが、俺の腕を取ってリビングの方へと引っ張っていこうとした。

「ど、どうしたんだよ、そっちは親父がいるじゃないか」
「いいのよ。あっちに行きましょ」

そう言って母さんは俺を強引にリビングの方へと引っ張っていった。
そして、ソファーで寝ている親父の横まで来た時、いきなり座り込むと俺のペニスを頬張
ったのだ。

「あ、ああ・・・いきなり・・ああ母さん!」

俺は成す術も無く、そのまま立ち尽くしたままで、母さんの素晴らしいフェラチオテクを
享受した。
母さんは村西先生とは違って、俺の竿だけでなく、袋から内股の所、挙句に尻の穴まで
柔らかいその舌で綺麗に舐め上げてくれたのだった。

これが母としての愛情なのかと感動した俺だった。
もう・・このまま出してもいいかと思った。

「さあ、もういいわ、来て!」

母さんはそのまま正面で寝転がると、大きく両股を広げて俺に向けて両手を差し出して
きた。
俺は躊躇せず、そのまま正面から母さんの中に入った。
そして俺が中に入った瞬間、それまで広げていた両足を俺の腰にがっちりと絡めた。

もう離さないとばかりに、母さんの両足両腕が俺の体をがっちりと掴んでしまった。
俺は正面から母さんを突き上げていった。
そして横からは親父の寝息が聞こえていた。

母さんは歯を食い縛った表情のまま、小さく息を吐くばかり。俺も荒い息を吐き
掛けるばかりだった。
次に俺は母さんを四つんばにさせて、後ろからぐいぐいと突き上げた。

後ろから手を伸ばして服の上から掴む母さんの胸は大きくて暖かだった。
母さんは頭を左右に振り乱しながら、俺の突き上げを受けていた。

「も・・う・・・最高。お母さん幸せ・・・よ」
「ああ、このままイッていい?ねえイイかな?」
「ええ、いいわよ。そのままいっぱいお母さんの中に出してちょうだい」

小さな声で喘ぎながら言う母さんに俺は堪らない気持ちが溢れた。
そして声を出さずに、そのまま母さんの中に沢山の思いが詰まったものを吐き出した
のだった。

しばらくしてから・・・
俺は起き上がって横で寝ている親父の顔を見た。

「よく親父の横でやっちゃったもんだなあ」
「うふふ・・・でも凄く興奮したんじゃない?だってほらこんなにいっぱい・・」

同時に起き上がった母さんは、大きく広げた両股に手を入れて俺が出したザーメンを
指先に着けて見せた。そして美味しそうに口の中に入れてペロリと舐めたのだった。

「母さんって、すごくスケベなんだな」
「そうかしら?こんなの誰だってやってるんじゃないの」
「ええ?じゃあ親父のも飲んだことあるの?」
「ええ、まあね・・うふふ。でもこれですっきりしたわ」
「何がすっきりしたの?」
「これからこの人にははっきりと母親としての気持ちだけで接する事が出来るってこと」

母さんはその言葉の通り、凄くすっきりとした晴れ晴れとした表情で俺の目の前にいた。
そして実は俺の方も気持ちがはっきりと定まっていたんだ。

俺は直ぐに杏子に電話を入れた。
別れじゃないよ。結婚しようって言ったんだ。
電話口の向こうで泣いている杏子の声が聞こえた。
あいつもずっと待っていたんだなってその時思った。

電話を終えると、傍にいた母さんが着ていた上半身の服も全て脱ぎ捨てた。

「やっと決心したのね」
「ああ、これで満たされたかな・・俺の気持ちも」
「お母さん、いい姑になれそうだわ」
「俺もそう思うよ。2人がいてくれて俺は幸せだ」
「贅沢よね、2人の女抱えてさ。あっそうそう。これお母さんの勘なんだけど、
ひょっとしてお父さん、杏子ちゃんの事、好きなんじゃないかなって・・」
「ええ、それマジィ?ウソだろ?」
「どうかなあ、ちょっと彼女を見ている目が怪しそうだったからねえ・・あはは」
「ダメだよ。これだけは絶対ダメ」
「まああ、自分だけよくてお父さんはダメ?可哀想だけど・・まあ当然ね。あはは」

母さんは大きな胸を揺すらせながら、愉快に笑った。
俺も笑った。今日は実に幸せな1日だったと思った。

「じゃあ、今から2階のあなたの部屋に行こっか」
「ええ、何で」
「あなた、お母さんのいやらしい声が聞きたいんでしょ?ここじゃあ無理だから
2階へ行こうって言ってるの?」
「もう1回・・いいの?」
「もちろんよ。お母さんも大きな声出さないと、本当の意味で今までの欲求不満の
気持ちが晴れないから・・・ね」

俺も着ている服を脱ぎ捨てて、母さんと一緒に二階へと上がって行った。
そして俺の部屋の中で、何度も何度も満足いくまで母さんの肉体を楽しんだのだった。

後日この時の事を川西先生に全て報告しようと思っている。
先生も同じ気持ちを持つ仲間を得たと喜んでくれる事だろう。
ひょっとしたらカップル同士としての交流もあるかもしれない。
俺自身そうなることを内心かなり期待しているって事をここに白状しておく。
もう・・熟女が堪らなく好きになってしまったのだから・・

ああそうだ、
ちなみにソファーで寝ていた親父はというと、とうとう朝までそこで1人寂しく寝ていた
せいで、風邪をひいて今、ずっと寝込んでいる。
ちなみにそんな親父を熱心に看病しているのは母さんであることを最後に報告しておくよ。
                                
                                   (おわり)

[2007/04/14]

小説(転載)  「帰郷」

近親相姦小説
11 /27 2018
作品名  「帰郷」

その年の夏、
都市部での暑い夏を避けたいが為に、和憲は息子の慶太を伴って彼の実家へと
やって来た。
和憲が都心部から遠く離れた田舎にある実家を訪れるのは結婚して以来、
初めての事だった。

妻とは15年前に同じ社内で知り合った。彼女は和憲より3年先輩であったが、
互いに気が合ったせいか、直ぐに付き合うようになった。そして結婚。
だが妻は仕事を辞めずに、そのまま共働き夫婦として結婚生活をスタートさせた。

妻とは部署違いであったが社内的な立場では妻の方が上、つまり上司的な地位にあった。
経済的にも彼女を辞めさせて自分だけの稼ぎで生活する事は困難だった。
それに会社も自分より、彼女の方を必要としていた事もあって、共働きという選択は必然
だったのだ。

実際、慶太を産む時でも、ギリギリまで仕事に従事し、出産後も僅か半月余りで出社する
という荒業を敢行したのだった。

今年の夏は異常なまでに暑い。雨などはほとんどなくアスファルトで舗装された道路から
は湯気が 立ち揺らいでいた。
そしてガードレールは、まるで溶接中の鉄のように赤くひしゃげていた。

これではたまらん!
都市の人たちは、暑さを凌ぐ為、一斉に都市部を離れ、暑さが比較的緩い東北方面に
向ったのだった。

比較的暑さには強かった和憲も、幾日も続く暑さに、とうとう根負けしてしまった。
ちょうどその頃、妻は出張中で家にはいなかった。一週間ほどで帰る予定だったが、それ
まで涼しい田舎でこの暑さを凌ごうと考えた。
こうして和憲は、息子の慶太を連れて都市を脱出。そして今、実家の玄関先に立っていた
のであった。


昔ながらの開き扉には鍵は懸かっていなかった。
それは、のんびりとした田舎ならではだった。

「ごめんください。お母さんいます?」

和憲は扉を開けると開口一番に声を張り上げた。
暫くすると奥から、ばたばたと足音が聞こえて来た。
顔を出したのは、和憲の母で佳恵だった。

和憲の父は、彼が高校3年の時に病気で亡くなっていた。
夫の家は代々広大な土地を有して農業を営んでいた。だが、夫と死別した際、佳恵はその
大半を売って、今は小さな畑で、ちまちまとした野菜を作って日々の生活を送っていた。

「ああやっと来たね。朝早くに連絡もらってから随分と時間が掛かったんだね?」
「そりゃしょうがないよ。帰省ラッシュに引っ掛かっちゃって身動き取れなかったんだか
ら。」
「まあまあそれはご苦労なことでしたね。あ・・ああ。そっちの坊やは慶太かい?」
「ああ、そうだよ。息子の慶太。さあ慶太挨拶しなさい。お前のお祖母ちゃんだぞ」

「こ、こんにちわ。慶太です。」
和憲の後ろでちょこんと立っていた野球帽の少年が、帽子を取って恥かしそうな表情で
挨拶をした。
「まああ・・大きくなったわねえ・・・私があなたに逢ったのは、確か生まれて間もない
頃だったかしらね。あの頃は、こ~んなに小さくて、ピイピイ泣いていた赤ん坊だったの
に、暫く逢わない内に大きくなっちゃってえ・・・ねえ慶太ちゃん幾つになったの?」
「は、はい・・・今年で12才です。6年生です。」

ちゃんとしつけられたようで、しっかりとした挨拶と受け答えであった。
孫のその態度に佳恵は感心した。
「まあ偉いわねえ。あなたの年で、そこまできっちりとはきはきと答える子は、そんなに
いないからね。お祖母ちゃん、自慢できる孫を持って凄く嬉しくわ。」

祖母の褒め言葉に慶太は、頬を赤くしながら、はにかんだ笑顔を見せた。
「さあ・・ここではなんだから、早く上がってちょうだい。さあ早く早く・・」
佳恵は笑顔で2人を招き入れたのだった。

古い木造建築の中は、天井が高く、通気性もあって熱が滞留する事がないので、どの部屋
も暑くはなかった。
「はああ・・・やっぱりここはいいなあ。すごく涼しくて過ごし易いね」
和憲は入った奥の座敷で、足を広げて倒れ込んだ。
「まあまあなんです、お行儀の悪い。慶太の前でなんです?その恰好は」
麦茶が入ったコップ3つを盆に載せて部屋に入って来た佳恵が、困った表情で息子の態度
を窘めた。
「も~う。いいじゃんか。ここは俺の生まれた家なんだぜ。誰にも気兼ねする事ないんだ
からさ」
「子供が見ているのよ。親として、きちんとした所は見せないと。」
「ふん・・・相変わらず固いなあ。はいはい分かりましたよ。以後気をつけまぁぁす」

”くすくす”
その他愛もない親子の口ケンカを見ていた慶太が、小さく肩を揺らしながら笑っていた。
「ほらごらんなさい。慶太だって呆れて笑っているじゃないの」
「い、いや違うんだよ、お祖母ちゃん。僕ね・・こんな子供っぽい父さんを見るの初めて
だから・・つい・・ごめんなさい」
慶太はそう言うと、申し訳なさそうな表情でうつむいてしまった。

「まあ・・俺、家ではいつもカチっとしてたからなあ」
「あらそうなの?私はてっきり野放図な生活をしてたかと思ってたわ」
「母さんヒドイなあ!俺はそんなにだらしなくないぜ」
「あらそう?あんたの小さい頃を見ていると、ついそう思っちゃってさあ・・あはは」

いつまでも子供扱いする母の軽口に、息子は頬を膨らませて反論した。
「いつまでも子供の頃のイメージで俺を見ないでよね。男30を過ぎて、子供のお受験を
経験すれば、否応なしに生活態度の改善をしなくっちゃいけなくなるんだよ。」
「ああ・・そういえば慶太は都内の付属小学校に入ったんだったねえ。」
「まあね。こいつの受験の時は、そりゃあ大変だったんだから。特に女房が熱心だったか
らしょうがないんだけどね。」

和憲は疲れた表情でため息を1つついた。
「お蔭で、こんなに気真面目な性格の子に育っちゃってさ・・本当は、慶太にはもっと明
るく伸び伸びと男の子らしく育てたかったんだけどね。今となってはしょうがないか。は
はは・・」
「何言ってんのよ。生真面目でいいじゃないの。だって、こんなに礼儀正しい子、私大好
きよ。粗野で自分勝手なワガママをいう子供にならなくて、凄くよかったって思っている
のよ」

佳恵は真面目な顔で和憲の子育てを褒めた。
それは一人の親として、子供がちゃんと育つのは何よりの幸せなのだと実感していたから
であろう。

佳恵は和憲と慶太にそれぞれの部屋を割り当てた。なにしろ広い家で部屋は沢山あった。
和憲には高校生まで過ごした自分の部屋を、そして慶太には亡くなった夫の書斎を与えた。

そしてそれぞれの荷物を整理している間に、佳恵は昼の食事の用意をした。
久しぶりの賑やかさを得て、佳恵は嬉しそうにちゃぶ台に膳を並べていった。

食事は案の定、息子和憲と母佳恵の会話で盛り上がった。
慶太は、座って食べる事が初めてだったようで慣れないのか、ぎこちなさそうに正座で
黙々と食べていた。

「母さん。今までご無沙汰しててごめんね。いつも行かなくっちゃとは思っていたん
だけど、なかなか それが出来なくてさ・・・」
「あら、やっとその言葉が出たわね。私はいつ、あなたが謝罪の言葉を言うか待っていた
のよ。うふふ・・」
「もう、また憎まれ口を叩くう・・俺だって反省してるだぜ。ったく」

和憲は口の悪い母親に対して何かを言いたそうな顔をしたが、分が悪いと思ったのか、
きゅっと下唇を噛んで我慢した。
「うふふ・・・まああなたが言いたい事は十分判っているわよ」
「ええ?そう?」
「奥さんのお母さんの面倒とか、慶太の養育とか、あなたが一家の主として、凄く苦
労しているのはちゃんと理解しているからさ・・だからそんなに怒んないでよ」
「母さん・・・判ってくれてありがとう」

結婚の苦労をよく知る先輩として、優しく語り掛けてくれる言葉に、何かしら救われ
た気持ちになる和憲だった。そしてほっと和らぐような笑みを、その時やっと見せた。

「お父さんが早くに逝っちゃった時には、1人になってしまって、これからどうしようか
と心配になったけど、それでも時間が経つたびに、次第に寂しさとか辛さなんかはあまり
感じなくなっていったからね。
それで今じゃあ、こうして日々気ままに一人暮らしを楽しんでいるって訳なのよ。
私はこうして自分勝手に生きているんだから、あなたは何も気にしなくてもいいんだよ。」

佳恵はそう言うと、大きな声で笑った。和憲も釣られて笑い出し、そして慶太も、よく分
からないのだけど、とりあえず笑顔を見せた。

「それじゃあ、お母さん。これから一週間よろしくな」
「ええ、こちらこそ。あなたもここでゆっくりと休んでいくと良いわ」

次の日から、和憲と慶太は佳恵の畑仕事を手伝い始めた。
和憲は小さい頃から、それなりの手伝いの経験があったが、丸々都会っ子の慶太には、全
てが初体験だった。

草むしり、水撒き、肥やし作りから肥やし撒きと、とにかく1日中、強い陽射しの中での
作業が続いた。
小さいながらも男の端くれとしての意地からか、慶太は一生懸命に働いた。
だけど、容赦無く照りつける陽射しの中では、11才の小学生の体力では、とても長続き
など出来るはずもなかった。
「無理せんでいいよ。慶太。もう大分疲れただろ?」
「う・・ん。ごめんなさい」

慶太には、佳恵の浅黒く焼けた肌が、とても力強く見えた。
そして時折見せる白い歯が、自分の気持ちを凄く穏やかにさせているのに気付いた。
女性特有の甘く優しい笑顔と鍛えられた腕っぷし。まったく相反する事象を持つ、この逞
しい祖母に慶太は次第に惹かれていった。

そして2日・・3日と日が経った。
その頃には、なんとか田舎での生活になじむようになっていた。
静かに明ける朝、それからのんびりと流れる昼、そして綺麗な夕陽と共に夜が訪れる
1日の流れ。
毎日を喧騒な中で暮らす都会での生活とは違って、この悠然とした時間の流れは、和憲と
慶太にとって、凄く心休まるものだった。

そのころの和憲には一緒に暮らし始めた頃にあった、何かしらの遠慮も、既に何1つ無く
なっていた。
風呂上がり1つ見ても普通の家族のように、彼は平気で上下下着一枚だけという姿でいた。
もちろん佳恵自身、女性として最低限のエチケットとして服はきちんとしていたが・・・
それに幼いけど、男である慶太は、恥かしさからか上はシャツ1枚でも、ちゃんとズボン
は履いていた。

つまり夕食の前には、一風呂浴びているので、食卓の前に座る時の和憲の恰好だけは、い
つも上下下着一枚という姿だった。
ある時、目線を下げて食事する慶太の恰好に佳恵は不思議に思った。
「ねえ慶太。うつむきながら食事しているけど、どこか気分が悪くなったの?」

だけど慶太は、顔を上げる気配が一向に無い。
それよりも顔を真っ赤にしながら、黙々と茶碗の中の御飯を口に掻き込んでいった。
「ちょっと慶太?」心配そうに、もう一度声をかける佳恵。

その時、横に座っていた和憲が、ちょっと調子はずれな笑い声を上げた。
「あはは・・・ねえ母さん。ちょっと勘弁してあげなよ。慶太は12才の小学生でも、
ちゃんとした男の子なんだぜ」
「何言ってるのよ。そんな事は当たり前じゃないの」
「いいや、ちっとも判ってないよ。ほら、こいつの顔を見なよ」

和憲は持っていた茶碗を置くと、顔を慶太のいる方へ振った。
慶太は、茶碗を持ったままに、その中を覗き込むようにして顔を伏せていた。
その赤らめた頬は、佳恵から見て直ぐに判った。

「まあ今の母さんの恰好を見ていたら、俺でもちょっと目のやり場に困るよ」
少しばかり早口で喋る和憲。そしてほんの少し顔を赤らめながら仕方なさそうな表情。
彼も明らかに何かに対して意識していた。

(今日はどうしたのかしら?変ねえ・・・?)

先程からの男2人のおかしな雰囲気。佳恵は不思議そうに首を捻った。
そして、すっと視線を下に向けた時、佳恵は驚いた。

(あらら・・まあ、どうしよう。ついいつものクセがでちゃったわ)

その日は、特に気持ちのタガが外れてしまったのであろうか。
佳恵はうっかり風呂上りからブラジャーをせずに食卓に着いてしまっていたのだ。
キャミソール一枚で覆われた佳恵の胸は、今までに見たことの無いほど異様なまでに
せり出していた。
今までなら、ブラジャーや、幾枚かのシャツなどの重ね着などで、それほど目立たなくし
ていたのだが、今日に限って、それを忘れてしまったのだった。


見事なまでの誇張だった。圧倒的なまでの迫力。弾力も申し分なさそうだ。
ついつい、しでかしてしまったミスに、佳恵はホゾを噛んだ。

「まあまあなんですか。こんなお祖母ちゃんの胸を見て恥かしがってどうすんのよ。もう
バカねえ」
恥かしさを隠したい佳恵は、ワザとぶっきらぼうな口調で慶太に対した。
そしてそう言いながらも彼女は、素早く左手で自分の胸を押さえた。すると少し揺れた。

「いや・・・正直言って、母さんのカラダは実際すっごいぜ」
「まあ・・あなたまで何言ってるの?!」
興味深そうに、マジマジと見つめる和憲の視線に、佳恵は急に恥かしい気持ちを覚えた。
少しうろたえるように、ドギマギした表情を見せた。

「俺の奥さんも、かなりの肉感を持っているとは思ってたけど、母さんのはそれ以上に
大きいんでびっくりしたよ。ああ・・今さながらに親父が羨ましいぜ。なあ慶太?」
そう言うと、和憲は同意を求めるかのように慶太の顔を覗き込んだ。
「これ和憲、お前、子供の前で何てこというんだい。少しは言葉を慎みなさい」
佳恵は、和憲の子供じみた言葉に対して、顔を赤らめながらも大声で厳しく注意をした。

その時同じ様に顔を赤らめる慶太の表情が目に入った。その可愛い孫の目は、大きく見開
いて、ある一点に集中していて微動だにせずに見つめているのが判った。

(まあ・・この子ったら、一人前に男の子しちゃってるわ。うふふ・・・なんて可愛いの
かしら)
佳恵の唇がかすかに動いた。ほんの少し笑みを浮かべる頬。子供相手なら気持ちも変わる
らしい。彼女の中で、ちょっとばかりの茶目っ気心が疼いた。

「ねえ・・慶太。あなたおっぱいの大きい女の人好きなの?」
佳恵は、意地の悪そうな笑みを浮かべながら、慶太の顔を覗き込んだ。

すると慶太は、その声に導かれるように、ゆっくりと口を開いた。
「そ、それは・・その・・・えええと・・・」
その時佳恵の顔には驚きの色が更に大きく出た。
慶太の顔は、まさに真っ赤になっていた。それは明らかに佳恵を意識している表情だった。

そして慶太は、ゆっくりと頷いた。そして直ぐに視線を茶碗の中に落としていった。

(え、え、え、・・・ええ!?まさか・・そんな!)

佳恵は彼の予想外の反応に、年甲斐もなく慌ててしまった。高まる心音、孫が自分に対し
て肉親ではなく1人の女性として見ていることに、うろたえてしまった。
両手が訳も無く、ばたばたとちゃぶ台のあちこちを触っていた。

「慶太だって来年は中学生なんだぜ。もう色気づく年頃なんだよ。俺のときでもそうだっ
ただろう?」
その時和憲は、目鼻立ちがはっきりとしている佳恵の顔を羨ましそうに見ながら
口を開いた。

どこか愁いを帯びた切れ長の目、少し高めの鼻、情け深さを示す厚めの唇。
年配の男性からみると、いかにもそそるタイプの顔立ちである。

健康的な素肌、少々日焼けされていたが、女性としての色気は、まったく損なわれてはい
なかった。
慶太でなくとも、男だったら、こんな美人がその豊満な肉体を目の前に曝け出されていた
ら誰だって本能がたぎる気持ちを持ってしまうだろうことは明白だった。

「ご、ごめんね。今日はお祖母ちゃんが悪かったわ。明日からはちゃんと服を着るからね」

佳恵は、何とか冷静に振舞おうと、努めていつもの表情を崩さずにいた。
だけど心中は穏やかではなかった。それは眠っていた感情が再び目を覚ましたような感じ
が彼女の中で起きていた。

夫が亡くなって十数年、今では佳恵自身、男性という概念など、すっかり忘れていた。
財産整理や、和憲の進学問題等、色々な雑事をこなしていくうちに、一人でいる気ままさ
が身についてしまっていたからだった。
そんなこんなで彼女自身、面倒な色恋沙汰をする元気が無くなってしまっていた。

だけどボリューム感たっぷりの肉体を持ちながら、独り身を通している佳恵に、周囲の男
が言い寄らないはずなどなかった。当然ひつこく迫る奴が、中には何人もいた。
だがそれも全て、あれこれとかわす内に、とうとうこの年まで男っ気なしの独り生活が続
く事になってしまっていた。

そんな中での、久しぶりの息子の帰省。しかも孫を連れての大賑わいに、どこか浮かれそ
うになる佳恵の気持ちも分からぬではなかった。



翌朝は朝から暑かった。そのきつい陽射しが、畑仕事を手伝う彼らを容赦なく攻めていた。
都会のアスファルトによる灼熱地獄とまでとは思わないが、普段なら少しながらも、気持
ちの良いそよ風が吹いてくるものなのだが、その日はなぜか朝から、ずっと無風状態が続
いていた。

陽は、ちょうど真上にあった。だけど2人の顔を見ると、それ以上続ける体力は既になさ
そうに見えた。佳恵も仕方ないという表情で、辛そうに腰を曲げて畑の草むしりをする2
人を見ていた。

「今日はこれぐらいにしようか?」
「ああ、そうだな。今日の暑さはハンパじゃないからな。これ以上はもう無理だ」
「慶太も、もうヘバってるみたいだし、じゃあ帰ろうか」

佳恵は、バテて座り込んでいる汗まみれの慶太に向って、その白い歯を覗かせた。

「お祖母ちゃん、何でそんなに元気なの?信じられないよ。」
「あはは・・・そりゃあんた、鍛え方が違うよ。お祖母ちゃんは、まだまだヘナヘナもや
しには負けやしないよ。」
「あのね、小学生相手に何言ってるんだい。それに今日は、たぶん今年一番の暑さだと思
うぜ。いや、こんな殺人的な日照りは生まれて初めてかもしれない。俺だって今、立って
るのがやっとなんだからな。だから慶太は、良くやってる方だと思うよ。」
「ああそうかい。都会育ちってのは、結構デリケートなんだね。そういうあんただって、
これしきの事で、そんな死にそうな表情するなんて、随分ヤワになったもんだねえ。」

佳恵は、暑さからくる疲労で険しい表情の和憲を、呆れた表情で見た。
「ここら辺のじいちゃん、ばあちゃんなら、これしきの暑さでもまだまだ平気な顔で、ち
ゃんと農作業をこなしているよ。まあ慶太はしょうがないにしても、和憲、あんたホント
だらしないねえ」
「俺は、畑仕事をする為に、休暇を取ってここに来ている訳ではないんだ。あくまで骨休
み・・いいかい疲れた心とカラダを癒しに帰って来たんだ。親孝行のまねごとをしようと
いう俺たちの親切心を、もう少し理解してくれたら、そんな言葉なんて出やしないのに、
ホント冷たいなあ」

「そんなに親孝行と自慢したいのなら、私の分まで、ちゃんとやっておくれよね。
あんたも昔は、こんな暑さぐらい、何てことなかったのに、やっぱり都会暮らしってのは
カラダに良くないのかしらねえ?」

言いたい放題の佳恵だった。だけど辛らつな言葉とは裏腹に、その表情は、すごく優しそ
うな笑みを浮かべていた。
和憲と慶太は、やれやれといった感じで、少しふらつきながらも、しっかりとした足取り
で元気に家路へとついた。

和憲、慶太親子は、家に着くや、急いで台所に向った。
2人は冷蔵庫に冷やしてあった麦茶を、何杯も飲み漁った。
しばらくすると2人の額や、胸、背中などから一気に汗が吹き出た。

「うわあ~美味い。すごく美味いよ。一気に生き返ったみたいだ。」
「でも、できればきんきんに冷えたビールを用意して欲しかったなあ。」

開放感を一気に味わう2人。
まるで童のようなその笑みに、佳恵もつられて笑ってしまった。

「贅沢を言うんじゃないの。今日の働き具合だったら麦茶で充分よ。うふふ・・」
「はいはい。申し訳ございません。明日こそはきっちりと働かせていただきます。だから
さ、ビールを2,3本用意してくんない?」

和憲は拝み手で佳恵に懇願した。後ろでは慶太も同じ様に手を合わせていた。
「お祖母ちゃん僕もお願い。コーラが飲みたいの」

「あらあら・・どうしようかしら?」
佳恵は”一応”の思案顔を浮かべた。まあ、言われるままにすぐに出すのも何だかシャク
だと思ったのもあって、少しイジワルをしたくなる気持ちになった。

右手を頬の上に添えて、チロリと2人の懇願する顔を見渡した。
答えはもう出ているのだけど・・まるで、すがりつく子犬の様な表情に、何ともいえない
程の愛嬌さを覚える佳恵。

「もう・・そんな哀しそうな顔をしないの。はいはい・・・分かったわ」
「え?じゃあ出してくれるの?」「そうなのお祖母ちゃん?」
「しょうがないわね。今から近所の店に行って買ってくるから」

佳恵の言葉に、態度一変、万歳を連呼して、大はしゃぎする2人。
これではどっちが父親で、どっちが子供なのか分からない。
たかがビールとコーラごときで・・・佳恵は呆れた。でも一方で、すごく可愛いらしい
一面を見れたことに、何やら楽しいやら、くすぐったいような気持ちを感じていた。

「それじゃあ後は私が用意しておくから、その間に、その汗臭いカラダを何とかしなさい。
いい?」
「ああ。すぐにでも風呂に入って、さっぱりとするよ」「僕も、そうする」

2人は、一直線に風呂場へと走った。
汗でベットリと吸い付いた衣類。上下下着も汗で皮膚にくっ付いているのは明白だった。
一刻も早く、汗を流したいのは当然の気持ちだった。
もちろん熱い風呂はちょっとばかり苦労したが、その後の楽しみを考えることで、
何とか堪える事が出来た。

佳恵は和憲と慶太が風呂に入るのを見届けてから、すぐさま準備に入った。
昼御飯の時間に、まさかビールとコーラだけという訳にはいかない。
彼女は、昨日の内に予め作ってあった冷麺のだしを、冷蔵庫から取り出し、そして
これも予め買い置きしてあった冷麺を取り出し、水につけて解して、ざるに盛った。

佳恵は、それらの準備を実に手際良くこなすと、すぐさま云われていた飲み物を買いに
小走りで近所の店まで出かけた。

しばらくして、佳恵は、両手に大きな袋を抱えながら、自宅に戻って来た。

(ちょっと買いすぎたかしら?)

どこか浮かれている自分を自覚する佳恵。一人自嘲気味に笑ってしまった。
一人暮らしに慣れているとはいえ、やはり大勢で賑やかな生活は凄く嬉しいものだ。

(まあ、明日も明後日もいるんだし、まあいいか。うふふ・・・)

玄関を開けると、その時奥の居間から、何やら物音が聞こえて来た。
(あら・・もうお風呂から上がったのかしら?)
佳恵は荷物袋を台所に置くと、すぐさま奥の方に足を走らせた。

「まあ!!」「ああ!!」
佳恵が居間に入った瞬間、強烈な映像が目に飛び込んで来た。 
全裸の2人が、タンスを開いて、何やら探していたのだった。
大声を張り上げたのは慶太だった。
彼はすぐさま股間に両手をあてがうと、走って部屋を飛び出した。
その足音は、風呂場まで続いた。

「ああ、ごめん。うっかりしてバスタオルを用意するのを忘れちゃっててねえ。ははは・
・」
和憲は泰然とした態度で、佳恵に説明した。
「そ、そうなの?タオルなら、その3番目の引き出しの中にあるから。」
和憲は佳恵に背を向けている状態で、その言葉の通りに3番目の引き出しを開けた。
「ああ・・あったあった。なんだここかあ・・・母さんサンキュウ!」

和憲は開けた引き出しの中からタオルを出すと、クルリと身体を反転させた。

その瞬間、佳恵の目が大きく見開いた。ある一点に神経が集中して凝視してしまった。
和憲の股間に、全ての気持ちを奪われてしまった。

(まああ・・・何て大きいのかしら!)

和憲の股間には、大きな肉の棒が、だらんと垂れ下がっていた。
それは実に太く、そしてよく使い込まれたようで、少しばかり浅黒く照っていた。
佳恵の気持ちの中で、可愛い子供の頃の和憲が消えてしまっていた。
目の前にいるのは、立派に成長した一人の男性であった。甘えてすぐに擦り寄ってきた可
愛い息子ではない、最早まったくの別人なのだ。

ふと佳恵の中で、厳然とした区別がついてしまっていた。
可愛いらしかったチンチンは、既に何人の女性の中に、ぶち込まれ彼女らを満足させた男
性器として変容していたのだ。
佳恵の心の中で、それまで抱いていた子供の頃の幻影を、その時はっきりと失った事を
理解したのだった。
その喪失感に対しての寂しさよりも、既に忘れていたオンナとしての気持ちを呼び起こ
されたことへの、驚きの方が大きかったのだった。

佳恵の目が、次第に好奇心を持ったみたいにギラギラと妖しく光っているように見えた。

「どうしたんだい?母さん」
穏やかな和憲の声が、佳恵の耳に聞こえた。
はっと我に帰る佳恵。何だか胸の鼓動が激しくなっていた。
「え?あ、ああ・・何でもないよ。そ、それよりも、早くタオルを持って行きなさい。」

ちょっとばかり震える声。何とか取り繕うのに必死になった。
バレてはいけない。息子の裸に興奮した母親なんて、シャレにならない。
「ねえ母さん」
佳恵は和憲の声に、顔を上げた。

和憲の目と合った。穏やかな目だった。佳恵は、なぜか気になった。
慶太の恥かしがり様は当然としても和憲の、この落ち着きはらった態度は何なのだろう?
特に慌てる事も、恥ずかしがる事もなく、そして堂々としている事に、佳恵は不思議に
思った。

和憲の視線は、まるで佳恵の身体全体を見回すように上から下へとぐるりと一回りした。
そして何かを確認したのか、納得した笑みを浮かべた。

「ビールは、ちゃんと冷えたやつだよね?」
「あ、ああ。もちろんだ・・けど・・」
「そりゃあ楽しみだ。さあ、もう少し風呂に浸かってこようかな」

和憲は、大きな声で笑うと、大股で佳恵の横を通って風呂場へと歩いていった。
佳恵の動揺は止まらなかった。彼が歩くたびに、前の肉棒が左右に揺れるのが、
はっきりと見えたからだった。

(何か変な気分になっちゃったわ。どうしたのかしら?)
その時佳恵は、若いころに毎日毎晩、亡くなった夫に抱かれていた頃の事を
思い出していた。
思い切りオンナの悦びを全開にしていたあの頃を、なぜ今思い起こしたのか?
佳恵は自分の下着の中に手を入れてみた。指先に濡れた感触があった。

(うそ・・そんな。あの子に対して、男を感じたなんて・・)
受け入れ難い事実が、指先にあった。佳恵は震える指を、ゆっくりと口の中に入れて、
何度もしゃぶった。何かが止まらなくなっている。佳恵は、その答えを既に頭の中で
導き出していた。だけど、それを口にする事はなかった。

暫くして和憲と慶太は、風呂から上がった。
いつもの通り、和憲は上下下着1枚ずつの恰好で、慶太は、きちんと服装を着て、ちゃぶ
台の前にやって来た。
「さあさあ、それじゃあ今から昼食としようかね。今日は冷麺を用意したよ。それとあん
た達からの要望で、キンキンに冷えたビールとコーラを用意したよ。さあすぐにお食べ」

何か妙なテンションの佳恵。無理やりな明るさが、一層ぎこちなく映った。
和憲も、その声に付き合う形で、まるで、子供の様なはしゃぎようだった。

だが、ざるに大きく盛った麺が、なかなか減っていくことはなかった。
いつもは沢山食べてくれるはずの慶太の箸が、全然進んでいなかったからだった。

慶太は、うつむきながら、ゆっくりと箸を上げ下げしながら口の中に運んでいた。

「ごちそうさま」
低く篭りがちな声を出すと、慶太はそそくさと部屋を出て行った。

「やれやれ・・・難しい年頃になったみたいだねえ」
「そうみたいだな。まさか母さんに裸を見られた事が、そんなにショックだったとはな」
「でもこんなお婆ちゃんに、そういう感情を持つとはねえ・・」
「いややっぱり母さんは一人の女性だと、アイツが思っている証拠だよ。だって母親にも
見られた事がないんだぜ。女の人に毛の生えたチンチン見られたのは、初めてだったん
じゃないかなあ」
「まああ・・・光栄だわ、あっ・・でも、あの子にとっては、やっぱり恥かしい事なんだ
よね。あはは・・・」

佳恵は快活な笑みを浮かべながらゆっくりとお茶を口にしながら和憲と顔を見合わせた。
その瞬間、さっきの出来事が、佳恵の頭の中でフラッシュバックした。

(いけない。またバカな事を考えちゃった。早く忘れなきゃ)

頬が少しばかり引きつっているのが分かった。動揺がバレてはいけない。
瞬時に佳恵は、目に力を込めて和憲の顔を見据えた。
だがその時、和憲がどこか遠くを見るように物憂げだったのが佳恵の目に入った。

「ど、どうしたんだい和憲?何だか浮かない顔ねえ」
「え?・・・そう?」

それは、さっきまでの元気な声と違って、どこか気の無さそうにぶっきらぼうな
返事だった。

(まさか、さっきの事で何か感づいたのかしら?)

少しばかり不安が胸の中に広がった。
だけど、それが全然間違いであった事がすぐに判った。

「ふうう・・・」
和憲は、ちゃぶ台に肘付きをして、大きくため息を吐いた。
そして、この家に来てから一度も見せなかった暗い表情を初めて佳恵に見せた。

この時和憲たちが、この家に来てから既に5日が過ぎていた。
2人が都内の家に戻る日も、もう目の前に近づいていた。

(どうやら何か別の問題があるみたいだわね)
和憲を見ていると、どこか、時間が過ぎるのを嫌がっているような感じがあった。

そういえば、和憲がここに来てから、慶太以外の家庭での生活振りを口にする事はなかっ
たことを佳恵は思い起こした。
佳恵自身も特に気にせずに口を挟む事はなかったせいもあるけど、この態度を見るに佳
恵の中で、ひょっとしたら何かあったのかも、という気持ちが、ふと心の中に過ぎった。

「家で何かあったのかい?」
「まあ・・・ちょっと・・ね」

母と子の短いやり取り、長い事離れていても、やはり母としての直感は的を得ていた。
佳恵は茶碗を、ちゃぶ台に置くと、ぐっと身を前に屈めた。

「それってお母さんに言えること?」
「う~ん。今日はちょっと・・・明日の朝話すよ」
「今じゃダメなのかい?」
「ちょっと考えがまとまんないから、明日ちゃんと話すよ。それでいいだろ?」

それで良いも悪いもない。息子の頑固な気性は知っている。一度こうだと決めたら、
それを通すことを母は理解していた。
そして佳恵は、何も言わずに、ゆっくりと首を縦に振るのだった。


陽はやっと、西に傾きかけていた。それでもようやく、1日の半分を過ぎたばかり。
暑苦しい時間帯は、まだまだ続いていた。
佳恵は、片付けを終えると、すぐに風呂に入って、全身の汗を洗い流した。
慶太は、普段通りの様子で読書に没頭していた。
和憲は、というと、これもいつものように、1人ゴロ寝を決め込んでいた。

こうして誰一人、口を開かず、暑い午後のひと時を過ごしたのであった。

……………・・

翌日の朝、佳恵は朝早くから起きて、朝食の準備をしていた。
やはり前日は、あまり良く眠れなかったみたいだった。少しばかり頭が重かった。

和憲の悩み事が何であるのか心配だったのもあったが、それ以上に、悩ませたのが
和憲のハダカだった。想像以上に逞しい男性としての迫力があったことに衝撃を、
覚えたのだった。

もはや息子・・・とは呼べないほどの肉棒が目に焼きついて離れなかったのだった。
1人の男として、きっと自分を充分に満足させられるだろう欲望が、勝手にふつふつ
と沸き立つのを抑えられない自分がいるのを自覚していた。

私は母親。そんな言葉すら、強風の中にさらされた木々の葉のように、いつ引き千切
られて、はるか彼方まで飛ばされてもおかしくない程に、弱弱しく頼りないものだった。

あれ以来、佳恵の頭の中では、和憲への妄想が、幾重にも重なり尽きる事がなかった。
両手で掴んでも、なお余りある肉棒。手の中にある感触は、ずっと石の様に硬かった。
そうしながらも先っぽを舌で弾きながら、両手で力強く扱く。

和憲の顔は、めくるめく快感に歪んでいた。ああ可愛い。ああ欲しい。
忘れていた快楽の波打ちが、寄せては引き、引いては寄せて来た。

これは和憲への愛情なんかではない、単なるメスとしての本能的に欲する欲望なんだ。
ああ、私って、こんなにも節操のない動物的なまでの女だったなんて。
理性と本能の狭間で、悩みは深まる。佳恵の頭痛は、一層大きくなっていった。


「ねえ・・お祖母ちゃんたら、どうしたの?」
ふいに声が耳元で聞こえた。はっとして振り返ると、慶太が立っていた。
「まあ、慶太!」
佳恵は、驚いて目を大きく見開いた。
そして、その驚いた表情に、慶太もびっくりした。

「わああ、びっくりした。どうしたの慶太、こんなに早く起きるなんて」
「びっくりしたのは、こっちのほうだよ。だってお祖母ちゃん、包丁を持ったままず~っ
とボンヤリしててさ。僕がいくら声をかけても、しらんぷりだし。そうしたらいきなり大
声をだすしさ。何か考え事でもしていたの?」

「べ、別に何もないわよ。ただ昨日、あまり良く眠れなかったものだから、朝から頭痛が
ひどくて、ちょっとぼんやりしてただけよ。それよりもどうしたのこんな朝早くに起きち
ゃって?」

内心焦った佳恵だったが、表面上において努めて何事もなかった様に、慶太に対して冷静
に対応した。
不思議そうな表情の慶太だったが、それ以上佳恵に問うような事はしなかった。

「ちょっと探検でも行こうかなと思ってさ」
「探検?一体どこに行くの?」
「向うにある山のふもとまで行こうと思ってるの」
「あそこに行っても、何もないわよ。」
「なくてもいいの。どうせあと2日で帰るんだから、それまでに色んなところ
に行こうと思ったんだ。だって、ここに来てからこの家と畑の間しか行き来し
なかったでしょ?」

何かしら思い詰めたような慶太の表情に、佳恵は、その事情が何であるかすぐに理解
出来た。
「分かったわ。外に自転車が置いてあるから、それでぱあっと走ってきなさい」
「うん。ありがとう。畑仕事が始まるまでには帰ってくるからね。」

慶太は、出来立ての朝食を、元気良く食べた。昨日とは別人の様な食いっぷりに、
一緒に食事をした佳恵は嬉しい気持ちになった。そして先程までの悩み事を一瞬忘れ
させてくれたのだった。
その気持ちは、紛れもなく家族としての愛情そのものだったからだ。

慶太は、食べ終わると、すぐに外に出て、自転車に飛び乗った。
後からゆっくりと佳恵が出てきた。
「じゃあ、行ってきます」
「はい。いってらっしゃい。気をつけてね。アッ・・それから」

慶太は、佳恵の突然に呼び止める声にすぐに反応して、ペダルに置いていた両足を外して
走り出した自転車を止めた。
「どうしたの?お祖母ちゃん」
「うん・・・あのね、昨日の事はあまり気にしないでいいのよ。だって慶太すぐに走り出
したもんだからお祖母ちゃん、はっきり見てはいないのよね」

佳恵の言葉に慶太の顔が、一瞬にして真っ赤に染まった。

「でも慶太が恥かしがる気持ち、良く分かるわ。もうそんな年頃になってるものね。
当然だと思う。でもこれはあなたが大人へと成長している証拠なの、だから当たり前の事
として受け止めてちょうだいね。いい?」
「うん・・・分かったよ。でも、ちょっと恥かしい気持ちは消えそうにないけどなあ」
「いつまでも、ウジウジ考えないの。お祖母ちゃんだって、あなたに胸を見られたけど、
もう何も気にしてなんかいないわよ。だから慶太も、気持ちを大きく持ちなさい。
あなたの年頃だったらオチンチンに毛が生えてたって、ちっとも不思議じゃないんだから」

「わ・・分かったから。そんな大きな声で、言わないでよ。ああ恥かしい、もう!」
慶太は、右手をブンブン振りながら、佳恵の声を遮る為に、更に大きな声を張り上げた。

幼顔が更に濃い赤色に染まりながらも、必死に抵抗する様が何とも可愛らしいと思った。
すごく恥らぐ表情を見ているうちに、佳恵は、思わず吹き出してしまった。

「ゴメンゴメン・・・・ちょっとばかり言い過ぎたようね」
「笑いながら謝ってもらっても、ちっともありがたくなんかないや・・・ふん!」

そう言うと慶太は、不機嫌そうに、ゆっくりとペダルを漕ぎ始めた。
「のんびりと楽しみながら行きなさい。早く帰ってくる必要なんかないからね・・
わかったあ?」
「はあああい。いってきまあああす!! 」

慶太を乗せた自転車が、ゆっくりと向うの山に向って走りだした。
佳恵は、それらが次第に小さくなりながら、道路の向こう側に消えるまで、ずっと
見送っていたのであった。

陽の強さは、今日も夏本番だった。厳しい照返しが、佳恵の目に入ってきた。
(やれやれ・・今日も、また凄く暑くなりそうね)

佳恵が玄関先へと戻ってみると、中から何やらガサガサと音がするのが聞こえて来た。
音の出所は、どうやら台所からだった。
ゆっくりと台所へと入ったら、目の前に和憲が、Tシャツと短パンというラフな恰好
で、黙って立っていた。

「まあ・・びっくりした。なんだあ・・もう起きていたの?」
「ああ・・あまり寝れなかったからな」

低い声、ボソボソと呟くように喋る和憲。少し眠そうな眼をしながら冷蔵庫を開けて、
中を物色していた。
佳恵には、その表情を見た時から、彼が慶太が出て行くのを、ずっと待っていた事を
理解していた。

「お腹はへってるの?」
「ああ・・でも少し喉が渇いたから」

和憲は麦茶が入った瓶を取り出すと、コップに注がずに、直で飲み始めた。
ゴクゴク・・・
勢い良く飲んでいるのが、喉越しから聞こえる音で分かった。

「ふう~」
どうやら、ひと息つけたみたいで、ほっとした表情が浮かんだ。

「食事する?」「うん。今から食べるよ」

佳恵は、急いでテーブルの上にあった、慶太と自分との分の食器を片付けると、
和憲の分の食事を用意した。
「今日はこっちのテーブルを使ったんだ」
「三人一緒だったら、いつものちゃぶ台用意するんだけど、それ以外だったら、この
小さいテーブルで充分でしょ?」
「ああ・・そうだな。俺としては、やっぱりテーブルと椅子ってのが慣れてるから、
こっちの方が、何となく落ち着くんだよな」

和憲は、どかっと椅子に座り込んだ。
佳恵は手際良く、和憲の前に次々と料理を運んできた。

「じゃあ・・・いただきます」「はいどうぞ・・・お上がり」

食事の間中、和憲はずっと無言のまま、箸を動かしていた。
佳恵も、彼が食事の間中、ただの一言も発せず、黙って彼の前に座って、
食事をしているのを見守っていた。

「ごちそうさま。ふうう・・・食った食ったあ・・・」
「うふふ・・・随分たくさん食べたわねえ」

佳恵は、和憲が、きれいに全部食べたのを見て、嬉しそうな表情で、冷たい麦茶が入った
コップを彼の目の前に置いた。
そして和憲は、それを一気に飲み干した。
「ああ美味しかった。母さんいつもありがとうな」
「どういたしまして。満足していただけて、母さん嬉しいわ」

和憲は、飲み干したコップを、笑顔の佳恵の前に置くと、咳払いを一つした。
佳恵は、それが何の合図かを知っていた。すっと笑顔が消えた。

「昨日言ってた話の件なんだけど・・・」
和憲は、低い声で喋り始めた。
「実は、今、俺たち夫婦の間で、離婚の話し合いが進んでいるんだ」
「ま・・・あ!どうしてなの?い、一体何が原因で?」

佳恵は、びっくりして思わず声が上ずった。
重大な話だろうとは思っていたが、まさか家庭崩壊という段階での話だとは
思わなかった。
予想以上の深刻な内容だった。

「浮気さ・・・アイツのね」
「う・・うそ。私にはそんな事をするような女性には見えなかったわ。凄く優しそうで、
しっかりとしていて、子供だって、ちゃんと育てていたんでしょ?」
「俺も、そう思ってたんだ。よく気がつく、家の事を全てやっていた出来た女房だって」

衝撃的な話に、佳恵は、ただただ驚くばかりだった。
両方の手のひらに、べっとりと汗がにじんでいた。

「回避できないの?だって慶太はどうするの?あなたたちの子供なんだから、2人が別れ
て、はい、それでお終いっていう訳にはいかないのよ?ねえ・・一体どうするのよ?」
「慶太には、もう話してあるんだ。それで俺たちが別れた後、どっちと一緒に暮らすのか
は慶太自身の希望を最優先する事で、女房とは話は済んでいるんだ」

「そんなあ・・・」

もどかしい気持ちでいっぱいになる佳恵。
でもこれ以上、説得する言葉は出てこなかった。

浮気・・・他の異性との交じり合い。それも身も心も一緒に。
それは夫婦生活の根底を潰す最大最悪の行為なのだ。いくら説得という言葉を上乗せしよ
うが、愛情と信頼から成り立つ夫婦生活が、その根源から潰された以上、言葉という薄っ
ぺらいモノでは、どうやっても覆ることなどありえなかった。

「でも・・悪いのはアイツじゃないんだ。本当は俺のせいで、こうなってしまったんだ」
「自分のせい?・・・ま、まさかあなたも浮気を?」

和憲の衝撃的な告白は、必然と佳恵の声を大きくしていった。
そして思わず身を乗り出すと、和憲の手の甲を何度も叩いた。

「い、いや・・俺は、まだ・・その・・・」
「まだ?・・あなた、それって誰かいるけど、その人とは、まだ何も無いって事なの?」

佳恵は核心部分を問いただそうと、更に身を前に乗り出して顔を近づけた。
和憲の表情が、更に曇った。そして視線を下に落としたまま、じっとそのままに動こうと
はしなかった。
ほんの少しの静寂・・・焦れる佳恵の目が次第に、大きく見開いていき、頬の辺りも青白
く光っているように見えた。

2人の周りに、重苦しい空気が徐々に立ち込めてきた。

その時、いきなり和憲が、椅子から立ち上がった。
びっくりして、思わず仰け反る佳恵。

「ちょっと喉が渇いた」
そう呟くと、冷蔵庫から麦茶が入ったポットを取り出した。
今日もうだるほど暑いのだが、それにしてもいつも以上に喉の渇きが激しいようだった。
和憲は、さっきから何度も麦茶を口にしていた。

(あら?)

その時、何の気なしに佳恵の目に、奇妙な風景が飛び込んで来た。
そしてそれは、佳恵の心の中を、次第にかき乱していったのであった。

佳恵の視線は、冷蔵庫の前に立つ和憲の下半身に集中していた。
それは先程見た時とは違っていた。

よく見ると和憲の短パンの前に、見事な盛り上がりが出来ていたのである。
その時佳恵の脳裏に、昨日の出来事がフラッシュバックした。
何度も何度も、頭の中に出てきては、その都度何とか封じ込めてきたのに、あっけなく
それは、目に前に現れてしまったのであった。

それが単なる朝の目覚めの時に起こる生理現象だろう事は分かっていた。なのに・・・
ああ何て、はしたない・・・
佳恵自身、自分の気持ちに素直に対峙出来なかった。
それは一人の男として息子を見ようとしている自分自身が怖いという
気持ちに他ならない。

息子の一生の大事ともいえる問題に関わっている最中に、そんな気持ちなど、おくびにも
出してはいけない。だけど、いくらそう思っても、今、目の前にある刺激的な景色から、
目が離せなくなっている現実に対して、如何ともし難かった。

「どうしたの母さん?急に黙っちゃって」
「え?あ・・ああ・・別に、ちょっと考え事をしていただけよ」

(動揺してどうすんのよ!)
しどろもどろの返事に、佳恵はホゾを噛んだ。

和憲は、再び椅子に座り直すと、重い口を開いた。
「離婚の話は、俺の方から切り出した」
「いきなり?」「ああ」

「それで浮気が原因って言ったの?」
「何も言わない」
「何も・・って、さっき浮気が原因だって言ってたじゃないの」
「ああ、そうだよ。浮気だよ、アイツの浮気だよ!」

いきなり語気を荒げる和憲。なぜか一気に感情が沸き立ったみたいだ。
佳恵は、和憲の真意を測りかねた。何か様子が変だ。佳恵の口も重くなっていった。

「相手の存在を知ってるのかい?」
「誰だか判らないけど、確かにいる」
「判らないのに、どうしているって断言するのよ?」
「十何年夫婦やっていれば、そんな事ぐらいすぐに分かるんだ。母さんだって、そんな
事ぐらい分かるだろ?」

(あっ・・)

和憲のその言葉に、佳恵は、即座に表情に表れた。
身体の変化、それも極、微妙な変化を嗅ぎつけるには、互いの身体を密接なまでに触合い
を持つ以外無理だろう。つまりは・・夫婦の触合い。
SEXでしか判断が出来ないモノを和憲は、気付いてしまったのだ。

「俺は問い詰めたんだ。するとアイツは、黙ったまま凄く申し訳なさそうな顔をしたんだ

それだけで、このことが確かだったと判断するのには充分だったんだ。」
「相手の事、聞いたの?」
「いいや。もう一気に全てが嫌になったんだ。もういいやって、急に全ての愛情に対して
醒めちまったんだ」

ほんの少し顔がうつむき加減な状態で、淡々としゃべる姿を見ると、それがいかに重大な
事態まで進展しているかを十分に知らせてくれるものだった。

しばらく沈黙の時が流れた。
次第に重苦しさが増す中、佳恵は、今にも押し潰されるような圧迫感を感じつつも、
何とか打開すべく、言葉を紡ぎ出す努力を試みた。

「2人とも随分とあっさりとしたものね。じっくりと話し合ったようには思えないわ」
「したさ!何度も何度も、時間をかけて話し合ったさ。でも結論は変わんなかったんだ」
「で、でもね・・・」

思わぬ和憲の怒声に、佳恵は一瞬言葉が詰まりそうになったが、勢いで口が先に出た。

「でも、あなたがさっき言ったように、自分が原因で関係がこじれたのなら、あなた自身
の努力で、いかようにも修復は可能だと思うんだけど?」
「努力って何だよ?」
「謝罪よ。謝るのよ。ごめんなさいって」

佳恵の”謝罪”という言葉に和憲は口をへの字に曲げた。
「何で謝るのさ。俺、まだ何かをしたとは言ってないぜ」
「ええ?」
佳恵は目をパチクリとさせた。
(ああ・・・そういえば、まだ、っていってたわね。)
その時、佳恵の脳裏に暗い表情でうつむいた和憲の顔が浮かんだ。
(ああ・・もうイライラするわね)
どうしても原因を突き止めたい佳恵は、更に言葉を重ねた。

「彼女は何も言わないけど、あなたは浮気をしていると言う。それに対しては彼女は
否定しない。その彼女の浮気の原因は自分にあるとあなたは言ったわ。でもあなたは
相手に対しては、まだ何もしていないと言った。これってどういうこと?」

「簡単なことだよ。つまり俺には、告白できないでいる想い人がいて、いつも悩んでいる
んだ。つまり願望が強いって事だよな。で、当然妻には言えない。彼女に対して済まない
気持ちでいっぱいになる。そうなると夫婦生活に支障が出てくる。次第に彼女から不満が
出てくるようになる。それでついつい・・・他の男に走った。」

「んまあ・・なんてバカなことを」
「しょうがないさ。半年以上何も無かったら、つい間がさすこともあるさ」
「何言ってるの。私がバカって言っているのは、あなたの事よ。妻と子供がいる立派な
大の男が、何やっているのよ。ちょっとは恥ずかしいと思いなさい」

佳恵は、テーブルを叩きながら、厳しい口調で、激しく息子を責めた。
だが和憲の表情は、一向に変わらない。いや表情なんか無かった。ただぼんやりと前を
見ているだけだった。

「ああ・・どうしよう。このままじゃ、恥ずかしくてあちらのご両親に顔向けなんか
できやしないわ」
佳恵は頭を抱えながら、テーブルの上に突っ伏した。

「ごめんね母さん。僕も相手の事を何度も断ち切ろうとしたんだけど・・ダメだったんだ」
そう言った和憲の声は、どこか震えているようなか細い声だった。

その声に佳恵は、すっと顔を上げた。
「ねえ・・あなたの想っている彼女って誰なの?」
「そ、それは・・」
「大体が変じゃないの。妻をないがしろにしてまで、思い詰めているのに何の行動も起こ
さないなんて・・・あなたが独り身なら、母さん何も言わない。でもあなたには、ちゃん
とした奥さんがいて、来年中学生になる子供がいる身なのよ。なのにそんな思いを抱えて
いたなんて事・・・2人に対して凄い裏切り行為なのよ。それが判っているの?」

佳恵の大きな声が、台所中に響き渡った。
そして・・・何度目かの沈黙の時間が流れた。
外の蝉の声が、けたたましく鳴き始めた。夏の日差しが、更に勢いを増し始めたようだ。

(ああ・・まただわ。どうしよう?)
和憲の口の重さに対して、佳恵の不満は時間と共に高まっていった。


すると、今度は和憲の口がゆっくりと開いた。

「俺のその人への想いは、もう20年以上になるんだ。俺が中学生だった頃からかな
もう好きで好きでしょうがなかった。その頃から、ずっと想い続けていたんだ」
「へええ・・・それってあなたの初恋なんだ」
「そうだな。もう考えない日なんて無かったぐらいに好きだったな」
「おなじクラスの子なの?」
「いいや違う。俺よりもずっと年上の人なんだ」
「まあ・・・随分とマセた子ね。それじゃあ上手くいかなかったでしょ?」
「ああ・・あっちは成熟した女性で、こっちは幼いお子ちゃま。ハナから勝負は
決まっていた。だから、俺は諦める為に、都内の大学へ行ったんだ」

その時、和憲は言葉を切って、前屈みになりながら何やらゴソゴソと動いた。
それから、しゃんと背筋を伸ばして、再び話を続けた。

「それから色んな女性と付き合ったなあ」
「まあ・・・そんな話初めてだわ。ちょっと聞かせてよ」
「ゼミの女友達、家庭教師のバイトで知り合った教え子、後は会社で知り合った女の子
とか、まあ女房もそのうちの一人だったのだけど。でね・・・その付き合った女性たち
みんなには1つだけ共通する点があったんだよね」
「どんな共通点なの?」
「全員の顔がね、どこか初恋の人に似ているんだ」
「まあ!」

佳恵は、目を大きくしながら驚いた。何という気持ちの強い子なんだろう。
改めて息子の気持ちの深さを思い知った佳恵だった。

「俺も結婚した以上、その事は心の深い部分に沈めて、家族に情愛の全てを注いだんだ。
でも・・・」
「でも・・・どうしたの?」
「でも、一年前に送られてきた一枚の絵葉書が、俺が沈めたはずの気持ちを、再び掘り
起こしてしまったんだ」
「そ、それって?」

佳恵は、少しばかり驚いた。
相手の女性は和憲の事を知っていたとは・・・一体誰なのか?
小学校の時担任だった安藤先生か?なるほど、あの人なら自分たち家族共々付き合いが
長い。和憲の自宅の住所も当然知っている。年も10ほど上だ。
だが彼女にもご主人、子供たちがいる。しかも年齢は私の方に近いぞ。
ああ辛いのも当然か。

佳恵の頭の中は、彼女の事でいっぱいになった。
だが・・・

「これが、その絵葉書なんだけど・・・」
和憲は、胸ポケットから、二つ折りされた手紙を取り出すと、ゆっくりと広げて、
佳恵の目の前に差し出した。

(あれ?どこかで見たような写真だわ)
佳恵は、少し目を細めながら、その二つに折れた写真を見た。

(あああ!!何これ?何で?!!)

佳恵の目が、驚きで大きく見開いた。
目の前に写った写真には、何と佳恵自身が写っていた。
それは去年の春に、友達と一緒に香港に行った際に記念に写したモノだった。
友達と2人一緒にピースをしている格好の写真。これ以上は無いという程の満面の
笑みを浮かべていた。

「和憲、これは一体何の冗談なの?」

たまらず佳恵は大きな声を張り上げた。
そして顔を写真から離して、正面の和憲を見ようとした瞬間・・・ガタンガタン!!
勢いよく椅子が倒れた。和憲は立ち上がっていた。

「きゃあ!!」
佳恵の絶叫が響き渡った。そして先程よりも更に目を大きく見開いた。
その目の前には、信じ難いモノがあった。

椅子から立ち上がった和憲の下半身には、さっきまで履いてあった短パンが無かった。
見事なまでの男根が、黒光りしながらそそり勃っていた。
さっきまで思い浮かべていたモノが現実として目の前に現れたのだ。

佳恵自身デジャブに遭遇した感覚が起こった。
ただ一点違うのは、肉棒が見事なまでに天高く突き立っていた事だけだった。

「そうさ・・・俺の初恋は母さんなんだ。忘れようとしても忘れられなかったんだ。
ほら・・・・こんなにも興奮しているのが判るだろう?」

和憲は右手で、ゆっくりと肉棒を扱いていた。
先っぽが、少し濡れて光っているのが見えた。

佳恵は、信じれないといった表情で固まっていた。
(なに?なになに・・・なんなの?!!)

「女房が浮気をしたと確信した瞬間、急に愛情が冷めていったのも、母さんの事を思い
出したからさ。ああやっぱり彼女は、母さんの代用だったんだって・・・
そうしたらもう、気持ちの中で、母さんに逢いたくて逢いたくて仕方なくなったんだ」

「和憲、ここまでよ。もうここらで止めなさい。いい?あなたの言ってることは、凄く
最低最悪の事なの。人間としての摂理を壊す所業なのよ。だから早くパンツを履きなさい」

佳恵は震える声で、目の前に立つ息子に言い聞かせた。
だが和憲は、その言葉を無視するかのように、右手の動きを止めなかった。

「も、もう止まんないよ。だって20年だぜ。色んな女と付き合ってきて、それでも母さ
んを諦める程の女性には逢えなかったんだ。俺は本気なんだ。ただのマザコンとは違うん
だ」
「止めなさい。和憲、お母さんの言うことが聞けないの?」
引きつった頬。顔面は蒼白。佳恵は今、混乱の極みにいた。

「なあ母さん。俺は父さんの生まれ変わりなんだ。だって俺父さんにそっくりだもんな。
だから俺が父さんに代わって母さんを女として面倒を見るんだ。そう考えればいいだろ・・
・な?」
抑揚の無い喋り方の和憲。次第に鼻息が荒くなっていった。

もはや言葉での説得など無理だった。息子の目は、すでに母親として見ている目では
無かった。

和憲の右足が半歩前に出た。すると、かすかな男臭が佳恵の鼻をついた。
その瞬間、それまで久しく感じた事がなかった痺れが、頭の奥深くに感じた。
なまめかしい疼きが胸の中に広がる。
佳恵の目に、和憲の肉棒の先が、少し濡れているのが映った。

淫臭は、まるで麻薬のように佳恵を惑わせた。
身体の芯が震えている感覚が止まらなかった。また一歩前に出た。
震えは次第に大きくなっていった。まるで地震の様な揺れが佳恵の中で起きていた。

「母さん。いいだろう?俺の想いは本気なんだ」
興奮で声が震えていた。和憲の右手は、更にスピードを上げた。
反り返る男根が、みるみると硬くなっていくのが佳恵にも判った。

「和憲・・・ねえ、ほんと?」
「ああ・・母さんは俺のオンナだ」

頭の痺れで、ぼんやりとした目元に、和憲のたぎった欲望が立ち塞がった。
(凄いわ。こんなので掻き回されたら・・・)
久しぶりに感じる興奮に、自分が、まだ現役のオンナである事を思い知った。

「母さん。しゃぶってくれよ」
抑え切れない息子の高ぶる声が佳恵の耳に入ると、佳恵はふうっと顔を上げた。
すると頬を赤らめ、鼻の穴を膨らませている息子の顔が目に入った。その瞬間、
佳恵は、まるで風船が割れて驚いた風の表情を浮かべた。

「きゃああ!何やってるのよ!」
いきなり現実の空気に触れた肌感が、全身を駆け巡った。
母親としての理性が、突然戻った。

「母さん!俺を一人の男として見てくれよ。逃げないでくれ!」
「いやいやいやああ・・・あっちに行きなさい!早く!」

恥ずかしさでいてもたっても居られない心境が、早口で捲し立てさせた。
「もう引き返せるか!母さん!」
「きゃああ!!」

嫌がる佳恵は、迫ってくる和憲の手を振り払うと、身体を反転して、その場から
逃げようと試みた。
和憲は、すぐさま佳恵の両肩を、後ろからむんずと掴むと強引に手元に引き戻した。
すると佳恵の背中が和憲の胸に当たった。和憲は佳恵の両腕をがっちりと掴んで
放さなかった。

「いやあああ!放して、放してぇ!放しなさあああい!」
佳恵は、大きな声で、和憲をなじりながら上半身を左右に大きく揺すって、激しく
抵抗した。

それでも和憲は、お構い無しに右腕をぐいっと前に突き出した。
勢い佳恵は、前につんのめった。すると自由になった彼女の右手が本能的に前に
あるキッチンダイニングに着いて、わが身を庇った。

和憲の左腕は、がっちりと佳恵の腕を掴んでいて、身動きを封じていた。
そして右手は、佳恵のスカートに伸びていた。

ファスナーを下ろすのも煩わしい息子は、母のスカートを乱暴に引きちぎった。
引き裂く音と共に、スカートが地べたに落ちた。
するとその下から、真っ白い下着が見えた。和憲の興奮は更に高まった。

その下着は、佳恵の大きな尻を覆っていた。
「いやああ!止めなさい!こんなバカな事は許されないのよ!」
揺り戻された理性が、佳恵の抵抗を突き動かせた。押さえ込まれながらも、全身
をくねらせる姿は、子供のイヤイヤのポーズに似ていた。

和憲の目には、それが凄く悩ましい姿に見えた。
暑い日差しが、佳恵の腰部分に当たった。よく焼けた腕とは対照的に、真っ白な
肌がまぶしかった。
ごくり・・・喉が鳴った。飢えに似た渇きを覚えた。

和憲は、ショーツに手を掛けると、一気に下に下ろした。
膝の所まで下ろすと、左足を佳恵の左の足首に当てるや、ぐいっと押し広げさせた。
すると、広がった両方の太ももに負荷がかかり、腰が、がくんと沈んだ。
こうして佳恵は、逃げる足を失った。

「やめなさあああい!お願いだからあ!」
佳恵の絶望的な絶叫が台所中に響いた。

「あうっ!」
次の瞬間、佳恵のうめき声と共に、くねらせていた動きが止まった。

和憲の腰が佳恵の尻に密着していた。そしてゆっくりと腰が前後と動き出した。
「おおおお!ついにやっちまったああ!おおお気持ちイイ!」
「あああ、何てことを・・・」

和憲は一気に挿入を果たした。
腰の動きは、次第にスピードを増していった。
後ろから突き上げられる衝撃は、佳恵の気持ちをぐちゃぐちゃに押し潰していった。

「か・・母さん、母さんの中って、凄く温かいよ。もう俺、最高!」
「あああ・・・も、もう止めてえ・・・はあああん。」

佳恵の嘆願など、初めから聞く気など、まったく無かった。
和憲は、やっとの思いで開放した、自分の気持ちを、今かみ締めていた。
両手は、彼女の大きな腰を支えていた。腰をぶつける度に、肉厚のある尻が揺れた。
そして肉がぶつかり合う音が、パンパンパン・・と聞こえた。
身体に走る衝撃が1回2回と刻まれる度に佳恵の心の中で、何かしら、地表がひび割
れる感じを覚えた。
それは、今までずっと押し込め続けた何かが、押し出されるかのような感じだった。

何か赤くドロドロと熱くたぎったマグマのようなモノが溢れ出しそう・・佳恵は、混乱
した頭の中で、ふと、そう思った。

「おおお・・・何か、そろそろ俺・・・イキそう」
和憲は、激しく腰を動かしながら、佳恵の背中に口付けをした。

その時、和憲は背中越しから、佳恵のすすり泣く声を聞いた。
「うう・・・どうしよう。お父さんに申し訳の無い事をしてしまったわ!」

だが和憲は、委細構わずに自分の解放に集中した。
「おおお・・・もうダメだ。イクぞ・・おおお・・イクイク!」
彼の尻が、乱暴なまでに佳恵に打ち付けられた。

「あおおお・・!」
和憲の腰が止まった瞬間、佳恵のお腹に、熱いモノが噴射した事を感じた。
彼女は、背をピンと伸ばして、それをしっかりと受けてとめてしまった。

「ああ・・やっちまった・・・」
和憲は、そう呟くと、ゆっくりと佳恵の身体から離れた。
反り返った肉棒は、真っ赤に充血していた。
佳恵の股間から、ひとすじの雫が流れていた。そして、そのまましゃがんでしまった。

和憲からは、佳恵の背中が震えているのが見えた。
そこから彼は、しゃがんでいる母の両脇を掴むと、一気に起こした。
そして、さっき立った時に引き倒した椅子を、元通りに立て直して、そこに座らせた。
彼は、母に呆然とする時間を与えなかった。

佳恵は、椅子の奥深くに腰を置かされると、すぐさま両足を持ち上げられ、テーブルの
上に投げ出された。
和憲は、両膝をつくと、佳恵の正面に自分の身体を向けた。

今、目の前に、佳恵の大開きになった花弁があった。
そっと指で触れると、濡れた感触が伝わってきた。顔を上げると、佳恵の目から涙が
溢れているのが見えた。

「まだ理性が勝っているんだな。こうなったらそんなもの、早く捨てちまえよ」
「・・・・」
放心状態なのか無表情なままに、目は空を彷徨っていた。

「じゃあ・・今から俺が本能を引きずり出してやるよ。母さんを気持ちよくしてやるぜ」
和憲は、佳恵が着ていたシャツを胸上まで上げた。
すると目の前に、大きなスイカのような乳房が2つ現れた。

「凄ええ!」
感嘆の声が漏れる。少し垂れ気味だが、男の立場から見て申し分の無い実に申し分のない
大きな乳房が、和憲の心を捉えた。

「はんむっ!」
和憲は、大きく口を広げて、その乳房を頬張った。
柔らかい感触が、頬に伝わる。舌で乳首を転がし、噛んだり、そして吸ったりとを
繰り返した。
「ああああん・・・・ふううん」
佳恵の口から、甘く柔らかい声が漏れ始めた。

「母さんのおっぱい大きくて柔らかいよう」
幼子のような至福な表情の和憲。甘くて可愛らしい声で遊ぶ。
佳恵の表情が次第に無表情から、感情が見え始めた。迫りくる快感から堪える様に、眉間
にしわが寄った。

「さあ・・今度は母さんを喜ばせてあげるよ」
和憲は、そう言うと、にやっと笑みを浮かべながら、右手の中指を、ゆっくりと花弁の中
に、差し込んでいった。

「はああああん。あんあん・・」
初めて聞く母の悦声だった。高く甘い吐息。まるで小鳥のさえずりのよう・・・

次に薬指が入る。そして指の動きが速くなっていく。
「あああああ・・・も、もう・・や・・やめ・・」
声も絶え絶えになっていく。快感が波状的に襲ってきた証拠だ。

和憲の指先には、熱くなった膣の中に収まっている、己のザーメンを感じていた。
「母さん、感じているんだね?気持ち良いんだね?もっと・・もっと気持ちよくさせて
あげるよ」

車のギアチェンジをするかのように、花弁にめり込んだ手首を、左右上下に器用に
動かした。
すると佳恵の声が、更にトーン高く響いた。
乳房に吸い付く舌の動きと合わさって、上下で責め立てられ佳恵の頭は真っ白になった。

「あああああ・・・いい、イイわ。もっと・・もっと責めてちょうだい。お願い」
それは佳恵の中で、理性という地表が割れてドロドロと熱いマグマが吹き出た瞬間だった。
母親という観念は吹っ飛び、オンナとしての本能が剥き出しになった。

和憲は2度目の挿入を果たした。
椅子に座った状態で、両足が宙に浮いたままの佳恵を正面から、一気に差し込まれた。
身動きの取れない椅子の中で、宙に浮く両足をばたつかせる佳恵。
和憲との汗ばむ密着感と男臭に、訳が判らなくなるぐらいに気持ちがぐちゃぐちゃに
なった。

「おおお・・・さっきより挿りやすくなったよ。もうぐちゃぐちゃに濡れてるぜ」
「あああ!凄いわあ・・・も、もう気がヘンになりそう・・・よ」

佳恵は、頭を左右に何度も振る。何度も襲う快感に身をよじらせ絶叫した。
肉と肉がぶつかり合い、淫らな潤滑油が、それらの滑りを良くした。
じゅぶじゅぶ・・・・和憲の肉棒に佳恵の淫水がまとわりつく。

和憲は、剥き出しになった2つのスイカを鷲掴みにしながら、腰を思い切り撃ち付けた。
「い、いい・・・イイわ。もっと、もっとちょうだい!」

夢中に叫ぶ佳恵の口元から、よだれが糸を引くように垂れ出していた。
和憲は、口でそれらを吸い上げ、そしてとうとう母親の唇に到達した。

乱れ狂うように、互いの舌を奪い合う二人。
そんな中でも和憲の腰は止まらない。その激しさは一層増すばかり・・

「どうだい母さん?俺の気持ち、良く判っただろ?」
「こんなに激しいのは久しぶりよ。お父さんより凄いわ!」
「だから言っただろ俺は父さんの生まれ変わりなんだ。母さんは俺のオンナなんだって!」
「も。もうどうでもいいわ。もっとちょうだい。もっと、もっと・・もっとよ!」

椅子の上で歓喜の声を張り上げる佳恵。すると和憲の表情が歪んだ。
「おおお・・・もう、もうイキそうだ。母さん2回目・・イクよ」
「いいわ。たっぷりちょうだい!ナカにいっぱい出していいから!」

今度は同意のもとに、和憲の欲望の丈が詰まった体液を思いっきり母親の中に吐き出した。
そして肉棒を、ゆっくりと抜くと、全開の花芯から、白濁液が、とろりと流れ出した。

肩で息をする佳恵の、ぼんやりとした瞳が、目の前にある股間を捉えていた。
「ま・・まだ元気ねえ・・に・・二回も出したのに。バカみたいに元気じゃないの」
「俺自身もよく判らないんだ。まだまだ足らん気がする。こんなの初めてだ」

「それじゃあ、シャワーで汗を流しに行こうか?」
佳恵の提案に、和憲は素直にうなずいた。
2人は互いの身体を密着させながら、風呂場に向かった。
佳恵も和憲も服を脱ぎ捨てて中に入った。

バスユニットには、昨日の湯が、そのままあった。
和憲はシャワーの蛇口を捻ると、勢い良く飛び出した生温い水を、佳恵の胸めがけて浴び
せた。
「うわあ・・気持ちイイ。汗が流れて凄く気持ちイイわ。あははは・・」
こうして嬉しそうにはしゃぐ佳恵は、シャワーを奪うと、今度は和憲に向かって浴びせ掛
けた。

「ここはどうだい?」
佳恵は勢い良く出る湯を、和憲の股間めがけて集中砲火を行った。

「痛い、痛い!痛いよ母さん」
堪らずバスユニットの中に退却した。昨日の湯は、すっかり水に戻っていた。

次いで佳恵も入って来た。二人がしゃがむと、水は一気に溢れ出した。
「少しだけ温いね」「そうだね」
二人が見詰め合い、それだけの会話を交わすと、和憲は腰を浮かして、両足を広げた。
佳恵は、和憲の片方の足をユニットの外に置いて、もう片方の足を自分の肩に乗っけた。

佳恵の胸の前に、和憲の下半身が浮いていた。
佳恵は、ほんの少し笑みを浮かべると、黙って顔を前に寄せた。

だらんと垂れた肉棒を左手で掴むと、ゆっくりと口元に持っていく。
「元気にしてあげよっか?」「もちろん!」

和憲の手が佳恵の頭の上に置かれた。
佳恵は、裏筋を、ぺろりとひと舐めすると、すぐさま口に含んだ。
初めての母親のフェラチオだった。滑らかな舌ざわりが下半身から一気に伝わった。

横から縦から斜めから・・・自在な舌の動きが、刺激を与え続けた。
熟練の技・・・重ねたオンナとしての年輪を和憲は知った。
「父さんにも同じ事をしたの?」「ええ・・そうよ」
「凄く気持ちイイ。今までの女より数段イイ!」「うふふ・・・」
和憲の放心したような表情に、思わず笑顔になる佳恵。

「もっと・・・舐めてよ母さん」
和憲の手が、佳恵の頭を何度も強く押し付けた。
「ウップ・・・」
次第に硬くなりつつある肉棒が、佳恵の左右の頬を中から元気よく突いていた。

「ふう~!」
佳恵は、傍若な動きから堪らず口から肉棒を吐き出した。
「あんた、もの凄く元気よすぎるわよ。お母さん苦しいわ。ちょっとは優しくしなさい!」
あまりの勝手な動きに、とうとう佳恵は根を上げた。

「ごめんごめん。あんまりに気持ち良いもんだから、つい・・・ね」
「もういいかげんにしなさい!」
佳恵は硬く反り返った肉棒を手で払った。

和憲は勢い良く立ち上がると、脇に置いてあったスポンジに、ボディシャンプーの液を
染み込ませた。そして佳恵の腕を掴んで引き上げると彼女の身体を洗い始めた。
一気に全身に泡が立ち込める。そして互いの手が交互に交差した。

あっという間に2人の身体は泡まみれの状態になった。
佳恵は両手を使って肉棒を泡で包んだ。柔らかい泡の層が彼女の手を通じて
塗り込められた。

「どう?気持ちいいでしょ?」
「はあはあ・・・・ああ・・気持ちイイよ母さん」

陶酔気味なうつろな表情。3度目のエクスタシーがやって来た。
抱き合ったままに和憲は椅子に座った。
つれて佳恵もそのままの体勢から腰を下ろすと、丁度和憲の膝の上にお尻が乗っかった。

佳恵はするすると前に腰を移動させた。和憲は佳恵を抱っこする形となった。
石鹸の泡のお陰で、するりと肉棒が佳恵の中に滑り込んだ。
「す・・すごいわ!三回もするなんて!初めてよ!」
「言っただろ、俺は足らないって!もう何回でもやってやるぞ!」

和憲は泡に包まれた胸に顔を押し付けた。
柔らかい胸の感触が一瞬の安らぎを与えてくれた。まさに至福のひと時だった。
子供の頃からの願望が今実ったのだ、そして俺はやっと帰ってきたんだ、と和憲は思った。

目の前であられの無い姿で、悶え狂って踊っているのは俺のお袋であり俺のオンナだ。
遂に手に入れた。世の条理では決して認められないけど、確かな愛情を得た達成感が、
今、全身を覆っていた。

しばらくすると上気立った顔の、佳恵と和憲が風呂場から出てきた。
二人は台所で、冷たい麦茶を飲むと、今度は2階の佳恵の部屋に向かった。
その時、階段を上がる佳恵の胸は、大きな振り子のような動きで左右に揺れていた。
後ろからついて行く和憲の目からも、それは素晴らしい光景として映っていた。

部屋に入ると和憲は直ぐにベットの上に仰向けの体勢で大の字になって寝っころんだ。
そして佳恵は、すぐさま彼の股間に顔を埋めた。
「母さんもスキだなあ」「もうどうでもいいの。私はただ愉しむことにしたのよ」

佳恵のフェラチオは絶品だった。和憲は元気を取り戻した。
「4回目は、私が貰うわよ」
佳恵は、腰を上げると、彼の股間の一点に向かって。ゆっくりと沈めて行った。
「ああああ!硬いわ!凄い、奥まで当たってるわ!」
佳恵は和憲の上で、激しく踊り狂った。
「おおおお!!母さん気持ち最高だ!」
和憲は下から激しく突き上げた。下から見上げる姿は、まさに絶景だった。
母親の大きな胸が、まるで生き物のように激しく揺れていた。

尽きない欲望に突き動かされている今が信じられなかった。
そしてそれはとりもなおさず、母親に対する愛が本物である証拠でもあった。
和憲の両手が、暴れる狂う2つの乳房を取り押さえた。

美しい横顔には、母としての面影などどこにも無かった。
逞しいと思った身体からは、オンナとしての匂いが充満していた。
既に目の前には母など存在しない。そして息子も。
ただ年の離れた男女が、ただSEXをしているにすぎなかった。

(うそみたいだわ。昨日まで普通の親子だったのに・・・今、その息子とSEXをして
いるなんて・・・信じられない。でも・・でも、でも何て気持ちいいの!)

佳恵は、全身を覆う痺れたような感覚を弄ぶかのように、快感を貪り続けた。
何度も突き上げられる衝撃に我を忘れかけそうになった。
そしていつしか、自分で腰を動かしていた。

(そうよ、そうよ・・・何度でも欲しいの。ああ最高よ!)
佳恵は、愛しそうな表情で下にいる和憲の顔を覗き込んだ。

だが・・・

その時、佳恵の目に、和憲の何か妙な視線の揺れが見えた。
その視線は、何かを見つけた。
そしてそれは次第に大きな驚きを持ったものに変わっていった。
(あら?どうしたのかしら?)
佳恵は、和憲の視線の先を追った。ふいっと振り返ると、さっき閉めたばかりのドアの
扉が、どういう訳か少しばかり開いていた。

すると扉の隙間から、別の視線が佳恵の目に飛び込んで来た。
(まあ!慶太!)

和憲は動きを止めた。そして両手から乳房を放して、上半身を起こした。
「慶太、お前いつ帰ったんだ?」
だけど扉の向こうからは返事は返ってこない。

佳恵は、それでも腰の動きを止めてはいなかった。
身体に収まったモノに刺激を与え続けていた。

「慶太・・・入っていらっしゃい。早く」
佳恵は動じず、いつもの口調で対応する。

すると扉が、ゆっくりと開いていった。そして足がゆっくりと前に出てきた。
恥ずかしそうな表情の慶太が、2人の前に現れた。

「今帰ってきたのね?」
佳恵の問いに、慶太は首を縦に振った。
「びっくりした?」
慶太は同じように縦に首を振った。

「じゃあこっちに来なさい」
冷静で落ち着き払った佳恵の口調に、慶太は、ゆっくりとした動作ながら従った。
両手をズボンの前で組んだまま、おずおずとやって来た。

「興奮した?」「べ、別に」
「これを見てどう思った?」「べ・・べつに何もないよ」

落ち着いた声と震える声が交差する部屋には、ただならない空気が支配しつつあった。
「母さん、どうしよう?俺しくじっ・・」
和憲の弱弱しく情けない声が聞こえた瞬間、佳恵の力強い声が、それを遮った。

「その両手を外しなさい慶太。さあ早く!」
その迫力に満ちた声に、慶太の両肩がピクンと跳ね上がった。
そして、言われたとおりに、ゆっくりと絡めていた指を外すと、両手を腰に当てた。
こうして直立不動の格好のままに立ち尽くした。

「あら?なあにこの膨らみは?大きな山が出来てるじゃないの。うふふふ・・」
佳恵の丁度目の前に、慶太の股間があった。良く見ると慶太の股間が膨れているのが
確認出来た。
慶太の顔が一気に紅潮した。

「興奮したんだね、慶太?」
今度は、さすがに違うとは言えなかった。慶太は、ゆっくりと頷いた。

その瞬間、佳恵は素早い動きで、ズボンのベルトを緩めて、チャックを一気に下ろした。
「な、何するの、お祖母ちゃん!?」
「か、母さん?」
慶太と和憲は、佳恵の突然の行動に驚きの声を上げた。

「慶太に、この状態を見られたんじゃあ、もうどうにも言い訳出来ないからね。
だったら、こうするしか方法は無いじゃない」

佳恵は、勢い良くズボンとパンツを下ろした。

「あらあ・・やっぱり可愛いオチンチンだったねえ。うふふ・・」
真っ白く、全体に皮が覆われている慶太の幼い肉棒が、勢い良く飛び出てきた。
そしてそれには、ほんの少しばかり、薄い毛が生えていた。

「それでも、もうちょっとで大人のオチンチンの仲間入りってとこね」

幼くとも、硬く反り返っている肉棒からは、男の臭いが立ち込めていた。
和憲は、呆気に取られていたせいか、言葉が出て来ない。
ただただ佳恵の暴走を黙って見ていてたに過ぎなかった。

佳恵は、ゆっくりと慶太の肉棒を握った。
その瞬間、慶太は驚いて、思わず身体を後ろに引いた。
だが、しっかりと握られた肉棒だけが突っ張った状態で、伸び切っていた。

「怖がらないの。今から気持ちよくしてあげるから・・・いい?」
そう言うと佳恵は、握っていた手を上下に動かし始めた。
「あうっ!」
慶太の震えた声が漏れた。

佳恵の手の動きが、段々と速くなっていった。
そして腰の動きも、つれて速くなっていった。

下で息子の肉棒を咥えながら、上では孫の肉棒を弄んでいる祖母。
異様な光景だった。横から見ると、更にその迫力は増していた。

扱かれている息子の肉棒から、次第に淫らな音が聞こえて来た。
和憲には、慶太の興奮している状況が、はっきりと理解できた。

慶太の袋が、異様に膨れ上がっているのが見えた。
「そろそろみたいね。それじゃあ次は、一気に気持ちよくしてあげるわ」
佳恵は、笑みを浮かべると、慶太の腰に手を回すと、そのままぐいっと
自分の前に引き寄せた。
そして、真っ赤に充血した肉棒を、ゆっくりと優しく乳房の中に押し入れた。

「ふあああ!柔らかい!凄く柔らかいよお祖母ちゃん!」
今の今まで押し黙ったまま、歯を食いしばっていた慶太から、堪らずに絶叫が
響き渡った。
「ああ・・母さん、何て事を!」
和憲の目の前で、母親が自分の息子に向かってパイズリを始めたのを見て絶句した。

「あああああ!だめええ!」
慶太の絶叫が、その瞬間を知らせた。
あっという間に噴射が始まった。
佳恵の顎から胸に掛けて大量のザーメンがぶっかけられた。

「凄くいっぱい出たわ。12歳でも、沢山出るんだね」
「はあはあ・・凄く気持ちよかったああ。凄いよお祖母ちゃん」
「もうこれでオチンチン見られても平気よね?」
「うん。だってお祖母ちゃんだって裸を見られたんだから、おあいこだよね」
「裸っていうよりSEXを見られたんだから、これ以上の恥ずかしさは無いわ。あはは」

佳恵は大きな口を開けて笑った。実に爽快な表情だった。

だが和憲の表情は、とても暗く沈んでいた。
自分の想いとは別に、幼い息子をも禁断の渦の中に巻き込んでしまったという思いが、
辛く胸を押し潰しそうになっていた。

「あら?」
佳恵は、ふと腰の下を覗き込んだ。
「ちょっと和憲・・あなたどうしたの?何か、しぼんじゃったわよ」
「ちょ、ちょっと疲れたんだよ」
「あら、そうなの。だったら選手交代ね。あなたはそっちでゆっくり休んでなさい」

佳恵は、腰を浮かせると和憲の萎んだ肉棒が、だらりとこぼれ出た。
和憲は、起き上がると、ふらついた足取りで、ベットの横にある椅子に向かった。
そして、その引きつった表情と一緒に、倒れ込むように椅子に身体を投げ出した。

その後、佳恵は慶太をベットに寝かせると、直ぐにフェラチオを始めた。
「あああ・・・ベトベトして気持ちイイ!お祖母ちゃんもっとしゃぶって!」
慶太の蚊の泣くような震えた声が聞こえた。すると和憲の表情が更に引きつっていった。

「慶太もやっぱり若いわね。もう硬くなっているわ、それじゃあ・・・」
佳恵は慶太を起こすと、今度は自分が下になって、慶太を迎え入れようとした。
「さあ・・ゆっくりと前に進んで。そうそう・・オチンチンはお祖母ちゃんが持って
いるから、あなたは、安心してゆっくりと前に腰を突き出しなさい。」
「あっ!何かヌルヌルする。凄く温かいよお祖母ちゃん」
「それでいいのよ。さあ、一気に前に来て!」

ズブリ・・・ゆっくりと佳恵の花芯に突き立てた肉棒が、中へ中へと押し込められていっ
た。
ズブズブ・・・肉棒全てを飲み込んだ瞬間、花芯から蜜があふれ出て来た。

「はあああああん!凄い!慶太のオチンチン固くて大きいわあ!」
「ヌルヌルして、凄く気持ちイイよ。動いて良い?お祖母ちゃん」
「いいわよ。暴れて暴れてグチュグチュにして!お願い!」

慶太は、物凄いスピードで、前後左右に腰を突き出した。
横にいた和憲の目から、佳恵の大きな下半身に、慶太が飲み込まれたかのように見えた。
太く大きな太ももが、慶太の腰を覆い尽くした。
それは、まるで大きなメスカマキリに喰われている哀れなオスカマキリのように見えた。

和憲は、祖母と孫の絡み合いというシチェーションを見ている内に次第に、なにやら
沸き立つ興奮を覚え始めていた。
和憲自身も更に理性が消し飛ぶ気配が生まれつつあった。

「おおう・・凄い、凄いぞ」
和憲は、ブツブツと呟きながら、自らの股間に手を入れた。

「今度は、お祖母ちゃんが上になるから・・」
佳恵は体勢を入れ替えると、慶太の腰の上で身体を伸ばした。
2つの大きな乳房が、こぼれんばかりに大きく揺れた。

「凄いやお祖母ちゃんのおっぱい。あああ・・柔らかいなあ」
慶太は下から両手を伸ばして、佳恵の乳房を思い切り揉み砕いた。
「もっと強く揉んでもいいのよ。それにもっと腰を突き上げてもいいのよ!ああもっと!」

慶太は、言われるままに思い切り腰を突き上げた。そしてぐちゃぐちゃに乳房を揉んだ。
「あああ・・・お祖母ちゃん。もう出そうだああ!」

その時、佳恵はふっと、横にいる和憲を見た。
(まああ・・・やっと興奮したみたいね。うふふふ・・・そうでなきゃね)

佳恵はほくそえんだ。

和憲は、目を大きく見開いて、自分らの行為を見ていた。
そしてその手には、大きくなった肉棒が握られていた。

佳恵は、自分の胸を掴んでいる両手首を掴んだ。
「さあ慶太。今度はお祖母ちゃんのおっぱいを舐めてちょうだい」
両手首は、左右に分かれてベットの上に置かれた。

佳恵は、ゆっくりと上半身を前に倒した。
すると大きな乳房は、慶太の顔の上に静かに落下していった。

「うわあああ!凄い!凄いよう!夢のようだ!何て柔らかいんだ!」
顔全体に乳房が2つ覆われた。窒息を心配するぐらいに慶太の顔が見えない。
慶太は佳恵の背中に手を回して、ぎゅうっと抱きしめた。

佳恵は、和憲の方に顔を向けた。
和憲は、肩で息をしながら、一心に肉棒を扱いていた。
興奮は最高潮に達しつつあったのは明白だった。

佳恵は微笑みを浮かべながら、下唇を舐める仕草を見せた。
そして両手を、突き出した自分の尻の左右にそれぞれ置くと、ゆっくりとその手を
引っ張った。

すると、大きく見開いた花弁と、その花芯から出し入れされている肉棒が、はっきりと
見えた。和憲の息は更に荒くなった。

「もうガマンできないんでしょ?来なさい」
佳恵の妖しい表情に、和憲は堪らず立ち上がった。
「も、もうどうでもいいや。ここまできたら何もかも一緒だ!」
和憲は佳恵に覆い被さった。

「したいのなら、お尻にして!」
佳恵も興奮が最高潮に達したみたいだった。荒い息遣いが生々しい。

「おおお・・・母さん行くぞ!」
和憲の咆哮と共に、もう1本の欲望の塊が突き刺さった。

「きゃああああ!凄い、こんなの初めてよ!に、二本も・・二本も入るなんて!」
佳恵の絶叫が部屋中に大きく響いた。
こうして佳恵の体内に2本の肉棒が突き刺さった。それも息子と孫のが・・

「お、お父さん・・・お父さんのが感じるよ!」
「俺もだ。擦れるのが判るぞ!なんてこった、息子と孫のチンポを受け入れちまったんだ」
「ああああ!!もうどうなってもいいわ。2人ともいっぱいちょうだい!」

上と下から突き上げられる快感が想像以上だった。
密着する3人。もうこのまま最後まで一直線にいくだろう。

和憲は何度か尻の中に突きさすと、ゆっくりと引き抜いた。
それから慶太を一旦引き離した。そしてそれからもう一度、和憲はバックから尻に
突き刺すと、後ろに倒れこんで、そのまま佳恵の身体を起こした。
佳恵は和憲の膝の上でM字型に太ももを広げた。
前から慶太が花芯に照準を合わせて、一気に腰を突き出した。

再び脳天に突き抜けるような衝撃が佳恵を襲った。
滅茶苦茶なリズムが、花芯と尻の中に交互に刻まれた。

「もうだめだあ・・・お祖母ちゃん、お父さん。もう出そうだあ!」
「そうか、それだったら、俺も一緒にイクぞ。慶太一緒にいこう」

親子の息遣いがリンクした。
「ああああ!出ちゃううう!」「おおお・・イクぞおお!」
激しく2つの腰が動く、佳恵の上半身が捩れた。

「ああああああ!お祖母ちゃんも、もうダメ。もうイッちゃう!イッちゃう!
一緒に出して!いっぱい中に出してえええ!」

3人の絶叫が一斉に響き渡ると、やがて動きが止まった。
そして、風に揺れる木々の音が静かに聞こえて来た。


しばらくして・・・

ベットの上で、川に字に並んだ3人が倒れていた。
佳恵は川の字の真中にいて、両脇には息子と孫がいた。
そして左右の2人は、互いに左右の乳房を吸っていた。

「ああ・・とんでもない事をしちゃったわね」
「しょうがないさ。母さんは最高だったんだから、俺も長年の思いを遂げれたし、
慶太も早くも童貞を捨てちゃったし・・なあ慶太?」
「・・・」

さっきから黙ったままの慶太、和憲の問いかけにも反応しない。
やはり、さっきまでの行為がショックだったのだろうか。

「ねえ、慶太。1つ質問してもいい?」
「う・・ん何、お祖母ちゃん?」

「ひょっとして、あなた前にSEXした経験があるんじゃないの?」
「ええ?何だって?」
佳恵の言葉は、和憲にとって大衝撃だった。
ただせさえ小学生の身で祖母と交わったという恐ろしい経験をしたというのに、
更にその前に、既にSEXを済ませていたなんて事が事実なら、とんでもない話だ。
親としての立場として、失格の烙印を二重に押されたのも同然だ。

「何で判ったの?」
「あなた初めてにしては、上手な腰使いだったから。まるで誰かに教わったみたいにね」
「そ、そんな・・信じれん、い、いったい誰なんだ?同じクラスの子か?どうなんだ?」

和憲は起き上がって、慶太を睨み付けた。
だがうつむいたままの慶太の口は、重く閉ざされていた。

「私のカンだけど、ひょっとして、あなたのお母さんじゃないの?」
佳恵は、さらっと核心を突いた。
確かに小学生の立場でSEXをするとなれば、身近な女性しか有り得ない。
慶太は一人っ子。すると身近な女性といえば・・当然の帰結だった。

「ええ?そんなバカな!ありえない、そんな事ありえるわけが・・」
「ありえるわよ。十分に。だって今だって私たち・・・やっちゃったわけだしね」

佳恵の言葉に、和憲はがっくりとうなだれた。
自分の思いが巡り巡って、今になって自分の胸に突き刺さったのだった。
確かに居たのだ。浮気相手は自分の息子だった。
最後にした肌あわせの時、その変化した感触は、息子を迎え入れた為だったのだと、
今、はっきりと判ったのであった。

「ごめんね、お父さん黙ってて・・・だって母さん、泣きながらしがみつくんだもん。
だから、つい・・言われるままに僕・・本当にごめんなさい」
「謝らなくてもいいぞ。悪いのは、お母さんをほったらかしにしていた俺の責任だから、
お前は悪くない。悪くないぞ、慶太」

和憲の声は小さく震えていた。
そしてしばしの沈黙が続いた・・・・

いきなり佳恵が起き上がって、うなだれる和憲の顔を優しく撫でた。

「今からでも遅くはないわ。和憲、あなた直ぐに謝りに行きなさい」
「え?」
はっと、驚いた表情の和憲。続いて慶太も起き上がった。

「あなた、やっぱり彼女の事、凄く愛しているのよ。凄く落ち込んでいる今が、
いい証拠よ」
「か、母さん・・・」
「あなたが私の事を、一人の女として思ってくれてたのは本当に嬉しかった。
でも今のあなたを見ていると、もうどっぷり家庭人なのよ。だから、明日直ぐ
に帰りなさい。そして謝って謝って、そして全てを許すの。いい?全てよ」

「お祖母ちゃん、また独りぼっちだよ。いいの?」
「いいの元々一人のほうが気が楽で過ごしやすいんだよ。もう慣れっこだしね。あはは」
「だけど・・母さん、俺・・」
「大丈夫!確かにもう前のような家庭には戻れないけど、また新しい家庭を作れば良いじ
ゃない。あなたは全てを承知の上で、彼女と相対しなさい。
それでもどうしてもダメなら、その時はここに帰ってくればいい。その時は母さん、
ちゃんと待っててあげるから。ね?」

和憲は、佳恵の胸の中に顔を埋めて肩を震わせていた。
慶太は、黙ってうつむいたまま、顔を上げられなかった。

「もう泣かないの。私はね、今日凄く嬉しかったのよ。だって久しぶりにオンナに戻れて
しかもこんなに気持ちのいいSEXをしたんだもの。凄く燃えちゃったわ。うふふ・・
だから、もうあなたたちにとって、私はお母さんでもなく、お祖母ちゃんでもない、
一人の女。あなた達が、いつここに戻ってきても、一人の女として相手してあげるわ。
いいでしょ?」
「もちろんさ。母さんは俺のオンナなんだから」
「僕もさ。お母さんとはもうしないよ。僕にとってもお祖母ちゃんが最初オンナなんだ」

「まあ嬉しいわ。でもこれは3人だけの秘密よ。いいわね?」
佳恵の笑顔に2人は頷いた。

「じゃあ、最後にもう1回やろっか?」
佳恵が頷くと、2人は立ち上がった。そして腰を前に突き出すと、佳恵は交互にしゃぶり
始めた。

何時の間にか、けたたましく鳴っていた蝉の声も消えていた。
そして厳しかった夏の日差しも、山の陰に落ちていた。
短い夜の訪れが、緩やかな風と連れてやってきた。
だけど3人は、まるで時を惜しむかのようにいつまでもいつまでも終わる事がなかった。
                                    
                              (おわり)

[2005/11/03]

小説(転載)  「お母さんのおっぱい」

近親相姦小説
11 /27 2018
作品名  「お母さんのおっぱい」

ぽかぽかと暖かい春の陽気に、ついつい寝坊しがちになる今日この頃。
孝太郎くんもその中の1人。
春休みというのは、とかく気が緩むものですし、また気候が良いので、
ついつい寝過ごしてしまうものなのでしょうが、だからといって目が
覚めるのが、いつも陽が高くなる頃ときては、ちょっと問題ですよね。

しかもこの4月からは待望の中学生となるというのだから、もう少し
気を引き締める自覚を持たないといけません。
ずっと一人っ子で甘やかされて育ったせいでしょうか、どうも自分を
律するのが苦手なようです。
だけど、どうもそれだけが理由ではないようで・・

中学に上がるのもそうなのですが、もう1つ、彼には大きな転機が
ありました。
今年に入って家族が増えたのです。
待望の女の赤ちゃんが生まれました。そう孝太郎くんに妹が出来たのです。

両親は大喜び。そして当然全ての関心は妹に移りました。
1人蚊帳の外に置かれた気分、こんな気持ちは生まれて初めて。
これ以降孝太郎くんの気持ちの中で葛藤の日々が始まったのです。

妹は正直可愛いです。
何の邪心もない笑みを自分に向けて見せてくれると特にそう思います。
でも、その笑みが両親にも向けられると、少し、いや、かなりムっと
する感情を覚えるのです。
なぜなら、両親の、特にお母さんの顔が笑顔でほころぶのを見るのが
特に嫌だったからです。

それまでいつも家での一番の話し相手は、お母さんだったからです。
でも今は妹に付きっ切りで、そんな時間すらありません。
孝太郎くんは我慢をするのですが、苛立ちは隠せません。
ちょっとしたことで怒りっぽくなったり、泣き出したりと、ワガママ
を言い出すようになりました。

お母さんと何度もケンカもしました。
”お兄ちゃんらしくしなさい”
最後のセリフは、いつもこれ。孝太郎くんは悲しくなってベットに逃
げ込むようになったのです。

そして、
それが日課になったある日のこと・・

いつものように、昼過ぎに目が覚めた孝太郎くんは、眠たそうな目を
こすりながら水を飲もうと降りてきました。

昨日も、つい大声を出しての喧嘩をやらかしてしまって、少しバツの
悪そうな気持ちを、その時思い出してか、辺りを気にしながらゆっくり
と静かな足運びで台所に向かったのでした。

その日は昨日までの鬱陶しい雨模様から一転しての気持ちの良い空模様
が広がっていました。
そんな午後のひと時、家の中は何事も無く静まり返っていました。

孝太郎くんはコップいっぱいに水を注ぐと、ぐいっと一気に飲み干す
や何とも云えない美味そうな表情を浮かべました。
そうなると次には空腹を覚えて、何かないかと冷蔵庫の中を物色し始めました。

しかし、これといったものは何も無く困った様子の孝太郎くん。
どうやらお母さんは、先に食事を済ませたようで、台所の周りはすっかり
片付けられていたのでした。
それも普段の行いの悪さがあっては当然の処置です。
だけど、空腹と疎外感から、大いに苛立ちを覚えた彼は、その怒りをぶ
つけるべく、お母さんの部屋に足を運びました。

いつもこの時間、お母さんは自分の部屋で妹をあやしつけるのが日課に
しているのを孝太郎くんは知っていました。
彼は恐い顔でドアノブに手を掛けました。

ドアを開けると、お母さんは幼い妹と一緒にベットの上でスヤスヤと寝
ているのが、目に入りました。
どうやら妹に母乳を飲ましている内に、疲れて寝てしまったようです。
ベットに身体を横たえながら背を丸めたままの状態で、気持ち良さそう
に寝息を立てていました。
その横では、妹がお母さんの胸に顔をくっつけて、懸命に吸っているの
が見えました。

孝太郎くんが、何故か驚いた表情でドアの前で佇んでいます。
その視線の先には、胸元がはだけた母親の姿がありました。

母親といっても、まだまだ若く、見た目だけではとても中学生の子持ちだ
とは誰も分からないという意見も出るぐらいの可愛らしさがありました。
肌もスベスベで手足もすらりと長く、そのスレンダーな肢体から匂う色香
はまた格別なものが感じられます。

彼が驚いたのは、その魅惑的な黒のキャミソールの肩紐の片方を外した所
から見えた、その大きな胸にありました。
孝太郎くんは今までそんな事には気付かなかったようでした。
細身の身体からは想像も出来ない程の見事なふくらみに、彼は面食らった
ようです。
それはやはり子供を産んだお陰である事は間違いありませんでした。
子供を育てる上で大事な母乳を精製する為に、その胸が大きくなるのですから。

でも子供の孝太郎くんから見たそれは、大変衝撃的であり魅惑的でもあった
のです。胸のふくらみは大人の女性の証であり、遠い昔から男たちが求める
母性の源なのですから。
その時孝太郎くんは、初めて異性の神秘に触れたのでした。

赤ん坊の妹は、飽きずに胸を吸い続けている中、孝太郎くんは、恐る恐る寝
ているお母さんの下へと歩を進めました。
そして、震える手付きで、もう片方の肩口にある結び目の紐を外しに掛かりました。

結び目が緩くなると、紐はするりと簡単に解けました。
孝太郎くんは、おそるおそる黒地の布を指で摘むとゆっくりと下ろしていったのです。
その布の下には何も着けておらず、白い肌が露になって彼の目の中に飛び込ん
できました。
その大きな乳房の上に着いているポッチは、薄い紫色に覆われていて、ツンと
立っているのが分かりました。

荒い息遣いが孝太郎くんから起こりました。
初めて覚える衝動。目の前にいるのは母親である以前に一人の若い女性であるの
を本能で悟ったようです。
片方の乳房に喰らいつく妹を見た孝太郎くんは、もう片方の乳房に興味を覚えました。

そしてゆっくりと唇を近づけると・・・
お母さんの乳首の先が、唇に触れた瞬間、堪らずに大きな口を開けて、片方の
乳房に吸い付いたのでした。

昔もこうだったのでしょうか、孝太郎くんは幼い頃のように何度も何度も吸い
上げています。
今、2人の子供たちが、仲良く2つの乳房を分け合って頬張っているのです。

すると、それまで気持ち良さそうに寝ていたお母さんの顔から、閉じられてい
た瞼が、ひくひくと動き始めました。
気持ち良さげに、また苦しげな感じに見える動きが目元に見られ始めました。
そして薄っすらと瞼が開くと、その潤んだ瞳で目の下で起こっている事実を見たのです。

「何してるの?」

お母さんは起きたばかりのぼんやりとした表情で、胸元に顔を付けている
孝太郎くんを見つめていました。

「え、あ、あのう・・・」

言葉に窮する孝太郎くん。

「もうこんな事をしてる年じゃないでしょ?もうばかねえ・・」

意外にもお母さんは怒ることなく、優しく諭すのでした。
そして、片方でむしゃぶりつく妹の頭を優しく撫でたのでした。

「ママごめんね。僕にも分かんないの。ママのおっぱいを見たら、つい・・」
「もう・・甘えん坊ねえ。こんな事ばかりして、この子のお兄ちゃんとして、
ちゃんとやっていけるのかしら?」

いつものセリフを云われて、普段なら激しく反発するところなのだけど、
今日のこの状態からだと、恥ずかしさいっぱいで何も言えない孝太郎くん。
ただただうなだれるばかりなのでした。

「それでママのおっぱいはどうだった?」
次にお母さんの口から出た言葉は、何も知らない孝太郎くんにとって、とても
想像出来ない程に驚くべきものでした。

「どうって・・・その、え~っと・・柔らかくて、大きくて・・」
「赤ちゃんに戻ったみたいに気持ち良かったって事かな?」

あの衝動は回帰を求める気持ちから出たものなのだと、お母さんは言ってるようですね。
その言葉に孝太郎くんは、とても恥ずかしい気持ちでいっぱいになりました。
真っ赤になった顔を上げて、その場を離れようとした時、更に驚くセリフが
お母さんの口を突いて出たのです。

「もう少しこのまま、赤ちゃんのままでいたらどうかしら?」

柔らかな微笑を浮かべながら、優しく孝太郎くんの頭を撫でるお母さん。
今まで構ってやれなかった罪滅ぼしなのかなと思う孝太郎くんだったが、
さてこの後どうすればいいのやら、さっぱり分からなかったのでした。

「もう少し、ママのおっぱいをしゃぶってればいいのよ」

困った様子で頭を掻く孝太郎くんに対して、お母さんは優しくアドバイスして
くれました。
孝太郎くんは、云われた通りに、お母さんの胸に顔を埋めました。
そして横でちゅうちゅう吸っている妹と同じ様に、思い切り吸い上げました。
お母さんは、左右両方の乳房を吸われながら目を瞑って気持ち良さそうな表情
を浮かべていました。

そのうち孝太郎くんは、吸い上げるのに疲れたらしく、次に舌を乳首の周りに
這わせ始めました。

「ああ・・イイ。今度は少し噛んでちょうだい」

甘い声を漏らすお母さんに、びっくりした孝太郎くんは思わず興奮してしまいました。
そして云われる通りに、ほんの少し乳首を噛むと、まるで感電したように背中を反らした
お母さん。その顔は、痛がるようにも見えるし気持ち良さそうな表情にも見えました。

こうなったら今度はお母さんの為にしてあげよう。
孝太郎くんは、そんな思いからか、右手を使ってその大きな乳房を揉みながら歯を立てた
のです。すると、更に大きな声を上げるお母さん。本当に気持ち良さそうな笑みを見せ始
めたのです。

お母さんは伸ばした腕を孝太郎くんの背中に回すと、勢いよく手元に引き寄せました。
勢い孝太郎くんの身体全体が、お母さんの上に覆い被さる格好になりました。
その瞬間、

「ああ?!」

お母さんの口から小さく漏れた声には、なぜか驚いた思いが満ちていたのでした。

その声を聞いて妙な面持ちで顔を上げる孝太郎くん。
お母さんと目が合った瞬間、彼女は納得したような表情の笑みを浮かべると、小さく
1つ息を吐いたのでした。

「あなたってもう13なのよね・・・早いわねえ」

意味ありげな一言を小声で呟くお母さん。
その表情は、さっきとは違って、頬を赤くしてどこか色っぽい雰囲気がありました。

「もう少しだけ、ママの云う事聞いてくれるわね?」
「うんいいよ。何でも聞くよ」

その孝太郎くんの紅潮した顔を見て、お母さんは笑顔で小さく頷きました。

「それじゃあねえ・・・ママのスカートを捲り上げてくれるかしら?」
「ええ!?」

孝太郎くんが驚くのも無理ありません。
凄くハレンチな行為を、母親からやってと言われて動揺しない男の子なんていません。
でも云う事は何でも聞くと言った手前、断ることなど出来る訳もないので、仕方なく
云われた通りに、少し震えた手付きで、スカートの裾部分を摘むと、ゆっくりと上へと
上げていきました。

次第にスカートの下から色んなものが明らかになっていきました。
真っ白な肌に覆われた細く長い脚、そして淡い青色のスキャンティ・・・

孝太郎くんは、まるで早鐘が鳴り響くような興奮で胸が今にも破裂しそうな
勢いに圧されていました。

「男の子の顔になったわね」

お母さんはそう呟きました。
だけど孝太郎くんには、その意味がよく分かりませんでした。
でも、今までに経験したことの無い感情の押し寄せに正直戸惑いがありました。

(ママを見てるだけなのに、何なのだろう、このドキドキする気持ちは?)

それは自分の気持ちの中で、お母さんを一人の女性として見ようとする気持ちに
変わりつつあるのを意味していました。

「人差し指で、ママのパンツの真ん中の部分を縦になぞるように線引きして
ごらんなさい」

孝太郎くんは云われた通りに、股間の上の盛り上がった部分に、人差し指を置くと、
そこからゆっくりと線を引くように縦に指を下ろしていきました。

すると青い布が被さっている股間部分に、縦にすっと細長い線が薄く浮かび
上がりました。

「これがママがおしっこするところよ。もう一度やってみて」

もう一度云われたように線を引くと、今度は浮かび上がった細い線から、何やら
湿り気が帯びてきて滲んできたように見えました。

「ママ、これ・・何か濡れているけど?」
「それはねえ、女の人が気持ち良くなると、出てくる液体なの」
「マ、ママ、今気持ちイイの?」
「ええ、あなたがママのおっぱいをしゃぶった時からずっと・・・うふふ」

その時、”ふぁあああん”とまるで大きなあくびの様な声が聞こえました。
妹が、お母さんのお乳を飲み疲れて、眠たそうな表情を見せています。

「アラアラ、この子ったらよく飲んだわねえ・・ああもうお眠なのね、
よしよし・・」
小さい声で妹をあやすと、妹はあっという間に、スーっと寝息を立てて眠って
しまいました。

「これでちょうどいいわ。じゃあ次に、ママのパンツを下ろしてくれる?」
「ええ?!まだやるの?」
「そうよ、気持ちよくなるのはこれからですもん。さあ早くしてちょうだい」

孝太郎くんの戸惑いも最高潮に達しようとしています。
だけど、彼には先程までの震えなどはもうありませんでした。
パンティの両端部分に指を引っ掛けると、勢いよく足下へと引き下ろしました。

その時孝太郎くんの視界には、驚きの世界が広がっていました。
股間にびっちりと生え揃った陰毛。むちっとした太もも。
そしてお母さんが、ゆっくりと両股を広げると、黒い密林地帯の下から綺麗な
ピンク色の花弁が顔を見せたのです。

「ママ・・ここが濡れているけど・・これおしっこなの?」
「いいえ違うわ。これは気持ち良くなると出てくる液体なの。おしっこではないわよ」

お母さんはそう言いながら、右手の人差し指と薬指とで、その濡れた花弁の外縁を
クイクイとなぞっていました。

「今から、ここをキレイに拭き取ってくれる?あなたの舌で・・・どう?」
「えっ?で、でもこれ汚くないの?」
「汚くないわよ。もしそうだとしても、ママがあなたにさせるはずなんてないでしょ?」
「ごめんなさい。すぐにするよ」

孝太郎くんは、すっとお母さんの股間に顔を埋めると、一生懸命に舌をピチャピチャ
いわせながら、ピンクの花弁を拭き取り始めたのでした。

「はあああ・・イイ、気持イイわ。も、もっと、もっと舐めてちょうだい・・ああ」

孝太郎くんは、お母さんの声に、更に興奮の度合いを深めていきました。
そして彼は、お母さんの身体全体が小刻みに震えているのを知りました。

(そんなに気持ちがいいなんて・・・ああ僕にも味わえたらなあ)

その時孝太郎くんは、ずっと胸の中で疼いているモヤモヤを解消出来ずにいました。
無理もありません。彼にはそれを解消させる術を知らなかったのですから・・・

「ママ・・いくら舐めても、後から後から溢れてきて全然拭き取れないんだけど・・」
「だ、だってえ、こんなに気持ちイイのは久しぶりだもの・・ああもっと~」

それから数分、いや十数分間、孝太郎くんはお母さんへの奉仕を続けました。

「ねえママ・・僕、もう・・・」

とうとう我慢が出来なくなった孝太郎くんは、か細い声でお母さんに救いを
求めてきました。

「孝太郎も気持ちよくなりたいの?」
「うん。ママを見ていたら、僕もそうなりたいと思ったんだ」
「可愛いわね。じゃあちょっと身体を起こしてごらんなさい」

従順に従うと決めた孝太郎くんは、すぐさま起き上がりました。
パジャマの股間部分が、異様に盛り上がっているのが直ぐに分かりました。

「ほら、自分でこの盛り上がったところを触ってごらん?」

そして云われたところを擦ってみると、その指先と、触ったパンツの中に、さっき
お母さんを触って感じた時と同じ湿り気を感じました。

「僕も濡れている・・・さっきおしっこしたばかりなのに?」
「孝太郎・・それってあなたも気持ち良さを感じているのよ。素晴らしいわ」
「で、でも、僕何だか、ずっともやもやしていて気持ちが悪いよ」
「だったら、ママが気持ちよくしてあげる・・・」

お母さんは、そう呟くと両手をズボンの腰に掛けると、そこから一気に下へとずり
下ろしたのです。

「わああ!スゴイ!」

お母さんの驚きの声、そして孝太郎くんも。

そのオチンチンは、少し皮を被った状態だけど、力強く反り返っていて今にもおへそ
にくっつきそうなのです。
お母さんが驚いたのは、その大きさでした。どう見ても20cm前後はあろうかと
思われます。

「少しじっとしててよ。いいわね?」

お母さんはそういうと、いきりたった孝太郎くんのオチンチンに向かって顔を近づけて
いきました。そしてあと2,3cmというところで大きく口を開けたのです。

するとその時なぜか孝太郎くんが突然腰を引いてしまいました。

「そんなのやめてママ!ここおしっこが出るところだよ。凄く汚いところだよ」
「ばかねえ。ここは汚くないわよ。ママのここと一緒だよ。おしっこも出るけど
気持ちよくなると、キレイな液体も出るところなのよ。あなた、気持ちよくなり
たいんでしょ?」
「うん。そうだけど・・」
「だったら、ママのすることを黙って見ておきなさい。いいわね?」
「うん。わかったよ」

孝太郎くんは、とても不満そうな顔で頷きました。しぶしぶ納得したみたいですね。
だけどその表情も次の瞬間、あっという間に驚きへの顔へと豹変してしまいました。

「ああああ・・・何?何なの?」
「ああ孝太郎・・凄く硬いわあ!」

お母さんは、勢いよく孝太郎くんのオチンチンをしゃぶりたてたのです。
部屋の中いっぱいに物凄い音が響き渡りました。
だけど、お母さんの横では、何も知らない妹がスヤスヤと眠っていました。

「ママ・・すごい!あっああっあああ!何か出そうだあ!」
「いいのよ。そのまま出しなさい。それであなたは気持ちよくなるから」

お母さんの頭が前後に激しく動き始めました。
オチンチンを握っている手も、素早い動きで扱き始めました。

「あっあっああっあああ・・・出る、出ちゃうう。あああああ!」

激しく前後する孝太郎くんの腰。お母さんの鼻が何度もぶつかりました。
そして次の瞬間、その腰は大きく伸び切って動かなくなったのでした。

ごくり・・・
お母さんの喉が大きく鳴りました。
孝太郎くんの精子を全て飲み切ったのでした。

「ああ美味しいわあ。どう気持ちよかったでしょ?」
「う・・ん。凄かった。腰から下が痺れちゃってしょうがないよ」

どうやら孝太郎くんは初めての体験にとても感動したようですね。

「今度はママの番ね」
「また舐めるの?」
「いいえ違うわ。入れるのよ」
「入れる?何を?え?ま、まさか?」

妖しく笑うお母さんの視線が、自分の股間に注がれているのを知ると、
またまた目を剥いて驚く孝太郎くん。

お母さんの慣れた手捌きで愛撫されると、萎れたオチンチンが早くも
著しく反応し始めました。

「さっきあなたが覆い被さってきた時に、ママは確信したわ。
あなたがママを欲しいって事にね」
「僕がママとこういうことをしたかったって事?」
「オチンチンはウソつかないの。男の子はいやらしい事考えるとね、
みんなそこが硬くなるのよ」

お母さんの優しい愛撫の最中、孝太郎くんは気持ち良さそうに、
うっとりとした表情で声を出すのを堪えています。

「ママ、ずっとこうしていたい。この子だけじゃなくて僕の方もちゃんと見て」
「ずっと気付かないでごねんね。これからはもうさみしくさせないから・・・」
「ホント?」
「ええ、だってあなたがもうこんなに大人になっているんですもの」

お母さんは、孝太郎くんを、そっと抱き寄せると首筋から顎にかけてキスをして、
最後に孝太郎くんの口の中に甘い蜜を注ぎ込んだのでした。

「さあ、入れて」

お母さんは孝太郎くんのオチンチンに手を添えながら、ゆっくりと自分の中へと
誘っていきました。彼は云われるままに誘われるままに身体を前へ前へと進めて
行ったのです。

ぬめっとした感触を覚えた瞬間、勢いよく一気に中へと入って行ったのでした。

「ああ!何?凄く柔らかいよ、ああ温かいよ。ママ気持ちいいよ!」
「あああ!そうよそのまま腰を動かしなさい、そう、そうそう・・・あああ
パパより大きいわ!すごいすごい、すごいわ!孝太郎あなた最高よ!ママ嬉しい!」

ぎこちない腰の動きと連動してお母さんの身体が小刻みに揺れ動いています。
片方の乳房にしがみ付きながら、スヤスヤ眠っている妹の身体も揺れています。

「もっと深くちょうだい!」

お母さんは絶叫しながら、片方の脚を孝太郎くんの肩口に乗せました。
そうすると孝太郎くんの下半身が、更に前へと押し出されたのでした。

「ふあああ!もっと奥を突いてちょうだい!もっとよ~ああパパよりすごいわ!」
「ママ、何か絡み付いてくるみたいで・・・何か変な気持ちがするんだけど」
「それってパパと同じ事を言ってるわね。うふふ・・」

孝太郎くんはお母さんの片方の脚を担ぎながら、懸命に腰を前後に動かしている
のですが、それもどうやら限界が来たようです。

「マ、ママ、僕、何かもうダメみたい。また出そうだ。どうしようああっ!」
「いいのよ。そのままママの中に一気に出しちゃいなさい。早くママにちょうだい!」

「あっあっあああ!もう出る、あああママァ!!」

激しい咆哮と激しい腰の動きに、お母さんも堪らず大きな声を張り上げたのでした。
そして二度目とは思えない大量の精液がお母さんの中に注ぎ込まれたのでした。

放心状態の孝太郎くんは、そのままお母さんの胸に倒れこみました。

「よかったわよ孝太郎。ママのためにありがとうね」

余韻をかみ締めながら優しく孝太郎くんの頭を撫でるお母さん。

「痛っ!」

その時突然乳房辺りに何やら痛みを覚えたお母さんは、すぐさまその部分に目をやると、
それまで気持ち良さそうに眠っていた妹が、またお乳を吸おうと目を覚ましたらしいの
ですが、先程までとは違って、更に力強い吸い込みを始めていました。

「まあ、この子ったら、ママを取られたと思って怒っているのかしらねえ?」
「たぶんそうかもね。僕もこの子には負けたくないもん」
「まああ・・2人とも甘えん坊ねえ・・・あははは」

こうして孝太郎くんも妹に負けじと、大きな乳房に吸い付き始めたのでした。

その時2人の子供にそれぞれ乳房を吸われているお母さんの表情は、それまでにない、
大変落ち着き払っていて、そして何物にも動じない微笑を浮かべていたのでした。

                                 (おわり) 

[2006/05/04]

eroerojiji

小さい頃からエロいことが好き。そのまま大人になってしまったエロジジイです。